息子さんが1歳半になったころ、NEGIさんは発達に違和感を覚えるように……。同じことを何度言っても繰り返す、手を繋いでいられないなど、息子の行動がほかの子どもと違うことに気づいてしまったのです。そして1歳半健診に行ったとき、その疑問は確信へと変わります。たつき君は走り回っていましたが、会場にいたほかの子ども達は落ち着いてママの膝の上に座ったり、落ち着いて絵本を読んでいたからです。その夜、NEGIさんは今までずっと考えないようにしていたことをスマートフォンで調べ始めるのでした。今まで通りたつき君のことをかわいいと思えるのか。 今まで通り愛せるのか。 この2つの疑問が、NEGIさんの頭をよぎってしまいました。 (そんなことを考えてしまう時点で、母親失格なんじゃないか?) 不安で押しつぶされそうになりながらも、問題行動の解決策が分からないことに対して落胆するのでした。 それからたつき君の行動が理解できないと困惑しながらも、ひとまず2歳になるまでは様子見にしようと決意することに……。 そんなある日、たつき君とNEGIさんはスーパーに来ていました。 しかし、事件が起こってしまって……!? 毎日気を紛らわす日々。そんなある日、事件が…! 飲み物を買おうとドラッグストアに立ち寄ることに。 しかし、お店に入ると、たつき君は一目散に走り出してしまったのです! 「たつき!走らないよ!」 そう声をかけるのですが、ママの言葉など耳に入っていないたつき君はどこかに行ってしまい、こつぜんと姿を消してしまったのです。 慌てて追いかけるNEGIさんですが、たつき君の姿を見失ってしまい、あっけに取られてしまうのでした。 ◇◇◇ 姿が見えなくなってしまったたつき君。お店の中という限られたスペース内ではありますが、一度目を離してしまうと、子どもを探すのって結構大変ですよね……。育児中の方なら、このような経験があるのではないでしょうか。 著者:マンガ家・イラストレーター NEGI知的障害を伴う自閉症長男との日常漫画を投稿中。Instagramやブログを中心に、過去と現在の話や日々のおもしろ話を描いてます!
2022年11月11日神奈川県横須賀市の小児歯科・矯正歯科「はる歯科クリニック」(運営:医療法人社団こころは)は、2022年12月2日、16日、23日に歯並び改善教室を開催いたします。前回の歯並び改善教室の様子(1)歯並び改善教室は、歯並びが悪くなる原因を解決するために、毎月テーマを変えながらご自宅や普段の生活の中で実践できることをお伝えする教室です。歯並びが悪くなるのは鼻呼吸ができずお口が開いていることが原因です。その背景には食べ物やハウスダストなどのアレルギーが原因の鼻詰まり、悪い姿勢、間違った舌の使い方、間違った飲み込み方など様々な要因が関わっています。それらの原因を正しい情報でお伝えし、理解を深めてもらいます。教室では厳選したお茶やお菓子をお出しし、アットホームな雰囲気で教室にご参加いただけるようにしています。ご質問の時間も設けており、普段なかなか聞けないことやお困りごとにお答えします。皆様に歯並びの正しい知識を持っていただくことを目的とした教室です。■開催概要開催日 : 12月2日(金) 10:00~11:00/12月16日(金) 10:00~11:00/12月23日(金) 11:00~12:00場所 : はる歯科クリニック(神奈川県横須賀市林1-23-5 川名ビル2F)定員 : 各6名お申し込み方法: 参加をご希望の方ははる歯科クリニックの公式LINEまたはお電話にて承ります。LINE : 電話 : 046-855-0826 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年11月10日プレゼントにも自分用にも!発達障害フレンドリーな人気商品をピックアップ2023年3月の発売に向けて第4弾が進行中の、「発達ナビ×フェリシモ」発達が気になるお子さんや保護者さま、当事者の方が便利に快適に過ごせるためのグッズづくり。今回は、これまで開発した中から5商品をご紹介します。コラボ第1弾で登場し、再販リクエストを多くいただいていた『ポケットの中が見えるメッシュリュックインナー』。2022年9月、大人っぽいカラーリングになって再登場しました!リュックを開いたときに中身が一目瞭然で見えるつくりにこだわっていることはもちろん、出し入れ時に迷わないアイコンカードが便利です。整理整とんがしやすいリュックを使えば、忘れものをしがちなお子さんや大人の方も快適に過ごせるようになるはず!Upload By 発達ナビ編集部※ボタンをクリックすると発達ナビのサイトから株式会社フェリシモのサイトに遷移しますコラボ第2弾で開発された『タスクチェッカー』。こんなのがほしかった!というお声が続出したアイテム。いつものルーティンを見える化して、「できたこと」をその都度確認できるチェッカーです。2022年9月のリニューアルでは、紙からプラスティックへの素材変更で、より丈夫になりました。これで、かばんの中に入れるなどしても安心して何度でも使えます!Upload By 発達ナビ編集部※ボタンをクリックすると発達ナビのサイトから株式会社フェリシモのサイトに遷移しますUpload By 発達ナビ編集部服薬の管理やお子さんの支度、持ち物チェックや家事、勉強の目標など、曜日ごとに異なるルーティンワークを可視化し、ワンタッチでチェックできるタスクボードです。見えるところに貼っておけば、やり忘れの防止や家族のコミュニケーションにも役立ちます。タスクボード上に予定をイラストで描けるため、お子さんにも分かりやすく伝えることができます。壁に掛けられるほか、裏面にはマグネットもついているので、冷蔵庫など見やすい位置に貼るのもおすすめです!Upload By 発達ナビ編集部※ボタンをクリックすると発達ナビのサイトから株式会社フェリシモのサイトに遷移しますUpload By 発達ナビ編集部座り姿勢をサポートする座面クッションと、正しい足の位置がひと目で分かる足もとマットのセットです。右足と左足と、おしりの3点で体重を正しい位置で支えて、姿勢をキープしてくれます。お子さんの座り方を注意したいけれど、つい「ちゃんと座りなさい」と曖昧になってしまう…。そんな保護者の方も、目に見えて足の位置を具体的に指摘することができます。クッションは両面すべり止めつきなので、体幹が弱いお子さんでも安定感が持続します。Upload By 発達ナビ編集部※ボタンをクリックすると発達ナビのサイトから株式会社フェリシモのサイトに遷移しますUpload By 発達ナビ編集部『お片づけ収納ラック』の中に必要なものをひとまとめ。そうすれば、探し物やなくし物を防げて、中断していた作業を再開するときや、お部屋の移動などもスムーズに行えます。オープンタイプのラックで引き出しや仕切りがついているので、視覚的に分かりやすいのもポイント!広いスペースには、A4サイズの書類などはもちろん、書籍やタブレットも収納できます。大人の在宅ワークやお子さんの勉強に合わせた活用はもちろん、ゲーム道具やコスメ用品の整理、郵便物の仕分けやなど、さまざまなシーンで役立ちそうです。Upload By 発達ナビ編集部※ボタンをクリックすると発達ナビのサイトから株式会社フェリシモのサイトに遷移します『透けるバックインウォレット』『透ける収納ボックス』は2023年3月発売予定!2022年6月に発達ナビユーザーのみなさま200名以上にご回答いただいた詳細アンケート結果を参考に、2アイテムをフェリシモCCPで企画スタートした、『バックインウォレット』『透ける収納ボックス』。応募いただいたユーザーさまへモニターを実施し、いよいよ開発も最終段階に入りました。発売は2023年3月中旬ごろを予定。お楽しみに!
2022年11月09日息子さんが1歳半になったころ、NEGIさんは発達に違和感を覚えるように……。同じことを何度言っても繰り返す、手を繋いでいられないなど、息子の行動がほかの子どもと違うことに気づいてしまったのです。そして1歳半健診に行ったとき、その疑問は確信へと変わります。たつき君は走り回っていましたが、会場にいたほかの子ども達は落ち着いてママの膝の上に座ったり、落ち着いて絵本を読んでいたからです。その夜、NEGIさんは今までずっと考えないようにしていたことをスマートフォンで調べ始めるのでした。今まで通りたつき君のことをかわいいと思えるのか。 今まで通り愛せるのか。 この2つの疑問が、NEGIさんの頭をよぎってしまいました。 (そんなことを考えてしまう時点で、母親失格なんじゃないか?) 不安で押しつぶされそうになりながらも、問題行動の解決策が分からないことに対して落胆するのでした。 その後も状況は特に変わらない日々が続いて… お家にいるとテレビばかり見てしまうたつき君。 「よし、公園に行こうか!」 NEGIさんがそう言うと、その言葉に反応! 裸足で外に出ようとしてしまいました。 しかし、今までにも何度も"靴を履いてから外に出る"ということを教えていたNEGIさんはついイラ立ってしまい、「靴を履いてからだって何度言えば分かるの!!」と大きな声で怒鳴ってしまいました。 すると、「うわぁぁぁぁぁ」と泣き出すたつき君。 その声にハッとしたNEGIさんは、(私、どうして怒鳴ってるんだろう?)と我に返ります。 そして冷静にたつき君を見つめると、(怒られたから泣いてるんじゃなくて、大きな声にただ驚いただけなんだろうな……)そう考えてしまうのでした。 その後は急に"へらぁっ"と笑い出したたつき君。 息子の行動が理解できないと困惑しながらも、ひとまず2歳になるまでは様子見にしようと決意するのでした。 ◇◇◇ 「私どうしてこの世に生まれて、まだ2年も経たない子どもに怒鳴ってるんだろう?」とありますが、きっとこのころはわが子の成長のことに悩みながらも、葛藤していたと時期だと思うので、NEGIさんもすごくつらかったのではないでしょうか。皆さんはどう思いましたか? 著者:マンガ家・イラストレーター NEGI知的障害を伴う自閉症長男との日常漫画を投稿中。Instagramやブログを中心に、過去と現在の話や日々のおもしろ話を描いてます!
2022年11月09日発達障害グレーゾーンの長男は特別支援学級に通っています初めまして、星河ばよです。特別支援学級在籍の長男タロと、定型発達の次男ジロの母です。長男は診断名がついていない、いわゆる発達障害グレーゾーンです。Upload By 星河ばよUpload By 星河ばよ長男が3歳のとき保育園から療育センターをすすめられて長男の発達については、「育てにくいな」とはさほど感じませんでした。初めての子育てでしたし、こんなものなんだろうとそこまで深刻に感じることもなかったです。夫、私の両親、義母も同様でした。次男が生まれても、特に長男との違いを感じることなく毎日は忙しく過ぎていきました。そんな日々が突然変わったのは、長男が3歳の終わりごろ。何の前触れもなく保育園の主任の先生から面談に呼ばれたのです。そこで言われたのはまったく予想もしなかった保育園での長男の様子でした。・集中力が続かない・おゆうぎの途中でも自分の世界に入ってしまいがち・興味があるものとないものの振り幅が大きい主任と担任の先生の3人から、これでもかとほかの子どもとの発達の違いを伝えられて、私はショックで暗闇のどん底に突き落とされたような気持ちになりました。面談の席には夫も同席していましたが、夫も押し黙ったまま。それでもたった一人でこの場に来なくてよかったと心底思いました。もし私一人だったら、とても受け止められなかったから。わが子が周りの子と比べて発達が遅いという現実は、当時の私には本当につらいものでした。Upload By 星河ばよ全然受け入れられなかった長男の発達の遅れ保育園の面談で主任の先生が提示してきたことは以下の2択でした。・療育センターに長男を連れて行く・療育センターの人を保育園に呼び、長男の様子を見てもらうこのどちらかを選択をする前に、私にはまず現状を受け止めるための時間が必要でした。保育園の面談によればおそらく長男は発達障害があるのかもしれない。長男の発達のために療育センターへ行ったほうがいいならそうしたい。だけど、心がそこまで追いつかなくて…。結局、療育センターへ電話をかけるまで1ヶ月ほどかかってしまいました。療育センターに行きたくない、という気持ちよりはむしろ「発達障害」という言葉を必要以上に重く感じてしまい、いつまでも心が起き上がれない感じでした。やっとのことで重い腰を上げ、療育センターへ行くことを決意しました。発達検査の結果、長男は「発達障害の傾向がある」と言われ、あらためて漠然とした不安が襲いかかってきました。心と体が分裂しそうになりながらも、発達検査の結果を保育園に報告すると、すぐに加配の先生をつけてくれました。わが子のために申し訳ないような、だけどすごくありがたい気持ちに包まれたのを覚えています。保育園は療育センターと連携をとって長男をサポートしてくれる。長男にはどんな声かけが有効なのかと気を配ってくれる。それなのに私はいつまでたってもどこか現実を受け入れることができなくて、心が置いてきぼりでした。「朝起きたら全部夢だったらいいのに」「成長がゆっくりなだけ。そのうちみんなに追いつく」と何度思ったか分かりません。泣かない日はありませんでした。周りの人に打ち明けることで少しずつ楽になれた長男の発達の遅れを受け入れようともがいていたとき、夫のほかは保育園のママ友が心の支えでした。彼女もまた私と同じように、保育園の面談で子どもの発達について指摘されていたのです。同じ境遇の彼女と情報交換したり、愚痴を言い合ったり、わが子の将来の不安を吐露したり。どんなに救われたか分かりません。また、近所でお付き合いのあるママ友や私の弟夫婦に、長男の発達障害について思い切って打ち明けたのですが、どちらも親身になって話を聞いてくれました。もしかしたらすでに察していたのかもしれないし、そうでないかもしれない。だけどいたって明るくふつうに受け止めてくれて。ただそれだけのことが本当にありがたく、うれしかった。信頼する人に打ち明けて、それを受け止めてくれる。おかげで私の気持ちが少しずつ軽くなって行くのを感じました。そして、いつまでもどんよりとした気分を引きずっていた私を、責めることなく優しく見守ってくれた療育センターの臨床心理士さんやソーシャルワーカーさんにも感謝しています。Upload By 星河ばよSNSがくれた出会いに感謝私は、もともと漫画を描くことが好きで、最初は軽い気持ちで長男と次男の日常をSNSに投稿していました。ある日、何の気なしに長男の発達の遅れについてのエピソードを投稿すると、いつもより少しだけ反響がありました。そのおかげで、SNSで発達障害のある子どもの子育てについて発信している方とも知り合うこともできました。同じように悩みながら子育てをしている方々の漫画には深く共感し、胸を打たれました。長男の発達の遅れについて発信しても需要がないだろうと思っていたけれど、もしかしたらそうでもないかもしれない。そこで思い切って漫画を描いてみることにしました。長男の発達に遅れがあることをあんなに受け入れられなかった私ですが、おかげさまで今では素直に受け入れることができるようになってオープンマインドになりました。全てをひっくるめて可愛いわが子、これからも一番近くでサポートしていきたい。そんなことを感じてもらえる記事をお届けできたらと思っています。Upload By 星河ばよ執筆/星河ばよ(監修:鈴木先生より)「発達障害の傾向がある」とありますが、医師の診察を受ければ自閉スペクトラム症とか発達性協調運動症など具体的な診断を受けることができます。具体的な診断がつけばそれに対してどういう療育がいいか、多動を抑えるのに投薬が必要なのかなど細かい指示を医師から出すことが可能になります。リハビリなら感覚統合訓練・音楽療法・乗馬療法などがあり、投薬は漢方薬から抗精神病薬までさまざまな手段があります。療育や治療など早期の介入が小学校入学後により良い効果として影響してくるのです。神経発達症(発達障害)のあるお子さんが小中高でその子らしく生活するために今、何ができるのかを真剣に模索することが大切だと思います。
2022年11月09日息子さんが1歳半になったころ、NEGIさんは発達に違和感を覚えるように……。同じことを何度言っても繰り返す、手を繋いでいられないなど、息子の行動がほかの子どもと違うことに気づいてしまったのです。そして1歳半健診に行ったとき、その疑問は確信へと変わります。たつき君は走り回っていましたが、会場にいほかの子ども達は落ち着いてママの膝の上に座ったり、落ち着いて絵本を読んでいたからです。その夜、NEGIさんは今までずっと考えないようにしていたことをスマートフォンで調べ始めるのでした。検索した画面には、息子の説明書のような文章が書かれていて… スマートフォンで「2歳言葉出ない」と検索したNEGIさん。 すると、「人と目を合わせない」「手を繋いだりハグを嫌がる」など、セルフ診断ではすべての項目が当てはまってしまいました。 そして調べれば調べるほど、 今まで通りたつき君のことをかわいいと思えるのか今まで通り愛せるのか という2つの疑問がNEGIさんの頭をよぎってしまって……。 (そんなことを考えてしまう時点で、母親失格なんじゃないか?) 不安で押しつぶされそうになりながらも、問題行動の解決策が分からないことに対してNEGIさんは落胆するのでした。 ◇◇◇ 最低な母親なんじゃないかと思ってしまうほど、追いつめられてしまったNEGIさん。自分が想像していなかったネガティブなことが起きると、なかなか現実を受け入れるまでに時間がかかってしまうことってありますよね……。皆さんはどう思いましたか? 著者:マンガ家・イラストレーター NEGI知的障害を伴う自閉症長男との日常漫画を投稿中。Instagramやブログを中心に、過去と現在の話や日々のおもしろ話を描いてます!
2022年11月07日首肩こりに効くツボも学べるオンラインセミナー顔の学校「MYメソッドアカデミー」は2022年12月15日(木)、オンラインセミナー『東洋医学で美しく~顔首肩編~』を開催する。講師は、東洋医学のスペシャリストはり師・きゅう師の松峰理真(まつみねりしん)氏が務める。同セミナーは表情筋研究家・間々田佳子(ままだよしこ)氏が企画考案。「首肩こり」をテーマに、自宅で簡単にできるツボ押しを伝授する。首こり・肩こりに悩んでいる人や、元気で魅力的な表情を手に入れたい人などにオススメだ。開催時間は20:00から21:30まで。Zoomを活用したオンラインセミナーとなり、受講料は3,500円。申し込みは、RESERVAにて受け付けている。顔の筋肉のプロフェッショナルとして活躍オンラインセミナー『東洋医学で美しく~顔首肩編~』を企画考案した間々田佳子氏は、1972年生まれ。千葉県出身。ままだよしこメソッド株式会社 代表取締役を務め、表情筋研究家として活動している。顔を引き締める「コアフェイストレーニング(R)」を考案。テレビや雑誌などでも活躍している。著書には『間々田佳子のかんたん顔筋トレ』『ブルドッグ顔が引き上がる!5秒でできる「顔筋改革」』などがある。(画像は「YOSHIKO MAMADA」より)【参考】※RESERVA※YOSHIKO MAMADA
2022年11月07日探究型キッズプログラミング教室アルスクールを展開するアルスクール株式会社(本社:東京都目黒区、代表取締役:村野 智浩)は2022年11月、子どもたちが楽しく安全にデジタル活動を行う場所として、デジタル学童サービス「アルスパーク」の提供を開始いたします。オンライン学童サービス「アルスパーク」デジタル学童アルスパーク 「アルスパーク」はプログラミング(スクラッチ)やゲームなど、デジタルな活動が好きな子が集まり自由に楽しむオンライン上の学童です。子どもたちが集まり、自由に遊び活動することができます。「アルスパーク」にはプログラミング教室の先生やテクノロジー好きなお兄さんお姉さんがリーダーとして参加しており、一緒に遊んだり話をしたりするなどして楽しめます。▼アルスパークでできること「アルスパーク」では様々なアクティビティが開催され、子どもたちが自由に選択して参加することができます。アルスパークでできること○楽しく話せるサークルタイムサークルタイムでは子どもたちがZoomを使ってオンラインで集まります。プログラミング教室の先生をリーダーに、テクノロジー好きの子どもたちが作ったゲームを遊び合ったり、雑談や一緒に自習などします。○コンテストの開催スクラッチで作ったゲームのハイスコアを競ったり、テーマを決めてマインクラフト作品の投稿をするなど、誰にでも参加しやすい企画を毎月行います。○プログラミングの学習プログラミング教材およびレッスンカリキュラムが使い放題。いつでも好きなだけ学び、楽しむことが出来ます。(スクラッチをベースとした独自開発教材を使用)○子どもたちの作った作品の共有子どもたちが作ったゲームや自作の動画をアルスパーク内で公開して共有、お互いにいいね!やコメントもできます。会員以外には見ることのできない安全なSNS環境です。○初心者にも安心なサポート初めて「アルスパーク」を利用する方にはZoomを使って、プログラミング教室のリーダーが使い方・楽しみ方をレクチャーします。その後もチャットを使っていつでもサポートを受けることができます。プログラミング学習の中でわからないことなどあれば、個別レッスンを受けることも可能です。▼サービス開始に向けて事前登録を開始11月からのサービス開始に向けて本サービスを優先的に利用できる事前登録を募集します。事前登録された方は、1ヶ月無料の優待割引を行います。事前登録ページはこちら ■探究型プログラミング教室「アルスクール」探究型プログラミング教室「アルスクール」(1) アルスクールは小学生、中学生、幼児(年中、年長)を対象としたプログラミング教室で、これまでに自由が丘校、恵比寿校、中野校、中野TCS校、福岡西新校とオンライン校の計6校を展開してきました。探求する学び × IT教育のスペシャリストである校長のもと、「つくるオモシロさをつくりだす」を理念とし、STEM教育、探究学習、アクティブラーニング、プロジェクトベースドラーニングなど、様々な教育を研究してレッスンに取り込んでいます。探究型プログラミング教室「アルスクール」(2)##アルスクール紹介動画 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年10月27日発達障害のある人への対応で重視したい2つのことこれまで私は児童精神科医として少年院に勤めながら、自治体の教育相談、学校コンサルテーションなども行ってきました。最近では「発達障害」への認知度が高まり、発達障害があることの生きづらさについても理解が深まりつつあります。今回は保護者や支援者の方が発達障害のある人に対応するときに、見逃さないでほしい2つのポイントについて、お話ししていきます。それは、「知的障害の有無」と「認知機能の弱さ」です。1つ目は、知的障害の有無です。社会生活を送る上での困りごとは、実は、知的な障害から生じるケースがほとんどです。逆にいえば、発達障害のある人でもIQ(知能指数)が高ければ、今の社会を生き抜いていく方法はあるでしょう。例えば、自閉傾向が強くても勉強ができたら、好きな分野での研究職に就くといった選択肢が考えられます。知的障害の認定基準は「IQ70未満」知的障害の認定基準は、都道府県によって多少の違いはありますが、おおむね「IQ70未満」です(一部では「IQ75未満」のところもあります)。さらに日常生活での援助が必要だと認められると「知的障害」と判断されます。そのうち、「IQ50~70」が「軽度知的障害」です。ただし、「IQ70未満」という知的障害の定義は1970年代以降のもので、それ以前には「IQ85未満」とされていた時期もあります。みなさん、「境界知能」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。IQ70と85の境となる「IQ70~84」が境界知能です。意外に思うかもしれませんが、境界知能は日本人の7人に1人が該当(IQ100を平均とした場合、境界知能には約14%が該当)します。勉強が苦手な子どもの中には、知的障害には該当しないものの、この境界知能に当たる子どもたちがいます。また、はっきりと発達障害と診断はされないものの、何かしらの課題を抱える「グレーゾーン」の子どもたちもいます。こうした子どもたちにも、本当はなんらかの支援があってしかるべきだと思うのですが、家庭や学校で見過ごされてしまうことが多々あります。むしろ、「軽度知的障害」と診断を受けていたほうが特別支援学級に在籍するなど、支援の手が届きやすくなります。でも、障害の診断はされていないのに、「授業についていけない」「周囲の子となじめない」という子どもの場合は、「本人のがんばりが足りない」「努力不足」「やる気がない」などととらえられてしまいがちです。先にお伝えしたように、境界知能とはIQ70~84です。IQ80あればIQ100の8割なので、同じ年齢の子と比べて8割程度の知能ということです。平均の8割あれば、そんなに心配する必要はないように思いますか?でも、考えてみてください。8割の知能ということは、10歳の子どもたちの中に8歳の子どもが混ざっているイメージです。小2の子どもが小4のクラスの授業についていくのは、しんどいことだと想像できるのではないでしょうか。認知機能の弱さが学習のつまずきにさらに、境界知能の子どもたちがしんどいのには、もう1つ理由があります。「認知機能」の弱さです。発達障害に対応するときに、重視してほしい2つ目のポイントです。認知機能とは、注意、記憶、言語理解、知覚、推論・判断といった「知的機能」を指します。見る、覚える、写すといった社会生活を営むのに必要な能力で、「学習の土台」でもあります。境界知能の子どもたちの多くは、この認知機能に弱さを抱えていることが多いといわれています(知的障害や発達障害のある子どもにも、その弱さは見られます)。例えば、「見る力」が弱いと文章を目で追いづらかったり読み飛ばしてしまったり、「覚える力」が弱いと九九や漢字を覚えられなかったり、「写す力」が弱いと板書が書き写せなかったり…学習面でのつまずきにつながります。このような認知機能の弱さを抱えながら、教科学習の知識を積み上げていくのは大変なことです。学年が上がるにつれて、学習内容は複雑になり、抽象度も増していきます。学習の土台がしっかりしていないところに、知識を積み上げても、子どもたちのつまずきが増すばかりです。子どものつまずきに気づき、手を貸してあげられる大人といえば、親御さんや学校の先生方です。とくに親御さんは、子どもが「自立」するまで、共に寄り添っていく存在です。いわば、子どもの「伴走者」です。子どもが自発的に何かをやり始めて、つまずきながらも、目的に近づいていく。それでもくじけそうになったときに、「大丈夫だよ。いつでも手伝うよ」と安心させるのが、伴走者の役割です。ポイントは、つかず離れずの距離感です。子どもにくっつきすぎて、やることを先回りして手伝ってばかりいると、自立を妨げかねません。一方で、親の子どもへの関心が薄かったり、困っているときに手伝えなかったりすると、子どもは不安になってしまいます。最後に、学習面でのつまずきを解消するには、学習の土台である認知機能をトレーニングすることが大切です。『コグトレ・パズル』は、親御さんに専門的な知識がなくても、パズルやゲーム感覚で楽しみながら、お子さんの認知機能の向上が期待できるトレーニングです。子どもの学習の「伴走者」として、保護者の方も一緒に取り組んでみてはいかがでしょうか。
2022年10月26日30年以上、発達障害のある子どもたちをみてきた精神科医の言葉今回は、信州大学医学部子どものこころの発達医学教室教授を務める本田秀夫先生のコラムをまとめてご紹介します。これまで執筆いただいたコラムでは、発達が気になるお子さんの進路選びや、発達障害子育てのポイント、インクルーシブ教育の実現に向けた考えなど、保護者の方に向けた力強い言葉をつづっていただいています。30年以上の臨床経験がある本田先生の言葉は、私たちの心に深く届くものばかりです。ぜひ、この機会にまとめてご一読ください。障害のある子どもと障害のない子どもに別々の教育を行うのではなく、全員が共に学べるような形で教育を行うことを意味する、インクルーシブ教育。本田先生は、合理的な考え方であり、そのような環境設定をすることに対して全面的に同意しているものの、現在の学校教育にはまだ課題を感じると言います。共生社会をつくるために必要な姿勢とは…。本田先生は、発達に特性のあるお子さんの進路について話していると「通常学級で大勢の中に入ったほうが、いい刺激を受けるんじゃないですか」と言われることがあるそうです。この記事では、保護者の方に向けて通常学級に在籍することで受けるプラスとマイナスの刺激について解説いただいています。発達に特性のあるお子さんの就学や進路選びでは、通常学級、通級指導教室、特別支援学級、特別支援学校など、さまざまな選択肢の中から検討されるかもしれません。特に、小学校入学前に受ける就学相談で「通級指導教室や特別支援学級が適当」という判断が出た場合に悩む保護者の方が多いと本田先生は言います。発達障害子育てで感じる、さまざまなお悩み。どのように対応すればいいのか迷われている保護者の方に向けて、子育てを考えるきっかけになるクイズを本田先生にご用意いただきました。ぜひ、お子さんをイメージしながら答えを選んでみてください。発達障害のあるお子さんには、さまざまな特性があります。本田先生は、「得意なこと」「苦手なこと」「好きなこと」「嫌いなこと」などを一般常識にあてはめないで、ありのままに理解していくことが大切だと言います。この記事では、発達障害のある子どもの育て方のポイントを解説いただいています。発達が気になるお子さんの子育てをする中で、「できないこと」に目が行きがちだと感じている保護者の方も多いかもしれません。本田先生は、「平均値に届く・届かない能力が必ず存在する」「苦手の克服を最優先課題にするのは、発達障害のある人たちにとってはしばしば逆効果となり、特訓すればするほど嫌いになってしまうことがある」と言います。発達障害の当事者やそのご家族の方から、「発達障害と個性はどう違うの?」と質問をよく受けてきた本田先生は、「発達障害の特性と個性の間に境界線はない」「発達障害の人が向き合う困難はマイノリティ問題と共通している」と考えているそうです。それはなぜでしょうか。本田先生は30年以上の臨床経験から、発達障害と診断された人たちのなかで、割合が大きいけれど十分に理解されず困っている人がいると感じているそうです。それは、発達障害が「重複」するタイプの人であり、発達障害のある人の悩みを理解し支援するためには、その人たちのことをぜひ知っておいてほしいと言います。
2022年10月21日発達障害の長男は、赤ちゃんのときから「寝ない子」でした。長男を産む前の私は、子どもは一度寝たらぐっすり寝るものだと思っていましたし、寝付くときも30分ぐらいで寝るものだと思っていました。しかし、いざ育児が始まると現実はあまりにも違っていたので、もしかしたら長男は「寝ない子」ではないかと感じるようになりました。そのときの私の思いや、長男が寝なかった理由などについてご紹介します。とにかく寝なくて大変だった乳児期長男は生後6カ月から保育園に入ったのですが、30分ぐらいしか昼寝をしないので保育園の先生がとても心配するほどでした。家でも授乳中には寝るものの布団に寝かせるとすぐに起きてしまうのです。1歳を過ぎても昼も夜もなかなか寝付かず、2時間近くゴロゴロ転がってばかりで全然寝ないので、私のほうがだんだんイライラ……。長男が寝ないことへのストレスと、成長への影響の不安がどんどん募っていきました。 寝なくてもいいやと発想を変えた結果1歳を過ぎてもあまりに寝ないので、疲れ果てた私は発想をガラリと変えてみました。保育園に行くために夜8時半には寝かせたかったのですが、寝る時間にこだわることをやめました。 それまでの私は、長男を寝かしつけたあとに、家事を済ませたり自分の時間を過ごしたりしていたのですが、それをすべて夕食後にすることにしたのです。そして夜10時になったら長男と一緒に寝てしまうスタイルに変えてみました。お互いに好きな時間を過ごせるようになったので、私のストレスも減っていきました。 長男が寝たくない理由とはその後しばらく経って、長男が年長のときに寝なかった理由を聞いたことがあります。理由は2つありました。1つ目は、「音とか光が気になって眠れない」、もう1つは、「起きていれば、もっとおもしろいことがありそうだから」でした。なるほどと思いました。長男は感覚過敏があり、蛍光灯が苦手です。そして音にもとても敏感なのです。起きている間は自分の興味のあることに熱中しています。私が起きていれば、長男も「何かおもしろいことを見つけて遊べる」と思っていたのでしょう。 小学5年生になった今でも、睡眠時間は少ないほうだと思います。「子どもは早く寝るもの」という大人の理想に当てはめず、長男のペースに合わせることで、私の気持ちが「寝られないものは寝られないんだ」と割り切ることができました。感覚過敏がある、発達障害という特性があることで、当時は不安を感じてしまっていたのです。寝る時間が少ないということは、理想の生活習慣を身につけるには本当は良くないのかもしれません。しかし、長男の成長を信じてやっていこうと思っています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 松田玲子著者:川本 千華発達障害の長男、兄が大好きな次男を育てる2児の母。元ピアノ講師。自身の経験を活かし音楽・発達障害に関するライターとして活動中。
2022年10月17日発達障害があるお子さんの保護者や支援者へのメッセージ集今回は、「こころとそだちのクリニックむすびめ」院長を務める精神科医の田中康雄先生のコラムをまとめてご紹介します。これまで執筆いただいたコラムでは、田中先生が考える精神科医の仕事の役割や、お子さんに発達障害の診断名をつけることより大事にしていること、思春期のお子さんとの関わりのポイント、登園・登校渋りへの対応など、幅広いテーマで保護者や支援者のみなさんへの思いを綴っていただいています。発達障害の特性があるお子さんとその家族、関係者と、つながり合い、支え合い、認め合うことを大切にした治療・支援を実践されている田中先生の言葉は力強く、そして温かい眼差しが感じられます。ぜひ、ご一読ください。日々、発達障害のあるお子さんと保護者の方の言葉や思いを受け止めている田中先生。保護者の方には、「よく、ここまでそだてましたね」「この子に上手に寄り添っていますね」「この子も安心していることでしょうね」「お疲れさまです。ちょっと休んでよいかと思います」…いくら言葉にしても足りないくらいであると言います。田中先生は、診察室で「子どもの発達の診立て」を行いながら、同時にわが子の育ちを心配する親や家族の思いも診立てていくと言います。それは、向き合っているのが「発達障害」ではなく、多彩な個性の持ち主である一人ひとりの子どもであり、家族であるからです。思春期のお子さんがSNSやオンラインゲームにはまったり、部屋にこもりがちになって口をきいてくれない…そんなお悩みのある保護者の方も多いかもしれません。田中先生は、思春期は親子の関係が、「上下の関係」から「水平の関係」に近くなると言います。発達が気になるお子さんについて、精神科に相談に行きたいけれど、様子がよく分からないから躊躇してしまうという声がよく聞かれます。この記事では、田中先生に、「そもそも精神科ではなにをしてくれるの?」という疑問に答えていただいています。発達の気になるお子さんが、「発達障害である」と診断されると、少なからずショックを受ける保護者の方も多いかもしれません。そのような場合、田中先生はどのように保護者の方に寄り添い、多職種の専門家の方との連携を大切にしているのでしょうか。長期休暇明けは、お子さんの心身に影響が出やすい時期であると言われています。田中先生のご経験から、お子さんが園や学校へ行きたくないときによくあるSOSの例や、保護者の方へのメッセージをお届けします。発達が気になるお子さんの保護者の方にとって大きな悩みの一つが、お子さんの将来のことかもしれません。「親が先に死にます。その後、誰がこの子を守ってくれるというのですか」という親の言葉を受け止め、孤立無縁な状態から抜け出してほしいと願う田中先生の言葉をお届けします。
2022年10月12日脳には「発達黄金期」があるのをご存じですか?じつは、脳の発達は能力によってピーク期が異なります。親がその発達黄金期に合わせたアプローチをすることで、お子さまの脳はどんどん刺激されていくようです。脳医学者で東北大学加齢医学研究所教授の瀧靖之氏は、脳の成長段階の黄金期をふまえた子育て法を「脳育て」と呼んでいます。今回は、脳の発達黄金期について考えてみましょう。脳の発達ピーク1:オキシトシンの分泌量は1歳頃に “ほぼ決まる”!?脳の発達ピーク2:「おりこうさん脳」が育つのは1~18歳脳の発達ピーク3:指先は第二の脳!「巧緻性」は3~5歳に高める脳の発達ピーク4:脳の成長の原動力「知的好奇心」は3〜6歳頃に伸ばす!脳の発達ピーク5:絶対音感は4~5歳まで。聴覚は8歳までに完成する脳の発達ピーク6:運動神経が伸びる黄金期は12歳頃まで!?脳の発達ピーク7:13歳までに「脳をつくる栄養素」をしっかりとろう!脳の発達ピーク1:オキシトシンの分泌量は1歳頃に “ほぼ決まる”!?身体心理学者で桜美林大学教授の山口創氏の研究から、「スキンシップが子どもの脳を育てる」ということがわかっています。スキンシップをすると、脳内にはオキシトシンというホルモンが分泌されます。「愛情ホルモン」とも呼ばれるオキシトシンは、ストレスへの反応をやわらげ、情緒を安定させる働きがあるのです。たとえば、子どもが不安を感じているとき、親が抱きしめてあげると、泣き止んだり、安心した様子を見せたりすることがあると思います。これはオキシトシンが分泌されている証拠です。山口氏は、幼児期に「添い寝などを通じて肌にたくさん触れられて育った子どもは、成長してからも情緒が安定しており、社交性が高く、他人を攻撃する傾向も低い」としています。一方、スキンシップ不足で育った子どもは、「人間不信や自閉的傾向が高く、自尊感情も低い」のだそう……。そしてなんと、オキシトシンの分泌量は脳の発達が著しい1歳頃に “ほぼ決まる” とのこと。でも、ご心配なく!山口氏は、1歳を過ぎても、スキンシップの効果は大いにあると話していますよ。「ハグをする」「手をつなぐ」など、子どもとしっかりスキンシップをとるよう心がけましょう。脳の発達ピーク2:「おりこうさん脳」が育つのは1~18歳青山・表参道睡眠ストレスクリニック院長の中村真樹氏は、日本人の睡眠時間は世界的に短いとし、「寝不足の子どもは前頭葉の働きが低下する」と述べています。前頭葉は、思考、感情、コミュニケーションなど社会性に関わる脳の部位です。そこが未発達だと、集中力・意欲の低下、認知能力の遅れ、イライラしやすい、落ち着きがない、周囲に対して攻撃的になるなどの弊害があるのだそう。睡眠の専門家で文教大学教授・成田奈緒子氏も、慢性的な睡眠不足が子どもたちの脳に悪影響を及ぼしていると危惧するひとり。子どもの脳をきちんと育むために、親は以下の「脳の発達3段階」と、それぞれの「発達ピーク」を知っておいたほうがいいと話します。第1段階(発達ピーク→0~5歳頃):【体の脳(脳幹、間脳、小脳)】「起きる、寝る、食べる、体を動かす」といった、生きていくために最低限必要な機能第2段階(発達ピーク→1~18歳頃):【おりこうさん脳(大脳新皮質)】「言葉、微細運動、知識、スポーツ」などをつかさどる第3段階(発達ピーク→10歳以降):【心の脳(主に前頭葉)】「感情のコントロール、思考、判断」などの機能 そして一番重要なこととして成田氏は、「これらの発達は1~3の順番でしか進まない」と断言しています。どういうことかと言うと、「体の脳」が育たないと「おりこうさん脳」は育たず、「おりこうさん脳」が育たないと「心の脳」が育たないので、結果的に自分の感情をコントロールして生きていくことができなくなってしまうのです。まずは、「体の脳」を育てるため、5歳までの睡眠には特に気を使いたいですね。脳の発達ピーク3:指先は第二の脳!「巧緻性」は3~5歳に高める巧緻性とは、指先の器用さ。ハサミやヒモなどを使った工作がテストに取り入れられるなど、小学校受験でも重要視されている能力です。長年、指と脳の関係性を研究している医学博士の長谷川嘉哉氏も「指先は第二の脳」と言うほど、巧緻性は脳と密接な関わりがあります。前出の瀧氏によると、巧緻性は脳の頭頂葉の運動野がつかさどっており、その部分の発達のピークは3~5歳。積み木やお絵かき、楽器の演奏などの指先を使う遊びが、巧緻性の発達に効果的とされています。また、巧緻性が育まれ、指先を自由に使えるようになると、自分でできることが増えるため、なんと学習効果にも好影響を及ぼすとのこと。埼玉大学教育学部教授・川端博子氏の調査で、巧緻性テストで上位だった子どもは、学力テストの結果でも上位だったことがわかったのです。脳の発達ピークに向けて、どんどん指先を鍛えていきましょう!脳の発達ピーク4:脳の成長の原動力「知的好奇心」は3〜6歳頃に伸ばす!「知的好奇心は、脳の成長の原動力になる」と明言するのは、瀧氏。知的好奇心が高いとポジティブな感情になりやすく、そのポジティブな感情は、記憶力や集中力を高め、考えたり判断したりする情報処理能力をも向上させるそうなのです。たしかに、イヤイヤやったことよりも、ワクワクしながら取り組んだことのほうが、はかどるし、記憶に残りますよね。では、子どもの知的好奇心を伸ばす最適な時期はいつなのでしょう?瀧氏によると「3〜6歳頃の未就学時期は知的好奇心を伸ばすのに最適」とのこと。そして嬉しいことに、6歳を過ぎてしまったとしても、刺激を与え続ければ人間の脳は成長すると、瀧氏は言います。何歳になっても、大人であっても、脳は成長するのです。ですから、子どもの知的好奇心を伸ばしたいのであれば、親御さん自身も「大人だからできない」と思わずに、子どもと一緒にさまざまな活動にチャレンジしてみてくださいね。脳の発達ピーク5:絶対音感は4~5歳まで。聴覚は8歳までに完成する日本こども音楽教育協会によると、絶対音感とは「音を聞いて即時にドレミの高さが判別できる力」のこと。絶対音感がある人は、生活音も正確に言い当てられるのだそう。すごいですね。絶対音感は、脳の発達を促すことがわかっています。ドイツのハインリッヒ・ハイネ大学の研究で、絶対音感をもつ人と、絶対音感をもたない人の脳を比較したところ、絶対音感がある人のほうが、左脳にある側頭平面(言語の理解や数学的能力に深く関係していると考えられている箇所)が約2倍大きく発達していたのです。「先天的に絶対音感がある人は20万人に1人」と日本こども音楽教育協会ウェブサイトにはありますが、幼少期に適切なトレーニングをすれば誰でも絶対音感を身につけることができるようです。脳科学者で『ピアニストの脳を科学する』著者の古屋晋一氏は、特に4~5歳の時期に絶対音感は獲得しやすいと述べています。8歳までに人間の聴覚は完成してしまうようなので、音感トレーニングはできるだけ早く始めたほうがよさそうです。脳の発達ピーク6:運動神経が伸びる黄金期は12歳頃まで!?「運動神経とは運動の指令が脳から筋肉まで送られるときの “情報の通り道” 」と定義するのは、日本女子体育大学学長の深代千之氏。そしてなんと、運動神経の伝導速度に生まれつきの個人差はないと話します。大切なのは、幼少期の「運動環境」。多種多様な動きを経験すればするほど、脳の神経回路が発達して運動神経がよくなるのだそう。また深代氏は、運動神経を伸ばすには「最適な時期」があるとしています。3~5歳頃の「プレゴールデンエイジ」と6~8歳の「ゴールデンエイジ」です。しかし、ゴールデンエイジ期の定義には、専門家によってばらつきがあるようです。『子どもの身体能力が育つ魔法のレッスン帖』著者・髙橋宏文氏は、プレゴールデンエイジを5~9歳、ゴールデンエイジを9~12歳としています。とはいえ、どの専門家も「12歳までに神経系の発達が完了する」としていることから、運動神経を伸ばすには、12歳までの運動経験が大切だと言えるでしょう。■以下の記事で【プレゴールデンエイジ期】【ゴールデンエイジ期】におすすめの運動遊びを詳しく紹介しています!↓↓↓『子どもの運動能力が上がる!ゴールデンエイジとプレゴールデンエイジの過ごし方』『「運動神経のいい子」特徴6つ。12歳までに運動神経はもっと伸ばせる!』ゴールデンエイジは一生に一度の「運動神経が伸びる黄金期」。この時期は、動きがすぐ身につき、覚えた動作は一生忘れないそう。貴重な成長期をしっかり活かして、運動経験を積ませてあげたいですね。脳の発達ピーク7:13歳までに「脳をつくる栄養素」をしっかりとろう!「育脳レシピ」を開発する管理栄養士・小山浩子氏は、遺伝子の影響が表れる13歳頃までに “脳をつくる・働かせる・動かす栄養素” をしっかりとることを強くすすめています。脳も体の一部です。小山氏の言うように、脳が食事の影響を受けるのは当然ですね。では、 “脳をつくる・働かせる・動かす栄養素” を摂取するために、子どもには何を食べさせたらよいのでしょう?小山氏がすすめる食材を紹介します。「脳をつくる」栄養素:DHADHAは脳にとっての最重要栄養素。小山氏が「DHAの摂取量が十分な子どもとそうでない子どもでは、脳の神経回路の発達に違いがある」と言うほどです。また、DHAは体のなかでつくることができません。サバやイワシなどの青魚、サバの水煮缶やツナ缶、魚肉ソーセージを積極的に摂取しましょう。アマニ油やエゴマ油にもDHAは含まれているので、ドレッシング代わりに使うのも◎ですよ。「脳を働かせる」栄養素:レシチン小山氏によると、IQが高い子どもの脳には、脳を「働かせる」アセチルコリンという神経伝達物質が多いそう。このアセチルコリンの材料となるのが、卵や大豆に含まれる栄養素のレシチン。卵は「子どもには1日1個食べさせてほしい!」と小山氏が言うほどなので、毎日食べさせてあげましょう。豆腐や油揚げ、枝豆などの大豆製品が苦手なお子さまには、ヨーグルトやトーストにきな粉をプラスするのもひとつの手です。「脳を動かす」栄養素:炭水化物炭水化物(ブドウ糖)は脳を「動かす」ガソリンです。小山氏によると、「脳が消費するエネルギーは、体全体の消費量のなんと20%」とのこと。脳のために、エネルギーとなる炭水化物をしっかり食べることが大切です。特にエネルギーが必要となる朝は、ご飯やパン、麺類などをきちんと食べさせてください。カリウムや食物繊維を含む、野菜や果物、ヨーグルトと一緒に食べましょう。***能力ごとの発達ピークを意識すると、子どもの脳はもっと発達することでしょう。お子さまが18歳以下であれば、まだまだ能力が伸びる可能性がありますよ!(参考)瀧靖之(2016),『「賢い子」に育てる究極のコツ』, 文響社.クレア・ルウェリントン 著, ヘイリー・サイラッド 著, 上田玲子 監修, 須川綾子 翻訳(2019), 『人生で一番大事な最初の1000日の食事』, ダイヤモンド社.深代千之(2018),『子どもの学力と運「脳」神経を伸ばす魔法のドリル』, カンゼン.高橋宏文(2018),『子どもの身体能力が育つ魔法のレッスン帖』, メディア・パル.九州電力 キレイライフプラス|子どもを伸ばす「脳育て」新興出版社|頭のよさにつながる幼児期の遊ばせ方ふとん・寝具の西川|「寝る子は育つ」は本当︎睡眠専門医に聞く「眠りと発育・成績」の関係性致知出版社|「スキンシップ」が子どもの脳と心を育てるー山口創が語る最新科学が明らかにした子育のヒントSony life|特集「子ども脳も大人脳も『好奇心』で成長する脳に効く習い事」ベネッセ たまひよ|3~6才ごろの未就学時期が「知的好奇心」を伸ばすのに最適!その理由と上手な伸ばし方は【脳科学者】ベネッセ教育情報サイト|脳の成長の原動力とは?保護者に何ができる?ヤマハ音楽教室|久保純子さんがナビゲート 4・5歳が分かれ道。幼児期に音楽を始めると獲得できる様々な能力とは?NKO 一般社団法人 日本こども音楽教育協会|プログラムについてSTUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|子どもの脳をきちんと育てる「正しい睡眠」STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|子どもの脳は“親の愛情”と“食事”で育つ!「育脳」に効く食材の選びかたSTUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|“パン&〇〇”で最高の朝食になる!脳が育つ食べ合わせ「5つの黄金ルール」アイ・シー・イー幼児教室|【無料動画配信】小学校受験対策講座「制作」「生活巧緻性」J-STAGE|小学生の手指の巧緻性に関する研究―遊びと学習面からの一考察―
2022年09月29日特別支援教室を嫌がっていた、ASDのある長男ASDの特性がある、わが家の長男ミミ。1年生のころから特別支援教室に通っています。小学3年生になって2回目の特別支援教室を終えたころ、ミミと教室について話したことがあります。「特別支援教室楽しい?」「楽しいけど、(通常学級を)抜けた分のプリントが宿題になるからイヤだ」特に大きな問題はなく通えているようでしたが、通常学級の宿題が増えることが大変のようでした。以前から宿題が増えることを嫌がっていて、欠席した分のプリントは手つかずのままでした。Upload By taekoそんなに毎回嫌がるなら、試しに特別支援教室を休んでみようかな。そう考えた私は、ミミと相談した上で特別支援教室の先生に次回の授業を休むことを伝えました。すると先生はこうおっしゃっられたんです。「特別支援教室を休むという判断については、もちろん尊重させていただきます。ただ、できれば休まずに通わせて欲しいので、自分で特別支援教室を休みたいと担任の先生に言えたら、休んでも良いということにしましょうか」そう提案してくれました。加えて先のことを見通したルールも考えてくれました。「その次の週は登室することを約束して、続けていけるようにしましょう」そこで私は、通常学級の担任の先生には手紙を書き、ミミには「先生に特別支援教室を休みたいことを、何で休みたいのか理由も伝えてね。それができたら休んでいいよ、でも次の週は行こうね」と伝えました。Upload By taeko「休みたい」と伝えたミミ。そのとき、通常学級の先生は…先生に自分から伝えると約束をした次の日、帰宅後のミミと話しました。しかしどうやら、先生に休むことをちゃんと言わなかったようでした。理由を聞くと、「ママの手紙があるから言わなくてよいと思った」と。なるほどな、と思いました。こんなことなら手紙書かなければ良かった…。そこで再び、「直接ミミが言えるなら休んでも良いんだよ、明日言えなかったら休まずに行こうね」と、2人で約束をしました。ミミは「うん」とうなづいてくれました。Upload By taekoそして次の日の夕方。通常学級の先生に電話すると、特別支援教室の先生と連絡してくれていたようでした。ミミから行きたくない理由を聞き取ってくれて、ほかにも特別支援教室ではどんな活動をしているのかも聞いてくれていました。そこでミミは、最近の活動として、新しく入ってきた1年生のために歓迎会の招待状とクイズを用意したことを話したようでした。それを聞いた先生が、ミミにあることを伝えてくれたんです。「1年生は招待してくれた先輩のきみと、会うことを楽しみにしてくれているんじゃないかな?」ミミも一緒に居た方が良いのではと、促してくれました。それを聞いたミミはハッとした様子だったようで、特別支援教室に対しての前向きな気持ちが改めて湧いてきたようでした。その後も先生は、通常学級での授業をなるべくプリントが少ない授業にしてくれるなどの配慮をしてくれました。ミミも納得して、特別支援教室に行くことができました。Upload By taeko特別支援教室から帰宅したミミに、どうだったか聞きました。「楽しかったけど…」煮え切らない様子で、やっぱりちょっと休みたかったという気持ちが見えて、少し笑ってしまいました。それでも楽しかったというのは本当だということが伝わってきて、私はミミが登室できたことをいっぱい褒めました。そして後日談。特別支援教室の連携のノートには、こう書かれていました。「1年生がミミが作った招待状を持って来てくれてとても嬉しそうでした」きっとミミも、嬉しそうにしてくれる1年生を見て、嬉しかったはずです。そんな風に、とても丁寧に対応してくれる先生方のためにも、これからもミミのことを積極的に相談をしようと思いました。執筆/taekoUpload By taeko(監修:初川先生より)特別支援教室は楽しいけれど、特別支援教室に行くことで抜けてしまった授業のプリントが宿題になるのがつらい…ミミくんの葛藤が伝わってきますね。抜けた分のプリントもしっかりやりたい真面目さがあるのはとても良いことですが、そのぶん、負担感が増してしまうのですね。特別支援教室での取り組みの楽しさや充実よりも、「通常学級での宿題が増える」方に目が行くのも仕方のないことのように感じます。今回、担任の先生が特別支援教室での授業時間中の課題を工夫して減らしてくださったのはありがたいですね。さて、このエピソードのもう1つのテーマは「自分で申し出る」ということですね。子どもたちは保護者が「先生に言っておいてくれる」ことの恩恵を受ける経験を多くしてきていることと思います。ですが、いつまでも保護者がそこを肩代わりするわけにもいかないですし、自分の意思を伝えるということはとても大切なことです。今回のように、先生と保護者の間で話をしておき、そのうえでお子さんが先生に申し出るといった、「申し出る練習」のセッティングを整えておくこと、とてもよいと思います。練習は、はじめは不意にやるものではありません。練習するためのセッティングをして、大人が見守りながら、子どもが安心して練習すること。はじめは何事も緊張し不安もあるでしょうが、「大丈夫だった、うまくいった」という経験をすることでその行動が次につながります。だからこそ、ちょっと勇気の必要な新しいことをする際は、大人が話を通したうえで、、ハッピーエンドで終われる「練習」をできるとよいのです。
2022年09月29日初めて発達検査を受けることになって…Pが初めて発達検査を受けたのは2歳のころでした。受給者証を取得するために、保健センターで新版K式発達検査を受けたのですが、初めての場所で初めての人と受ける検査は、Pにとってはハードルが高かったようでした。その日は検査をほとんどやろうともせず、測定不能で正確な数値を出すことができませんでした。そもそも、そのときはまだ2歳だったこともあり、この先の成長の可能性を考えると、初めての発達検査だけでは、Pの障害の程度を正確に把握することはできなかっただろうと思います。Upload By みん発達検査をまともに受けることができなかった。3歳、4歳のころは、まず検査を受けるまでが大変でした。初めての検査は保健センターで受けたのですが、その後は療育手帳を取得するときと更新するときには子ども家庭センターで、そしてそれ以外では療育園で担当の心理士さんが検査をしてくれていました。検査の度に毎回場所も人も変わるので、自閉スペクトラム症のあるPにとっては慣れない環境で長時間座って検査をすること自体が難しいものでした。そして検査を受ける度に数値は下がり、知的障害の程度は2〜3歳では軽度だったのですが、4〜5歳では中度になりました。最初は結果に落ち込むこともありましたが、徐々に結果に一喜一憂しなくなっていきました。私は「どうせPはまともに検査を受けることができない」と最初から諦め、いつからか発達検査をすること自体にあまり意味を感じなくなってしまっていました。Upload By みん発達検査をすることにあまり意味を感じなくなったけれど…でも、その考えが変わったのが、Pが6歳になって受けた療育園での最後の発達検査です。担当の心理士の先生が、Pがスムーズに検査を受けるためにはどのようにすれば良いのか?と考え、検査の前に検査の環境を整える準備をしてくれていました。そして、P自身も6歳になって、ある程度座れるようになり、視覚支援や順番も理解できるようになっていました。見通しが立つと検査に対して不安もなくなるのか?いつも以上にスムーズに検査を受けることができていました。Upload By みん発達検査は何のためにする必要があるのか?をやっと実感できた。このときの検査の結果はまた下がって重度知的障害となってしまったのですが、心理士の先生の工夫と、それに応えられるようになったPの成長がうれしくて、中度から重度になってしまったことよりも、やっと発達検査で正確な数値が出たと感じられたことが、とてもうれしかったです。幼いころに1回だけ検査を受けて、その検査結果の良し悪しで、わが子の発達の程度に必要以上に不安になったり、逆に安心してしまったりする場合があると聞きます。かつての私のように、発達検査の結果で落ち込んでしまう人もいるかもしれません。しかし、検査を1回や2回受けただけでは、その後の正確な発達の程度を知ることができないので、継続的に検査を受けていくことが必要だと思います。現在の子どもの発達を親が正しく把握することで、周りの人たちと共に「今の子どもにとってより良い支援へとつなげる」ということが大切なのではないでしょうか。発達検査を受ける意味がなかなか分からなかった私も、やっと発達検査の意味と大切さが分かるようになった気がします。執筆/みんUpload By みん(監修:井上先生より)幼児期の発達検査は変動が大きく、その日の体調や気分によっても変わってくると思います。最後に受けた検査場面のように、検査の進め方を視覚的な支援によって見通しをつけてもらうだけで、本人の不安は軽くなり、検査に集中できたと思います。検査結果は、苦手なところだけに注目するのではなく、できているところ、本人の中でも得意なところにも着目して、その能力を活かせるような活動を考えていくことで、自信もついてくると思います。
2022年09月16日大勢の中でいろいろな刺激を受けるけれど…親御さんや学校の先生と特別支援教育の話をしていると、「この子に通級指導教室や特別支援学級が合うのも分かりますが、通常学級で大勢の中に入ったほうが、いい刺激を受けるんじゃないですか」と言われることがあります。確かに大勢と交流すれば、いろいろな刺激を受けます。しかしその中にはプラスの刺激もあれば、マイナスの刺激もあります。発達障害のある子どもは、通常学級にいると「自分だけ、ほかの子たちと何かが違うぞ」という違和感を持つことがあります。通常学級では、同級生はだいたいみんなできているのに、自分だけうまくいかないという経験をすることがしばしばあるのです。そういう経験を刻々と積み重ねていくと、学年がある程度上がったときには、孤立した感覚を味わうようになります。集団に入って刺激を受けようとした結果、むしろ孤立感を増して、「どこにも居場所がない」と感じてしまう子どももいるわけです。通常学級で、発達障害のある子どもが同級生と同じ課題に頑張って食らいついて、ついていこうとするのは、間違っています。そうではなくて、親や先生が頑張って情報共有をして、その子が参加しやすい課題を用意するべきです。通常学級で十分に対応することが難しければ、特別支援教育の仕組みを活用して、子どもの居場所をしっかりと用意するべきでしょう。大人がやるべきことは、学習以前の段階で、子どもに無理な努力をさせることではないはずです。小学校で通常学級にいれば、確かに多くの子どもたちと交流できます。授業や行事などを通じて「いい思い出」をつくることもできるでしょう。しかし、大勢との交流には「いい刺激」もあれば、そうではない刺激もあります。発達障害のある子どもの場合、大勢の中ではマイナスの刺激を受けることも多いと感じています。「悪い思い出」ができて、それをずっと忘れられなくなる子どももいます。「通常学級にいればいい刺激」は幻想私は、「通常学級にいれば、いい刺激を受けられる」という考え方は、幻想だと思っています。親御さんや学校の先生が「面倒見のいい子もいるので、通常学級でも大丈夫ですよ」などと言うこともありますが、そのような考え方は甘いと思います。そんなふうに、同年代の友達に過度な期待を寄せてはいけません。小学校低学年くらいであれば、まだみんな無邪気ですから、同級生が困っていたら助けようとする子どもも多いです。しかし学年が上がり、子どもたちが思春期を迎えると、そのような場面は減っていきます。基本的には、思春期の子どもたちは、気の合う相手を選んでつき合うようになります。そのとき、個性的で目立つ子どもは、ほかの子どもたちから敬遠されることがあります。個性的な子どもは、みんなが成長していく過程で、グループの中で浮いてしまうことがあるのです。そのような状況になったとき、子どもはそこを「自分の居場所」だと感じられるでしょうか。大人は、子どもの同級生にサポートを期待するのではなく、自分たちで発達障害のある子どもをサポートする用意をしておく必要があります。子どもが受ける「いい刺激」についてもう少し言っておくと、私は、発達障害のある子どもが通常学級に参加したときに「いい刺激」を受けるのは、どちらかというと周りの子どもたちだと思っています。通常学級には、基本的に「学校の標準」をこなせる子どもたちが集まります。通常学級は平均的な子どもの集団になりやすいわけです。そこに発達障害のある子どもが参加して、ほかの子どもたちと違う部分が目立った場合には、発達障害のある子どもが刺激を受けるというよりは、むしろ通常学級のほかの子どもたちが「多様性」を実感しやすくなります。私は通級指導教室や特別支援学級、特別支援学校の中でも子どもたちは「いい刺激」を受けていると思っています。発達障害のある子どもはマニアックな趣味を持っている場合も多いのですが、通常学級よりも通級指導教室や特別支援学級のような場のほうが、趣味の合う子が見つかりやすい場合もあります。上手な先生がそういうところに注目して、気の合う子どもを組み合わせてクラス分けをしていることもありました。そういう例をよく見ていたので、親御さんから「通常学級に入ったほうが、いい刺激を受けるのでは」と聞かれたときには、むしろ通級指導教室や特別支援学級のほうが「いい刺激」を受けて「いい仲間」ができることも多いという話をすることもあります。自分が納得できる選択肢を取るのが一番ただ、誰かにすすめられたことを渋々やってみたときには、それがうまくいっても失敗しても、すっきりしないことがあります。みなさんが、「小1の4月から特別支援教育を受ける」ということにいま一つ納得できないという場合には、ご自身が納得できる選択肢を取ってほしいと思います。お子さんが通う可能性のある学校や学級を、一緒に見学させてもらい、お子さんがどこに通いたいと思うかを確かめてみてもよいでしょう。「本田がそう書いていたから」というだけの理由で支援を受けることは、おすすめしません。そうではなく、基本的にはお子さん本人の意思を大切にしながら、本人がまだうまく判断できないところについては、親御さんがお子さんのために必要だと思うことを、納得して選ぶようにしてほしいと思います。
2022年09月11日この記事では抱っこと抱き癖、そして泣き止ませについて、医師監修のもと解説します。現在とは異なる古い育児論や医学的根拠のない育児方法など、子育ての不安を煽る情報に振り回されないよう、正しい情報を知ることが大切です。赤ちゃんの抱っこや泣き止ませについての悩みは医師など専門家に相談しましょう。「抱っこ」は、ごく自然な行動です親が赤ちゃんの欲求に応じて触れ合うことは、赤ちゃんの体の発育、知能や精神的な発達、心の安定、人格の形成に大きな影響を及ぼすことが、多くの研究によって明らかになっています。親やお世話をしてくれる人との触れ合いが少ないと、赤ちゃんの情緒面に影響するという研究もあるので親子の触れ合いを大切にしていきましょう。赤ちゃんの欲求に応じて触れ合うには「抱っこ」が基本です。遥か昔から、安全のために母親が赤ちゃんを抱っこしてきました。赤ちゃんの脳には親に抱っこされたいという欲求があり、母親は赤ちゃんの泣き声に反応するように進化してきました。人間の暮らす環境は変化していますが、抱っこすることは人間の本能的行動です。 抱っこは自然なおこないですが、親には負担になることもあります。生まれて間もないころや赤ちゃんが自分で動き回れるようになるまでは、泣き止ませるために抱っこ以外の方法を親が見つけ出すのに苦労することもあります。赤ちゃんの成長と共に、話しかけたり、絵本を読み聞かせたり、おもちゃで遊ぶなど抱っこ以外の方法で泣き止むように成長していきます。 赤ちゃんの欲求に応じるには、親やお世話をする人の心身に余裕が必要です。母親だけが悩んだり、家族の誰かひとりに無理強いするものでもありません。抱っこひも・スリング・ベビーラップなどを活用する、おすわりできるようになったら抱っこからおんぶへ切り替えるなど赤ちゃんの成長に合わせて方法を変えてみるのも良いでしょう。 抱き癖って何?妊娠・出産・子育てをテーマにした書籍や雑誌、Webサイトには、抱き癖に関する情報が数多くあります。「抱き癖がつくのはいつから?」「抱き癖を治す方法は?」という見出しがあふれ、日常的に抱っこすることが悪いことのように印象を与える情報が目につきやすいでしょう。しかしながら、「抱き癖」には医学的根拠はなく、言葉自体も医学用語ではありません。抱き癖という言葉は、1946年にアメリカで出版された「スポックマン博士の育児書」に書いてある理論をもとに使われるようになった時代的背景があります。この育児書では、子どもの自立を促すために泣いても抱っこせずに泣かせたほうがいいとする理論を推奨していました。世界的なベストセラーになりましたが、この育児書にある多くの理論に医学的根拠はなく、子どもの成長発達にとって有害であることが近年の研究でわかっています。 この育児書が和訳され、日本国内で出版された1960年代以降、子どもの自立を促すための育児論が正しい育児方法かつ一般的な育児方法として、子育て世代へ広がりました。そのため、当時の子育て世代から現代の子育て世代へ、抱き癖は悪いものという認識が引き継がれているところがあります。抱っこに奮闘する子育て中の親に対して、祖父母世代から「抱き癖がついたら大変だよ」と言われることもあるかもしれませんが、やさしいおせっかいとして受け取って聞き流しましょう。 抱き癖とサイレントベビーは関係ある?時代は移り変わり、1990年代に入ってから、親子の触れ合いや絆は大切で抱き癖は悪いものではないと認識されるようになりましたが、今度は「赤ちゃんが泣いているのに応じないとサイレントベビーになる」という育児論が国内で浸透し始めました。 しかしながら「サイレントべビー」も抱き癖と同様に医学用語ではなく、医学的根拠のない育児論のなかで作られた言葉です。抱き癖やサイレントベビーの責任が母親だけに押し付けられる理論も間違っています。抱き癖が子どもの自立が妨げるわけではありませんし、サイレントベビーになることを防ぐために抱き癖をつける必要があるわけでもありません。 赤ちゃんの抱っこや泣きについて悩んだときは?抱っこしないと泣き止まなくて困っている、泣き止まないことが病気ではないかと感じる、あまり泣いたり笑ったりしないから心配など赤ちゃんの抱っこや泣きについて思い悩むときは、小児科、居住地の保健所や保健センターの保健師や助産師、子ども家庭支援センターなどの相談窓口へ相談しましょう。 まとめ過去の育児論や医学的根拠のない育児方法を持ち出して、子育ての不安を煽る情報に振り回されないように気をつけましょう。抱っこや赤ちゃんの泣きに関する困りごとや悩みごとは、小児科、居住地の保健所や保健センターの保健師や助産師、子ども家庭支援センターなどの相談窓口へ相談しましょう。 監修者:医師 神奈川県立こども医療センター総合診療科部長 松井 潔 先生愛媛大学医学部卒業。神奈川県立こども医療センタージュニアレジデント、国立精神・神経センター小児神経科レジデント、神奈川県立こども医療センター周産期医療部・新生児科等を経て現在、同総合診療科部長。小児科専門医、小児神経専門医、新生児専門医。著者:助産師 古谷真紀一般社団法人産前産後ケア推進協会プロジェクトリーダー。大学病院勤務を経て、2015年より現職。妊娠中や産後の女性のココロとカラダの相談、ママパパ&赤ちゃんのちょっと気になるコトに日々応えています。
2022年09月11日発達ナビユーザー200名以上が回答!『バックインウォレット』『透ける収納ボックス』どんな風だったらもっと使いやすい?2022年6月に発達ナビユーザーのみなさま200名以上にご回答いただいた詳細アンケート結果を参考に、2アイテムをフェリシモCCPで企画スタート。応募いただいたユーザーさまへモニター実施中です。商品化候補決定!「物忘れ、片づけをサポート」するグッズをつくりたい!ご意見大募集【発達ナビ×フェリシモCCP】発達障害フレンドリーなグッズづくり第4弾 モニター募集もUpload By 発達ナビ編集部「財布やかぎなど、外出に必要なものを何かと忘れがち」というアンケートのお声から、必要なものをひとまとめにし、さらに中が見える『バッグインウォレット』を企画しています。【商品の特徴】・メッシュ素材なので中身が見やすく管理がしやすい・開けるとじゃばらに開くポケットで、小銭や鍵などすっきり収納できて取り出しやすい・キーリールをつけられるループやマチつきポケットで、かぎや交通カードをスムーズに取り出せるストラップをバッグの持ち手につけたいかどうかのアンケート結果回答は同じくらいの比率でした。特に、つけなくてもいいとの回答には「お子さまが使う(小学校以上)」とされていた方が多かったですUpload By 発達ナビ編集部ハンカチ、ティッシュが入るオープンポケットについてのアンケート結果コロナ禍でハンカチを使う機会が増え、バッグの中からハンカチを探し出すのが大変というお声も多くありました。定位置をつくったうえで、取り出しやすいポケットをと考えています。Upload By 発達ナビ編集部また、アンケートに答えてくださった方々の内、使用するならどなたですか?という質問に対して本人…69.0%、子ども…69.0%、父親・母親…8.5%、配偶者…5.4%という結果になりました。(複数回答有り)Upload By 発達ナビ編集部「自分の視界から消えるとその存在を忘れてしまう」というお困りごとを解決するために、メッシュ生地で中が透けて見える「収納ボックス」を企画開発中です。目に入る場所に置いておくことで「忘れない習慣」を目指しています。〈商品の特徴〉・中身が透けて見えるメッシュ生地・中身が飛び出ないようにお薬袋を立てたまま入れられるサイズ感・間仕切りは、量に合わせて面ファスナーで位置を自由に調整できる・アイコンカードを入れられ、何が入っているか誰の物かが分かりやすい収納ボックスの中の間仕切りについてのアンケート結果固定されているもの…35%、面ファスナーなどで位置調整ができるもの…65%と、位置調整ができるものに票が多く入りました。Upload By 発達ナビ編集部また、アンケートに答えてくださった方々の内、使用するならどなたですか?という質問に対して子ども…69.2%、本人…49.6%、父親・母親…8.5%、配偶者…6.8%、その他…1.7%という結果になりました。(複数回答有り)そのほか寄せられたお声・間仕切りは複数枚欲しい・薬を袋ごと入れて使うとしたら、三姉妹分(可能なら夫の分も)個人で仕切れたら助かる。しかもこのボックス一つで納まると助かる・大きいものを入れたりしたいから、仕切りは調整できる方が良いアンケートにご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。アンケート結果からよりよいアイテムになるよう検討を重ねていきます!発売は2023年3月中旬ごろを予定。完成を楽しみにお待ちください!また欲しい!の声が続出、2つの完売アイテムがリニューアルしてこの秋に再登場!発達ナビとフェリシモCCPがコラボし、完成した商品の中でも大人気なアイテム2つが、パワーアップして登場!コラボ第1弾で登場し、再販リクエストが非常に多かったリュックインナーが大人なカラーリングになってかえってきました。リュックを開いたときに中身が一目瞭然で見えるつくりにこだわっていることはもちろん、出し入れ時に迷わないアイコンカードが便利です。整理整とんがしやすいリュックで、忘れんぼうさんも快適に過ごせるようになるはず!Upload By 発達ナビ編集部※ボタンをクリックすると発達ナビのサイトから株式会社フェリシモのサイトに遷移しますコラボ第2弾で開発されたタスクチェッカー。こんなのが欲しかった!というお声が続出したアイテム。いつものルーティンを見える化して、「できたこと」をその都度確認できるチェッカーです。今回のリニューアルでは、紙からプラスティックへの素材変更で、より丈夫になりました。これで不器用さんも安心。鞄の中に入れるなどしても何度でも使えます!Upload By 発達ナビ編集部※ボタンをクリックすると発達ナビのサイトから株式会社フェリシモのサイトに遷移します今回発売リニューアルした商品以外にもさまざまなコラボ商品があります。ぜひご覧ください!※ボタンをクリックすると発達ナビのサイトから株式会社フェリシモのサイトに遷移します
2022年09月10日悩ましい…学校・学級選び親御さんと学校・学級の選び方について話をしていると、「通常学級にするか、通級指導教室や特別支援学級にするかを迷っています」と言われることがよくあります。小学校入学前に受ける就学相談で「通級指導教室や特別支援学級が適当」という判断が出た場合に、決断に悩む人が非常に多いのです。判断は難しいのですが、私は基本的に、発達障害・知的障害のあるお子さんは、特別支援学校・特別支援学級・通級指導教室といった「特別な場」を利用したほうがよいと思っています。学校・学級選びについては、「一人ひとりの教育的ニーズ」によって、次のように大きく4タイプに分けられます。1.特別支援学校障害のある子どもを対象として、学習面・生活面の困難の解消を目指した教育が実施されている学校。一般の学校とは別に設置されていて、多くは小学部から高等部まであります(一部、幼稚部も設置されています)。一般の学校とは教育課程が異なり、生活面の学習が充実しています。2.特別支援学級(支援級)一般の小・中学校の中に設置されている学級。一般的に「支援級」とも呼ばれます。特別支援学校と同様に、障害のある子に対して学習面・生活面の教育が行われています。特別支援学級では、在籍している子どもが通常学級の授業に交流という形で参加することもあります。3.通級指導教室(通級)一般の小学校や中学校、高校の中に設置されている教室。一般的に「通級」とも呼ばれます。通級指導教室は、通常学級に在籍している子どもが一定時間利用する教室です。子どもは普段は通常学級で授業を受け、週に数時間程度、通級指導教室に通います。通級では学習面・生活面のさまざまな課題の中で、本人が個別の指導を必要としている部分の教育が実施されます。4.通常学級(通常級、一般級)一般の学校に設置されている通常の学級です。一般的に「通常級」「一般級」などとも呼ばれます。通常学級でも、子どもの障害に配慮した支援が行われています。ただし、通常学級は子どもの人数が多いため、特別支援学校や特別支援学級、通級指導教室などの少人数教育に比べると、支援は少なくなりがちです。「小1の4月」から支援を受けるのがいいと思う理由通級指導教室でも特別支援学級、特別支援学校、いずれかの形で、個別の支援を受けられるようにしておくことをおすすめします。なぜなら、支援の選択肢を増やしておくことが、子どもにとって「保険」になるからです。こうした場を利用しないという判断をする場合は、通常学級の中でどのような合理的配慮がしてもらえるかを確かめておきましょう。親御さんや学校の先生の中には、「最初は特別な配慮をせずに通常学級に通ってみて、支援が足りないと感じたら、通級指導教室や特別支援学級を検討すればよいのでは」と考える人もいます。そのように対応することもできるのですが、私はおすすめしていません。理由は2つあります。1.子どもの自己肯定感を損なう可能性があるまず一つは、子どもに一度失敗させてから環境を調整する方法では、「子どもの自己肯定感を損なう」ということがあります。あとから検討するのでは遅いということです。発達障害のある子どもの中には記憶力が強く、つらい体験を鮮明に覚えてしまう子どももいます。そういう子どもにとっては、小1のときの挫折がトラウマ体験のようになってしまうこともあります。子どもにわざわざトラウマ体験を植えつけるようなことは、避けたほうがよいと考えます。2.特別な場の調整は簡単ではないそしてもう一つの理由は、「特別な場の調整は簡単ではない」ということです。通常学級に通わせてから、やはり難しいと判断した場合、年度の途中で特別な場の利用を検討することになります。しかし学校側は、年度始めにスタッフの配置を決めています(通級指導教室には「児童13人に先生1人」、特別支援学級には「児童8人に先生1人」など)。いまは各地の学校が人員不足に悩んでいることもあり、子どもに対して先生の人数がギリギリというケースも多いです。そのため、先生の人数が足りなくて、すぐには支援を受けられないという場合もあるのです。早く支援を受けた子どもは「その後」の社会適応がよい傾向にある発達障害や知的障害の専門家の間では、何十年も前から「教育的な支援を受けた人のほうが、社会に出たときの適応がよい」と言われています。子どもたちを見ると、小学校から特別支援学校や特別支援学級に通って支援を受けていた子どもは、身のまわりのことなどを行う生活スキルが高いことが多いです。着替え、片づけ、掃除、家事などを自分なりのやり方で、一人でできたりします。これは、特別な場での教育によって、その子どもに合った方法で身辺自立が身につくように学べているからでしょう。それに対して、小・中学校ともに通常学級だけで過ごしてきた子どもには、生活スキルが十分に身についていない子どもが多い印象があります。勉強はある程度してきているけれど、生活に即した知識やスキルが十分ではないという場合が多いのです。また、メンタルヘルスが損なわれていて、自己肯定感が低いという子どもも見られます。子どものその後をどう考えるかという二択特別支援教育を受けるかどうかという二択は、子どものその後をどう考えるかという二択でもあると、私は思っています。きつい言い方になってしまいますが、それは次のような二択です。1.小学校で特別扱いせず、たくさんの友達の中に入っていい思い出をつくらせたいと親が願い、その代わりに、子どもはその後の人生で生活する力をうまく身につけられず、つらい思いをする可能性がある。2.小学校で特別な教育の場を確保し、将来、社会人として地域でしっかり生活できるようにしていく。子どもの学校生活の「その後」を見越して、社会に出ていくための土台づくりができる環境を選ぶのか。それとも、とにかく学校生活を標準的に送っていけるようにするのか。そのどちらを選ぶのが、子どもの長い人生にとってよい選択になるのかを、考えてほしいと思います。
2022年09月04日■前回のあらすじようやく発達の検診が受けられることになったどんちゃん。しかし「指さし」も「積み木」もどんちゃんにはどれも難しいようで…。もしかしたらかなりできない方なのでは?と心配になる母だったのですが…。■結果は想像していたよりも厳しいものだった…このとき受けた検査は、その場ですぐに結果が出るもの。「すぐに結果がわかるって助かる」と思っていましたが、結果は想像していたよりも厳しいものだったのです。たしかに、上の兄のぽこちゃんや、ほかの子よりも遅い子だなとは思っていましたが、半年~1年遅れという結果は衝撃的でした。 ■これからどうしたらいいの?発達の遅れが正式にわかったものの、これからどうしていけばいい!?そう不安になりましたが、すぐに心理士さんからは「市で行われている集団療育がある」と教えてくれました。次回に続く(全21話)毎日10時更新!※この体験記に記載された症状や治療法は、あくまでも筆者の体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。
2022年09月02日発達障害をもつ息子・よしおを育てるママ・なおにゃむさん。そんななおにゃむさんの日常には、ちょっぴり変わったエピソードが盛りだくさん。漫画を通して、よしお君の独特な世界をご紹介していきます!鉛筆は短くなってもギリギリまで使うなど、いろんなこだわりを持っているよしお君。ある日ママがダンボールを捨てようとしていると、「おかあさん待って!」と全力で阻止してきて…。前編はこちら⇒捨てられない工作とダンボールが溜まって、散らかっていく和室…でもよしお君は好きなものに囲まれてとってもうれしそうですね。ママ的にはちょっぴり複雑かもしれませんが…!いつかお部屋を片付けられる日が来るといいですね。原案・作画:なおにゃむあわせて読みたい🌈【発達障害あるある】「ノートに名前書いてね」と伝えたら…違う名前が⁉
2022年08月29日言語聴覚士(ST)の役割の一つとして子どもの発達支援がある発達障害のあるお子さんは、発語の遅れやコミュニケーションが難しい場合があります。そんなときに相談したいのが、コミュニケーションと聴こえ、摂食嚥下の専門家である言語聴覚士(ST)です。今回は日本言語聴覚士協会理事の西野将太さんに、言語聴覚士の役割や支援内容を伺いました。ーー初めに、言語聴覚士の担う役割について教えてください。西野:言語聴覚士は、コミュニケーションや聴こえ、食べ物や飲み物を飲み込む嚥下機能に障害がある方、高次脳機能の低下がある方をサポートする専門家です。生まれたばかりの赤ちゃんの聴こえや哺乳、言葉や発音の発達に課題があるお子さん、事故や病気で高次脳機能障害になった方のリハビリ、高齢者の聴こえの支援や摂食嚥下機能の回復のサポートなど、幅広い世代が支援の対象です。現在、日本には3万8,000人を超える国家資格保有者がおり、主に医療機関、福祉施設、保健所、教育機関などで仕事に当たっています。ーー子どもの発達支援分野を中心に活動する方はどれくらいでしょうか?西野:子どもの支援をメインにする言語聴覚士は日本言語聴覚士協会に属する会員を対象領域ごとにまとめると、全体の8%ほどです。言語聴覚療法を必要とする子どもたちが、早期にサポートを受けられる体制をつくるためにも、発達障害分野への知見を持つ言語聴覚士を養成していくことや、医療に加え福祉や学校教育の場でも言語聴覚士とつながれるように整備していくことが課題です。現在、子どもを対象とする言語聴覚士が働いているのは下記のような機関です。療育センター、医療機関児童発達支援事業所・放課後等デイサービス保健所・保健センター教育機関近年では、医療分野や福祉分野との学校連携に加え、言語聴覚士として学校に勤務している言語聴覚士や教員として学校に勤務する言語聴覚士も少しずつ増えてきています。言語聴覚士(ST)は、家族のように子どもの成長に関わる存在ーー子どもの発達支援では、どんな障害や困りごとが多いですか?西野:新生児期では聴こえの問題に対し、早期から医師や他職種と連携していきます。哺乳の問題についても医師や他職種と連携します。口唇口蓋裂といって、まだ唇や上顎が十分に形成されていない状態で生まれてきたお子さんは、おっぱいやミルクを吸うことが難しい状況です。赤ちゃんの吸う力に合わせ、哺乳瓶の乳首の形、かたさを調整するところにも、言語聴覚士は関わっています。そして、幼児期になると多くなってくるのが、「言葉が出ない」という相談です。赤ちゃんが意味のある言葉を話し始めるのは、だいたい1歳〜1歳6ヶ月ごろが目安になります。そのころから「目が合わない」「コミュニケーションがうまくとれない」といった心配から、相談に来られる方が増えますね。ーー1歳すぎになると保育園に行き始める子も多く、周りのお友達と比べる機会も増えますね。西野:そうですね。さらに3歳、4歳、5歳と年齢があがってくると、発音の相談も増えてきます。たとえば「サ行やカ行がうまく発音できない」「発音が不明瞭で何を言っているか分からない」といった悩みです。そして小学校入学のころには、読み書きに困難を感じるお子さんも。言葉、発音、読み書きや学習と、子どもの年齢、成長に合わせて、言語聴覚士が支援する内容も少しずつ変わっていきます。ーー保護者は療育の必要性を感じていなくても、保育園や幼稚園の先生から問題を指摘されることもあるようです。西野:私も保育園、幼稚園を訪問したときに、園の先生方から相談を受けることがあります。このときに大事なポイントは、「先生が困っているのか、子どもが困っているのか」を整理することです。先生は困っているけれど、子ども自身は困っていないのであれば、それはどのような状況でどのような行動がみられるのか整理していくことで対応を一緒に考える機会になります。たとえば「先生に伝えたいことがあるのに、言葉がうまくでないイライラから手が出てしまう」という子どもがいたとしたら、それは先生も困るし、子どもも困っている状況です。園での生活や活動といった集団生活への適応の難しさがあるときは、療育での支援も一つの選択肢になりうると考えます。保護者は普段の保育園や幼稚園での生活を実際にみることは少ないでしょうし、突然の報告に驚くことも多くあります。子どもの行動の形だけでなく、それに対して先生はどのように考え、関わったのかを知ることは、ご家庭での関わりや園での様子を知るきっかけになるかもしれません。ーー1歳半児健診、3歳児健診などで言葉の遅れを指摘された、という声も聞かれます。発語や発達に遅れがみられる場合、早めに療育を始めたほうがいいのでしょうか?西野:早期療育には、子どもの発達をサポートし、できることや子ども自身の「できた」を実感できる機会を増やしていくという目的のほかに、保護者のケアという意味合いも大きいと考えています。療育の場につながることで、わが子を客観的に見る時間がつくれたり、新しい視点での関わり方に気づけたり、そして何より悩みを打ち明ける場所ができますね。保護者の笑顔で、子どもも安心します。核家族化や家族の形が多様化している現代だからこそ、家族以外にも子どもを一緒に見る人、子育てを共にできる人がいることが安心につながります。私たち言語聴覚士も、子育てを一緒にお手伝いする立場。心配ごとがあれば、遠慮なく相談してほしいと思います。ーー保護者が安心して子育てができるようになることも、早期療育のメリットの一つなんですね。西野:その通りです。また就学などの節目を迎えたあとも、移行支援といった継ぎ目のない支援を受けられる、ということも早期療育のポイントです。療育に関わってきた言語聴覚士は、就学前からのお子さんの成長を見守ってきていますから、その成長過程を学校の先生にもしっかり伝えることができる。言語聴覚士には、なるべく早く支援体制をつくって、新しい環境に適応できるようにと支えていく「橋渡し」の役割もあると考えています。ステップを踏みながら発達支援を行い、コミュニケーションの幅を広げる出典 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ーー発達障害の可能性を感じながらも診断を受けていないご家庭や、グレーゾーンと診断されたお子さんなど、家族だけで困りごとを抱えてしまっているケースもあります。療育を受ける目安となる症状や困りごとはありますか?西野:以下のような困りごとがあったら、一度、各都道府県にある言語聴覚士会に相談してみてください。言葉が出ない・遅れている発音がはっきりしない吃音があるコミュニケーションが成立しにくい聞こえていないかもしれない読み書きが難しい食べ物や飲み物をうまく飲み込めない医療の分野ではまず医師による診断が必要ですが、療育に関しては必ずしも医師の診断は必須ではない自治体もありますし、医師による診断や支援の見立てを必要とする自治体もあります。診断の有無にかかわらず、子どもの行動や困りごとに対してスピーデイに対応できるのが、療育をはじめとした福祉、教育分野の強みでもあります。ーー療育では、どんなことを行うのですか?西野:まずは、検査と行動観察によって、子どもの力がどのくらいあるかを見ていきます。これらは、「アセスメント」とも言われますね。その子に合った療育プランを立てるためには、まず一人ひとりのお子さんのことをより深く知ることが大切です。たとえば「どんな遊びが好きなのか」「どんな遊び方をするのか」、その子自身を見ることが最初のステップです。ーーいきなりテストをされると、戸惑ってしまうお子さんもいますよね。遊び方などを見ながら、お子さんの様子を観察していくんですね。西野:ええ。そのうえで言語聴覚士の専門分野であるコミュニケーションについて、その子がどんな手段をもっているか、どんな場面でどんなコミュニケーション方法をとるか、ということに着目します。たとえばASD(自閉スペクトラム症)のあるお子さんのコミュニケーションの特徴の一つに、「クレーン現象」があります。言葉が出ないので、動作で自分の気持ちを伝えようとするんですね。ジュースがほしかったら、お母さんの手をとって冷蔵庫を開けさせる、というような行動です。クレーン現象が見られるということは、そのお子さんは「手がやってくれる」ということは理解し、自身の目的を達成するための手段として学習していると考えます。次のステップは、手が単独でやってくれるのではなく、人がやってくれるんだ、ということを認識し、コミュニケーション手段として使用することです。ーーASDのある子どもは、目を合わせたがらず、保護者もコミュニケーションに困難を感じることが多いですね。西野:そうですね。だからこそ、大人が意識して、自分の顔を子どもの視界に入れることが大切!たとえばおもちゃを渡すときをイメージしてみてください。お母さんが立ったまま「はい」と手渡すのでは、子どもには手とおもちゃしか見えていないかもしれません。それをお母さんが子どもの目線にしゃがんで、自分の顔の近くで、「はい、ミニカーだよ」と渡したら、おもちゃといっしょにお母さんの目が見え、また口が動くのが見えます。目は動くものに注目する習性がありますから、自然と口の動きが目に入る。これが、言葉の理解の第一歩になり、模倣にもつながっていきます。ーー発語の前には、目や口を認識するというステップが重要なんですね。西野:その通りです。「指差し」もコミュニケーションとして重要な意味を持ちます。定型発達の子どもも、初語が出る前の9ヶ月ごろから指差しをするようになります。ここで大事なのが、目と手の協調と共同注意。たとえば、子どもに何かを見てもらいたいとき、お母さんの指に子どもの手を重ねて動かしてみるんです。「あ、パトカーが止まってるよ」というときにも、お子さんといっしょに指差しをしてみる。すると、手が動くほうに目も動くので、自然と子どもは指が指し示すモノを一緒に見る。これが共同注意が成立するきっかけになります。こうして、指差しでもいろいろなコミュニケーションがとれることを学んでいくんですね。「言葉が出ない」ということで、保護者自身も発達が遅れているのではないか?と考えてしまうことが多いです。それによって不安も大きくなります。そこで、まず知っておきたいこととして、言葉はたくさんあるコミュニケーション手段のうちの一つ。言葉のほかにも、指差し、ジェスチャー、絵カードなど、さまざまなコミュニケーション手段がある。まずはお子さんとコミュニケーションができている手段や、楽しさを共有している手段はなんだろう?と考えてみることもよいと思います。コミュニケーションが育つことは言葉も育てていくことにつながります。言語聴覚療法の効果を上げるための親の関わりのポイントは?ーーまずお子さんとコミュニケーションができた、ということが親にとっては大きな喜びになりますね。西野:療育をスタートした保護者の方からは、「子どもの要求が分かるようになった」「気持ちが通じ合えた」という喜びの声をたくさんいただきます。指差しができるようになると、次は単語が出て、そして二語文が出てと、言葉の発達も徐々に進んでいくことを実感しています。ーー療育の場でのやりとりには、家庭でも応用できるものがたくさんありそうですね!西野:ええ。ぜひ保護者の方には、療育中の言語聴覚士を観察して、「どんな目的があるのか」「何のためにやっているのか」をどしどし質問してほしいです。「なんでカードを使っているんだろう?」「どうしておもちゃを渡すとき、顔の近くにおもちゃを持っていくんだろう?」など、きっと不思議に思うことがたくさんあると思うんです。私たちも保護者のかたへのていねいな説明を心がけていますが、つい目の前のお子さんに集中してしまうこともあると思うんですね。言語聴覚士の視点や行動の「根拠」を知ると、きっとご自宅でも応用できると思います。ーーほかにも、療育の際に保護者が意識するとよいことはありますか?西野:言語聴覚士からのアドバイスを家庭で実践してみたら、ぜひそのフィードバックを伝えてみてください。おうちでもうまくいったなら、方向性は間違っていなかったということになりますし、もし思ったような効果が出ないようなら、別の方法を考えたほうがいいということになります。家庭での様子を教えてもらえると、よりお子さんのリアルな日常生活に即したセッションにもつなげていけると思います。ーー最後に、発達ナビの読者のみなさんに向けてのメッセージをお願いします。西野:子育てのサポート役としての言語聴覚士がもっと身近になり、保護者の方が笑顔で子育てができる環境をつくっていきたいと考えています。日本言語聴覚士協会では、全国の教育委員会や小中学校にむけてリーフレットをつくるなど、啓発活動にも力を入れています。学校教育啓発用リーフレット「言語聴覚士にご相談ください」※クリックすると発達ナビのサイトから日本言語聴覚士協会のサイトに遷移します。また、発達障害をはじめとした現代のニーズに寄り添える、質の高い言語聴覚士を輩出していくために、言語聴覚士養成に関するカリキュラムの改定が検討されています。言語聴覚療法に興味をもった方は、各都道府県の言語聴覚士会や、地域の言語聴覚士の養成校などに問い合わせをしてみてください。ーーありがとうございました。Upload By 専門家インタビュー重度の知的障害と自閉スペクトラム症のある弟の「きょうだい児」として、小学生のころから率先して弟の世話をしてきた経験から、言語聴覚士に。医療機関での勤務をへて、訪問リハビリ、幼稚園や保育園、小中学校、児童養護施設などへの訪問、療育などに携わる。一般社団法人 日本言語聴覚士協会※クリックすると発達ナビのサイトから日本言語聴覚士協会のサイトに遷移します。
2022年08月23日発達障害をもつ息子・よしおを育てるママ・なおにゃむさん。そんななおにゃむさんの日常には、ちょっぴり変わったエピソードが盛りだくさん。漫画を通して、よしお君の独特な世界をご紹介していきます!鉛筆は短くなってもギリギリまで使うなど、いろんなこだわりを持っているよしお君。こだわりが強いあまりに、ママがちょっぴり困っていることがあるようで…。..ママがダンボールを捨てようとしていたところ、全力で阻止するよしお君!いったいダンボールをどうするのでしょうか?続きはあわせて読みたいからチェック!原案・作画:なおにゃむあわせて読みたい🌈【発達障害あるある】こだわりの強い息子が〇〇を収集⁉部屋がとんでもないことに!<後編>
2022年08月19日常に次男を信じ、寄り添ってくれた特別支援教室の先生発達に凸凹のあるわが家の次男は、小1から小6の現在も通常学級に在籍しており、週1日、特別支援教室(※1)に通っています。次男が学校生活を送る中で、常に寄り添ってくださっていた先生がいます。それは、特別支援教室専門員(※2)のA先生です。※1 特別支援教室…通級指導教室のように障害による学習上または、生活上の困難を改善・克服する指導を児童・生徒が在籍校で受けられる東京都の仕組み※2 特別支援教室専門員…臨床発達心理士などの発達障害の支援に関する専門資格を持つ人(教員免許は必須ではない)Upload By スガカズいわゆる「普通」とされる環境の中で次男は、聴覚過敏、見通し不安、「0か100か」の白黒思考、叱られることへの苦手さなどから、入学当初から頻繁に癇癪を起こしていました。小1のころは、壁を蹴ったり大声での暴言が多かった次男。大人が本人の話に耳を傾けることなく、強く叱るなどすると本人は取り乱して周りが余計に見えなくなってしまうことがあり、そのような関わり方をしてしまうと万が一他害につながる恐れもあります。そのため、次男にとって家庭での関わり方や、学校での本人に寄り添った関わりがとても重要でした。A先生は次男のことを、「乱暴な子」「言うことを聞かない子」ではなく、「嘘をつかない自分に正直な子」「心の優しい子」「たくさんの可能性を秘めた子」として関わってくれました。また、私が次男との関わりで悩んでいるときにも、A先生は傾聴して、決して自分の意見を押しつけず私と次男の気もちを言語化してくれ、最後には励ましてくれました。私は、次男が学校生活での困難にぶち当たるたびに、どうしても周りの人と比べてしまったり、落胆してしまうこともあり、次男の行動に対して受け止めきれない状態に陥ることが度々ありました。トラブルを経験するたびに、私の気もちが落ちて浮上して、また落ちて持ち堪えて…。目の前の状況に対して、まずはその日を無事に終わらせることに注力します。そのためには、感情をできるだけ抑えて、次男と話し合うことが重要でした。そんなときは特にA先生の存在が大きく感じました。A先生はいつでも私と次男の味方をしてくださいました。お陰で次男との関係は良好なまま日々を過ごすことができましたし、少しずつ…少しずつ…時間をかけて、次男も学校生活に適応するようになってきたと思います。次男が小5になり、大好きなA先生が異動することに…。私にとっても次男にとっても、A先生は心の拠り所になっていました。しかし、A先生は次男が小5になる年度に、他校に異動することになりました。異動の知らせを聞いたときにも挨拶に行きましたが、離任式の際にも学校にお伺いし、感謝の気もちを直接伝えることにしました。Upload By スガカズUpload By スガカズ先生との別れを経験して、支え合うことの大切さ、人への感謝を学びましたUpload By スガカズ現在は次男は小6になり、A先生との別れを経験してから1年が経過しました。最初のころは、「オレが知っている△教室(特別支援教室)じゃない…」と、浮かない様子でしたし、心にポッカリと穴が空いているようでした。「A先生がここにいてくれればいいのに」と泣くこともありました。それでも、次男なりに少しずつ現状を受けとめながら、現在も学校生活を送っています。今でも私がA先生の話をすると、次男の表情はパッと明るくなります。先日、A先生に手紙を書きました。次男は書字障害があり、文字を書くことは大の苦手ですが、A先生への思い入れが強く、苦手な中頑張って手紙を書いていました。何度も「この文章変じゃないよね?」と、うれしそうに私に聞いてきました。人生の中で人との別れは何度か繰り返していきます。その中でも、大好きな人との別れは、本人にとって大きな衝撃で、情緒が乱れてしまう場合も多いのではないかと思います。悲しい経験をすることになりますが、そういった経験から、支え合うことの大切さ、人に感謝するこころを学び、今後の人間関係の構築のあり方について考えるきっかけになっていくのではないかと思いました。執筆/スガカズ(監修:井上先生より)すばらしい先生に出会えた経験は子どもさんにとっても親御さんにとっても大きな成長や心の支えになったと思います。子どもが大人に相談できるようになるためには、その大人が子どもにとって「自分を分かってくれる存在」になることです。A先生はまさにそんな人だったのだと思います。このお話は、多くの現場の先生たちにとって、元気を与えるように思います。
2022年08月05日その人らしい生活を支援するのが作業療法士(OT)の役割作業療法士(OT)の役割というと、病気やケガのあとのリハビリの印象が強いかもしれません。ですが実は、発達障害の領域でも作業療法の重要性が高まってきています。今回は、日本作業療法士協会の中村春基会長に、作業療法士の仕事や発達障害のあるお子さんを支援する際のポイントを伺いました。――はじめに、作業療法で対象となる「作業」について教えてください。中村:作業療法でいう「作業」とは、日常生活のすべての行為を指しています。たとえば、料理や掃除といった家事、接客やパソコン作業など仕事の場面で必要なこと、スポーツや音楽鑑賞、手芸などの趣味の活動はもちろん、食事や休息、眠ることだって作業の1つです。発達障害のあるお子さんの場合は、たとえば「食が細い」「なかなか寝つけない」といったことから、「黒板の文字を写すのが苦手」「授業中じっと座っていられない」といった学習や集団行動の悩みまで、そのすべてが支援の対象となります。――とても幅広いのですね。中村:驚かれるかもしれませんね。作業療法士の仕事は、「その人らしく生きるために、困りごとを軽減、解決するためのサポート」と言い換えられるのではないでしょうか。発達障害の領域でも作業療法の重要性が知られるように――現在、日本ではどれくらいの作業療法士の方がどのような分野で活躍されているのでしょうか?中村:作業療法士は1966年にできた国家資格で、自立支援についての医学、心理学、社会学的な知識を持つプロフェッショナルです。現在、日本国内で資格を持つ人は10万人を超えています。日本の作業療法士は、その多くが医療機関で仕事をしていることも大きな特徴です。ほかには、児童発達支援センター、放課後等デイサービスなどの児童福祉サービスなど。最近では就労支援施設や学校、学童保育、また刑務所などで支援にあたる作業療法士も増えています。Upload By 専門家インタビュー最近では、医療機関における子どもを対象とする作業療法で割合が大きくなっているのが発達障害です。自閉スペクトラム症(ASD)や注意欠如・多動症(ADHD)の支援においても作業療法が重要であることが知られるようになりつつあります。日本作業療法士協会では5年毎で「作業療法白書」を取りまとめています。最新の2021年度版を編集中なのでまだ正確な数字がお伝えできないのですが、傾向としては下記のとおりです。【医療機関】新生児期から18歳以上まで幅広い。割合としては未就学が約45%、就学~15歳までが約25%。【児童福祉サービス】未就学が5割強、就学後が5割弱で、やや未就学のお子さんの方が多い。施設種別としては、作業療法士が多くいる順に、児童発達支援センター、放課後等デイサービス、障害児入所施設。【対象とする障害や疾患】・ASD、ADHD、DCD、LDなど・脳性麻痺・精神遅滞 知的障害・てんかん・ダウン症などの染色体異常・重症心身障害・筋ジストロフィーを含む神経難病+障害が診断される前の気になる段階の子どもたちとは言え、「リハビリ」「高齢者」というイメージがまだまだ強いようです。病院や療育センターで作業療法を受けることになっても、作業療法士は何をする人なのか、保護者の方には分かりにくいかもしれません。実際の作業療法の場面では、お子さんへの対応が中心になるので、なかなか「作業療法とは何か」「作業療法士が何を目指しているのか」を伝える時間を持てないのも実情です。そこで、協会では、作業療法を「知って」、上手に「使って」もらえるよう、広報活動にも力を入れています。たとえば、『○○○とつなぐ』という協会が発達障害のお子さんを支援する方向けに発行したパンフレットは、手帳に挟んで持ち帰ってもらい、気になったときに読んでもらえるように手のひらサイズで作成しました。○○○とつなぐー子どもの育ちを支える作業療法士ー――日本以外の国では、どのような状況なのでしょうか。中村:イギリスでは7割もの作業療法士が、地域の学校や通園施設、訪問施設などで働いていると聞いています。アメリカでも、延べ13万人の作業療法士のうち3万人が教育現場で働いており、なりたい職業ベスト10にもランクインしたことがあるくらい、子どもたちにとっては身近な存在のようです。――医療機関が中心の日本とは、大きく違うのですね…!中村:そうですね。 「友達づきあいが苦手で、悪気はないのにすぐに相手を怒らせちゃう」「ボールを投げたり、鉄棒をしたりするのが苦手で、みんなにバカにされてるみたい」、こうした悩みを気軽に話せて、その解決策を一緒に考えてくれる人がいたら子どもたちはどれだけ気持ちがラクになるでしょう。医学的知識のある作業療法士が身近な存在となれば、必要があればスムーズに医療機関と連携し、早期に治療や療育を始める助けともなるはずです。作業療法士が、生活と医療を結びつける架け橋となれたら!作業療法士協会がめざす大きな目標の1つです。将来的には日本でも「町の作業療法室」のような場所があちこちにできて、困りごとがある人がふらっと相談できるようにしていけたら、と考えています。作業療法士(OT)がプロの経験と知識で、保護者の不安を解消!出典 : ――作業療法の支援計画はどのように立てていくのでしょうか?中村:ひとくちに発達障害の作業療法といっても、実にさまざまなアプローチがあります。たとえばおもちゃやボール、楽器を使った手先や運動の訓練のほか、スーパーに買い物に行ったり、子どもたち同士で料理をしたり、ときにはみんなでスポーツ観戦に出かけたりすることも。具体的な生活の場面で、何ができていて、どんなことに困っているかといったことを、学校や園、また地域社会での経験を通して子どもと一緒に考えていきます。豊富な医学的な知識に加え、心理学や社会資源に関する知識をもとに、子どもの成長の一歩先を見ながらお子さん自身の気づきと変化をサポートしていくのです。だから、作業療法の現場はいつでも前向き!作業療法士は、「この子が持っている能力は何か」「今の運動機能と知的な能力だったらどんな遊び、勉強、作業ができるか」をすばやく見つけ、子どもが成功体験を感じられるシーンをたくさんつくっていきます。――保護者の方にとっても、発見が多そうですね。中村:そうですね。こうした働きかけは、そのまま保護者へのサポートにもつながります。保護者はともすると、わが子の苦手や不得意な面に目が行ってしまい「なんとか克服させてあげたい」と思いつめがち。そこに作業療法士のプロフェッショナルな視点が入ることで、「子どもの可能性や能力に気づき、子育てがより楽しく気が楽になった」という声も聞かれます。――学校や園の先生はどうでしょうか?中村:学校や園の先生からも、作業療法士と協働することで支援がしやすくなった、という声が届いています。例を挙げると、「学習が困難なことの背景には、眼球の動きや姿勢を保つことの難しさなどの原因があることを知り、決して怠けているわけではないということが分かって教師としてもうれしかった」「授業の様子をこまかく観察してもらい、道具や教材の工夫で困りごとがある子どもたちにもできることが増えることが分かりました!」などです。こうした声を聞くことは、私たち作業療法士の何よりの喜びです。発達が気になるお子さんの保護者同士をつなげられる機会を――発達が気になるお子さんの保護者の方へメッセージをお願いします。中村:私にも3人の子どもがいますが、今振り返れば、息子の1人は発達障害の特性があったのではないかなと思います。3歳児健診で運動機能面での発達の遅れを指摘されたほか、小学校に入学してからも片づけられない、翌日の準備ができない、といった困りごとがどんどん出てきました。ただ、30数年前は発達障害についての認知が進んでいなくて、私も恥ずかしながらまったく知識がなかったんですね。例えるなら、息子を無理やり学校に引っ張っていたような状況で、のちに発達障害についても勉強を深めるなかで「なんて親だったんだ」とつくづく反省しました。今は、発達障害について以前よりも社会の理解が進み、専門機関だけでなく、学校や放課後等デイサービスでも相談できる体制があります。発達障害のあるお子さんを育てるなかでは、悩んだり、不安になったりすることもあるでしょう。そんなときは、どんなことでもプロに聞いてみてください。家庭のなかだけで抱え込むと、追い込まれてしまいます。相談するのにも、最初は勇気がいるかもしれない。でも、勇気を出した先には、きっと気持ちがラクになる、親子ともに笑顔が増えるうれしい変化があるはずです。――相談することは子どもにとってだけではなく親にとっても、大切なのですね。中村:そうなんですよね。子どもはとても敏感で、親が不安になっていたらすぐに気づくものです。その子らしい発達を支援するためには、保護者のサポートが重要なのです。専門家と一緒に、その子の特性を正しく理解できれば、いたずらに不安が大きくなったり、できないことばかりにフォーカスしてストレスをためたりしてしまうこともなくなります。作業療法の現場では、同じような悩みを抱える保護者同士が話せる場を設けたり、発達障害のあるお子さんを育てた先輩パパ&ママから数年先の見通しについて聞く機会をつくったりと、さまざまな取り組みをしています。気になることがあったら、ぜひお住まいの地域の作業療法士会に問い合わせてみてください。――ありがとうございました。取材・文/浦上藍子Upload By 専門家インタビュー高校時代に重度心身障害者施設にボランティアに行ったことをきっかけに、作業療法士をめざす。1977年国立療養所近畿中央病院附属リハビリテーション学院卒業後、兵庫県社会福祉事業団玉津福祉センター附属中央病院などを経て、2009年より現職。日本作業療法士協会
2022年08月01日辻村深月原作の映画『かがみの孤城』の公開日が12月23日(金)に決定し、特報映像とポスタービジュアルが公開された。そして、主人公・こころの声優に、1000人以上のオーディションを勝ち抜いた新人女優・當真あみが抜擢。當真のメイキング映像も公開された。原作は、本屋大賞15年間の歴史の中で歴代最多得票数を獲得し1位となったほか「王様のブランチブック大賞2017」や「ダ・ヴィンチBOOK OF THE YEAR 2017」など9冠を獲得し、 TV・新聞ほか各メディアでも大絶賛の話題作。2019年にコミカライズ、オーディオブック化、2020年には舞台化されるなど様々なコンテンツでメディアミックスされ注目を集め続けている。劇場版アニメ化にあたっては、制作のA-1 Pictures筆頭に、脚本には丸尾みほ(『百日紅』)、音楽には富貴晴美(『そして、バトンは渡された』)、キャラクターデザインには佐々木啓悟(『劇場版 七つの大罪 天空の囚われ人』)、ビジュアルコンセプト / 孤城デザインはイリヤ・クブシノブ(『攻殻機動隊SAC_2045』)など豪華スタッフ陣が集結。監督は『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』や『河童のクゥと夏休み』など「泣けるアニメの名手」として知られる原恵一が務める。主人公は学校での居場所をなくし部屋に閉じこもっていた中学生・こころ。ある日突然部屋の鏡が光り出し、吸い込まれるように中に入ると、そこにはおとぎ話に出てくるようなお城と見ず知らずの中学生6人が。さらに「オオカミさま」と呼ばれる狼のお面をかぶった女の子が現れ、こう告げる。「おめでとう、君たちは選ばれし7人だ。どんな願いでも、一つだけ叶えてあげよう」。なぜ自分が選ばれたのか?7人の共通点とは?それぞれが抱える”人に言えない願い”とは?全てが明らかになるとき、想像を超える奇跡が待ち受ける。先日、21日に公開された超特報で、「イメージしてたこころちゃんの声そのまんま!」、「こころちゃんの声は誰なんだろう」とSNSで早速話題を集めていた主人公・こころの声を務めるのは、 原監督に「こころを見つけました」と絶賛され、1000人を超えるオーディションから抜擢された、當真あみ。若手女優の登竜門としても知られる14代目「カルピスウォーター」CMキャラクターに6年ぶりに起用されるなどブレイク必須・大注目の若手女優だ。地元沖縄でスカウトされ、デビューすると、デビュー半年でTBSドラマ『妻、小学生になる。』に出演。その高い演技力が話題となった。本作が自身にとって初のアニメ主演となる。原作の大ファンである當真は「こころちゃん役に決まったと聞いたときは本当にびっくりして、聞き間違いじゃないかと思いました」と喜びを語った。あわせて、孤城へとつながる鏡からこちらを見つめる主人公こころが描かれたポスタービジュアルと特報映像が公開。映像では「ようこそお待ちしておりました」と物語のカギを握る、狼のお面を被った不思議な女の子・オオカミさまのセリフを皮切りに、「奇跡なんて、起こらない。そう思っていた」と切なく思い悩む表情に瑞々しい當真の声が吹き込まれたこころの姿が映し出されている。同じく、公開となった當真のメイキング映像には、初々しいオーディションの様子やヒロインに決定し目を潤ませる當真の表情が映し出されている。原監督は、當真の起用理由について「當真さんの無垢でまっさらな声や、言いたいこともなかなか言えないような辿々しさ、當真さんの今とこころの今がぴったり一致していて、こころは彼女だと思いました。こころを見つけました」と語っている。原作者の辻村深月は「原監督は私が多感な時期にとても影響を受けた方です。その原監督に今回、『かがみの孤城』をお願いできることに大きな幸せを感じています。スクリーンで生きて動くみんなに会えるのを、今からとても楽しみにしています」と期待を寄せた。<コメント全文>主演・當真あみ「こころちゃん役に決まったと聞いたときは本当にびっくりして、聞き間違いじゃないかと思いました。原作の『かがみの孤城』はお薦めされて読んだあと、自分でも買って読み返したくらい好きな小説だったので、すごく嬉しいです。声のオーディションというのが初めてだったので″こういう感じでいいのかな”と不安もありながら、こころちゃんと自分が似ているところがあると思ったので、どうしてもこころちゃん役を勝ち取りたいと思って必死に練習して挑みました。こころちゃんは少し臆病なところもあって、私自身ちょっとした事や思っていることを口に出せないことがあるので、そういうところが自分と似ている気がします。原作を読んでいるときに、こころちゃんのことを応援したいと思いながら読んでいたので、同じように、観ていただく皆さんに応援してもらえるような作品にできるよう頑張ります。」原作・辻村深月「『かがみの孤城』は映像化がかなり難しい小説なのではないかと感じていました。しかし、アニメであれば作中の城の世界観や、主人公たちの思いを原作の持つ雰囲気のまま届けていただけるのではないか、と想像が膨らみ、ぜひお願いしたいと思いました。書いている時には気づかなかったのですが、自分の部屋の鏡を入り口に城に出かけるという設定は、自分が十代の頃、本やアニメ、映画に求めていたことそのものだなと感じています。ページを開けばそこに自分の居場所がある。読んでいる間は主人公たちの仲間になる。今回の映画も誰かにとってのそんな存在になってくれたら、とても嬉しいです。また、原監督は私が多感な時期にとても影響を受けた方です。その原監督に今回、『かがみの孤城』をお願いできることに大きな幸せを感じています。スクリーンで生きて動くみんなに会えるのを、今からとても楽しみにしています。」『かがみの孤城』12月23日(金)公開
2022年07月28日発達障害をもつ息子・よしおを育てるママ・なおにゃむさん。そんななおにゃむさんの日常には、ちょっぴり変わったエピソードが盛りだくさん。漫画を通して、よしお君の独特な世界をご紹介していきます!チーズが大好きなよしお君。好物のチーズがなくなりそうになると、ありとあらゆる手段で手に入れようとするとか!?...物がなくなりそうになるとママにおつかいを頼むよしお君ですが、日用品の補充などもお願いしてくるので、なんだかんだ助かることもあるよう。家の物の在庫状況は、まさによしお君次第だったり!?これからも、ママのパシリは続きそうですね。原案・作画:なおにゃむあわせて読みたい🌈【発達障害あるある】「ノートに名前書いてね」と伝えたら…違う名前が⁉
2022年07月22日発達障害をもつ息子・よしおを育てるママ・なおにゃむさん。そんななおにゃむさんの日常には、ちょっぴり変わったエピソードが盛りだくさん。漫画を通して、よしお君の独特な世界をご紹介していきます!今回はよしお君が中学生になった時のお話。ママが「名前書いておきなよー」とノートを渡したら、なんとそこに書かれていたのは違う名前だった!?....「ノートに名前書いておきなよ」と言われて、「大学ノート〇〇」とそれぞれの教科の名前を書いたよしお君。ママの意図とは違いましたが、それぞれの教科が分かりやすくなって結果としては良かったですね!次はどんな『あるある』が出てくるのか、お楽しみに♪原案・作画:なおにゃむあわせて読みたい🌈【珍・学童エピソード】臭いのはコレ!!ホットカーペットの下から出てきたものとは⁉
2022年07月15日今年も前半が過ぎ、あっという間に夏の季節になりました。最近は真夏日も増えてきて、まだ身体が暑さに慣れない状態だと、疲れやすいですね。そして、身体が疲れるとメンタルにも少なからず影響が…。あなたの現在の「こころの健康度」はどれくらいでしょうか。以下の簡単な心理テストをどうぞおためしください!Q.あなたは一定時間内にいくつ風船をふくらませることができるかを競うゲームに参加しています。4つ目の風船をふくらませていると、いきなり風船が割れてしまいました。その風船だけ中になにか入っていたようです。それはなんだったと思いますか?1.花びら2.水3.鈴4.ガラス玉選べましたか? それでは、答えを見てみましょう。1、「花びら」を選んだあなたあなたは今、少々気にかかることがあったとしても、心身ともにそれをカバーできるエネルギーを持っています。こころの健康度は高いので、今の状態をキープするように日々の生活を充実させてください。2、「水」を選んだあなたあなたは今、心身ともに疲れているか、なにか気にかかることがあり、こころの健康度が下降気味かもしれません。信頼できる人に相談したり、早めに身体を休めたりして、ひとりでがんばりすぎないようにしてください。3、「鈴」を選んだあなたあなたは今、忙しいながらも日々の生活を問題なくこなしていて、こころの健康度は高そうです。しかし、やりたいことを詰め込みすぎて、知らないうちに身体が疲れてきているかもしれません。たまにはゆっくりする時間を作ってください。4、「ガラス玉」を選んだあなたあなたは今、心身ともにゆとりがあるゆえに、周りのさまざまな問題に目がいってしまい、なにかと心配したり、気を遣っていて、こころの健康度が低めになっているようです。自分が解決できることとそうではないことを分けて、できることにだけ専念してみてください。いかがでしたか? 一日は誰にとっても24時間、どうせ過ごすなら楽しく元気でいたいものですね。2022年も後半に入りましたが、あなたがよりハッピーに過ごすためのポイントはなんでしょうか。詳しいテストをご用意していますので、こちらもご覧ください。 「2022年後半をハッピーに過ごすポイントは?」 ママが気になる心理テストがいっぱい! 子育て診断はこちら
2022年07月15日通常学級で受けられる支援のノウハウが満載ーー『通常学級の発達障害児の「学び」を、どう保障するか: 学校・家庭・福祉のトライアングル・プロジェクト』文部科学省が2002年、2012年に調査した結果によると、通常学級に在籍する児童生徒のうち、発達特性を示す児童生徒の数は6%ほどといわれています。しかし、そのうちで授業時間内に個別の配慮をうけている児童生徒の割合が約45%にとどまっているという調査結果もあります。通常学級に在籍する発達特性のある子どもの学びを支えるためにはどうしたらよいのでしょうか。この本では、幼稚園などにおける支援や小学校への就学相談、小学校、中学校、高校における指導、大学や企業における支援をそれぞれ実例をあげて紹介しています。また、学校・家庭・福祉が1つのチームとなって連携する「トライアングル・プロジェクト」についても解説。多方面から子どもの学びを支えるためのヒントが満載です。「困っているけど、学校などにどう相談したらいいか分からない」と不安になっている方にもぜひ読んでほしい一冊です。発達特性のある子どもとの記録、療育とのつながりーー『発達凸凹っ子に英才療育?してみた 生後0日からの子育てバトル』発達ナビの連載ライターでもある、著者の古都コト子さんは、娘さんに発達特性があります。4歳ごろまで激しい癇癪や他害、こだわり、多動などがあり、24時間気を抜けない子育てをしてきました。2020年からSNSで子育ての過程を発信すると、SNSで話題になりフォロワーは7万人以上に。「悩んでいるのは自分だけじゃない」と誰か1人にでも届くようにと発信を続けています。この本では、娘さんが生まれたときから、娘さんの発達特性に気づき「療育」とつながる過程が全編マンガで描かれています。SNSでは発信していないエピソードも収録。古都コト子さんの心情の変化、娘さんの成長に勇気づけられる作品です。子どもの気持ちを想像し対応できるーー『発達が気になる子どもへの関わり方を教えてください』発達障害や、発達特性に関しての認知度が上がっていることを背景に、発達特性のある子どもに対する適切な関わり方を知りたいという声が年々増加しています。著者の中村敏也さんは、14の保育園と6の療育施設を運営し、のべ6万2000人の子どもたちに関わってきました。大人が困ってしまうような子どもの行動にも悪意や害意はないことが多く、その”気になる行動”をしてしまうときの子どもの気持ちにまず共感することが大切だと著者は言います。この本では、子どもと関わるときの5つの基本、子どもたちの気持ちを知るためのポイント、シーン別での困ったことへの対応方法、子どものタイプ別対応ポイントなどが丁寧に解説されています。行動だけに目を向けるのではなく、その背景にある子どもの心理を想像することが適切な声かけや接し方につながります。「みんな違って、みんないい」という思いがあふれる一冊です。また関わり方だけでなく、保護者の方が子育ての悩みを抱え込まないために、相談機関への相談の仕方なども紹介されています。発達特性のある子どもを育てる保護者だけでなく、子どもと接する全ての方々におすすめです。「食べる動作」の改善により日々の食事に笑顔をーー『気になる子どものできた!が増える食事動作指導アラカルト』食事は日々の生活に欠かせない大切な要素。しかし、箸や食器がうまく持てない、食べ物をこぼしてしまう、食べるときに姿勢が崩れてしまうなど、子どもの「食べる動作」について悩みを抱える保護者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。この本では、神奈川県立保健福祉大学の教授であり、作業療法士でもある、笹田哲先生により、具体的な食事動作の指導法、食事動作の基礎となる手指の動きを養う遊び、さらには食具・食器の選び方などが、実際の画像やWEB動画と共に分かりやすく紹介されています。一つひとつの食事動作が上手にできるようになることで、お子さんの自信につながるだけでなく、お子さんにとってもご家族の方にとっても日々の食事がより楽しいものになるのではないでしょうか。この本は保護者の方だけでなく、教員、栄養士、保育者など、子どもの食事に関わるさまざまなご職業の方にもおすすめの一冊です。忘れ物をしてしまったらどうする?を考えるーー『わたし、わすれものが おおいです (学校がもっとすきになるシリーズ 2022)』学校は毎日毎日いろいろなことが起こる場所。この本は、子どもたちの日常にありふれた小さな出来事を拾い上げ、その出来事を通して「少しでも学校を好きになることができたら」という思いで描かれた絵本です。今回のテーマは「忘れ物」。誰でも一度は忘れ物をしてしまったことがあるのではないでしょうか。大事なのは忘れ物をしてしまったときにどうするかを考えること。この本は、いつもうっかりしてしまう「わたし」と、わたしが忘れ物をしたとき、いつも助けてくれるしっかり者の「えみちゃん」のお話。国語の教科書を忘れてしまった日、いつものようにえみちゃんに教科書を見せてもらおうとすると、なんだかえみちゃんの様子がおかしくて——。忘れ物をたくさんしてしまうけれど、そのたびに「どうしよう?」と真剣に考える「わたし」と「えみちゃん」。お子さんと一緒にこの絵本を読んで、「忘れ物をしてしまったときは、先生になんて言おう」「明日、忘れ物をしないためにはどうしたらいいのかな」と話し合ってみてもいいかもしれません。日々の不安に寄り添ってくれる一冊ーー『リエゾン(8)ーこどものこころ診療所ー』どんなに子どもを愛していても、イライラが止まらず子どもに手を上げてしまう。私の行動って「虐待」なのではないか…。児童精神科をテーマに、現代社会を生きる子どもたちとその家族が抱えるさまざまな問題を丁寧に描く人気漫画の新作が登場。第8巻は「虐待」「母子登校」「自傷行為」がテーマです。この本では、言うことを聞かない子どもに手をあげてしまう母親、小学校入学直後に登校渋りをする子どものために毎朝母子登校を続ける母親、親からのプレッシャーに耐えられず自傷行為をしてしまう中学生の女の子が登場。傷を抱えた彼らに児童精神科医の佐山卓と遠野志保がかける言葉とは?近しいからこそ、すれ違ったりこじれたりしてしまう親子の関係性。周囲には気づかれないように明るく振舞いながら、誰にも言えない家庭での悩みを押し殺して毎日を過ごしている人はたくさんいるのではないでしょうか。この本は、時に残酷なこの現代社会を生きる私たちの心にそっと寄り添ってくれる、そんな一冊になっています。LITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!
2022年07月12日