くらし情報『宇野亞喜良、“絵本でなければ出来ない表現”--1/2【INTERVIEW】』

2016年12月14日 20:00

宇野亞喜良、“絵本でなければ出来ない表現”--1/2【INTERVIEW】

「おやすみなさい」DM『おばあさんになった女の子は』より 紙/色鉛筆・水彩 230×367mm

イラストレーターでグラフィックデザイナーの宇野亞喜良は、ファンタスティックで神秘的な少女像を特徴とする絵を描き、戦後の日本のイラスト界を牽引してきた。82歳の現在も、第一線で精力的に活動を続けている。12月20日から伊勢丹新宿店にて開かれる展覧会「宇野亞喜良展《絵本の城》」では、これまで宇野が取り組んできた絵本の世界を題材にしている。制作プロセスの特徴、作品づくりの原動力など、長年に渡り絵本に注いできた愛情について話を聞いた。■絵本ならではの表現の面白さ――宇野さんにとって、絵本による表現の魅力は、どのようなところにあるのでしょうか?いろいろなタイプの絵本があると思うのですが、文章では表現できない、不思議、幻想的、シュール、ファンタスティック、あるいは残酷な表現に惹かれます。僕が絵と文章をかいた『白いサーカス』(ぽるぷ出版、1991年)という絵本があります。サーカスの団長のもつペン先から一本の線がはじまり、一筆描きで、象、ペンギン、アシカ、馬と、どんどん絵が出てきて、つぎのページにつながり、物語が展開していきます。最後には7匹の子ヤギが狼に食べられそうになり、ライオンにも狙われて……、というところで、「それではかわいそう」

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