ワールドは12月7日、スタイリスト百々千晴がディレクターを務めるウィメンズブランド「ジンジャーエール(GINGER ALE)」の1日限定ショップを代官山T-SITE蔦屋書店ガーデンギャラリーにオープンする。今回の限定店舗では、シューズブランド「ハルタ(HARUTA)」とのコラボローファーの新色を先行販売する他、コート、アウターを始めとするブランドのフルラインアップをそろえる。ジンジャーエールは今シーズンよりスタート。今年9月にはルミネ新宿ルミネ2に1号店をオープンした。
2013年12月04日人気急上昇中の若手実力派、木南晴夏が初の長編映画に主演した。新米学芸員(木南晴夏)と創作意欲を失った余命わずかな芸術家(ミッキー・カーチス)が、古い懐中時計に秘められた恋の物語を紐解いていくことで止まっていたそれぞれの時間が再びを動きだす心温まる物語。初挑戦へのプレッシャーや女優としての今後についてインタビューをした。■今回の役柄について教えてください。私が演じた涼香という役は自分でもびっくりするくらい、自然に演技に入り込むことができました。普段の私と涼香の境目がなくて、カットがかかってもあんまり変わらないから周りの方も驚いていました (笑)。■長編作品初主演というプレッシャーはありましたか? プレッシャーはありましたが、ミッキー・カーチスさんに色々な面で助けていただきました。ミッキーさんは不思議な魅力を持っている方で、自分が不安に思っていてもミッキーさんを見たら安心できるんですよ。撮影が長引いて疲れていても“役者は待つのが仕事だから”って、キャスト・スタッフのみんなを引っ張っていただいて、全ての面でサポートしていていただいていたように思います。■金子監督の印象はいかがでしたか? スタッフさんに対してもキャストに対しても真摯に対応してくれる、とても愛がある監督さんだと感じました。■初共演であるミッキー・カーチスさんの印象はいかがでしたか? お会いする前は、目上の方だし二人の芝居が多いので緊張もあったのですが、実際はすごくお茶目で可愛らしい方でした。今回、ほぼ自前の衣装で出演されているんです!行人さんの雰囲気にもピッタリで凄くおしゃれですよね! ■現場の雰囲気はいかがでしたか? ミッキーさんが現場の雰囲気を作ってくださって、皆さんと打ち解けるのにも時間がかからず、すぐに仲良くなれて本当に楽しい現場でした。オフの日もみんなでうどんを食べに行ったり、喫茶店に行ったり、一緒にいましたね。■撮影で苦労したことはどんなことですか? 苦労というほどではありませんが、制服を着たことですね。本当に恥ずかしくて! 24歳の時にも着る機会があったのですが、26歳でまた着るとは思いませんでした。周りのスタッフさんは“全然、問題ないよ! ”ってフォローしてくれたんですが、とにかく恥かしくて…(笑)。■香川オールロケ作品ということですが、香川県の印象はいかがですか? 高松市内は都会ですが、一歩外へ出ると山と海が共存していて凄く過ごしやすい場所でした。地元の方の協力も凄くて、サポータークラブができていて驚きました。皆さんとても親切でした。それと、うどん県ということで映画の中でもうどんを食べていますが、私自身もうどんが大好きなんです。香川は今回で2回目だったんですが、初めてプライベートで言った時もうどん巡りをしたくらい。今回も絶対うどんを食べようと決めていて、合計で6軒は回りました(笑)。■木南さん演じる涼香は学芸員ですが、木南さん自身はアート・美術に興味はありますか? 美術館やギャラリーに行ったりしますね。どちらかというと近代的な作品が好きです。でもこの作品でアートのイメージが少し変わりました。■役者として大切にしていることはありますか? 相手のセリフに対してのリアクションを大切にしています。だから、相手のセリフはあまり覚えないようにしています。そうしないと新鮮なリアクションができないので。私、無器用なんです(笑)。■目標にしている女優さんはいらっしゃいますか? 樹木希林さんです。どんな役でも自分のものにしているので、すごく憧れていると同時に目標にしています。■女優としてのターニングポイントになった作品はありますか? 『20世紀少年』ですね。あの作品を見てくださった方が多くて、“『20世紀少年』を見て決めたよ”とおっしゃってくれる監督さんもいたくらいです。■木南さんの理想の男性像はどういった方ですか? 最近気づいたのですが、少年っぽい人がタイプですね。そう考えるとミッキーさんが当てはまるかも(笑)。お茶目で、可愛らしい人が理想です。■最後になりますが見どころをお願いします。私はこの映画の“これまでとこれからの時間をあなたに捧げます”という台詞が大好きなのですが、“自分はこれからの時間を誰とどう過ごしていきたいのか”ということを改めて考えさせられました。琴電でのクライマックスシーンが一番の見どころですが、ラストに向かって涼香やミッキーさん演じる安藤行人がどんどん変わっていく姿を是非、見て欲しいです。■作品情報『百年の時計』 公式サイト 5月25日よりテアトル新宿にてロードショー、ほか全国順次公開(c)さぬき地産映画製作委員会/真鍋康正 小松尭 大久保一彦 金子修介 金丸雄一
2013年04月30日12月、「坂東玉三郎特別公演」として、泉鏡花作『日本橋』が上演される。日本橋の花柳界を舞台に、お孝と清葉のふたりの芸者、医学士・葛木、お孝の馴染みの男・伝吾それぞれの姿を描いた名作だ。今回、玉三郎は斎藤雅文と共同で演出を手がけ、また、1987年の新派公演以来25年ぶりにお孝を演じる。玉三郎に本作への思いを訊いた。坂東玉三郎特別公演「日本橋」 チケット情報「『日本橋』は、ずっと上演したいと思いながら、なかなかできずにいました。というのもこの作品は、お孝、清葉、葛木、伝吾を演じる俳優が4人、きちんと揃わないと出来ないと思うのです。今回は経験のある方々が集まってくださいました」と玉三郎。奔放で艶やかなお孝と対照的に奥ゆかしく誠実な清葉を演じるのは、高橋惠子。また、清葉に思いを寄せながらもかなわず、やがてお孝と恋仲になる葛木役に、松田悟志。身を持ち崩しながらお孝に執着し続け、最後はお孝に殺される伝吾役には、永島敏行が扮する。「鏡花にとって、理想的な女性である清葉と、全てを持ち合わせた女性であるお孝は、ふたりでひとりの女性なのだと思います。醜いドロドロとした感情が制御されているのが清葉、全ての感情を持ち合わせているのがお孝。同じように、葛木と伝吾も、ふたりでひとりの男性です。鏡花はそうやって、別々のキャラクターとして表現しながら、結局はひとつの魂の境地を書いています」。独自の美学に貫かれた『日本橋』の世界。「花柳物であるとか男女の物語であるといったことより何より、その魂の在り方を観ていただきたいのです」との言葉に、作品への深い思いがうかがえる。「鏡花は芸術家と医者を尊敬していました。清葉は笛の達人ですから芸術家、葛木は医学士です。彼らは純粋な魂を持っていますが、お孝は人間の煩悩に翻弄されます。葛木も一瞬、お孝によって煩悩の世界へ引き入れられるけれども、出家することで断ち切って行くわけです。そして葛木と清葉は生き残ります。一方、お孝は、伝吾を殺し、自分自身をも殺すことで、伝吾と自分の煩悩を退治して魂を浄化して行きます。そして、清葉の笛の音、つまり芸術の手引きによって、あの世へと旅立つのです」。こうした鏡花ならではの境地が今回、日生劇場という空間で新たに表現されるのも見どころだ。「一石橋での朧月や、雪の情景など、非常に陰影の深いものになると思います。美術には、淡彩を基調とする、ある意味で抽象的な美術も考えています。幻想的な世界を、ぜひ皆さんに楽しんでいただきたいですね」。公演は12月3日(月)から26日(水)まで東京・日生劇場にて上演される。チケットは9月20日(木)より一般発売開始。 なおチケットぴあでは観劇とディナーがセットになった「ぴあ12月年忘れスペシャルディナーセット」のチケットをWEB限定で発売する。取材・文:高橋彩子
2012年09月18日歌舞伎俳優で人間国宝に認定された坂東玉三郎が主演・演出する舞台『日本橋』の制作発表会見が8月27日行われ、玉三郎と共演の高橋惠子、松田悟志、永島敏行、斎藤菜月が登壇した。本作は、1914年(大正3年)に小説として発表された泉鏡花の名作『日本橋』を舞台化したもの。物語は大正初期の日本橋を舞台に、医学士を巡ってふたりの芸者の意地の逢引を軸に描かれる。玉三郎は気風が良く奔放で妖艶さを持った主人公の芸者お孝を、彼女と相対する純粋で清楚さを備えた芸者・清葉を高橋が演じる。また、医学士の葛木には松田が、お孝と馴染みの男・伝吾には永島が扮する。今回が初舞台で、鼓童のメンバーだった斎藤は雛奴・お千世を演じる。玉三郎は「鏡花の芝居は『天守物語』『海神別荘』とたびたびやってまいりましたが、『日本橋』はなかなか上演する機会がなく、こんなに日にちが経ってしまったなという思いがございます」と感慨深げに語る。それもそのはず、玉三郎は1978年に初めて同役を務めてから過去4度演じているが、前回の上演(1987年)からは実に25年ぶりとなる。また本作への思いとして「ふたりの男とふたりの女を中心にした花柳界の話ではありますが、実はそこを借りて人間の本能と言いますか、煩悩というか、理想というか、そういうものを突き詰めた作品だと思うんです。ですからそこを楽しんでいただければと思います」とコメントした。今回、新人の抜擢も話題に。玉三郎からのオファーに斎藤は「最初お電話でお誘いいただいたときは、間違い電話なんじゃないかと、相手を間違っているんじゃないかと思いました」と当時の素直な気持ちを語ると、横で聞いていた玉三郎からも思わず笑いが。その後、「稽古を重ねていくうちに、舞台から見える景色がやっぱり好きで、この景色を見たいなと思いましたのでやらせていただくことを決意いたしました」と力強く語った。公演は12月3日(月)から26日(水)まで東京・日生劇場にて上演される。9月20日(木)より一般発売開始。
2012年08月28日東京・赤坂ACTシアターにて今秋上演される『ふるあめりかに袖はぬらさじ』の製作発表が都内で行われ、出演者の坂東玉三郎、檀れい、松田悟志らが記者会見を行った。有吉佐和子が劇作を手がけ、杉村春子の主演で『ふるあめりか~』が初演されたのは、1972年のこと。杉村の当たり役となった芸者・お園役は、1988年に玉三郎に受け継がれた。今回が10度目の出演となる玉三郎は、「新しい顔ぶれならではの新しい舞台ができれば。赤坂ACTシアターという空間の使い方を意識して、この戯曲をできる限りお客様に身近に感じていただけるようにしたい」と意欲を見せる。物語は、開港まもない幕末の横浜を舞台に展開する。通辞・藤吉(松田)とのかなわぬ恋に身を焦がす遊女・亀遊(檀)。彼女が自害すると、やがて、“外国人から操を守るためだった”という説が流れるように。亀遊の最期に居合わせたお園は、事実は違うと知りながらも、攘夷派の思惑にのせられ、そのプロパガンダに加担させられてしまう。檀が「すばらしい女優さん(波乃久里子、宮沢りえ、寺島しのぶら)が演じてこられている役なので、私もそれに負けないように、一生懸命取り組んでいきたい」と緊張気味に語る一方で、松田は「お話をいただいたとき、まず“どうして僕なのか”と思った。それで玉三郎さんに“僕に出来ますか?”とお訊きしたら、“大丈夫です”とのことでしたので、それを鵜呑みにしてがんばることにしました」とどこまでも屈託がない。玉三郎はそんなふたりについて、「檀さんは、劇団(宝塚歌劇団)で十分に経験を積んでいらっしゃる。優しいイメージの奥にある芯の部分が本番では出てくると思う。松田くんは、この記者会見で皆さんが持った印象どおりの人。そこをあの時代(幕末)にうまく持っていくことが大事だと思う」と語った。すでに玉三郎と松田は、5月3日から6日まで愛知・御園座、5月12日から27日まで京都・南座にて同作品を演じており、檀のみが東京公演からの参加となる。公演は赤坂ACTシアターにて、9月28日(金)から10月21日(日)まで開催。チケットぴあでは、6月1日(金)23:59までインターネット先着先行プリセールを受付中。一般発売は6月2日(土)より。
2012年05月28日佐々木希にとって初となるアルバム『NOZOMI COLLECTION』が、4月18日(水)にリリースされることが決定した。佐々木希の情報を見るデビューシングル「噛むとフニャン feat. Astro」、2ndシングル「ジン ジン ジングルベル」、最新シングル「パペピプ♪パピペプ♪パペピプポ♪」の3枚のシングルに加え、昨年、配信限定でリリースされた雑誌「non・no」のTVCMソング「non×non!!」や、花王「プリティア」CMソングとして現在オンエア中のアルバムリード曲「カラフルワールド」など、バラエティ豊かな楽曲が“コレクション”された1枚となっている。中でも、佐々木希自身が故郷・秋田の母親への想いを込めて初めて作詞にチャレンジした楽曲「For You」は、佐々木ファンならずともグッとくるような曲に仕上がっているそうで、作曲・アレンジで木村カエラの「Butterfly」を手がけた末光篤が参加している。さらには、新曲「Diamond Days」が初のドラマタイアップに決定。自身が主演を務めるCS放送フジテレビTWOドラマ『恋なんて贅沢が私に落ちてくるのだろうか?』(3月16日(金)23:00~放送開始)のエンディングテーマとしてオンエアされる。女優にモデル、そしてアーティストとしても活動の幅を広げる佐々木希。今後の活動に注目だ。■佐々木希/『NOZOMI COLLECTION』4月18日(水)発売DVD付初回生産限定盤:2500円通常盤:2000円
2012年03月02日佐々木希がデザインのカチューム発売へモデルで女優の佐々木希が2月1日のブログで自身がデザインしたオリジナルカチュームをつけた画像を公開している。ブログでは「ノンノ」の撮影で使用したとカチュームを紹介し、佐々木がオリジナルデザインしているブランド、Cotton Cloud(コットンクラウド)から発売するという。Cotton Cloud佐々木が愛犬たちと一緒に着られる服を作りたいと、2010年に設立した。糸から生地を作り、縫製していき、メード・イン・ジャパンにこだわっているという。恋は一途と告白佐々木は、2月1日発売の雑誌「mini」3月号に登場し、バレンタインデーの思い出をたずねられ、小学校時代に3年連続で同じ人にチョコレートをあげたことを明かし、一途なんですと話した。2012年の予定ドラマ主演・・恋なんて贅沢が私に落ちてくるのだろうか?(フジTV3月16日スタート)映画主演・・アフロ田中(ショウゲート、2012年公開予定)、ぱいかじ南海作戦(キングレコード ティ・ジョイ、2012年公開予定)と、今年はドラマに映画にと主演を務める佐々木は昨年以上の活躍が期待される。元の記事を読む
2012年02月03日佐々木希、洋服の青山でスーツを初プロデュース!モデルの佐々木希がCM出演している「洋服の青山」で、初めてスーツのプロデュースにチャレンジしたことを自身のブログで明かした。佐々木がプロデュースした新ブランドスーツのコンセプトは『誰でも佐々木希の“ライン”を手に入れることができる』だ。佐々木は希ブランドのスーツを着て、都内の記者会見会場に登場した。あったらいいなスーツ佐々木は自身がプルデュースしたスーツをさっそうと着こなしながら、自分もこういうスーツがあったらいいなと思って作ったという。また、新CMは、佐々木と女優の武井咲とが「希ブランド」を身につけ共演する。「希ブランド」は20日から販売開始予定。ブログから20日の佐々木のブログには洋服の青山さんでスーツをプロデュースさせて頂く事になりました!何度も打ち合わせを重ね、こんなスーツがあったらいいなと思う事を追求し、作らせて頂きました!是非チェックしてみて下さい!と、希ブランドに自信をのぞかせている。ドラマにも主演佐々木が主演する「恋なんて贅沢が私におちてくるのだろうか?」CSD放送(フジテレビTWO)が3月16日放送開始。全6話で隔週金曜日の午後11時から。元の記事を読む
2012年01月22日喜劇役者の藤山直美と歌舞伎俳優の坂東薪車が出演する舞台『年忘れ喜劇特別公演』が12月1日、東京・新橋演舞場で開幕する。この興行は、年上女房・おかつと甘えん坊の若い夫・清之助の物語を、笑いと涙でたっぷり描いた上方人情喜劇の名作『銀のかんざし』と、薪車が領主前田能登守と盗賊の赤鞘主水の2役を演じ、大立廻りもある『殿様茶店の恋日和』の2本立てだ。初日前日の11月30日、『銀のかんざし』の稽古を終えた藤山と薪車が取材に応じた。『年忘れ喜劇特別公演』チケット情報藤山は「おかつと清之助は今流行りの年の差夫婦なんですけど、薪車さんは“じじい”っぽいんですよね(笑)。本当は私の方が年上ですけれど、普通にやっております」と笑いを誘い、新車は「じじい、じじいってねぇ(笑)。見た目がちょっと老けているのかな」とおどけてみせた。また藤山との共演は「年上ってこんなにも心地良いものかとお芝居を通して改めて感じています。100%信頼して思いっきりやらせていただいています」と話し、『銀のかんざし』については「男の夢がつまっています。人間の絆、夫婦の絆というものを観ていただきたい」とみどころをアピール。藤山も、もう1本の『殿様茶店の恋日和』について「薪車さんの15分もあるすっごい立廻りは見物です。思わず『音羽屋!』(坂東薪車の屋号)と大向こうをかけたくなります」と力強く語った。そして「お芝居をご覧になったお客様が面白かったなぁ、楽しかったなぁと言っていただけるのが頂点の喜びです」と締めた。公演は同劇場で12月25日(日)まで上演。チケットは発売中。
2011年12月01日10月に東京・日生劇場で行われる『特別舞踊公演』に向け、坂東玉三郎が都内で記者会見を行い、現在の心境を語った。演目は、『傾城 吉原絵巻』『藤娘』『楊貴妃』の3本。『傾城~』は、広間での「くどき」の前に華やかな花魁道中を挿入した新たな構成の舞台で、移ろいゆく四季を風情豊かに表現する。初夏の彩りが目に鮮やかな『藤娘』、七夕を背景に描く『楊貴妃』と、いずれの演目も季節との結びつきが強い。坂東玉三郎特別舞踊公演チケット情報「春から急に夏になり、秋から急に冬になる。今の日本、特に東京では、春夏秋冬が感じられなくなってしまいました。でも、舞踊は本来、季節感に重ねて心情を表すものだし、衣裳も季節を考えてあつらえます。そこを意識することで、季節を感じにくい今のお客様に四季を疑似体験していただきたい。それが、まだ季節感のあったかつての東京を体感している僕の役目だと思います」2009年1月から2010年4月まで16か月にわたった〈歌舞伎座さよなら公演〉以降、芝居への出演が減った理由については、こう明かす。「さよなら公演で、力を使い果たしたんです(笑)。大きな節目ということで、ちゃんとしたものをお見せしなければならないという気持ちがあり、没頭しましたから。しばらくは、芝居から離れて、客観的になりたいなと。一方で、これからは、“若い”“きれい”ではない、新しい役に取り組んでいきたいという思いもあります。でも、次のステップに行くためには、続けながらだとわからないし、一度、自分を緩めてやりたかった」。久々に玉三郎の表現を心ゆくまで味わえる機会が、今回の舞台だ。舞踊公演への取り組みには、格別の思い入れが感じられる。「今は、歌舞伎俳優が中幕で踊る以外、どんどん舞踊の水位が低くなっています。そんな中で、舞踊単独の公演を1か月行うということを認知していただければ。そして、舞踊の専門家には、自分も公演をやりたいという気持ちを持ってもらえたらと思います。古典芸能にとっては非常に難しい時代だと思いますが、危機感を持っているだけではしょうがない。やるしかないんです」。『坂東玉三郎特別舞踊公演』は、10月2日(日)から26日(水)まで。1976年の『マクベス』以来、数多くの公演で登場した縁の深い場所ながら、日生劇場で玉三郎が舞踊公演を行うのは16年ぶりとなる。チケット発売中。
2011年09月16日淀川長治さんと言えば「さよなら、さよなら、さよなら」水野晴郎さんと言えば「いやー、映画って本当にいいもんですね~」という決めゼリフが必ず出たものですが、お二人とも亡くなってしまい、今、テレビには老若男女が知っている映画解説者という人が存在しないですよね。ということは、水野晴郎さんは、日本の放送史上最後のメジャーな映画解説者と呼べるかもしれません。晩年はバラエティー番組でトリッキーなキャラクターをイジられたり、B級映画界の金字塔とも呼べる「シベリア超特急」シリーズで監督デビューしたりと才能をいかんなく発揮されていた水野晴郎さんですが、やはり彼の本職は何と言っても映画解説。しかし映画の本編はDVD化されて、時を越えても支持されるのに対し、映画解説はその時代にのみ有効なのか、もはや過去のVTRを観る機会がなくなってしまいました。うーん、もう見られないものだとすれば、もう一度あの映画解説を見たい気もするなーと思っていたら、なんと、水野晴郎さんの映画解説だけを100本も集めたDVD『水野晴郎 名画100解説』が7月17日に発売されたらしい。販売元のエースデュースさんに話を聞いてみました。そもそもどうして映画解説だけのDVDを出そうと思ったんですか?「弊社はもともと水野監督の『シベリア超特急』を作品化していたこともあり、追悼の意味を込めて発売することになりました」映画解説者の優劣というのは素人目には分かりづらいですが、水野さんの解説者と魅力は?「水野さんならではのゆったりとした聞き心地の良い語り口、名シーンが思い浮かぶようなシーンの解説、監督やヒロインを思い入れたっぷりに紹介する、などが魅力かと思います」(同)確かに映画に対する愛はただならぬほど感じる人ですよね。低予算のB級映画と言われることも多い「シベ超」を見ても、映画としてあと一歩な点は多々あれど、それをカバーする愛や勢いを感じます。わがコブス横丁も、ネット界のシベ超を目指したいところですが、100本もの解説の中でも、これは名解説中の名解説と呼べるものはありますか?「そうですねー、以下の3本ですかねー」■『西部戦線異状なし』……「これぞ名作の1本」と解説■『我等の生涯の最良の年』……水野さんが生涯で一番好きだと話していた■『荒野の決闘』……最後の決闘シーンの解説は素晴らしいですどれもこれも古い時代の名作が並びますね。水野さんの趣向が透けて見えるようです。もちろん、1解説ごとにチャプターが分かれているので、水野さんの解説を見終わった後に本編の映画を見るという『一人金曜ロードショーごっこ』もできます。この夏休み、空調の効いた部屋で名解説と名画ざんまいも良いですね。いやー、映画って本当にいいもんですね。(梅田カズヒコ/プレスラボ)【関連リンク】映画の放邦題って、どうやって付けてるの?秀逸な邦題。いったい誰が付けているんでしょう『トランスフォーマー/リベンジ』ワールド・プレミアに潜入!叶姉妹がコブス横丁に!!それだけでご飯何杯も食えます
2009年07月31日