小池百合子東京都知事が、10月3日に放送されたフジテレビ系バラエティ番組『SMAP×SMAP』スペシャル(22:00~23:24)の人気コーナー「ビストロSMAP」に出演。SMAPの稲垣吾郎の父親とカラオケ仲間であることを明かした。自身についてのクイズにSMAPのメンバーが答える企画で、小池知事が「ストレス解消法は?」と出題すると、稲垣が「カラオケ」と回答。その答えは不正解だったが、ここで小池知事が「稲垣パパと池袋のカラオケ店が一緒なんですよ」と突然カミングアウトした。スタジオから「えー!」と驚きの声があがり、MCの中居正広も「何の話をしてるんですか? 実のパパ?」とびっくり。小池知事は「カントリーウエスタンのお店で一緒に歌ってるの。本当よ」と説明し、稲垣も「うちの父がよく行くお店で、うちのお父さんがちょこちょこ小池さんと一緒になって…」と話した。稲垣が「うちの父親迷惑かけてないですか?」と心配すると、小池知事は「大丈夫です」と答え、「とっても素敵なパパで歌がうまい」と称賛。稲垣は「うちのお父さん歌まで歌っちゃってるんですか!? 小池さんの前で!?」と驚いた。そして、「これからも父をよろしくお願いします」と稲垣が頭を下げると、小池知事も「こちらこそよろしくお願いします」と頭を下げた。中居は本当に驚いたようで、稲垣に「本番前に言えよ! びっくりしちゃうから。稲垣パパって出てくると思わないから」と突っ込んでいた。
2016年10月04日井上芳雄×ケラリーノ・サンドロヴィッチ(以下、KERA)が初タッグを組み、ヒロインには小池栄子を迎える舞台「陥没」。この度、本作のビジュアルが到着した。本作は、読売演劇大賞最優秀作品賞・優秀演出家賞、芸術選奨文部科学大臣賞と大きな受賞が続くKERAが描く“昭和3部作”の完結編。2009年の第1弾「東京月光魔曲」は、経済的な発達が始まり、庶民の生活にもモダンと呼ばれる西洋趣味が入り込んで、独自の文化を生み出した昭和初期が舞台。その翌年発表された第2弾「黴菌」は、恐慌と戦争で価値観の転換を迫られる昭和中期を舞台に描いた。昭和のそれぞれの時代の東京をモチーフに作品を発表した昭和3部作。今回7年という時間を経て舞台とするのは、第1回東京オリンピックを目前に控えた1963年頃の東京だ。キャストには、ミュージカル界のプリンス・井上さんと、女優・小池さんの発表に続き、瀬戸康史、松岡茉優といったいま最も旬な若手俳優。そして、昭和3部作全作品に出演し、KERAの絶対的な信頼を得る山崎一、「黴菌」にも出演した高橋惠子、「黴菌」ほか、KERA作品には4作目の出演となる生瀬勝久らベテラン勢もキャスティングされている。今回到着したのは、クラシカルな装いのキャスト13名が写し出されたビジュアル。さらに、タイトルの“陥没”に寄りかかったり座ったりしているキャストたちが描かれ、下には当時を思い出させる東京タワーや車などが入ったビジュアルも公開された。またこのビジュアルには、KERAのコメントも入っており、「東京オリンピックを2年後に控えた昭和37年の新宿のはずれ。建設されたはよいが、オープンにこぎつけられそうにない、あるレクリエーション施設。高度成長期で日本中が浮かれる中、どういうわけか時代の溝にはまってしまった1組の婚約中のカップルと2人を取り巻く人々を描く群像劇になるでしょう」と本作について話し、「シリーズのラストを飾るに相応しい…と気持ちよくいい放てるような分かり易い派手さには欠ける舞台かもしれません。明示されないドラマにこそ豊かさがあると信じ 、この手練れ揃いのキャストでのみ実現可能な 、デリケートな会話劇を作るつもり」と意気込んでいる(チラシコメントより)。シアターコクーン・オンレパートリー2017+キューブ20th,2017「陥没」は2017年2月4日(土)~26日(日)Bunkamuraシアターコクーン(東京)、3月3日(金)~6日(月)森ノ宮ピロティホール(大阪)にて上演。(cinemacafe.net)
2016年10月03日お笑いコンビ・ダウンタウンの松本人志(53)が、2日に放送されたフジテレビ系トーク番組『ワイドナショー』(毎週日曜10:00~11:15)で、小池百合子・東京都知事の印象を語った。この日、築地移転問題や東京五輪の話題が番組内で取り上げられ、「ダイバーシティ」「ワイズスペンディング」「ホイッスルブロワー」といった英語を多用する小池知事を松本は「ルー大柴みたい」と表現。松本にとっては、独特の英語変換で笑いを誘う"ルー語"に共通する部分があるようだ。さらに「気にならない? そこ日本語言うてよ!みたいな」と問いかけ、「そこわざと英語で言うかね、みたいな時ある」と指摘。ただ、一方では行動力を認め、「これ以上、追及すると小池さんが"盛り土"にされるのかな」と心配しつつ、「石田純一さんじゃなくてよかった」「『"盛り土"は文化だ!』とか言いますよ」と冗談を交えて出演者を笑わせていた。
2016年10月02日小池百合子東京都知事が、10月30日(22:00~23:24)に放送されるフジテレビ系バラエティ番組『SMAP×SMAP』のスペシャルに出演することが30日、発表された。看板コーナー「ビストロSMAP」に登場する。小池知事のオーダーは「ラーメン」。トークパートでは、テレビ番組のキャスター時代から都知事になるまでの歩みをVTRで紹介し、都知事の1日のスケジュールや、プライベート、そして、日本中の関心が集まる話題に、中居正広が迫っていく。ほかにも、中居が「支持率さがりますよ(笑)」と言うほどの、稲垣吾郎と都知事の意外な関係性が発覚。クイズ企画では「最近イラっとしたこと」「好きな男性のタイプ」「今までで一番印象的だったデート」などの問題が出題され、都知事のカラオケ十八番をSMAPとともに熱唱する。この日の放送では、ライブコーナーにJUJUをゲストに迎え、小林明子の名曲「恋におちて」を、SMAPとカバーする。
2016年09月30日史上初の女性都知事となった小池百合子氏ですが、選挙を勝ち抜くことができたのは都民からの熱い期待があってこそ。2020年に控えた東京オリンピックなど派手なイベントに目が向きがちですが、これ以外にも解決しなければならない問題は山積みです。初登庁では議長が出迎えを拒否するなど、一筋縄ではいかない様子も見せられましたが、逆風をはねのけて期待に応えてほしいところ。そこで、パピマミ読者のみなさまに「小池百合子都知事に一番期待することは何ですか?」 というアンケートを実施しましたので、その結果をランキング形式で発表したいと思います!●小池百合子都知事に一番期待することは何ですか?・1位:都政の“見える”化……28%(60人)・2位:待機児童問題の解消……24%(53人)・3位:東京オリンピックの成功……11%(24人)・4位:労働環境の改善(非正規雇用、長時間労働)……10%(22人)・5位:首都直下地震対策……10%(21人)・6位:満員電車ゼロの実現(二階建て通勤電車、時差通勤の導入)……7%(16人)・7位:何も期待していない……6%(14人)・8位:築地市場移転の円満解決……4%(8人)※有効回答者数:218人/集計期間:2016年9月7日〜2016年9月8日(パピマミ調べ)●第1位:都政の“見える”化最も期待されているのは『都政の“見える”化』で、28%(60人)でした。『はっきりとした結果を出すことは難しくても、裏であくどいことをやっていないということだけははっきりさせてほしい』(50代女性/専業主婦)『猪瀬、舛添と立て続けに“政治とカネ”の問題を起こしてるからね。これは最低限の仕事だと思う』(40代男性/営業)舛添要一前都知事が政治資金の問題で辞職し、政治に対する不信感が高まっている現在。小池都知事は、都政を点検し改善するために都政改革本部 を設置しましたが、あらゆる課題について、誰がどのようなことを決め、行っているかを“見える化”する必要があると強調しています。税金の使い道はもちろん、経費などの細かい部分についてもチェックし、問題があれば改善していくとのこと。仮に都民が痛みを伴う政策だったとしても、必要性があり透明性のある運用がなされれば納得を得られるはず で、政策を実現させるために最も大切なことと言えるでしょう。●第2位:待機児童問題の解消2位にランクインしたのは『待機児童問題の解消』で、24%(53人)でした。『ものすごい時間とお金のかかることだけど、将来の日本のためには必ず解消しなければならない問題。期待しています』(30代男性/編集者)『子育てするママの気持ちを分かってくれるんじゃないかと思って投票しました。小池さんなら必ずやってくれると信じています』(20代女性/事務)初の女性都知事ということで、子どもを持つママからの期待も大きい小池都知事。公約として“待機児童ゼロ” を掲げていたこともあり、早急な対応が必要とされることから期待する声が多いようです。都はすでに保育定員を1万2千人増やす計画を立てており、これはかなり高い目標と言えるでしょう。中には数字上で待機児童を少なく見せ、その代わりに保留児童の数が増える自治体 などもあり、根本的な解決へのハードルは高いと思われます。●第3位:東京オリンピックの成功3位にランクインしたのは『東京オリンピックの成功』で、11%(24人)でした。『世界中に東京をアピールするまたとない機会ですからね。大成功をおさめてくれると期待してますよ』(20代男性/大学生)『東京でオリンピックが見られるなんて、生きているうちにはたぶんこれが最後でしょ!これが成功するかしないかで、政治的な面でも日本の立場を左右しかねないんじゃないですかね』(30代女性/アパレル)リオ五輪の閉会式では、雨の降るなか着物姿で登場 。五輪旗を力強く振り、東京の存在を世界に強くアピールしました。しかし、東京オリンピックの開催費用は2〜3兆円に膨れ上がるのではとも言われており、成功へのハードルは低くはないはず。組織委員会の森喜朗会長をはじめとしたメンバーとの協力も必要不可欠で、小池都知事の手腕が問われる場面と言えます。成功に導けば、東京だけでなく日本中を明るくすることも可能 なだけに、ぜひともその力を存分に振るってほしいものです。----------いかがでしたか?ここに挙げられたものすべてをやり遂げるのは困難かもしれませんが、積極的に取り組んでほしいものばかりですよね。「何も期待していない」としたのはわずか6% と、小池都知事への期待の高さも伺えます。都議会から敵対するような姿勢が示されるなど一筋縄ではいかないことも感じさせますが、必ずや全力を尽くしてくれるはず。小池都知事が、都民の期待を現実のものとしてくれる日を待ちたいものです。【参考リンク】・【アンケート結果(1位〜8位)】小池百合子都知事に一番期待することは何ですか?()●文/パピマミ編集部
2016年09月12日ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』の製作発表記者会見が9月5日、都内ライブハウスで開催された。ロミオ役は古川雄大と大野拓朗のWキャスト。ジュリエット役もWキャストで、乃木坂46の生田絵梨花と、現役女子高生の木下晴香が抜擢された。ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』チケット情報シェイクスピアの名作をもとに2001年にパリで初演され、世界で500万人以上を動員している大ヒット作。日本でも上演を繰り返しているが、今回は振付・美術・衣裳が一新された“新バージョン”演出で登場する。演出を手がける小池修一郎は「もともと2011年の(日本オリジナル版)初演の際、両家の争いの中で起こるロミオとジュリエットの物語を、この21世紀に一片のリアリティを感じられたら…と思い、やや近未来的な“崩壊した世界の中の出来事”というものを想定して進めていた。しかし震災があり、そんな時に“破壊された世界”を描くことに抵抗を覚え、少しロマンチックな、おしゃれなものになりました。それが好評を博したので、今度は初心に返り、やってみたかった“失われた世界の中でのロミオとジュリエットの悲劇”というのを描いてみたい」と、新演出の狙いを語った。ロミオ役の古川は2013年公演に続いての出演。「今回、新演出になるので、新作に挑む気持ちです。一からこの台本とロミオと向き合っていけたら」と意気込みを。初参加の大野は4年ぶりのミュージカル出演だが「僕自身、小池先生演出の『ロミオ&ジュリエット』が世界で一番好きな舞台。初めてミュージカルに出させていただいた後から4年間、ずっとこの舞台に立つことを夢見てレッスンしてきました」と熱く語った。そしてジュリエット役はふたりともまだ10代。乃木坂46で活躍する生田は「3年前にこの作品を観て、感動と衝撃を受け、いつかジュリエットをやりたいということを思い続けてきた。今ここに立てていることが不思議」と話す。木下は「全日本歌唱力選手権歌唱王」(日本テレビ系)に出ていたところを小池が見たことから、オーディションを経てこの役を掴んだ。「いつもはお客さんとして客席から憧れて見ていた皆さんと同じ舞台に立たせていただくことが、本当に夢のよう」と話していた。この日はキャストによるミニライブも披露。そのパフォーマンスを見、小池からは「このメンバーは意外といけるのでは、自分のやりたい方向の作品の精神で進められるのではと勇気と自信をもらえたかな」と満足気なコメントが飛び出した。新生『ロミオ&ジュリエット』、いったいどんな作品が生まれるのか、注目だ。公演は2017年1月15日(日)から2月14日(火)まで東京・赤坂ACTシアター、2月22日(水)から3月5日(日)まで大阪・梅田芸術劇場メインホールにて行われる。チケットは東京公演が発売中、大阪公演が10月15日(土)に一般発売開始。
2016年09月07日アイドルグループ・乃木坂46の生田絵梨花が5日、ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』の製作発表記者会見に出席した。同作はシェイクスピアによる名作を2001年にパリでミュージカル化。全世界でのCD・DVD売上が700万枚にわたるヒットを記録し、日本では2010年に宝塚歌劇団星組が初演を行った。その後、2011年に日本オリジナルバージョンを上演、2013年に再演を行い、今回が4年ぶりの公演となる。ヒロイン・ジュリエット役を、木下晴香とWキャストで演じる生田に、潤色・演出の小池修一郎は「結ばれたりするシーンをお客さんの前で生で実演しなきゃいけないんですが、事務所的にはOKなんですか」と心配の様子。生田は「アイドルなので、ファンの方々は心配されると思うですけど」と前置きしつつ、「(ファンが)今度はロミジュリの作品のファンになってくれたらすごい嬉しいと思うので、そうするように私が頑張りたいなと思いました」と意気込んだ。「普段は女性のお客様相手の商売だと思ってやっている」という小池は、生田ファンの男性も舞台を観に来ることに思い当たり、会場で呼びかけると男性ファンが挙手。小池は、「我慢してくださいね。舞台の上はかりそめのものです。そこは女性の方たちだってそう思って割り切って見てるんです」と語りかけ、生田はファンに向かって手を合わせて謝っていた。また、生田とWキャストでジュリエットを演じる木下は、2015年 全日本歌唱力選手権歌唱王(日本テレビ)の決勝に進出し、今回オーディションで抜擢された現役女子高生。木下は、「私なんかが、生田さんと同じ役をやらせていただける立場なのかと思って。頑張らないといけないなと気が引き締まったんですけど、教えてもらいながら作り上げていきたいなと思います」と抱負を語った。生田は現在、乃木坂46の中心メンバーとして活躍しながら大学でピアノを本科、声楽を副科で履修しており、2017年5月からはミュージカル『レ・ミゼラブル』のコゼット役としての出演が決まっている。ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』東京公演は赤坂ACTシアターで2017年1月15日~2月14日、大阪公演は梅田芸術劇場で2017年2月22日~3月5日。
2016年09月06日ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』の製作発表記者会見が5日、都内で行われ、ロミオ役の古川雄大&大野拓朗、ジュリエット役の生田絵梨花(乃木坂46)&木下晴香、ベンヴォーリオ役の馬場徹&矢崎広、マーキューシオ役の平間壮一&小野賢章、ティボルト役の渡辺大輔&広瀬友祐、死のダンサー役の大貫勇輔&宮尾俊太郎、演出家の小池修一郎が登壇した。同作はシェイクスピアによる名作を2001年にパリでミュージカル化。全世界でのCD・DVD売上が700万枚にわたるヒットを記録し、日本では2010年に宝塚歌劇団星組が初演を行った。その後、2011年に日本オリジナルバージョンを上演、2013年に再演を行い、今回が4年ぶりの公演となる。会見では「世界の王」「本当の俺じゃない」「バルコニー」「僕は怖い」「エメ」の5曲を披露。男性陣の華やかなダンス、ロミオとジュリエットのロマンチックなナンバーが続いた。また、トークでは潤色・演出を務める小池による「小池修一郎の部屋」状態に。演者たちへの叱咤激励が降り注いだ。小池は古川に「今日ちゃんと歌ってるな、と思いました。前、稽古の途中で喉痛めちゃったから心配して」と安心した様子を見せると、古川も「そうですね、喉鍛えました」と苦笑。また、前回の公演での役作りについて語る古川に、小池は「ずいぶんちゃんとしゃべれるようになったね」としみじみした様子で頷いていた。古川は、ジュリエットとの年齢差について聞かれ「29歳の俺がどう純粋さを出すのか。目の前に起こってくることに真正面から新鮮な反応をして、結果的にピュアに見えたら」と意気込みを語った。2012年に『エリザベート』にルドルフ役で出演したのち、映像でも活躍、NHK Eテレ『Let’s天才てれびくん』の出演も話題となった大野に対して、小池は「ユニークなキャラクターで、あっち(バラエティ)いったかと思い、一緒にやることはないかなと思ってた」と心境を語った。しかし大野がオーディションで歌う姿は、小池が「吹き替えじゃないの? 本当にこれ大野?」と驚くほどに上達していたという。ミュージカルに出ていない間も歌の勉強をしていた大野は、『ロミオ&ジュリエット』も「お金を払って3回観に行った」と語り、作品への思いの強さを表した。また小池は、日本オリジナルバージョン初演時に「近未来的、崩壊した世界での『ロミオ&ジュリエット』」という演出プランを用意していたことを明かした。東日本大震災の発生によりプランを変更したが、今回は当初の計画に立ち返る。小池は「時代とは移るもので、テロの時代になってしまいました。シェイクスピアのすごいところは、どの時代でも人々が感動したり共感したりすることを描いているということだと思います」と語り、「時事ネタを入れるということではなく、どこか現代と共通することを感じていただけるようにと思っています」とメッセージを送った。東京公演は赤坂ACTシアターで2017年1月15日~2月14日、大阪公演は梅田芸術劇場で2017年2月22日~3月5日。
2016年09月06日ディーゼル(DIESEL)の日本上陸30周年を記念し、koike.(コイケ)のデザイナー・小池優子とのコラボレーションコレクションが登場する。伊勢丹新宿店本館では、2016年9月27日(火)から10月4日(火)まで、限定ストア「ITS FOR ISETAN SUPPORTED BY DIESEL」がオープン。小池優子は、若手デザイナーを対象とした欧州最大級のファッションコンテスト「ITS」にて2015年、OTB アワードを受賞。2016年には、LVMH プライズ フォー ヤング ファッション デザイナーのファイナリストにもノミネートされ、注目を集める若手デザイナーの1人だ。今回のコレクションは、着物や藍染めに代表される素材や花柄、そして日本画に用いられる濃淡や鮮やかな色合いといった、日本の文化や芸術にインスピレーションを得た。デニムジャケットやコートなどのアウターから、スカート、ワンピース、ニットまで、様々なアイテムを展開。それぞれ和を感じさせる花柄が、刺繍やプリントでデザインされている。伊勢丹新宿店本館の限定ストアでは、受賞作品の展示や、今回のために小池が手がけたクチュールアイテムなどがラインナップ。また期間中は、同館のウィンドウでバルーンアーティスト、DAISY BALLOONによるインスタレーションが実施される。【詳細】DIESEL JAPAN 30TH BY YUKO KOIKE発売日:2016年9月9日(金) ※9/6(火)よりディーゼル 青山店にて先行販売取り扱い:全国のディーゼル店舗価格帯:・Tシャツ 8,800〜12,800円・ワンピース 38,000円〜43,000円・スカート 12,800円〜36,000円■期間限定ストアITS FOR ISETAN SUPPORTED BY DIESEL期間:2016年9月27日(火)〜10月4日(火)会場:伊勢丹新宿店本館1階=ザ・ステージ住所:東京都新宿区新宿3-14-1■ITSについて「ITS(イッツ=International Talent Support)」は毎年イタリア・トリエステで開催されるファッションコンテスト。新人デザイナーの登竜門として知られ、これまでに一流メゾンで活躍するデザイナーを数多く輩出。また歴代の審査員には多数のファッションデザイナーやジャーナリスト、有名セレクトストアのバイヤーが参加している。既成概念にとらわれず新しい発想で勇敢に挑戦する姿勢は<ディーゼル>の哲学であり、「ITS」と共通する精神を持つ。<ディーゼル>はコンテストに「OTB Award」を設け、若い才能を長年サポートしている。関連記事:欧州最大のファッションコンテスト「ITS」若きデザイナーたちの挑戦 【問い合わせ先】DIESEL JAPANTEL:0120-55-1978
2016年09月04日●Wキャストの落とし穴大学時代より演劇活動を開始し、2008年には平成20年度文化庁芸術祭演劇部門新人賞受賞、2011年に『BLUE/ORANGE』および『春琴』の演技により第18回読売演劇大賞優秀男優賞を受賞、そして先日はミュージカル『エリザベート』ルキーニ役で第24回読売演劇大賞上半期ベスト5に選ばれるなど、その実力が多方面から高く認められている俳優・成河(そんは)。現在は『エリザベート』東京公演を終え、福岡・博多座公演の真っ最中だが、帝国劇場での公演を振り返り、作品への思いを語る合同取材会が博多座主催で行われた。○会場に感じる違い今回、同作は東京・帝国劇場、福岡・博多座、大阪・梅田芸術劇場での公演が行われるが、帝国劇場での公演を振り返った成河は「1,800人のお客さんはすごい」と振り返る。成河:1,800人のお客さんって重たいんだなって、初めて知りました。特にルキーニは狂言回しの役だったので、バスガイドみたいな役割ですよね。バスツアーで1,800人連れているんですよ。一言発するだけでものすごく疲弊するというか、汗だくになる経験がすごく新しかったです。痛烈に感じたのは、最初の一週間でしたね。「これじゃもたないかもしれない」と思ったくらいでした。ただ、公演を重ねるうちに少しずつ、変わっては行きました。腹がすわっていくということだと思うんですよ。香川照之さんが、はじめて歌舞伎の公演に出るときに「できるかできないか、じゃないんだよ。やるからやないかなんだよ」とおっしゃったのですが、まさしくその言葉を感じました。帝国劇場1,800人へストーリーを届ける時に、小手先ではなくて「やるんだ」と、腹がすわっていくことが大事なんだなと。帝劇はびっくりしました。(帝劇にむかって)帝劇はびっくりしたぞー! ここはやっぱり歌で伝えるべき場所、朗々と歌って初めて伝わるというところもある、大変な劇場ではありました。そういう意味では、博多座では1,500人にどれだけ、すみずみまで行き渡らせることができるかというのがチャレンジですね。あと、博多座は誰に聞いても評判が良いし、みんな大好きですよね(笑)。すごく期待値が上がっています。一番楽しみなのはやはり距離感で、どこまで客席と舞台が一体化できるか。井上芳雄さんの実家も泊まりにいきますよ。なんの約束もしてないけど、僕の中では決まっています(笑)。いっぱい教えてくれるんですよ、歌のこと。○Wキャストの功罪現在、ミュージカル界では当たり前にもなった「Wキャスト」。成河は今回、山崎育三郎とWキャストでルキーニを演じる。組み合わせの妙、また演者の負担軽減、興行的なメリットなどがあげられる制度だが、本格的なWキャストが初めてという成河は「正直慣れない」と言葉を濁す。そして、Wキャストが陥りがちな思考についても指摘する。成河:自分の出ているシーンを俯瞰的に観られる、Wキャストの相手と役について話す戦友になれる、というのはとてもいいことだと思いますが、どうしたって稽古時間が半分になるので……相手がどうとかではなく、僕にとっては稽古が全てなんだなと改めて感じました。稽古の時間がなくなるということは、とても深刻です。そして、どうもこれは落とし穴になるんだろうなと思うのは「もう一人はああやっているから、あえて違うことをしてやろう」という気持ちです。そうすると、どんどん作品と役の本質から離れていってしまいます。あくまでも劇の構造と自分の役割を理解すればいいのであって、もし同じことをしても、違う人間が演じれば違うものが出来上がります。小手先上のことで、違うアイディアを盛り込もうとは考えないようにしましたし、おそらくそれが正解だろうなと思います。●演劇界には"中の人"同士の混ざり合いが必要○『エリザベート』という作品の魅力『エリザベート』という作品を最初に見たとき、ファンタジーな世界観に驚いたという成河。自身が演じるにあたり、実は「唐十郎などのアングラ演劇が好き」だった小池修一郎と話が合い、多くの質問を投げかけながら作品についての理解を深めた。成河:小池先生は芸術としての本質を突き詰める点と、ショービジネスの上に立つ点と、水と油の二面性を抱えていて、その中で常に葛藤している方なんだなと、ものすごく愛せました。何よりもあの膨大な知識量、見てきたもの、考えてきたことを、尊敬することができました。『エリザベート』という作品は懐が深くて、いろいろな国で上演される際に振り付けや演出を自由に任せてくれていたんですよね。いろんな文化を取り込んで成長していくところが凄みなんだなと思いました。僕も勉強して日が浅いですけど、日本でのエリザベートは、すごくハイブリッドに進化しているんだと思います。本来、シニカルで退廃的な歴史劇であった作品に、日本人の持つ情緒と言いますか、少女漫画的、アニメ・コミック的、ファンタジー的な要素を加えて観客を引き付けた。そうすることで生まれた多面性が、何よりも魅力なのではないでしょうか。お姫様の話としてうっとりもできるし、見方を変えれば「もしかして私たちのお話?」と考えることもできる。自分の観たい場所から観られるように作られているんだと思うんです。さらに言えば、公演ごとにいろんな葛藤とパワーバランスがあり、今回は、少しずつ歴史劇としての要素を取り戻そうとしているのかなと思います。○ミュージカルとストレートプレイつかこうへい作品から始まり、多くの舞台に出演してきたが、『グランドホテル』『エリザベート』と、2016年はミュージカル作品への出演が続いた成河。しかし、他の音楽系大学出身などの俳優とは譜面と向き合ってきた年数が違うため、自分のことを「歌唱表現ができる俳優とは思っていない」と語る。成河:僕は今までの延長で演技をしていますし、ルキーニじゃなかったら、僕に話がくるわけないですから! フランツとか、合わないことこの上ないですよ(笑)。田代万里生くんやシュガーくん(佐藤隆紀)のような歌唱は、1年2年訓練してできるものではありません。ただ、ずっと羨ましいなとは思っていました。せりふ劇では2時間積み上げて積み上げて最後に泣かせようとしたりしますが、歌なら5秒くらいで泣けてしまう。僕だって、袖で泣いちゃいますよ(笑)。ついつい僕は言葉を捉えてしまうんですけど、言葉と理屈ではないものが、メロディーにはどうもあるらしいぞ、というのがブームです。これは井上芳雄先生から教えてもらいましたけど、歌はどんなに暗い深刻なものでもどこか陽の部分があり、浄化作用によって頭でっかちにならないですむというか。小池先生も「お芝居しながら歌になってくのもいいけど、最終的には音楽にどんどん乗ってくことで、もっともっと楽に表現できるようになっていくよ」と言ってくれました。ただ、観てくださっている方からは、ミュージカルと、ストレートプレイといわれる芝居の垣根はなくなっているように見えるかもしれませんが、中はまだまだ混ざっていないようにも感じます。もっと中の人間同士が関わらなければいけないし、やるべきことかなと思っています。
2016年08月12日俳優・小池徹平と三浦春馬が21日、都内で行われた主演舞台『キンキーブーツ』の囲み取材に登場した。同作は、2005年公開のイギリス映画を2013年にミュージカル化した作品。トニー賞最多となる13部門にノミネートされ、作品賞、オリジナル楽曲賞など6部門を受賞した。経営不振の靴工場の息子・チャーリー(小池)が、ドラァグクイーン・ローラ(三浦)のアドバイスを受け、工場を立て直していく。小池は第一声から「春馬の変わりっぷり、驚かれるんじゃないですかね」と三浦の姿を紹介。光を受けて輝く真っ赤なドレスに身を包み、作中で”一番低い”と言われる約12cmのヒールを履いて登場した三浦は「生でこの姿を見ていただきたいです。ぜひ」と自信を見せた。豪奢な衣装について三浦は、「日本中や海外から取り寄せた素材を集めて奮闘してくれました」とスタッフに感謝し、ターンして全体を見せると、取材陣からも「フゥ~」と歓声が上がった。「自分の体型を採寸して、より魅力的に見えるように考え抜いてくださった衣装の数々を、披露できるのが楽しみです」と意気込みを語った。毎日ヒールを履き続けたという三浦は、「ヒールに適した筋肉になりつつあったんじゃないかなと思います」と語り、「専属トレーナーの方に『ヒールを履いてるおしりになってきたね』と言われた」と明かす。小池も「女の人に思えてくるというか、変な錯覚に陥ってくるくらい。管理は相当大変だと思いますね」とうなずいていた。同舞台は8月6日まで東京・新国立劇場、8月13日から22日まで大阪・オリックス劇場で上演され、8月28日から9月4日まで東急シアターオーブでの東京凱旋公演を予定している。
2016年07月21日小説家・村上龍と、女優・小池栄子が16日、テレビ東京系経済番組『カンブリア宮殿』(毎週木曜 20:00~)10周年&500回記念会見に出席した。同番組は、企業のトップを中心としたゲストを毎回1名招き、番組MCの村上と小池が話を掘り下げていく経済番組。2006年4月よりスタートし、今年で10周年をむかえた。政治家のゲストも何回か登場したが、小池はゲストの小沢一郎氏から「ごはんに行こうと言われて丁重にお断りしました」と明かした。そして「今頃都知事に立候補してたかもしれないな、ごはんに行ってたら。小池百合子さんみたいに」と振り返った。村上は、番組に出演するゲストと対峙した印象を「今はこれだけ努力しないと成功が難しいのかという驚きと敬意を感じます」と語る。番組開始から10年の間に「明らかに悪くなってますからね、経済的には。全般的にですけど」と、日本の現状への憂いを表した。10年間番組を共にしてきたパートナーである小池に対して、村上は「彼女は年下だけど、テレビの経験豊富ですし、『ダメですよ』と言ってくれる。実は頼りにしているんですよ」と尊敬の念を明かした。小池も村上について「ゲストの話が難しすぎてわからない時に、振ると察してくれてすぐ助けてくれる」と語り、互いに補い合う関係を示した。一方で、小池は村上を「とってもかわいらしいおじさま」とも表現。「少年が大人になったような人だよ、という言葉で察して」と言うと、村上は「光栄です」と頷いていた。
2016年07月16日ウィーンで初演され、1996年に宝塚歌劇団雪組により日本初上演されたミュージカル『エリザベート-愛と死の輪舞(ロンド)-』。再演を繰り返し20周年の節目となる今年、この大作に宙組が挑む。ミュージカル『エリザベート-愛と死の輪舞(ロンド)-』チケット情報主演の宙組トップスター・朝夏まなとは、9代目のトートとしてビジュアルからオリジナリティを追求。「鬘の色は赤と青とを合わせて濃い紫にしています。宙組のテーマカラーである紫をぜひ使いたかったので。衣装も現代的なレザーでスタイリッシュなイメージです」と話す。数奇な運命を辿るオーストリア皇后・エリザベートと、黄泉の帝王・トート(死)との“愛”を描いた本作。「現実世界ではあり得ない関係だからみなさん惹かれるんでしょうね。トートはとてつもない生命力を持った少女のエリザベートにひと目で惹かれますが、その最初の出会いである『愛と死の輪舞』のナンバーは特に大事にしたいです」。全編珠玉の音楽で綴られる高度なミュージカルだけに、基礎の歌稽古からきっちりとこなし楽譜に向き合っている。「計算し尽くされた音楽ですごいなと思います。自分が歌うところ以外に“トートの音階”というのが潜んでいたり。新しい発見がたくさんあります」と、『エリザベート』の奥深い魅力を実感している様子。「みんなこの作品に出られる喜びを感じ作品に没頭しています。士気が高く宙組のスケール感が出るのでは」。朝夏がトップになり大劇場公演3作目。『王家に捧ぐ歌』など大作も成功に導いた“組力”がさらに発揮されそうだ。また今回から日本初演より潤色・演出を手掛ける小池修一郎に加え、小柳奈穂子も演出に名を連ねている。「小柳先生には『一幕では(エリザベートを手のひらで転がすように)もっと遊んだら』とアドバイスを頂きました。エリザベートを追い詰めようという意識だけに囚われていましたが、遊び的な部分も取り入れてみたくなり、すごく視野が広がりました」。稽古の前にはオーストリアへ行き、舞台となるアウグスティーナ教会などを訪れた。「ヒヤッと冷気が漂い『ここにならトートはいるな』と感じました(笑)。そういう空気感はトートの登場シーンなどで意識しています」今は“死”やエリザベートに関する本なども熟読。「エリザベート自身、死に近付きたいと思い、その興味からトートというキャラクターが引き出されたので。彼女の精神状態などを読んで勉強しています」。死後の世界には色んな解釈があるが、朝夏は「美しい世界だと捉えています。だからこそトートは美しい存在として描かれているし、そこを表現したいです」。怖ろしいはずの“死”に惹かれるエリザベート。何ともいえないロマンティシズムを、クレバーな朝夏が万全の役作りでタカラヅカの舞台上に創出する。公演は宝塚大劇場にて7月22日(金)から8月22日(月)まで上演。チケットは発売中。東京宝塚劇場公演は9月9日(金)から10月16日(日)まで。8月7日(日)より一般発売が開始される。取材・文:小野寺亜紀
2016年07月13日俳優・小池徹平と三浦春馬が30日、都内で行われた主演舞台『キンキーブーツ』の公開稽古に、共演のソニンとともに登場した。同作は、2005年公開のイギリス映画を2013年にミュージカル化した作品。トニー賞最多となる13部門にノミネートされ、作品賞、オリジナル楽曲賞など6部門を受賞した。経営不振の靴工場の息子・チャーリー(小池)が、ドラァグクイーン・ローラ(三浦)のアドバイスを受け、工場を立て直していく。稽古では「Step One」「Sex Is In The Heel」の2曲を披露。三浦は12cmのヒールを履いて腰をくねらせ、セクシーなポーズも随所に盛り込まれた激しいダンスを見せた。三浦のセクシーな様子について、小池は「かっこいいんですよ、本当に」と称賛。「絡むシーンが多いので、触られると、ハッとはなりますね。ヒールを履くと、これよりさらにでかくなるので、迫力が。圧倒される感じはありますね」と印象について話す。三浦は「歩き方が1番、粗が出るところで、まだまだ課題の一つ」と謙遜しながらも、「女性の仕草を細かく見ています。ヒールを履いているとなおさら。目線が強くなりましたね」と、意識の変化を語った。2人は初共演となるが、小池は「めっちゃ楽しいですね。初めてな感じがしない」と笑顔に。三浦は小池について「実はみんなのことを見てくれている」と感謝。そして「(小池が)『そんなに頑張んなくていいんだよ春馬』と。『お前の役どころは難しいんだから、プライベートでみんなを引っ張ろうという気持ちは嬉しいけど、余計なことを考えないで頑張れ。もっと体の力を抜きなさい』と言ってくれた」と、稽古中のエピソードを明かした。ソニンも「その2人が熱く語ってるのを、遠目でちょっと見ています」と言うと、小池は俯いて照れた様子を見せた。東京公演(新国立劇場)は、7月21日~8月6日、中劇場、大阪公演(オリックス劇場)は8月13日~22日、東京・凱旋公演は8月28日~9月4日を予定。さらに、10月には来日版の公演も予定している。
2016年06月30日絵画やスクリーンの中の人が、目の前に飛び出してくる。漫画や映画ではよくある光景だけど、そんなことを舞台の上でやってのけてしまう人がいる。それがロベール・ルパージュという演出家。日本では、現在絶賛公演中のシルク・ドゥ・ソレイユの『トーテム』の演出を手がけた人、というとわかってもらえるかもしれない。ちなみに『トーテム』では、ステージの床に投影された池で泳いでいたカエルたちが岸にたどり着き、地上(舞台の上)に上がってくるという仕掛けがあった。ほかにも、昨年10月に来日上演された舞台『針とアヘン』では、箱型の小さな部屋が回転するたびに、投影される映像によって、ホテルの一室になったり野外になったり。しかも、ホテルでは実際のベッドが現れて俳優が横たわるし、壁に投影された窓が実際に開いて人が顔を出したりするものだから、さらに驚かされる。映像を駆使しながら、舞台の上でそんなマジックみたいなことを次々としてみせることから“映像の魔術師”なんて異名がついている。世界でも稀有な才能の持ち主ということで、『トーテム』以外にもシルク・ドゥ・ソレイユの依頼でラスベガスの常設ショー『KA(カー)』を演出したり、NYのメトロポリタン歌劇場の依頼でオペラの演出を何作も手がけていたり、世界各地で引っ張りだこ。当然、日本にもファンは多く、野田秀樹さんのほか、演出家で俳優の白井晃さん、狂言師の野村萬斎さん、宝塚の演出家の小池修一郎さんに俳優の吹越満さんなど錚々たる面々が。つまり日本のトップクリエイターたちが、こぞって彼の生み出す作品世界に注目しているということ。そんなルパージュの新作が待ってましたとばかりに日本に上陸を果たす。タイトルの『887』とは、カナダ・ケベック生まれのルパージュが、幼い頃に住んでいたアパートの番地だとか。そこから記憶を巡らせて、彼の幼少時代からここまでのさまざまな記憶の断片が舞台の上で展開されていくという自叙伝的作品。というわけで、この主人公は当然、ルパージュ自身。彼が来日し、自分で自分を演じるひとり舞台なのだ。興味が湧いたら、まずは何よりも公式HPの動画をチェック。数分で、そのすごさがわかるから!◇6月23日(木)~26日(日)池袋・東京芸術劇場 プレイハウス作・演出・美術・出演/ロベール・ルパージュ英語上演・日本語字幕付きS席6000円A席4000円(当日券は各500円増し、すべて税込み)東京芸術劇場ボックスオフィスTEL:0570・010・296www.geigeki.jp7月2日、3日に新潟公演あり。◇大層なキャッチフレーズと思うなかれ。彼の舞台を一度観れば、魔術なんて言葉じゃ足りないくらい驚かされること間違いなし。Photo:Jocelyn Michel/Consulat(leconsulat.ca)※『anan』2016年6月22日号より。インタビュー、文・望月リサ
2016年06月18日俳優・生田斗真が9日、都内で行われた主演舞台『SHINKANSEN☆RX Vamp Bamboo Burn~ヴァン!バン!バーン!~』の製作発表に、共演の小池栄子、中村倫也、神山智洋(ジャニーズWEST)、橋本じゅん、高田聖子、粟根まこと、篠井英介、演出のいのうえひでのり、脚本の宮藤官九郎とともに出席した。同作は宮藤が生田のために書き下ろし、劇団☆新感線作品の中でも「メタルマクベス」「五右衛門ロック」のように生演奏による楽曲を多く披露する「R」シリーズとして公演。生田は平安時代から生きるヴァンパイア役として、ヴィジュアル系ロックバンドのボーカルとして想い人の生まれ変わりを探す。生田は「お芝居に進むきっかけを作ってくれたのが劇団☆新感線の皆さんで、僕が17歳、高校2年の時でした。いつか僕もこういう人たちみたいになりたいなと思って、今日まで頑張ってきています」と気合十分。演出のいのうえは、「10年前に漠然としたアイディアを持ってたけど、斗真が『花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス~』でブレイクしてしまい、なかなかできずに。もしかしたら城田優くんがやってるかもしれないと話していました」と明かし、「実現できて本当に良かったと思います」と喜びを語った。劇中で披露する楽曲は「十数曲はあると思います」と言うと、出演者一同驚いた様子だった。小池は「斗真くんに言い寄られて、神山くんを選ぶというぜいたくな役だなと。ファンの方に嫌われないように頑張ります」と役柄について語る。稽古後の"飲み番長"に立候補し、「若い男の子たちを引き連れて、週刊誌に撮られないように守ります!」と力強く宣言した。ずっと新感線舞台に立たいと思っていたという中村は半グレ組織の”ナメクジ連合”リーダーという役柄で、「ナメクジの身体模写から始めたい」と苦笑。生田と会うのが2回目だという神山は「あいさつした際に、メイク中なのにたってくださって『イケパラや!!』と思った」と先輩の印象を語っていた。
2016年06月09日世界各国で上演されたフランス発のミュージカル『ロミオ&ジュリエット』が新キャストにより2017年1月から3月まで、東京、大阪で上演が決定した。ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』公演情報本作は、2010年に宝塚歌劇団星組が大阪、博多で日本初演。その後、雪組、月組でも上演され、宝塚歌劇団においても大ヒット作品となった。2011年秋には、さきの宝塚歌劇団での上演を成功に導き、日本ミュージカル界を牽引する演出家、小池修一郎により、日本オリジナル本格ミュージカルバージョンを上演。2013年にも再演し、いずれも大ヒットを記録、16万人を動員した。主演のロミオ役は、『エリザベート』での皇太子ルドルフ役やミュージカル『黒執事』で主演を務めた古川雄大が、前回に引き続き出演する。一方Wキャストは、大河ドラマ『花燃ゆ』やNHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』に出演中の大野拓朗。ミュージカルへの出演は、2012 年の『エリザベート』以来5年ぶり初主演だ。ジュリエット役には、『虹のプレリュード』や『リボンの騎士』で主役経験のある乃木坂46の生田絵梨花。Wキャストはテレビ番組『全日本歌唱選手権 歌唱王2015』の決勝戦に佐賀県から出場した期待の新人・木下晴香が挑むなど、キャストを一新。新ロミオ、新ジュリエットに対し小池は、「古川雄大君は再挑戦ですが、大作への出演が続いているので、今回は自分なりのロミオ像を完成させてくれるでしょう。 大野拓朗君はミュージカル『エリザベート』の後、4年間、秘かに歌のレッスンを重ねてきたというミュージカルへの情熱がオーディションで感じられ、リベンジのチャンスを勝ち取りました。 生田絵梨花さんはトップアイドルにも関わらず、本格的な音楽の勉強を続けていて、ミュージカル女優としての開花に大いに期待しています。 木下晴香さんは、テレビの歌番組で見て高校生ながら突出した歌唱力と新鮮さに懸けました」とコメント。そのほか、ロミオの親友・ベンヴォーリオ役は馬場徹、矢崎広。マーキューシオ役は平間壮一、小野賢章。敵対するティボルト役には、渡辺大輔、広瀬友祐。死のダンサーには、大貫勇輔、宮尾俊太郎(Kバレエカンパニー)が出演する。若者の情熱と、その純粋さを操る“死”の妖しい美しさ、失われた世界に燃え上がるひとすじの恋を描いた、永遠の感動のミュージカルの新たな歴史が生まれるはず。開幕の日を楽しみに待ちたい。■ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』【東京公演】8月27日(土)チケット発売予定▼2017年1月15日(日)~2月14日(火)赤坂 ACTシアター[問]0570-077-039【大阪公演】10月チケット発売予定▼2017年2月22日(水)~3月5日(日)梅田芸術劇場メインホール[問]06-6377-3800
2016年04月08日2012年にフランスで初演したメガヒット作であり、昨年には宝塚歌劇で上演された大型ミュージカル「1789 バスティーユの恋人たち」。今回、小池修一郎の潤色・演出によって梅田芸術劇場に登場する。フランス革命前夜から、革命のきっかけとなった1789年7月14日のバスティーユ牢獄襲撃までを背景に、激動の中で生まれたひとつの愛をドラマチックに描く物語だ。貴族に父親を殺された農夫ロナンは、パリに出て革命に身を投じるが、マリー・アントワネットの侍女オランプと出会い、恋に落ちる…。主役ロナンには、小池徹平と加藤和樹のWキャスト。作品キャンペーンに加藤が来阪した。『1789 バスティーユの恋人たち』チケット情報アーティストであり俳優として音楽や舞台に幅広く活動する加藤は、「レディ・ベス」や「ロミオとジュリエット」などミュージカルでもキャリアを積み、デビュー10周年に大舞台で主演の座を射止めた。「節目の年に大きな作品に参加できるうれしさと、看板を背負うプレッシャーの中で、自分がどれだけのものを残せるか」と話す。また、作品について「これまでのミュージカルとはまた違った、すごく不思議な今っぽい作品。すごくロックなんです。役に関係なく、ライブコンサートで歌いたい曲ばかりで、まず楽曲に惚れました。それに物語として楽しめるだけでなく、ダンスもアクロバティックな動きがたくさんあり、演出も舞台セットや仕掛けが新しくて、ワクワクさせられる作品です」と魅力を語った。ほかのキャストには、大型ミュージカルには欠かせない実力派がズラリと顔を揃える。オランプを演じるのは神田沙也加と夢咲ねね、アントワネット役には花總まりと凰稀かなめがWキャストで出演。「とても心強いです。ロナンは熱い思いのある役なので、仲間たちの絆や団結力を意識して、みんなで作り上げていきたい。そして、大変な状況の中でも育まれる愛があることを自然に見せられたら。組み合わせで芝居も変わってくるので、できるだけいろんな組み合わせで観ていただきたいです」。これまで多くの海外ミュージカルを独自の演出で手掛けてきた小池。今回、新ナンバーも加え、宝塚版とは異なるアレンジや、フランス版に基づくオリジナル音源を用いた演出で、新たな舞台に臨む。時代背景はよりわかりやすく、物語展開はよりドラマチックに、そしてダイナミックな世界観はより迫力を増す。その演出を楽しみにしつつ「相手役が変わっても伝える思いは同じなので、その熱量を感じてほしい。とにかく、何度観ても聴いても飽きない、本当に素晴らしい作品なので、是非劇場に来てください。最低1回だけでも!(笑)」公演は、4月9日(土)から5月15日(日)まで東京・帝国劇場、5月21日(土)から6月5日(日)まで大阪・梅田芸術劇場 メインホールにて上演される。チケット発売中。取材・文:高橋晴代
2016年03月07日2012年にフランスで初演したメガヒット作であり、昨年には宝塚歌劇で上演された大型ミュージカル「1789 バスティーユの恋人たち」。今回、小池修一郎の潤色・演出によって梅田芸術劇場に登場する。フランス革命前夜から、革命のきっかけとなった1789年7月14日のバスティーユ牢獄襲撃までを背景に、激動の中で生まれたひとつの愛をドラマチックに描く物語だ。貴族に父親を殺された農夫ロナンは、パリに出て革命に身を投じるが、マリー・アントワネットの侍女オランプと出会い、恋に落ちる…。主役ロナンには、小池徹平と加藤和樹のWキャスト。作品キャンペーンに加藤が来阪した。『1789 バスティーユの恋人たち』チケット情報アーティストであり俳優として音楽や舞台に幅広く活動する加藤は、「レディ・ベス」や「ロミオとジュリエット」などミュージカルでもキャリアを積み、デビュー10周年に大舞台で主演の座を射止めた。「節目の年に大きな作品に参加できるうれしさと、看板を背負うプレッシャーの中で、自分がどれだけのものを残せるか」と話す。また、作品について「これまでのミュージカルとはまた違った、すごく不思議な今っぽい作品。すごくロックなんです。役に関係なく、ライブコンサートで歌いたい曲ばかりで、まず楽曲に惚れました。それに物語として楽しめるだけでなく、ダンスもアクロバティックな動きがたくさんあり、演出も舞台セットや仕掛けが新しくて、ワクワクさせられる作品です」と魅力を語った。ほかのキャストには、大型ミュージカルには欠かせない実力派がズラリと顔を揃える。オランプを演じるのは神田沙也加と夢咲ねね、アントワネット役には花總まりと凰稀かなめがWキャストで出演。「とても心強いです。ロナンは熱い思いのある役なので、仲間たちの絆や団結力を意識して、みんなで作り上げていきたい。そして、大変な状況の中でも育まれる愛があることを自然に見せられたら。組み合わせで芝居も変わってくるので、できるだけいろんな組み合わせで観ていただきたいです」。これまで多くの海外ミュージカルを独自の演出で手掛けてきた小池。今回、新ナンバーも加え、宝塚版とは異なるアレンジや、フランス版に基づくオリジナル音源を用いた演出で、新たな舞台に臨む。時代背景はよりわかりやすく、物語展開はよりドラマチックに、そしてダイナミックな世界観はより迫力を増す。その演出を楽しみにしつつ「相手役が変わっても伝える思いは同じなので、その熱量を感じてほしい。とにかく、何度観ても聴いても飽きない、本当に素晴らしい作品なので、是非劇場に来てください。最低1回だけでも!(笑)」公演は、4月9日(土)から5月15日(日)まで東京・帝国劇場、5月21日(土)から6月5日(日)まで大阪・梅田芸術劇場 メインホールにて上演される。チケット発売中。取材・文:高橋晴代
2016年03月07日シリーズ売上累計5900万部以上を誇る、和月伸宏原作の大ヒットコミック『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』が、小池修一郎脚本・演出により宝塚歌劇団雪組で初のミュージカル化。2月5日、兵庫・宝塚大劇場で幕を開けた。宝塚歌劇雪組『るろうに剣心』チケット情報幕末に“人斬り抜刀斎”として恐れられ、明治維新後は“不殺”を誓って生きる剣客・緋村剣心と、彼を取り巻く人たちの物語。流浪の旅を続ける剣心が、“偽・人斬り抜刀斎”を追う神谷活心流の師範代・神谷薫と出会い、彼女と共に騒動を鎮火。剣心は神谷道場に居候することになり、新時代を生きるさまざまな人々と関わりを持つようになる。そんな中、かつて幕末の京都で対峙した元・新撰組隊士、加納惣三郎と再会して…。宝塚歌劇では、惣三郎をオリジナルキャラクターとして取り入れ、物語をドラマチックに展開している。トップスター・早霧せいなを中心に、娘役トップ・咲妃みゆ、二番手男役・望海風斗ら芝居巧者がそろう雪組。これまでに『ルパン三世』でもアニメが原作のキャラクターものに挑戦。アニメから抜け出てきたかのような演技で大反響を得た他、和物のオリジナル作品『星逢一夜』では、観客の胸をグッと締めつける繊細な芝居で大好評を博した。そんな雪組が挑む『るろうに剣心』は、個性あふれるビジュアルや軸となる人物像に、宝塚歌劇らしい華やかさや恋愛のトライアングルが合わさり、原作ファンも、宝塚ファンも楽しめるものに仕上がっている。剣心のスピーディーで軽やかな立ち回りのカッコ良さは秀逸で、早霧の美しい佇まいも相まって、幕開きから観る者を惚れぼれさせる。一方で、薫との微笑ましい掛け合いは漫画そのもの。また、剣心と行動を共にすることになる相楽左之助(鳳翔大)と出会うシーンでは、拍子木を使い、見得をする歌舞伎仕立ての演出も取り入れて楽しませてくれる。咲妃はふんわりと可憐な雰囲気の娘役だが、舞台に立つと一変するスター。本作では漫画に忠実に、芯の通った一本気な女性を演じ、高い歌唱力でも魅せる。望海演じる惣三郎は、明治維新後、フランス貿易商を営む男。クールで陰のある雰囲気が望海にピッタリとハマる役柄で、剣心と惣三郎が相見えるクライマックスも迫力たっぷりに見せてくれる。他、彩風咲奈、彩凪翔、大湖せしる、鳳翔大らも、原作のキャラクターにしっかりと寄り添いながら演じ、脇を固めている。今回は1本物のため、フィナーレはギュッと凝縮したものに。望海のソロからはじまり、娘役によるロケット、大人っぽくクールな男役の群舞、デュエットなどを展開。本公演で、また雪組の底力を見せつけられた。兵庫・宝塚大劇場公演は3月14日(月)まで。東京宝塚劇場では4月1日(金) から 5月8日(日)まで上演される。東京公演のチケットは2月28日(日)より一般発売開始。取材・文:黒石悦子
2016年02月12日大ブームを巻き起こした『アナと雪の女王』日本語吹替版のアナ役を演じ、その演技力と歌唱力の高さが広く世間でも認知された、神田沙也加。だが舞台の世界では、『レ・ミゼラブル』といった古典的名作から劇団☆新感線の作品、今はやりの2.5次元舞台まで幅広くこなす実力派として、すでにおなじみだ。そんな彼女が今春挑むのは、「ひと目惚れならぬ“ひと聴き惚れ”しちゃいました」と語る、フランス発のミュージカル『1789-バスティーユの恋人たち-』。この作品に挑む心境を語ってもらった。チケット情報はこちら近年、日本にもフランス生まれのミュージカルが次々と上陸。デジタルサウンドも多用された、ノリのいいフレンチ・ロックが印象的な、華やかでポップな作品が多いが、神田もその魅力を「洗練されていて、おしゃれ。フランスだからか、やっぱりどこか美意識が高い印象があります」と語る。「『1789』も本当に、音楽がカッコいい。私もミュージカルのCDというより、普通に一枚のサントラ、アルバムとして聴いているんですよ。急にクラシカルに歌いだすものではないですし、普段ミュージカルをあまり観ない方にも勧めやすい」。物語は18世紀末、フランス革命期のパリを舞台に、革命派の若者たちや、対立する貴族側、そしてその動乱の中で生まれる愛を描いていくもの。神田が演じるのは、父を貴族に殺され革命派に身を投じる農夫・ロナンと愛し合うヒロイン、オランプ。自身は宮廷に仕える侍女であり、ロナンとの間には身分違いの壁が立ち塞がる。「ミュージカルファンって、革命とか王宮とか、好きですよね。私も例に漏れず……なんですが(笑)。何かが失われていく状況とか、刹那的なものの中にドラマを見出すのは、なぜなんでしょう。“がけっぷちで愛し合う”とかに、惹かれてしまいます。今回、私の“大好物”がひとつ増えるのでは、と思っています」と、楽しみにしている様子。演出は、『エリザベート』『モーツァルト!』『ロミオ&ジュリエット』など、次々と人気作を生み出しているミュージカル界の巨匠・小池修一郎が担当する。小池作品への出演も初めてだ。「きっと、とても厳しいと思います。でも、小池先生が大事にされている部分――耽美的だったり、2.5次元的な部分だったり……というのは、共感するところがありそう。もともと先生が持っていらっしゃるモットーに対して、絶対的に賛同できる気がしたんですよ。だから、厳しくてもちゃんとついていけると思っています」。主人公ロナンをWキャストで演じる小池徹平、加藤和樹を筆頭にフレッシュなキャストも多く、ミュージカルの殿堂・帝国劇場に新しい風が吹きそうな予感。神田も「すごい新作になると思います」と期待を抱く『1789』、上演を楽しみに待ちたい。なお、オランプ役は夢咲ねねとのWキャスト。公演は4月9日(土)・10日(日)のプレビュー公演を経て、4月11日(月)から5月15日(日)まで、東京・帝国劇場にて。チケットぴあでは1月17日(日)11:00まで<いち早プレリザーブ>を受付中。その後大阪公演もあり。
2016年01月15日フランス発のメガヒットミュージカル『1789 バスティーユの恋人たち』が、来年春に東京・帝国劇場で上演される。ノリのいいフレンチ・ロックで綴る、新世代のミュージカルだ。この作品の製作発表会見が11月30日、都内にて行われ、主人公ロナンをWキャストで演じる小池徹平、加藤和樹らが華やかな舞台衣裳姿で登壇した。ミュージカル『1789 バスティーユの恋人たち』チケット情報物語はフランス革命に向かう時代のパリを舞台に、貴族に父親を殺害されたことを機に革命に投じる農夫ロナンをはじめとする、若き革命家たちの情熱と、彼らの恋物語、そして滅びゆくフランス王朝の姿を綴るもの。フランス発のミュージカルは近年『ロミオ&ジュリエット』『ロックオペラ モーツァルト』等、次々に日本でも上演されいずれも大ヒットしているが、本作もこれら同様、ポップな作風と独特のグルーヴ感があるミュージカルだ。今年4月には先行して宝塚歌劇団が上演しているが、今回はフランス版とも、宝塚版とも異なる新たな『1789』になるということで、演出を手がける小池修一郎は「今回用に新しい曲も(オリジナル版作曲チームに)お願いしている」と明かした。主人公ロナンを演じる小池、加藤は、ともにミュージカルの殿堂・帝国劇場に初主演。「全体的に勢いのある作品。歌ひとつひとつにパワフルさを感じます。すごく素敵な大きなステージに立てるという喜びを噛みしめながら演じたい」(小池)、「楽曲がデジタルっぽかったり、“今”を感じさせるものが多い。ワンシーンがコンサートやフランス映画を見ているように豪華絢爛。ミュージカル界の革命を起こす作品にしたい」(加藤)とそれぞれ意気込みを語った。またロナンと恋に落ちるオランプ役は神田沙也加と夢咲ねね、王妃マリー・アントワネット役は花總まり・凰稀かなめのWキャスト。「おしゃれで洗練されている印象。独特の見せ方、歌い上げ方も美意識を感じます。その中で自分がどういう風に存在しようかと企むのが楽しみになる」(神田)、「宝塚時代にも、マリー・アントワネット役をさせていただきましたが、その時とは作品自体の雰囲気が全然違う。また新たにマリー役を作っていきたい」(花總)と、口々に見どころや意気込みをアピールしていた。ほか、キャストには古川雄大、上原理生、渡辺大輔、ソニン、吉野圭吾、坂元健児、広瀬友祐、岡幸二郎ら、今の日本ミュージカル界を支える人気スターがズラリと顔を並べる。公演は4月9日(土)・10日(日)のプレビュー公演を経て、4月11日(月)から5月15日(日)まで、帝国劇場にて。チケットは1月30日(土)に一般発売を開始。チケットぴあでは12月3日(木)11:00までぴあ半館貸切公演の<いち早プレミアム先行>を受付中。その後大阪公演もあり。
2015年12月01日宝塚歌劇団が、アニメ化・映画化もされた和月伸宏の大人気コミック『るろうに剣心』をミュージカル化する。この公演の制作発表が10月20日に行われ、剣心に扮する雪組トップスター・早霧せいなをはじめ、雪組スター8名が登壇。意気込みを語るとともに、扮装姿で登場したキャスト陣がパフォーマンスも披露した。宝塚歌劇雪組『るろうに剣心』チケット情報早霧の剣心をはじめ、原作から抜け出したかのようなビジュアルで登場した神谷薫(咲妃みゆ)、相楽左之助(鳳翔大)、高荷恵(大湖せしる)、武田観柳(彩凪翔)、斎藤一(彩風咲奈)、四乃森蒼紫(月城かなと)といった人気キャラクターたち。その姿に、原作者・和月伸宏も「宝塚でやるために剣心があったんじゃないかと錯覚するくらいバッチリ合っていて感動」と大喜び。宝塚版のオリジナルキャラクターとして、望海風斗扮する加納惣三郎が加わるが、この日のパフォーマンスを観て「違和感がまったくないのが凄い。自分の作品にも出してみたいなと思うくらい」と絶賛。アニメ版で剣心の声を演じた涼風真世も「自分が声の担当をしていたとは思えないくらい素敵な剣心。(剣心の口癖である)「おろ?」も、自分も色々な声を出してきましたが、今日の早霧さんの「おろ?」が一番良いのでは。ぴったり」と太鼓判だ。そんな原作者と先輩からの絶賛を受けた早霧は、「私自身も剣心に惚れました。本当に愛すべきキャラクター。人斬りという過去を持ちながら、それでもより多くの人を笑顔にするという使命のもと、彼は生きている。それは今の私の宝塚での人生と重なるものがあります。自分自身を剣心に投影しながら剣心を生きていきたい」と意気込みを語った。脚本・演出は『エリザベート』等を送りだしているヒットメイカー、小池修一郎。「私自身も、今日のパフォーマンスを見て本当に面白い、同時に(宝塚と『るろうに剣心』の世界が)本当にハマるんだなと改めて認識しました。楽しい公演にしたい」と手ごたえを感じた様子。早霧率いる雪組は『ルパン三世』の舞台化でも高評価を得ている。今回の宝塚版『るろうに剣心』も期待したい。公演は2016年2月5日(金)から3月14日(月)まで兵庫・宝塚大劇場、4月1日(金)から5月8日(日)まで東京宝塚劇場にて。チケットは兵庫公演が1月9日(土)、東京公演が2月28日(日)に一般発売を開始する。
2015年10月21日昨年、設立100周年を迎えた宝塚劇団の中でも“稀代のトップスター”と呼ばれる柚希礼音さん。近年の宝塚では類を見ない6年にも及ぶトップスター生活では、真矢みきさん以来2人目となる武道館コンサートを成功させ、さよなら公演の千秋楽には劇場前に史上最高の1万2000人が詰めかけた。そんな柚希さんは、退団後の動向に注目が集まるなか、アメリカショウビズ界のレジェンド、ハロルド・プリンスが手がける舞台への出演を発表。宝塚の肩書が通用しない世界にあえて踏み出す理由を聞いた。――退団後1作目に選んだのがハロルド・プリンスの舞台とは驚きました。これまでのキャリアが一切通用しない世界で勝負しようと決めた理由を教えてください。やっぱり皆さんが気にされていたことだと思いますし、私もすごく悩みました。ファンの方から考えたら、私を主役に作っていただくような作品を待っていたかもしれません。でも在団中から私を応援してくださっていた方々って、きっと新しいことに挑戦し続ける姿に共鳴してくださっていたと思うんです。もしかしたら今回の出演は無謀な挑戦で、批判を浴びるようなことになるかもしれません。でも、宝塚でのキャリアを守って生きていくより、自分自身の実力で挑んでいきたいと思ったんです。――柚希さんは、宝塚に入る前はバレエで世界を目指していらっしゃいましたよね。背が高くなりすぎたことでその道を諦めたわけですが、宝塚を経てこうして世界の舞台へ出ていくことになるというのには運命的なものを感じます。そうなんです。留学して海外の舞台に立ちたいというのは、自分のなかで一度終わった夢だったんですよね。当時一緒に踊っていた友達がバレエの世界で活躍していくなかで、自分だけ宝塚という違う道に行ったと思っていたんです。まさか自分がこんなに宝塚に没頭 するとは予測していなかったし、そこで学び、芸だけでなくいろんなことを成長させてもらい、最終的にこの道を選んでよかったと思えるまでになれたことでも十分なくらい。なのに、その先に、かつて目指したブロードウェイの話があるなんて思ってもみませんでし た。回り道したようだけど、あの時にバレエで留学していてもこんなお話はいただけなかったと思いますから。――宝塚入団当初は、きっとどこかに第二の選択肢に進んだという思いがあったのではないかと…。あったと思います。ダンスがしたくて入ったのに、お芝居も歌もやらなきゃいけないんです。宝塚ファンの時期がないから男役への憧れもなく、ましてや「愛してるよ」なんてセリフを言いたかったわけでもない。でも、そうやって客観的に見ているからこそ、「クサい」とか言われない男役を作ろうという気持ちになれたんです。上級生がやっているからやる、ではなく、あくまでも、自分が必要だと思うことをやろうと。ただ、宝塚が第一の選択肢だったと思うようになれたのは、『スカーレット・ピンパーネル』のショーヴラン(’08年上演の大ヒット作。柚希さんが2番手時代に演じた悪役で、当時、演出の小池修一郎さんから厳しい指導を受けた)を経てトップになった頃です。宝塚でよかったと思えるまでには、それくらい長い時間がかかりました。――でも結果的に、そのことが、宝塚ファンじゃない方々までも熱狂させる男役・柚希礼音に繋がったんだと思います。宝塚の男役といえばリーゼントでしょ、という従来のイメージがあるなかで、前髪を下ろしたり、短髪にしたり、いろんな挑戦をしてきました。ウィンクを飛ばしてお客様の心を掴んでいく他の男役の方を見ながら、私は2階席の後ろにまで届くパフォーマンスでお客様を魅了したいと思っていたり。宝塚ファンのための舞台ではなく、一般のミュージカルや演劇を観た時に味わえる、あの感動と同じものを伝えたかったんですよね。だから、最後の最後に、このやり方でよかったんだと思えたことが何より幸せです。昨年の100周年で、宝塚はテレビや雑誌にたくさん取り上げられましたけれど、多くの人の関心は音楽学校の整列だとか入り待ち出待ちの列のことだったんですよね。でも、本来の魅力はタカラジェンヌ全員が人生をかけてやってるというところ。単なるお嬢様劇団ではないからこそ、 宝塚ファンじゃなかった私も燃えることができたんです。フワフワした夢の世界ではないことをひとりでも多くの方に知っていただくことができたならうれしいです。下手だと言われ続けたのがよかったのかもしれません。◇ゆずき・れおん6月11日生まれ。大阪府出身。’99年に宝塚歌劇団に入団し、星組に配属。早くから新人公演で主役をつとめるなど、注目を集める。’08年には松尾芸能新人賞を受賞し、翌年、星組トップスターに就任。’15年5月に宝塚を退団。千秋楽公演は、宝塚史上最大規模の全国45か所でライブ中継され話題に。◇柚希さんの宝塚退団後1作目となる舞台『プリンス・オブ・ブロードウェイ』は10月23日~渋谷・東急シアターオーブ、11月28日~梅田芸術劇場で上演。演出は『オペラ座の怪人』などを手がけたハロルド・プリンス、共同演出&振付を『プロデューサーズ』のスーザン・ストローマンが手がけることでも話題。チケットは7月25日より一般発売開始。梅田芸術劇場 TEL:0570・077・039※『anan』2015年7月29日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・間山雄紀(M0)ヘア&メイク・CHIHARUインタビュー、文・望月リサ
2015年07月22日宝塚歌劇月組公演『1789-バスティーユの恋人たち-』が4月24日、兵庫・宝塚大劇場で開幕。本作は、2012年にフランスで初演され、絶賛を博したスペクタクル・ミュージカルを、小池修一郎が潤色・演出した舞台。また、第101期初舞台生のお披露目公演でもあり、華やかなステージが堪能できる。宝塚歌劇月組公演『1789 -バスティーユの恋人たち-』のチケット情報1789年初頭のフランス革命を背景に、若者たちの激しく熱い愛と理想に満ちた青春を描いた本作。主人公は、官憲に理不尽に父親を銃殺された青年ロナン。父の仇を討とうと故郷を離れたロナンは、パリで若き革命家たちと出会い、生きることの意味を考え始める。一方ヴェルサイユ宮殿では、王妃マリー・アントワネットや王の弟・アルトワ伯爵ら貴族たちが、華美な生活を続けていた…。民衆と貴族たちの対比が明確で、どちらの感情も丁寧に描かれている。民衆側を演じるのは、ロナン役の男役トップスター龍真咲(りゅう・まさき)、カミーユ役の凪七瑠海(なぎな・るうみ)、ロベスピエール役の珠城(たまき)りょう、ダントン役の沙央(さおう)くらま。民衆のひとりを龍が演じ、スポットを当てることで、フランス革命という史実が、臨場感あふれる事件として体感できる。また、革命に身を投じる彼らが集団で描かれるときの熱や迫力は圧倒的で、特に1幕のラストシーンは鳥肌が立つほど壮観だ。貴族側を演じるのは、アントワネット役のトップ娘役・愛希(まなき)れいか、ペイロール伯爵役の星条海斗(せいじょう・かいと)、アルトワ伯爵役の美弥(みや)るりから。フェルゼン伯爵との恋に現を抜かすアントワネット、冷徹で非道なペイロール伯爵、ビジュアルから異様な雰囲気を放つアルトワ伯爵と、それぞれがひと癖あるキャラクターを好演している。副題に“バスティーユの恋人たち”とある通り、ロナンと王家に仕えるオランプ、アントワネットとフェルゼンとのふたつの切ない恋物語でもある。オランプは、海乃美月(うみの・みつき)と早乙女わかばの役替わり。この日は海乃が、意志の強さを秘めたナチュラルな演技を見せた。龍の相手役が愛希ではないことで話題にもなったが、作品を観ると納得の配役。アントワネットの王妃としての誇りや気高さ、凛とした雰囲気を出せるのは、トップ娘役として培ってきた賜物だろう。さらに、耳なじみの良いフレンチ・ロックの楽曲や力強いダンス、華やかな衣装なども楽しめ、見どころ盛りだくさん。迫力満点で見ごたえたっぷりの群像劇に仕上がっている。兵庫・宝塚大劇場公演は6月1日(月)まで。また、6月19日(金) ~ 7月26日(日)まで、東京宝塚劇場にて上演される。東京公演のチケットは5月17日(日)より一般発売開始。取材・文:黒石悦子
2015年05月07日12月22日(月)から28日(日)まで東京・CBGKシブゲキ!!で上演されるリーディングドラマ『Re:(アールイー)』。開幕に先がけて、出演する原田泰造、小池栄子がコメントを寄せた。【チケット情報はこちら】同作はTVドラマ『斉藤さん』シリーズなどの脚本も担当し、豊かな会話劇でヒット作品を手掛ける劇作家・演出家の土田英生が書き下ろす朗読劇。10年にわたる男女ふたりの愛をメールのやりとりで綴っていくストーリー。ふたりのコメントは以下。■原田泰造朗読劇に出演するのは初めてなのですが、決まったときからずっと「27日、どうしよう…」と(笑)。緊張しちゃいますね。自分が緊張して舞台に立っている様子も、きっとやってる最中も緊張してるって思うんだろうな、というのも想像がつくんだけど、またそれが楽しみですね。今回、リハーサルは1回だけ、最初と最後の部分を合わせたのですが、早く全部をやってみたいと思いました。楽しみです、すごく。栄ちゃんは付き合いも長いですからね、まじめだし、役柄にぴったりだと思いました。以前この作品に出演をしたことのあるチュートリアルの徳井君に「今回僕もやるんだけど」って話をしたら、「大丈夫ですよ、お客さんが空気を作ってくれるから」と言われました。いい話ですよね、台本を最初に読んだ時に、感動して泣いてしまいました。ちゃんと『Re:(アール・イー)』の物語世界が、伝えられたらいいなと、そのプレッシャーを感じています。■小池栄子この戯曲を初めて読んだ時は、素直なふたりの感情のぶつかり合いに心洗われる感じがして気持ちよかったし、メールのやりとりで、こんな風に会うところまで辿り着くという事が、自分には経験がないので面白いと思いました。実際にリハーサルをやってみて、きっと本番でお客様が劇場に入ったら、全然違う空気になるんだろうなと思いました。”今メールを書いている”という感じで読むのであれば、事前にはあまり読み込まない方が良いのかなとも思いますし….緊張しますね(笑)。過去に、別の男女の朗読劇をやらせて頂いた時に、舞台上の二人で創っているだけではなく、お客様にすごく押し上げて頂いたところがあったので、今回も、ちゃんとお客様の空気を感じ取って、流れが創れたらと思います。それは当日じゃないと分からない、一番の楽しみです。泰造さんは凄く信頼してます。いつかお芝居をしっかりやりたいと思っていた先輩なので今回こういった形でご一緒できて、ただただ嬉しいなと。私は泰造さんの声が好きですし、優しい方だから役柄の誠実なイメージに合うな、と思って読んでいました。朗読ですし、目を瞑って聞いていても伝わるよう、色々な事を想像して見てもらえたらいいなと思います。長さも1時間半なので、物語性がちゃんと感じられるように、飽きずに見て頂けるよう頑張ります。同作はふたりのほかにも、田中直樹・三倉茉奈、石井一孝・朝海ひかるペアが日替わりで出演。チケットは発売中。
2014年12月19日11月8日(土)より東京・帝国劇場にて上演されるウィーン生まれのミュージカル『モーツァルト!』。『エリザベート』『レディ・ベス』など人気作を次々と生み出している、ミヒャエル・クンツェ&シルヴェスター・リーヴァイの手による作品だ。日本では2002年の初演より上演を繰り返し、今回で5回目の上演となる。10月初旬、この稽古場を訪れた。『モーツァルト!』チケット情報はこちら台風一過の青空が晴れわたったこの日、稽古場にはキャスト全員が初めて顔を揃えた。花總まり、平野綾、ソニン、春野寿美礼といったニューフェイスもいるが、メインキャスト、アンサンブルとも初演から続けて出演している顔ぶれも多い。実力も安定感もあるキャスト陣に、演出の小池修一郎も「素晴らしいキャストでまたこの『モーツァルト!』をできることを本当に嬉しく思います。千秋楽までみんなで頑張っていきましょう」とひと言。その簡潔な挨拶に、演出家と出演者の間に確かな信頼が見える。その空気の中で行われたのは、「本読み」と呼ばれる、椅子に座って脚本を読み進めていく作業だ。だがその内容は言葉からイメージする以上に充実。セリフのみならず、流れに沿ってキャストは歌も歌えば、すべてではないものの音響も入る。そんな中、初演より主役のヴォルフガングを演じる井上芳雄は、自らの才能に自信を持ち奔放にふるまう反面、才能と自分自身の間で葛藤し苦しむひとりの青年をいきいきと演じる。ところどころアドリブも飛び出すのがさすが。何よりも、その身体から解き放たれる自在な歌声は、音楽の天才・モーツァルトを体現するかのよう。1幕ラストを飾るビッグナンバー『影を逃れて』は、まだ舞台本番まで1ヵ月あるとは思えない圧巻の熱唱だ。アンサンブルの熱量も素晴らしく、Wキャストでヴォルフガングを演じる山崎育三郎も作品に入り込んでしまったのか、一緒に口を動かす姿も見られた。そのほかにもおなじみのキャストが多いカンパニーだ。ヴォルフガングの父・レオポルトは初演から変わらず市村正親。市村は本作が病気療養からの復帰作となる。すでに稽古場でも豊かな歌声を響かせ、父親の厳しさと愛情を醸し出している。さらにやはり居るだけで場が引き締まるこの人の存在は、父と子の物語でもあるこの作品に欠かせないと改めて感じた。コロレド大司教を演じる山口祐一郎も時に憎らしく、時に愛らしい、彼ならではの役作りで作品を盛り上げる。一方で花總、ソニンといった初参加のキャストも、すでにキャラクター造形が出来ているようで、魅力的な横顔を見せていた。まだまだ稽古はこれからだが、この美しい楽曲揃いの作品、その命とも言える歌の魅力を存分に堪能できそうな充実のキャスト陣。2014年版の『モーツァルト!』も期待大だ。公演は11月8日(土)から12月24日(水)まで東京・帝国劇場、2015年1月3日(土)から15日(木)まで大阪・梅田芸術劇場 メインホールにて行われる。チケットは発売中。
2014年10月17日宝塚歌劇月組によるミュージカル『PUCK(パック)』、ショー・ファンタジー『CRYSTAL TAKARAZUKA-イメージの結晶-』が9月26日(金)、兵庫・宝塚大劇場にて開幕した。『PUCK(パック)』は、1992年に涼風真世を中心とした月組で上演された人気作で、今回、22年ぶりの再演が実現。シェイクスピアの『真夏の夜の夢』をモチーフに、人間に恋をした妖精パックが愛を得るために大活躍し、人間になるまでを描いたファンタジックなミュージカルだ。宝塚歌劇月組『PUCK(パック)』/『CRYSTAL TAKARAZUKA-イメージの結晶-』のチケット情報パックを演じるのは、作品の大ファンだったという男役トップスター龍真咲(りゅう・まさき)。パックが森で誕生する瞬間から演じており、イキイキと演じるその姿からも、作品への想いが伝わるようだ。声色やしぐさは少年のような可愛さで、ダンスも軽やか。ローラースケートで動き回り、自分の姿が見えない人間たちにアドリブを交えながら、次々といたずらを仕掛けていく。無邪気なパックがハーミアに恋をしたり、人間に触れることでさまざまな感情が生まれるという、パックの成長物語でもある。年を取らない妖精に対し、瞬く間に大人へと成長していく人間たち。演出家・小池修一郎の手により、その変化が滑らかにテンポ良く描き出されていく。人間の中でひとり妖精が見えるハーミアを演じるのは、愛希(まなき)れいか。大人になっても変わらない純粋さを持ち、ずっと夢を見続ける女性を情感豊かに演じている。ほかのキャラクターも、初演時の出演者に当て書きして作られたものだったが、今の月組メンバーにもピッタリ。ナルシストなホテル王の息子・ラリーに美弥(みや)るりか、憎めない貴族の御曹司ラリーを凪七瑠海(なぎな・るうみ)、負けず嫌いなハーミアのいとこのヘレンに男役の沙央(さおう)くらま、妖精の王オベロンに星条海斗(せいじょう・かいと)、能天気な森番の息子でロックスターのボビーに珠城(たまき)りょう、と、それぞれが個性を活かしながら演じるキャラクターたちを見るのも楽しい。第二幕のショーは、ダンスの結晶、愛の結晶、しずくの結晶など、さまざまな“結晶”をイメージしたシーンが展開。プロローグや中詰でのエネルギッシュなダンスに、シンデレラをモチーフにしたストーリー性のあるシーン、黒燕尾の男役群舞、しっとりとしたデュエットなどが繰り広げられていく。両作を通し、メンバーそれぞれの際立つ個性、それが集結したときの圧倒的なパワーが感じられるステージだった。兵庫公演は11月3日(月・祝)まで上演中。また、11月21日(金) ~ 12月27日(土)まで、東京宝塚劇場にて上演される。東京公演のチケットは10月19日(日)より一般発売開始。取材・文/黒石悦子
2014年10月02日『エリザベート』『モーツァルト!』などを手掛けたミヒャエル・クンツェ(作)&シルヴェスター・リーヴァイ(音楽)のゴールデン・コンビによる新作として、大きな期待が寄せられているミュージカル『レディ・ベス』。2月24日、この注目作の“顔寄せ”が都内にて行われた。『レディ・ベス』チケット情報はこちら“顔寄せ”とは、稽古の初期段階で、作品に関わる者すべてが一堂に会する場。この日はレディ・ベスをWキャストで演じる平野綾、花總まりをはじめ、山崎育三郎、加藤和樹、石丸幹二、山口祐一郎ら出演者からスタッフまで、大勢の関係者が顔を揃えた。大作ミュージカルらしく、その人数は数十人に及ぶ。主催者が「これ以上ない豪華キャスト」と呼ぶキャストの面々はミュージカル界でお馴染みのベテラン揃いで、そのせいか稽古初期段階のこの場でも和気藹々とした和やかな雰囲気だ。ただしヒロインとしてセンターに座る平野、花總はやはり少々緊張気味か。ふたりとも背筋をピンと伸ばして椅子に座っている姿が印象的。物語は約45年もの長きにわたってイギリスを統治した女王・エリザベス1世の、その青春時代を描くもの。作曲のシルヴェスター・リーヴァイは出演者に向かって「レディ・ベスは本当にたびたび命を脅かされるような危険に直面しますが、それをひとつひとつ乗り越えていく。彼女が直面した嫌なものの数々、それは体験すべきものであったし、だからこそあれだけの素晴らしい人物になれたのではないかということについて、皆さんにも思いを馳せていただきたい」と語りかけるとともに、「皆さんは素晴らしい。ただ音符を歌うのではなく、内容を連想して歌ってくださる。つまり稽古のいちばん最初から何が大事かということを皆さんはわかっていらっしゃる。それこそ観客の心を掴む才能。皆さんの幸運を祈ります」とエールを贈った。演出の小池修一郎も「皆さんと未知のものに向かっていくことを楽しみたい」と挨拶。クリエイターチームの熱意ある言葉に、キャストの眼差しにも熱いものがみなぎってくる。日本から世界に向けて発信する大作ミュージカル『レディ・ベス』は、4月11日(金)に幕を開けるワールドプレミアに向け、こうして船出した。公演は帝国劇場にて4月11日(金)にプレビュー公演開幕、東京公演は5月24日(土)まで。チケットは発売中。その後大阪、福岡、愛知でも上演される。
2014年03月05日2001年のフランスでの初演以来、世界中で上演されているミュージカル『ロミオとジュリエット』。日本では2010年に宝塚歌劇星組により初演、その後、雪組、月組でも上演されてきた人気作が再び登場。初演でロミオとジュリエットを演じたトップスター柚希礼音(ゆずき・れおん)、夢咲(ゆめさき)ねねコンビを中心とする星組公演として、5月31日、兵庫・宝塚大劇場で開幕した。宝塚歌劇星組 『ロミオとジュリエット』のチケット情報シェイクスピアの純愛物語『ロミオとジュリエット』を、現代的なロックテイストあふれる作品に彩った本作。一度聴くだけで耳に残る楽曲の数々に、アグレッシブなダンスパフォーマンスが魅力のミュージカルだ。宝塚歌劇では、そのフランス版をより美しく華やかにタカラヅカらしくアレンジ。対立するモンタギュー家とキャピュレット家のダンスシーンはカッコよく迫力たっぷりに、仮面舞踏会では華やかさを印象付ける。そして、フランス版でも登場する「死」を象徴するダンサーに加え、「愛」を象徴するダンサーを取り入れるなど、演出家・小池修一郎の手で、悲恋の物語を美しい愛が溢れる作品に仕上げている。主人公のロミオは、ベンヴォーリオやマーキューシオら喧嘩っ早い仲間の中でもひとり違うタイプで、争いを嫌い、本当の愛を求める純粋な青年。柚希はその真っ直ぐなロミオをとびきり爽やかに演じ、ジュリエットへの一途な愛を温かく表現する。一方、ジュリエット役の夢咲は、幸せな結婚を夢見る少女の可憐さと、親に反抗してまでもロミオを愛し抜く芯の強さをバランスよく見せる。フレッシュで初々しいカップルの雰囲気をまとったふたりは、歌のハーモニーも言葉の掛け合いもダンスも抜群に息が合ったベストカップル。殺伐とした空気の中で、ふたりの繋がりが強くなるほど、争いの愚かさと愛の大切さがより強く浮かび上がってくる。今回は、ティボルト、ベンヴォーリオ、マーキューシオほか、複数の役を役替わりで上演。この日、ジュリエットの従兄ティボルトを演じた紅(くれない)ゆずるは、クールな雰囲気が一匹狼のティボルトの印象にピッタリ。登場するだけで緊張感を漂わせる危うさが印象的だ。また、ロミオの親友ベンヴォーリオ役の礼真琴(れい・まこと)、マーキューシオ役の壱城(いちじょう)あずさ、死のダンサー真風涼帆(まかぜ・すずほ)らも好演。星組メンバーのフレッシュなパワーが生きたステージは、配役を替えた公演も観たくなるほどそれぞれの魅力があふれている。未見の人はもちろん、前回公演を観た人もきっと、その愛と熱に心震わされるはず。兵庫公演は7月8日(月) まで上演中。また、7月26日(金) ~ 8月25日(日)まで、東京宝塚劇場にて上演される。東京公演のチケットは6月23日(日)より一般発売開始。取材・文:黒石悦子
2013年06月06日