新橋演舞場シリーズ第9弾となる『東京喜劇「熱海五郎一座」』が、2023年6月に新橋演舞場にて上演されることが決定した。「熱海五郎一座」は、第一線で活躍中の喜劇人たちが三宅裕司を座長に集結し、観客が心の底から本当に面白いと思える東京の喜劇“軽演劇”を上演しようと2006年に旗揚げされた。2014年に新橋演舞場へ初登場すると好評のためシリーズ化し、豪華なゲストを迎えた華やかなステージを毎年お届けしている。第9弾となる今回は宝塚歌劇団トップ娘役として一時代を築き、現在は女優として大活躍中の檀れいと、女性アイドル界で他の追随を許さないももいろクローバーZの玉井詩織がゲストとして出演する。<公演情報>『東京喜劇「熱海五郎一座」』2023年6月 新橋演舞場出演・構成・演出:三宅裕司出演:渡辺正行 / ラサール石井 / 小倉久寛 / 春風亭昇太 / 東 貴博(交互出演)、深沢邦之(交互出演)ゲスト出演:檀れい / 玉井詩織(ももいろクローバーZ)
2022年10月21日歌手の野口五郎さんが、2022年9月24日に自身のブログを更新。ファンから寄せられるコメントの中に、違和感を抱くものがあるとつづっています。日頃からブログを更新し、日常をつづっている野口さん。更新するたび、ファンからコメントを寄せられるといいますが、中には内容と関係のないものまで書き込まれることもあると明かしました。僕のブログはコメントがとても多いです!とても嬉しいのですが,それはこの場所?と思うものも。ごめんなさい野口五郎オフィシャルブログーより引用野口さんは、一つひとつのコメントに目を通しているからこそ、ブログの内容と関係ないものまで書き込まれていると気付いているのでしょう。ファンからのコメントについて野口さんがつづった言葉に、さまざまな反応が上がりました。・「自分のことを知ってもらいたい!」という考えによって、少し場違いな内容のコメントを残す人もいるのでしょうか…。私自身、気を付けてコメントを書き込もうと思います。・野口さんとファンとの、大切なコミュニティですから、あまり関係のないことは書かないようにしようと思いました。・ブログのコメントについて、正直に伝えていただきありがとうございます!野口さんにとって、ブログは自分の活動を見返したり、ファンとの交流を楽しめたりする場であるはずです。気軽にコメントを残せるからこそ、どんな言葉を贈るかを考えたいですね。[文・構成/grape編集部]
2022年09月27日2022年6月12日、『野口五郎・岩崎宏美2022 プレミアムオーケストラコンサート ~Eternal Voices~』が石川県立音楽堂コンサートホールにて開催された。天候に恵まれ、晴れの日の金沢公演15時スタート。チケットは既に完売し3階まで待ち望んでたお客様で埋め尽くされたホールに開演のベルがなり響く。第1部、先ずはバンド編成に8人のストリングスとの共演でスタート。バンドサウンドと生のストリングスが二人の数々のヒット曲を盛り立てる、会場は一気にヒートアップ!前半の第1部が終わり、20分の休憩をはさみ第2部。いよいよ、オーケストラ・アンサンブル金沢フル奏者との共演が始まる。第2部の曲は全てオーケストラバージョンでアレンジ、演奏され二人の歌唱力に更に磨きがかかる。オーケストラ・アンサンブル金沢と二人のハーモニーはホールに響き渡り、観客はいつにない緊張感とオーケストラの迫力に魅了された。レミゼラブル曲をフルオーケストラで二人が歌唱するのは約35年ぶりになる。指揮者、「渡辺俊幸さん」の紹介で会場は割れんばかりの拍手喝采。サプライズのメンバー紹介では「今回はピアノに文音が参加してくれました。先日はN響のメンバーの方々とご一緒させて頂けたからこそ、今回もチャレンジ出来た!と思います。皆さんに教えて頂いた事を大切にしてくれればと願ってます。楽器で歌う!とは?テンポをどう感じるか?ほんの一歩ですが、前に進んでくれたのではと昨日リハーサルが終わってから、2人で2時間程練習しました(笑)」と、コメントし会場はざわめいた。特別ゲストの文音は、野口五郎の娘でありクラシックを学ぶ音大に通う大学生だ。アンコール前のMCでは、野口五郎から追加公演の情報が発表された。「ここ石川県立音楽堂も完売し、7月1日東京国際フォーラムホールAもお陰様で完売致しました。そこでチケットをお求めになれなかった方の為に8月28日東京NHKホールにて追加公演を致します。もちろんフルオーケストラ東京フィルハーモニー管弦楽団とそして渡辺俊幸先生指揮のもと開催されます」との、サプライズの発表に会場は拍手と歓声で応える。そして、2度のカーテンコールで初のフルオーケストラのコラボ公演は大成功で幕を閉じた。本ツアーは全11公演の内、2公演がオーケストラとのコラボコンサートとして予定されていた。記念すべき1本目が6月12日金沢公演のオーケストラ・アンサンブル金沢とのコンサート、2本目は7月1日東京国際フォーラムホールAでの東京フィルハーモニー交響楽団との共演。そこに追加公演として8月28日東京NHKホールが加わり、計12公演3カ所のフルオーケストラの公演となった。オーケストラ公演は指揮者に渡辺俊幸氏を迎え行われる。<公演情報>追加公演『野口五郎・岩崎宏美2022 プレミアムオーケストラコンサート ~Eternal Voices~』2022年8月28日(日) NHKホール開演時間未定(6月下旬に発表)席種:S席 12,000円 / A席 10,000円 / B席 8,000円指揮:渡辺俊幸管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団<ツアー情報>『野口五郎・岩崎宏美2022 プレミアムコンサート ~Eternal Voices~』6月22日(水) 岡山・岡山シンフォニーホール7月1日(金) 東京・東京国際フォーラム・ホールA7月6日(水) 群馬・高崎芸術劇場7月10日(日) 愛媛・愛媛県県民文化会館メインホール7月15日(金) 広島・JMS アステールプラザ大ホール7月18日(月) 岩手・盛岡市民文化ホール7月22日(金) 北海道・札幌文化芸術劇場 hitaru7月25日(月) 福岡・キャナルシティ劇場8月28日(日) 東京・NHKホール(追加公演)※東京(国際フォーラムホールA、NHKホール)は東京フィルハーモニー交響楽団との共演公演に関するHP:<リリース情報>野口五郎・岩崎宏美初のコラボレーションアルバム『Eternal Voices』発売中●【CD+テイクアウトライブ】価格:3,560円(税込)【CD収録】・恋人よ・ワインレッドの心【テイクアウトライブ】・恋人よ・ワインレッドの心■6月13日(月) テイクアウトライブへ配信・バラ色の人生・18才の彼■7月13日(水) テイクアウトライブへ配信・楽曲5・楽曲6・楽曲7■7月25日(月) テイクアウトライブへ配信・楽曲8・楽曲9・楽曲10・MV(楽曲未定)予約リンク:
2022年06月14日鎌倉五郎本店は、夏のスイーツ「水あんみつ」を2022年5月20日(金)から8月下旬頃まで、期間限定で発売する。まるで“水玉”進化系あんみつ「水あんみつ」再びまるで“食べる水玉”、ぷるぷる食感の進化系あんみつ「水あんみつ」が、2022年夏も鎌倉五郎本店から期間限定で登場。この水あんみつは、「常識を覆すぷるぷる食感!」「飲める!」と口コミやSNSで人気を集める、極上のくちどけを叶えたスイーツだ。メインとなるのは、ぷるぷるの天然水ゼリー。ギリギリのふるふる感を実現させるため、旧来の寒天は使用せず、富士山のふもと富士宮市山宮の地下180mから汲み上げた雲上水を用いた天然水ゼリーを起用している。すっきりとした味わいの天然水ゼリーは、付属の小豆あんと黒蜜を組み合わせることで、より贅沢な味わいに。口に入れるととろりととろけて、あんと蜜のマリアージュを楽しむことができる。【詳細】鎌倉五郎本店「水あんみつ」1個270円、3個入864円、6個入1,836円、9個入2,732円発売期間:2022年5月20日(金)~8月下旬頃取扱店舗:鎌倉五郎本店 鎌倉小町通り本店(神奈川県鎌倉市小町2-9-2)・大丸東京店(東京都千代田区丸の内1-9-1 大丸東京店 1F)・西武池袋店(東京都豊島区南池袋1-28-1 西武池袋本店 地下1階)・パクとモグ 小田急町田店(東京都町田市原町田6-12-20 小田急町田店 地下1階)※ほか、姉妹店の一部や交通機関でも取扱あり
2022年05月20日岸谷五朗による“反戦三部作”の第1作「音楽劇『クラウディア』Produced by 地球ゴージャス」の製作発表会見が5月19日、都内で行われた。2004年に初演され、翌年には地球ゴージャス10周年記念公演として、アンコール上演された同作。この日、司会も務めた岸谷は「初演から18年後、まさかこんな世界情勢になっているとは思いませんでした。演劇は非力ですが、お客様ひとりひとりに反戦を訴える2022年版の作品なんだと、皆の心で一致している」と抱負を語った。桑田佳祐が書き下ろした「FRIENDS」をはじめ、サザンオールスターズの楽曲でつづられるジュークボックスミュージカル。劇中では、愛を禁じられ、戦いに明け暮れる“根國”と“幹國”というふたつの民族の物語が展開。あるとき神が定めた掟に背き、ふたつの恋が芽生えるが......。約12万人の観客を動員し、再演を熱望する声が多かった伝説の作品が18年振りに復活。山本寛斎事務所が亡くなった寛斎さんのDNAを受け継ぎ、衣裳を手がける。数々の舞台で演出を手掛ける岸谷だが、地球ゴージャス公演で、演出に専念するのは初めてのこと。「前回一緒に出演した寺脇(康文)さんも出たくてウズウズしているんですが、最後の盛り上がりでファーストキスのシーンがあるんですよ。寺脇さんも還暦を迎えまして。還暦のファーストキスは見たくないなと(笑)。頼むから出ないでくれと。そうなると、私だけ出るわけには」と笑いを誘い、「若いエネルギーを見せられると、俺も寺も出られないなと思った」と本音も明かした。そんな“若いエネルギー”にあふれたキャストが会見に勢ぞろい。大野拓朗と甲斐翔真 (細亜羅役Wキャスト)、廣瀬友祐と小栗基裕(毘子蔵役Wキャスト)、田村芽実と門山葉子(クラウディア役Wキャスト)、美弥るりか(織愛役)、上山竜治と中河内雅貴(ヤン役Wキャスト)、平間壮一と新原泰佑(龍の子役Wキャスト)、湖月わたる(神親殿役)が登壇し、「FRIENDS」の歌唱パフォーマンスも行った。大野拓朗甲斐翔真大野は初の地球ゴージャス参加で「本当にうれしいですね!」と喜びの声。岸谷による台本は「言葉ひとつひとつに、日本語の美しさを感じて、シェイクスピアを思い出しました。和製シェイクスピアなのかなと」と絶賛した。また、長年地球ゴージャスの舞台に立つことを夢見ていたという甲斐は「いつか、五朗さん、寺さんと同じ舞台に立ちたいと思って、お話をいただいたら、お二人がいない!それだけは残念です」と苦笑いだった。廣瀬友祐小栗基裕初演で岸谷が演じた毘子蔵役を務めることになった廣瀬と小栗は、「プレッシャーもあるんですけど、今は楽しさの方が強くて。五朗さんが生み出し、演じた毘子蔵に僕自身の血を通わせられたら」(廣瀬)、「毎日、期待と不安と喜びが秒単位でせめぎ合っている。ギリギリの状態で『今、俺生きているんだ』と感じながら、楽しい日々です」(小栗)と闘志を燃やしていた。田村芽実また、本田美奈子.さんが生前最後に演じたクラウディア役を受け継ぐ田村は「事務所の大先輩でもあり、小さな頃から大好きな尊敬する存在。うれしいという次元ではない、私でいいのかなという思いがあります」と心境を明かし、「これは生半可な気持ちではできない。きっと私の中で一緒に歌ってくれていると思うので、命がけで精いっぱいにワンステージ、ワンステージを生きたいと思います」と決意を固めていた。取材・文・撮影=内田涼<公演情報>音楽劇『クラウディア』Produced by 地球ゴージャス2022年7月4日(月)~24日(日)東京都 東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)2022年7月29日(金)~31日(日)大阪府 森ノ宮ピロティホール脚本・演出:岸谷五朗主題歌:サザンオールスターズ「FRIENDS」出演:大野拓朗、甲斐翔真 / 廣瀬友祐、小栗基裕 / 田村芽実、門山葉子 / 美弥るりか / 上山竜治、中河内雅貴 / 平間壮一、新原泰佑 / 湖月わたる ほか※大野拓朗と甲斐翔真、廣瀬友祐と小栗基裕、田村芽実と門山葉子、上山竜治と中河内雅貴、平間壮一と新原泰佑はWキャスト。
2022年05月20日2月23日、野口五郎が東京・Bunkamuraオーチャードホールでコンサート「Goro Noguchi in Orchard 2022 Set Sail for the Mirai!〜未来への出帆〜」を開催した。切ないフレーズをエレキギターで奏でる「哀愁のアトランタ」、そしてアカペラ始まりの「歌がある限り」でコンサートの幕が上がった。この日は野口の誕生日。「私、誕生日でございまして、“6”のワンペア(66歳)でございます。今年は皆さんとご一緒させていただいて、こんな嬉しいことはございません」とファンに感謝の気持ちを込めてあいさつすると、温かい拍手が会場に響いた。次のコーナーでは、惜しくもオリコン1位を取れなかった2位の楽曲「むさしの詩人」「針葉樹」「哀しみの終るとき」など数曲をメドレーで披露。それでもみんなが歌えるのが野口五郎の楽曲の素晴らしさだ。「僕が二十歳の頃、大人になった感覚も無いまま別れや出会いの歌を歌っていました」と振り返り、盟友・西城秀樹との若き日のエピソードを話した後、西城の「若き獅子たち」をカバー。2コーラス目に入ると、西城の歌声が会場に響き、最後は野口が声を重ねてハーモニーを奏でた。憧れの御三家(橋幸夫、舟木一夫、西郷輝彦)との共演時のことを話し、「敬愛と尊敬の想いを込めて」と今月20日に亡くなった西郷輝彦を偲び、「星のフラメンコ」を即興でギターの弾き語りで披露。そのサプライズに会場は大興奮。後半、昨年11月に岩崎宏美とコンサートを行ったことについて語り、「僕の中で2度と歌うことはないだろうと思っていた『レ・ミゼラブル』の曲を歌うことができました。自分の中で完全に卒業したと思っていた曲を歌える喜びは格別でした」と言って聴かせた「THE CAFÉ SONG」「Bring him home」はまさしく貴重な2曲。コンサートもいよいよ終盤というところで、「岩崎宏美さんと東名阪でコンサートをやらせていただきました。好評で『またやってほしい』という声も届きました。僕も彼女と一緒にやっているとメラメラとファイトが湧いてくるし、岩崎さんもそうおっしゃってくれるので、『また違う形でできたらいいね』って話していて、僕たちはまだ進化したいという思いがあるので、『じゃあ、やるか!』ってことになりました」と嬉しい知らせが届けられた。5月14日から2人によるコンサートツアーがスタートし、7月1日の東京公演・東京国際フォーラム ホールAでは東京フィルハーモニー交響楽団が参加する「野口五郎・岩崎宏美2022プレミアムオーケストラコンサート〜Eternal Voices〜」となることを発表。そして、「人は歳を重ねるごとに生きる意味の理解も深まっていくのかもしれません。僕も少しずつ考えが変わって、以前は“永遠”なんてないと思っていましたが、僕ができることは永遠に歌うことなんだ。永遠に歌うことができるんだ。今はそんな気持ちです」と想いを伝えて、「水平線へ」「哀しみのソレアード」で本編が終了。アンコールでも「今日、こうして歌うことができるのは奇跡だと思っています。でも、これを永遠だと思って歌い続けていきたいと思います」と改めて誓い、最後は、歌への想い、ファンへの感謝を込めて「A Song For You」を、ピアノとヴァイオリンだけのシンプルな演奏で、マイクを使わず生の歌声を会場に響かせ、この日のコンサートの幕が下ろされた。【公演名】野口五郎・岩崎宏美2022プレミアムオーケストラコンサート〜Eternal Voices〜【券種】S席12,000円(税込)/A席10,000円(税込)/B席8,000円(税込)※未就学児の入場はご遠慮ください。【チケット発売日】2022年3月26日(土)※ただいま、チケット先行予約受付中!良い席はお早めに! 【オフィシャルホームページ】野口五郎 岩崎宏美 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年02月25日2022年2月13日、『岸谷香 感謝祭2022』が横浜のKT Zepp Yokohamaで開催された。根本要(スターダスト☆レビュー)と和田唱(TRICERATOPS)という素晴らしいゲストを招いてのステージ。この『感謝祭』は彼女の誕生日(2月17日)近辺に、感謝の気持ちを込めて行われるイベントで、近年恒例となっている。今回も通常のライブでは観られないサプライズやスペシャルな場面がたくさんあった。音楽の楽しさとバンドの楽しさが詰まった夜となった。まずは岸谷香(Vo&G)、Yuko(G&Cho)、HALNA(B&Cho)、Yuumi(Dr&Cho)というUnlock the girlsの4人での演奏からの始まり。オープニングナンバーは彼女たちの名刺代わりの曲「Unlocked」だ。岸谷が右手のこぶしを突き出して力強くシャウトしている。岸谷のテレキャスター、Yukoのレスポール、HALNAのベース、Yuumiのドラムスによる力強いアンサンブルからは、楽しいイベントにするのだという意気込みまでもが伝わってくるようだ。「Unlocked」の《Do you wanna dance?》というフレーズが観客を開放的な音楽空間へと誘っていくかのように響く。“Unlocked”とは心の鍵をかけないこと。オープンマインドこそが楽しいイベントの必須条件だ。岸谷香「今日はいろんな条件の中、たくさん集まってくれてありがとう。全力で楽しみましょう」という岸谷のMCに続いての2曲目はプリンセスプリンセスの「HIGHWAY STAR」。開放感と疾走感を備えたソリッドな演奏が気持ちいい。みずみずしいボーカル&コーラスとキレ味のあるパワフルな演奏が共存しているところもUnlock the girlsというバンドの魅力だろう。続いてはゲストコーナー。聞き覚えのあるコードをYukoが奏でている。その演奏に4人のコーラスが乗っかっていく。TRICERATOPSの「Raspberry」のコーラスと演奏で和田唱を呼び込むという粋な演出だ。しかも和田が手ぶらで登場した。ギターを忘れたわけではない。和田が振り向きざまにスタンドマイクを掴むと、「Raspberry」のワンフレーズを歌っての始まりとなった。和田唱(TRICERATOPS)さらにそのままTRICERATOPSの「FEVER」へ。岸谷とYukoが印象的なリフをユニゾンで弾き、和田がハンドクラップしてスタンドマイクを握って歌い出した。見慣れぬ光景に心躍ってしまう。ライブという非日常の中に、さらなる非日常が生まれていく。Unlock the girlsによるアレンジも秀逸で、コーラスの入り方がかっこいい!曲の終盤ではレスポールを手にした和田がギターソロを披露。観ているだけで、アドレナリンが出てしまうようなシーンが次から次へと出現する。これはなんとスペシャルなコラボレーションだろう。岸谷のリクエストによるTRICERATOPSの「if」では岸谷がウーリッツァを弾き、和田がストラトキャスターを弾きながら歌う編成。ウーリッツァや女性コーラスが入ることによって、曲の表情が変わっていくところがおもしろい。男性3人で奏でる「if」と男性1人女性4人で奏でる「if」。曲に対するまなざしのあり方の違いが曲の世界観に大きな影響を与えていると感じた。共通するのはグルーヴィーであること、そして曲が展開していくほどに演奏が白熱してソウルフルになっていくこと。セッションの魅力が詰まった歌と演奏が見事だった。エッジの効いたファンキーなロックンロールの魅力を堪能したのはTRICERATOPSの「Milk & Sugar」。岸谷は赤いマーティン、和田はテレキャスターを弾きながらの演奏。まさにミルクとシュガーのように、和田とバンドが影響しあい、混ざり合っていく。岸谷と和田が共作した岸谷のソロ曲「My Life」は、岸谷のキーボードと和田のマーティンを手にしての演奏。互いが寄り添いあっていくような歌と演奏によって、観ているこちらの胸の中にも、温かなものが流れ込んできた。続いても二人の共作曲の「ミラーボール」。観客のハンドクラップも加わっていく。岸谷のウーリッツァで始まり、岸谷の歌声に和田がハモっていく。和田はES-335を弾きながらの歌。5人が生み出すグルーヴに合わせて、観客の手がワイパーのように揺れていく。会場内に音楽のエネルギーを注ぎ込んでいくような歌と演奏だ。曲のエンディングでは岸谷がテレキャスを演奏して、和田を送り出した。ここからの3曲は再びUnlock the girlsでの演奏。1曲1曲の持っている色合いの違いによる場面転換が鮮やかだ。せつない歌声とブルージーな演奏が染みてきたのは「BOY」。岸谷のテレキャスターとYukoのES-355、ベース、ドラムによる繊細かつ優美なアンサンブルに聴き惚れた。続いて演奏されたのは「Signs」。「この曲を書いたのは、私の友達の命の炎が消えかけている時で、彼女が確かに私のそばにいたことを残したくて書きました。この曲を歌うたびに彼女が私の中にいるような気がします」という岸谷のMCに続いての演奏。岸谷が目を閉じて歌っている。メンバーが曲に込められた思いを深く共有しながら演奏していると感じた。生きるということは、大切な誰かとともに過ごした証しを内面に刻んでいくことでもあるだろう。その内面に刻まれたものが、こうして歌となり、バンドや観客に共有されていくことのかけがえなさや尊さも実感した。一転して「PARAISO!」では岸谷がハンドマイクとタンバリンを持って、キュートでチャーミングなボーカルを披露した。Yuko、HALNA、Yuumiのコーラスもキュートだ。後半では岸谷がピアノを弾く場面もあった。Unlock the girls続いては二人目のゲストのコーナー。岸谷がピアノの弾き語りで歌い始めたのはスターダスト☆レビューの名曲「木蓮の涙」だ。ステージの下手から登場した根本要が、その歌声を引き継いでいく。ハンドマイクを持って歌い、そして上空を見上げ、左手を上にあげている。壁や天井を越えて、雲や空を越えて、どこまでも届いていきそうな歌声だ。その歌声に岸谷のピアノがそっと寄り添っていく。悲しい歌だが、不思議な浄化作用を備えている。悲しみや痛みまでも、自分の内面に取り込んで、自分の一部にしていくという意味では、「Signs」とも共通するところがあると言えそうだ。根本のボーカルには、聴く人々の中にある大切な記憶を揺さぶっていく特別な力が宿っていると感じた。拍手が波のように押し寄せてくる。しかしその感動の余韻をあえて打ち消していくようだったのは、根本のこんなMCだ。「ごめんね、こんな暗い歌で。いきなりこんな葬式みたいな歌を歌ってどうするんだよって話だよな。せっかく感謝祭で」と、感動を一気に笑いへと転じていく天才的なトークが全開となった。もちろん岸谷とのトーク後には、Unlock the girlsとの楽しいセッションへと突入。スターダスト☆レビューの「今夜だけきっと」では、モータウン風のアレンジの演奏に乗って、根本の歌声と岸谷のコーラス、さらにメンバーのコーラスによって、会場内がハッピーな空気に包まれていった。根本要(スターダスト☆レビュー)「心の中で大合唱してください」という根本のMCに続いては、スターダスト☆レビューのファンキーなロックンロールナンバー、「ブラックペッパーのたっぷりきいた私の作ったオニオンスライス」。聴いているうちについ一緒に歌いたくなる楽しいロックンロールだ。岸谷と根本の明るいエネルギーが相乗効果でさらにハッピーなグルーヴを生み出していく。おそらく会場内の観客も心の中で歌っていたに違いない。観客を巻き込んでいく根本のステージパフォーマンスはさすがのひと言だ。根本のストラトキャスターによるソロ、Yukoのレスポールによるソロ、岸谷のテレキャスターによるソロと、3人のギターのソロ回しも堪能した。根本の横にUnlock the girlsの4人が並んで、アカペラでコーラスを披露する場面もあった。ガールズに囲まれて、歌う根本という光景も新鮮だ。根本の言葉を借りるならば、まさに「お花畑のようなコーラス」が実現。ステージ上の全員にも笑顔の花が咲いていた。「AVERAGE YELLOW BAND」でも一体感あふれるバンドサウンドを展開。根本、岸谷、メンバーでのコーラスの掛けあいもあり。《でかい声で一緒に歌ってくれ》というフレーズではないが、観客も心の中で大きな声で歌っていたに違いない。観ているこっちまで、メンバーに交じって一緒に参加しているような気分を味わった。ゲストの根本を交えてのラストの曲は「Diamonds<ダイヤモンド>」。根本がオリジナルキーのままで歌っているところがすごい。岸谷が楽しそうにハモっている姿も印象的だった。アカペラのUnlock the girlsのコーラスも交えつつ。根本の自在なギターソロとバンドのコーラスが混ざり合って、化学変化を起こしていく。このセッションの瞬間そのものが「ダイアモンド」のようだった。本編の最後を鮮やかに締めくくったのはUnlock the girlsの演奏だ。印象的なギターリフで始まり、一気にバンドサウンドが全開となったのは「ハッピーマン」。ゲストを交えてのセッションも楽しいが、ガールズバンドとしての一体感と開放感あふれる演奏も最高に気持ちいい。岸谷のダイナミックな歌声にはたくさんの思いが詰まっていると感じた。愛も感謝もエネルギーに変えていくような歌声だ。4人とも思う存分、演奏を楽しんでいることが伝わってくる。ラストはYuumiを囲んで、4人の演奏がどんどん加速していく。「こんなに楽しいステージができて、幸せだなと思っています。今日のたくさんの曲からどうぞエネルギーをもらって、素晴らしい日々を送って下さい。私たちにも大きなエネルギーになりました」との岸谷からの言葉に続いて、『感謝祭』の本編を締めくくったのは「STAY BLUE」。プリンセス プリンセスの富田京子が作詞した曲だ。岸谷のテレキャスターの弾き語りで始まり、すぐにメンバーが加わって気持ちよく疾走していく。《細く長いトンネルを超えていくんだ》《この輝きはSTAY BLUE》といったフレーズが、困難の多い今の時代とリンクして力強く響いてきた。アンコールでは和田と根本も参加して、6人でプリンセス プリンセスの「GET CRAZY!」を演奏。ギター4人という編成で、根本、和田、岸谷の順でリードボーカルを取っている。さらにHALNAのベースソロ、Yuumiのドラムソロ、Yukoのギターソロも交えて、全員が一体・一丸となって、音楽を紡いでいく。演奏が終わると、最後は6人が手をつないで笑顔で挨拶した。岸谷香とUnlock the girlsのメンバー、根本要と和田唱というゲストの息の合ったセッションによって楽しい空間が出現した。ともに歌い、ともにハモり、ともに奏でることの楽しさは、観ている側にもしっかり伝わったに違いない。トンネルの先にある光や青空のような、明るいエネルギーをもたらす『感謝祭』となったのは、岸谷香の音楽への情熱と、朗らかさや強さや大らかさを備えた彼女の人間性によるところが大きいのではないだろうか。「類は友を呼ぶ」という言葉があるように、彼女のもとに素晴らしいミュージシャンたちが集った夜となった。音と音だけでなく、人と人との交わることの素晴らしさやかけがえのなさも実感した。そしてもうひとつ感じたのは、音楽とはどんな時も頼もしい味方であり続けるということだ。うれしい時も悲しい時も苦しい時も音楽はそばにある。Text:長谷川誠Photo:MASAHITO KAWAI<公演情報>岸谷香 感謝祭20222月19日(土) 23:59までアーカイブ配信中【チケット情報】配信視聴券:4,000円(税込)チケット販売期間:2月19日(土) 18:00まで販売URL:セットリスト■Unlock the girls1. unlocked2. HIGHWAY STAR■和田唱3. FEVER4. if5. Milk&Suger6. My Life7. ミラーボール■Unlock the girls8. BOY9. Signs10. PARAISO!■根本要11. 木蘭の涙12. 今夜だけきっと13. ブラックペッパーのたっぷりきいた私の作ったオニオンスライス14. AVERAGE YELLOW BAND15. Diamonds<ダイヤモンド>■Unlock the girls16. ハッピーマン17. STAY BLUEEN. GET CRAZY!関連リンク■岸谷香オフィシャルサイト: Channel:■Unlock the girlsInstagram::■スターダスト☆レビューオフィシャルサイト:■TRICERATOPSオフィシャルサイト:
2022年02月17日岸谷香が、2月13日に神奈川・KT Zepp Yokohamaで開催するライブイベント『岸谷香 感謝祭2022』の模様を生配信することが決定した。2019年より行われている『岸谷香 感謝祭』は、岸谷が毎年元気に楽しく音楽をやれている事に感謝し、毎回様々なゲストとセッションをする恒例のコラボイベント。今回は自身のガールズバンド・Unlock the girlsを従え、根本要(スターダスト☆レビュー)と和田唱(TRICERATOPS)といったそれぞれ交友のある実力派のフロントマンふたりと豪華セッションを披露する。視聴チケットは1月23日12時より発売中。なお生配信終了後から2月19日23時59分までアーカイブ配信も予定されている。<ライブ情報>『岸谷香 感謝祭2022』2022年2月13日(日) 神奈川・KT Zepp Yokohama開場 16:45 / 開演 17:30ゲスト:根本要(スターダスト☆レビュー) / 和田唱(TRICERATOPS)【チケット情報】・有観客チケット:全席指定9,000円(税込 / ドリンク代別)・配信視聴チケット:4,000円(税込)チケット購入リンク:岸谷香 オフィシャルサイト:
2022年01月31日2022年2月13日に開催される『岸谷香 感謝祭 2022』に先駆けてのホストとゲストの対談。岸谷香×和田唱(TRICERATOPS)の後編では、『感謝祭』でのコラボレーションのアイデアがたくさん出てきた。岸谷のプライベートスタジオでの取材であり、すぐそばにピアノとギターがあるので、弾きながら会話が進行。対談自体がコラボレーションの一部分みたいでもあった。一緒に演奏する楽しさは、言葉はもちろんふたりが奏でる音からも伝わってきた。バンドについて、当日の演出について、それぞれの性格についてなど、会話の内容も自在。『感謝祭』への期待が広がる対談となった。※前編は こちら()――岸谷さんと和田さんと根本さんに共通するのは音楽・バンド・楽器への情熱なのではないかと感じます。和田一緒に飲んだ時にも楽器トークで熱く盛り上がったんですよ。女子でこういう人あまりいなかいよなぁって新鮮な驚きがありました。香さん、本当に楽器のこだわりがあるよね。岸谷唱くんのこだわり方とはまたちょっと違うんだけどね。唱くんはギター小僧がそのまま大人になったみたいなタイプじゃない?(笑)ちっちゃい頃からギターが大好きで、ずっと弾いていたんだろうと思うんですね。私は踊りや振り付けが嫌で、「楽器を持たないのは嫌だ」「それは自分じゃない」ってところから始まって、長年かけて、本番のステージで弾けるようになってきたタイプだから。「楽器を離さないぞ」という気持ちは強いんですが、唱くんは自然にギターが大好きだよね。唱くんのライブでの演奏を観ると、「ギター、うまいなぁ」っていつも思いますね。岸谷香和田いやいや(笑)。――2016年にはそれぞれのライブにゲストで出演しています(TRICERATOPS『PREMIUM ACOUSTIC LIVE』2016年4月17日SHIBUYA CLUB QUATTROと『KAORI PARADISE 2016ーはじめてのひとり旅ー』2016年7月24日品川プリンスホテルクラブex)。その時の感想を教えてください。和田僕はいまだにクラブexでの「Diamonds」の最後の締めのフレーズが悔しいよ。本番でしくじりまくって、「もう1回!」「ああ、もう1回!」って4回繰り返したんだよね。(ここでギターを手にして、実際にそのしくじったリフを何度も再現する)あのしくじりはいまだに自分の中でもしこりとして残っている(笑)。岸谷じゃあ『感謝祭』で、そこの部分やる?(笑)和田ぜひぜひ、リベンジさせて!(笑)岸谷TRICERATOPSのアコースティックライブに出た時にも「Diamonds」やったじゃない?和田ああ、やったね。岸谷その時、とても新鮮だった。私は男の子と女の子が無理して同じキーでやるのって、好きじゃないのよ。和田「Diamonds」は男にはキーが高いしね。岸谷だからどっちかがすごくよろしくない状態になるのよ。和田あるある。男のキーに合わせたら女子には低すぎるし。どっちかが無理することになるよね。岸谷だから私は唱くんが歌うところは唱くんのキーにしたんですね。「Diamonds」は普段はEなんだけど、Aでやったのね。出だしが唱くんだったから。和田そうか、途中で転調したんだ(ここで再現して、ギターを弾きながら歌う)。岸谷そうそう、それで間奏で知らんぷりして原曲のキーに戻って、2番は私が歌い出すというアレンジだったんですけど、唱くんの「Diamonds」、とても新鮮でした。あの時はギターなしでハンドマイクだけで歌ったもんね。――それはとてもレアではないですか?岸谷そう。私がピアノを弾いていたんですよ。吉田佳史くんもドラムを叩きながら、笑っていました(笑)。和田僕がギターを弾かないで、ハンドマイクで歌うことって、そうはないからね。岸谷そう。Aのキーでやった「Diamonds」もとても新鮮だった。キーっておもしろいなと思って。あと、来てもらった時に、TRICERATOPSの「ポスターフレーム」を一緒にやって、すっごく楽しかった。この曲は分数コードだから、ピアノに任せて!みたいな(笑)。あれでコラボで伴奏する喜びを知りました。和田香さんとの付き合いのブランクが長かっただけに、その後、お互いのライブに参加したり、一緒に曲を作ったり、レコーディングをしたり、いろんなことを一緒にできて、うれしかったですね。岸谷レコーディングでもTRICERATOPSの中に混ぜてもらって、4人で録るのがおもしろかった。バンドっていいなあと実感しました。バンドっていいテイクが出る時って、あっ、出た!って感じになるよね(笑)。和田その場で何か思いついたら、「おっ、これをやってみようよ」ってすぐにできるしね。「My Life」のサビにギターで「こういうフレーズを入れてみない?」って香さんが言って、その場で一緒にやったの覚えてる?(そのサビのギターのフレーズを弾いてみせる)和田唱(TRICERATOPS)岸谷あっ、やったやった。ふたりで同じ部屋に入って、マイク1本で「せーの」でギターを録ったよね。和田そう、このアルペジオ。(ギターで弾いてみせる)岸谷やったね。(ユニゾンでピアノで同じフレーズを弾く)同じフレーズを一緒に録ったね。和田そうそう、「そこ、同じでいいの?」って僕が聞いて、香さんが「同じでいいの」って。こうやって一緒に演奏していると、どんどん思い出すね(笑)。(しばらく当時のレコーディングを再現して、ふたりでギターとピアノを弾きまくる。さらに一緒にハモっていく。音楽の楽しさ、美しさがスタジオ内にも漂っていく。取材中とは思えない、やわらかくて温かな空気だ)岸谷なんか、止まらなくなっちゃうね。後半のここのところもさ、私が「4小節ぶちぬきでGで行こうよ」って言ってやってたら、唱くんが遠慮なく、「いや、ベースは絶対にBに上がりたい」って言うから「わかりました」って(笑)。林幸治くんが途中で「どっちをやればいいの?」って顔をしていたよね(笑)。ふたりとも一番大事にしているのは、音楽としてグッと来るかどうかだっていうところ(岸谷)和田やりとり、楽しかったよね。ふたりでああだこうだ言い合ってて。しかもそのやりとりのテンポが早い。香さんは僕のことを「せっかちだ」って言うけれど、違うんですよ。香さんのほうがせっかちなんです(笑)。岸谷お互いにそう思っている(笑)。林くん、せっかちがふたりもいるから、困ったんじゃないかな(笑)。音符を数音弾くたびに「違う!それじゃない!」「あっ、それそれ!」とか、どんどんふたりの声が入ってくるから。和田多分、あのレコーディングの日、林は相当疲れたと思う。僕と香さんがあまりにも「ああだこうだ」っていうから。しかもふたりともどんどん思いついちゃうし、その思いつきのテンポが異常に早いでしょ?(笑)。岸谷唱くんが「あっ!」って言った瞬間に、「よし!わかった!」って(笑)。説明しなくても、「あっ」っていうだけで、何を言うかが想像がつくんですよ。途中からマネージャーとか、みんな笑っていたよね(笑)。――以心伝心というか、まさに息が合っているんでしょうね。岸谷すごいスピードで物事が決まっていきました。でもふたりとも一番大事にしているのは、音楽としてグッと来るかどうかだっていうところも良かったですね。――最終的にやっぱり音楽的な共通点があるんですね。和田「My Life」で作った三声のコーラスがあって。「この曲を参考にして、コーラスを作ってきてほしいんだけど」って、香さんが聞かせてくれたブライアン・ウィルソンの曲、実は僕がメチャメチャ好きな曲だったんですよ。『Brian Wilson Reimagines Gershwin』というガーシュウィンのカバーアルバムの2曲目の「The Like in I Love You」。みんなが聞いているようなメジャーな作品じゃないだけに、あれはとてもびっくりした。岸谷そういうことも含めてツーカーでした。「ブライアン・ウィルソンみたいなコーラスを作ってきて」って頼んだら、唱くんが水を得た魚みたいに喜んでやってくれました(笑)。で、唱くんが作ってきたものをその場で歌ったら、それで本チャンOK(笑)。――「ミラーボール」と「My Life」は『感謝祭』でも聴きどころになりそうです。岸谷「ミラーボール」はTRICERATOPSのアコースティックライブにお呼ばれした時にやっただけで、エレクトリック編成のバンド演奏ではやってないんですよ。Unlock the girlsでは演奏しているんだけど、その時は同期ものを使ってエレクトロな感じのポップスでやっているので、実はレコーディングしたあの形は生ではやったことがないのよ。和田そうか、まだ1度もやってないんだ。僕が“girls”の演奏で感心したのは大サビのところで、一拍あけたこと。このやり方っていいなって思った。だってクロスしなくて済むでしょ。岸谷そう。レコーディングはクロスしてたから、あけたの。(ここでギターとピアノでの確認作業がしばし続く)――今回は根本さんとも共演することになります。和田要さんとは『クリスマスの約束』で顔合わせはしていますが、実際の共演は意外にないんですよ。同じ番組に出ているけれど、直接的なコラボはほぼしてないんじゃないかな。――『感謝祭』のコラボ、貴重なものになりそうですね。岸谷要さんもギターが大好きで、ギターソロ、ガンガン弾くんですよ。80年代の超絶ギターソロみたいなのをやるので驚きました。和田ギタリストとしての要さんは僕とはタイプが違うんですよ。プレイはかなりテクニカル。しかも要さんってとてもフレンドリーな性格で、普段はいっぱいおしゃべりして場を和ませてくれるけど、ギターソロになると、真顔になって表情をまったく変えないから、びっくりですよ(笑)。――それだけ真剣に集中しているということなんでしょうね。岸谷私の場合はYukoというギタリストが同じバンドの中にいるから、「ここは弾かなくてもいいや」ってこともあるんだけど、唱くんも要さんもギターを弾かないことはほぼないわけじゃない?ボーカル&ギターが3人いるので、いろいろできそう。ギターを持ってきてもらって、それぞれのギターソロを楽しみたいな。和田僕は精いっぱいやりますよ。今、ギターの話ばかりしてますけど、要さんも香さんもまずボーカリストとして素晴らしいので、そこも気合が入りますね。岸谷要さんはすごいよ。夜中までずーっと歌って、次の日は朝早くから歌っているから。和田ライブで疲れたと思ったこと、1回もないらしいよ。「ライブって疲れないじゃない?」って言うから、「いやいや疲れますよ」って(笑)。岸谷一番年上なのにね。和田喉の調子が悪くても、ライブは楽しいって言いますもん。あれはすごいな。僕は調子が悪い時はライブ、つらいですもん(笑)。要さんの境地に一生のうちに到達できるのかな。岸谷でも要さんも若い時は頑張っちゃってたって話を聞いて、少し安心しましたけど。――和田さんはUnlock the girlsの中で演奏するのはどうですか?和田女性バンドに加わるのは未経験ですから、楽しみです。なんかプリンスみたいですよね(笑)。プリンスも一時期、やってたんですよ、プリンス以外は全員女子。岸谷3RDEYEGIRL(サードアイガール)ね。和田どんなふうになるんだろう?Unlock the girlsでのライブも観させていただきました。いい演奏するし、彼女たちいい表情でやってるし、とても楽しみですね。岸谷彼女たちもメッチャ楽しみにしてますね。彼女たちは年齢的にも多分、TRICERATOPSを聴いていた世代だろうし。和田FLiPとは随分前に対バンしたことがあるので、ギターのYukoちゃんとドラムのYuumiちゃんは前から知ってました。Yuumiちゃんは対バンした流れで、何度か僕らのライブも観に来てくれました。ベースのHALNAちゃんとは共演したことがありませんが、楽しみです。最近は女子のバンドが増えて、いいプレイをする子がたくさんいるよね。岸谷うちのバンドのメンバーも、女の子だからってことではなくて、それぞれいちミュージシャンとして、いいグルーヴを出すんですよ。だから歌っていて、とても気持ちいいの。でありつつ、女の子としての良さも持っているので、いいなあと思っています。――バンドとソロの魅力ということについても聞きたいのですが。おふたりともバンド活動もソロ活動もやっているという共通点があります。和田いや、僕はそんなにソロをやった感はなくて。岸谷ええっ?思いっきりソロじゃない?和田ソロなんだけど、ひとりでやってきたからね。これがバックバンドを入れてやっていたら、ソロ活動をやっているという感覚が強くなるのかもしれないけれど、僕の場合はレコーディングもひとりだけでやったし、ライブもひとりだけでしょ。岸谷ああ、そっか。和田だからひとりでやりましたというだけで、ソロ活動をやりましたという認識があまりないの。岸谷でもそうかもしれない。ソロ活動って、バンドと何が違うかというと、1対サポートという関係性があって、他の人がいることが大きな違いになるわけだけど、ひとりでやってると、そこはないもんね。和田そうなんだよね。バンド以外の他の人とやったことがなくて、そこも未経験。僕は未経験が多いですね(笑)。――サポートメンバーとやることはイメージできないんですか?和田今のところはそうですね。自分がソロをやるとなった時に、考えはしたんだけど、まだ今は違うかな、どこまでひとりでできるか確かめたいなという気持ちが強かったんですよね。岸谷バンドを解散したわけではないことも大きいんじゃない?“バンドがあるのに、なんで他の人とやるの?”みたいな感覚もあるでしょ。和田ああ、それはちょっとあるね。岸谷私もプリンセス プリンセスで活動していて、ソロをやった時には、全然違う音楽性でやることを意識しました。オーケストラを入れるとか、これだったら、まったく違うものだから、他の人とやるのもわかるよねって、誰しもが納得する形でやっていた気がします。だって、ソロをやると言いつつ、違うバンドみたいな形でやると、浮気してるみたいになるじゃない?和田そうなるよね。浮気感はどこかで出てくる気がする。サポートメンバーとやるんだったら、バンドでやればいいんじゃない?とか、いろいろ考えますね(笑)。岸谷私はバンドを体験して解散して、その後、サポートのメンバーもひとりぼっちも体験して、またUnlock the girlsをやっているわけじゃない?プリンセス プリンセスが解散した時、「ガールズバンドはもうやらないぜ」って思ったんだけど、今はまたこういう形でやることができて良かったなと思っていますね。和田今言われるまで、プリンセス プリンセスとUnlock the girlsが同じくガールズバンドだってこと、まったく意識してなかった。岸谷私は男性ミュージシャンとやる時には“1対サポート”という関係を感じるのね。だからバンドをやるなら、やっぱり女の子がいいなあって思いました。バンドって、きっと気質だよね。もともとソロで活動している人がバンドをどう捉えているかはわからないけれど、“1対サポート”と“バンド”って、外から見ると、同じ形態に見えるかもしれないけれど、まったく違うものだから。同じように歌っていても、感覚もまったく違うしね。私はやっぱりバンドが好きだな。理由はわからないけれど、されどバンドなんだよね。和田僕は子供のころからバンドへの憧れがあったからね。自分がデビューする時もバンドでデビューしたいと思っていたし。バンドって、実際にやってみるまではどういうものなのかよくわからないのに、その一員になりたいという憧れだけはずっとあって、今もその感覚は続いてますね。岸谷バンドって、その人たちが集まっただけで、音を出さなくてもバンドのたたずまいがあって。どんなに演奏がうまくても、バンドとそうじゃない人たちとでは出てくる音が違うと思うんですよ。精神の違いみたいなものが出るというか。僕は要さんが仕切るんじゃないかと思っていますよ(和田)――『感謝祭』では岸谷さん、和田さん、根本さんで、ギター、キーボード、コーラス、いろいろな組み合わせが考えられますが、今の時点で考えていることはありますか?岸谷とりあえずステージに鍵盤も置くことだけは決めているから、唱くんとピアノとギターでふたりだけというのはやりたいですね。和田それもいいね。――さっきからピアノとギターでふたりでやってる感じ、いいですよね。和田そう、あの感じですよね。「My Life」みたいな曲をふたりでやるのもありだし。岸谷要さんともふたりでやりたいし、唱くんともやりたいですね。あとはそうだな、生まれて初めてのガールズバンドの一員に加わっての演奏も楽しんでいただきたいですね。うちのバンドのメンバー、みんな、コーラスがめっちゃ上手だから。和田あ、それはいいね。そう言われると、「My Life」もコーラスがほしくなっちゃうな。歌えるっていいねぇ。岸谷あとは唱くんとの出会いの曲でもある「Fever」を、許してもらえるなら、私たちでアレンジして、鍵盤を入れたり、コーラスを足したり。和田もちろん。岸谷女子の「Fever」にしたりとか。和田ああ、いいね、だったら僕はギター、弾かないな(笑)。それもいいでしょ、ハンドマイクを持って、ノリノリで踊りながら歌う(笑)。岸谷それはおもしろそう。でも唱君はギターがないと、途中で間が持たなくなるかもよ。和田あり得るけれど、それはそれで楽しもう!(笑)。岸谷ただお呼びして、私たちがバックバンドをやりますっていうだけだともったいないから、せっかくだから、驚かせるくらいこっちでアレンジしちゃいたい。和田ああ、いいね!岸谷「もし嫌なところがあったら言ってね」って。和田OK、OK。じゃあアレンジしておいて。キーだけは現キーで、アレンジはもうおまかせ。岸谷やったー!(笑)岸谷楽しみだなあ。ツインギターをやろうよ。オクターブでハモったり。和田いいよ。楽しみだね。曲、何をやるか考えておいて。岸谷はい!(笑)――岸谷さんと根本さんの対談では、和田さんがリハを仕切るのではないかとの話になっていましたが。和田いやいや、僕は要さんが仕切るんじゃないかと思っていますよ。多分、僕がいちばんおとなしいですよ。――『感謝祭』のトーク、かなりにぎやかになるんじゃないですか。和田要さんとは先日放映された『クリスマスの約束』でもご一緒しましたけど、要さん、転換の時もいろいろ話していたんですよ。放送されないところも、要さんが全部つないでいた。あのパワーはすごいですよ。僕はきっと本番ではそんなにしゃべらないと思いますよ。最近、わかったことなんだけど、まわりがあまりしゃべらないと、結構喋るんですよ。ここは僕がまとめなきゃいけないんだなっていう本能が働くんですね。でもまわりに喋る人がいると、おとなしくなる傾向があります(笑)。――責任感ゆえに話すということですね。和田TRICERATOPSでは、今は林も喋るようになりましたが、以前はほとんどしゃべらなかったので、僕が話すようにしてましたし、うちの家族といる時、母がいて、奥さんがいる時って、僕はまったく喋らないです。要さんがいて、香さんがいるでしょ。きっとそれと同じ現象が起こるような気がする。僕は時と場合によって、すごく変わるんですよ(笑)。岸谷私も実はそうだから、シーンとなる場面があるかも。いや、ないかな(笑)。そこは要さんを頼りましょう。和田要さんは「何も考えてなくても、口を開けば、どんどんトークが勝手に出てくる」って言ってましたからね!「でまかせでいいんだよ」っていうんですが、でまかせにしては気が効いた言葉がたくさん出てくる。やっぱり才能ですよね。――今回の対談でもふたりのかけあいは相当おもしろいですよ。和田香さんはどんどん返してくれますからね。岸谷お互いにせっかちだから、言葉の頭でさんざんかぶっちゃって、聞いてる人はわけがわからないかも(笑)。――セッション的な楽しみもありそうです。岸谷スリーコードのロックンロールで、それぞれのソロで好きにやるとかね。プリンセス プリンセスのロックンロールもあるから、そこから発展させていくとか。和田あっ、それはいいね。お客さんもそれはうれしいんじゃないかな。岸谷お客さんに楽しんでもらうことはもちろんなんですが、バンドのみんなも楽しみにしているし、待ち遠しいですね。和田普段はないシチュエーションだから、意外と女子の中に入って、緊張するかも。僕、どうしょう、カチカチに緊張しちゃったりしたら(笑)。――逆に超ノリノリで、ゴキゲンで演奏するかもしれませんよ。和田味をしめて、ハマって、女子でバンドを結成したりとか(笑)。岸谷唱くんの女子力が発揮されるかもしれませんね(笑)。本番はもちろんですが、まずはリハが楽しみです(笑)。Text:長谷川誠 / Photo:吉田圭子<ライブ情報>『岸谷香 感謝祭2022』2022年2月13日(日) 神奈川・KT Zepp Yokohama開場 16:45 / 開演 17:30出演:Unlock the girlsサポートミュージシャン:sugarbeansゲスト:根本要(スターダスト☆レビュー) / 和田唱(TRICERATOPS)【チケット料金】全席指定:税込9,000円(ドリンク代別)チケット購入リンク:関連リンク■岸谷香オフィシャルサイト: Channel:■Unlock the girlsInstagram::■TRICERATOPSオフィシャルサイト:
2022年01月12日2022年2月13日に開催される『岸谷香 感謝祭 2022』に先駆けてのホストとゲストの対談。前回の岸谷香×根本要(スターダスト☆レビュー)に続いて、岸谷香×和田唱(TRICERATOPS)の対談を前編・後編の2回にわたってお届けする。ふたりは岸谷のアルバム『PIECE of BRIGHT』で2曲を共作し、互いのライブにもそれぞれゲストとして参加している。今回の共演は自然な流れと言えるだろう。対談場所は岸谷のプライベートスタジオ。スタジオなので、ピアノやギターが並んでいる。話の途中で、岸谷がピアノを、和田がギターを弾く場面もたくさんあった。言葉だけではなくて、音での会話も成立。音楽的な対談からは『感謝祭』の準備の楽しさも伝わってきた。――根本さんから和田さんに『感謝祭 』に参加するにあたっての伝言があります。「オレに複雑なことをさせるな。オレに楽をさせろ」とのことです。和田ああ(笑)。3人の中では僕が一番後輩ですからね(笑)。そこは(根本)要さんに従うしかありません。僕自身、後輩という立場の現場が徐々に減ってきているから、たまにはいいことですよね。岸谷そっか。そうだよね。――「TRICERATOPSを聞いてバンドを始めました」という話を、若いバンドからよく聞くようになりました。和田そうなんですよ。そういうケースも少しずつ増えてきました。でも後輩の立場の方が自然というか。以前は自分たちが年下というケースがほとんどでしたし、そういう期間が長かったですから。岸谷私も要さんと一緒にいると、「失礼しま~す」って、後輩のポジションで楽をさせていただいています(笑)。岸谷香――前回の対談で岸谷さんがコラボレーションをやると決めた時に、「和田さんと根本さんの顔が浮かんだ」とのことです。和田さんは岸谷さんから声がかかって、どのように思われましたか?和田香さんと一緒に共作してから数年経っていたので、またこうやって一緒に音楽をできることになり、うれしく思っています。一緒に曲を作ったことがある人って不思議なもので、しばらく会わなくても会えば一瞬で距離が縮まるんですよ。岸谷人間関係のカテゴリーとして、「一緒に曲を作った人」というジャンルが確実にありますね(笑)。――今回の対談では、岸谷さんと和田さんの出会いのところからうかがいたいのですが。和田ずいぶん昔だよね。岸谷きっかけは「FEVER」(TRICERATOPSの1998年11月リリースのシングル曲)を聴いたことですね。この曲のコード進行、私が作る曲とタイプが似ているなあ、気が合いそうだなと思ったら、トリオのバンドでやっていると知って驚いたんですよ。「この曲を3人でやっているの?」「テンションコードが入っているのに、鍵盤はいないんだ」と驚いて興味を持ち、レーベルがエピックで同じだったので、ラジオのゲストに来てもらったのが最初ですね。和田あの時は声をかけていただき、光栄でした。岸谷当時のビジュアルを見ていたから、きっと突っ張った男の子が来るんだろうなと思っていたのね。和田えっ?実際どうだった?岸谷今よりは突っ張っていたのかもしれないけれど、「こんにちは」って言ったら、普通に「こんにちは」って返してくれて、最初から自然に会話できました(笑)。PUFFYの『JET CD』というアルバムが出たばかりだったんですが、私はこのアルバムで1曲作曲しているんですよ。民生くんから「PUFFYのアルバムを作っているんだけど、曲が足りなくてさ。曲あまってない?」と言われて、「じゃあ書くよ」ってことになり、「春の朝」という曲を作曲した経緯があります。で、その「春の朝」について、唱くんが「聴いたよ。あの曲の転調、かっこいいね」って言ったんですよ。和田いやいや、さすがにその時は敬語だったよ(笑)。和田唱(TRICERATOPS)岸谷イメージとしては「かっこいいですね」じゃなくて、「かっこいいね」だったのよ(笑)。――いきなり転調が話題になるなんて、メロディメーカー同士の会話ですよね。和田香さんの作曲した「春の朝」、すごく気に入ってて。さすがだなと。岸谷いえいえ。私も転調のところが気に入っていたので、やっぱりこの人とは音楽的なところで、気が合うなと思いました。和田この時の話をしばらく忘れていて、再会してからこの話になって、あの曲が好きだったなと思って、久しぶりに「春の朝」を聴いたら、僕がその後、見事にあの曲と似た曲を作っていたことが判明しました。「Couple Days」という曲の転調するところ。これは自分でもびっくりした(笑)。岸谷えっ、どこ?ここ?(ここで岸谷がグランドピアノで該当するフレーズを実演)和田そうそう、その次のメロディ!僕は無意識だったんですが、今のメロディの転調が好きで、知らず知らずのうちにパクってました!申し訳ない!(笑)岸谷いえいえ。和田当時、女性バンドのボーカリストがメロディラインを作るケースって、そんなに多くなかったんですよ。作詞する人はたくさんいましたが、作曲する人はそんなにいなかったので、香さん、なんて音楽的な人なんだろうと驚いたことを覚えていますね。岸谷今でこそ、バンドをやっている女の子はたくさんいるけれど、昔はいなかったよね。唱くんが学校のころって、クラスでバンドやっている女の子はいた?和田いや、全然いない。岸谷私は中学のころ、軽音楽部だったんですが、男の子が持っている機材を見て、「あっ、エフェクターだ」って言ったら、「女の子が“エフェクター”って言った!」って珍しがられました(笑)。そういう世代なのかもしれないですね。和田今でこそ、香さんがギターや機材が大好きだということをよく知っていますが、最初にちゃんとお話した時はちょっと新鮮でしたよ(笑)。共作を経たことで、より仲良くなったという感覚はありました(和田)――話が遡りますが、会う前の時点で、和田さんは岸谷さんをどう認識していたんですか?和田TRICERATOPSがデビューしたのがプリンセス プリンセスが解散した翌年で。実家のテレビで、プリンセス プリンセスの武道館での解散ライブを観たのを覚えています。その時、香さんがミニスカ姿でMCをして、「私、こんなカッコしているけど、来年30歳よ」と語った言葉が印象に残っています(笑)。赤い衣装だったかな?岸谷そう、赤。当時、ゴレンジャーみたいにそれぞれのイメージカラーって、決まっていました(笑)。解散したのが29歳の時だから、今から考えるとまだ若いんですが、10代からやっていたバンドなので、解散ライブの時はやりきった感があって、そういう発言になったんだと思います。和田ちょうど僕らがデビューの準備に入っていた時期ですね。岸谷終わりゆくバンドと始まるバンド(笑)。和田ハハハ。だからプリンセス プリンセスが解散して、香さんはソロになっているという認識がある中で、ラジオのゲストとして招かれたということですね。――その後の交流はどんな感じだったのですか?和田香さんがライブに来てくれたんですよ。岸谷渋谷公会堂(1999年2月13日)に観に行きました。ものすごく盛り上がっていて、楽屋もたくさんの関係者であふれかえっていたので、邪魔だろうなと思って、さらっと失礼しました。和田そう、香さん、意外とあっさりと帰っちゃったんですよ(笑)。僕としてはもうちょっとコミュニケーションを取りたかったんですが、香さんは「楽しかったです〜」って感じで去っていった。えっ、もう行っちゃったのってくらい、物足りなかった(笑)。そこからかなり間が空いたんですよ。17年間くらいかな。間が空いたのは香さんがお母さんになったことも大きかったんじゃないかな。岸谷そうね。お母さんになって、音楽活動から隠居状態がしばらく続きましたからね。――再会のきっかけは?岸谷震災のあとにプリンセス プリンセスで復興支援しようということになり、再結成したことが関係しているんですよ。プリンセス プリンセスはツアーをやるようになってから解散まで、同じスタッフでツアーを回っていて、家族みたいな関係だったんですね。でも再結成には復興支援という大きな目標があったので、「あの時は良かったね」的な同窓会のムードにはしたくなかったので、新しいスタッフ、若いスタッフとやることに決めたんですね。和田なるほど。岸谷それで各部署で新しいスタッフと進めていたのですが、私のテック担当が東京ドーム1日目は来られないことになったんですよ。私としては16年ぶりにプリンセス プリンセスで手一杯なのに、テック担当者が違うことになり、テンパっていたんですね。替わりをやってくれたテックがMくんで、「大丈夫かな?」って不安だらけだったんですが、実はすごいテックで、1日だけのローディーなのにノーミスでパーフェクト。その時に仲良くなり、その後もお願いするようになりました。ある時、そのMくんが「すみません明日は他に入っているので、来られません」「えっ?誰」「TRICERATOPSというバンドです」っていう。よくよく聞くと、「TRICERATOPSが大好きで田舎から出てきて、テックをやっています」ということで、そのMくんのつながりで、TRICERATOPSのZepp Tokyoでのライブ(2015年6月5日)を観に行きました。渋谷公会堂から16年ぶりくらいかな?和田それくらいですね。香さんと会うことはもうないのかなと思っていたので、うれしかったですね。岸谷唱くんとMくんと3人で飲んだんだよね。和田そう、その時点でも僕は相変わらず敬語(笑)。でも香さんに「唱くん、もうそれやめない?」と言われて、「そう簡単には無理ですよ」「いや、もうやめて」ってことになり、そこからは僕も切り替えが早かったですね。いきなり「あのさ~」ってタメ口になりました(笑)。岸谷私はライブに行った時点も、TRICERATOPSのニュー・アルバム『SONGS FOR THE STARLIGHT』を聴きこんでいて、どの曲もとても良くて、やっぱりこれは好みが合うなあと思っていたので、「チャンスがあったら、一緒に曲を作りたいね」「いいよ」って、その飲み会でも提案して、実現しました。――「曲を作って」ではなくて、「一緒に作りたい」というのは、やはり似ているところがあると感じたからですか?岸谷そもそもの根底で似ているところがあるし、ピンと来たんですよ。唱くんとだったら、お互いに楽しみながら、いいものができるんじゃないかなって。――それが岸谷さんのアルバム『PIECE of BRIGHT』に収録されている「ミラーボール」と「My Life」の2曲です。岸谷どうやって曲を作ろうかなと考えた時に、ふたりで「せーの」で作るイメージがわかなかったんですね。以前、寺岡呼人くんと共作したことがあって、その時は彼が途中までしかできてない曲を持ってきて、その先を考えるのが楽しかったんですよ。人のエッセンスをもらうのが楽しかったので、交換日記風に作るのが楽しいかなって。――共作することは、お互いの根底の部分でのすり合わせを行うことでもあるでしょうし、メロディと歌詞の共作は深い関わりの中での作業だったのでは?岸谷お互い、大変だったと思いますよ。リスペクトもあるし、お互いを尊重しながら、自分の個性も出すわけだから。和田共作を経たことで、より仲良くなったという感覚はありました。――「ミラーボール」と「My Life」、どちらもとてもいい曲です。岸谷私が最初に「ミラーボール」のウーリッツァのリフからAメロの出だしくらいまでを作って、「じゃあこの後は唱くん、よろしく」ってMTRで録って送ったら、唱くんがギターを弾きながら歌っているボイスメモが速攻で送られてきたんですよ。「なんとかかんとか~?、いや、こうじゃないな、なんとかかんとか~?」って、やり直しもそのまま入っているボイスメモ(笑)。和田ああ、そうだそうだ(笑)。岸谷そうか、ボイスメモでいいのかと思って、次からは私もボイスメモで送りました。――そういうところも会話っぽいですね。岸谷「ミラーボール」を作っている時に、のちに「My Life」の一部分になるメロディを唱くんが送ってきたんだよね。和田えっ、そうだっけ?(そういいながら、和田はギターで、岸谷はピアノを弾きながら、その当時のメロディのやり取りを再現。このやり取りも実に楽しいものだったのだが、残念ながら、文字では伝えられません!)唱くんの書いた歌詞を見て、私は理屈で書いているんだなぁって感じましたね(岸谷)――1曲作っているつもりで、2曲になってしまったのは、お互いがそれだけ刺激しあいながら、創作していたということなのでは?岸谷自分の想像しないところに行くのが共作のおもしろさだから。和田まさにそう。岸谷それで、2曲録ることになりました。和田せっかく作ったんだから、録らなきゃもったいないですからね。歌詞も交換日記風のやりとりをしながら作りました。岸谷「ごめん、私は歌詞が苦手だから、唱くん先に書いて」ってお願いしました。和田女性が歌う歌だから、僕発信でと言われても、よくわからなかったので、「イメージだけ言って」ってお願いしましたね。そしたら「My Life」は“もうすぐ別れる二人が車に乗ってドライブしているイメージ!”と言ってくれて。これは非常にビジュアル化しやすかったので、わりとスムーズにできて、香さんに第一稿を送りました。岸谷第一稿もなにもこれ、ほぼ完成してるじゃない、バッチリじゃないという感じでした。いくつか、変更したところはありましたが、おおよそ第一稿を活かした歌詞になっています。で、「ミラーボール」は唱くんがミラーボールというワードを出したんだよね。とても唱くんらしいタイトルじゃない?和田実は「ミラーボール」というタイトルの曲をかつて作ろうと思ったことがあって。岸谷えっ、そうなの?和田そう。「ミラーボール」という曲を作ろうと思いながら、ずっと実現せずにいて、いつかどこかで使いたいと思っていて、「ああ、ここだ、ここで使えばいいんだ!」って気づいたという(笑)。《あなたはまるでミラーボールの光》《あなたを照らすミラーボールになろう》というフレーズがあって、は“私はあなたにとってのミラーボールの光でありたい”という主人公の気持ちを描いたんですが、香さんからのご指摘があって、いろいろやり取りがありました。岸谷唱くんの書いた歌詞を見て、私は理屈で書いているんだなぁって感じましたね。あの時はいろいろ言ったよね(笑)。「ミラーボールは単体だとキラキラしないんだよね。光を当ててあげようよ」って提案したんだけど、唱くんが「いや、そういうことじゃなくてさ、君は僕のミラーボールくらい、どかんといきたいんだよ」って言ったのをよく覚えてますね。私がガタガタ言ったんだけど、唱くんが「香さん、ミラーボールの構造上の問題は置いておいて、もっと歌詞の内容としてさ」って(笑)。「はい、その通りですね」って最終的に納得しました。和田僕も香さんから言われて、「そっか、ミラーボールって、そういうものか...」って迷っちゃいましたよ(笑)。――それだけ深くお互いにやりとりしたということですね。岸谷「まあいいや」で済ますことはありませんでした。唱くんとお互いに納得するまでやりとりをしました。和田最初は香さん、「唱くんに任せた」って言ってたんだけど途中から火がついてきて、「唱くん、ここさぁ」っていろいろ提案してきて、あれが良かった(笑)。岸谷そうそう、私はツアー中で、どこかのバーラウンジみたいなところに行って、イヤホンをしながら死ぬ気で歌詞を書いて、唱くんに送ったんですが、バッサリ削られて、「あれ?採用されてないんだ」って(笑)。和田僕も失礼なヤツだね(笑)。岸谷いや、私は採用されたくて送ったわけじゃなくて、「へー、こんなことを考えているんだ」って、唱くんが考えないだろう発想を渡したくて、送っていたところがあるのね。唱くんは普段はひとりで書いている人だから、「こういう切り口もあるのか」って感じてくれるかもしれないな、そういう協力をしようと決めて、恥ずかしい気持ちを置いておいてガンガン送ったので、それはそれで良かったかなと思っています。――和田さんは岸谷さんとの共作をどう感じましたか?和田とてもいい経験になりましたし、自分ひとりでは到達できないところに行けたと思います。もともと共作自体をしたことがないし、しかも女性と共作ってなかなかないですよね。誰かがメロディを作ったものに僕が歌詞をつけたことはありますが、連絡をとりながらの共作は桜井(和寿)さんに続いて、女性では香さんが初めてでした。岸谷言いたいことを遠慮せずに言いあいながら作れたのが良かったですよね。「ミラーボール」の最初の《かかとの音が夜道を》というところ、最初は《かかと》が《パンプス》だったんだけど、「ごめん、唱くん、私はパンプスは履かないから」って(笑)。「サンダルはどう?」と提案して、結局、間をとって<かかと>になりました(笑)。会話を重ねることによって、曲ってどんどん自分のものにもなるんだなってことも感じましたね。和田女性でも「僕」って歌う人もいるじゃないですか。それで香さんに「主人公の設定は僕と私、どっちがいい?」って聞いた気がする。岸谷唱くんには悪いかなと思ったけど、唱くんは女子力高そうだし、大丈夫かなと思って、「私で」とお願いしました。和田女子力が高いって、香さんに初めて言われましたね(笑)。これまでの人生でそんなことを考えたことがなかったんですが、香さんに言われてから、なるほど、僕は女子力が高いのかって思うようになりました(笑)。岸谷私の男らしいところと唱くんの女子力の高いところのミックスが今回とても良かったんだと思います。『感謝祭』でも女子バンドの中で、唱くんの女子力がどう発揮されるかが、楽しみです(笑)。Text:長谷川誠 / Photo:吉田圭子※ 後編() に続く<ライブ情報>『岸谷香 感謝祭2022』2022年2月13日(日) 神奈川・KT Zepp Yokohama開場 16:45 / 開演 17:30出演:Unlock the girlsサポートミュージシャン:sugarbeansゲスト:根本要(スターダスト☆レビュー) / 和田唱(TRICERATOPS)【チケット料金】全席指定:税込9,000円(ドリンク代別)チケット購入リンク:関連リンク■岸谷香オフィシャルサイト: Channel:■Unlock the girlsInstagram::■TRICERATOPSオフィシャルサイト:
2022年01月11日2022年2月13日にKT Zepp Yokohamaで開催される『岸谷香 感謝祭 2022』に、ゲストとして参加する根本要(スターダスト☆レビュー)と和田唱(TRICERATOPS)とホスト役の岸谷香の対談が実現した。ここでは前回に引き続いて、岸谷香×根本要の対談後編をお届けする。ふたりの会話からステージのアイデアが生まれる場面もあった。次回対談予定の和田唱への率直な要望も示された。ステージを観る楽しみはもちろんのこと、作り手側の楽しみを観客が共有できそうなところにも『岸谷香 感謝祭 2022』の醍醐味があると言えそうだ。変な「初めまして」感はないし、いきなり音楽の話から入っていけるのがいいですよね(根本)※前編は こちら()――女性バンドの中に男性が入るおもしろさを楽しみたいとのことですが、岸谷さんが根本さんと和田さんを指名したのは?岸谷私の頭の中に最初に顔が出てきちゃったふたりってことですね(笑)。要さんはスターダスト☆レビューのステージに私が混ぜていただいたので、その逆パターンで、ぜひこっちに混ざっていただきたいなって思いました。簡単な言葉で言うと、「お世話になりっぱなしだから、お返ししたい」みたいな(笑)。根本いやいや、それは逆だよ(笑)。お返ししなけりゃいけないのはこっち(笑)。岸谷いえいえ。それに要さんだったら、きっとUnlock the girlsとの演奏を楽しんでくれるだろうなと思ったんですよ。彼女たちは昔の音楽をあまり知らないので、そこでは要さんが助けてくださるだろうなって。唱くんとは曲も一緒に作ったことがあるし(アルバム『PIECE of BRIGHT』の中の「ミラーボール」と「My Life」)、私がTRICERATOPSのライブに出たり、私のソロに唱くんが来てくれたりもしていますしね。要さんと唱くんがいたら、ふたりともギターを持ってくるだろうから、楽しくなるのは間違いないですから。――根本さんと和田さんも『クリスマスの約束』で何度も共演されているから、意思の疎通もスムーズでしょうし、3人のコラボレーションが楽しみです。根本変な「初めまして」感はないし、いきなり音楽の話から入っていけるのがいいですよね。唱のソロアルバムも聞かせてもらって、いい作品を作っているなあと思いました。何よりも唱も音楽好きだしね。唱くらい、誰に対してもフランクな人間はそうはいないんじゃないかな。一緒にいてすごく楽ですね、あまり上下関係もないし(笑)。岸谷リハをやったら、きっと仕切るのは唱くんですね(笑)。「香さん、そこはこうやって、ここはこうやるのはどう?」って(笑)。岸谷香根本やりたい人がやるのが一番ですからね。香ちゃんと唱が作った「ミラーボール」という曲を聴かせてもらったんですが、僕らが70年代に聴いていたブリティッシュロックのおいしいところを使って、あんなかっこいいサウンドを作っている。ピアノのリフが鳴りながら、その後ろでアクセントでギターのフレーズを付けているところも含めて、よくできているなあと感心しました。――「ミラーボール」はライブで映える曲でもありますよね。岸谷そうなんですよ。本家本元のバンドサウンドでやったことがないから、やるのが楽しみです。そもそも「ミラーボール」は、私がTRICERATOPSの中に「失礼します」って入れてもらって、4人でレコーディングした曲で。その後、唱くんにお呼ばれして、TRICERATOPSとアコースティック・バージョンでは一緒にやったことはあるんですが、エレキギターがガンガン鳴っている、あのまんまの演奏をステージでやったことはないんですね。今回が初めなので、唱くんとは「楽しみだね」って話しています。要さんとはふたりで何かやりたいなあと思っています。要さんの伴奏がやりたい!根本えっ?そうなの?岸谷できたらピアノで。要さんはエレキギターでもアコギでもいいですし、歌だけでもいいんですし、ともかく要さんの伴奏がやりたい。ふたりでアコギを弾きながら、というのもいいかな。根本それもいいね。コーラスが加わったりとか。そこはいくらでもイメージが広がりますね。岸谷もし許してもらえるなら、スターダスト☆レビューの曲をUnlock the girlsなりにちょっとアレンジを変えて、やってみたいです。せっかく来ていただくので、丸々そのままやるよりも、「えっ、ここはこんな風に変えちゃうわけ?」というところも楽しんでいただけたらと考えています。以前、一青窈ちゃんと一緒にやった時に、一青窈ちゃんの曲をUnlock the girlsでアレンジを変えてやったことがあって。さんざん考え抜いてアレンジしたんですが、気に入ってくれて、一青窈ちゃんが自分のライブでも、私たちが変えちゃったところを「変えたとおりにやりました」って言ってくれたんですよ。そういうのもうれしいなあって。根本それはうれしいよね。岸谷要さんと一緒にやるにあたって、いろいろ考えていることがあります。例えば、前に奥田民生くんと一緒にやった時の方法なんですが、「いつも通りに弾き語りしてください」とお願いして、要さんにひとりで弾き語りをしてもらって、私が横から勝手にリフを入れたり、ハモリを入れたりするのはどうかなって。根本なるほど。それは楽しそうだね。根本要(スターダスト☆レビュー)岸谷民生くんと一緒にやった時には、本番の日のリハーサルで1回だけ、やってみたんですね。「じゃあ私がギターソロを弾くね」「OK!」みたいな感じで本番でも自由にやったんですが、それがとても楽しくて。普段だったら、絶対にできないようなことだし、ファンの人からみたら、へぇー、こんなになっちゃうんだ、みたいな楽しさがあるんじゃないかと思います。――セッションの楽しさのひとつですよね。根本ミュージシャンって、ふたつのパターンがあるんですよ。臨機応変に音楽に対して対処できる人とそうじゃない人。対処できない人が悪いというわけではなくて、毎回決められたこときっちりとやるのが好きな人ということです。自由に対処できる人は、今日の雰囲気はこうだから、ちょっとここにハモを入れてみようとか、ソロを入れてみようとか、そういうことも含めて、音楽を楽しんでいますよね。僕も香ちゃんもそっち側のミュージシャンだと思います。もちろん音楽だから、ある程度は決めなきゃ成立しないんですが、ベーシックを決めた上で、じゃああとの2割くらいはその日の味を楽しみましょうって。そこは楽しみたいですね。岸谷私は要さんを驚かせたい!(笑)根本しかも本番でな(笑)。いろんなことをいろんな確度から楽しんでもらえたら(岸谷)――驚きも含めて、それぞれが演奏で応酬していくのは実にクリエイティブですよね。根本もちろんお客さんがいるわけだから、お客さんにいいものを観せたい、楽しんでほしいということが大前提ですけど、実はミュージシャン同士はライバルでもあるわけだから、「おい、これどうだよ?」「むむっ、やるな!」みたいなところを見せたい気持ちもありまして。こっちが何かやっても、反応してくれないミュージシャンもいますが、音で反応してくれた時には、すっげぇうれしい(笑)。もちろん音の応酬はレコーディングやスタジオでもあり得ることですが、その応酬をお客さんにそのまま見せられるのがライブの醍醐味で。1から10までしっかり決めて、忠実な再現を目指すことを良しとするよりも、今回はその日にしかない音楽、何が飛び出すかわからないところも楽しみたいですよね。3人とも音楽の振り幅を持っているので、ロックンロールで盛り上がることもできるし、バラードを聴かせることもできるし、いろいろアイデアが出てくるんじゃないかな。岸谷もしも「すみません、私はそういうのはできないんで」ということになっても、それはそれで成立するんですよ(笑)。「ちょっと変だけど、これで許して」というのもありだし。Unlock the girlsと要さんと唱くんの6人で、その日だけのバンドになりたいですね。根本「ギター4人でガンガン行こうぜ」ってこともできるし、「私はピアノで伴奏をやります」ってこともできるので、それぞれのポジションを見つけて楽しみたいですね。香ちゃんと唱と僕がひたすら前に出るんじゃなくて、出たり引っ込んだりすると、観ている人にとっても楽しいんじゃないかな。お互いに歌もコーラスもできるから、穴がない。3人ともシンガーであると同時に、プレイヤーでもあるし、後ろで演奏する楽しみも知っているので、ステージの前から後ろまで、全部が全部、音楽的に楽しんでもらえると思います。岸谷なんか、メッチャ盛り上がってきた(笑)。伴奏するって、楽しんですよ。すでにこうやって話しながら、頭の中で演奏している映像がグルグル回っています(笑)。3人で並んで、ひとりが歌って、残りのふたりが伴奏するスタイルをメドレーでつなぐのもいいですよね。唱くんは張り切って伴奏するタイプだから、とても楽しそう(笑)。根本お客さんって、7割がた歌を聴きにくるんですが、おそらくこの日は歌だけじゃなくて、演奏も楽しんでくれるんじゃないかな。僕が歌ってて、香ちゃんがピアノを弾いて、唱がギターを弾いているとか。ソロシンガーのライブで間奏で拍手が来るケースがあるじゃないですか。いやいや、間奏も聴いてよってことですよね。イントロ、間奏、アウトロもあっての曲ですから。岸谷誰かがイントロを弾くわけだし、誰かが歌い出した、誰かがサビを歌った、間奏では誰かが弾いているって、必ず誰かが主役のはずだから、休憩場所がないステージになると思います。根本お客さんに、こんな音楽の楽しみ方もあるんだよってことも伝えられるライブにできたらいいですね。――根本さんと和田さんが女性バンドの中に入っていくおもしろさもありますよね。根本僕はまだそこだけはイメージできないんですね(笑)。香ちゃんもいてくれるし、唱もいてくれるから、不安はないし、彼女たちと一緒に演奏するのはとても楽しみですけど、どうなるのか、わからない(笑)。想像がつかない。今まで女性ドラムでやったこともあるし、女性ベースでやったこともありますが、女性のバンドでやったことはないから。岸谷お客さんもきっと、これって観たことがないパターンって思うだろうし、そこも楽しんでもらいたいですね。彼女たちは要さん、唱くん、私という強烈な3人に負けない演奏ができるメンバーなんですよ。自分たちも楽しんで演奏できるところがUnlock the girlsの良さだと思っています。根本僕らのライブって、ステージで盛り上がってくると、汗くさ~いバンドになっちゃうんだけど、そうならないバンドって観たことがないから、楽しみですね(笑)。高校の部室みたいな匂いのしないステージって、どんな感じなんだろう?岸谷いろんなことをいろんな確度から楽しんでもらえたら(笑)。根本できたら、あと20歳くらい若い時分にこういうところに出たかったなぁと思いますね。枯れ果てたミュージシャンが出て、申し訳ないような。――年代も性別もジャンルも自由というところがいいのではないですか。根本もちろん年齢関係なく出ようと思っていますが、還暦という大きな壁はありますから(笑)。ただし、年齢差のある人間が出る良さもあるとは思っています。僕と小田和正さんは10歳違うんですが、小田さんのステージを観るたびに、あるいは小田さんの歌を聴くたびに、自分の10年後を想像するんですよ。10年先を走っている先輩を見ると、自分もまだまだやっていけるのかなと思うし、僕自身、先輩ミュージシャンに育ててもらったという思いは強いですし、そういう先輩を見ながら、音楽をやってこれたことは幸せだと思っています。とは言うものの、僕はこんなものなので、えらそうなことは言えませんが、この人はこれくらいの年齢で、こんなふうにやっているのかってところで、何かを感じてもらったらうれしいですね。だって、音楽を長いこと、やってほしいですから。香ちゃんや唱ももちろんだけど、彼女たちも30年40年とやってくれたらうれしいですよね。岸谷一生縮まらない距離間で一生追いかけていきます(笑)。アンコールになるころに、「ああ、もう終わっちゃうんだ」っていつも寂しくなる(根本)――スターダスト☆レビューは現在、全国ツアー中ですが、100公演以上の本数をいまだにやり続けていることが素晴らしいです。根本大変だって思ったことがこれっぽっちもないんですよ。日々楽しいですし、週末が一番楽しい。明日はあそこだ、何をやろうかなって。だって人前で歌えるなんて、アマチュアのころから考えると、夢みたいなものでしょ。毎ステージ毎ステージ、2千何百回もやっていながら、いまだに楽しくてしょうがない。アンコールになるころに、「ああ、もう終わっちゃうんだ」っていつも寂しくなります。だって中学高校のころから、これがやりたくてやっていますから。岸谷確かにそうですね。根本ミュージシャンはみんなそうだと思いますが、好きでミュージシャンをやっているわけで、誰かに頼まれて、プロになったわけではない。やり続けているうちに昔よりも自信が出てきて、今はそんなに疲れることもなく、楽に歌えるようになってきました。これがアスリートだったら、体調がどうだ、ケガがどうだってことになり、記録もつきつけられますが、それがないので助かってます。岸谷アスリートって、どんなに素晴らしくてもピークの年齢ってありますよね。人それぞれじゃなくて、だいたいこれくらいまで、という目安の年齢がある。根本僕らもアスリートと似たようなことをやっている面もあるんですが、記録がないですし、結局、重要なのは自分の中にある基準じゃないですか。もっとうまくなろうと思えば、うまくなれるし。うまさが渋さや味わいになったりするわけで、昔は16分音符を早弾きしていたのが、今は1音だけキーンって鳴らして、顔だけすごい表情をするのだってありだし(笑)。だから僕らは長いこと、やっていけるんだと思います。岸谷ミュージシャンでも年を取って、できなくなることもありますが、こんな年でもできるようになることもたくさんありますから。練習すれば、まだまだうまくなるし、こんなやり方があるんだという発見もあるし。それが音楽の素晴らしいところですね。根本以前、香ちゃんが僕らと一緒に「M」をやった時も、プリンセス プリンセス時代とは歌の雰囲気が違うんですよ。PRINCESS PRINCESS時代の演奏は音源や映像でしか知りませんが、僕らとやった時はリラックスした感じで、その歌がまた良くて。この年になって、こういうふうに歌うんだなって驚きがありましたし、そこでは成長という言葉を使ってもいいんじゃないかと思いますね。音楽は年を取ることの喜びを感じられる瞬間がある。アスリートじゃなくて、ミュージシャンで良かったですね。岸谷本当にミュージシャンで良かったと思います(笑)。根本しかもね、日々楽しくライブをやらせてもらって、そういう中でこんなイベントに呼んでもらうなんて、ご褒美ですよ。岸谷こちらこそ。要さんのスケジュールがあいているかが大問題でしたから。――『岸谷香 感謝祭 2022』でどんな曲が飛び出すのかがとても楽しみです。選曲はこれからですか?岸谷多分、私がお正月くらいまでにこんな感じという原案を考えて、それからご相談することになると思います。要さんと一緒にやるのはこんな曲がいいかなということを考えて、お電話しますね(笑)。ファンの人たちが見に入らした時に、こんなスターダスト☆レビューの曲を見たことがなかった、聞いたことがなかったというような、ファンが驚くような、そして要さんが驚くような(笑)、その日だけのバンドになれたらなって思っています。根本ミュージシャンが純粋にこんなにも楽しもうとしているイベントって、そうはないんじゃないですかね。音楽好きの人たちにもライブ好きの人たちにも楽しんでもらえると思います。問題はしゃべりだね(笑)。この3人だと、演奏がそっちのけになってしまう可能性が少なからずあるから(笑)。岸谷曲数の設定を冷静に考えておかないといけないですね。時間が押しまくって、誰かの曲がカットになると困りますから(笑)。根本僕はいつもメンバーに「どうして5分の曲を20分かけて説明しているんだい?」って突っ込まれています(笑)。みんな、きっと曲を選んだら、曲についていろいろしゃべりたくてしょうがなくなるんじゃないかな(笑)。そこは僕も大人ですし、最年長なので、ふたりを見ながら、しゃべりをセーブします。岸谷最初からおしゃべりの時間も想定して、そのへんはしっかりやります(笑)。――今回の対談に続いて、岸谷さんと和田さんの対談を行う予定です。根本さんから和田さんへのメッセージはありますか?根本「オレに楽をさせろ。オレになるべく決め事を作らないでくれ」ってことですね(笑)。せっかく楽しみの時間だから、難しいことは避けたい(笑)。難しいリフは若い彼女たちに任せて(笑)。僕は「後ろで適当にやってていいよ」というポジションが大好きですし、そういうことが許される場所だろうから、「年寄り枠ということで、優遇してね」って思っています(笑)。岸谷多分、この3人の中で一番記憶力のあるのは唱くんですからね。体力も気力も一番あるのは唱くんだから、いろいろお任せできたら。あれもやりたいこれもやりたいって、やりたい曲がいっぱいあるから、困っちゃうな(笑)。根本僕もとても楽しみにしているし、お客さんにも「生のライブってこんなに楽しいものなんだよ」ということを改めて伝えられたらいいですね。岸谷とても貴重な『感謝祭』になると思います。見逃さないでほしいです!Text:長谷川誠 / Photo:吉田圭子<ライブ情報>『岸谷香 感謝祭 2022』2022年2月13日(日) 神奈川・KT Zepp Yokohama開場 16:45 / 開演 17:30出演:Unlock the girlsサポートミュージシャン:sugarbeansゲスト:根本要(スターダスト☆レビュー) / 和田唱(TRICERATOPS)【チケット料金】全席指定:税込9,000円(ドリンク代別)チケット購入リンク:関連リンク■岸谷香オフィシャルサイト: Channel:■Unlock the girlsInstagram::■スターダスト☆レビューオフィシャルサイト:
2021年12月27日恒例となった岸谷香の自主企画イベント『岸谷香 感謝祭』。2022年2月13日(土) にKT Zepp Yokohamaで開催される『岸谷香 感謝祭 2022』に、ゲストとして根本要(スターダスト☆レビュー)と和田唱(TRICERATOPS)が参加することになった。音楽面での交流が深い3人であり、それぞれがボーカリスト・プレイヤー・バンドマンという共通点もあり、音楽的な楽しみの詰まった自由自在なステージになることは間違いないだろう。岸谷のガールズバンド、Unlock the girlsに根本と和田が参加するというスタイルも新鮮だ。ここではイベント開催に先駆けて、岸谷と根本の対談、岸谷と和田の対談をそれぞれ前編後編に分けて4回に渡って掲載しよう。第1回目は岸谷香×根本要の前編。トークを聞いているだけで、ステージの光景が目に浮かんできそうだ。香ちゃんはバンドの気質をよく理解している人(根本)――2015年に愛知県体育館で行われたスターダスト☆レビューの主催イベント『音市音座 2015』に岸谷さんがゲストで参加されたのが最初の共演です。どんな経緯で実現したのですか?根本僕らがいろんなイベントをやり始めている時期で、香ちゃんにゲストとしてぜひ出てほしいと考えて、オファーしました。僕らとしてはゲストの条件がありまして。ミュージシャンとして尊敬できる人間であること、ソロで歌えること、バックもやってくれること、コーラスもやってくれることでした。香ちゃんにOKしていただいてありがたかったですね。単純に僕らがプリンセス プリンセスの曲を一緒に演奏したいという気持ちを持っていたことも大きかったですね。――岸谷さんは根本さんからオファーが来て、どのように思われたのですか?岸谷スターダスト☆レビューとプリンセス プリンセスは集まり方がまったく違うのですが、どこか似ているような気がしていました。「私たちは音楽をやっているけれど、音楽をとっぱらったら、ただの女の子だからさ」みたいな意識があったんですが、要さんたちにも似た意識があるんじゃないかと勝手に感じていました。「俺ら、ただの音楽好きだからさ」みたいな。岸谷香根本ただの音楽好きのオヤジです(笑)。岸谷だからとても自然な気持ちで参加させていただきました。実際にリハーサルに参加してみて、やっぱり似ているなあ、バンドってこういうことだよなあと感じました(笑)。根本リハーサルで最初に会った時点で、香ちゃんはバンドの気質をよく理解している人だとわかったので、すっかり意気投合して、その後も何度もお願いしているという経緯があります。――最初のリハーサルの時の印象は?根本岸谷香という人間のすごさを感じましたね。香ちゃんの音楽的な指摘が実に明解で的確だったんですよ。リハーサルの初日からいきなり、「そこ、音が違わない?」って指摘されて、「これはちょっとまずいぞ」と、メンバーの背筋が伸びました(笑)。初めての現場で、なかなか言えないじゃないですか。雰囲気でなんとなく感想を言うのは簡単なんですが、普通ならば流してしまうようなところを音符で的確に指摘してくる。音楽を聴く耳が良くないとできないことだし、より良いものを作ろうという姿勢を持っているということですよね。僕らとしても、まずはプリンセス プリンセスの名曲を正確に再現して、ある程度出来上がってから、自分たちなりの個性を出したかったので、ありがたい指摘でもありました。あの発言によって、僕らの中での「ミュージシャンとしての岸谷香」のイメージが出来上がりました(笑)。岸谷スターダスト☆レビューのみなさんを見て私が感じたのは、やっぱりバンドっていいなあ、うらやましいなあということでした。自分のバンドがなくなって、ソロ活動を始めて、2011年の震災をきっかけとして期間限定でプリンセス プリンセスを再結成して。その後、またソロでの音楽活動をやり始めたという経緯があったので、バンドで音楽をやっているのがうらやましくなって、バンドに無理矢理入れてもらった感がありました(笑)。「ちょっと失礼します」という(笑)。飲み会にも参加させていただいて、あの時はとても楽しかったです。バンドの雰囲気が似ているという以外にも、曲もどこか似ているという印象も持っていました。根本僕らにはヒット曲はないですけど、似ているという感覚は確かにありますね。プリンセス プリンセスの曲の譜面を見ながら、自分たちなりにカバーしていると、演奏している人の気持ちがムチャクチャわかるんですよ。だからプリンセス プリンセスの曲を演奏するのはとても楽しい時間でした。しかも大ヒット曲だから、一緒にステージに立ってやってると、イントロを演奏した瞬間に、観客がワーッ!って盛り上がるじゃないですか。この感じはうちにはないなぁって(笑)。根本要(スターダスト☆レビュー)びっくりしたのは、要さんがずっと歌っていることでした(岸谷)――プリンセス プリンセスは解散しましたが、メンバーチェンジがないという共通点もありますよね。根本本来はバンドってメンバーの入れ替えが効くものだから、「お前はダメだ」ってことになったら、代えることができるじゃないですか。でも「お前がやるんだよ」「お前しかいないんだよ」ってことでやっていくなら、そいつのポテンシャルを高めていくしかないんですよ。そいつに託して、それぞれの個性を作っていくしかないわけです。僕らとは違う景色を見たバンドだからこその難しさはあったと思いますけど、バンドという点では僕らもプリンセス プリンセスも同じような意識で活動してきたんじゃないかと思うところはありますね。もっと上手いメンバーが入れば、演奏テクニックは上がるかもしれないけれど、このメンバーだからできる音、このメンバーだから生まれるおもしろい音を追求してきたんじゃないかなって。岸谷なんなら誰かが思うようにはできないことも、バンドの個性になっていきますよね。ソロで活動していると、上手な人を呼んでくればいいんだけど、バンドの場合はそうではないですから。「えっ、これができないの?しょうがないなぁ、だったら、もうちょっと違った形にしていきましょうか」ってことの積み重ねがバンドの個性になっていくんだと思います。根本まったくその通りですね。だから逆に、バンドの場合はメンバーの誰かにできないことがあったら、はっきり言うんですよ。できないことができるようになったら、その人間の成長になるだけでなく、みんなで上がっていけるようになりますから。香ちゃんは歌も歌う、曲も作る、ギターも弾く、ピアノも弾く、ベースも弾くとなったら、普通はワンマン的になっちゃうけれど、そうではなくて、バンドとして表現する良さをわかっている人だと思います。僕もそこは一緒ですよね。バンドとしてのおもしろさや楽しさを、いかに伝えていくかが大事なんです。そこを知っている人は意外に少ないんですが、香ちゃんはバンドを良くわかっていると思います。――岸谷さんは実際に共演してみて感じたことはありますか?岸谷私がびっくりしたのは、要さんがずっと歌っていることでした。さいたまスーパーアリーナでのライブ(『STARDUST REVUE 35th Anniversary スタ☆レビ 大宴会~大コラボレーションライブ~大抽選会付き』)に参加させていただいた時も、前日のリハからずっと歌っていたので、「要さん、明日本番なのに、大丈夫?」って聞いても、へっちゃらなんですよ(笑)。次の日の本番の日も朝早くに入って、当日リハでもずっと歌いまくっていました。私も相当リハから歌うほうなんですが、その私が驚くくらい歌うんです。「要さん、すごいですね」って聞いたら、「年を取ってきて、だんだん力まないで楽に歌えるようになるんだよ」っておっしゃっていて。「そうなのか、私もこれからそういう時期が来るのか」と、その時期が来るのを楽しみにしています。要さんって、調子が悪い時ほどたくさん歌うとか、いろいろ驚くことがたくさんあります。本番の前も円陣を組んで、「じゃあみんな!」って言った後に、「せーの!」「ホニャア~」みたいな(笑)。脱力の仕方も独特でした。気合いを抜くのは確かに大切ですが、なかなかできないことだから、目からウロコみたいなことがたくさんあります。根本音楽って点数がつくものじゃないから、自分の中でどれだけ満足できるかってことが大切なんですよ。と言いながら、本番になったら、つい真剣になって力が入ってしまうこともかなりありました。岸谷本番になると、ついめっちゃ力みますよね。根本ねっ(笑)。ボーカリストなんて、特にフロントに立って注目を浴びているところがあるから、「いい歌を聴かしてやろう!」ってつい力が入ってしまいがちになるんですよ。リハではうまくいってたのに、「あれえ?」って思った瞬間に、「おかしいな?おかしいな?」って、テンションがどんどん下がることが過去にはよくありました。で、ある時、リハでしっかり歌えてるんだったら、リハでいいじゃないかって気が付いたんですよ。小田さんの番組(『クリスマスの約束』)に何度か出させてもらった時に、小田さんに毎回のように言われていたんですよ。「要、リハは良かったなぁ」って(笑)。「あれれっ?」という感じもしなくはないんですが、そうか、リハは良かったのか、だったらリハのようにやってやろうと思い始めたのがきっかけですね。だからステージに立っても、自分に言い聞かせています、これはリハなんだと(笑)。リハも本番、本番もリハという気持ちになったら、楽になりました。実際にそのほうが楽しいですし。――力を抜くって、達人的な話ですね。根本ちょっと逆の方向の話になりますが、僕が香ちゃんをすごいなと思ったのはリハーサルで日にちをあけると、スキルを上げてくることですね。つまり練習してくるわけ。たいていの人はいつも同じです。ところが香ちゃんは、「あれ?ここのフレーズ、この間はやってなかったよな」ってことをガンガンやってくるんです。「聴き直していたら、こういうフレーズが浮かんだけど、これやっていい?」「もちろん」というやり取りが何度もありました。探究心が素晴らしいんです。本番に向けて、今なにができるかをリハで追求している。これはメチャかっこいいですね。最初のリハの時もそうだけど、必ず提案してきます。プリンセス プリンセスの曲だけでなく、僕らの曲もそうだし、香ちゃんのソロ曲もそうだし。より良いものにしようって、常に考えていますよね。岸谷勝手にハモったりしましたよね。「要さん、ここハモっていい?」って(笑)。ギターに関しても、せっかく要さんも持っているから、私はそういうことがうれしくなっちゃうので、「じゃあ、私もユニゾンで弾いていい?」って聞いたら、「いいよいいよ」ってことになり、一緒にやらせていただいたりしていました。音楽を追求することと楽しむこと、両方の要素を持っているところが素晴らしい(根本)根本僕らとしてはゲストとして来てもらうんだから、楽をしてもらいたんだけど、香ちゃんは自分でどんどんハードルを上げていくんですよ。だからと言って、変に真面目くさったり、シリアスになったりせずに、楽しみながらやってくれるので、本当にありがたいです。香ちゃんはさっき「バンドの一員」みたいなことを言ってくれましたが、僕らも香ちゃんと一緒にやる時はチームとしてやってる感覚があります。岸谷スターダスト☆レビューのみなさんと一緒にやるのは本当に楽しいですね。アカペラがいっぱいあるじゃないですか。そこがいいなあと思っているんですが、リハからガンガン、ハモっているわけですよ(笑)。最後、全員でアカペラで終わるところもかっこいいなぁと思って、私は女性だから音域が違うので、「私も歌いますね。どこを歌えばいいですか?」って聞くと、「どこでもいいですよ、お好きなところでどうぞ」って言うんですよ。それで聴かせてもらって、誰も歌っていない音で、女性ならではの音域で、と考えてハモっていたら、要さんから「OK!」と言っていただいたこともありました(笑)。根本僕らが確かめる時はいつもそこから始まるの。「どこでもいいよ」って言って、適切な音を見つけられる人とそうではない人がいるから。ボーカリスト同士だから、なんとなく当ててくる人もいるんですが、香ちゃんはしっかり聴いて、ここが足りないというところ、ここに入るといいというところに的確に入ってくるですよ。コーラスに関して、そこまで考えて入ってくれる人はなかなかいませんよね。音楽的にしっかり追求することと楽しむこと、その両方の要素を持っているところが素晴らしいと思います。――岸谷さんはバンドの良さとソロの良さをよく知っているところも独特ですよね。岸谷バンドを知らないと、わからないことってありますよね。バンドって、明らかにサポート・メンバーとは違うものなので、要さんたちとやっていると、本当に心地良くて、勝手に「お邪魔します!」って感じで楽しませていただいています。共演させていただいたステージで印象に残っているのは、参加させてもらった曲で、みんなでギターを弾きながら、手を回すシーン。「この場面は弾くことを考えると、回しにくいんですが、一番大事なのは手を回すことですか?」って聞いたら、「そうそう」って答えが返ってきたことがありました(笑)。そういうやり取りができるのもバンドならではですね。根本僕としては、ただバンドがやりたくてやっているというだけなんですが、香ちゃんがバンド感を持ったまま、参加してくれるのがありがたいですね。岸谷逆に、「やったー!」「ここはそういうことをやっていいところなんだ。それでいいんだ」って感じです。私は楽しくお邪魔させていただいています。「要さんになら、好き勝手なことを言っても平気」という気持ちになってしまって、すみません(笑)。根本いやいや、それは根っこの音楽が共通しているからこそですよね。やっぱり僕らが作っているのは音楽だから、ただ和気あいあいとしているところを見せたいわけではなくて、観に来てくれるお客さんに、香ちゃんの歌を聴かせた上で、普段、見えないようなルーズな部分が見えたらいいなあとか、音楽でいかに楽しんでもらうかいうことは考えていますよね。――『岸谷香 感謝祭』も毎回音楽のたのしさを堪能できるイベントになっています。岸谷要さんに誘っていただいたことが『感謝祭』を始めるきっかけになったところもあるんですよ。バンド時代はコラボに参加することはなかったですし、コラボの楽しさを知ったのはスターダスト☆レビューのチームに入れてもらってからです。人と一緒にやるのって、こんなにおもしろいんだなって。「また呼ばれないかな」っていつも思っています。スターダスト☆レビューのイベントに参加したことがきっかけで、「あの人はコラボにも参加するんだ」ということが広まり、他のアーティストの方にもお呼ばれするようになり、行くとこ行くとこ、カラーが違うのが楽しくて、じゃあ私もそういう場を持ちたいなと思うようになって、『感謝祭』につながりました。プリンセス プリンセスが女の子バンドだったこともあって、若い女の子バンドに紹介されることも多くなり、若い子たちとやってみたいなとか、震災があって、自分にできることをやりたいなとか、いろんな思いが出てきて、ホストとしてやる立場にもなりました。コラボレーションって、自分が書いた曲じゃない曲、歌ったことのない曲を「へえ、こうなっているんだ?」って思いながらコピーするのが楽しいんですよ。これからも『感謝祭』を継続してコラボレーションを楽しんでいけたらと思っています。――ゲストとして根本さんと和田さんをお招きすることになった経緯も教えていただけますか?岸谷私たちは今、女の子4人でUnlock the girlsというバンドをやっていますが、男性のゲストをお招きするとおもしろいんじゃないかなと思ったんですよ。この編成は初めてですし、ハーレム状態じゃないですか。根本そうか(笑)。岸谷女性ミュージシャンに囲まれて、男性ミュージシャンが演奏するって、貴重なんじゃないかなと思います。根本普通は逆だもんね。岸谷そうなんですよ。スターダスト☆レビューのところに行くと、ポツンと私が女子ひとりという状態で入っていくわけですが、その逆も楽しそうだなあって思います。プププッという感じ(笑)。多分、本番では要さんもプラスアルファのうれしさが加わるのではないでしょうか(笑)。Unlock the girlsはみんな、うまいし、かわいいし、そこでは見たことのない要さんの一面が見たいですね(笑)。具体的にはギターを持ってきていただいて、唱くんもいるので、3人で順番にソロを弾いて、「もういいよやめようよう」みたいなことになると、楽しいんじゃないかな。根本それはいいね。セッションは楽しいですから。岸谷要さんがUnlock the girlsの新譜を聴いてくださって、「Wrong Vacation」というロックンロールの曲をほめてくださったので、みんなでロックンロールをやるのもいいかなと考えています。ロックンロールってセッションにもってこいだし、気分的にもゴキゲンな感じだし、Unlock the girlsの3人は逆に90年代の音楽しか通っていないので、彼女たちと一緒にみんなでロックンロールをやるのも楽しいなあと思っています。根本今、香ちゃんの話を聞いていて、そうか、あの女の子たちがバックで演奏してくれるんだと改めて実感しました。Unlock the girlsの作品を聞いても、びっくりするくらい、みんなうまくて、「香ちゃん、攻めてるなあ」って思ったんですよ。あのメンバーを見つけてくるところもすごいですし、香ちゃんの音楽に対する情熱をあちこちから感じますよね。彼女たちと一緒にやるのは楽しみですね。僕は今までそういう中に入っていったことがないので、想像もつきませんけど(笑)。ひとりだけだったら、女子高生の中に入った変なおじさん、みたいになってしまいそうですが、唱もいてくれるので、間をつないでくれるだろうし、楽しみです。――岸谷さんから誘われて、根本さんはどう思われましたか?根本今度は僕が呼んでいただいたということで、ありがたいですね。香ちゃんが僕に何をのぞんでいるんだろうって、今から楽しみです。僕がやるのが難しいことであれば、唱がいるので、「そこは唱、よろしく」って振ることもできるので、気軽に楽しめるかなと思います(笑)。彼も音楽への情熱を持っているし、いてくれて良かったです(笑)。Text:長谷川誠 / Photo:吉田圭子※ 後編() に続く<ライブ情報>『岸谷香 感謝祭2022』2022年2月13日(日) 神奈川・KT Zepp Yokohama開場 16:45 / 開演 17:30出演:Unlock the girlsサポートミュージシャン:sugarbeansゲスト:根本要(スターダスト☆レビュー) / 和田唱(TRICERATOPS)【チケット料金】全席指定:税込9,000円(ドリンク代別)チケット購入リンク:関連リンク■岸谷香オフィシャルサイト: Channel:■Unlock the girlsInstagram::■スターダスト☆レビューオフィシャルサイト:
2021年12月23日俳優の岸谷五朗と岡山天音、女優の岸井ゆきのが出演する、Amazon Originalドラマ『No Activity/本日も異状なし』(17日よりAmazon Prime Videoにて独占配信、全6話)の特別映像が公開された。同ドラマは、出世を諦めたバツイチの万年ヒラ刑事・時田信吾(豊川悦司)と、元教習所の教官で人たらしな新米刑事・椎名遊(中村倫也)のバディが、麻薬捜査の張り込み中にやりたい放題ふざけまくり、騒動を巻き起こしていくコメディ。岸谷と岡山は、麻薬取引に絡む犯人グループで、お人よしで風変わりな小悪党・諌山(岸谷)とサイコパスな犯罪ストーカー・一条(岡山)を、岸井は偶然、麻薬取引を知ってしまい拉致されるSNS依存症の人質・茉莉を演じる。オーストラリアで大ヒットしたドラマ『No Activity』のリメイク版である同作のメガホンを取ったのは、映画『東京リベンジャーズ』(21)や『賭ケグルイ』シリーズを手掛けた英勉監督。脚本はお笑いコンビ・シソンヌのじろうが手掛ける。今回公開された特別映像では、岸谷らが3人での芝居について語っている。岡山、岸井と初共演となる岸谷は、「一条(岡山)や茉莉ちゃん(岸井)の芝居にかき乱された結果、とても素敵なキャラクターが生まれました。初共演だったということも良かったし、それが我々チームの面白さになったと思います」と初共演でいい化学反応が起こったことを明かした。岡山は同作について、「連続ドラマなのに同メンバーで、ワンシチュエーションで進行するエッジの効いた作品」と分析しつつ、「その中でどこに醍醐味があるかというと、3人の関係性の変化。こっちが変なこと言ったと思ったら、あれ? こっちのほうが変か? みたいにちょっとずつ関係性が変わっていったり、それぞれのキャラクターも最初の認識から変化していったりする」と魅力を説明。岸井にとっても、「事前にここでこうしようとかやっていくと、いやらしくなるかなって思ったので、この3人で“よーいはい”でやってみたときにどう感じるかを大事にしています。面白いです毎日(笑)」と共演が刺激になったようだ。また、撮影中のエピソードを聞かれた岸谷が、「ゆきのちゃんはセリフをとちると、カットもかかってないのにその前からやり始める。普通、自分で始めるってないでしょ(笑)」と舌を巻く場面も。それに対して岸井は、「以前、英監督とお仕事させていただいたときに、共演者とそういうことをやり始めて……そこで学んじゃったんですよね(笑)。そのとき監督から『おれの組以外じゃだめだよ』って言われて、今回はいけるか! と思ってやったら、ダメでした(笑)」と弁解。岡山も「岸井さんが戻るたびに、こっちも顔作り直してました。あ、戻るんだって(笑)」と対応していたことを打ち明けていた。
2021年12月08日岸谷香が、来年2月に開催する『岸谷香 感謝祭 2022』のゲストに根本要(スターダスト☆レビュー)と和田唱(TRICERATOPS)を迎えることをライブでサプライズ発表した。昨日11月27日に日本橋三井ホールにてワンマンライヴ『やりたくなったらやっちゃいな! Vol.3』を開催した岸谷は、自身のバンド・Unlock the girlsと共にプリンセスプリンセス時代からソロになって現在に至るまでの新旧織り交ぜた全17曲を披露し満員の観客を魅了。そのステージ上でゲストの発表すると、客席から驚きと喜びのこもった大きな拍手が送られた。『やりたくなったらやっちゃいな! Vol.3』よりこの「感謝祭」は2019年から始めた年一回恒例のコラボイベントで、岸谷自身が毎年元気に楽しく音楽をやれている事に感謝し、お客様に喜んで頂ける様に毎回ゲストを迎えセッションを披露する。チケットは、一般発売に先駆け本日11月28日より最速先行エントリーの受付がスタートしている。<ライブ情報>『岸谷香 感謝祭 2022』2022年2月13日(日) KT Zepp YokohamaOPEN 16:45 / START 17:30ゲスト:根本要(スターダスト☆レビュー)/ 和田唱(TRICERATOPS)根本要(スターダスト☆レビュー)和田唱(TRICERATOPS)【チケット料金】全席指定:9,000円(ドリンク代別・税込)■チケットぴあ独占先行エントリー受付期間:11月28日(日) 12:00~12月12日(日) 23:59受付URL:■一般発売2021年12月18日(土) 10:00~ 各プレイガイドにて<公演情報>『やりたくなったらやっちゃいな! Vol.3』2021年11月27日 日本橋三井ホール【セットリスト】01. DREAM02. Diamonds(ダイアモンド)03. Wrong Vacation04. また恋ができる05. LOVE FLIGHT06. バタフライ07. PARAISO!08. M09. signs10. ウエディングベルブルース11. HIGHWAY STAR12. デロリアンドライブ13. Unlocked14. シャウト!15. STAY BLUEEN1. Dump it!EN2. ハッピーマン岸谷香 OFFICIAL SITE
2021年11月28日鎌倉の和菓子・鎌倉五郎本店から新スイーツ「鎌倉はさんだょ」が登場。2021年10月1日(金)より鎌倉五郎本店 各店などで発売される。厚切りクランチを挟んだ“しゃりしゃり”ショコラサンドサクサクとした食感が魅力のゴーフレット「鎌倉半月」で知られる鎌倉五郎本店の新スイーツ「鎌倉はさんだょ」は、「鎌倉半月」に厚切りのクランチショコラを挟んだショコラサンドだ。クランチショコラは、 ココアビスケットを砕いた「ほろにがブラッククランチ」、アーモンドビスケットを砕いた「香ばしアーモンドクランチ」、粗挽き煎り大豆を使用した「ザクザク大豆クラッシュ」といった3つのクランチ素材をミックス。ショコラの風味豊かな味わいに合わせ、アーモンドを焼き込んだ香ばしいキャラメルナッツ味のゴーフレットでサンドした。「鎌倉はさんだょ」は、その香ばしい味わいだけでなく、食感にもこだわっている。食べ応えのある厚切りクランチ、ゴーフレットともに“しゃりしゃり”とした食感に仕上げており、食べ進めるごとにその繊細な歯触りを楽しむことができる。詳細鎌倉五郎本店「鎌倉はさんだょ」発売日:2021年10月1日(金)販売店舗:鎌倉五郎本店 各店(小町通り本店、大丸東京店、西武池袋店、パクとモグ 小田急町田店、ぶどうの木&鎌倉座 阿佐ヶ谷店、羽田空港第1ターミナル 特選和菓子館)、公式オンラインショップ「パクとモグ」※店舗により取り扱いのない入数あり。※他一部姉妹店でも発売する可能性あり。価格:2個入 259円、6個入 648円、10個入 1,188円
2021年10月01日杉咲花主演の新水曜ドラマ「恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~」に、鈴木伸之、奈緒、岸谷五朗が出演することが分かった。本作は、勝ち気だけど恋には臆病な盲学校生ユキコ(杉咲さん)と、喧嘩上等だけど根は純粋なヤンキー・森生(杉野遥亮)が、運命的に出会ってしまったことから始まる、笑って泣けて時々ハッとする新世代ラブコメディ。今回発表された3名が演じるのは、ユキコと森生に関わる重要人物。森生のライバルで隣町の元ボスヤンキー・金沢獅子王を演じる鈴木さんは「杉野君とは『東京リベンジャーズ』でご一緒したものの、その時には同じシーンが無かったので、今回はしっかり絡むことができる予感がして本当に楽しみです!また、僕は『湯を沸かすほどの熱い愛』という作品が大好きなので、杉咲さんという素敵な女優さんとお芝居ができること、光栄に思います!」と今作への参加を喜ぶ。“母親代わり”としてついついユキコに口うるさくしてしまう、超心配性な姉・赤座イズミ役の奈緒さんは「イズミはユキコの幸せを心から願うが故に心配が過ぎて冷静でいられない、かわいらしいお姉さんだなと思いました。優しさに包まれたこの作品の中で、ピュアな2人の恋を見守りながらイズミとしても成長できるようにがんばりたいです」と意気込んでいる。そして「今から、楽しみでなりません」と心境を明かした岸谷さんは、ユキコとイズミの優しい父・赤座誠二を演じる。写真家の父は、イズミとは異なりのほほんとした性格で、強い性格の娘たちにいつもタジタジだが、時に人生経験を感じさせる深い言葉が娘たちや周囲の人の心を打つのだ。岸谷さんは「原作の中にある、登場人物達の素直な心のツッコミが大好きなので、そんな世界観を二人の娘を持つ父親視点から演じられたら!と思っています」とコメントしている。「恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~」は10月、毎週水曜日22時~日本テレビにて放送予定。(cinemacafe.net)
2021年08月25日女優の恒松祐里、俳優の岸谷五朗がW主演を務める“イヤードラマ”『パパの恋人』(全5話・毎週金曜日新エピソード更新)が、音声サブスクリプションサービス「NUMA」にて、6日より配信スタートする。大事なことは、ファミリーレストランで話す。それがルールの花田家で、父ひとり・娘ひとりで仲睦まじく暮らしてきた緑郎と女子高生の双葉。ある日、ファミリーレストランで「付き合いたい人がいる」と明かした緑郎に対し、双葉は思いのほか動揺してしまう。父が紹介しようとしているのは女性でなく男性だった。母を亡くした娘と、妻を亡くした父。母の存在はなんだったのか、そして生まれてきた自分の存在の意味は? 果たして父娘の絆は、この事態を乗り越えることができるのか……。双葉を演じるのは、NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』に出演し、Netflix『全裸監督シーズン2』でニューヒロインを演じ上げ話題の恒松。父親の緑郎役には、演劇界を牽引する地球ゴージャス主宰の岸谷。この作品は、LGBT総合研究所が監修に入り制作したオリジナル脚本で、ゲイの葛藤やそこに向き合う家族の姿を恒松と岸谷が繊細に丁寧に演じている。そのほか、NHK大河ドラマ『龍馬伝』、NHK連続テレビ小説『てっぱん』に出演した松田悟志と、子役の江口慶も出演。制作にはNHKエンタープライズのチームが入り、本格的な作品に仕上がっている。■恒松祐里コメント自分がよく理解していない物事は、知識が無いから怖いし、拒絶したり理解しようとしなかったりする。でも少しでも歩み寄ろうという気持ちがあれば、今まで見えなかった景色が見えてくるかもしれない。そんなことに気付かせてくれる作品だと思います。岸谷さんを始めとした素晴らしい方々と物語を紡ぐ事ができて嬉しかったです。たくさんの方に届きますように。■岸谷五朗コメント今回共演した恒松さんは、一つひとつのセリフを大事に、丁寧に表現されていました。彼女の内面の繊細さが、双葉という役の心情をきっちりと捉えていて、とても素晴らしかったと思います。監督もたくさんの経験を持つ監督であったので、耳だけで聴くドラマを表現するということが、役者としてとても手助けになりました。そして脚本が非常に練れていて、耳だけで聴くドラマとして、とても面白味もあり少しスリリングでもあり素敵な台本でした。
2021年08月06日「邦さんは亡くなったけど、五郎はきっとまだここに住んでいる。ひょっこり顔を出す気がする」田中邦衛さん(享年88)が亡くなってから2週間ほどがたった4月上旬、北海道富良野市につくられた献花台の前で、脚本家・倉本聰氏(86)はそんなふうに話していたという。“五郎”とは、もちろん『北の国から』シリーズで邦衛さんが演じた黒板五郎のことである。「『北の国から2002遺言』でシリーズは完結したことになっています。ただ倉本先生には、その後の続編の構想があったようです。邦衛さんの訃報の直後には“続編は頭の中だけにしておこうと思う”なんておっしゃっていたんですが……。だから今回のインタビューを読んで興奮しましたね!」そう『北の国から』ファンが話す“インタビュー”とは次のもの。《実は今年は『北の国から』が放送開始40周年に当たります。10月に向けて最後のドラマを書いているんです》(「財界オンライン」6月12日配信)倉本氏自ら“続編執筆中”だと明かしたのだ。40年前の10月に『北の国から』の初回が放送されたことにちなみ、今年、その前後の時期に富良野で記念行事が予定されている。続編は、テレビではなく、そのイベントでの公開を想定しているようだ。倉本氏はこう続けていた。《それは主人公の黒板五郎が死ぬドラマです》五郎も天国へ――。邦衛さんへの倉本氏なりの供養だろうか。さらにその“死に方”まで――。■「五郎は自ら山に入って死に、肉は動物たちに…」《黒板五郎は自分から山に入って死ぬんです。それで、自分の肉が動物たちに食われ、骨は微生物が分解する》かなり衝撃的な最後である。「海外には遺体を鳥に食べさせる“鳥葬”の風習があるところもありますが、富良野の動物で考えると“ヒグマ葬”“キタキツネ葬”といったところでしょうか。衝撃的ですが、倉本先生は自然のなかで生きてきた五郎の人生を、自然の循環のなかで完結させたいというこだわりを込めているそうです」(前出・『北の国から』ファン)本誌は、地井武男さん(享年70)が演じた五郎の親友・中畑和夫のモデル、富良野市の麓郷木材工業株式会社社長・仲世古善雄さんに話を聞くことができた。仲世古さんは倉本氏とも交流があり、『北の国から』シリーズを長年見守ってきた人物。倉本氏の続編の構想の内容を伝えると、「いやぁ、初めて聞いた。驚いています……。でも倉本先生らしいな……」仲世古さんは“五郎の衝撃の死”にショックを隠せぬ様子を見せながらも、しみじみと次のように話してくれた。「やっぱり倉本先生なりに『北の国から』の最後をね、五郎さんが亡くなるところまでやりたかったんだと思いますね」北海道の自然を愛した自らの分身・五郎の最期を、天国の邦衛さんも見守ることだろう――。
2021年07月12日和菓子屋「鎌倉五郎本店」より、夏限定スイーツ「水あんみつ」が登場。2021年8月下旬頃までの期間、「鎌倉五郎本店」各店にて発売される。「鎌倉五郎本店」が提供する「水あんみつ」は、まるで“食べる水玉”の様な、口の中で“ぷるん”ととろける新食感の天然水ゼリーが人気の夏限定スイーツ。富士山のふもと富士宮市山宮の地下180mから汲み上げた雲上水を使用しており、透き通るようなすっきりとした味わいに仕上げている。冷やした後に、小豆あんと蜜と一緒に絡めて食べれば、口の中が今まで体験したことのないような食感とひんやりとした感覚、和の味わいでいっぱいに。暑い季節にぴったりな涼感で溢れた限定スイーツとなっている。なお、1個から最大9個までのパッケージで販売。手土産にも最適だ。【詳細】鎌倉五郎本店「水あんみつ」販売期間:2021年5月20日(木)~8月下旬頃販売店舗:鎌倉五郎本店各店(鎌倉小町通り本店・大丸東京店・西武池袋店・ラゾーナ川崎店・阿佐ヶ谷店)、一部姉妹店および交通機関価格:1個 270円(税込)、3個 864円(税込)、6個 1,836円(税込)、9個 2,732円(税込)【問い合わせ先】グレープストーンTEL:0120-151-560
2021年06月03日鎌倉五郎本店は、新スイーツ「お茶一ぷく」を鎌倉五郎本店各店、ぶどうの木&鎌倉座 阿佐ヶ谷店ほかで発売する。“まるで食べる抹茶ラテ”抹茶リッチな和スイーツ花の古都・鎌倉で生まれたスイーツショップ・鎌倉五郎本店から、“まるで食べる抹茶ラテ”和フレーバーの新作スイーツ「お茶一ぷく」が登場。抹茶好きを虜にするほど“抹茶リッチ”な味わいで、2021年4月発表の「大丸東京店 お茶スイーツランキング」で1位に輝いたほどの人気ぶりだ。抹茶本来の甘みと色を最大限に引き出すため、石臼挽き宇治抹茶を使用。抹茶フレーバーの生地で、風味豊かな宇治抹茶あんをまるっと包み、中には、ミルキーなミルクあんを閉じ込めた。ひとくち頬張れば、抹茶の芳醇な香りとミルクのやさしい甘みが広がり、まさに“食べる抹茶ラテ”という贅沢な味わい。小ぶりながらも抹茶の香り・風味を存分に楽しめる和スイーツとなっている。【詳細】鎌倉五郎本店「お茶一ぷく」5個入 594円、8個入 950円、12個入 1,425円※価格はすべて税込。発売日:2021年4月10日(土)取扱店舗:鎌倉五郎本店 各店(小町通り本店、羽田空港第1ターミナルビル店、大丸東京店、西武池袋店、ラゾーナ川崎店)、ぶどうの木&鎌倉座 阿佐ヶ谷店、公式オンラインショップ「パクとモグ」※ほか姉妹店でも販売する場合あり。※販売店により取り扱いのない場合あり。
2021年05月01日鎌倉の和菓子店・鎌倉五郎本店から、人気のゴーフレット「鎌倉半月」の夏季限定バージョン「鎌倉白桃半月」が登場。2021年4月10日(土)から8月下旬頃までの期間限定で発売される。「鎌倉白桃半月」白桃のおいしさを閉じ込めたフルーツゴーフレット鎌倉五郎本店を代表するスイーツ「鎌倉半月」を白桃でアレンジした「鎌倉白桃半月」は、ジューシーな白桃のおいしさをそのまま閉じ込めたフルーツゴーフレット。香ばしく焼き上げた半月型のゴーフレットに甘酸っぱく軽やかな白桃のクリームをサンドした、初夏にぴったりの瑞々しい味わいが楽しめる。「月うさぎ」と白桃を描いたパッケージ鎌倉五郎名物の「月うさぎ」がひょっこりと顔を出すパッケージもポイント。初夏の空のように澄んだ水色に白桃と月うさぎを描いた愛くるしいパッケージで、ギフトやちょっとした手土産としても喜ばれそうだ。商品情報鎌倉五郎本店「鎌倉白桃半月」発売期間:2021年4月10日(土)〜8月下旬頃まで価格:6枚入 648円(税込)、10枚入 1,080円(税込)販売店舗:・鎌倉五郎本店 各店(小町通り本店、大丸東京店、西武池袋店、ラゾーナ川崎店)、パクとモグ 小田急町田店、ぶどうの木&鎌倉座 阿佐ヶ谷店※ほか姉妹店でも販売する場合あり。・公式オンラインショップ「パクとモグ」
2021年04月10日和菓子店「鎌倉五郎本店」のショコラサンド「花かまくら」が2021年4月上旬頃までの期間限定で登場。鎌倉五郎本店各店にて販売する。ショコラサンド「花かまくら」"いつ訪れても花に出会える鎌倉"をイメージして名付けた「花かまくら」は、2020年で発売19年目を迎える鎌倉五郎本店のロングセラークッキーだ。薄く焼き上げた「抹茶風味/さくら風味」のラングドシャクッキーで、「抹茶/さくら」が香るチョコレートをサンド。サクッと一口かじればショコラがとろけて、繊細な香りが広がる、まさに"花びら"のようなショコラサンドだ。市松模様のチョコレート特に注目は、市松模様のチョコレートだ。濃い味の抹茶やさくらのチョコレートに、ミルク味のチョコレートを合体させることで、抹茶やさくらにミルクをたらしたような絶妙な味わいを実現した。紫陽花や桜のパッケージパッケージには、あじさいや桜の名所としても有名な鎌倉らしく、柔らかいタッチでそれぞれの花を描いた。上品な雰囲気のパッケージで包んだ焼菓子は、年末年始の帰省の手土産にもおすすめだ。詳細ショコラサンド「花かまくら」発売期間:2020年9月18日(木)~2021年4月上旬頃取扱店舗:・鎌倉小町通り本店住所:神奈川県鎌倉市小町2-9-2・大丸東京店住所:東京都千代田区丸の内1-9-1 大丸東京店(1階)・西武池袋店住所:東京都豊島区南池袋1-28-1 西武池袋本店(地下1階)※ほか、姉妹店の一部や交通機関でも取扱あり。・公式オンラインショップ 「パクとモグ」価格:8枚入540円(税込)、16枚入 1,080円(税込)、24枚入 1,595円(税込)【問い合わせ先】お客様窓口TEL:0120-151-560
2020年12月07日株式会社グレープストーンが展開するスイーツブランド「鎌倉五郎本店」は、2020年9月1日より『和菓子屋のモンブラン~小波~』の取扱い店舗を拡大いたします。● SNSで話題も入手困難だった栗づくしの『小波』。ついに首都圏で発売を開始!『和菓子屋のモンブラン~小波~』(以下、小波)は、今年で発売18年目を迎える鎌倉五郎本店のロングセラーモンブラン。や口コミでは「栗感がすごくて満足…」「余すところなく栗!」「あの手この手で栗が押し寄せる!」と、多彩な栗のおいしさを楽しめるモンブランとして好評です。これまでは一部の店舗でしか販売をしていなかったため、なかなか手に入れることができなかった『小波』ですが、9月より首都圏の各店(小町通り本店を除く)でも発売を開始いたします。● 素材そのものの自然なおいしさを生かした、和菓子屋ならではのモンブラン!風味豊かでほくほく美味しい「きんとん」を贅沢に使用した、和菓子屋ならではのモンブラン『小波』。ベースにはおいもと栗のきんとんをしきつめて、中には蜜漬け渋皮栗の刻みにクリームをとじこめています。さらに上から栗のペーストを波模様に重ねて、金箔をあしらいました。タルトやスポンジは一切使っていないので、どこから食べても栗の様々な味わいが楽しめるモンブランです。■商品概要【名 称】 和菓子屋のモンブラン~小波~【価 格】 1箱9個入 972円(本体価格900円)【販 売 店】 鎌倉五郎本店 各店(大丸東京店、西武池袋店、ラゾーナ川崎店、羽田空港第一ターミナル店) ※大丸東京店・西武池袋店は9月1日(火)より発売開始 ※小町通り本店での販売はありません■鎌倉五郎本店とは 公式HP 八百年の時をきざむ、花の古都鎌倉にうまれた鎌倉五郎本店。鎌倉を代表する神社である鶴岡八幡宮へと通じる小町通りの中程に本店を構えています。花と文学の古都にふさわしい味わいを求め、愛らしいうさぎ印の名物「鎌倉半月」をはじめ、幅広い年代に親しまれる可憐な風情の鎌倉菓子をお作りしています。お客様窓口 0120-151-560企業プレスリリース詳細へ本記事に掲載しているプレスリリースは、株式会社PR TIMESから提供を受けた企業等のプレスリリースを原文のまま掲載しています。FASHION HEADLINEが、掲載している製品やサービスを推奨したり、プレスリリースの内容を保証したりするものではございません。掲載内容に関するお問い合わせは、株式会社PR TIMES()まで直接ご連絡ください。
2020年09月03日中村倫也主演、小池栄子、小芝風花らが共演した「美食探偵 明智五郎」が6月28日の放送で最終回を迎え、SNSには中村さんの“和装”と“風呂上がり&パジャマ”姿に視聴者が歓喜の声を上げているほか、キャストに対する賞賛もあふれている。中村さん演じる明智五郎が、自ら生み出した殺人鬼“マグダラのマリア”と対決していく本作。小池さんが“マグダラのマリア”を、小芝さんが移動弁当屋「いちご・デリ」の店主で明智の助手となる小林苺をそれぞれ演じる。また北村有起哉が捜査一課の刑事・上遠野透役、佐藤寛太が上遠野の部下・高橋達臣役、富田望生が苺の友人・桃子役、マリアファミリーとして武田真治がシェフ・伊藤役、志田未来が林檎役、仲里依紗がれいぞう子役、武田玲奈が地下アイドルのココ役で出演した。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。苺が拉致され救出に向かった明智だが、マリアは明智とともに奈落の底に落ち遺体も発見されない。だが事務所で待つ苺と桃子のもとに明智が無事戻る。それからマリアがらみの犯罪は起こらなくなり、苺は“明智がマリアを手にかけたのでは?”という疑惑を抱きながら過ごしていた。それから半年、明智の母・寿々栄すずえ(財前直見)が事務所を訪ね、実家「扇屋」の系列ホテルで開かれるサミットで供出される和菓子の選定会に駆り出される。しかし当日、会場にマリアファミリーが現れ、毒入り和菓子を紛れ込ませたことで、総理ら要人が毒に侵され外務大臣が死亡するという国家的事態に…というのが最終話のストーリー。苺はファミリーに再び拉致され、明智も呼び出され、明智とマリアの“最期の晩餐”が繰り広げられるのだが、そこに上遠野たちがやってきて、マリアをかばった伊藤が撃たれ、マリアは再び崖に落ち、明智は探偵を辞める…というラストだった。冒頭で明智の和服姿、ラストで風呂上がり&パジャマ姿が披露され、視聴者からは「明智さん和服お似合い」「和装爆イケすぎて直視できない」「風呂上がりのパジャマの中村倫也の破壊力」「さすがこのドラマは中村倫也のことをよくわかってる!」などの声がSNSに殺到。また和装に黒ドレスと様々な衣装で明智との“最終対決”に臨んだマリアを演じた小池さんにも「かっこいいがあってるのか?色っぽいのが正しいのか?いや美しい?もう言葉じゃ無理」「マグダラのマリアは小池栄子さんのハマり役」「気迫と妖艶さと切なさと。毎回すごかった」という感想が。前回の放送でもその演技力が高く評価されていた苺役の小芝さんにも「小芝風花ちゃん可愛すぎじゃちくしょう!」「やっぱり風花ちゃんが最高すぎる」など、改めて賞賛の声が送られていた。(笠緒)
2020年06月29日東村アキコの原作を中村倫也主演でドラマ化した「美食探偵 明智五郎」の8話が6月21日にオンエア。マリアから苺を守る明智に「過保護」の声が殺到するとともに、ラストの小芝風花の演技に「胸が痛い」「心震える演技」と賞賛する声も上がっている。食に通じる私立探偵・明智五郎に中村さん、明智が愛する移動弁当屋「いちご・デリ」の小林苺に小芝さん、明智が生み出した“マグダラのマリア”に小池栄子。苺の友人で“助手二号”の桃子に富田望生。マリアの手に堕ちたファミリーたちとして志田未来、武田真治、仲里依紗。捜査一課の刑事・上遠野透に北村有起哉、高橋達臣に佐藤寛太といったキャストが集った本作。苺の友人で地下アイドル“爆音エンジェルズ”メンバーのココ(武田玲奈)が、ストーカーと化したファンの“ルシファー”こと田畑(森永悠希)の暴走に悩み、苺の紹介で明智がボディーガードをすることになったが、マリアがココに接触。毒キノコを使ったナポリタンを田畑にふるまわせ、田畑はライブハウスで倒れる…というのが前回のあらすじ。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。その後意識を取り戻す田畑だが、マリアファミリーによって病院から連れ去られてしまう。一方、ココが田畑に食べさせたのが、一度症状が改善してから7日後に死に至る“ドクツルタケ”だと気づいた明智も病院へ急ぐが、そこに田畑の姿はなく代わりに現れたマリアから、次は苺を殺すと告げられる。明智は苺を守るため「事務所で一緒に暮らさないか」と提案。桃子と3人での生活が始まるが…というのが今回のストーリー。苺の代わりに食材に買い出しに出かけ、デリの仕事も自粛しろと告げる…苺を守ろうとするあまり彼女を束縛しまくる明智の姿に、ネット上では一斉に「過保護」の声が上がる。「過保護の明智さんたまらん」「明智さん、、、セコムみたい」といった反応が上がる一方で「急に過保護になった明智さん、好きー」という声も多数。だが、明智の心配をよそにデリの仕事を再開した苺に、マリアの魔の手が迫る。ケータリングで向かった先で捕われの身となった苺。そこに現れた明智にマリアは自らと共に最期を迎えようとせまる。そんな明智に苺は「私はあなたのことが好きです。だから行かないで!」と絶叫する…。この“涙の絶叫告白”に「小芝風花ちゃんめっちゃ演技上手い」「心震える演技を魅せる」「泣きの演技だれよりも好き」など絶賛の声が集まる。そんな苺と対峙するマリアを演じた小池さんにも「小池栄子史上最高の小池栄子」「小池栄子さんの芝居はさすがすぎ」などの感想が寄せられている。(笠緒)
2020年06月22日和菓子店「鎌倉五郎本店」から、夏の名物スイーツ「水あんみつ」が今年も登場。2020年6月18日(木)より、鎌倉五郎本店全店にて発売される。夏限定の名物スイーツ「水あんみつ」の人気のヒミツは、口の中で“ぷるん”ととろける、みずみずしい口どけ。まるで“食べる水玉”のようにも感じる、その新食感は、こだわりの富士天然水を贅沢に使用することで実現させたものだ。ぷるぷる天然ゼリーをつるりと飲み込むと、口の中にはすっきりとした爽やかな味わいでいっぱいに。ひんやり冷やした後に、付属の小豆あんと黒蜜をたっぷりと絡めることで、より美味しさUP!した夏の味わいを楽しむことができる。なお「水あんみつ」は、1個から最大20個まで販売しているため、日頃のご褒美スイーツにはもちろん、大切な人への夏の贈り物にもオススメだ。【詳細】鎌倉五郎本店「水あんみつ」販売期間:2020年6月18日(木)~8月下旬頃取扱店舗:鎌倉五郎本店全店(鎌倉小町通り本店・大丸東京店・三越銀座店・西武池袋店)、公式オンラインショップ※姉妹店の一部や交通機関でも取扱あり。価格:1個270円、3個入864円、6個入1,836円、9個入2,732円、どっさり箱20個入5,180円※どっさり箱20個入は公式オンラインショップ限定※価格は全て税込み。【問い合わせ先】お客様窓口TEL:0120-151-560
2020年06月20日中村倫也主演、小池栄子、小芝風花、佐藤寛太らが出演する「美食探偵 明智五郎」の特別編が先週より放送されているが、5月31日(日)今夜はその第二夜が放送される。“マリアファミリー”たちの秘密に迫るエピソードを明智のナビゲートで楽しめる。一流デパートの御曹司として育ち、食に対し尋常ならざるこだわりを見せる私立探偵の明智五郎に中村さん。中村さんによって地味な主婦から連続殺人鬼へと変貌した“マグダラのマリア”に小池さん。なかば強引に明智の助手役になってしまった移動弁当屋「いちご・デリ」の店主・小林苺に小芝風花。明智に捜査を邪魔され疎ましく思っている捜査一課の刑事・上遠野透に北村有起哉。上遠野の部下・高橋達臣に佐藤寛太。超お嬢様な苺の友人・桃子に富田望生。マリアに取り込まれ“ファミリー”となったフレンチ店のオーナーシェフ・伊藤役で武田真治。青森のリンゴ農家の娘、林檎に志田未来といったキャスト。今回の「特別編 第二夜」では、自分の店を批判していた悪質レビュアーを殺めた伊藤が、その事件の数日後、ギャルソン・野中(赤楚衛二)から驚愕の秘密を打ち明けられる…というサイドストーリー。そして夫・和宏(落合モトキ)を殺害、バラバラに解体した仲里依紗演じる主婦・みどりの“キッチンハラスメント”の実態に迫るエピソードをメインに、明智のナビゲートで“スペシャルメニュー”をお届けしていく。撮影休止に伴いいったん放送が休止している本編だが、近日放送予定の7話では、新たな“マリア・ファミリー”として武田玲奈が出演。武田さんが演じるのは地下アイドル・ココ。ココは苺の高校時代の同級生で、ファンのストーカー行為を苺に相談したことから明智と知り合い、ボディガードをしてもらうことになるが、それを知ったマリアがココのSNSにDMを送って…というストーリーが展開するという。ココのストーカー・田畑役で「絶対零度~未然犯罪潜入捜査~」も記憶に新しい森永悠希も出演。豪華なゲストの共演にオンエアへの期待が高まる。「美食探偵 明智五郎」特別編 第二夜は5月31日(日)22時30分~日本テレビ系で放送。(笠緒)
2020年05月31日中村倫也が超グルメな私立探偵を演じる「美食探偵 明智五郎」。5月24日(日)の放送回は「特別編」として地上波未放送のオリジナルストーリーを主人公・明智五郎のナビゲートでお届けする。「海月姫」「東京タラレバ娘」「偽装不倫」など多くの作品がドラマ、映画化されてきた東村アキコの初サスペンス漫画を映像化した本作。一流デパートの御曹司で美食家、類まれなグルメの見識を使い殺人事件を解決しながら、自らが生み出した殺人鬼“マグダラのマリア”と対決する探偵・明智五郎に中村さん。明智がランチに利用している移動弁当屋「いちご・デリ」の店主で、無理やり助手として事件解決に加わるはめになった小林苺に小芝風花。平凡な専業主婦だったが明智に夫の浮気調査を依頼したことをきっかけに、本当の自分に目覚め殺人鬼へと変貌していく“マグダラのマリア”に小池栄子。いつも明智に捜査を邪魔され疎ましく思っているが、愛娘にかける想いは強く“良きパパ”でもある捜査一課の刑事・上遠野透に北村有起哉。上遠野の部下だが、明智に崇拝に近い尊敬の念を抱き、捜査情報などを伝えてしまう高橋達臣に佐藤寛太。苺の友人で実家は超お金持ち、いつの間にか助手“二号”となっていた桃子に富田望生。マリアに取り込まれ“ファミリー”となった青森のリンゴ農家の娘・林檎に志田未来、同じくファミリーのフレンチ店オーナーシェフ・伊藤に武田真治といったキャスト。今夜の特別編第1弾は、明智が“美食家”になったきっかけとなった少年時代や、“マリアファミリー”林檎の哀しい生い立ちに迫るエピソードが描かれた地上波未放送のエピソードをお届け。「美食探偵 明智五郎 特別編」は5月24日(日)22時30分~日本テレビ系で放送。(笠緒)
2020年05月24日東村アキコの原作を中村倫也主演でドラマ化した「美食探偵 明智五郎」の6話が5月17日放送。苺の男装に、明智とマリアとの衝撃キスシーン。そして新型コロナウイルスの影響で行われた“特殊な撮影”によるラストに多くの視聴者が反応を寄せている。本作は代々続く一流デパート・扇屋百貨店の御曹司として育ったことで、優れた味覚を持つようになり、今は私立探偵となった明智五郎を中村さんが演じ、明智が自ら生み出してしまった殺人鬼と対決しながら惹かれあっていく“恋する毒殺サスペンス”。明智が生み出してしまった連続殺人鬼“マグダラのマリア”に小池栄子。移動弁当屋「いちご・デリ」の店主にして明智の助手でもある小林苺に小芝風花。食べることが大好きな苺の友人にして助手“2号”の桃子に富田望生。捜査一課の刑事・上遠野透に北村有起哉、明智が大好きな刑事・高橋達臣に佐藤寛太。明智の弟・六郎に草川拓弥。“マリアファミリー”の林檎に志田未来、伊藤に武田真治といったキャストが出演。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。6話では明智が母・すずえ(財前直見)の強引な薦めにより、弟の六郎も含めお見合いをすることに。苺の車で現地についてみると弟が遅刻。苺を男装させられ六郎としてお見合いに参加するはめに。なんと会場となった料亭には上遠野に高橋、桃子がいて、さらに不審な動きをする林檎と伊藤の姿も。実はお見合い相手を紹介した百貨店の役員・伊達(小市慢太郎)が明智の殺害計画を立てていたのだが、その計画自体がマリアによって乗っ取られていた…というストーリー。前半で登場した苺の男装姿に「男装の1号、悪くない」「予想以上のハイクオリティー」といった声が上がったほか、“本物”六郎を演じる草川さんにも「可愛かった」の声が続出。その後、伊達は明智を拉致、閉じ込めた小屋に火を放つ。それに気づいた苺は助けようとするも恐怖で足がすくんで動けない。そこにマリアが現れ「愛する人のためなら迷わず命を捧げる」と炎の中に。そして明智と口づけを交わす…「キスシーンドキドキしたわ」「苺目線で切なくもなったけど美しかったな」「すごく綺麗でお洒落で情熱的」など、炎の中のキスに多くの視聴者が目を奪われた模様。そしてラスト、昨今の状況を踏まえ朗読劇のようなスタイルで撮影された、苺が明智に自分の思いをぶつけるシーンには「いつか完全版で観たい」という声がある一方「このお芝居観てた時、息を飲むってこういうことを言うんだと思った」「物語の世界観そのままのお2人の演技に圧巻されました」「芸術作品みたいだった」など賞賛の声が相次いで寄せられている。(笠緒)
2020年05月18日中村倫也が美食家探偵を演じ、連続殺人鬼“マグダラのマリア”と対決する「美食探偵 明智五郎」の5話が5月10日放送。中村さん演じる明智の“無精ひげ&ボサボサ頭”と「君のことも僕が守る」というセリフに視聴者からの反応が殺到している。一流デパートの御曹司で美食に親しんできた私立探偵の明智五郎を中村さんが、明智によって“生み出された”殺人鬼マグダラのマリアを小池栄子が、明智がランチに利用している移動弁当屋「いちご・デリ」の店主・小林苺を小芝風花がそれぞれ演じる本作。また、明智をライバル視する捜査一課の刑事・上遠野透に北村有起哉、明智が大好きな上遠野の部下・高橋達臣に佐藤寛太、食べることが大好きな苺の友人・桃子に富田望生。明智に事件を暴かれた青森のリンゴ農家の娘・林檎に志田未来、フレンチ店のオーナーシェフ・伊藤に武田真治。彼らが“マリアファミリー”として明智との対決に加わる。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。友人を亡くし憔悴する明智を元気づけようと買い物に連れ出した苺は、離婚のため別居中の小5の娘・小春(横溝菜帆)と月1の面会を楽しむ上遠野に遭遇。娘の様子がいつもと違うことを心配する上遠野に同情した苺は、小春の身辺調査を引き受けるのだが、明智の推理で小春は乳製品アレルギーを持っており、クラスで陰湿ないじめを受けていることがわかる。しかもいじめの原因は担任の教師がアレルギーを軽視したことがきっかけだった。ショック症状を起こし倒れた小春がSNSに投稿した書き込みに目をつけたマリアは、小春の絶望につけいり、“給食による集団毒殺計画”を実行に移そうとする…というのが今回のストーリー。冒頭で明智の事務所に顔を出した苺が出くわしたのは、憔悴して無精ひげを生やしボサボサ頭の明智…今までと打って変わってワイルドめな明智の姿に「ヤバいヤバい 無精髭」「髭来たぁぁあぁあ!!」「ボサボサの髪も無精髭もカッコいい」と歓喜する視聴者が多数。またラストでは自らの周囲の人間に危険が及んでることを察した明智が、苺に対し「君のことも僕が守る」と告げる…そのセリフにも「かっこよすぎて泣いた」「500回脳みそ揺さぶられた」「助手3号になりたい」などの反応が続出している。(笠緒)
2020年05月11日