黒島結菜がヒロインを演じる2022年度前期のNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」で、先の「エール」のロカビリー歌手役も記憶に新しい宮沢氷魚が幼なじみ役に決定、コメントが到着した。タイトルの「ちむどんどん」とは、舞台となる沖縄のことばでチム(肝=心胸・心)が“どんどん”と高鳴る様子を表し、前むきで肯定感に満ちた、わくわく感、という意味合いで沖縄では若者たちまで知られているもの。ふるさと沖縄の料理に夢をかけたヒロインと、支えあう兄妹たち。“朝ドラ”第106作となる本作は、個性豊かな沖縄四兄弟の、本土復帰からの歩みを描く笑って泣ける朗らかな50年の物語。そんな本作で宮沢さんが演じるのは、ヒロイン・比嘉暢子(黒島結菜)の幼なじみで、東京からやってきた青柳和彦。父親の仕事の都合で、子どもの頃に暢子たちの暮らす村に滞在。やや繊細なところがあり、当初は沖縄になじめない気持ちで暮らしていたが、やがて比嘉家の友人となっていく。暢子に再会を約束して、東京に帰っていくが、その後、海外留学を経て新聞記者となり、暢子と東京で再会を果たす、という。2017年に俳優デビューした宮沢さんは、ドラマ「偽装不倫」、映画『騙し絵の牙』などに出演。初主演映画『his』では第45回報知映画賞新人賞、第42回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞など多数受賞した。「BOAT」「豊饒の海」「CITY」「ピサロ」と舞台での活躍も目立ち、2021年秋にはドラマ「ソロモンの偽証」を控える。2020年に放送された「エール」では、ロカビリー歌手・霧島アキラ役で“朝ドラ”に初出演し注目を集めた。沖縄は宮沢さん自身にとっても縁が深い地でもある。「青柳和彦を演じさせていただくと初めて知ったときに、自分にすごく近いものを感じました」と宮沢さん。「僕は生まれがアメリカで、生後すぐに日本での生活が始まりました。幼少期からインターナショナルスクールに通っていたこともあり、近所の子どもたちや、環境に馴染めない経験もあります。新しい環境に馴染む難しさを知っているからこそ和彦の気持ちはとても理解できます」と明かす。「だからこそ自分から何かを発信したいという気持ちもあります。和彦が大人になり新聞記者になったのもそういう想いがあったからだと感じています。過去の自分、そして成長した僕自身を参考することによって、より和彦という人物に深みを生み出せたら」と、思い入れを込めて語っている。連続テレビ小説「ちむどんどん」は2022年春、NHK総合ほかにて放送。(text:cinemacafe.net)
2021年06月08日宮沢りえが、かつてブレイクするきっかけになった「三井のリハウス」の新TVCFに出演。母親となった“白鳥麗子”として、34年ぶりに帰ってきた。新TVCFでは、母親となり、“住みかえ”で以前の街に戻った宮沢さん演じる白鳥麗子が、中学生の娘や友人たちと登場する。また、「リハウスって何?」篇では、現在と“34年前の白鳥麗子”の共演が実現。白鳥麗子の娘役には、2021年にデビューした近藤華が起用された。なお「三井のリハウス」のWebサイトでは、本TVCFに加えてデジタルリマスターで鮮やかに蘇った、1987年放映のTVCFも公開されている。■1987年放映 宮沢りえ出演TVCF「白鳥麗子」篇とは――「今度、朝日ヶ丘にリハウスして来ました、白鳥麗子です」という、宮沢さん(当時14歳)が演じる少女の転校の挨拶から始まり、バイオリンの練習風景や友人と学校生活を楽しむ少女の成長する姿が印象的なTVCF。11歳でモデルデビューした宮沢さんは、初代リハウスガールとして本作に登場したことをきっかけに一躍注目を浴び、翌年、初主演映画『ぼくらの七日間戦争』で日本アカデミー賞新人賞を受賞。以降、数々の映画賞に輝き、現在も圧倒的な存在感で映画、舞台、テレビドラマ、CMと多方面で活躍している。■「初めてセリフというものをいただいて」宮沢さんは今回のCM出演に、「初めてセリフというものをいただいて、本当に緊張したことを覚えています。手も膝も震えていて撮影が終わった後は、絶対女優さんにはなれないと思っていました。私という人間が認識された初めてのTVCFだったと思います。今回34年ぶりに白鳥麗子を演じて、34年間も自分はこの仕事をやってきたのだと思いましたし、とても思い出に残る撮影になりました」と感慨深げに語っている。「三井のリハウス」新TVCF「リハウスって何?」篇、「家を売るって大変?」篇は全国にて放映中。(text:cinemacafe.net)
2021年06月04日女優の宮沢りえが出演する、三井不動産リアルティ「三井のリハウス」の新CM「リハウスって何?」編と「家を売るって大変?」編が、4日より放送されている。宮沢は14歳の時に、初代リハウスガールとして、1987年に放送された同社のCMに白鳥麗子役で出演。新CMでは、その白鳥が母親となり“住みかえ”をして、当時住んでいた街(朝日ヶ丘)に戻ってきた姿が描かれている。また、「リハウスって何?」編では、現在と34年前の白鳥の共演も実現している。34年ぶりに白鳥を演じた宮沢は、「初めてセリフというものをいただいて、本当に緊張したことを覚えています。手も膝も震えていて撮影が終わった後は、絶対、女優さんにはなれないと思っていました。私という人間が認識された初めてのTVCMだったと思います」と当時を回顧。今回のCM撮影については「今回34年ぶりに白鳥麗子を演じて、34年間も自分はこの仕事をやってきたのだと思いましたし、とても思い出に残る撮影になりました」 とコメントした。
2021年06月04日作家・宮部みゆきによるミステリーの金字塔を、WOWOW開局30周年記念として完全ドラマ化する連続ドラマW「ソロモンの偽証」。この度、新たなキャストとして、宮沢氷魚や山本舞香、浮所飛貴(美 少年/ジャニーズJr.)、モトーラ世理奈、映画版で一躍注目された富田望生らが出演することが分かった。主人公で、前代未聞の“学校内裁判”を主導する高校生・藤野涼子役には連続ドラマ初主演となる上白石萌歌が決定している本作。他校の生徒でありながら、亡くなった柏木卓也の友人として裁判に積極的に参加する謎の高校生・神原和彦役を演じるのは、昨年公開の映画『his』で報知映画賞新人賞をはじめ数々の映画賞を受賞した宮沢氷魚。ひどいニキビや学校でのいじめに思い悩む三宅樹理役には、デビュー10周年を迎え、映画やドラマなどに引っ張りだこの山本舞香。涼子の良き相談相手で幼なじみの野田健一役に、6月公開の映画『胸が鳴るのは君のせい』で初主演を果たす浮所飛貴(美 少年/ジャニーズJr.)。さらに、物語の発端となる謎の転落死を遂げる柏木卓也役には、野村萬斎の長男で本作が映像作品への初出演となる狂言師・野村裕基。柏木卓也を殺したと告発される不良高校生・大出俊次役に、『ハニーレモンソーダ』『スパイの妻』など多くの話題作に続々出演し期待の集まる坂東龍汰。大出俊次と関係を持ち行動を共にする勝木恵子役に、モデルとして活躍しながら、出演映画『風の電話』でキネマ旬報新人賞を受賞したモトーラ世理奈。そして三宅樹理の親友で唯一の理解者である浅井松子役には、『ソロモンの偽証』映画版でも中学生の同役に抜擢され、注目を集めるきっかけとなった富田望生が決定。一人の転落死からはじまる不可解な出来事。動揺する生徒、困惑する保護者、体裁を気にする教師、騒ぎ立てるマスコミやSNS…。舞台をSNSが普及する現代の私立高校に置き換え、描いていく。WOWOW開局30周年記念 連続ドラマW 宮部みゆき「ソロモンの偽証」は今秋放送・配信スタート(全8話、第1話無料放送)。(text:cinemacafe.net)
2021年05月25日吉本ばななの短編小説『ムーンライト・シャドウ』の実写化映画が2021年9月10日(金)に全国で公開。主演は、小松菜奈が務める。吉本ばなな『キッチン』収録の短編小説を映画化1989年に刊行された『キッチン』と『TUGUMI』(1989年山本周五郎賞受賞)で人気を博し、1989年の年間ベストセラーにおいて1位と2位を独占した平成最初のベストセラー作家・吉本ばなな。特に『キッチン』は世界30か国以上で翻訳され、国内外問わず多く人々から愛されている。そんな『キッチン』に収録されている短編小説『ムーンライト・シャドウ』が実写映画化。同作品は、1987年に吉本ばななが大学の卒業制作として発表し、日本大学芸術学部長賞や泉鏡花文学賞に輝いた吉本ばなな初期の名作だ。吉本自身が、「初めて他人に見せることを前提に書いた思い出深い小説」と語る作品でもあり、ファンの中では“初期の名作”と呼び声も高い。『ムーンライト・シャドウ』は、「恋人の死」という突然訪れた悲劇を中々受け入れることができない主人公・さつきの一人称の視点で描かれる。愛する人を亡くした主人公のさつきが、死者ともう一度会えるかもしれない、という不思議な現象〈月影現象〉を通して、哀しみをどう乗り越えるのかを描いた「さよなら」と「はじまり」のラブストーリーだ。主演は小松菜奈そんなさつき役を演じるのは、本作が初の長編映画単独主演となる小松菜奈だ。2014年に公開された映画『渇き。』で鮮烈な女優デビューを果たし、第44回日本アカデミー賞では、『糸』で優秀主演女優賞を受賞した小松。『ムーンライト・シャドウ』で、主人公・さつきの心の機微をどのように演じるのか期待が高まる。登場人物(キャスト)さつき:小松菜奈突然訪れる恋人の死をなかなか受け入れることができない主人公。等:宮沢氷魚さつきの恋人。全てを包み込むような優しさを持つ一方、ふといつのまにか、その場からいなくなってしまうような儚さが漂う。さつきと幸せな時間を過ごすが、突然帰らぬ人に。演じるのは「MEN’S NON-NO」専属モデルとして活躍するかたわら、初主演映画『his』や舞台「ピサロ」で俳優としても注目を集める宮沢氷魚。柊(ひいらぎ):佐藤緋美等の弟。兄の等と自身の恋人・ゆみこを同時に亡くし、兄の恋人=さつきとともに、ともに深い哀しみに打ちひしがれながらも、少しずつ“生きていく”という日常を取りもどしていく。亡くなった恋人・ゆみこのセーラー服を着て日々を過ごし何かを感じようとする、原作でも非常にインパクトのあるキャラクター。麗(うらら):臼田あさ美〈月影現象〉へさつきと柊を次第に導いていく、不思議な女性。原作ファンが注目するキャラクターの一人。ゆみこ:中原ナナ柊の亡くなった恋人。蛍:吉倉あおいさつきの親友。充:中野誠也さつきや柊と麗を巡り合わせる人物。原作にはないオリジナルのキャラクター。監督にエドモンド・ヨウ監督を務めるのは、マレーシア人映画監督 エドモンド・ヨウ。2017年の東京国際映画祭では、『アケラットーロヒンギャの祈り』で東南アジア初となる最優秀監督賞を受賞した気鋭の映画監督だ。『ムーンライト・シャドウ』では、原作への尊敬と愛情を抱きながら、幻想的で詩情豊かな物語に新しい生命を吹き込む。エドモンド監督のこだわりが垣間見える、鮮やかなセットデザインにも注目。さつきの部屋のセットについては巨匠ペドロ・アルモドバルからインスピレーションを得たと明かしており、作品全体の映像のカラーはクシシュトフ・キェシロフスキやルカ・グァダニーノの作品から影響を受けているという。小袋成彬がコラボレーションソングに映画『ムーンライト・シャドウ』のコラボレーションソングに、小袋成彬の「Parallax」が決定。小袋成彬は、宇多田ヒカルをプロデューサーに迎え、アルバム『分離派の夏』 でメジャーデビューしたアーティストで、「Parallax」は2nd アルバム「Piercing」以来1年9か月振りとなる新曲だ。作品詳細映画『ムーンライト・シャドウ』公開時期:2021年9月10日(金)原作:「ムーンライト・シャドウ」吉本ばなな(新潮社刊「キッチン」収録作品)出演:小松菜奈、宮沢氷魚、佐藤緋美、中原ナナ、吉倉あおい、中野誠也、臼田あさ美監督:エドモンド・ヨウ脚本:高橋知由配給宣伝:SDP、エレファントハウス<『ムーンライト・シャドウ』あらすじ>さつき(小松菜奈)と等(宮沢氷魚)は、鈴の音に導かれるように、長い橋の下に広がる河原で出会った。恋に落ち、付き合うまでに時間はかからなかった。等には3つ下の弟・柊(佐藤緋美)がいて、柊にはゆみこという恋人(中原ナナ)がいた。初めて4 人で会ったときから意気投合し、自然と一緒に過ごす時間が増えていく。食事をしたり、ゲームをしたり、ゆみこが気になっているという〈月影現象〉について「もしも現実に月影現象が起きたら、誰に一番会いたいか?」を語りあったり。何気ないけれど穏やかで幸せな日々が過ぎていくなかで、別れは前触れもなくやってきた。等とゆみこが死んだ──。深い哀しみに打ちひしがれるさつきと柊。愛する人を亡くした現実を受け止めきれず、ショックで食べることも忘れ、ひたすら走るさつき。そんなさつきを心配しながら、ゆみこの制服を着て何かを感じようとする柊。それぞれの方法で哀しみと向きあおうとしていた。ある日、2人は不思議な女性・麗(臼田あさ美)と出会い、少しずつ“生きていく”という日常を取りもどしていく。そして、以前みんなで語り合った〈月影現象〉に導かれていく。もう一度、会いたい、会いに来てほしい──。その現象とは、満月の夜の終わりに死者ともう一度会えるかもしれない、という不思議な現象だった……。
2021年05月15日PARCO PRODUCE 2021『ピサロ』の初日前会見が14日に東京・PARCO劇場で行われ、渡辺謙、宮沢氷魚が取材に応じた。『ピサロ(原題:ザ・ロイヤル・ハント・オブ・ザ・サン)』は、16世紀、167人の寄せ集めの兵を率いて、2,400万人のインカ帝国を征服した、成り上がりのスペイン将軍・ピサロの物語。『アマデウス』『エクウス』などで、トニー賞最優秀作品賞、ニューヨーク劇作批評家賞など数多くの賞を受賞した英国を代表する劇作家ピーター・シェーファーによる傑作戯曲で、1985年に行われた日本初演では山崎努がピサロ、当時まだ無名だった渡辺謙がインカ帝国の王・アタウアルパを演じた。昨年、渡辺は自身に「俳優を一生の仕事とする」覚悟を決めさせる1本となった本戯曲にタイトルロールとして帰還し、PARCO劇場オープニング・シリーズ第一弾公演として華々しく開幕する予定だったが、コロナ禍により初日を延期。さらに45回予定のところ、わずか10回の上演となった。今回はアンコール公演であり、渡辺ら出演者は「リベンジ公演」と呼んでいるという。渡辺は昨年の中止について「落ち着いてゆっくりお芝居を楽しみましょうという空気じゃない中で10回の公演をやっていました。パルコも休館せざるを得なくなり、『お客様の安全も考えたら、演劇を出来る状態ではないのかもしれない』ということで公演の中止を決めました」と振り返る。「僕の中でシャッターを下ろして止まってた感じだったんですけど、今年この稽古がもう1回始まるという中で、懐かしいメンバーと合って、読み合わせをしたときに、本当に時計が動き始めた感じがしたんです。そのくらい、時計が止まっていたんだ、秒針が止まっていたんだということに気がつきました」としみじみと語った。宮沢も「去年中止が決まった日に、謙さんが『また会いましょう』という言葉をかけてくれて、これはもう間違いなくやるんだなと、どこかで信じられた。やらないわけがないと思っていたので、中止になってすごく悔しい思いであったり、その思いをどこにぶつけていいかわからない瞬間もあったんですけど、その時の言葉を思い出すととても前向きになれる自分がいました」と感謝する。この1年を経て、宮沢が「同じ役を演じても全然違う景色が見えてきたり、自分の成長も少しですけども感じられる瞬間があって、僕個人として少し成長できた姿を皆さんにお届けできるのはとても光栄に思っております」と心境を表すと、渡辺は「かなり成長しています」と太鼓判を推した。36年前に自身が演じたアタウアルパを今回演じる宮沢について、改めて渡辺は「この衣装を見ていただいたらわかると思うんですけど、ある種超越してるわけなんです、神という存在なので。それでパフォーマンスをするのは非常にハードルが高いことだと、僕も36年前に自覚はしていたので、相当大変だったと思います」と慮る。一方で「去年1回やっているので、今年はもうそこありきの状態から始められる。彼としてはさらに何かいろんなことを考えられるいい稽古場だったと思っています」とも明かす。また、「外出するのもはばかられるような時勢の中で、演劇をご覧いただくことに、ある意味非常に胸を痛めるわけですけども、それでもやっぱり僕たちは届けたいものがあるんだという思いを強くこのカンパニー全員で持っています」と渡辺。「大変なことはよく存じ上げておりますので、くれぐれも養生しながら劇場に足を運んでいただきたいですし、くれぐれも感染にならないようにご用心していただければと思っています。しっかり届けていこうと思っています」と意気込んだ。
2021年05月14日渡辺謙主演の舞台『ピサロ』で、将軍ピサロが立ち向かうインカ王アタウアルパを演じる宮沢氷魚。昨年、新生PARCO劇場のオープニング・シリーズを飾りながら、コロナ禍の影響によって10回だけで中止となってしまったこの作品の再上演に、どんな思いで向き合おうとしているのか。そして、あの気品に満ちた王は今度はどんな姿で立ち現れるのか。意欲あふれる宮沢の声を聞いた。昨年、公演が中断したときから宮沢は希望を持って過ごしていたという。「というのも、中止が決まったその日に謙さんが、『またやるぞ!』とおっしゃったので、謙さんが言うんだから間違いないと思っていたんです(笑)」。それでもそれが現実となったことには改めて喜びを感じずにはいられない。「やはり『ピサロ』には、始まったものが終えられずにそのまま止まっているという感覚があって。もっと多くの人に観ていただきたい作品だと思うので、再びチャンスを与えていただいた幸せを1回1回噛み締めながら、今度こそ最後まで走り抜けられればなと思っています」。アタウアルパという役に再び挑むにあたっての思いもひとしおだ。「謙さんが演じるピサロに対抗する重要な役なので、昨年はとてつもないプレッシャーのなかでこの役と向き合っていて。たぶん毎公演、精神的にも体力的にも100%に近いエネルギーを出して、一瞬一瞬に集中していたと思うんです。だから意外と、自分がやっていたことを覚えていないんですけど(笑)。今回はやっぱりそこを超えていかないといけないですし。作品の軸となる人物であるだけに、その幹をさらに太くしていかなければいけないと思っています」。具体的には、昨年は足に重りを付けてどっしりとした存在感を出す工夫をしたそうだ。「上半身で呼吸をして声を出すと弱い王に見えてしまうので、重心を下げて地面からエネルギーをもらうように呼吸することを意識したんですけど。今回はその感覚を稽古序盤から身につけたいなと思っているんです」。世界の状況が一変したこの1年。「アメリカで起こっているアジアンヘイトなど、ますます差別と分断が深まっている今、スペイン兵のインカ帝国の征服を描いている『ピサロ』という作品は、改めていろんなことを感じさせてくれると思います」と宮沢。愚かなことを繰り返す人間たちのなかで美しく強く生きようとする宮沢氷魚の王の姿は、この困難な道を照らす光となるに違いない。公演は5月15日(土)から6月6日(日)まで東京・PARCO劇場にて。チケット好評発売中。取材・文:大内弓子
2021年05月10日5月15日(土)よりアンコール公演が予定されている、渡辺謙主演、宮沢氷魚共演の舞台「ピサロ」より、稽古場の様子を写した写真が公開された。昨年3月、PARCO劇場オープニング・シリーズ第1弾公演として開幕する予定だった本作は、コロナ禍により初日を延期、さらに45回予定のところ、わずか10回の上演となってしまった。そこで観劇が叶わなかった多くの人々のリクエストに応えて、今回アンコール公演が行われる。本作は、16世紀、167人の寄せ集めの兵を率いて2400万人のインカ帝国を征服した、成り上がりのスペインの将軍ピサロの物語。日本初演は36年前の1985年PARCO劇場。山崎努がピサロを、渡辺さんがインカ帝国の王・アタウアルパを演じた。そして今回、自身に「俳優を一生の仕事とする」覚悟を決めさせる一本となった本戯曲に、渡辺さんがタイトルロールとして帰還。ピサロに対峙する太陽の子・インカ王アタウアルパは、宮沢さんが務める。公演に向けて感染予防対策を講じ、一丸となって全力投球中の稽古場から到着した写真では、並々ならぬ熱量が感じられるようだ。公演が止まってしまったとき、すぐさまリベンジ公演をやろうと声を上げたのは、主演の渡辺さん。その願いが実現して4月、大階段のセットが組まれた稽古場に、総勢29名のキャストが結集。初演をともに立ち上げたメンバーに加え、一部新顔も迎えての再始動。演出のウィル・タケット、演出助手兼振付のシドニー・アファンデル=フィリップスの姿もあった。この日の稽古は、戦いによる大殺戮が繰り広げられた一幕のラスト、その鮮烈な余韻を残しての二幕頭からスタート。回想する老マルティン(外山誠二)が見つめる中、おぞましい光景を見たことに打ちひしがれ、嘔吐する小姓マルティン(大鶴佐助)。副隊長デ・ソト(栗原英雄)がそんな彼を励ますところに、ピサロの一喝が刺さる。渡辺さんの険しい眼光、雷鳴のような一声に稽古場中の息が止まった瞬間、タケットが立ち上がって芝居を止め、一気に緊張が解かれ、穏やかに指示する。そして、囚われの身となったアタウアルパとして、大階段の上に座っていた宮沢さんが降りて来て、そのやりとりを集中して聞く姿がなんとも印象的。さらに、ピサロが初めてアタウアルパと対話するシーンの稽古へと続き、黄金よりも太陽の子アタウアルパに惹かれ始めているピサロの心の動きを、鋭利な視線を放って豪気に、かつ俊敏に、多彩な表現で魅せていく。そして宮沢さんが醸し出す肝の据わった安定感には驚きを隠せない。初演で見せた神々しく透明感あるその姿に、さらに太い芯が備わったように感じられた。「ピサロ」あらすじ西暦1531年。齢60を超えた粗野な成り上がりの将軍ピサロは、彼の人生の最後の遠征となるインカ征服への準備を始めた。集まった兵士は一攫千金を夢見る平民たち。そんな傭兵を含む167名を率いて、ピサロはペルー征服へと出発。6週間をかけ、森をぬけ、2週間かけてアンデスを超える過酷な行軍の末に、数千人のインディオを虐殺し、自らを太陽の子と謳うインカの王アタウアルパを生け捕りにする。ピサロは、アタウアルパを釈放する代償として莫大な黄金を要求。そして、莫大な黄金を手にしたピサロとスペイン人たちは――。PARCO PRODUCE 2021「ピサロ」は5月15日(土)~6月6日(日)PARCO劇場にて上演。(cinemacafe.net)
2021年05月06日俳優の窪田正孝が、映画『決戦は日曜日』(2022年公開)の主演を務めることが20日、明らかになった。宮沢りえが出演し、初共演となる。同作は坂下雄一郎監督の脚本によるオリジナル作。とある地方都市を舞台に、衆議院議員・川島昌平の事務所で私設秘書として働いている谷村勉(窪田)が、次の選挙で川島の地盤を引き継ぐ人間として白羽の矢が立った川島の娘・有美(宮沢)に振り回されながら、有美の当選を目指す姿をコミカル&シニカルに描く。主演を務める窪田は、そつなく仕事をこなすが政治への熱意は今やない、衆議院議員・川島昌平の私設秘書・谷村勉を演じ、初共演となる宮沢は突然父の地盤を引き継ぎ、仕方なく出馬することになった……といいながらも実はやる気満々で世間知らずなご令嬢・川島有美を演じる。宮沢は、本格的なコメディ映画に初挑戦となる。脚本は監督自らが手がけ、執筆には5年の月日をかけたという。作品の画像も公開され、有美の公示ポスターを前に「まいったな…」と言わんばかりに谷村が頭をかいている1枚は、前途多難な選挙戦が2人を待ち受ける様子を表している。○窪田正孝 コメント・本作に出演を決めた理由坂下監督とは、いつかご一緒させていただきたいと思ってたのでとても幸せです。監督の描く人の醜さ、谷村の視点から見る景色が滑稽すぎて笑いが止まりませんでした。ぜひ劇場にて坂下ワールドにどっぷり浸かってほしいと思います。・演じられた谷村というキャラクターはどういう人物ですか?谷村は何でも卒なくこなす事ができるけど、何かが欠けていてどこか屈折しています。そこが魅力的で演じる楽しみを感じてました。この仕事なんてこんなもんだとあきらめてる谷村も、有美と出会い少しずつ成長していき、忘れかけていた正義感に変化が起きます。・宮沢さんとは初共演ですが、共演していかがでしたか?有美役の宮沢りえさんとは今作が初でしたが、一緒に芝居するのが本当に刺激的で毎日現場に行くのが楽しみでした。こんなりえさんを今まで誰も見た事がないのではないでしょうか。笑○宮沢りえ コメント・本作に出演を決めた理由滑稽で愉快だから、クスっと笑ってしまうのだけれど、、、よく考えたら笑えない。。。そんな事の連続で、、監督の強いメッセージが溢れていると感じました。今までに全く無縁な役柄だったので、演じられるか不安でしたが、演じてみたい、この作品に参加したいという気持ちが勝りました。・演じられた有美というキャラクターはどういう人物ですか?有美は、直球しか投げられない不器用さと強さがある人だと思いました。彼女の考える正義に皆んなを巻き込んでしまう不思議なオーラがあるようにも感じました。真剣になればなる程、滑稽で面白い人だと思ったので、面白さを一ミクロも考えず、、ただただ真剣である事に集中しました。。。結果、監督がモニターを見ながら笑っていたという噂を聞き、ホッとしました。・窪田さんとは初共演ですが、共演していかがでしたか?その場の空気を瞬時に読み取って柔軟に対応できる安定感と細やかな事へ目を向けられる心があって、頼もしい方だなぁと思いました。○坂下雄一郎(脚本・監督) コメント始まりは5年ほど前「なにかやりたい企画はありますか?」と聞かれました。そういう打ち合わせと思ってなかったのでなにも用意しておらず、その場でひねり出したのがきっかけです。軽い思い付きで始まったものの、議員事務所への取材など企画開発しながら、政治業界の持つ独特なルール、誰でも関わりがあるはずなのにあまり知らない選挙の世界に、この題材の可能性が膨らんでいきました。主人公を候補者本人ではなくその秘書にしたのは、体制に反発しがちな候補者側よりも、保守的な体制側の人間である秘書目線の方が皮肉さが増して面白いのではという定番の発想からです。脚本に何度も改稿を重ねた数年の間、政治に関する様々なニュースが物語に影響をおよぼしました。現代社会を描いた映画というと大げさですが、今の時代を生きる人に、なにかしら思うところのある映画になっているかもとは思っています。キャスティングに関して説明するのが難しいのですが、基本はいつも感覚です。役柄がどうとかあまり理屈で考えずに、脚本をその役者さんが演じている姿を頭の中で思い浮かべます。窪田さんと宮沢さんを想像したとき、曖昧ですが言葉では説明できない優れたイメージが浮かび興奮しました。これは絶対よくなるに違いない、と思いました。想像ですが。その後の撮影では当然自分の想像なんてちっぽけに感じるほど、お二人によって鮮やかな人間像が形づくられていきました。窪田さんが演じる真面目だけど諦念を抱えた秘書、宮沢さんが演じるお嬢様育ちでわがままにも見えるけど芯の通った候補がどうなったか、ぜひ劇場でご覧いただければ嬉しいです。(C)2021「決戦は日曜日」製作委員会
2021年04月20日この春も話題作が目白押しですが、そのなかでも公開延期となっていた『騙し絵の牙』がついに公開を迎えました。主演の大泉洋さんをはじめ、豪華な顔ぶれが揃っていることでも注目を集めている本作で、今回はこちらの方にお話をうかがってきました。宮沢氷魚さん【映画、ときどき私】 vol. 367大手出版社を舞台にした権力争いや編集部間で勃発した対立を描き、“仁義なき騙し合いバトル”を繰り広げている本作。宮沢さんは、物語においてキーパーソンとなる新人小説家の矢代聖を演じています。そこで、現場の裏側や共演者とのエピソードなどについて語っていただきました。―まずは、脚本を読まれたときの印象から教えてください。宮沢さん最初に脚本を読んだときに、こんなにも頭からハラハラドキドキする作品はあまりないんじゃないかなと感じました。先がどうなるかまったく読めないうえに、自分が想像した物語とはまったく違う方向に物事が進んでいって、しかも最後はこういう結末になるのかと。あっという間に読み終わってしまいましたし、本当に驚きの連続でいろいろな要素が盛りだくさんな作品というのが第一印象です。―そのなかでご自分の役に対する演技プランは、どのように立てていきましたか?宮沢さん矢代はこの物語においてかなり重要な人物なので、自分の役割をつねに頭の片隅に置くようにしました。ただ、インパクトを残しすぎようとすると空回りしてしまうと思ったので、あくまでも意識していたのはミステリアスな青年であること。そのあたりをイメージしながら役作りをしていきました。―主演を務められた大泉さんとご一緒されてみて、いかがでしたか?宮沢さん大泉さんは座長としての意識がすごく高い方で、先頭に立って僕たちを引っ張ってくださいました。現場でのそういう立ち振る舞いを見ていたからこそ、みんなも大泉さんのためにがんばろうと思えたんじゃないかなと。そのうえで、それぞれが自分のことに集中できる空気を大泉さんが作ってくださっていたんだなと感じました。いつものようにふざけておもしろいことをおっしゃっていたときもありましたが、撮影が始まる直前には大泉さんも役に入っていたので、テレビで見るのとはまた違う一面が見れたのは、僕にとってもプラスになったことです。若手が演じやすい環境を整えてもらえた―撮影以外でも印象に残っていることがあれば、教えてください。宮沢さん大泉さんと松岡さんとのシーンを都内のホテルで撮影していたときのこと。何とも言えない緊張感があったんですが、それに気がついた大泉さんがお昼休憩のときに「中華食べに行くぞ!」と僕たちを誘ってくださったんです。大泉さんにはその前から優しくしていただいてはいましたが、そんなふうに僕たちのような若手が演じやすい現場の環境を整えてくださったので、本当に気を遣っていただいたと思います。そのときも現場ではできないような話をしながら、緊張をほぐしてくださったのでありがたかったですし、普段僕が行かないような高級なお店だったのもうれしかったです(笑)。―ちなみに、大泉さんに騙されるようなことはありませんでしたか?宮沢さん劇中では、周りを騙す役どころでしたが、カメラが回っていないときはすごく正直で、まじめすぎるくらいの方だなと。あんまり言うと、大泉さんの営業妨害になっちゃうかな(笑)?でも、尊敬できる本当にステキな先輩だと感じました。―そのほかにも、個性豊かなキャストがたくさん出演されていますが、現場で印象に残っていることはありますか?宮沢さんみなさんステキな方々ばかりでしたが、すごくエネルギッシュだなと思ったのは木村佳乃さん。記者会見のシーンを撮っていたとき、ターニングポイントとなる重要な場面でもあるので、現場にはずっと緊張感が漂っていたんです。しかも朝から晩まで続いていたので、そういう意味でもけっこう大変で。でも、そんななかでも木村さんは疲れを一切見せずに明るく振る舞ってくださっていたので、それにみんな助けられましたし、がんばろうと気合が入りました。自分のことでいっぱいいっぱいのときもありましたが、木村さんのエネルギーと笑顔には何度も救われたので、僕もそういうところを見習っていきたいです。すごい方々のなかでお芝居できてうれしかった―ちなみに、松岡さんは「同世代といえば宮沢氷魚くんと池田エライザちゃんくらいなので、子羊3匹は震えておりました(笑)」といったコメントもされているようですが……。宮沢さんいやいや、そんなことはまったくなくて、松岡さんは堂々としていましたよ!―さすがですね。現場でも同世代の3人で一緒に時間を過ごすことが多かったですか?宮沢さんそうですね。松岡さんは同い年で、僕が役者デビューしたときの作品でご一緒させていただいたときからお世話になっていますが、今回は約2年ぶりの共演。何の経験もなかった僕の姿も知っているし、何作か経たいまの僕も知ってくれているんですよね。エライザさんも僕が初めて出演した映画で共演しているので、そういう意味ではよく知っている2人とご一緒できたことで、そこまで気を遣わずにお芝居できたように思います。―若手のみなさんは、主役級のベテラン勢が集結する様子をどのように見ていましたか?宮沢さん「こんなオールスターみたいなチームに僕たちもいていいのかな?」みたいな話はしていました。冷静に考えると、こんなにすごい方々のなかでお芝居できていることが恐れ多いなと。でも、もちろんうれしかったです。ただ残念だったのは、佐藤浩市さんとのシーンがなくて、一緒にお芝居させていただけなかったこと。1回だけ現場でご挨拶させていただくことはできたんですが、そのときのオーラといい意味で圧倒される存在感がすごかったです。また機会があれば、佐藤さんとお芝居させていただきたいなと思いました。嘘がすぐバレるので、騙すよりも騙されるタイプ―では、吉田大八監督からはどのような演出があったのか教えてください。宮沢さん監督とは衣装合わせのときに、「最初から最後まで、矢代は何を考えているかわからない人物のほうがおもしろいよね」という話をしていました。僕の勝手なイメージですが、小説家の方は独特な雰囲気や考え方を持っている人が多いと思うので、そこで僕の想像力を見せられたらいいかなと。監督からはミリ単位で立ち位置を指示されたことが、印象に残っています。実際、芝居がよくても立ち位置が違うと言ってやり直したことも。でも、完成した作品を観たときに「なるほどな」と納得できたので、それを現場ですべてイメージしていらっしゃった監督は、本当に頭のいい方なんだなと思いました。あと、終わってから監督に「矢代を氷魚くんにしてよかった。氷魚くん以外に考えられないよね」と言っていただいたときは、めちゃくちゃうれしかったです。その言葉だけで、自分は間違っていなかったんだなと確認できましたし、やってよかったなと思いました。―劇中では、見事な騙し合い合戦が見どころですが、ご自身は騙すほうが得意?それとも騙されやすいほうですか?宮沢さんどちらもよくはないですが、人の言うことを信じやすいところがあるので、タイプ的に僕は騙されるほうだと思います。それに、騙すのはすぐにバレちゃう気がするので。実際、優しい嘘とか自分を守る嘘とかをついたときは、顔に出ているのかすぐにバレてしまいます(笑)。―わかりやすいほうなんですね。癖のあるキャラクターが次々と出てきましたが、矢代以外にも演じてみたいと思った役を挙げるとすれば誰ですか?宮沢さん選ぶのは難しいですけど、興味があるのは、中村倫也さんが演じた出版社の社長の息子である伊庭惟高。最後に強烈なインパクトを残す“ダークホース”みたいなところがあっておもしろそうなので、演じてみたいなと思いました。ずっとやっていた野球に関わる作品に出てみたい―原作は大泉さんを宛書にした小説ですが、もし自身を宛書にした小説を作ってもらえるとしたら、どんな物語がいいですか?宮沢さん僕は野球を18年間やっていたので、野球に関係する作品に出てみたいですね。特に、野球と感動のストーリーが合わさったようなものに興味があるので、ぜひそういう作品ができるといいなと思います。―今回、小説家の役を演じたことで、ご自身も執筆業に興味を持たれたようなことはなかったですか?宮沢さんそれはないですね……。というのも、何もないところから物語を作るというのは、とてつもなく難しいことだと感じているからです。いつも、本や脚本を読むたびに、0から1にすることができる作家さんや脚本家さんのことを尊敬しています。それは自分にはなかなかできないことなので。いつか気持ちが変わるかもしれないですが、いまのところは読むほうが楽しいです。―お好きな小説があれば、教えてください。宮沢さん僕はミステリーが好きなので、いろいろな作品を読んできましたが、そのなかでも初めて読んだミステリー作品は、『ハーディー・ボーイズ』シリーズ。いろいろな事件に巻き込まれる男の子たちが、事件を解決していく様子が描かれていて、日本でいう『名探偵コナン』みたいな作品です。子どものころはそんなふうになりたいと思っていましたが、子どもが毎日事件に巻き込まれるって、いま考えると恐ろしいですね(笑)。でも、憧れていたので、シリーズを何作も読んでいました。―こういう社会的状況のなかで、エンタメの力を感じることもあると思いますが、宮沢さんが元気になれるオススメの作品はありますか?宮沢さん僕がいまハマっているのは、海外ドラマの『THIS IS US』。とにかくおもしろいです。いろいろな障害を抱えるなかで、いかに強く生きていくかが描かれていて、現代とリンクする部分もたくさんあるので、その作品から勇気やパワーをもらっています。ぜひ、みなさんにもオススメしたいです。与えられた仕事をひとつひとつ大切にこなしていきたい―忙しい生活のなかで、気分転換になっているものは何ですか?宮沢さん最近は、家具や家電を買い替えることでストレスを発散しています。ひとり暮らしをはじめたときは、生活ができればいいやというレベルのものをそろえていたんですけど、いまは家にいる時間も増えたので、重きを置いているのは、いかに家を生活しやすい環境にできるか、ということ。電子レンジを買い替えてみたり、ウォーターサーバーを設置してみたり、自分の生活エリアを充実させることでストレスを溜めないように心がけています。そういうところにこだわり始めたら、家の掃除も楽しくなってきたので、キレイな状態を保てるように意識しているところです。―では、最後にこれからどのように過ごしていきたいかについて、教えてください。宮沢さんこの作品も公開が延期になりましたが、いまは何が起こるかわからないので、その日に与えられている仕事をひとつひとつ大切にこなしていきたいと感じています。毎日仕事があることも当たり前ではないので、そのあたりの重みも再認識して今後も過ごしていきたいと考えているところです。あとは、去年末に立ち上げた自分のオフィシャルサイトを使って、もっとファンのみなさんともつながりたいですし、おもしろいコンテンツをどんどん届けられたらいいなと。いまはやりたいこともたくさんあるので、いろいろなことに挑戦していきたいなと思っています。インタビューを終えてみて……。朝早い取材でも、周囲への気遣いを忘れない優しい宮沢さん。透明感のある柔らかなオーラには誰もが虜になってしまいますが、劇中ではそれとはまた違ったミステリアスな表情も見せており、そのあたりにも注目です。ぜひ、そんな宮沢さんに思いっきり騙されてみてください。スリリングな展開に気持ちよく振り回される!二転三転どころか、四転五転以上の逆転劇を見せる本作。クセのあるキャラクターたちが繰り広げる圧巻の騙し合いにどっぷりとハマりつつ、驚きのラストには爽快感も味わえるはず。「これぞまさにエンターテインメント!」と大興奮すること間違いなしの1本です。写真・大内香織(宮沢氷魚)取材、文・志村昌美スタイリスト:秋山貴紀ヘアメイク:阿部孝介(traffic)ストーリー創業一族の社長が急逝し、次期社長の座をめぐって権力争いが勃発した大手出版社の「薫風社」。専務の東松が大革命を進めるなか、速水は廃刊の危機にあった雑誌『トリニティ』の編集長に任命される。速水は新人編集者である高野とともに、イケメン新人小説家の矢代や人気モデルの城島、大御所作家の二階堂などを手玉にとり、斬新な企画を次々と手掛けていく。さまざまな陰謀が渦巻くなか、生き残りをかけた速水の“奇策”とは?予測不能な予告編はこちら!作品情報『騙し絵の牙』全国ロードショー公開中配給:松⽵©2020「騙し絵の牙」製作委員会写真・大内香織(宮沢氷魚)
2021年03月30日映画『騙し絵の牙』公開前夜祭が3月25日(木)、都内劇場にて行われ、主演の大泉洋ほか共演陣が登場した。新型コロナウィルスの影響で公開日が当初より半年以上延期された本作は、久しぶりに観客を入れてのイベントということもあり、場内は熱気むんむん。登壇のはじめは感激の様子を見せていた大泉さんや共演の松岡茉優らだったが、大泉さんは徐々にエンジンがかかり、いつもの“大泉節”の温かい笑いで、劇場を包んでいた。宮沢氷魚、ネイティブ英語を披露『騙し絵の牙』は、大泉さんを主人公にあてがきしたベストセラー小説の同名映画化。大手出版社に勤めるパッとしない雑誌の編集長・速水(大泉さん)は、出版不況や社長の急逝から、廃刊のピンチに追いやられる。窮地に立たされた速水だが、実は笑顔の裏にとんでもない牙を秘めていた。嘘、裏切り、リーク、告発が横行、クセモノだらけの中で、生き残りをかけた速水の奇策が始まる。クセモノだらけの同作にかけて、「自分で、自分の癖の強いと思う部分は?」と聞かれた登壇陣。宮沢氷魚は、「何かを買うと、消費したい欲がすごく強くなるんです。例えば、洗剤とかを買った瞬間“0にしたい!”ってなるんです。ちゃんと使うんですけど」と力説するも、大泉さんを筆頭に共演陣に理解されずポカン顔をされる。何度か説明を繰り返す宮沢さんに、大泉さんが「英語を入れながらしゃべってくれる?」と振ると、宮沢さんは流暢な英語と日本語をミックスしながら説明し倒す。これには大泉さんも「氷魚くんのネイティブ英語、大好き(笑)!!」と話していた。中村倫也、“コトダマ”で身長が伸びた!?また、本作には「登場人物、全員嘘をついている」というキャッチコピーがある。これまでついた嘘に話が及ぶと、中村倫也は「そんなに嘘をつく側の人間ではないんですけど」と前置きしつつ、「身長が168だったんですね。プロフィールは170になってますね」とさらっと告白。大泉さんが「結構な嘘だね!! 2センチのせてる!?」」と目を丸くすると、中村さんは「ふかしてて(笑)。先日、生まれて初めて人間ドックに行ったら170ありました! コトダマです!」と嘘から出た実になったと話す。場内からは拍手が沸き起こり、大泉さんからは「今170ってことは172くらいいっても大丈夫ですね! 最終的に180くらいになるかも」と応援(?)されていた。そのほか、同イベントには池田エライザ、佐野史郎、木村佳乃、佐藤浩市、吉田大八監督が登壇した。映画『騙し絵の牙』は3月26日(金)より全国にて公開。(取材・文・写真:赤山恭子)(cinamacafe.net)■関連作品:騙し絵の牙 2021年3月26日より全国にて公開©2020「騙し絵の牙」製作委員会
2021年03月25日こういう役をやらせたら右に出る者はいない。そう周囲に思わせる個性を持った俳優は、強い。宮沢氷魚は、まさにそんな俳優のひとりだ。俗っぽさがまるでなくて、どこか謎めいている。そのミステリアスな佇まいで、これまでも衆目を集めてきた。3月26日(金)公開の映画『騙し絵の牙』で演じた矢代聖も、宮沢氷魚にしか演じられない役だ。突如世に現れた、正体不明の新人小説家。宮沢の浮遊的な存在感が、矢代のカリスマ性に説得力を持たせている。その笑みは、優雅でいて、底が知れない。曲者揃いの本作に、きっとあなたもダマされるはずだ。得意な役どころがあることが、役者としての自信になる「(監督の)吉田大八さんと衣装合わせのときにお話をして。とにかく何を考えているのかわからない男の子にしようと決めました」そう矢代聖として過ごした日々を、宮沢は追憶する。「矢代聖は、登場シーンからすでにもうミステリアス。一体どういう人間なのか誰もわからないというキャラクターです。だから、まずはあまり感情を表情で出さないようにしようと。実際に思っていることや感じていることと表情がいい意味でリンクしない方が面白くなるんじゃないかなと考えながら演じていました」その狙いは、当たった。矢代聖の初登場シーンは、本作の重要な転換点。宮沢の演じる矢代は、ただ立っているだけで、まとう空気が違っていた。こうしたミステリアスな役どころは、宮沢氷魚の十八番だ。「『賭ケグルイ』や『偽装不倫』もそうですけど、今いち掴めないというか、何を考えているのか読み取れない役柄をいただくことは確かに多いですね。その分、こうすれば面白いよねという今までの経験を活かせることもあったので、演じていてとても楽しかったです」絵画のような顔立ちからは、品格と、どことなく翳りがにじみ出る。俳優として、得意な役どころがあることはどんな気持ちなのだろうか。「うれしいです。特に僕はまだそんなに長くお芝居をやっているわけではないので、こういうことができるんだというものがひとつあるだけで自信になる。それに、得意な役柄があるからこそ、他のスタイルのお芝居にも恐れず挑戦していこうという気持ちにもなれる。そういった意味でも、自分にとってはプラスなんじゃないかと思っています」役者業を始めたことで、表情が豊かになった気がします『騙し絵の牙』は、オールスターキャストと呼ぶにふさわしい豪華な顔ぶれが揃った。一筋縄ではいかない演技派・個性派が立ち並ぶ中、役者5年目の宮沢も異質の空気感を放っている。「みなさん上手いし、クセのある方ばかりなので、勝とうと思ったら絶対に負けちゃう。だから、あくまで自分は自分のペースでやろうと。特に矢代においては、周りに左右されずに、自分の温度感を保ったまま佇んでいる方が、矢代らしさが出るんじゃないかなと思いましたね」一癖も二癖もある面々の中で、強烈なパワーを発しているのが主演の大泉洋だ。多くの映画で主演を張り、今や国民的な人気者となった大泉と現場を共にしたことで、宮沢はどんなことを学んだだろうか。「大泉さんはスイッチのオンオフがすごく上手なんです。カメラがまわっていないときから、みんなを笑わせようとしてくださる素敵な方なんですけど、『よーい、アクション!』の声がかかった瞬間から、また違うプロの役者の顔になる。でも、撮影が終われば役を引きずることなく、しっかりスイッチをオフにしてらっしゃるんです。僕は現場でオンオフの切り替えをするのがすごく苦手で。同じ日に何シーンも撮らなきゃいけないときとか、一度オフになっちゃうと集中力も切れちゃうし、役の気持ちがつかめなくて迷子になることがあって。だからこそ、大泉さんをはじめ、みなさんのメリハリのつけ方を見て、またひとつ勉強になりました」メガホンをとったのは、『桐島、部活やめるってよ』『紙の月』の吉田大八。初めて吉田組の現場を経験した宮沢は、長年CMディレクターとして活躍してきた吉田ならではの演出にまた新たな発見があったという。「吉田監督は立ち位置や台詞の間尺にもすごくこだわりがあって。台詞の言い出すタイミングにも細やかて、『芝居はいいし立ち位置もいいけど、この台詞を言い出すまでにあと0.何秒ほしい』と何テイクも重ねられる方。『言葉と言葉の間にもうひと息入れてくれ』とか他の現場では言われないような緻密なオーダーもたくさんいただきました。きっとそれは大八さんの中でイメージしている絵がはっきりとあるから。カット割りも事前にしっかりと決められるんです。広告の場合、このフレームの位置に誰がどういて、ということがすごく大事になってくるので、そこは広告出身の大八さんならではなのかなと。今までにない経験だったので、すごく面白かったです」モデルと俳優、二足の草鞋が活きるとき異なる2つのフィールドを持つという意味では、宮沢も同じ。『MEN’S NON-NO』専属モデルとしての顔を持ち、俳優とモデル、2つの世界を行き来しながらキャリアを重ねている。そのバックボーンが活きるのはどんなときだろうか。「モデル業も表現するという意味では同じ。映像とスチールの違いはありますが、いかに自分の着ている服をカッコよく見せるか、どう服を表現するかを考えながらカメラの前に立つので、それは役者をするときにも自分をどう見せるかという部分で通じるところはありますね」そして、二足のわらじを履き分けるからこそ、良い相互作用が生まれるのだと手応えを深めている。「役者をやって、またモデルの現場に戻ると、それはそれで面白い自分の成長があるんです。特に変わるのが、表情。1本、映画とかドラマをやったあとに、久しぶりにメンノンの撮影に行くと、そういう顔もできるんだってカメラマンさんや編集の方がびっくりすることが結構あって。そう言われてみると、確かに表情は豊かになった気がします」賞よりもうれしいのは、いろんな方からお話をいただけることその言葉通り、2017年の俳優デビューから着実に階段を上ってきた。作品を重ねるごとに、芝居が伸びやかに、感情のグラデーションがより細やかになった。宮沢自身も、自らの成長を実感している。「いろいろやっていくうちに、監督が求めているものとか他の役者さんが求めていることを聞かなくてもわかるようになってきたんですよ。最初のうちは考えなきゃいけないことが多すぎて、どういう気持ちで現場にいればいいのかわからなかったのが、今は無意識にそういうことがわかるようになったおかげで、より芝居に集中できるようになった。心の余裕がだんだん生まれてきた気がします」そんな成長が、結果をもたらした。2020年は主演映画『his』の演技で第12回TAMA映画賞 最優秀新進男優賞、第45回報知映画賞 新人賞、第42回ヨコハマ映画祭 最優秀新人賞、第30回日本映画批評家大賞 新人男優賞を受賞。名実ともに日本映画界の次世代を担う存在と目されている。「賞は評価の面ではひとつの大きなものではあるんですけど、僕が役者をやっていていちばんうれしいのは、いろんな監督さんやプロデューサーの方から僕と仕事をしてみたいと言ってもらえることなんです。自分がやってきた過去の作品を観ていただいてのことだと思うので、どんどんお話をいただけることが役者としての評価なのかなと。最近は一度ご一緒した監督さんや演出家さんから何年後かにまたお話をいただけて、同じチームで仕事ができることがすごくうれしい。ある程度結果を残せないと次がないのが役者の仕事。そうやってまた呼んでいただけることが、役者にとっては最上級の評価のような気がします」5年かけて耕した土から、今、力強い芽が伸びようとしている。宮沢氷魚は、俳優としてこれからどんな色の花を咲かせるだろうか。「役者というのは、その人にしか出せない色や空気感を持っていないと長続きしないと思うんですね。だから、僕も自分自身の容姿や空気感、性格というものをちゃんと理解した上で、宮沢氷魚だから演じられる役をまずしっかりと確立させたい。そのためにも20代のうちはいろんなことに挑戦するのが必要なのかなって。絶対この役は自分にはハマんないでしょうと思うものでも、自分が気づいていない引き出しが意外とあるのかもしれない。今はいろんなことに挑戦して、自分で自分に驚かされたいですね。そうやって宮沢氷魚という俳優はどういう人間か発見していく時間を、この20代で過ごしたいです」きっとこの矢代聖という役も、宮沢が自身の可能性を知る手がかりのひとつとなるだろう。唯一無二の個性を持った青年は、いつか必ず他の誰にも出せない色の花を咲かせるはずだ。宮沢氷魚さんのサイン入りチェキを1名様にプレゼント!ぴあアプリを ダウンロード(dpia-app://contentAll?contentId=83056027-01c4-463a-acd8-caafb3747199&contentTypeId=2) すると、この記事内に応募ボタンがあります。撮影/須田卓馬、取材・文/横川良明
2021年03月24日渡辺謙主演、宮沢氷魚共演で注目を集めながら、昨年、わずか10回きりの上演となった舞台「ピサロ」が5月15日(土)~6月6日(日)アンコール上演されることが決定した。「ピサロ」(原題:ザ・ロイヤル・ハント・オブ・ザ・サン)は16世紀、167人の寄せ集めの兵を率いて、2400万人のインカ帝国を征服した、成り上がりのスペインの将軍ピサロの物語。「アマデウス」「エクウス」などで、トニー賞最優秀作品賞、ニューヨーク劇作批評家賞など数多くの賞を受賞した英国を代表する劇作家ピーター・シェーファーによる傑作戯曲。2020年3月、PARCO劇場オープニング・シリーズ第1弾公演として華々しく開幕する予定だったが、コロナ禍により初日を延期、45回予定のところ、わずか10回の上演となっていた。今回、観劇が叶わなかった多くの方々のリクエストに応え、2021年5月にアンコール公演が決定。日本初演は36年前の1985年PARCO劇場。当時まだ無名だった渡辺さんがインカ帝国の王・アタウアルパを演じ、観客に鮮烈な印象を残した。昨年、渡辺さんは、自身に「俳優を一生の仕事とする」覚悟を決めさせる1本となった本戯曲に、タイトルロールとして帰還。スケールと情熱を湛え、人間存在の深みを共感させる素晴らしい演技を披露した。ピサロに対峙する太陽の子・インカ王アタウアルパ役を演じたのが宮沢さん。2018年、三島由紀夫最後の長編小説を舞台化した「豊饒の海」でも進境著しい演技をみせた宮沢さんが挑んだアタウアルパは、その気品と風格が舞台に輝きをもたらした。そして1年後の本年5月、渡辺さん、宮沢さんに加え、栗原英雄、大鶴佐助、長谷川初範、外山誠二ら実力ある俳優陣が再び結集。演出は、英国ロイヤル・バレエで長く活躍し、「ウィンド・イン・ザ・ウィローズ」で2014年ローレンス・オリヴィエ賞ベスト・エンタテイメント賞を受賞したウィル・タケットが担当。「必ずリベンジ公演するぞと皆と話しておりました」という渡辺さんは、「念願が叶い、再びこの難敵と向かい合う機会を得ました。ウィル・タケットのダイナミックな演出の舞台を是非ご覧下さい」とコメント。宮沢さんも再上演を喜び、「再演できる奇跡とまた舞台の上に立てる喜びを噛み締めながら毎公演頑張ります。沢山の困難を乗り越え、パワーアップしたこの作品をぜひ観に来て下さい」と期待を寄せる。そして、演出ウィル・タケットは「多くの方々にとって困難な一年ではありましたが、演劇が、観客の皆様へもたらす力を、パルコのような製作者が信じ続けているということに、私は大いに勇気づけられました」とコメント。「この作品の為に、またあの多くの出演者たちが結集し、創作を共にできるかと思うと、興奮を抑えきれません。寛大で、素晴らしい俳優である渡辺謙氏が見せる、驚異的なピサロの演技は、皆を触発しますし、共演者も卓越したパフォーマンスを見せてくれます」と語り、「視覚的な驚異をも伴う、大きな旅路の物語の中、演者達ひとりひとりが、人間の魂の持つ強さや脆さを、鮮烈に描き出してくれることでしょう」と再結集に自信を見せている。PARCO PRODUCE 2021「ピサロ」は5月15日(土)~6月6日(日) PARCO劇場にて上演。(text:cinemacafe.net)
2021年03月01日若手俳優の登竜門ともいえる雑誌『MEN’S NON-NO』で専属モデルを務め、昨年には念願の表紙を初めて飾った宮沢氷魚(26)。最新出演作の『ドラマWスペシャルあんのリリック−桜木杏、俳句はじめてみました−』(WOWOWにて前後編で放送・配信。前編は2月27日21時〜。後編は3月6日21時〜)では、若きコピーライター・連城昴役を演じている。「この役を演じてから、雑誌の企画名や見出しを意識して読むようになりました。僕が史跡や古い街並みをめぐる『タイムレスに会いに行く』という『MEN’S NON-NO』の連載も、すごくいいタイトルだなって。この『タイムレス』という言葉には、『古いなかにも無限の可能性がある』って意味が込められている気がしたんです。名づけてくれた編集さんは、本当にさすがだなと思います!」昴は、若くして才能を開花させた俳人という顔を併せ持っている。俳句を詠むシーンも多いため、クランクイン前には共演者やスタッフたちと「模擬句会」を行った。「僕は、『銀杏のにおい嫌えどかぎにゆく』という句を詠みました。銀杏のにおいってあんまりすきじゃないんですけど、秋を感じたいがために、思わずかいじゃうんですよね(笑)」「俳句にふれるのは小学生以来」と語るが、秋の情景が浮かぶ秀逸な一句からは、隠れた才能が感じられる。一方、劇中の昴はスランプに陥り、思うように才能を発揮できずにいるのだが……。「昴は、どんなに悩んでいても周りの人に相談できないんですけど、僕も同じようになんでも1人で解決しようとするタイプです。たぶん、小さいころから『強くて優しい人間でいたい』と思い続けてきたから、つい強がっちゃうんだと思います(笑)」「女性自身」2021年3月9日号 掲載
2021年03月01日「この役を演じてから、雑誌の企画名や見出しを意識して読むようになりました」そう話すのは、若手俳優の登竜門ともいえる雑誌『MEN’S NON-NO』で専属モデルを務め、昨年には念願の表紙を初めて飾った宮沢氷魚(26)。最新出演作の『ドラマWスペシャルあんのリリック−桜木杏、俳句はじめてみました−』(WOWOWにて前後編で放送・配信。前編は2月27日21時〜。後編は3月6日21時〜)では、若きコピーライター・連城昴役を演じている。「僕が史跡や古い街並みをめぐる『タイムレスに会いに行く』という『MEN’S NON-NO』の連載も、すごくいいタイトルだなって。この『タイムレス』という言葉には、『古いなかにも無限の可能性がある』って意味が込められている気がしたんです。名づけてくれた編集さんは、本当にさすがだなと思います!」たしかに、英語と日本語のバランスが絶妙なタイトルだが、実は英語が堪能な宮沢自身も、ふだんから2つの言語を交ぜて話してしまうことがあるのだという。「日本語は、ひとつの物事を表現するワードがいくつもあるから、ささいな違いも鮮明にイメージできると思います。それに対して、英語はもっと広い意味というか、けっこうアバウトなところがあるんですよ。だから、日本語でしっくりくる単語がわからないと、つい英語を使ってしまうことがあります。どちらもおろそかになってしまいそうで、あんまりいいことだとは思わないんですけど、本当は英語と日本語を交ぜて話すのがいちばんラクですね(笑)」「女性自身」2021年3月9日号 掲載
2021年03月01日俳優の宮沢氷魚が4日、都内で行われた「WEIBO Account Festival in Tokyo 2020」のレッドカーペット・授賞式に出席し、「若手俳優賞」を受賞した。同アワードは、中国最大のソーシャルメディアであるWEIBO(微博)で活躍し、中国で大きな影響力を持つ俳優やアーティスト、文化人、キャラクター、企業を表彰するもの。日本では3回目の開催となる。レッドカーペットを歩いた後、授賞式でトロフィーを受け取った宮沢。中国語も披露しつつ、流ちょうな英語でスピーチし、受賞の喜びを語った。そして日本語で「今年も個人的にたくさん面白い作品が控えていますので、みなさん応援よろしくおねがいします」と呼びかけた。撮影:蔦野裕
2021年02月04日大泉洋主演、崖っぷち出版社を舞台にした仁義なき騙し合いバトル『騙し絵の牙』より、ミステリアスな新人小説家を演じた宮沢氷魚のインタビュー映像と新たな場面写真が公開された。伝統ある文芸誌「小説薫風」編集部から、ビックマウスな男・速水(大泉さん)に引き抜かれた新人編集者・高野恵(松岡茉優)は、とある原稿に惹き付けられるが、連絡が取れず終い。そんなとき、速水がミステリアスな青年を編集部に連れてくる。実は彼こそ、高野が探し求めていた原稿の筆者である新人小説家・矢代聖(宮沢さん)。その才能を求めて、速水が編集長を務める雑誌「トリニティ」と、文芸誌「小説薫風」編集部との社内対立も勃発。矢代も巻き込まれていくが、彼もまた別の顔を持っていて――。「MEN’S NON-NO」専属モデルでもある宮沢さんは「編集部は身近で、他人事のように思えない不思議な感覚でした。(映画は)フィクションですけれど、結構リアルで現実に近いものが多いので、凄く楽しかったです」と撮影をふり返る。吉田大八監督については「セリフの間の取り方や、立ち位置、視線に目が行く方で、とても頭が良くて鋭い方なので、最初は戸惑いました」と話しつつ、「実際モニターを見ると全部成立しているので、全部任せています。僕としては新しい体験ですね」と語った。また、インターナショナルスクール通い、英語が得意な宮沢さんは「友達と話す時も、『今日、Dinnerどうする?』と(“Dinner”をネイティブの発音にしてしまう)ルー大柴さんのような日本語と英語が混ざる会話を大泉さんがすごく気に入ってくれて、会う度に新しいフレーズを注文されます(笑)」と大泉さんとの撮影中のエピソードも明かした。場面写真では、女性社員たちに群がられたり、とある大事件により記者たちに囲まれたり。華々しい作家デビューを飾るはずの記者会見でなぜか泣き出すシーンも切り取られている。『騙し絵の牙』は3月26日(金)より全国にて公開。※映像内で「2020年」との発言がありますが、この映像の撮影が昨年の公開延期になる前だったためです。ご了承ください。(cinemacafe.net)■関連作品:騙し絵の牙 2021年3月26日より全国にて公開©2020「騙し絵の牙」製作委員会
2021年02月03日3月26日(金)より公開となる映画『騙し絵の牙』に出演する、宮沢氷魚のインタビュー映像と新たな場面写真が公開された。累計発行部数50万部突破を誇るミステリー小説『罪の声』の著者・塩田武士が、俳優・大泉洋を主人公にあてがきし、2018年本屋大賞にランクインするなど、話題・評判ともに世間の注目を集めたベストセラー小説『騙し絵の牙』(角川文庫刊)。その前代未聞の小説を、『桐島、部活やめるってよ』『紙の月』の吉田大八監督により実写化した本作では、崖っぷちの出版社を舞台に、松岡茉優、佐藤浩市、宮沢氷魚、池田エライザ、中村倫也、佐野史郎、木村佳乃、和田聰宏、坪倉由幸、斎藤工、塚本晋也、リリー・フランキー、小林聡美、國村隼ら豪華キャスト演じるクセモノ揃いのキャラクターたちが仁義なき騙し合いのバトルを繰り広げる。ある日、売上低迷で崖っぷちの大手出版社にビックマウスな雑誌編集長・速水役(大泉)が現れる。一方、同社の看板とも言える伝統ある文芸誌『小説薫風』編集部から速水に引き抜かれた新人編集者・高野恵(松岡)はとある原稿に目が止まり、新人とは思えない文体に惹きつけられるが、本人とは連絡が取れないでいた。そんな時、女性社員たちが騒ぎ出すほどイケメンでミステリアスな青年を編集部に連れてくる速水。実はその彼こそが、高野が探し求めていた原稿の筆者である新人小説家・矢代聖(宮沢)だった。矢代の才能を求めて、速水が編集長を務める雑誌『トリニティ』と、文芸誌『小説薫風』編集部との社内対立が勃発。その対立に矢代も巻き込まれていくが、矢代は誰も知らない別の顔を持っていたーー。今回公開された場面写真では、矢代が女性社員たちに群がれるシーンや、とある大事件により記者たちに囲まれるシーン、そして華々しい作家デビューを飾るはずの記者会見でなぜか泣き出すシーンが切り取られている。併せて矢代を演じる宮沢のインタビュー映像が公開された。宮沢は本作の見どころについて「間違いなく今年の目玉の作品になると思います。出演者も豪華ですし、監督も偉大ですし、脚本も素晴らしいので、騙し騙され生きていく人達の人間らしさ、醜さ、清々しさ、いろいろな面が見られる作品になっているので、楽しんでいただければ嬉しいです」と語っている。そのほか、主演の大泉とのエピソードや吉田監督の演出についても明かしているので、ぜひ映像をチェックしてほしい。◆『騙し絵の牙』宮沢氷魚インタビュー映像※6月26日までの限定公開 / 2分24秒のところで「2020年」との発言があるが、この映画の撮影が昨年の公開延期になる前だったため<インタビュー映像より(一部)>●脚本を読んでみての感想「MEN’S NON-NOの専属モデルをやっているので、編集部は身近で、他人事のように思えない不思議な感覚でした。(映画は)フィクションですけれど、結構リアルで現実に近いものが多いので、凄く楽しかったです。」●吉田監督の演出について』「セリフの間の取り方や、立ち位置、視線に目が行く方で、とても頭が良くて鋭い方なので、最初は戸惑いました。ここまで細かく演出を付けるんだと思っていたのですが、実際モニターを見ると全部成立しているので、全部任せています。僕としては新しい体験ですね。」●主演の大泉洋との撮影中のエピソード』「僕はインターナショナルスクールに通っていたんですが、英語と日本語を使い分けるのが得意で。例えば友達と話す時も、『今日、Dinnerどうする?』と(“Dinner”をネイティブの発音にしてしまう)ルー大柴さんのような日本語と英語が混ざる会話を大泉さんがすごく気に入ってくれて、会う度に新しいフレーズを注文されます(笑)」『騙し絵の牙』3月26日(金)より公開
2021年02月03日新型コロナウイルス感染症の拡大による緊急事態宣言を受け、日本全国ほとんどの映画館が休館していた時期があった2020年。公開延期などが相次ぎ、平年に比べ、劇場公開作品数が少ない年となりました。そんな中でも、シネマカフェでは映像に関わる方々に取材を敢行。時にはリモート取材となったインタビューもありますが、今年掲載した記事の中から、多くの方に読まれた人気記事をランキングにして発表します!10位:千葉雄大×鈴木拡樹『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』主演に抜擢されたのは、前作で成田凌演じる浦野善治との激しい対決シーンが話題になった刑事・加賀谷学役の千葉雄大。今作では、新たな殺人事件を捜査するにあたり、自分が逮捕した浦野と奇妙な“共闘”関係のような間柄となり、物語の軸を担う。そして、『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』からは、白石麻衣、鈴木拡樹、音尾琢真、江口のりこ、奈緒、井浦新など強力かつ豪華な共演者が顔をそろえた。シネマカフェでは、千葉さん&鈴木さんにインタビューを実施。「撮影以来の再会」とは思えぬほど、話が尽きない様子のふたりは、ときに真剣に、ときに冗談も交えつつ、戯れ合ってくれた。9位:長澤まさみ『MOTHER マザー』気高く・強く・美しい楊端和(『キングダム』)から一変、最新主演映画『MOTHER マザー』で、長澤まさみは瞳を濁らせ、気性の激しい、息子への歪んだ愛を心に宿したシングルマザー・秋子になった。本作で演じた母親という立場について、秋子を通して長澤さんの持つ母親像に変化があったかを尋ねた。「“こういう母親になりたいな”と思う明確なものができたというわけではなく、親もやっぱり初めて親になるわけだから、迷いながらでいいんだろうし、失敗しないのが親ではない、と感じました。お互い一緒に学んでいくのが親子だと思うというか。子どもが初めてすることは、親も初めてだと思うから」。8位:井浦新『朝が来る』役に真摯に向き合う。井浦新ほど、その言葉にぴったりハマる役者はいないだろう。作品ごとに監督と対話をし、役への理解を深めると同時に、どのようにその役に染まっていくかを組み立てていく。ときに感情的に、ときに身体的に。「役や作品・監督によって当然、求められるものは違ってきますが、毎回、同じ熱量でぶつかっていく構えでいます。“てにをは”含め、すべて台本通りにやってほしいと、テクニカルなものを求められるときもあるし、台本より心をそのまま表現してほしいと言われるときもある。僕はどれでも完全燃焼ですし、毎回、同じではないから楽しいんです」。7位:野木亜紀子『罪の声』社会現象とも言える盛り上がりを見せた「逃げ恥」こと「逃げるは恥だが役に立つ」(TBS系)や原作ファンから絶大な支持を集めた映画『図書館戦争』シリーズ、「アンナチュラル」「MIU404」(TBS系)など、原作もの、オリジナル脚本を問わず、 次々と話題作を生み出す脚本家・野木亜紀子。人気のマンガや小説の映像化の企画が多くを占める昨今のエンタメ業界ですが、原作のイメージを損なうとたちまち炎上しかねない状況で、野木さんの作品が称賛を集めるのはなぜなのか? オリジナルの作品が多くの視聴者の心を鷲掴みにするのはどうしてなのか――?2016年の「週刊文春」ミステリーベスト10で第1位を獲得するなど高い評価を得た塩田武士の同名小説を原作とした映画『罪の声』の脚本執筆について、創作の裏側に迫る。6位:ポン・ジュノ監督&ソン・ガンホ『パラサイト 半地下の家族』昨年、第72回カンヌ国際映画祭で韓国映画として初めてパルムドール(最高賞)に輝いて以来、数多くの映画賞で快進撃を続け、国内外の興行記録を更新。アメリカでは外国語映画の歴代興収トップ10入りを果たした。いまや、第92回アカデミー賞でも作品賞の有力候補と目されるほどの一大旋風だが、当のポン・ジュノ監督は「まったく予測していなかった事態。いつも通り、淡々と撮った作品ですが、公開後に予期せぬことが次々と起こった。胸躍るアクシデントとでも言うべきでしょう」と笑みを浮かべる。5位:浜辺美波×北村匠海『思い、思われ、ふり、ふられ』浜辺美波・北村匠海といえば、2017年、月川翔監督作『君の膵臓をたべたい』のW主演で第41回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞した、ゴールデン・コンビ。実写映画では『君の膵臓をたべたい』以来3年ぶりの共演、さらに、『思い、思われ、ふり、ふられ』は月川監督の師匠にあたる三木孝浩監督が手掛けていることも踏まえると、集まるべくして集まったという言葉が浮かぶ。ふたり揃ってのインタビューは2017年以来となったが、当時、やや固く感じられたような彼らの空気感は、2020年、開放的で明るいムードへと変化していた。浜辺さんが10代半ばから10代終わりへ、北村さんが10代後半から20代へと、年を重ねたことも関係するだろうが、それ以上に、この3年間、多くの現場で培った得難い経験が、うら若きふたりのほのかな自信として、たたずまいを変えたのだろう。浜辺さんと北村さんに、今の心境をインタビューした。4位:宮沢氷魚『his』冷静に自身を分析する宮沢氷魚は、常に穏やかなトーンで話し続ける。身長184cm、「MEN’S NON-NO」専属モデルという人目を引くプロポーション、透明感にあふれるたたずまいも彼の大きな持ち味だ。しかし、それ以上に、自分を過小評価も過大評価もしない真っすぐに生きているスタイルが、多くのライバルがいる若手俳優群の中でも注目を集める存在となっているのだろう。独特の魅力を放つ源泉を探りたくなる。「自分ひとりだけの考え方、生き方、物の感じ方だと、たぶん限界があると思うんです。僕は周りの人たちからいろいろ刺激を受けています。けど、それに流されてはいけないと思っていて、自分という人間を持ったまま、刺激を受けてどんどん自分に着せていくことが大事だと考えています。流されてしまうと自分ではなくなっちゃうし、その人の分身になってしまうから。けど、人から受ける影響は、いいことも悪いことも、すごく素敵だと思います」。3位:綾野剛『影裏』綾野剛にとって演じることは、「生活をするためのものではなく、生活なんです。呼吸するのと変わらないんです」と定義する。そして、過去を見つめ、「自分を救ってくれたのは、唯一、映画、役者であることだった気がします」と希望を見出したことを吐露。「救ってもらったから何かをするわけではなく、応えたいという気持ちは、とっくに超えちゃっている感覚があります。救ってもらうために、最早、映画をやっていないんです」と。1月に38歳を迎えたばかりだが、40代に向けて、綾野さんはどんな進化をしていくのか。2位:岡田健史『望み』デビュー以降、休む間もなく駆け抜けてきた岡田健史。主演作5本に加え、数々の映画やドラマ、CMなどに出演し続け、コツコツ俳優としての研鑽を積んだ。「ひとつ、ひとつの仕事に惜しみなく、すべてを投じています。どんな作品においても、誰よりも語れる自信があるんです。語れることこそが、全力投球してきた証拠だと思っていて。2年前と今で、仕事の熱量はまったく変わっていませんし、むしろ高まっています」。1位:佐藤浩市×西島秀俊×勝地涼×中村倫也×井之脇海『サイレント・トーキョー』「アンフェア」の原作者・秦建日子による小説を、「SP」シリーズの波多野貴文監督が映画化した『サイレント・トーキョー』が、全国の劇場で絶賛公開中だ。「クリスマスイブの渋谷で、爆破テロが起こったら?」という衝撃的なストーリーを軸に、刑事やテロ事件の容疑者、一般市民の物語が交錯していく。シネマカフェでは、テロの容疑者・朝比奈を演じた佐藤浩市、事件を追う刑事・世田とその相棒・泉を演じた西島秀俊と勝地涼、事件の裏で不可解な行動をとるIT起業家の須永を演じた中村倫也、犯人に仕立て上げられるテレビ局の契約社員・来栖を演じた井之脇海の5人に単独インタビュー。1位は12月公開の『サイレント・トーキョー』から豪華キャスト陣が揃った5ショットのインタビューでした。2位は今年数々の作品に出演し活躍をした岡田健史。3位は演じることへの強い責任とこだわりや自分への“甘やかし”について語った綾野剛。そのほか、小栗旬&星野源が初共演した『罪の声』や「逃げ恥」「MIU404」などの脚本を手掛けた野木亜紀子氏のインタビューなどがランクインしました。来年は作り手たちのどんなエピソードが聞けるのか…乞うご期待!(text:cinemacafe.net)
2020年12月31日堀本裕樹の青春俳句小説「桜木杏、俳句はじめてみました」を広瀬すず主演でドラマ化する「ドラマWスペシャル あんのリリック-桜木杏、俳句はじめてみました-」。この度、本作のキャストと特報映像、ポスタービジュアルが公開された。本作は、広瀬さん演じる芸大生リリックライター・桜木杏と、俳人でコピーライターの連城昴が織りなす“言葉”をめぐり、熱く魂がぶつかり合う青春ドラマ。杏の言葉の才能に気づき、俳句の世界へ引き入れるコピーライターであり俳人の連城昴役には、「コウノドリ」「偽装不倫」『his』への出演も話題となった宮沢氷魚。杏と昴の言葉を通じて展開される恋模様も注目。宮沢さんは「役作りの一環で事前にキャストで句会を開いて俳句の勉強をしたり、小学生ぶりに俳句を書きました」と明かし、「当時は理解できなかった俳句の奥深さや新しい発見がたくさんありました。今やSNSで言葉が簡単に発信できる時代だからこそ改めて言葉が持っている威力、影響力を再確認する必要があると思います。ぜひ『あんのリリック』を観ていただき、皆さんにも言葉について考えて頂きたいです」とコメントしている。また、広告代理店に勤める敏腕クリエイティブディレクター、昴を俳句×ラップのプロジェクトに巻き込む上司の塔矢ローズゆりを夏川結衣。昴の俳句の師匠である本宮を田辺誠一。昴の良き先輩である神谷を毎熊克哉。密かに昴に想いを寄せるすみれを、モデルの安藤ニコ。句会のメンバー・梅天役を落語家の桂雀々。杏を見守る寮母の雪恵をふせえり。杏の父親を荒川良々が演じることも決定した。そしてポスタービジュアルは、広瀬さんと今回発表されたキャストたちも登場。杏がこれまで触れたことのなかった俳句の世界で、様々な人と出会い、言葉の力で自分の殻を突き破り、成長していく物語を表現。ラップのリリックや俳句、ドラマ内で登場する言葉が散りばめられている。なお、今作のタイトルロゴは広瀬さんの直筆。数十通りものパターンが書かれ、珠玉のタイトルロゴが完成した。さらに特報映像も初公開。公式サイトやWOWOW公式YouTubeにて視聴することができる。■ストーリー芸大生の桜木杏(広瀬すず)は、友達がいない。日々のささやかな楽しみは、近所の掲示板に貼られている“言葉”を愛でることと、匿名でラップのリリック(歌詞)を作ることである。折しも、何気なく口ずさんだリリックをきっかけに、大手広告代理店勤務の連城昴(宮沢氷魚)に声をかけられる。俳人でもある昴は、上司の塔矢ローズゆり(夏川結衣)から、俳句とラップをテーマにしたプロジェクトチームに引き入られ、この突飛な企画に頭を悩ませていた。昴に丸め込まれた杏は、プロジェクトの手伝いをすることとなる。俳句は知らないし、人間関係も不安だった杏。だが、俳人・本宮鮎彦(田辺誠一)の句会で個性的な面々と出会い、俳句の世界に惹かれていく。そんな矢先、代理店での打ち合わせに参加した杏は、リリックを提供していた売れっ子ラッパーと鉢合わせてしまう。「ドラマWスペシャル あんのリリック-桜木杏、俳句はじめてみました-」は2021年2月27日(土)21時~前編、3月6日(土)21時~後編、WOWOWプライムにて放送。WOWOWオンデマンドにて配信予定。(cinemacafe.net)
2020年12月21日2020年8月15日、コロナ禍での野外コンサートを開催し、生で音楽を伝える必要性をあらためて感じた宮沢和史が、この時期だからこそできるコンサートを、と10月から「詩の朗読と歌によるコンサートツアー」をスタートさせたが、ツアー終盤に新型コロナウイルス感染者数増大を受けて、山梨、札幌、小樽公演はやむなく断念…。【動画配信】宮沢和史 詩の朗読と歌によるコンサートツアー2020 ”未来飛行士” チケット情報中止したコンサートに来場予定だった方々、それ以外の会場に来場予定だったけれど断念された方々、行きたくても行けない環境におられるファンに対して、あらゆる場所で観られるよう、急遽、大阪市中央公会堂のコンサートを収録して動画配信することが決定した。また、2021年1月20日(水)にはニューアルバム『次世界』がリリースされる。“今”を宮沢和史の視点で捉えた上で、“未来”へ向けたメッセージとして新たに生み出された作品4曲や、1998年に発表され合唱などで歌われ続けている『旅立ちの時』の新録音源などが収録されている。動画配信は、12月6日(日)18:00から12月31日(木)23:59までPIA LIVE STREAMにて。チケットは発売中。この時期だからこそ胸に迫る楽曲、朗読、メッセージをお届けします。是非ご覧ください。
2020年12月04日映画ファンの祭典「第30回映画祭TAMA CINEMA FORUM」内にて「第12回TAMA映画賞授賞式」が11月29日(土)、府中の森芸術劇場 どりーむホールにて行われ、宮沢氷魚が「本年度最も飛躍した男優、もしくは顕著な活躍をした新人男優を表彰」する最優秀新進男優賞を受賞した。「TAMA映画賞」は2009年にスタートし、前年10月から当年9月に一般劇場で公開される作品及び監督・キャスト・スタッフを対象に、市民ボランティアの実行委員が選考。「明日への元気を与えてくれる・夢をみせてくれる活力溢れる<いきのいい>作品・監督・俳優」を、映画ファンの立場から感謝をこめて表彰する映画賞。宮沢さんは、今泉力哉監督による映画『his』にて同賞を受賞。作品を振り返って、宮沢さんは「初主演映画ということで、プレッシャーはあったんですけど(共演の)藤原季節くんにすごく助けられました。公開されて、たくさんの方に観てもらい、意見をいただいて本当に幸せに思っています」と、うれしそうに心境を伝えた。藤原さんとは撮影中、地方での共同生活も一緒にしていたと話し、「(藤原さんは)自分を開いて僕を受け入れてくれた。そのことに感謝してますし、季節くんじゃないとこの作品は成立していなかったです。今泉監督とは、このタイミングで出会えたこと、僕の役者人生で宝物ですし成長してまた監督の作品に出たいと思います」と決意を新たにしていた。ちなみに、宮沢さんがいつか演じてみたいのは「サイコパス」だそうで、「ちょっと、とんでる役をやってみたいなって(笑)。僕たちは、どこかで自分を爆発させたいような気持ちを持っていると思うけど理性で制御している。こういう仕事だからこそ、そんな自分を一度見てみたくて、サイコパスを一度演じてみたいです」と、チャーミングな笑顔全開に語っていた。一方、最優秀新進女優賞の松本穂香は、『君が世界のはじまり』『わたしは光をにぎっている』『酔うと化け物になる父がつらい』『his』などでの演技を受けての受賞となった。『君が世界のはじまり』でふくだももこ監督とは『おいしい家族』に次いで2度目のタッグとなり、ふくだ監督も最優秀新進監督賞を受賞した。松本さんは「ふくださんと受賞できたことが本当にうれしくて、たまりません!また違う作品で、監督とこの場に立てるよう、この先も頑張ります」と飛躍を誓う。ふくだ監督も一緒に登壇し、「単純に松本穂香ちゃんのことが好きなんです。最近すごい大人の顔になってきて、めっちゃキレイになっている。すごく芯が強くて、声もよくて、度胸もあるけど、うわっと見せない。けど芝居をしたらわかるという最高の俳優です」と、松本さんにこれ以上ない讃辞を寄せた。褒められまくり、恐縮そうにお辞儀をした松本さんは、「今初めて言ってくれたわけじゃなくて、とにかく好きだって、いつも言ってくれるんです。こんなに愛情を持って撮ってくださる監督はなかなかいないんじゃないかなって思います。これからも頑張りますので、よろしくお願いいたします」とまたペコリとすると、ふくだ監督も「ずっとやっていきたいです!昔の映画監督と女優さんってそういう関係じゃないですか!」と、さらなるアピールをしていた。そのほか、同賞には北村匠海、森七菜も受賞した。(cinamacafe.net)
2020年11月29日俳優の宮沢氷魚が29日、東京・府中の森芸術劇場 どりーむホールで行われた第12回TAMA映画賞 授賞式に登場した。同映画賞は、多摩市及び、近郊の市民からなる実行委員が「明日への元気を与えてくれる・夢をみせてくれる活力溢れる"いきのいい"作品・監督・俳優を、映画ファンの立場から感謝をこめて表彰」するもの。初主演作『his』で最優秀新進男優賞に選ばれた宮沢は「役者を3年やっていますが、賞をいただくのは初めてなので、一生忘れないものになると思います」と喜ぶ。『his』について「初主演映画ということでプレッシャーはあったんですけど、相手役の藤原季節くんに助けられて、すごく楽しい作品にもなった」と振り返る。「LGBTQをテーマに作ったので、どういう意見が飛び交うのかなと思っていたんですけど、実際公開されて、たくさんの方に見ていただいて、たくさんの意見をいただいて、本当に幸せに思っています」と感謝の気持ちを表した。藤原については「白川で10日間共同生活を送ったんですけど、本当に変わってる子で」と笑顔に。「Tシャツ1枚と下着1枚くらいしか持ってこなくて、『ごめん氷魚、タオル貸して!』というところから始まったので、季節くんが自分を開いて受け入れてくれたことに感謝しているし、季節くんじゃなければ成立しなかったと思います」と語る。今泉力哉監督についても「このタイミングで今泉さんに出会えたことは、役者人生の中では宝物ですし、また成長して今泉さんの作品に出られるように頑張りたいと思います」と意気込んだ。同賞には俳優の北村匠海も選出され、ビデオメッセージで登場。「とにかく前に進んで色んな作品を打ち出したいと思っています。"新進"という言葉がさらに似合う俳優として、2021年も頑張っていきたいと思います」とメッセージを寄せた。■最優秀作品賞『海辺の映画館-キネマの玉手箱』(大林宣彦監督、及びスタッフ・キャスト一同)『ラストレター』(岩井俊二監督、及びスタッフ・キャスト一同)■特別賞城定秀夫監督、及びスタッフ・キャスト一同 (『アルプススタンドのはしの方』)岩井澤健治監督、及びスタッフ・キャスト一同 (『音楽』)■最優秀男優賞福山雅治 (『ラストレター』『マチネの終わりに』)濱田岳 (『喜劇 愛妻物語』『グッドバイ 嘘からはじまる人生喜劇』『コンフィデンスマンJPプリンセス編』ほか)■最優秀女優賞水川あさみ (『喜劇 愛妻物語』『グッドバイ 嘘からはじまる人生喜劇』『ミッドナイトスワン』)長澤まさみ (『MOTHER マザー』『コンフィデンスマンJPプリンセス編』)■最優秀新進監督賞HIKARI監督 (『37セカンズ』)ふくだももこ監督 (『君が世界のはじまり』)■最優秀新進男優賞宮沢氷魚 (『his』)北村匠海 (『サヨナラまでの30分』『思い、思われ、ふり、ふられ』『影踏み』ほか)■最優秀新進女優賞松本穂香 (『君が世界のはじまり』『わたしは光をにぎっている』『酔うと化け物になる父がつらい』『his』ほか)森七菜 (『ラストレター』『青くて痛くて脆い』『地獄少女』『最初の晩餐』)
2020年11月29日俳優・宮沢氷魚の2021年日めくりカレンダー「HIOMEKURI CALENDAR 2021」から、貴重な使用カットが一部解禁された。オフィシャルWEBサイトの開設とともに発売が開始された、宮沢氷魚の2021年日めくりカレンダー「HIOMEKURI CALENDAR 2021」。“日をめくり(氷魚めくり)”と名が付いている通り、1日1枚ずつめくっていく形のカレンダーだが、2021年の365日分全てが異なるカットで構成されており、毎日違った表情の宮沢さんが1日を彩る、贅沢かつ大ボリュームな内容となっている。宮沢さんといえば先日、NHK連続テレビ小説「エール」への出演が発表されたばかり。物語終盤でのゲスト登場で朝ドラデビューを果たすなど、躍進が続いている。そんな宮沢さんの今回解禁されたカレンダー使用カットでは、俳優としてだけでなく、雑誌「MEN’S NON-NO」の専属モデルとして第一線で活躍する彼ならではの凛々しい表情や、ベッドに横たわっている姿や海の中で手を引くような仕草を見せていたりと、どれも貴重なカットばかりとなっている。宮沢氷魚日めくりカレンダー「HIOMEKURI CALENDAR 2021」は発売中。(text:cinemacafe.net)
2020年11月15日南カリフォルニアを拠点とするグローバルライフスタイルブランドのUGG(R) は、UGG(R)のウェザープルーフ技術を主要スタイルのシルエットに搭載した、2020秋冬コールドウェザーブーツコレクションの最新スタイル、CA805 Classic Weather(CA805 クラシック ウェザー)のキービジュアルに宮沢氷魚さんを起用することを発表します。10月21日より、「FEEL YOU. あなたらしさをUGG(R)で感じて。」をメッセージに、カリフォルニア出身、モデルで俳優の宮沢氷魚さんを起用したキービジュアルを展開します。UGG(R)ブランドのDNAであるCOZYな心地良さや、寒さから守られパワフルに感じるフィーリングなど、UGG(R) CA805 Classic Weatherを履いた気分を ”FEEL WARM. FEEL POWERFUL.”と表現します。今年7月に、 「明るく平穏な未来のために」と自ら版画でデザインしたチャリティTシャツを販売し、収益の一部をセーブ・ザ・チルドレンに寄付するプロジェクトをゼロから企画立案した氷魚さん。世界を襲ったコロナウイルス、アメリカや世界の黒人コミュニティへの人種差別問題、日本国内で大きな犠牲をもたらした自然災害。今のこの時代だからこそ、社会に対してアクションを起こせないかと考え、実行したという、その強い意志と行動力に共鳴し、起用を決定しました。宮沢氷魚さんが登場するアニメーションも同時公開。UGG(R)公式サイトおよびSNS(Twitter、Instagram、 Facebook、YouTubeなど)でご覧いただけます。YouTubeリンクはこちら: Classic Weather は、UGG(R)の新定番となったCA805 スニーカーの超軽量クッションソールに加えて、クラシックブーツのラグジュアリーな履き心地を楽しむことができる、スニーカーとブーツのハイブリッドデザイン。シームシールド構造、防水性のあるスエード、止水テープを使用したガゼットジッパーを採用した防水仕様だから、雨や小雪が降っても安心!着脱も簡単なサイドジッパーで、ブーツインやカジュアルなスタイルなど、タウンユースにも最適です。また、地表の冷気を遮断するチャンキーなソールユニットには軽量性と衝撃吸収性を兼備したEVA(エチレンビニルアセテート)を採用し、アウトソールには、抜群のグリップ性を確保するUGG(R)独自のテクノロジーTreadlite by UGG™を用いる事で実用的なトラクションとコンフォータブルな履き心地を具現化。ミニマムなブラックを基調にしたカラーリングの2色展開で、UGG(R)ならではの機能美を引き出しています。また、そのスタイルにアッパーが異なる、CA805 Classic Dalmatian(CA805 クラシック ダルメシアン)も新たに登場。毛付きレザーの高級感溢れるダルメシアン柄のブーツは、大人気のCA805 Dalmatian(CA805 ダルメシアン)スニーカーに次ぐ、ダルメシアンコレクションとして、フーディやバンダナ、ミトンなどと一緒にラインアップ。CA805 クラシック ウェザー (チェスナット)2万6,000円(税抜)CA805 クラシック ウェザー (ブラックTNL)2万6,000円(税抜)CA805 クラシック ダルメシアン(オフホワイト/ブラック) 2万7,000円(税抜)10月7日から11月30日までの期間、「#FEELUGG」インスタグラムキャンペーンを実施。是非この機会にUGG(R)を着用して感じたコメントと共に、ストーリーやフィードへ投稿してください。UGG(R)JAPAN公式インスタグラムのプロフィールよりダウンロードできるARフィルターを使って#FEELUGGをつけてUGG(R)商品とともに「あなたのベストFEELフォト」を投稿すると、UGG(R)からスペシャルなクリスマスプレゼントがもらえるチャンスが!詳細はUGG(R)JAPANの公式インスタグラムプロフィールをご覧ください。本商品は、全国のUGG(R)直営店、UGG(R)公式サイト(、正規取扱店でご購入いただけます。※アイテムにより取扱い店舗が異なるため、詳細に関しましては、フリーダイヤル0120-710-844までお問合せください。About UGG(R)1978年、カリフォルニアの海岸で一人のサーファーによって設立されたUGG(R)は、アイコニックなクラシックブーツで知られるグローバルライフスタイルブランドです。ハリウッドのセレブリティに続き、ファッションエディターに愛用され、やがて世界中に広がりました。以来UGG(R)は、品質、クラフトマンシップに対する妥協のない姿勢を貫きながら、フットウェア、アパレル、ファッション小物、ホームウェアのデザインと販売を手掛けています。世界各国の一流小売業者と提携しながら、UGG(R) のコンセプトストアおよびアウトレットストアを、ニューヨーク、サンフランシスコ、ロサンジェルス、パリ、ロンドン、東京、上海、北京など、世界主要都市に130店舗以上を展開し、年間10億ドルを超える売上高を実現しています。詳しくは、www.ugg.com/jp/ @UGGJAPAN #FEELUGG #UGGブーツをご覧ください。企業プレスリリース詳細へ本記事に掲載しているプレスリリースは、株式会社PR TIMESから提供を受けた企業等のプレスリリースを原文のまま掲載しています。FASHION HEADLINEが、掲載している製品やサービスを推奨したり、プレスリリースの内容を保証したりするものではございません。掲載内容に関するお問い合わせは、株式会社PR TIMES()まで直接ご連絡ください。
2020年10月22日『THE BOOM』のボーカル・宮沢和史さんの息子で、俳優の宮沢氷魚さんや、俳優でミュージシャンの窪塚洋介さんを父に持つモデルの窪塚愛流さんをはじめ、いわゆる『二世』の活躍が目覚ましい昨今の芸能界。2020年10月7日、写真家の蜷川実花さんが自身のInstagramで公開した、大物歌舞伎俳優を父に持つ二世俳優の写真に驚きの声が上がっています。「15歳でこの色気…」と衝撃広まる蜷川さんが撮影したのは、八代目・市川染五郎さん。十代目・松本幸四郎さんを父親に持ち、叔母は女優の松たか子さん、祖父は二代目・松本白鸚(元:九代目・松本幸四郎)さんという、まさに芸能界のサラブレットです。八代目市川染五郎(左)十代目松本幸四郎(中央)二代目松本白鸚(右)うまれながらに『特別な存在』だった八代目市川染五郎さんですが、多くの人を驚かせたのはその圧倒的なオーラ。15歳(2020年現在)とは思えない独特の色気を放っていると話題になった写真がこちらです。※画像は複数あります。左右にスライドしてご確認ください。 View this post on Instagram A post shared by ninagawamika (@ninagawamika) on Oct 6, 2020 at 6:05pm PDTすでに歌舞伎の舞台だけでなく、活躍の場をテレビや映画へと広げている八代目・市川染五郎さんですが、お茶の間の知名度はこれからというところ。しかし、今回の写真が大きな反響を呼んだことで、その存在にこれまで以上に注目が集まっています。【ネットの声】・お父様の十代目・松本幸四郎さんも美しいですが、息子さんもすごい存在感…!・『女形』として活躍してほしいぐらい。・松本幸四郎の息子がはんぱない…。・美しすぎて、ドキッとした。『二世』の肩書がかすむほどの存在感を放つ八代目・市川染五郎さん。今後、歌舞伎の枠を超えた活躍を期待させます。[文・構成/grape編集部]
2020年10月09日『COCOONMovie!!』初日舞台挨拶が6日にBunkamuraシアターコクーンで行われ、松尾スズキ、大竹しのぶ、宮沢りえ、小池徹平、中井美穂(MC)が登場した。同企画はシアターコクーン過去作品の収録映像蔵出し上映会となっており、芸術監督の松尾がこの20年間シアターコクーンで上演した作品の中から3作品(『女教師は二度抱かれた』『キレイ-神様と待ち合わせした女-』『ゴーゴーボーイズ ゴーゴーヘブン』)、初代・芸術監督である串田和美作品(『もっと泣いてよフラッパー』)、二代目・芸術監督である蜷川幸雄作品(『下谷万年町物語』)、松尾が“演劇を始めたころの素朴な喜び”を求めプロデュースした二人芝居『命、ギガ長ス』と、その創作過程を追った WOWOWオリジナル・ドキュメンタリー『ノンフィクションW 松尾スズキ 人生、まだ途中也』を上映する。演劇の配信なども増えているものの、松尾は今回の試みについて「大きなところでやったものは大きなところで見たいんじゃないか。どうせならコクーンという劇場が空いてる時間を使って、過去のものいっぱいありますから、上映できる機会があれば」と意図を明かす。大竹は「自分の出てる劇場中継とか見ること自体があまり好きじゃなくて。『アップになるな~!』みたいな」と苦笑。「あとは全体を見てお芝居なので……というのがあったんですけど、松尾さんのお話を聞いて、今だからこそできることだし、劇場の空気を味わいたいと思ってこの企画を考えてくれたことが素敵だなと思います」と称賛した。ラインナップの中でも、蜷川幸雄演出の『下谷万年町物語』に出演していた宮沢は「それまでも何度かご一緒できる機会があったんですけど、何せ弱虫な私はとけこむことができなくて。『下谷万年町物語』で改めて『ここで飛び込まなきゃ私はダメになると思ったところがあった」と振り返る。「本当にもう希望と絶望のシーソーに乗っているような。毎日稽古で叱咤を受け、死に物狂いでやってて、本番も暗転前にヒロポンを持って踊るシーンがあるんですけど、終わった直後にもう立てなくて。これ以上できないという限界を毎日超えていた」と語った。『キレイ-神様と待ち合わせした女-』に出演した小池は、「松尾さんが『歌を聞かせてくれ』というので、アカペラでWaTの『僕のキモチ』を1人で歌ったのを覚えています」と明かす。松尾は「小池君はコクーンのデビューが『キレイ』だったんだよね。すごく力が入ってます。力が入った小池君を見てください」と紹介し、小池は「ありがとうございます」と苦笑していた。
2020年10月06日宮沢氷魚と大鶴佐助による二人芝居『ボクの穴、彼の穴。』が東京芸術劇場プレイハウスで上演中だ。劇場公演のほか、本日9月21日(月・祝)18時開演の公演は、有料動画配信サービス「PIA LIVE STREAM」でも配信される。本作は、戦場の塹壕に取り残され、お互いを「モンスター」だと思い込み、見えない敵への恐怖と疑心暗鬼にさいなまれる孤独な兵士の物語。デビッド・カリ(原作)、セルジュ・ブロック(イラスト)、松尾スズキ(翻訳)による同題絵本をノゾエ征爾が翻案・脚本・演出を手掛けて舞台化した作品で、2016年に旧PARCO劇場のファイナルを飾った「クライマックス・ステージ」の一作として初演された。『ボクの穴、彼の穴。The Enemy 』 舞台稽古より撮影:阿部章仁4年ぶりの再演となる今回もノゾエが演出を担当。初演は塚田僚一(A.B.C-Z)と渡部秀が出演したが、今回は宮沢氷魚と大鶴佐助という若手俳優として活躍めざましい2人が登場。『豊饒の海』、『ピサロ』に続いて3作目の共演となる。ノゾエは「4年前にもやった演目だけど、今こそでしょって。読み返すと、今の状況だからこそ考えさせられるところ山ほどアリ。涙拭いながら頑張った初演のキャストさんが作り上げてくれた部分も山ほどアリ。それがあっての今、この生活下だからこそにじみ出るものを全て作品に乗せて、真正面から戦いましょうぞ、この素晴らしきお二人と」とコメント。『ボクの穴、彼の穴。The Enemy 』 舞台稽古より撮影:阿部章仁宮沢は「今回の作品は、見えない敵との戦争。お互いを『モンスター』だと思い込み、相手を憎み、疑い、軽蔑する。自分を正当化し、相手に全ての不幸をなすりつける。まさに今の世の中と重なります。僕は今だからこそこの作品をやる意味があると思います」と語った上で、「初めての二人芝居を親友の大鶴佐助と演じられる幸せ、そして、初舞台の劇場であるプレイハウスで再び芝居ができることを本当に嬉しく思っています」。『ボクの穴、彼の穴。The Enemy 』 舞台稽古より撮影:阿部章仁一方の大鶴も「今この状況下で『ボクの穴、彼の穴』を上演することに、僕はとても意味があると思いました。物語の登場人物が目に見えない不確かなモノに怯え、疑心暗鬼になってく様が今の日常ととても通じており、虚構と現実が地続きになっている印象を受けました」。そして、「相手の宮沢氷魚くんとは気心の知れた仲なので、稽古場でノゾエさんの演出を一緒に浴び、もがきながら作品の旅をしていきたいです」と話していた。『ボクの穴、彼の穴。The Enemy 』 舞台稽古より撮影:阿部章仁上演時間は約1時間20分予定。公演は9月23日(水)まで。有料動画配信サービス「PIA LIVE STREAM」による配信は、24日(木)23:59まで見逃し配信あり。チケット発売中。【キャスト・演出家コメント】●宮沢氷魚コメント今年の春に、『ピサロ』という作品に出演していたのですが、残念ながら10公演で中止となってしまい、それ以来の作品ということですごく楽しみにしていました。このようなご時勢なので、本当に幕が開くのか不安もありましたが、今日こうして無事に初日を迎えられることを嬉しく思っています。最近は一人になることが簡単になってしまって、一人でいても生活はできるし、人とコミュニケーションをとることや、他人の人生に関わるということがおろそかになる可能性が高い状況だと思うんです。個と個で、相手の存在というか、相手が生きていることを確かめて安心する。当たり前だからこそ忘れてしまうことに面と向かったこの作品に出演できて、光栄です。舞台は5作目ですが、こんなに肉体的にも精神的にも追い込まれたのは初めてです。二人芝居で、セリフの量も想像以上でしたが、稽古はしんどいけど楽しく、稽古や演劇が好きなんだなと再確認しました。僕、佐助、そしてノゾエさんで作品を作り、人前で披露する。その当たり前のことがやっと始動できるようになり、嬉しいです。でもまだ、観客の皆さんも感染予防に気を付けて来てくださると思いますし、僕たちも体調管理に努めて万全の状態で、毎回新しく楽しい公演をお送りしたいと思います。●大鶴佐助コメント今、やっと長い稽古の末にゲネプロが終わって、どれだけ稽古場で稽古をしていても、観てくれる人がいるって全然違うなって、感慨深いものがあります。今日の夜が初日ですので、実際にはここから(スタート)ですが、「ゲネプロ終わったな!」とほっとしています。戦争を体験していない僕たちが演じて、観に来てくださるお客さんも戦争を体験していない方が多いと思います。目に見えないモンスターは、そんな僕たちがこの作品の中で共有できるもののひとつだと思っていて。共有できるからこそ、目には見えないものを僕たちが実体をもって演じていないと、お客さんは納得してくれないんだろうなと、ノゾエさんと氷魚くんとディスカッションして稽古してきました。普段は舞台を観て、お芝居を観に行ったという感覚になるかもしれませんが、この作品はかなり現実と地続きになっていると思うので、お客さんに「そんなもん?」と思われたら僕たちの負けだなと思いますね。舞台は毎回同じものがないというか、毎公演ふたりで役を生きて、その日のお客さんとその日の僕たちで作り上げる作品だと思うので、その1回限りの作品を毎回大事にしたいと思います。●ノゾエ征爾(演出)コメントずっと公演が中止となっており、この公演が今年初めての本番ということでとても感慨深いです。劇場は、こうやって人が集まることで息遣いが生まれてくるのだなと改めて感じました。いったい何が起きていて、何を信じればいいのか、そして人と関われないという生活にみんなが追い込まれて行く時に、今作の穴の中にひとりでいる状況がリンクして、4年前の初演時は普遍的なテーマでみなさんに共感していただけるかなと思っていたのですが、この時期になった時に多くの方がどこかで似たような感覚を持ち、登場人物を見られるんじゃないかなと思いました。このような状況下で、ひとつの公演を立ち上げていくといった時に、演劇はこれだけ多くの大人たちが、色々なことに気を使いながら、本気になって、模索して作り上げているのだと改めて肌で感じた稽古でしたし、キャストのおふたりがその大人たちの期待を一身に背負って、舞台上で生きる生き様を毎回稽古の時から楽しみにしていました。(規制緩和を受けて)これから段々と客席が埋まっていくことで、彼らがどう息衝いていくのか千秋楽まで見届けたいと思います。(以上、9月17日(木)取材会より)『ボクの穴、彼の穴。The Enemy 』 舞台稽古より撮影:阿部章仁文:五月女菜穂
2020年09月21日「春に出演していた舞台が、当初の予定の4分の1しか公演できずに中止になってしまいました。悔しさと、有り余ったエネルギーとでモヤモヤしている最中に今回の舞台のお話をいただいて…。ここにすべてをぶつけようと気持ちを切り替えました」穏やかな口調の奥に、宮沢氷魚さんの強い覚悟すら感じる。コロナ禍にある今の時世に立ち上げられたのが、舞台『ボクの穴、彼の穴。』。演じるのは、戦場で塹壕にひとり取り残された兵士の役だ。「見えない敵と戦うというのが大きなテーマなんですが、いま上演する意味がすごくある気がするんです。僕らが生きている世界でも、コロナをはじめ災害や人種差別…もっといえばSNSなどでの誹謗中傷とか、正体のわからないものと戦うことが多くなっています。そういうものに対し、どう立ち向かってどう乗り越えたらいいかを考えさせられる作品じゃないかと思います」孤独のなか死の恐怖に怯え、戦争のマニュアルに書かれた敵の姿を想像し、猜疑心を募らせていく。「家にいるだけで必要なものは何でも手に入るぶん、孤立するのが簡単な時代です。でも自分の世界に閉じこもることで見えなくなってしまうものも多い。自分の穴から一歩踏み出して、他者を理解しようと歩み寄る姿勢というのが、これまで以上に大事なんじゃないかと思うんです」出演者はたったふたり。主人公と同じように塹壕にひとり残った敵方の兵士を、2度の共演経験のある大鶴佐助さんが演じる。「佐助くんは言葉をものすごく大事にする役者さん。セリフのひとつひとつに、書かれている理由があって、それをしっかりと意識して発しているのがわかります。毎日稽古場ですばらしい芝居を届けてくれるので、それにすごく刺激を受けています」ふたり芝居というハードル以外にも今回は、「これまでとはちょっと違う不安と戦っている」とも。「装置や小道具が最低限しかなくて、舞台上には僕らだけ。間違いなく、自分の身体なり、言葉や佇まいで劇場の空間を埋める表現が大事になってくる。物語はいきなり戦争の最中から始まるんですが、その緊迫した精神状態とか切迫感とか、家で脚本を読んでいると近づけているように思っていても、稽古場に来ると全然足りていないのがわかるんです。自分の頭の中だけでは、太刀打ちできない世界なんですよね。セリフ自体は簡単な言葉ですが、だからこそ、気持ちをきちんとのせないと薄っぺらく聞こえてしまうんです。言葉をちゃんと自分のものにして、稽古場で生まれる全部を体で感じながら、セリフを発していくことを大事にしたいと思っています」宮沢さんにとって、これが5作目の舞台出演となる。「初めて舞台に立つ時に、ある方から『一回舞台に立ったら、たぶん一生やるよ』って言われたんです。その時は、毎日重圧と戦わなきゃいけないのにと半信半疑でしたけど、いまは少しわかってきました。すごくしんどいんですけれど、それに勝る喜びとか感動とか達成感を肌で感じて、自分がすごく充実するんです」『ボクの穴、彼の穴。』戦場の塹壕に取り残された兵士(宮沢)。殺すか殺されるか、穴の中にじっと身を潜める彼は、「戦争のしおり」に書かれたモンスターのような敵の姿を想像し、自らの妄想に恐怖心を煽られていく。敵方の兵士(大鶴)もまた同じ状況とは知らず…。9月17日(木)~23日(水)池袋・東京芸術劇場 プレイハウス原作/デビッド・カリ訳/松尾スズキ(千倉書房より)翻案・脚本・演出/ノゾエ征爾出演/宮沢氷魚、大鶴佐助全席指定8000円(税込み)サンライズプロモーション東京 TEL:0570・00・3337みやざわ・ひお1994年4月24日生まれ。アメリカ出身。モデルの傍ら、今年公開の『his』で映画初主演するなど俳優として着実にキャリアを重ねている。公開待機作に映画『騙し絵の牙』。※『anan』2020年9月23日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・阿部孝介(トラフィック)インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2020年09月20日Levi’s(R)は2020年9月4日に、18年ぶりにモダンに生まれ変わったTYPE 1ジーンズを発売します。2003年に発売したTYPE 1ジーンズは、LEVI’S(R) RED™、LEVI’S(R) ENGINEERED JEANS(R)などの数々の革新的な商品を生み出してきたリーバイス(R)が、「BOLD(大胆さ)」をコンセプトに、Levi’s(R)のトレードマークであるバックポケットのアーキュエット・ステッチやリベット、ベルトループなどをあえて大胆に目立たせるデザインに落とし込んだジーンズです。当時のデザイナーは、幼い頃から、アンダーグラウンドからポップカルチャーまで、ユースカルチャーに精通しており、1957年に公開された映画「監獄ロック」でエルビス・プレスリーが着用していたプリズンウエアにインスピテーションを受けます。大胆なステッチが効いたジーンズでロックンロールを歌うプレスリーの姿が最高にロックに映ったのです。「次なるジーンズはデニムに大胆な糸・・・これだ!」通常、501(R)が1インチ8針という運針数であるのに対し、TYPE 1ジーンズは1インチ6針でデザインし、新しい時代の感覚を表現した革新的なジーンズが誕生しました。今回発売するTYPE 1ジーンズは、オリジナルのTYPE 1ジーンズの本質を受け継ぎながら、生地とフィットを大きくアップデートし、デニムが本来もつ機能性や耐久性はそのままによりサステイナブルな素材を使用し生まれ変わりました。フィットは、当時のロックテイストに代わりストリートファッションにシフト。レッグのシルエットは太めでリラックス感があり、ウィメンズはハイライズで洗練されたイメージに仕上げています。生地は、快適さを追求してストレッチ素材を採用し、さらにデニムは、ストレッチオーガニックコットンと、テンセルという持続可能な生地を採用しています。今回、TYPE 1の発売を記念して、キャンペーンアンバサダーに宮沢氷魚さんと石橋静河さんを起用したスペシャルムービーを公開します。クリエイティブコンセプトは、”Bold as Love”(愛のように大胆に)。近未来を描いたファンタジックな動画、それは分断された世界と未来の行き過ぎたルールを滑稽にも描きながら、現代の閉塞的な現代社会を打ち破るような、生きる希望を強く打ち出した愛をテーマにしたものです。そして、そんな世界に新しいニュー・ノーマルとして人々に寄り添う、TYPE1が描かれていきます。8月25日(火)に予告篇、9月11 日(金)に本編が公開予定です。TYPE 1 JEANS コレクション詳細特設サイト:発売日:2020年8月25日(火)先行予約開始 / 2020年9月4日(金)から順次発売展開店舗:全国のリーバイス(R)ストア、オンラインストア他メンズ: ※すべて税抜き価格ウィメンズ: ※すべて税抜価格ブランドコンセプトムービー公開日:9月11 日(金)出演者プロフィール:宮沢 氷魚1994年4月24日 (年齢 26歳)身長: 184 cmアメリカ・カリフォルニア州サンフランシスコ生まれ。2015年、第30回『MEN’S NON-NO』専属モデルオーディションでグランプリを受賞しモデルデビュー。2017年テレビドラマ『コウノドリ』で俳優デビュー。以降、’19年ドラマ「偽装不倫」など、話題作に次々と出演。’20年は、初主演映画『his 』公開(Blu-ray&DVD発売中)PARCO劇場オープニングシリーズ第1弾舞台「ピサロ」出演、次回作に映画「騙し絵の牙」(2021年公開予定)を控える。石橋 静河1994年7月8日 (年齢 26歳)身長: 163 cm4歳からクラシックバレエをはじめ、2009年からアメリカとカナダにバレエ留学。15年から役者として舞台や映画へ活動の場を広げ、16年には野田秀樹演出の舞台「逆鱗」に出演。映画初主演作「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」でブルーリボン賞やキネマ旬報ベスト・テンをはじめ多くの映画賞で新人賞を受賞。映画「きみの鳥はうたえる」や、「二階堂家物語」「いちごの唄」などでもヒロイン役を演じ、今年4月の配信ドラマ「東京ラブストーリー」での赤名リカ役が話題に。■ Levi’s(R)について1873年に世界で初めて「ジーンズ」を誕生させ、1890年には501(R)を発表、「伝統と革新」というコンセプトのもとに様々な銘品を世に贈るLevi’s(R)。いつの時代も核となってきた501(R)を中心に新しいスタンダードを打ち出し続けるLevi’s(R)ジーンズは、時代を切り拓いてきた世界中のパイオニア達に愛され、今もなお、最良の定番として愛され続けています。企業プレスリリース詳細へ本記事に掲載しているプレスリリースは、株式会社PR TIMESから提供を受けた企業等のプレスリリースを原文のまま掲載しています。FASHION HEADLINEが、掲載している製品やサービスを推奨したり、プレスリリースの内容を保証したりするものではございません。掲載内容に関するお問い合わせは、株式会社PR TIMES()まで直接ご連絡ください。
2020年09月04日