日本のイラストレーションを牽引してきた立役者、宇野亞喜良さん。グラフィックデザイン、舞台美術、絵本、俳句など活動は多岐にわたり、現在、過去最大規模の「宇野亞喜良展」が開催中。今年90歳になったレジェンドにお話を聞いた。――『anan』は宇野亞喜良さんに長年お世話になっており、1970年、創刊間もない頃は「美術」としてファッションページにも関わっていらしたんですね。(’70年11月発行の17号を見ながら)懐かしいですね。フェリーニの映画が好きだったので、“不思議の国のアリス”というテーマで人工美を追求するようなイメージで作りましたね。ダンサーや自称「女優」の男性や演劇実験室天井棧敷の役者などにモデルになってもらいました。――創刊第2号では宇野さんのアトリエにてファッション撮影。ご自身も登場なさっています。そんなこともありました。写真の中の、壁にかけてあるのは横尾忠則の作品です。’60年代に買ったのだけれど、彼はこの絵が気に入って展覧会にしょっちゅう出すものだから、ほとんど僕の家にはなかったんです(笑)。――横尾忠則さんとは’60年代に一緒にイラストレーターの事務所を作られた仲。和田誠さんとも交流があったそうですね。横尾君と僕はその前に日本デザインセンターというデザイン会社にいました。当時のボスは東京オリンピックのポスターをデザインした亀倉雄策さん。和田君は広告制作会社のライトパブリシティに勤めていて、勤務先がみんな銀座だったから、昼にはよく一緒に食事をしたりお茶を飲んだりしていましたね。――その後、3人でアニメーション映画も作られました。そうそうたるメンバーですね。デザインセンターを辞める話を横尾君としていた頃、銀座に「みゆき族」というのが出始めていたんです。喫茶店で話をしていると、セーラー服の女の子が紙のバッグ(紙袋)を持って店に入ってくる。そしてトイレに入って出てきたら違う衣装になっているんです。長いスカートの裾にフリルがついていたり、装飾的でした。ヒールは履いていなかったな。お母さんに作ってもらったのか、知り合いの洋裁店に頼んだのか、オリジナルの服装ですごくかわいかった。銀座という街に適したファッションをして遊んで、制服に着替えて帰る。場に合わせて日常とは違う姿に変容する様が面白いなと思って見ていました。そんな時代です。エロティック、背徳的なものに惹かれた。――宇野さんは名古屋のご出身。小さな頃から絵を描き、お母様が経営していた喫茶店に作品がたくさん飾られていた。16歳のときに新聞に取材されたのだとか。坊主頭に学生服を着ている写真が新聞に載りました。父親が今でいうインテリアデザイナーをしていて、それを手伝っているうちにビジュアル系の仕事に興味が湧くようになったんです。お店の装飾をするときに、辞書で調べながら、看板の文字を僕が描いたり。名古屋って、喫茶店で時間を過ごす人が多いんですよね。――喫茶店文化の街と聞きます。当時、母の店は小説新潮や文藝春秋、週刊誌や新聞各紙を揃えていて、お客さんはそれらを読みながらコーヒーを飲むんです。僕も子供の頃から、週刊誌に載っていた舟橋聖一の好色な小説を読んだりしていました。――「子供は読んではダメ」と言われなかったのですか?僕のウチはそういうことは全く言われませんでしたね。――絵を描き始めたのはいくつくらいだったのでしょう?どこを描き始めというのかわからないけれど、名古屋が空襲にあうというので、小学2年生~6年生に疎開をしていたんですね。疎開先から家に葉書を出すのに、文章を書くのが苦手で、その日に食べたさつまいもなんかの絵を描いて送ってました。僕はサウスポーなので、小学生の頃は「左団子郎」なんてあだ名をつけられていました(笑)。顔が丸かったんです。――宇野さんの絵は細部に不思議な要素が加えられていて、様々な物語を想像させられます。そしてエロティックな魅力があります。エロティックなものは好きですね。子供の頃から、雑誌の連載小説の裸の挿絵や、週刊誌のヌード写真を目にしていました。中学から高校まで大人に交じって「クロッキーの会」に通っていたんです。会費を払って、女性をモデルにデッサンをするのですが、ベレー帽をかぶったおじさんがいて、さぞかし上手だろうとスケッチブックをのぞいてみたらすごく下手だった。つまり、絵描きのふりをして、ストリップよりも安い料金で女性の裸を見に来ていたんです(笑)。――オマセな少年だったんですね。ませていたのでしょうかね。中学の同級生に不良が一人いて、娼婦の家に泊まって、そこから登校していました。カッコいいなあと憧れました。背徳的なニュアンスがあるものが好きですね。――勉強はお好きでしたか?いや、ダメだったと思いますよ。疎開先からの葉書も絵で誤魔化すくらいですから。母の店にはいろんな雑誌が置いてあったので、いわゆる絵画よりも挿絵に惹かれていましたね。あらゆる挿絵をたくさん模写していました。雑誌名と何年何月号の何ページまで書き写して、自分なりのビジュアル辞書のようなものを作ったんです。「絵の辞書」と書くのもカッコ悪いから、和英辞典で調べて初めて「イラストレーション」という言葉に出合い、「Dictionary of Illustration」と英語で書きました。――当時からグラフィックデザインやレイアウトに意識が向いていたのですね?そういうところもあったのかもしれません。『少年』と『少年倶楽部』という雑誌をとっていて、妹は『少女』と『少女倶楽部』をとっていたんです。僕はその両方を読んでいました。そのうち妹は中原淳一さんの『それいゆ』を読み始めた。中原さんや内藤ルネさん、長沢節さんらの絵を見ていました。デザイナーになって上京してから、そういう方々にお会いできたのは嬉しかったですね。幼少期から出版物にたくさん触れていたから、イラストレーションを描くようになったのでしょうね。――作品が印刷物になるときに原画に忠実であることを求める画家が多いのに対して、宇野さんは印刷物として魅力的であればいいというお考えだと伺いました。もともと印刷物が好きというのもありますが、印刷技術によって、絵が変わって見えたり、変容していくことが僕のテーマの一つでもあると思います。――演劇のポスターや、舞台美術も多く手がけてこられましたが、演劇に興味を持つようになったきっかけは何だったのでしょう?父親は昔、NHKの放送劇の劇団員だったことがあったらしいです。僕はその姿を見聞きしていないのですが、昔の写真を見ると、父が菊池寛全集を手にしていたり、本棚にはたくさんの戯曲がありました。子供の頃は、知り合いのつてで、御園座という劇場の照明室から歌舞伎を観せてもらったりしていたんです。劇団民藝が戦後最初にやった公演も観に行きましたし、疎開から名古屋に戻ってから上京する21歳まで、歌舞伎、松竹新喜劇、前進座などあらゆる種類の舞台を観ていましたね。――演じてみたいと思ったことはないのですか?役者の側に回ろうと思ったことはないですね。芝居が好きで、若い頃、演劇をやっている先輩に頼まれて絵を描いたのだけれど、「君の絵はセンチメンタル。これからの日本を建設的に考えるときに、こういうセンチメンタリズムではダメだよ」と言われた。自分の思想で日本をどう組み立てていくかなど考えないで、スポンサー付きの、人の言いたいテーマを請け負ってやっていくデザイナーだったら文句はないだろうというふてくされた気持ちが芽生えました。――宇野さんは、’70年代の演劇や雑誌に社会的影響力があり、とても熱かった時代を第一線で体感されています。今や全てがスマートフォンの中で完結しているような時代。現在のカルチャーについてはどう思われますか?社会を俯瞰する人にとっては当然いろんな思いがあるのでしょうが、その気になって情報を集めればきっとどのジャンルも面白い現象は生まれているのだと思います。ただ僕は不勉強で携帯も持っていないので(笑)。でも、先日『ゴジラ‐1.0』が米国アカデミー賞(視覚効果賞)を獲りましたよね?日本の映画がアメリカで認められるようになるなんて思いませんでした。初代の『ゴジラ』は当時の同僚だったデザイナーの木村恒久と観ました。彼はすごく興奮していたけれど、僕はもっとゴジラを巨大に見せるアングルで撮ればいいのにと不満があった。新しいゴジラは進化しているそうなので、観に行きたいと思っています。――70年以上描き続けてこられて、絵に対して興味を失うことはなかったのでしょうか。きっとあったのでしょうけどね。そういう気持ちをうまく誤魔化して通用しちゃったのでしょうね。演劇や映画が好きで、虚構を創ることが好きだったから、なんとかやっていきたいという一種の芸人根性のようなものもあったのかもしれません。木村恒久が僕のことを書いた文章があって、谷崎潤一郎の小説の『刺青』の清吉に似ていると。女を眠らせている間に刺青を彫る男です。最後に「宇野亞喜良は幇間(ほうかん)がいちばんピッタリだろう」と締められていた。いわゆる太鼓持ちです。媒体がお座敷。スポンサーを喜ばせ、女性たちも楽しませて、自分も結構それが気に入っている。うまい比喩だなあと思いましたね。――制約なしに自発的に絵を描かれることはあるのですか?それが案外ないんですよ。スポンサードされ、テーマを与えられて、それをどう表現するか考えるのが好きです。――描くことは今も楽しいですか。アイデアがまとまるまでは時間がかかりますけど、楽しい地点まで辿り着くと面白いです。夢中になって日3枚描くこともあります。アナログなので、絵をいろんなサイズにコピーして、切り貼りしながら、こうして遊ぶみたいに一枚のポスターを作り上げています。宇野さんのこれまでの膨大な仕事を振り返る「宇野亞喜良展 AQUIRAX UNO」が東京オペラシティ アートギャラリーにて6月16日まで開催中。学生時代のスケッチから、グラフィックデザイナーとしての仕事、アニメーション映画、ポスター、絵本、版画、装丁、立体作品やプロデュースした舞台関係の作品まで幅広く展示。美しく耽美な世界を堪能できる。TEL:050・5541・8600うの・あきら1934年生まれ、愛知県出身。’55年に上京。カルピス食品工業、日本デザインセンターなどを経てフリーに。’60年代には寺山修司主宰の演劇実験室天井棧敷などのアングラ演劇ポスターや舞台美術を担当。’90年代は舞台の美術監督を務めたり、「左亭」の俳号で俳句とのコラボレーション作品を発表。’60年日宣美展会員賞、2008年日本絵本賞、’15年読売演劇大賞選考委員特別賞ほか受賞多数。1999年に紫綬褒章、2010年に旭日小綬章を受章。※『anan』2024年5月1日号より。写真・玉村敬太インタビュー、文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2024年04月27日「純烈」メンバーで本町出身の、岩永洋昭氏のふるさと大使就任が決定いたしました。報道各位波佐見町は、町のイメージアップや知名度向上、文化、産業、観光等の振興を図ることを目的として「波佐見町ふるさと大使」(以下、ふるさと大使)を設置します。ふるさと大使第1号として、4人組ムード歌謡コーラスグループ「純烈」のメンバーで本町出身の、岩永洋昭氏の就任が決定いたしました。ふるさと大使就任にあたり、下記のとおり委嘱状交付式を執り行うことをお知らせいたします。1.日時令和6年5月1日(水)午後1時30分から2.場所波佐見陶器まつりメイン会場波佐見町観光交流センター敷地内(長崎県東彼杵郡波佐見町井石郷2255-2)3.内容委嘱状交付式及びトークセッション委嘱状交付式終了後には、岩永氏と波佐見町長、ラジオパーソナリティーとして活躍する本町出身のDJ Mark氏によるトークセッションを行います。【お問い合わせ】長崎県波佐見町担当課企画情報課担当者名澤田電話番号0956-80-6661 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2024年04月18日日本を代表するイラストレーターでありグラフィックデザイナーでもある宇野亞喜良の個展『宇野亞喜良展AQUIRAX UNO』が4月11日(木)〜6月16日(日)、東京オペラシティ アートギャラリーで開催される。1934年名古屋市生まれの宇野亞喜良は、1960年代に「イラストレーション」「イラストレーター」という言葉を広めた先駆者であり、今やレジェンドとも呼ばれる存在だ。その華麗で繊細な絵柄はよく知られているが、多ジャンルにわたる彼の創作を知る機会は希少だ。同展では、過去最大規模となる900点を超える作品でその全貌に迫る。19歳でグラフィックデザイナーの登竜門「日本宣伝美術協会(日宣美)」で入選を果たすなど、早くに才能を見出された宇野は、グラフィックデザイナーとして活動をスタートした。本展では、さまざまな企業広告、演劇実験室◎天井桟敷などアングラ演劇などのポスターを紹介。原画と印刷技術を駆使した表現の両方が楽しめるだろう。演劇実験室◎天井棧敷公演『星の王子さま』ポスター 1968©AQUIRAXまた、現在まで70冊を超える絵本を手がけ、多くの児童書にも携わってきた。横尾忠則と企画した『海の小娘』、今江祥智との『あのこ』など、バリエーション豊かな世界が味わえる。併せて、新聞や雑誌のイラストレーション、書籍の装幀なども多数展示される。なお60年代には短編アニメーション『白い祭り』『お前とわたし』『午砲(ドン)』を制作。同展ではその3本すべてを上映する。『あのこ』原画1966©AQUIRAXさらに宇野は、1987年の個展をきっかけとして、毎回テーマを決めて個展を開催してきた。そこで発表された、クライアントワークとはまた異なる自由な作風も紹介する。1990年代半ば以降は舞台装置や衣装、メイク、演出や脚本など演劇の総合プロデュースにも力を入れている。近年では俳句に親しみ、松尾芭蕉や寺山修司が詠んだ句をテーマに新作を描くなど、時代を超える多彩な活動が展開されてきた。「魅惑のサウスポー」とも言われる宇野のファンタジックでときにエロティシズムも漂う、境界のない世界を堪能したい。<開催概要>『宇野亞喜良展AQUIRAX UNO』会期:2024年4月11日(木)~ 6月16日(日)会場:東京オペラシティ アートギャラリー時間:11:00~19:00(入場は18:30まで)休館日:月曜(祝日の場合開館翌日休)料金:一般1,400円、大高800円公式サイト:
2024年03月25日黒澤明監督の傑作『生きる』を世界初のミュージカル化。18年の初演、20年の再演に続き、3度目の上演が決定した。そこで演出を手がける宮本亞門に、これまでの創作の日々を振り返るとともに、再々演にかける想いを語ってもらった。過去二度の公演には、コロナ禍前とその渦中という違いがあるが、宮本にとってはさらに大きな変化が自身を襲っている。「主人公の渡辺勘治は胃がんになったことで必死に生き直すわけですが、初演の時の僕はがんの経験なんてなかったわけです。そんな人にどんな言葉をかけたらいいかもわからないし、難しいなぁと。でもおかげで僕、2019年にがんになったんですよ(笑)。自分では“命の勲章”と言っていますが、がんサバイバーとして再演が出来た。それはなんと言うか貴重な体験でした」その理由を訊ねると、自身ががんになったニュースをテレビで見ながら、こんなことを思ったそう。「僕のこれまでについて、みんなが勝手にしゃべっているわけですよ。俯瞰でそんな自分のことを見る機会、こんな体験なかないですからね!チャップリンの有名な言葉にもあるように、『クローズアップで見ると悲劇だが、ロングショットで見ると喜劇だ』のようでした。つまり渡辺勘治のように自分自身のがんについては、もっと混乱したり、苛立ったり、喜怒哀楽を全部出してもいいんじゃないか。それは再演からの変化ですね」そして再々演。3年前とは世の中がまた変化している。「やっぱりパンデミックを経て、多くの人がいろんなことを考えたと思うんです。これから生きていく上でなにを大切にしていくんですか?とか。そんなことを感じてもらえる作品だと思いますし、タイミング的にも最良の作品ではないかと思っていて。もし出来たらお父さんやご家族など、誰かと一緒に観に来てもらえたら嬉しいですね。普段の会話ではしづらいようなことも、これを観た後で、少しずつ大切なことが話せるように変わっていくと思います」主人公の渡辺勘治を演じるのは、もちろん市村正親と鹿賀丈史。だがそれ以外のメインキャストは、再演からほぼ一新されている。「これはとても楽しみですね。それぞれ掛け合いも変わるでしょうから。また市村さんと鹿賀さんの役作りの方向性がまったく違いますし、毎回おふたりとももっと深く、もっと探りたいと、貪欲なまでの探求心で臨まれている。今回もそれぞれまったく違う渡辺勘治を見せてくださると思いますよ」取材・文:野上瑠美子■公演情報Daiwa House presents ミュージカル『生きる』2023年9月7日(木)~9月24日(日)会場:新国立劇場 中劇場
2023年06月26日西岡徳馬主演、宮本亞門演出の「舞台『画狂人北斎』―2023―」が2月2日(木)東京都墨田区・曳舟文化センターより上演がスタートした。その初日公演に先駆けて、同所にて公開ゲネプロが行われ、囲み取材に西岡徳馬、雛形あきこ、宮本亞門が出席した。本作は、世界に名だたる画家の葛飾北斎と、その娘・お栄の親子関係を軸に、二人を取り巻く高井鴻山、柳亭種彦、柳川時太郎との人間模様を描いた物語。狂人であり、人間味あふれる北斎の生き様に振り回された人たち。江戸と現代を行き来する展開の中で、それぞれの時代を生きる6人の人間たちを通し、どこかうらやましくもある北斎の生き様から、現代人に“人生とは何なのか”“人間とは何なのか”を問いかける。主人公・葛飾北斎を演じる西岡は「私の演劇人生55年、その集大成をお見せしたいと思っております。今日は朝から牛島神社に行ってお参りしてきました。劇中に“牛島神社”の名前が出てくるのですが、立派な神社ですね。それを思い浮かべて演じないといけないので行ってよかったなと思ってます」と、北斎にゆかりのある神社で願掛けをしたと語った。北斎の娘・お栄を演じる雛形は、「日々の稽古ですごく変わっていくのに、皆さんのエネルギー、そしてこのお芝居全体のエネルギーがすごいんです。昨日の稽古でもまだ進化していると感じましたので、ぜひたくさんの方に見ていただいて、そのエネルギーが伝わったらいいなと思います」と初日に向けて仕上がりは万全だと答えた。演出を手掛ける宮本も「普段、初日前は緊迫感と不安でいっぱいになるんです。でも、ここまで集中することができる稽古場なんだ!って思えるぐらいで、通し稽古も何回もやっていて、『さぁ、次どうするんですか?』って、それぞれがアンテナを研ぎ澄ませてお互いを上げてきたので、“早く見せたくてしょうがない”という状況です」と、その言葉に自信を感じた。稽古期間で“北斎”という人物を深く知った西岡は「北斎さんは死ぬまで『まだ足りねぇ、まだ足りねぇ』と言い続けていました。“自分が90歳になったら、100歳になったら、100何十歳になったら生きて動き出すような絵が描けるかな”という生き方をされていたんです。僕も今は不安はありません。はっきり言って、不安を感じてる場合じゃなくて、その向こうにあるものを探ってるから、本当に不安はないですね」と、宮本同様、自信がみなぎっていた。そして、「私も“頂点”だと感じたことは一度もなくて、周りから『そろそろ頂点でしょう』『もう引退ですか』と言われると、『いやいや、まだまだ先がある』と、僭越ながら北斎さんと同じような考えをしております」と北斎との共通点を明かした。西岡の“北斎”の迫力もすごいが、お栄を演じる雛形も負けてない。宮本は「雛形さん、すごいよ。大竹しのぶさんに近い凄さがあって、入り込んだらガガガガガガって感じなんです。『この人はすごい女優さんだな』って改めて思いました」と絶賛。実は西岡が雛形との共演を望んだという。西岡が「10代の頃に初めて共演して、この子はいい女優になるなって思ってました」と共演が叶ったことを喜んだ。西岡は「“人生これでいい”なんてことはないんです。人生リタイアをして何もやることないなって思って見に来てくれた人がいたら、『俺も何かあったかもしれないな。探してみよう』とか『あんなことをやってみたかったけどやってこなかった。ちょっとやってみようかな』とか、そういう気持ちになってもらえたら。残念ながら肉体は衰えていくわけですけど、最後まで前向きに、死ぬ時は前向きで倒れていきたいと思っています」と自身の考えを伝えた。そして最後に「今回は現代と過去を行ったり来たりする芝居です。若い人にも見てもらって、後期高齢者の方にも見てもらって、みんなに喜んでもらえる仕組みになってますから、それをお楽しみいただきたいと思います」というメッセージを送った。「舞台『画狂人北斎』―2023―」は、東京墨田区・プレビュー公演となる2月2日(木)・3日(金)の曳舟文化センターから始まり、札幌、京都、広島、金沢、大阪、鹿児島、福岡、秋田、長野を回り、3月22日(水)から26日(日)の東京凱旋公演・紀伊國屋ホールまで全国13ヶ所25公演が予定されている。<公演概要>舞台『画狂人北斎』-2023-演出:宮本亞門脚本:池谷雅夫出演:西岡德馬、雛形あきこ、馬場良馬、谷佳樹、津村知与支、水谷あつしカナモトホール(札幌市民ホール) : 2月8日(水)ロームシアター京都サウスホール: 2月12日(日)JMSアステールプラザ 中ホール:2月15日(水)北國新聞赤羽ホール: 2月22日(水)〜2月23日(木・祝)枚方市総合文化芸術センター 小ホール: 2月25日(土)池田市民文化会館(アゼリアホール): 2月28日(火)吹田市文化会館(メイシアター): 3月2日(木)霧島市民会館: 3月5日(日)ももちパレス(福岡県立ももち文化センター): 3月7日(火)あきた芸術劇場ミルハス: 3月11日(土)小布施町北斎ホール: 3月18日(土)〜3月19日(日)紀伊國屋ホール3月22日(水)〜26日(日)チケット:9,500円(税込・全席指定)公式ホームページ 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年02月03日6月1日、ブロードウェイを目指す宮本亞門演出の新作ミュージカル『カラテ・キッド』が、アメリカ中西部セントルイス郊外のカークウッド・パフォーミング・アーツ・センターで開幕した。日本では『ベスト・キッド』(1984)のタイトルでヒットした映画『カラテ・キッド』は、か弱い少年ダニエルが、沖縄出身の空手の達人ミヤギに出逢い、その技と精神を学んでゆく成長物語。2018年からは登場人物の34年後を描く続編ドラマ・シリーズ『コブラ会』がYouTubeやNetflixで放映され話題となっており、人気が再燃している。構想から十年余というこの初の舞台ミュージカル化には、映画版と同じロバート・マーク・ケーメンによる脚本、ヒップホップ系の注目株ケオネ&マリ・マドリッドの振付といった他ジャンルからの才能と、昨年『ムーラン・ルージュ!』でトニー賞を受賞した舞台美術のデレク・マクレーンら、ブロードウェイ常連のトップ・クリエイティブ・スタッフが集結。演出の宮本亞門とプロデューサーの吉井久美子コンビが、『太平洋序曲』(2004)以来のブロードウェイ入りを念頭に創り上げ、トライアウト(試演)に漕ぎ着けた。宮本亞門会場のカークウッド・パフォーミング・アーツ・センター内のロス・ファミリー劇場で5月25日にプレビュー公演が始まり、一週間を経て正式オープンとなったこの晩には、地元の観客に加え、ニューヨークからも多くの業界関係者がつめかけた。会場となったセントルイス郊外のカークウッド・パフォーミング・アーツ・センター©Ingrid Borecki舞台中央の黒松の盆栽に、スポットライトが当たっている。障子を思わせるスクリーンと桟で仕切られた背景の中央に、その美しい枝振りのシルエットが映り、中から化身のような5人のダンサーが登場すると、たちまちスピリチュアルな空気が舞台を満たした。一転して、塞ぎ気味なダニエル少年と息子に手を焼く母ルシールの会話で、映画版でなじみのある世界が始まり、やがてコブラを描いたアイコンとともに黒い道着の猛者たちが勢揃いするコブラ会道場が現れると、客席からは怒濤の大歓声。空手の型を取り入れた力強くもクールな演武的ダンスシーンではしばらく拍手が鳴り止まず、文字通りショーストッパーとなった。こうした印象的なダンスシーンの数々と可動パネルを駆使したハイスピードの場面転換では、アンサンブルキャストが大活躍。新鋭ドリュー・ガスパリーニの親しみやすくツボを心得た楽曲も、多大な貢献を果たしていた。The Company of THE KARATE KID – The Musical, 2022 by Danny Zofness of DTK Studios.The Company of THE KARATE KID – The Musical, 2022 by Danny Zofness of DTK Studios.大いに盛り上がった初日を終えた宮本は、「今日は開演前に、クリエイティブスタッフで集まり、今後どこを直していくかをしっかり話し合ったんです。これからさまざまな意見が耳に入ってくることになるけど、いちいち迷って流されないようにするために。時間が足りないなかで開幕したので、まだ整理されていない部分もあるんですが、今夜はブロードウェイの劇場主など、トライアウト公演を見馴れているお客さんが多く、彼らはそんな過程の状態であることを承知のうえで、判断していたようです。その結果として『これならいける』という反応の拍手をもらえた気がするので、みんなちょっと自信をつけることができたと思います」と、確かな手応えを感じた様子。昨秋のワークショップに続き、今回のトライアウト公演でも高評価を得たミュージカル『カラテ・キッド』。目標のブロードウェイ公演が、いよいよ射程距離に入ってきた。次なる課題は、「いつブロードウェイ入りできるか」。吉井プロデューサーは、2023年春以降を目論みながら準備を進めている。朗報を待とう。取材・文・=伊達なつめミュージカル『カラテ・キッド』のコブラ会クリース役アラン・H・グリーン(左)と初日を観劇に訪れた映画版および『コブラ会』の同役マーティン・コーヴミュージカル『カラテ・キッド』PLAYBILL(プレイビル)<公演情報>ミュージカル『カラテ・キッド』(The Karate Kid - The Musical)ミュージカル『カラテ・キッド』ロゴ脚本:ロバート・マーク・ケーメン(Robert Mark Kamen)作詞・作曲:ドリュー・ガスパリーニ(Drew Gasparini)演出:宮本亞門(Amon Miyamoto)振付:ケオネ&マリ・マドリッド(Keone & Mari Madrid)セットデザイン:デレク・マクレーン(Derek McLane)衣裳デザイン:前田文子(Ayako Maeda)照明デザイン:ブラッドリー・キング(Bradley King)音響デザイン:原田海(Kai Harada)オーケストレーション:ジョン・クランシー(John Clancy)音楽監督:アンドリュー・レスニック(Andrew Resnick)アソシエイト・プロデューサー兼演出家付きドラマターグ:松堂今日太製作:木下直哉(木下グループ代表取締役社長兼グループCEO)/ 吉井久美子(ゴージャス・エンターテイメント)/ マイケル・ウォーク(Michael Wolk / Wolk Transfer)■セントルイス公演(トライアウト)2022年5月25日(水) ~6月26日(日)会場:カークウッド・パフォーミング・アーツ・センター ロス・ファミリー劇場
2022年06月06日宇野亞喜良によるディズニープリンセスの描き下ろしアートを用いたグッズが登場。2022年1月25日(火)よりディズニーフラッグシップ東京やディズニーストア店舗他にて順次発売される。宇野亞喜良がディズニープリンセスを描き下ろし人気イラストレーター・宇野亞喜良の独創的な世界観で描かれた“ディズニープリンセス”が主役のグッズがお目見え。これまでとは一味違う魅力が楽しめる“ベル・アリエル・白雪姫”のイラストを、ファッショアイテムや雑貨に落とし込んだ。トートバッグ&Tシャツファッションアイテムは、アリエルと海の生き物たちを描いたトートバッグやスカーフのほか、3人のプリンセスをプリントしたモノトーンカラーのTシャツや長袖シャツを用意。クッションや本型収納ボックス雑貨は、高級感溢れるフリンジ付きのクッションや、ベルが好きな“本”をモチーフにした収納ボックス、カラフルなクリアファイルセット、ちょっとしたプレゼントにもぴったりなミニタオルなどが揃う。【詳細】「Disney ARTIST COLLECTION by Aquirax Uno」発売日:2022年1月25日(火)~順次発売取扱店舗:ディズニーフラッグシップ東京、ディズニーストア店舗、ディズニー公式オンラインストア「ショップディズニー」※一部商品は、ディズニーフラッグシップ東京とショップディズニー限定で発売。販売店舗などの詳細は公式の商品ページを要確認。アイテム例:・アリエル トートバッグ 3,300円・ディズニープリンセス クッション 4,400円※商品のデザイン、価格、発売日、販売店舗、仕様は変更になる場合がある。※一部店舗で取り扱いがない場合がある。© Disney
2022年01月24日2021年12月18日に急逝した神田沙也加さんを、演出家の宮本亞門さんが自身のTwitterで追悼しました。宮本亞門「娘のような沙也加が亡くなった」宮本さんが演出を手掛けたミュージカル『Into the Woods』でミュージカルデビューを果たした、神田さん。その後、神田さんは同作のオーディションを振り返り、宮本さんの言葉が自信となり、支えになっていたことも明かしています。いわば、神田さんにとって宮本さんは、自分の才能を見出してくれた恩師のような存在。宮本さんにとっても、神田さんの存在は特別だったのでしょう。宮本さんは訃報を受け、『Into the Woods』オーディション時の神田さんとのやり取りをこうつづっています。娘のような沙也加が亡くなった。先日他界した作曲家ソンドハイム氏の作品でまだ無名な彼女は「私は有名人の娘だから受かったのですか?」と大きな目で食いつくように聞いてきた。「嫌、絶対違う!オーディションで多くの人を見て、君が1番素晴らしかったからだ!」→— 宮本亞門 自著「上を向いて生きる」(幻冬舎)発売中! (@amonmiyamoto) December 18, 2021 すると少し安心した顔をして「私、本物になりたいんです」。そして彼女は異様な努力を重ね素晴らしい演技を次々と見せてくれた。「私すぐパニくるんです、すいません」と大らかに自分のことをさらけ出し「負けるわけないですよ」を口癖に、頑なにミュージカルを本気で演じ続け自分の道を貫き通した→— 宮本亞門 自著「上を向いて生きる」(幻冬舎)発売中! (@amonmiyamoto) December 18, 2021 沙也加さん、もしあなたが生き急いだなら、天国で穏やかに暮らしてください。でも、僕はどうしても寂しくて、悔しい。これからなのに、もっと生きて欲しかった。宮本亞門 #神田沙也加 こころのほっとチャット(SNS 相談) — 宮本亞門 自著「上を向いて生きる」(幻冬舎)発売中! (@amonmiyamoto) December 18, 2021 神田さんのミュージカル女優としての活躍と才能は、いまや誰もが知るところでしょう。その成功の影には、並々ならぬ努力があったことを明かした、宮本さん。神田さんの、情熱と努力によって命を吹き込まれた作品は、今後も多くの人の心に残り続けるはずです。ニュースを読んでつらい気持ちになった人は、厚生労働省が行っている電話相談を頼ってくださいね。厚生労働省[文・構成/grape編集部]
2021年12月19日イラストレーター・宇野亞喜良の新作原画が集結する「宇野亞喜良 展 少女句楽部」が、銀座三越にて2021年11月24日(水)から12月7日(火)まで開催される。“俳句”テーマの宇野亞喜良 新作原画約40点が集結「宇野亞喜良 展 少女句楽部」では、1960年以降現在に至るまで活躍を続けるイラストレーター・宇野亞喜良が“俳句”をテーマに描いた新作原画約40点を展示販売する。少女や猫などをモチーフにしつつ、“俳句”をビジュアライズ。宇野亞喜良ならではの、華麗で耽美な世界観を楽しめる作品が揃う。バカラの限定コラボタンブラーもまた、会場では作品の他、浮遊感のある少女を彫刻であしらったバカラ(Baccarat)とのコラボレーションタンブラーも数量限定発売。立体作品や書籍も店頭に並ぶ。【詳細】宇野亞喜良 展 少女句楽部会期:2021年11月24日(水)~12月7日(火)<最終日17:00終了>会場:銀座三越本館7階 ギャラリー住所:東京都中央区銀座4-6-16出品内容:新作原画・立体・バカラ×宇野亞喜良タンブラー(限定10点、1人1点限り)・画集※ギャラリー内の混雑状況により入場制限となる場合あり。※会期前の作品販売不可。※作品は全て会期中展示するため、購入後の受け渡しは会期後。価格例:「寒けれど」M8号 715,000円「風神」M6号 572,000円「半長靴」M4号 440,000円【問い合わせ先】TEL:03-3562-1111(大代表)※ギャラリー担当 受付時間:10:00~20:00
2021年11月25日今年6月、父を天国へ見送った宮本亞門さん。ときに衝突しながらも、折に触れて人生との向き合い方を教えてくれたのが父だった。希代の演出家の心にいまも宿るメッセージとはーー。「人生を一つの“舞台”だとするならば、『親父の役の人生を見事に演じきったね!』とたたえてあげたい。僕にとって彼は誇りです」そう語るのは、演出家の宮本亞門さん(63)。今年6月24日に、94歳の父・亮祐さんを天国へと見送った。遺言のとおり、葬儀は身内だけで行ったというーー。亞門さんは、’87年に演出家デビュー。’04年にブロードウエーで演出を手がけた『太平洋序曲』がトニー賞にノミネートされるなど、演出家として国内外で活躍の場を広げていった。時はたち、亞門さんは自らの生命の危機に直面することになる。’19年、テレビ番組の企画で、亞門さんの前立腺がんが判明したのだ。「帰宅した夜は、恐怖と不安で眠れず、ブラックホールに吸い込まれるような孤独を味わいました。幸いがんはステージ3の最初で、全摘をすれば回復するとのことでした。早期発見がどれだけ大事かを痛感しました。『神様は、なぜこの体験を与えてくれたんだろう?』と思ったとき、僕は自分が感じたことを発信し、創作をやり続けるためだと思えました」がんを克服後、亞門さんのTwitterにこんな投稿が。《令和元年九月八日。これからの人生を最大限謳歌するため、亜の旧字体を使い「亞門」とすることにしました。 日本、欧米、問わず、亞細亞(あじあ)にも進出し、お互いの許しと調和を信念に、自分なりのクリエーションを存分に広げていきます。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。亞門》「“生きる喜び”を再認識させてくれたという意味において、がんは僕にとって命の勲章なんです」■『上を向いて歩こう』プロジェクトと涙のワケそして’20年には世界中で新型コロナウイルスの感染が拡大。「世界中で多くの人が苦しみ、エンタメ界も強烈なダメージを受けました。それでも歌や踊りには勇気と希望を与える役目があると思い、初めてクラウドファンディングで、『上を向いて歩こう』を歌や踊りで紡ぐプロジェクトを立ち上げました。歌では、坂本九さんの妻・柏木由紀子さんをはじめ著名人と一般の方600人が無償で参加してくれて、人が人を思う心に涙があふれました」初盆を迎えた今、生前の父がよく口にしていたフレーズが思い出されるという。「父は『生きるって凄いぞ』と言い続けていました。死を思えば思うほど、生きることの素晴らしさを感じる。死を思うからこそ、今世を生きることを最大限大切にすべきなのだと」その言葉に従い、亞門さんには心がけていることがある。「毎日必ず感謝することと、五感のアンテナがさびないように、空を見て、風を感じること。自然との共生を大切にしています」まさに“上を向いて歩く”亞門さんに、本誌読者へのメッセージをもらった。「40〜50代の女性は、これまで一生懸命に生きてきたが故に、いつの間にか『私はこうだから』と殻を作って、チャンスを台無しにしている人が多い気がします。でも、人はいくつになっても可能性を秘めた存在。どうか殻を破り、自分の新たな魅力に気づいてほしい」不安やいら立ちで幸せを消してしまうのは、自分自身なのだと亞門さんは話す。「誰しも自分の人生を、思い描く最高のものにしていい時代が来ていると思うんです。“自分が生きていて幸せ”だと思う価値観が、全員にあるのだから」
2021年08月20日演出家の宮本亞門氏(63)が東京オリンピック・パラリンピックを厳しく批判した。その発言が波紋を呼んでいる。宮本氏は6月20日、『日刊ゲンダイDIGITAL』にアップされた記事で“コロナ禍で世界的な格差が進んでいるため、選考もフェアでない状況が生まれている”とコメント。「五輪憲章が言う『人類の尊厳や平和な社会の模範』とは、正反対の強引な弱肉強食で強権的な状況です」と指摘し、こんなエピソードを語っていたのだ。「東京の招致決定後、あるトップの方とお会いした時、招致が決まった会場で、裏でいかに大金の現金を札束で渡して招致を決めたか、自慢げに話してくれたのです。驚いた私は『それ本当の話ですか?』と言ったら笑われました。『亞門ちゃん若いね。そんなド正直な考え方で世の中は成り立ってないよ』」「五輪憲章に反するのでは」といい、裏金の存在も示唆した宮本氏。ネットでは、こんな声が上がっている。《そんな当たり前に「裏金」って言うてた人がおったんか。それが当たり前だったんか》《五輪憲章に照らした問いはシンプルだが重い》《本当に誰のための五輪なんだろう》■「復興五輪も架空だった」…宮本氏の悔恨17年、東京五輪の公式イベントで演出を担当した宮本氏。しかし今年3月、『真相報道バンキシャ!』(日本テレビ系)では東京五輪に対して「日本から中止の意思を表明するべきだと思います」と発言。そして、こう話している。「オリンピックは日本だけのものでなく、世界のものであり、先進国だけでなく、後進国のものでもあります。今の感染状況の世界を冷静に見てて、インド、ブラジルを含めて……。皆さん切り裂かれちゃうんですよ、国民の気持ちが」さらに5月には『東京新聞』の取材に対し、「招致決定当初、『世界一お金がかからない五輪』や『復興五輪』といった発言を信じようとした」と明かしながらも「大会経費は倍以上に膨れ上がり、福島第一原発事故の後処理も進まない、全て誘致のための架空のものだった」「悲惨な現実を見て『何ということに加担してしまったんだ』と罪悪感にさいなまれました」と悔恨を明かしている。Twitterでは宮本氏の言動に対し《今更そんな話されても信じるかよ?卑怯者の裏切者にしか見えんよ》《もっと早くに云えよ》との声も上がる。そのいっぽうで《オリンピック開催の裏側に行って尚倫理観を持ち続けられた亞門さんを尊敬します》《よりたくさんの人に亞門さんの言葉を知ってほしいと思います》との声も。大事なのは“いま何を考え、どうするか”ではないだろうか。
2021年06月21日宮本亞門が総合演出を務める「リーディング演劇『スマコ』~それでも彼女は舞台に立つ~」が、4月27日(火)よりYouTubeにて無料公開されることが決定した。新型コロナウイルスの感染拡大により、多くのことが不要不急と判断され、緊急事態宣言の発出で全国の劇場の扉が一斉に閉ざされた2020年。少しずつ劇場が再開されるようになってきたが座席数の制限や、感染対策の徹底によって満足のいく稽古環境が整えられなかったりと、再興への道のりは長く険しいものになっているのが現状だ。そんな中でも、「演劇の灯を消すわけにはいかない」と立ち上がった今回の企画。リーディング演劇『スマコ』は明治から大正にかけて活躍し、日本の女優第一号とも言われた女優・松井須磨子の生き様を描く舞台だ。彼女は、愛する人を当時世界的に大流行していたスペイン風邪で失うこととなっても、なお舞台に立ち続けようとした女優。その強く、儚い生き様を描くことで彼女の舞台にかける熱き思いに迫り、演劇が持つエネルギーや、作品に込めた想い、エンタテインメントの無限の可能性を見つめ直していく。主演を務めるのは、舞台やドラマをはじめ、活動の幅をさらに広げる実力派女優・大和田美帆。さらに世界的演出家の宮本を中心に、福士誠治、宮本と親交のある波岡一喜、堀井新太、まりゑ、水谷あつしといった有志のキャストやスタッフが集まり、一丸となってプロジェクトを遂行する。松井須磨子の恩師である坪内逍遥役を演じるのは名優・西岡德馬。そしてナレーター・ト書き朗読として、今最も忙しいバイプレーヤーともいわれる俳優・津田寛治が出演する。またこのプロジェクトでは、数多くの舞台、映画で活躍している脚本家・池谷雅夫が書き下ろしたオリジナル作品を宮本が総合演出し、さらに映画『闇金ドッグス』シリーズや多くのドラマ、CMなどでメガホンを取る土屋哲彦監督が、様々な角度から撮影することで今までにない演劇の映像作品へと昇華。普段の舞台公演、リーディング演劇ではなかなか見ることの出来ないキャストの繊細な表情をいくつものカメラによって捉え、観ている人があたかも物語の中に巻き込まれていくような映像作品を目指す。さらに、劇場から足が遠のいている方、外出に不安を抱えている方、さらには演劇に馴染みのなかった方まで、一人でも多くの方に観て頂きたいという考えから、キャストが演じたリーディング演劇を撮影した映像作品を、YouTubeにて無料公開するというスタイルで披露。また、それに伴い撮影機材や最低限の実費、人件費を補うための150万円を目標にクラウドファンディングを実施する。■総合演出・宮本亞門 コメント大和田美帆さん主演のリーディング演劇を配信します。コロナ禍で劇場に行きづらい方や、劇場に行ったことがない方に、本気で生きた演劇人たちの姿をお見せしたいからです。主役の松井須磨子は、およそ100年前、世界で5億人が感染、1億人の死者を出したスペイン風邪によるパンデミックの初期、現代演劇に革命をもたらした最も有名な、世間を騒がした女優です。彼女は、演劇が不要不急ではないことを証明し、男社会の差別の中、壮絶に人生を生き抜きました。今回の「スマコ」は、クラウドファンディングで、皆さんのご協力でオンラインによる無料配信です。願わくはコロナが終息した時は、いつか舞台化をと考えております。そのためにも、今、熱い想いを持った素晴らしい俳優たち、スタッフが一丸となってリーディング演劇に参加してくれました。どうか、皆さん、演劇の灯をともし続けるためにも、ご協力お願い申し上げます。■主演・大和田美帆彼女は強かった。彼女は真っ直ぐだった。彼女は負けなかった。貫いた。立ち上がり、新しいことにどんどん挑戦し、失敗しながらも非難されながらもそれでも前に進み続けた。何故そこまで猛進できたのか。確かなのは彼女から沸き出る力はすべて「演劇」に注がれていたということ。明治、大正時代を「演劇」と共に生き抜いた女優・松井須磨子。彼女の生き様はきっと、時代を超えて令和の混乱の中にいる私たちに、一歩前へ踏み出す力を与えてくれると確信している。・・・全力で挑みます。■福士誠治今回このリーディング作品には今自分が出来ることを最大限に行動するという想いで参加させていただきました。どんな時代、どんなご時世においても心の栄養が必要だと僕は思います。モノづくりによって助けられる心がひとつでもあれば僕にとっても作品にとっても幸せなこと。宮本亞門さんをピラミッドの頂点に素敵な作品作りを目指していきたいです。是非ご覧に、そしてお聴きください。■波岡一喜アイスショー『氷艶』からの“御縁”で、今回お声がけをいただきました。まず、宮本亞門さん、ありがとうございます。不要不急の外出を控えるこのご時世、地方の方が都心に出向いて、演劇に触れるということが難しくなっています。そんな中、オンラインリーディングという、家にいながら、演劇に触れることができるという素晴らしい企画に参加させていただけることは嬉しい限りです。僕自身も、コロナが流行り出してすぐ、『TOUCH』という、オンラインにての演劇的な触れ合いを実践しています。少しでも、皆様に楽しんでいただけるよう、精一杯励みたいと思います。■堀井新太コロナ禍の中、様々な取り組みを行う演劇界で、皆さまのお力をお借りして、今だからこそ世界にエンターテインメントを伝えていくというプロジェクトに是非参加させていただきたいと思い、出演致します。ありふれた日常の中にも、この作品を観たことによって、何か感じて貰えたら嬉しい限りです。宮本亞門さん、大和田美帆さんをはじめとした有志の皆様とご一緒できることを楽しみにしております。■まりゑ今回、亞門さんから直接お話を聞いた瞬間に“是非”と伝えていました。共演する大和田美帆ちゃんは、私にとって大切な友人でもあり、大学の先輩でもあります。そんな長いお付き合いの中、共演したのは一度きり。今このチャンスで美帆ちゃんとお芝居で向き合ってみたい、これが即決の一番の理由です。この一年、様々な困難に立ち向かいながら歩んできた私たち。その中でいつだって私は“エンタメ”に救われてきました。限りある人生の中で、こうして亞門さんを筆頭に素晴らしい皆様と共に『創造』できることが今から楽しみです。■水谷あつし現在亞門さん演出、池谷さん脚本の『画狂人北斎』の旅公演中です。この1年私達役者という仕事は何なのか?と考える大切な時間でした。私達の仕事は毎回、役になりその人生を見せ、お客様の心を揺さぶる。コロナ禍の今でも客席に座ってくださり、笑ったり泣いたり温かい空気をお客様から感じた時に、やはり演劇は無くてはならないと痛感しました。今回素晴らしいキャスト、スタッフの中の1ピースとして参加出来る事の幸せと責任を感じています。■西岡徳馬昨年の舞台は全滅、今年に入ってコロナ対策を厳重の上にも厳重に、芝居の稽古中にもマスクでと、内容が二の次になる様な厳しい対策の中、やらないよりは何としても行動と、言ってしまえばかなり乱暴な作り方でやりました。今回は、その中でどれだけ内容の濃いものが出来るかと?然しこのスタッフ、キャストなら良いものが出来るぞと、大きな期待を持って臨む所です!■津田寛治新しい世界が生まれるきっかけになるのは、とてつもない災難の火中であることは珍しくありません。いま演劇界には、全てを壊滅させるような前代未聞の嵐が吹き荒れています。それはまるで、新しい演劇が生まれる予兆のようにも思えます。この物語も、スペイン風邪をはじめ様々な嵐が吹き荒れていた大正の演劇界が舞台となっています。その嵐の中、数々の試練を乗り越え、演劇界を大きく変えた女優、松井須磨子が主人公です。まさに救世主ですね。2021年というこの激動の時代を生き抜き、きっと救世主になるであろう新世代の人たちにも、是非観ていただきたい作品です。■プロデューサー・橘阿鴻演劇の灯を消さないーそんな志を持ったキャスト、スタッフが集まった本プロジェクトですが、参加を決められた信念というのは皆さんがそれぞれ心の中にお持ちだと思います。ただし、このプロジェクトに何か共感したものがあり、多くの方にその想いを届けたい、というのは全員同じです。伝えたいメッセージがそこにあり、同じ方向を向いた仲間が集まれば、皆さんからの応援の声とほんの少しのアイデアで、演劇は完成させることが出来ます。皆さんもこのプロジェクトの一員となり、一人でも多くの方へ作品を届けられるよう応援して頂けますと幸いです。【作品概要】「リーディング演劇『スマコ』~それでも彼女は舞台に立つ~」公開期間:4月27日(火)20:00~12月31日(金)視聴方法:YouTube にて公開期間は無料視聴が可能出演者:大和田美帆、福士誠治、波岡一喜、堀井新太、まりゑ、水谷あつし、西岡徳馬津田寛治(ナレーター) ※徳は旧漢字スタッフ:総合演出・宮本亞門 / 脚本・池谷雅夫映像監督・土屋哲彦 / プロデューサー・橘阿鴻クラウドファンディング実施期間(【READYDFOR】を利用):4月8日(木)12:00 ~5月7日(金)23:00プロジェクトページURL: 主催:2021『スマコ』~それでも彼女は舞台に立つ~ プロジェクト
2021年04月08日黒澤映画をミュージカル化した『生きる』が10月9日(金)、東京・日生劇場にて開幕。それに先駆け、主演の市村正親と鹿賀丈史、演出の宮本亞門がコメントを寄せた。本作は、’18年に主演を市村正親・鹿賀丈史(Wキャスト)、音楽をジェイソン・ハウランド、脚本・歌詞を高橋知伽江、演出を宮本亞門というタッグで初演された作品で、今回が2年ぶりの再演となる。自らの余命がわずかと知り、初めて生きようとする主人公・渡辺勘治を演じるのは、初演に続き市村と鹿賀。その息子・光男は新キャスト村井良大が演じる。さらに、新納慎也と小西遼生(Wキャスト)、May’n と唯月ふうか(二役をWキャスト)、山西惇が初演に引き続き出演する。市村が「初演では、あんな耳をつんざくような拍手をもらえるとは思っていなかったのでびっくりしました」、鹿賀が「静かなものすごい熱のあるスタンディングオベーションの光景を目にして、いい仕事ができたなと感じました」と振り返った本作だが、今回の再演はさらに「すごく作品がよくなっている」と宮本。そこには宮本自身の経験も反映されているといい「コロナ禍だから観てほしい作品になった。“生きる”ということをストレートに伝えられる作品になったなと思います」と明かす。市村も「今回の演出は2年前と随分違うんです。渡辺勘治の人間ぽさが出てきたなと感じています。勘治の『今、生きている。生かされている』という台詞があるけど、僕自身も今回すごく『舞台に立たされている、立つことができている』と実感を持って言えるので、とてもしあわせ。だからこそ、この『生きる』の感動をたくさんの人に伝えたいです」、鹿賀は今回「この作品を上演できると聞いた時はすごく嬉しかったです。これ以上の舞台に立つ喜びはなかなか経験できなかったと思います」と明かし、「今回僕が一番気にしているのは“リアリティ”です。台詞も歌も踊りもある中で、どこかに一本、すっと気持ちがつながっていないとと考えました。だから歌も、上手に歌えば十分なのか?と思いまして、普通の音楽監督だったら怒るかもしれないような歌い方もしています。今までのミュージカルとは一味違う、僕は新しいミュージカルだと思っています」と語る。宮本が「これはお芝居なんです。芝居としても、ミュージカルとしても楽しんでいただける作品。映画と違う新たな感動もあると思います。必ずあなたの人生に光が差す瞬間がある舞台だと、大げさじゃなく思います。市村さんと鹿賀さんが凄まじいです。今回の『生きる』は観ないと損です」と語る本作は、10月28日(水)まで東京・日生劇場にて上演後、富山、兵庫、福岡、愛知を巡演。文:中川實穂
2020年10月14日ゲイの男性が育児放棄された障がいを持つ子どもを育てたという実話に着想を得て制作された映画『チョコレートドーナツ(原題:ANY DAY NOW)』が宮本亞門の演出で、2020年12月~2021年1月、初めて舞台化される。舞台は1979年のウェスト・ハリウッド。シンガーを夢見ながら、ショーパブの口パク・ダンサーとして日銭を稼ぐルディ(東山紀之)と、正義を求めながらも、ゲイであることを隠して生きる検察官のポール(谷原章介)は、母の愛情を受けずに育ったダウン症のある少年マルコ(高橋永/丹下開登のWキャスト)を愛し、大切に育てた。ある日、ルディとポールがゲイのカップルであることが周囲に知られてしまう。2人の関係を偽っていたことが原因で、マルコは家庭局に連れて行かれる。「今こそ、法律で世界を変えるチャンス」と差別と偏見で奪われたマルコを取り戻すために裁判に挑むことを決心するが……というあらすじだ。演出をする宮本亞門は、原作の映画に「大感動した」といい、「米国でもメジャーなハリウッド映画ではないが、テーマ性があって、意義深い作品。特にルディを演じたアラン・カミングの演技は凄まじかった」と語る。今回、そのルディを演じるのは東山紀之。宮本は「よくぞ引き受けてくれたなと驚いた。アランの演技をみたら、普通だと怖いのではないかと思う」と話しながらも、「でも、そこに飛び込んできてくれた。社会に戦い続け、悩み、歌を歌うルディのような役は、彼も経験がないはず。役者冥利に尽きるし、役者としての評価が試される役」と期待を寄せる。また、ポールを演じる谷原章介については、宮本は「谷原さん自身とても真面目で、優しくて、理知的。ポールと似ているところがある」。そして、「ポールは、ゲイであることをカミングアウトできずに悩んでいるとき、ルディとの出会い、彼の心の旅が始まる。そこをうまく表現できたら」と述べた。コロナ禍での稽古、そして上演。宮本は「コロナの影響で、いろいろなことが浮き彫りになったし、社会の断絶も感じる。だからこそ僕は、愛にあふれた作品を舞台として出すことで、我々が忘れてはならないものや必要なものを感じてほしい。難しい政治の話ではなく、愛の話。エンターテインメントの色合いも含めながら、ぜひ劇場に来ていただければ」と呼びかけた。東京公演は2020年12月7日(月)~30日(水)までPARCO劇場。そのほか、上田市、仙台、大阪、東海市で上演される予定。チケット発売中。取材・文・撮影:五月女菜穂
2020年10月13日全米映画祭で絶賛され、観客賞を総ナメにし、日本でも口コミが拡がりロングランヒットした映画『チョコレートドーナツ』が、東山紀之主演、宮本亞門演出で世界で初めて舞台化されることになった。1979年のウェスト・ハリウッド。ゲイの男性が育児放棄された障がいを持つ子どもを育てたという実話に着想を得て製作された映画『チョコレートドーナツ』(原題:ANY DAY NOW)は、社会的マイノリティが直面する問題を告発しつつ、愛と自由を求める人間の本質を描いた傑作ヒューマンドラマ。日本でも広く支持を得たこの映画を、世界で初めて東山さん、宮本さんの初タッグで舞台化。東山さんが演じるのは、シンガーを夢見ながらショーパブでドラァグクイーンとして日銭を稼ぐルディ。出口の見えない生活の中、ルディの人生は運命の人ポール、隣室のダウン症のある少年マルコと出逢うことで変わっていく。映画ではトニー賞受賞俳優アラン・カミングが演じたこの主人公に、東山さんがその魅惑のダンス、唄、演技で挑む。そしてルディと共に少年マルコを育てようと、世間と闘う地方検事ポールを演じるのは谷原章介。ゲイのカップルであるルディとポールが悩み迷いながら、ともに世の中に立ち向かっていく様は心を打つ。東山さんと谷原さんも初共演となる。また、ダウン症のある少年マルコ役として、実際にダウン症のある高橋永と丹下開登がダブルキャストで出演決定、高畑淳子、モロ師岡、堀部圭亮、八十田勇一らが共演する。70年代のアメリカのヒットナンバーを散りばめた華やかなショーシーンと、緊迫の法廷ドラマを織り交ぜつつ、愛と希望、未来を求めて、苦闘する人間の姿を謳い上げ、この舞台世界初演に臨む。「この難役に東山さんが挑戦することに、心から敬意を表します」と宮本さん。「今回のルディは、傷つき、ボロボロになっても真っ向から社会と戦う、愛情深い人間です。原作の映画でもアラン・カミング氏が壮絶な演技で観客の心を鷲掴みにしました。東山さんは、蜷川幸雄氏が演出した『さらばわが愛覇王別姫』や『サド侯爵夫人』で女形や女性を演じられていますし、今回の生々しいドラァグクィーン・ルディをどう演じるか、演出家としてとても楽しみ」と敬意を込めて語る。さらに「谷原さん演じるポールも作品を通して戸惑い変化していく難しい役です。東山さん、谷原さん、そしてダウン症のある少年マルコ役の高橋君、丹下君がみせる愛の姿、このコロナ禍で、本気で挑む舞台に是非ご期待ください」とコメント。ルディ役の東山さんは「感情の起伏が激しいけれど、愛情深い人物なので、とても難しい役柄だと感じています。宮本亞門さんが表現する世界観を楽しみながら全身全霊で演じたいと思います」と語り、「ドラァグクイーンのショーシーンでは様々なダンスを披露しますし、名曲の歌唱シーンもありますので、どうぞ楽しみにしていて下さい」と語る。そして、映画『チョコレートドーナツ』について「甘いタイトルですが切なくて悲しくも温かい物語。劇場で映画を観て大好きになった作品」と語る谷原さん。「今回、東山さんのドラァグクイーン姿、踊り、歌、そして何よりダウン症のある役者さん高橋さん丹下さんとお芝居できることが楽しみ。亞門さんの演出が優しくそして暖かく皆を包み込んでくれる事間違いなしです。深いテーマはそこにありますが、まずは難しい事抜きにして楽しんでいただきたい」と期待を寄せている。PARCO劇場オープニング・シリーズ「チョコレートドーナツ」は12月7日(月)~12月30日(水)PARCO劇場にて公演、2021年1月~長野、仙台、大阪、愛知にて地方公演。(text:cinemacafe.net)
2020年08月27日宇野亞喜良展「言語的絵画」が、銀座三越7階・ギャラリーにて、2018年11月21日(水)から12月4日(火)までの期間開催される。「言語的絵画」は、銀座の地で3回目となる宇野亞喜良の個展。「言語的絵画」のために描き下ろされた、言葉と絵画が調和した原画30点が集結する。中国や日本の掛け軸などに見られる、絵画と書を一緒に存在させる様式をベースに制作された原画には、幻想的に描かれた少女や動物と、言語・文章がコラージュされている。異なる次元の要素が組み合わせられた、宇野亞喜良ならではの耽美でミステリアスな世界観を楽しめる。会場には、原画の他、版画や、銀座三越先行販売の2019年イヤープレートも揃える。また、12月1日(土)には、宇野亞喜良が来店し、サイン会が開催される。【詳細】宇野亞喜良展「言語的絵画」会期:2018年11月21日(水)~12月4日(火) ※最終日は18:00閉場場所:銀座三越7階 ギャラリー住所:東京都中央区銀座4-6-16■レセプション日時:11月23日(金・祝)17:00~19:00■作家来店サイン会日時:12月1日(土)14:00~16:00※サイン会対象品は、会場にて購入した原画、イヤープレート
2018年11月22日誰でもすぐに「美尻・美脚・美腹チャレンジ」6月2日、誰でもすぐに始められるトレーニングにより、美しいヒップや脚、ウエストを手に入れようという新刊「美尻・美脚・美腹チャレンジ」が発売された。著者はパーソナルトレーナー、フィットネスモデル、栄養士、食育インストラクターの角田聖奈氏である。発売は扶桑社からで、価格は1,100円(税別)である。「初耳学」などで話題の大食いトレーナー1994年、香港に生まれた角田聖奈氏は2016年のミス・ワールドジャパンのファイナリストとなっている。テレビ番組ではTBS系列「初耳学」や、フジテレビ系列「出川哲朗とバリバリウーマン!」などにも出演。角田氏は大食いトレーナーとして知られており、焼き肉は2人前が当たり前だという。また、元々運動は苦手だったとも語り、新刊「美尻・美脚・美腹チャレンジ」では、そんな著者が理想の体型を目指す上でたどり着いた方法がまとめられており、食事では「タンパク質&野菜の手作りレシピ集」も掲載されている。自分のレベルに合わせ毎日ではなくても同書では食べても太らない体を作るべく、まず12のエクササイズを紹介。特に下半身には大きな筋肉があり、ここを鍛えることでスリムな脚になるだけでなく、基礎代謝量がアップし、痩せやすい体に変えていく。また、腹部やウエストのための6つのエクササイズを掲載。さらに、いつもはあまり使われない脚の裏の筋肉を鍛えることで、美しいバックラインを手に入れることができる。同書では、トレーニングは自分のレベルに合わせることができ、毎日行わなくてもいいから続けやすいはずだとしている。(画像はAmazonより)【参考】※美尻・美脚・美腹チャレンジ(扶桑社)
2018年06月14日柔軟な思考の源とは?仕事柄、思考回路を切り替えることが多い、俳優の岩永徹也さんにお話を聞きました。ゴールからハシゴを下ろす感覚で行動しています。「小学生の頃、『週刊少年ジャンプ』を読んだ後に、一冊の内容すべてを記憶していることに気づいたんです。頭の中でページがめくれるし、“あのコマはここにあった”とわかる。学校の勉強もその方法で行えばいいんだと思い、教科書の内容を全部覚えてテストに臨んでいたので、カンニングしている感じでした(笑)」と話す岩永徹也さんは、なんとIQ148以上。認定薬剤師など様々な資格を持ち、クイズ番組でも大活躍。その一方、『仮面ライダーエグゼイド』での演技も話題に。「演じるときは、最初に作品の完成形を想像して、面白くするための種を蒔く方法を考えます。自分に求められているポジションを考えて、互いの役の魅力が輝くようなキャラ作りをしたり、笑ってもらえるようなアドリブを考えて入れたりする。演技のときもそうですが、僕の思考は常にゴールにあって、そこから今いる場所にハシゴを下ろすという感覚で行動しています。“100年後には自分はいない”と思うと、スタート地点で悩む時間って、すごくもったいないじゃないですか。それに、目標から逆算して動くと、ただゴールに向かうよりも少し先に到達できる。自分の成長や作品の仕上がりが想像を超える体験は、僕にとって楽しいものなんです」岩永さんの思考に影響を与えたもの【自分の考えを伝える方法の大切さを、本で学びました】母が図書館員で、子供の頃から読書好き。「『ブッタとシッタカブッタ』(小泉吉宏著KADOKAWA)は、難解な仏教の考えを簡単な言葉とかわいいキャラクターで説明しているのがスゴい。自分でもこういう本を書いてみたいです。外山滋比古さんの本は、『思考の整理学』(ちくま文庫)をはじめ全部読みました。考えや物事の真理だけを並べても、人は聞いてくれない。興味を持ってもらうため、伝え方を料理する方法を見つけることが大切だと教えられました」いわなが・てつや1986年10月16日生まれ。『メンズノンノ』専属モデルとしてデビュー。人口上位2%のIQを持つ人だけが入れる「JAPAN MENSA」の会員。3/14に初の写真集が発売決定。衣装協力・MACKINTOSH PHILOSOPHY/SANYO SHOKAITEL:0120・340・460※『anan』2018年2月14日号より。スタイリスト・中村 剛ヘア&メイク・只友謙也(P-cott)(by anan編集部)
2018年02月11日QXQX © Aquirax uno/APJ 撮影協力/Haute Mode Hirata モデル/晶(Trapeziste) フォトグラファー/藤井由依(Roaster)1960年代から現在に至るまで、第一線で活躍し続けている伝説のイラストレーター・宇野亞喜良が監修するブランド、QXQX -クスクス-がデビュー。これを記念し、ブランドの世界観を堪能できる期間限定イベント「QXQX more AQUIRAX」が、伊勢丹新宿店本館2階=センターパーク/TOKYO解放区にて11月29日から12月12日まで開催される。ブランド名であるQXQX -クスクス-は宇野亞喜良による造語で、作家名のAquiraxと少女たちのクスッと笑い声を重ねた、ガ―リーでスキャンダラスな妄想世界を表現。また、日常生活の中で、ちょっとオシャレでユーモラスな情景が演出できるようなモノを作っていきたいという思いが込められている。「スカジャンDX<我ら猫族>」(税込16万2,000円) QXQX © Aquirax uno/APJ 撮影協力/Haute Mode Hirata モデル/晶(Trapeziste) フォトグラファー/藤井由依(Roaster)アート作品のような美しさの描き下ろしスカジャン「スカジャンDX<我ら猫族>」(税込16万2,000円)は、限定10部制作にて、作家サインとシリアルナンバーの刺繍入りで販売。また、ブランドミューズのイメージで羽に「QXQX」と描かれた天使の絵柄のシャツ「襟シャツ<QXQX天使>」(税込5万4,000円)も描き下ろしの一着。その他、1960年代のビンテージ絵柄を使用した「スカジャン<サイケデリックの花園>」(税込4万3,200円)や、目にも鮮やか色彩の「タイツ」(税込5,400円)、1960年代のビンテージ絵柄タンクワンピ「ミケランジェロの言葉」(税込2万1,600円)など、宇野亞喜良の世界観を存分に表現したアイテムが登場。「カップ&ソーサー」(税込9,720円)や「プレート」(税込2,484円)、クッション(税込7,020円)、ブランケット(税込3万2,400円)といった、オリジナルアイテムも展開する。【イベント情報】QXQX more AQUIRAX会期:11月29日~12月12日場所:伊勢丹新宿店本館2階=センターパーク/TOKYO解放区
2017年11月27日日本のイラストレーター宇野亞喜良(うのあきら)が、自身のブランド〈QXQX-クスクス-〉をスタート。新ブランドの誕生を記念して、伊勢丹新宿店にて2017年11月29日(水)から12月12日(火)まで期間限定イベント「QXQX more AQUIRAX」を開催する。ブランド名の〈QXQX-クスクス-〉は、宇野亞喜良による造語。作家名をフランス語風スペルAQUIRAXへ転換し、そこから「Q」「X」の2文字を取って、少女たちのクスッとした笑い声に重ねた。〈QXQX-クスクス-〉では、宇野亞喜良のアート作品を存分に用いて、宇野のデザイン監修のもと製作を行う。ガーリーでスキャンダラスな“妄想世界”を表現したファッションアイテムを展開する。デビューコレクションでは、独自のイラストを取り入れたスカジャン、開襟シャツがローンチ。1960年代のビンテージ絵柄を使用した「スカジャン<サイケデリックの花園>」は、総刺繍でサイケデリックな色彩のイラストを描き、背中に大きく配している。「開襟シャツ<QXQX天使>」には、ブランドのミューズをイメージしたという天使のイラストを大きくのせて。羽にはブランド名の「QXQX」の文字が刻まれている。期間限定イベント「QXQX more AQUIRAX」では、これらの新作を実際に手に取ることができるので、宇野亞喜良の世界観を存分に楽しむことが出来そうだ。【詳細】宇野亞喜良〈QXQX-クスクス-〉・スカジャン<サイケデリックの花園>40,000円+税・開襟シャツ<QXQX天使> 50,000円+税・タイツ 5,000円+税・ブランケット 30,000円+税・カップ&ソーサー 9,000円+税ほか■期間限定イベント「QXQX more AQUIRAX」開催期間:2017年11月29日(水)~12月12日(火)場所:伊勢丹新宿店本館2階=センターパーク/TOKYO解放区住所:東京都新宿区新宿3丁目14-1※ジェイアール京都伊勢丹でも展開予定。
2017年11月18日この時期からの気になることと言えば「美白」ですよね。そこで、「洗うもの」「落とすもの」も美白効果のあるものに変えることで、美白ケアをしながらもしっかり洗う、落とすことで徹底できます!オススメの美白洗顔とクレンジングをご紹介します。徹底美白!オススメの美白洗顔料①カウブランド無添加フェイスケアシリーズ/カウブランド 無添加うるおい洗顔594円(税込)出典:@cosmeよりクッション泡で肌を守りながら洗うことができます。また、植物性せっけんと肌への刺激の少ない植物性アミノ酸系洗浄成分配合。濃密なクッション泡で、肌に負担をかけずに皮脂や汚れをすっきり落としてくれます。セラミド(保湿成分)配合。乾燥でデリケートになりがちな肌のうるおいを守ります。デリケート肌を考えた無添加・低刺激フェイスケアで、透明感のある肌へと導いてくれることでしょう。徹底美白!オススメの美白洗顔料②ヴァーナル/アンクソープ3,240円(税込)出典:@cosmeより洗浄力と保湿を両立した理想のクレンジング石けんです。肌に不要なものをしっかり落とす、洗浄力に優れたクレンジング石けんです。保湿成分をたっぷり含んだクリーミーで弾力のある泡が、必要なうるおいはキープしながら、メイクや老廃物をオフ。肌に負担をかけることなく、肌本来のまっさらな状態へとリセットします。キメ細やかで吸着力の高い泡が、肌に密着。メイクや古い角質を除去し、毛穴の中の皮脂やタンパク汚れもしっかり落とします。徹底美白!オススメの美白洗顔料③エクサージュ/ブライトクリーミィ ウォッシュ2,700円(税込)出典:@cosmeよりキメ細かく弾力のある泡によって、肌を優しく心地よく包み込み、汚れを吸着してくれます。ツルンとなめらかな肌へ洗い上げる、ホワイトクレイ配合の洗顔料です。優れたブライトニング効果と洗浄効果により、毛穴の奥の皮脂や古い角質をスムーズにオフ。すっきりとした洗い上がり&透明感あふれるクリアな肌に導いてくれます。徹底美白!オススメの美白洗顔料④プレディア/プレディア スパ・エ・メール タラソ ウォッシュ3,780円(税込)出典:@cosmeよりミネラル豊かな海塩がしみこんだソフトスクラブ配合の洗顔料です。弾力のあるキメ細かい泡で、古い角質や毛穴の黒ずみ・ざらつきもすっきり落とします。肌あたりのやさしいスクラブが、キメひとつひとつまでなめらかに磨き上げます。洗い上がりは、まるでスパを受けた後の肌のように、毛穴までつるんと透明感のあるみずみずしい肌に導いてくれます。徹底美白!オススメの美白クレンジング①雪肌精/クレンジング クリーム3,240円(税込)出典:@cosmeよりやさしい感触のテクスチャーによって、透明肌を取り戻してくれるクレンジングクリームです。和漢オイルインカプセル処方を採用しています。また、肌なじみのよいクレンジング成分の中に、うるおい豊かな4種の和漢植物オイル「エモリエント」を内包。メイクをしっかり落としながら、素肌のやわらかさを守ります。徹底美白!オススメの美白クレンジング②エステダム/ホワイト クレンジング ムース N9,180円(税込)出典:@cosmeよりフレッシュで空気のように軽く、キメ細かいピュアな泡です。柔らかく心地よい使用感によって、肌に気持ちのよい柔らかさを与えてくれることでしょう。また、イポピグマンタリンヌ テクノロジーによって、シミの生成を抑えてくれます。メイクアップと汚れを優しく除去し、肌のデリケートなバランスを保ちます。フレッシュでクリーミー、エアリーな使用感。全てのスキンタイプの方にオススメです。徹底美白!オススメの美白クレンジング③ソフティモ/ホワイト クレンジングクリーム626円(税込)出典:@cosmeより肌にやさしくきちんと落とす「植物生まれのクレンジング成分」を新配合しています。そんななめらかな感触のクリームが、毛穴の奥や肌のキメに入り込んだ落ちにくいメイクも素早く浮き上がらせて落とします。うるおいベール成分を配合。メイク・皮脂汚れと一緒に、肌のうるおい成分も落とさないよう、肌をまもる機能があります。洗顔後の素肌のうるおいをキープします。指すべりがよく、マッサージ料としてもお使いいただけます。徹底美白!オススメの美白クレンジング④アンプルール/ラグジュアリーホワイト クレンジングミルクN4,104円(税込)出典:@cosmeよりメイクや肌の奥の汚れを濃厚なミルクが絡め取ってすっきりとオフするクレンジングミルク。PCAオクチルドデシル、プラセンタエキス、浸透型コラーゲン、スクワランなどの美容成分をリッチに配合し、肌のバリア機能を強化し、キメの整った健やかな肌を育み、透明感のある肌に導いてくれるでしょう。
2017年04月24日東京国際フォーラムで3月17日から19日まで開催されるアートフェア東京2017のエキシビション・スペースAPJブース内にて、宇野亞喜良と石黒亜矢子の2人展「変奏曲」が開催される。同展では、物憂げな中にユーモアを秘める画風の巨匠・宇野が“文字”をテーマに謎かけのような作品「姉妹」を、空想の生き物や猫も絵で人気の若手実力派作家の石黒は“幻獣”をテーマに気迫あふれる作品「森獣」をそれぞれ発表する。巨匠と若手作家、共鳴し合う二人の妄想世界が堪能出来る展覧会となっている。また、17日と19日の各日午後には宇野が、19日午後には石黒が来場する予定だ。【イベント情報】「宇野亞喜良×石黒亜矢子展 変奏曲」会期:3月17日は13:00~20:00、18日は11:00~20:00、19日は10:30~17:00会場:東京国際フォーラム ホールE アートフェア東京2017エキジビション・スペースAPJ ブースN90住所:東京都千代田区丸の内3-5-1入場料:1DAYパスポート前売り券は税込2,300円、当日券は税込2,800円
2017年03月17日宇野亞喜良の描く、耽美的で抒情的な世界は、多くの人々を魅了してきた。歌人で劇作家の寺山修司もその一人だ。宇野は、寺山の舞台や宣伝美術、印刷物のイラストやアートディレクションなどを担当し、共に時代をつくってきた。数々の作品の背景には、どのような体験や記憶があるのだろうか。子どもの頃の思い出を含め、当時の空気や、受けた影響について、さまざまな話が飛び出した。■「少女性」のイメージの共有――宇野さんが、少女の絵を意識的に描くきっかけになったのは『For Ladies(フォーレディース)』(新書館)という寺山修司さんの手がけていた、若い女性を対象にした絵本のシリーズだと聞いています。昭和20~30年代、中原淳一さんという人が、『ひまわり』『それいゆ』という、少女たちを対象とした雑誌を発行していました。この雑誌を妹が購入していて、僕はその雑誌をよく読んでいたんですね。僕の「少女」のイメージとの邂逅は、実人生というよりは、むしろこの雑誌の中で起きた気がします。その後、寺山修司さんが昭和39~40年に、『For Ladies』という小冊子のシリーズを企画して、声をかけてくれました。若い女性を対象に、寺山さんが詩を書いたり、読者投稿詩を編集し、私がアートディレクションとイラストレーションを担当しました。――寺山さんとの仕事はどのようなものでしたか?寺山さんはアンダーグランンドな演劇を手がけ、前衛的な俳句や詩を書いていたので、抒情的なものには興味がないのかと思っていました。しかし『For Ladies』で寺山さんが書いた文章は抒情的で独創的でした。当時、「アメリカの『セブンティーン』という雑誌に使われているピンク色がとてもきれいだ」と、寺山さんにいったことがあります。ピンク色には猥褻なイメージがあり、馬鹿にされそうでしたが、僕は少女性を象徴する美しい色だと思っていた。だから「ピンク色って、いいでしょ」っていったら、「ああ、桃色ね」って、独特の言葉が返ってきました。――寺山さんの意外な言葉ですね。寺山さんは1957年の処女詩集『われに五月を』の扉や本文のカットを、『それいゆ』などに絵を描いていた鈴木悦郎さんに依頼していました。女の子の心をくすぐる才能が、寺山さんに備わっていたのですね。のちに中原淳一さんのご家族と話をしていた時、寺山さんは『ひまわり』『それいゆ』の編集部に詩を投稿していたと聞きました。採用には至っていないのですが、意外に特殊な少女をターゲットにした出版物が好きだったんだと、合点がいきました。――寺山さんは宇野さんの絵をどう見ていたのでしょうか。1967年に寺山さんは「天井桟敷」という劇団を旗揚げするのですが、僕には声をかけず、横尾忠則さんをスタッフに入れてチームをつくりました。その時思ったのは、僕を入れると少女相手の抒情的なものに見えてしまう。前衛というのは、もっと尖っていないといけない。甘すぎず、もっと辛口のことをやりたい。そういう寺山さんの分析は当たっていたと思います。僕の本質をよく理解していて、いわば宇野亞喜良批評を、寺山さんは展開したのではないかと受け止めています。天井桟敷「星の王子さま」■忘れられない風景の数々――子どもの頃からずっと覚えている記憶はありますか?敗戦直後には、リアルでナンセンスは記憶がたくさんあります。バラックの窓から、ある時母親が外を見ていたら、向こうから浮浪児がやってきて、キョロキョロあたりを見渡しながら、何かに瓦を被せて隠して去っていった。母親が瓦をどけてみたら、大きな鯛が一匹出てきた。たぶん夜中にこっそり戻ってきて、ひとり鯛を焼いて食べようと思ったのでしょう。母親はその鯛をぶら下げて帰ってきて、ひさしぶりにお頭つきで鯛のご馳走を食べました。父親がぶつぶつと母の不道徳を攻めましたが、「それくらいで餓死するほど気弱な浮浪児じゃあるまいし」と。その豪胆で無頼な生き方、女性のエネルギーというか、精神のたくましさに胸を打たれましたね。――社会道徳ではなく、ご自分の規範で生きていた。戦時中の疎開先でも、ルールとして食べ物は持ち込み禁止でしたが、母は見舞いに来た時便所に僕を連れ込んで、饅頭を食べさせてくれました。臭い便所で饅頭を食べながら、背徳感に包まれつつ、良心とは異なる母の哲理のようなものが伝ってきました。■人に伝える絵を描く――疎開先でも絵を描いていたそうですね。疎開先から家に「元気です」という絵葉書を送ったのですが、文章では埋められず、「今日のおやつは、芋でした」「茹でた落花生でした」と、絵を描いていました。人に理解されるように絵を意識的に描いたのは、この疎開先での経験がはじまりかもしれません。落花生はなかなか難しいんですよ。――最近はマジョリカマジョルカとのコラボ「マジョリ画」という似顔絵のウェブサイトやパッケージ制作など、多彩なメディアで表現されていますね。昔は写真とイラストを合成するのにも、手間がかかりました。いまはコンピュータで簡単にできるから、幻想的なことが自由にできるようになり、可能性は広がったということでしょう。いろいろな切り口で面白がってもらえるのは、とても嬉しいです。――新しいファンの方が増えそうですね。「おもしろかった」と思ってくれた人が、絵本を買ってくれるといいですね。僕自身は絵本の可能性にどんどん踏み込んでいきたい。絵本がもっと面白いと思われて、みんなの好奇心を受け止め、僕は僕で、いろいろな作家と組んで本の仕事ができたらいいな、と思っています。宇野亞喜良さん「ちょっと待って!」『おばあさんになった女の子は』より 紙/色鉛筆・水彩 230×367mm12月20日より伊勢丹新宿店本館5階=アートギャラリーでは、宇野亞喜良の絵本原画展「宇野亞喜良展《絵本の城》」がスタートする。本展では、宇野亞喜良が約10年程前に手掛けた二つの絵本、『白猫亭 追憶の多い料理店』(小学館)、『おばあさんになった女の子は』(講談社)の原画約60点、版画約10点に加え、書籍や本展初出しとなる「宇野亞喜良 描き下ろし絵柄2017年イヤープレート」などが出品される。ぜひこの機会に、宇野亞喜良の絵本の世界を堪能していただきたい。【展覧会情報】 ■宇野亞喜良展《絵本の城》会場:伊勢丹新宿店本館5階=アートギャラリー住所:東京都新宿区新宿3-14-1会期:12月20日~24日時間:10:30~20:30■作家来店サイン会日時:12月23日 14:00~17:00※12月20日より額装品・カレンダー購入者、先着100名を対象にサイン会整理券を配布。※サインの対象は、会場で購入した作品またはカレンダーに限る。前編「宇野亞喜良“絵本でなければ出来ない表現”」へ戻る
2016年12月14日イラストレーターでグラフィックデザイナーの宇野亞喜良は、ファンタスティックで神秘的な少女像を特徴とする絵を描き、戦後の日本のイラスト界を牽引してきた。82歳の現在も、第一線で精力的に活動を続けている。12月20日から伊勢丹新宿店にて開かれる展覧会「宇野亞喜良展《絵本の城》」では、これまで宇野が取り組んできた絵本の世界を題材にしている。制作プロセスの特徴、作品づくりの原動力など、長年に渡り絵本に注いできた愛情について話を聞いた。■絵本ならではの表現の面白さ――宇野さんにとって、絵本による表現の魅力は、どのようなところにあるのでしょうか?いろいろなタイプの絵本があると思うのですが、文章では表現できない、不思議、幻想的、シュール、ファンタスティック、あるいは残酷な表現に惹かれます。僕が絵と文章をかいた『白いサーカス』(ぽるぷ出版、1991年)という絵本があります。サーカスの団長のもつペン先から一本の線がはじまり、一筆描きで、象、ペンギン、アシカ、馬と、どんどん絵が出てきて、つぎのページにつながり、物語が展開していきます。最後には7匹の子ヤギが狼に食べられそうになり、ライオンにも狙われて……、というところで、「それではかわいそう」と団長が線をひっぱって、絵を線に戻しちゃう。その線を空中に投げて、それがキャンバスになり、団長が入って消えていく。そういう展開なのですが、この表現は、絵本という媒体でなければ成立しません。個人的にとても好きな本です。『白いサーカス』(ぽるぷ出版、1991年)――手がけられた絵本の中で、印象的だった作品について教えてください。『だれかたすけて』(国土社、1996年)という絵本は、文章を映画「魔女の宅急便」の原作者でもある角野栄子さんが書いています。テレビを見ていた主人公の女の子は、「電気を消して寝なさい」といわれるのですが、豆電球がヒョウの目になり、ソファがカバになりヒョウを追っ払い、ピアノがシマウマに、スリッパがハリネズミに、そして回転椅子がぐるぐる回りながらゴリラになって……、という日常生活と幻想が紙一重のような文章です。そういう絵本ならではの魅力を発揮できるテキストに出会ったり、僕が考えてもみなかったような発想でテキストを書いてくれる作家にめぐり合うと、グンと仕事が楽しくなります。『だれかたすけて』(国土社、1996年)――他にも出会いによる刺激がありますか?『りゅうのおくりもの―江ノ島妖怪伝』(教育画劇、2004年)は、ポップアップ、飛び出す絵本です。開けたり閉めたりすると、音まで出ます。ストーリーと構成は自分で考えたのですが、ポップアップ専門のデザイナーに依頼すると、さらに工夫を加えてくれて、予想していたよりも立体化が進み、さらに大きく飛び出した迫力あるものになりました。デザイナーとのコラボレーションだからこそ為し得た作品です。『りゅうのおくりもの―江ノ島妖怪伝』(教育画劇、2004年)■仕事には「遊び」をつくる――作品が生まれるまでの宇野さんの思考やイマジネーションについて。絵をただ描くのではなく、その中にさまざまなトリックを仕組むことが好きです。例えば、これは今年、銀座三越で開かれた個展「綺想曲」に出品した作品です。ピカソの描いた猫の上に、藤田嗣治の描いた猫がいて、その上にミロの描いた猫がいて……という絵で、タイトルは「ピカソとフジタとミロとわたしの猫、そしてコクトーの猫」。「ピカソとフジタとミロとわたしの猫、そしてコクトーの猫」制作年 2016年, 技法 ジクレー版画 ・70部限定来年用のカレンダーも、表紙が箔押しで、猫の目が片方だけで、もう一つの目はくりぬいて猫目石として一緒にいる女の子の指輪におさまっている。そうやってこの猫は女の子と恋愛している。絵をただ描くのではなく、さまざまなトリックを仕組むことが好きです。このようにムフフと思うようなゲームを仕込んで、自分で仕事を面白くする。そうすると絵を描く作業が「労働」ではなくて「遊戯」に変わるんです。2017年のカレンダー――絵本はどのようなプロセスでつくるのでしょうか?絵本のラフをお見せしましょう。束見本に直接、実物通りになるよう、文字も貼り込んで絵を描いていきます。これは『シンデレラ』(フレーベル社 2017年)の時のラフです。描きながら、「シンデレラに対して魔女はもう少し上にいた方がいいな」「もっと大胆な構図に」といった画面構成を、このラフの時点でかなり調整しています。『シンデレラ』(フレーベル社 2017年)のラフ描きながらキャラクターの詳細についてアイデアが湧くこともあります。たとえば、シンデレラの姉の近くには常にダックスフンドを配し、シンデレラは猫とセットに。姉たちも、もう少し意地悪な顔にしようなどと、ラフをつくりながら考えていきます。本番よりラフの方がいいと思えてしまうこともあって、ラフの方の絵を本番に使ったこともあります。――本としての面白さが伝わりますね。絵本の立体的な形が大好きです。どんな紙を選んで、どんなインクで擦るのか。いろいろな工夫を考えます。そして読者の方々には、手元において、眺めて、触って、感じてもらい、その絵本の世界観に浸ってほしい。スマホにはない味わいが、絵本にはありますから。■絵本をテーマにした展覧会の理由――今回の伊勢丹での展覧会に寄せた文章にある、「ちょっと昔の絵本の絵を見ています。口惜しいことに今より良かったりするのがあったり、修正したあとを見つけたり、そしてそれらはすべて、ぼくの青春だったわけで」という言葉が印象的でした。僕はこれまで何十冊も絵本をつくってきたのですが、それぞれ違っていて、展覧会にあたり、描いた時の状況を思い出しながら、自分の絵本を改めて見直してみました。いろいろなテクニックを駆使して、その時代には、こういうことを考えていたな、という感慨がよぎり、その時の気分がよみがえってきました。実は僕、一度も売れる絵本に携わったことがありません。いつの時代も売れる絵本をつくりたいと思ってきたのですが、ヒット本を手がけたことがないんです。なぜでしょうね(笑)――宇野さんの描く絵は、特定のコアで熱烈なファン層に、深く愛されているイメージがあります。僕は子ども向けの絵本は得意じゃない。本のなかに読者が主体的に参加して、何か新しい発見をしたり、想像力を掻き立てられるような、こういう「遊び」も、僕は面白がっているのですが、むしろ大人向けですね。最近は大人向けの絵本も増えてきましたが、まだまだ絵本自体の市民権が確立されていないと感じます。本屋さんでも、児童書のコーナーなのか、アートのコーナーなのか、「絵本」というジャンルは、どこに所属するのか、カテゴリーが曖昧です。「絵本」という確立したジャンルが成立するようになり、もっと多くの人が絵本を楽しめるようになることを願っています。後編「宇野亞喜良“絵の奥にある背景の記憶”」へ続く
2016年12月14日イラストレーター・宇野亞喜良の原画展「宇野亞喜良 展《絵本の城》」が、2016年12月20日(火)から24日(土)まで、伊勢丹新宿店本館5階=アートギャラリーで開催される。今回フィーチャーされるのは、宇野亞喜良が約10年前に手掛けた絵本『白猫亭 追憶の多い料理店』と『おばあさんになった女の子は』。この二つは、数多い宇野の作品の中でもとりわけ人気が高いことで知られる作品だ。会場には絵本原画約60点、版画約10点、書籍などの展示に加え、宇野が書き下ろした「2017年イヤープレート」の販売も行われる。なお展覧会初日である2016年12月20日(火)より、額装品・カレンダーを購入すると、先着100名に、購入した作品に直筆のサインを施してくれるサイン会の整理券が配布される。【開催概要】「宇野亞喜良 展《絵本の城》」会期:12月20日(火)~12月24日(土)会場:伊勢丹新宿店本館=5階アートギャラリー■作家来店サイン会開催日時:2016年12月23日(金・祝) 14:00〜17:00内容:会場で購入した作品またはカレンダーに直筆サイン。参加方法:12月20日(火)より額装品・カレンダーを購入した先着100名にサイン会整理券を配布。
2016年12月12日「美脚になりたい!」この思いを持って、毎日美脚ローラーを使用しているという方も多いのではないでしょうか?確かにその気持ちは大切に持っておきたいものの、美脚ローラーの“正しい使い方”を理解していないと、効果は半減してしまうものです。今回は、美脚ローラーの正しい使い方をご紹介します。美脚ローラーの使い方(基本編)美脚ローラーの基礎的な部分ということで、基本の使い方をご紹介しています。今まで美脚ローラーを使用したことのないという方。そして、今まで使用したことはあるけれども使い方に自信がないという方にもおすすめの使い方をご紹介します。①ふくらはぎの横を、膝の方向にやさしく10回転がしていきます。内側、外側両方行いましょう!②ふくらはぎの裏を、①と同様、膝の方向に優しく20回転がしていきます。③すねの部分を膝の方向に優しく20回転がします。④太ももの内側、外側を太ももの付け根に向かって優しく10回転がします。⑤太ももの下を太ももの付け根に向かって20回転がします。⑥太ももの上を太ももの付け根に優しく20回転がします。⑦太ももの付け根に向かってゆっくり1回ずつ転がしていきます。⑧最後に手にオイルを塗り、足からふくらはぎ、そして太ももまでマッサージします。これをすることで、さらに血流を良くしてくれます。これらが美脚ローラーの「基本」の使い方。さらにご紹介していくのは、美脚ローラーの使い方応用編です。美脚ローラーの使い方(応用編)①①足の裏の真ん中あたりにある「湧泉(ゆうせん)」というツボをプッシュします。このツボは、体全体の老廃物を排出してくれる効果があるので、プッシュしておきましょう。②ふくらはぎの骨のキワをプッシュしていきます。足首から膝下までプッシュしましょう。ここには毒素が詰まっており、特に詰まりすぎている方は痛いと感じるはずです。③基本編の美脚ローラーの使い方を実践します。これでOKです。美脚ローラーの使い方(応用編)②出典:weheartitより①基本編の美脚ローラーの使い方を行います。②美脚ローラーを使用した後、運動を取り入れましょう。こうすることで、足についたセルライトが分解されやすいと言われています。出典:weheartitよりいかがでしたか?美脚ローラーを使うのなら、正しい使い方をマスターしたいですよね。ぜひ、今回の使い方を試してみてくださいね。
2016年11月10日特別展「世界が妙だ! 立石大河亞+横山裕一の漫画と絵画」が広島市現代美術館で開催される。会期は、2016年10月28日(金)から2017年1月22日(日)まで。立石大河亞のコマ割り絵画を含む油彩、60年代から80年代に制作した漫画原画、そして、横山裕一が初期に手がけた絵画、新作漫画『アイスランド』、本展のために描き下ろした漫画原画を紹介する「世界が妙だ! 立石大河亞+横山裕一の漫画と絵画」。我々の世界を参照しながらも、現実を引きずることなく、もうひとつの世界を大胆に提示する。不条理に満ちた、妙な世界の住人が繰り広げる意味不明な会話、 ナンセンスな行為など、一見“なんでもあり”の状況がもたらすユーモア。現実と距離のある世界観に触れることで、自分たちが今いる世界を見つめ直す良い機会をあたえてくれる。立石大河亞立石大河亞(タイガー立石/立石紘一)は、1963年、第15回読売アンデパンダン展に出品し、美術家としてのキャリアをスタートさせた。65年からは漫画を描き始め、ほどなく新聞や雑誌に連載をもつまでになり、漫画家としての地位を確立する。ミラノへと拠点を移した69年には、漫画の手法である「コマ割り」を絵画にもちこみ、ストーリー性や時間的要素を取り入れた絵画を手がけた。横山裕一横山裕一は、漫画家、イラストレーターとして活躍。ベニヤ板にペンキで風景や人物を描きながら、自身の絵画のスタイルを模索する日々の中、イラストの仕事を通じて、2004年に『ニュー土木』で単行本デビューを果たす。「ネオ漫画」 と称される横山の漫画に明確なストーリー展開はなく、複数の登場人物による非友好的かつ目的不明な行為、謎の物体が移動、変形する様子を描写することにより、純粋な時間の流れが表される。【概要】世界が妙だ! 立石大河亞+横山裕一の漫画と絵画会期:2016年10月28日(金)〜2017年1月22日(日)会場:広島市現代美術館住所:広島県広島市南区比治山公園1-1開館時間:10:00〜17:00 ※入場は閉館30分前まで。休館日:月曜日(ただし1月2日、1月9日は開館)、年末年始(12月27日〜1月1日)、1月4日(水)、1月10日(火)観覧料:一般 1,030(820)円、大学生 720(620)円、高校生・65 歳以上 510(410)円※中学生以下無料※11月3日全館無料※ ( )内は前売り及び30人以上の団体料金
2016年10月03日日本を代表するイラストレーターの宇野亞喜良による個展「綺想曲」が、9月28日から10月4日まで銀座三越7階のギャラリーで開催される。同展では、1960年代から現在に至るまで第一線で活躍してきた宇野が、テーマを定めずに感性のままに描いた作品が展示される。個展のタイトルである音楽の「綺想曲」は狂想曲とも呼ばれ、気まぐれに曲が組み合わさりながらひとつの大きな楽曲を形づくるもの。同展のために書き下ろされた新作は宇野が思い思いに描いた作品であるものの、描き終えてみるとひとつのトーンを保っており、まるで綺想曲のような作品構成の展示となった。展示内容は、書き下ろし原画24点に、版画は新作・旧作あわせて15点、そして3点の立体オブジェ。原画はすべてキャンバスで、0S、SSM、4S、8S、50Fで構成され、中でも普段作品としては描くことがほぼない50F(116.7cm×91.0cm)サイズの大作「私は海…」は大きな見どころのひとつとなっている。宇野は今回発表した新作について「ちょっと風変わりなコントのような、絵でしか在りえないジョークのような、ナンセンシカルな詩のような、つまりこれらの絵は発狂した百科事典のようなもののつまりです」とコメントしている。なお、10月2日の14時から17時にかけては宇野自身が在廊する。【イベント情報】宇野亞喜良 展「綺想曲」会場:銀座三越7階ギャラリー住所:東京都中央区銀座4-6-16会期:9月28日~10月4日時間:10:30~20:00(最終日は18:00まで)
2016年09月25日イラストレーター・宇野亞喜良の展覧会「綺想曲」が、2016年9月28日(水)から10月4日(火)まで、東京・銀座三越7階ギャラリーで開催される。1960年代から現在に至るまで、常に第一線で活躍し続ける宇野亞喜良。本展では、描き下ろし原画や新作版画、立体オブジェなど、様々なジャンルの作品を通して、日本を代表するイラストレーターの一人である宇野亞喜良の世界を紹介する。【開催概要】宇野亞喜良 展覧会「綺想曲」開催期間:2016年9月28日(水)〜10月4日(火)時間:10:30〜20:00※最終日は18:00閉場。会場:銀座三越7階ギャラリー(東京都中央区銀座 4-6-16)作家在廊日時:2016年10月2日(日) 14:00〜17:00出品内容:描き下ろし原画、新作版画、立体オブジェ、書籍 【問い合わせ先】銀座三越(大代表) 7階ギャラリー宛TEL:03-3562-1111
2016年09月17日イラストレーター・宇野亞喜良の新たな魅力に出合える作品集『宇野亞喜良 ファンタジー挿絵の世界』が、5月16日に発売される。リボン、水玉、猫、花、お姫様などは、大人になっても忘れることのないキラキラした世界。この本には宇野亞喜良の初期から現在までの絵本の挿絵やブックデザインを中心に、“ファンタジー”をテーマに集められた作品が収録されている。同作品集の発売を記念して、5月15日15時30分からは青山ブックセンター本店内の大教室では、トークイベント「宇野亞喜良の挿絵やイラストレーションについて」(定員110人、入場料1,000円)を開催。ブックデザイナーの名久井直子と評論家で作家の海野弘とともに、宇野亞喜良が自身の挿絵やイラストレーションについて語る。また、5月8日まで渋谷ヒカリエのCUBE 1, 2, 3で開催中の「ユリカナ展II」にも宇野の携わった作品が出展される。【書籍情報】『宇野亞喜良 ファンタジー挿絵の世界』出版社:パイ インターナショナルB5版変形/ソフトカバー/280ページ発刊:2016年5月16日価格:3,200円
2016年05月04日