マンボウシリーズ等の児童エッセイ・小説などで絶大な人気を誇った北杜夫の児童文学「ぼくのおじさん」。このたび主演に松田龍平を迎え、『苦役列車』の山下敦弘監督との初タッグで映画化されることが明らかとなった。学校の作文コンクールの宿題を課せられた小学生のぼく=春山雪男。「自分のまわりにいる大人について」というテーマだが、至って普通な職業の両親では、面白いものが書けそうにない。そんな時思いついたのが居候しているぼくの“おじさん”。大人のくせにお小遣いはくれないし、勉強も教えてくれないし、スポーツはからっきしダメ。万年床に寝転がってマンガばかり読んでは、時には僕をダシにお母さんからお小遣いをもらうこともあるおじさん。雪夫は、そんなおじさんを題材に作文を書くことにするのだ。ある日、智子おばさんが、お見合い話を持ってきた。乗り気でないおじさんを何とか連れて、お見合い相手と智子おばさんの待つパーティーに向かった雪男。お見合い相手は、ハワイの日系四世で絶世の美女・稲葉エリー。おじさんは一目ぼれ!だが、エリーは他界した祖母が経営するコーヒー農園を継ぐためにハワイへ帰ってしまう。エリーに会いたい一心で、人とはちょっと違うあの手、この手を駆使してハワイへ行く策を練るおじさんだが、ことごとく失敗。だが、おじさんと雪男に奇跡が訪れる――。原作は、児童文学の金字塔、北杜夫の同名児童書。「夜と霧の隅で」、「揄家の人びと」など、日本純文学を代表する作品を発表する一方で、マンボウシリーズ等の児童エッセイ・小説などで絶大な人気を誇った彼が、ユーモアセンスを遺憾なく発揮した作品だ。インテリボンクラで起伏の激しい個性的なキャラクターである“おじさん”は、自らをモデルに描かれ、雪男が暮らす春山家は、北さんの父である斎藤茂吉の一家を模したというエピソードがある作品であり、和田誠のイラストも併せて、幅広い世代に愛され続けている。本作で“おじさん”を演じるのは、『探偵はBARにいる』シリーズや、『舟を編む』、そして来年公開の『モヒカン故郷へ帰る』など、話題作品への出演が続き、強烈な個性を放つ松田さん。そして、子供とは思えないしっかりもので、時におじさんを叱り、助け、絶妙なやりとりをしながら物語を大きく動かしていく重要な雪男役には、「なるようになるさ。」(TBS)に出演していた子役の大西利空が抜擢された。松田さんは、「“ぼく”が、哲学者で変わり者のおじさんを観察するところから始まる物語は、ほのぼのしていて、どこかノスタルジックですごく面白いと思いました」と原作について語り、また「雪男は大人びた少年なんですけど、演じている利空は撮影の本番ギリギリまで遊んでたりするやんちゃなヤツで、その現場の空気感がとても心地良かったです」と撮影現場でのエピソードも明かした。どこか面白おかしい“おじさん”の物語は、大人も子供も誰もが楽しめるあの名シリーズ『寅さん』を彷彿とさせる。松田さん演じる21世紀版“寅さん”の活躍に期待をしたい。『ぼくのおじさん』は2016年秋、全国にて公開予定。(cinemacafe.net)
2015年12月01日阿部サダヲが主演を務め、瑛太、妻夫木聡らが出演する中村義洋監督による痛快時代劇『殿、利息でござる!』の追加キャストが発表され、竹内結子、松田龍平、草笛光子、山崎努ら合計13名の豪華俳優陣が一堂に会したキービジュアルが初披露された。その他の写真本作は、今から240年ほど前の江戸中期、仙台藩吉岡宿を舞台に、年貢の取り立てや労役で困窮する町人たちが、宿場町を守るため「殿様に金をお貸しし、その利息をとる!」という大胆な計画を実行しようと奮闘する姿を描くもの。阿部は、夜逃げが相次ぐ宿場町の行く末を心から憂える主人公・穀田屋十三郎(こくたや・じゅうざぶろう)を演じ、竹内は吉岡宿の住人が集う煮売り屋(飯屋)のおかみで未亡人のとき役。松田は、十三郎たちと敵対する藩の財政を預かる出入司(しゅつにゅうつかさ)をつとめる役人・萱場杢(かやば・もく)を演じる。中村監督は竹内の役どころについて「ほとんどアテ書きです。竹内さんに時代劇の経験がない、というのも大きかったです。ああ、結子さんの日本髪を一度でいいから拝んでみたい、という思いも重要な決め手の一つであったことは否めません」と明かしており、竹内は「時代劇映画初ということでメイク、衣装、美術、セットなど全てが新鮮で和やかさと良い緊張感をもって撮影に臨むことが出来たと感じています」とコメント。「この作品は、町を救いたい一心で、人のために尽くす庶民たちのお話なのですが、何でも誰かに言いたがり拡めたがりの時代に、報われたい欲を捨て敢えて“つつしむ”ことを選んだ人々の、その心の在り方がとても美しいと私は思います」と語っている。監督は「今回ほどキャスティングに時間を使った映画はありません。九人の篤志家と、見守る女性、そして酷薄怜悧な御上と、バランス(年齢、顔、形や、観客が思っているであろう印象と、それへの裏切り等)を考えながら、一人一人、慎重に、時間をかけてキャスティングしていきました」と語っており、キービジュアルでは、阿部を中心に、瑛太、妻夫木、竹内、松田、草笛、山崎のほか、寺脇康文、きたろう、千葉雄大、橋本一郎、中本賢、西村雅彦が役に扮した姿で勢揃いしている。『殿、利息でござる!』2016年5月14日(土)大願成就!
2015年11月10日俳優・松田龍平がモヒカン頭で主役を務め、その恋人役を前田敦子が演じる『モヒカン故郷に帰る』。この度、本作の主題歌を細野晴臣が手がけることが決定。主題歌「MOHICAN」が流れる特報映像が解禁となった。プロのバンドマンを目指し上京した永吉は、恋人・由佳が妊娠することをきっかけに、故郷・広島へ報告がてら数年ぶりにのらりくらりと帰ることになる。永吉が帰郷すると相変わらずのうるさい頑固おやじ・治がそこにはいた。治は、息子の帰省に悪態つきながらも、孫が生まれることが嬉しくてたまらず、島民たちに声をかけ、その夜大宴会を開く。しかし、その宴会の途中、永吉は治が倒れているのを発見。病院に運ばれる治、検査した結果、癌で余命宣告を受ける…。永吉は残された日々、どうすりゃいいか分からない、だけどおやじの喜ぶ顔が見たい!その一心で奮闘する。が、結局空回り…。残された時間、息子はおやじになにができるのか――。『横道世之介』『滝を見にいく』の沖田修一がオリジナル脚本でメガホンをとる本作。松田さん&前田さんのほかにも、父親役に柄本明、母親役にもたいまさこ、弟役に千葉雄大らがキャストに名を連ねている。今回、主題歌を担当する細野さんは『グーグーって猫である』以来8年ぶりのこと。さらに、2013年にアルバムカバー・アルバム「Heavenly Music」のリリースはあったのものの、新曲の発表は4年ぶりとなる。以前から大ファンであったという沖田監督のラブコールを快諾した細野さんは、監督とのディスカッションを経て楽曲を制作。映画と同じくゆったりとグルーヴ感で「Daddy、Oh My Daddyおいらはモヒカン」と歌われる楽曲「MOHICAN」は、松田さんのモヒカン姿にインスパイアされたそうだ。完成した楽曲を聴いた沖田監督は「思わず笑ってしまうほど、素晴らしい主題歌を頂きました。細野さんにこの詞を歌わせていいのか、と畏れ多くも嬉しい気持ちでいっぱいです」と語り、松田さんは「島に住んでいるような、浮遊感のある心地の良い曲だと思いました。映画の雰囲気にぴったりで僕も嬉しいです。ぜひこの曲と共に余韻を楽しんで下さい」と両者とも絶賛のコメントを寄せている。そしてこのほど、細野さんの楽曲が流れる特報映像が公開。松田さんのモヒカン姿はもちろん、柄本さん&もたいさん演じる両親にどやされる松田さんや、「まじ妊婦辛ぇわ」と吐露する前田さんがなんともコミカルだ。まずはこちらの映像から、本編のゆったりとした雰囲気を覗いてみて。『モヒカン故郷に帰る』は、2016年3月より広島にて先行、4月より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年10月09日『南極料理人』、『横道世之介』の沖田修一監督が手掛けた最新作『モヒカン故郷に帰る』。モヒカン頭の息子・永吉を松田龍平、昔気質の父・治を柄本明が演じることで話題の本作だが、このたび、前田敦子、もたいまさこ、千葉雄大の追加キャストが発表された。本作は、瀬戸内海に浮かぶ故郷へ結婚報告に恋人と共に6年ぶりに戻った息子が父や母、弟とともに繰り広げるヒューマン・エンタテインメント。今回ヒロインに抜擢された前田さんが演じるのは、妊娠をきっかけに、永吉の故郷へ一緒に帰る恋人・由佳。どこか頼りない永吉をそばにいて支えるが、少し世間知らずな由佳。料理も上手にできず、奔放な性格に、永吉の家族は少し戸惑う。しかし、徐々に島で生活を共にしていくにつれて、次第に家族、島の人とも気持ちを通わせ、田村家のムードメーカーとなっていく重要なキャラクターだ。沖田監督は自分の妻から由佳のインスピレーションを受け、その話を聞いた前田さんは監督夫人のエピソードを役作りに活かしたと話す。前田さんは本作のオファーを受けて、「以前から沖田修一監督作品の大ファンだったので、お話を頂いたとき、本当に嬉しかったです!沖田監督は優しくて、現場は居心地が良く、役者さんから出てくる演技を心から楽しんでくれていると思いました」と語る。また松田龍平さんとの初共演について「松田さんが演じる“永吉”というキャラクターは、松田さんに似ていて、とっても“ありのまま”の方だなと思いました。現場でも自然体な方なので、お芝居でも無理はせず、みんなで一緒に楽しんでくださっている感じがしました」と楽しい現場について語った。また、個性的な永吉の母・春子役に、2007年、映画『それでもボクはやってない』で日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞、『かもめ食堂』、『ALWAYS 三丁目』シリーズなどのもたいまさこ。嫁姑関係を演じる前田さんともたいさんは、撮影以外でも二人でよくおしゃべりをし、「前田さんは本当に可愛くて仕方がない。彼女のようなお嫁さんはとっても楽しいと思う」ともたいさんは話す。また永吉の弟・浩二役に、映画『アオハライド』、CX『戦う!書店ガール』など人気沸騰中の千葉雄大が参加。今回、沖田作品初出演となる千葉さんは、「出てくる登場人物たちがすごく面白くて、脚本を読みながらクスっとなることが多く、いろいろな事を感じましたが、脚本を読み終わったときは家族っていいなって心から思えました」とコメントを寄せている。『モヒカン故郷に帰る』2016年春、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年07月23日“鬼才”松尾スズキが監督、松田龍平が主演を務め、「ぼのぼの」で知られるいがらしみきお原作の人気漫画を映画化した『ジヌよさらば~かむろば村へ~』。このほど、松尾監督が直感的に繰り出す“ムチャぶり”ともいえる演出に、松田さん始め、二階堂ふみ、片桐はいりら豪華キャストたちが翻弄され、時に困惑したり、大爆笑を見せるメイキング映像がシネマカフェに到着した。病院も学校も警察もない、東北のある過疎の村“かむろば村”を舞台に、お金に触るだけで失神してしまう前代未聞の“お金恐怖症”になってしまった元銀行マン、タケ(松田さん)が、“ジヌ”=銭(ぜに)を一切使わないで生きていくことを決心する、ちょっぴりリアルでシュールな物語。今回到着した映像内では、松尾監督が松田さんに対し、「アイドルみたいに可愛くやって」というムチャぶりをしたり、松田さん演じるタケが車を暴走させ、道に転がっている障害物を避けるシーンの撮影では、なぜか障害物が“白菜”という設定に変わったりして、終始、困惑気味の松田さんの表情が映し出されている。その一方、二階堂さんは”白菜”の追加設定に大爆笑。別の場面では、松尾監督の要求にキッチリ応える女優魂も見せている。また、片桐さんも、困惑しながらも抜群のコメディセンスで松尾監督の要求に応えるなど、爆笑必至場面の連続。これらのシーンが劇中ではどのように仕上がっているのか、とても楽しみなメイキング映像となっている。松尾監督が自らが執筆した台本上からしても可笑しなやり取りなのに、監督の直感でさらに演出が継ぎ足され、笑いが絶えなかったという撮影現場。演じてもらいたい動きを役者の前でやってみせたり、監督がひらめいたギャグやアクションが急きょその場で追加されたりと、独特の手法で構築されていった“松尾ワールド”。その世界に、『恋の門』以来、10年ぶりに飛び込んだ松田さんの困惑ぶりが見え隠れする姿は、一見の価値ありと言えそうだ。『ジヌよさらば~かむろば村へ~』は新宿ピカデリーほか全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ジヌよさらば~かむろば村へ~ 2015年4月4日より全国にて公開(C) 2015 いがらしみきお・小学館/『ジヌよさらば~かむろば村へ~』製作委員会
2015年04月20日映画『ジヌよさらば~かむろば村へ~』が4月4日(土)に初日を迎え、主演の松田龍平をはじめ、二階堂ふみ、阿部サダヲ、西田敏行、そして監督・脚本を務め、俳優としても出演している松尾スズキが揃って舞台挨拶に登壇した。『クワイエットルームにようこそ』以来となる松尾監督の監督3作目。いがらしみきおのマンガを原作に、お金に触れるだけで失神してしまう“お金恐怖症”の主人公が、ある村でお金を使わずに生きていこうとするさまをコミカルに描き出す。松田さんは現在、映画『モヒカン故郷に帰る』の撮影に入っており、劇中とは打って変わって毛先を緑色に染めたモヒカンヘアで登場した。松尾監督とは『恋の門』以来のタッグとなったが、撮影をふり返り「毎シーン、いろいろな提案をいただいて、言葉で伝わらないところは実際に動きを見せてくれるんですけど、松尾さんの動きは特殊で『できないです』ってことばかりでした(笑)。自分なりに汲み取り、やらせてもらいました」と語る。二階堂さんは、オファーを受けた時は留学中で、当初は帰って来ることを渋ったそうだが松尾監督による脚本を読んですぐに出演を決めたという。「(これまで)結構、いろんな役をやらせてもらって、血を吐く役や血を出させることも多かったんですが(笑)、(今回の)脚本を読んで、『少年ジャンプ』の後ろの方に載ってるお色気漫画っぽい立ち位置になれる気がして、いいなぁ、こういうのと思いました。さらけ出したつもりです」と充実感をにじませる。そんな二階堂さんの“お色気”シーンに客席からは拍手がわき起こった。お金恐怖症の主人公にちなんで、登壇陣に恐怖を抱いたり苦手とするものを尋ねると、松尾監督は「買い物が苦手」と告白。「一番、混乱するのは『ドンキホーテ』。中に入ると混乱して自分を見失ってしまいます」と明かすが、一方で「近所にあるのでつい入っちゃうんです…」とドンキホーテへの複雑な思い(?)を口にする。その後、報道陣に向かって「決して『ドンキホーテ』を批判したわけじゃないです(笑)!最近は何でも書かれちゃうから…」と釘を刺し、会場は笑いに包まれる。松田さんは「虫」が苦手と告白。「ゲジゲジやムカデ、蛾が…。撮影が夜で、デカいライトの前にいた時、一度、顔くらいの大きさの蛾がガンガンぶつかってきて、その時は死ぬかと思いました」と恐怖体験を明かす。阿部さんも同じく蛾が大の苦手だそうで「耳に入ったことがあって、お母さんに取ってもらったんですが…。高2の冬に泣いちゃいました、お母さんの前で…」とトラウマを告白。二階堂さんは「排水溝にたまった髪の毛が苦手で、でもこまめに取らないとつまっちゃうので…。(掃除すると)1時間くらい凹みます」と苦笑。西田さんは「ヒザにたまった水。一向に去ってくれない…」となんとも辛そうに明かしていた。『ジヌよさらば~かむろば村へ~』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ジヌよさらば~かむろば村へ~ 2015年4月4日より全国にて公開(C) 2015 いがらしみきお・小学館/『ジヌよさらば~かむろば村へ~』製作委員会
2015年04月04日俳優の松田龍平が、沖田修一監督の最新作『モヒカン故郷に帰る』(2016年春公開)に主演し、俳優の柄本明と初共演することがこのほど明らかになった。松田は役作りのため、モヒカンヘアに初挑戦。劇中ではバンドのボーカルとしてヘッドバンギングも披露する。本作は、広島の瀬戸内海にたたずむ四島を舞台に、数年ぶりに帰郷したのらくら息子・永吉と昔堅気の頑固おやじ・治のハートフルコメディ。父のガン発覚を機に、心を入れ替えて奮闘する息子の姿を描く。『南極料理人』(2009年)、『横道世之介』(2013年)などを手がけた沖田監督による完全オリジナル脚本。撮影は4月にクランクインし、オール広島ロケで行われる。松田は、プロバンドマンを目指して状況したものの、恋人の妊娠をきっかけに報告がてら数年ぶりに里帰りする永吉を演じる。「沖田さんの脚本は人との距離感がとても綿密に描かれていて、今から撮影に入ることをとても楽しみにしています」と沖田監督との初タッグに期待を寄せ、「"父と息子"から"男と男"になる主人公・永吉を魅力的に演じられたらと思っています」と意気込んだ。息子の帰省に悪態をつきながらも、孫が生まれることがうれしくてたまらない頑固おやじ・治を演じる柄本は、「沖田監督の作品は何本か見ていて、今回ご一緒するのが初めてなので、これからの撮影とても楽しみです。脚本も、オフビートな感じもあり、オーソドックスな懐かしい感じもあり、木下惠介監督『カルメン故郷に帰る』を思い出しました」とこちらも初となる沖田組に感慨深げ。劇中では広島弁でコミカル掛け合いを繰り広げる松田について、「4月からの撮影、松田龍平さんの共演も初めてですが、みなさんで良い作品をつくっていければと思います」と語る。一方の沖田監督は、「生きていればそれでよくて、できることなら難しい話はしたくない。そんな家族の一大事を映画にしたいと思いました。誰にでもあって、いつかはやってくるお話だと思います。現実は、とてもシビアなので、せめて映画の中だけでも、バカバカしいほどコメディにしたいと思いました」と作品に込めた思いと共に、「松田さん柄本さんという魅力的なキャストと共に、楽しい映画を作れたらと思っています」とコメントを寄せた。(C)2016「モヒカン故郷に帰る」製作委員会
2015年03月30日『横道世之介』を手掛けた沖田修一監督の完全オリジナル脚本「モヒカン故郷に帰る」の映画化、制作が決定。あわせて主演を務める俳優・松田龍平の自身初となる衝撃の“モヒカン”姿がお披露目された。プロのバンドマンを目指し上京した永吉は、恋人・由佳が妊娠することをきっかけに、故郷・広島へ報告がてら数年ぶりにのらりくらりと帰ることになる。永吉が帰郷すると相変わらずのうるさい頑固おやじ・治がそこにはいた。治は、息子の帰省に悪態つきながらも、孫が生まれることが嬉しくてたまらず、島民たちに声をかけ、その夜大宴会を開く。しかし、その宴会の途中、永吉は治が倒れているのを発見。病院に運ばれる治、検査した結果、癌で余命宣告を受ける…。永吉は残された日々、どうすりゃいいか分からない、だけどおやじの喜ぶ顔が見たい!その一心で奮闘する。が、結局空回り…。残された時間、息子はおやじになにができるのか――。本作は、広島の瀬戸内海に佇む四島を舞台に、数年ぶりに帰郷した売れないのらくら息子と昔堅気の頑固おやじのハートフルコメディ。故郷へ帰るモヒカン息子の永吉役を演じるのは、『舟を編む』で第37回日本アカデミー賞・最優秀主演男優賞など同役で数々の賞を受賞、4月4日(土)に公開を控える『ジヌよさらば~かむろば村へ~』では、お金恐怖症の主人公を演じる松田龍平。本作ではバンドマンの役作りのため初めてモヒカンヘアに挑戦!併せてバンドボーカルとしてヘッドバンギングも披露するという。そしてモヒカン息子の父親には、松田さんとは初共演となる柄本明が好演する。両名共に沖田監督とタッグを組むのは本作が初となる。(以下、キャスト&スタッフコメント)■松田龍平沖田さんの脚本は人との距離感がとても綿密に描かれていて、いまから撮影に入ることをとても楽しみにしています。久しぶりに会う親父はどこか小さくみえた。父と息子、から男と男になる主人公・永吉を魅力的に演じれたらと思っています。■柄本明沖田監督の作品は何本か観ていて、今回ご一緒するのが初めてなので、これからの撮影とても楽しみです。脚本も、オフビートな感じもあり、オーソドックスな懐かしい感じもあり、木下惠介監督『カルメン故郷に帰る』を思い出しました。4月からの撮影、松田龍平さんの共演も初めてですが、みなさんで良い作品をつくっていければと思います。■沖田修一監督生きていればそれでよくて、できることなら難しい話はしたくない。そんな家族の一大事を映画にしたいと思いました。誰にでもあって、いつかはやってくるお話だと思います。現実は、とてもシビアなので、せめて映画の中だけでも、バカバカしいほどコメディにしたいと思いました。松田さん、柄本さんという魅力的なキャストと共に、楽しい映画を作れたらと思っています。『モヒカン故郷に帰る』2016年春、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年03月30日俳優の松田龍平が3月12日(木)、都内の劇場で行われた主演作『ジヌよさらば~かむろば村へ~』の完成披露試写会に出席。イベントの途中に、会場内の電源が一部ダウンするハプニングがあり、松田さんは苦笑いを浮かべていた。完成披露試写会には松田さんをはじめ、監督・脚本・出演を務める松尾スズキ、共演する阿部サダヲ、二階堂ふみ、西田敏行が出席。登壇者5人が順番に挨拶やトークを行ったが、なぜか松田さんの番になると、客席の赤ちゃんがぐずり出し、コメントが遮られてしまう場面もあった。松田さん演じる“お金アレルギー”になった銀行員・高見が、東北の寒村に移住し、物々交換や自給自足で「お金を一切使わない生活」を送ろうと奮闘する異色コメディ。松田さんと松尾監督といえば、最近では朝ドラ「あまちゃん」で共演したが、俳優&監督としてタッグを組むのは、『恋の門』以来約10年ぶりとなる。「いやー、実際にお金を使わない生活は厳しいですよね。田舎だからってできるものじゃないですし。でも、(お金が)なくなることで、生きる上で何が必要かを描いた映画になっている」と松田さん。また、松尾監督は、本作で『夢売るふたり』に続いて阿部さんと夫婦役を務める松たか子さんの話題に触れ「安産を祈っております」とエールを送っていた。「劇団大人計画」所属の阿部さんが、“主宰”松尾監督の長編映画に出演するのは、意外にも初めて。世話好きな村長を演じ、「原作の設定に合わせて、少し増量したんです」と告白。村人から慕われる自称 “神様”の老人を演じた西田さんは、ロケ地となった福島育ちで「昔、ああいうじいさまに会ったことがありますよ」と懐かしそうに話していた。また、二階堂さんは高見に色仕掛けで迫る女子高生を演じ、「これまで演じてきた役柄のイメージのせいで、暗そうとか物静かだと思われるんですが、今回はすごくキャピキャピ、可愛い女子高生で楽しかった」とニッコリ。松尾監督は「結構エロいですよ」と太鼓判を押していた。『ジヌよさらば~かむろば村へ~』は4月4日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年03月12日俳優の松田龍平が3月12日に、都内で行われた主演作『ジヌよさらば ~かむろば村へ~』の完成披露試写会に出席。田舎で“0円生活”を目指すお金アレルギーの男を演じ、「実際、お金なしの生活は厳しく大変だと思いますが、もし(お金が)なくなったとき、生きていく上で何が必要なのかを描いている」と一風変わった設定の本作をアピールしていた。その他の画像いがらしみきおの人気漫画を原作に、ジヌ(東北弁でお金の意味)との決別を宣言をした元銀行員・高見武晴が、東北の山村で“なにも売らず、なにも買わず”の自給自足生活を送ろうと奮闘する異色コメディ。完成披露試写会には松田をはじめ、監督・脚本・出演を務める松尾スズキ、共演する阿部サダヲ、二階堂ふみ、西田敏行が登壇した。松田と松尾監督がタッグを組むのは、『恋の門』以来、約10年ぶり。撮影は福島県の山村で行われ、「お世話になった80歳の山菜取り名人さんが、見えないところで奥さんと怒鳴り合いのケンカをしていた」(松尾監督)とエピソードを明かしていた。世話好きな村長を演じた阿部は「原作に合わせて、少しだけ体重を増やした」と役作りをコメント。二階堂は、主人公の高見に好意を寄せる女子高生役で「今までの役柄のせいで、暗そうなイメージを持たれがちですが、今回はすごくキャピキャピした可愛い高校生を演じることができた」と大喜びしていた。また、村で神様と慕われる老人を演じた西田は「福島育ちなので、(映画に出てくるような)ああいうじいさま、会ったことありますよ」としみじみ。この日は、松田らキャストが来場者に、お札やコインをかたどったチョコレートを投げ入れ、プレゼントした。『ジヌよさらば~かむろば村へ~』4月4日(土)より新宿ピカデリーほかにて全国ロードショー取材・文・写真:内田 涼
2015年03月12日昨日より開幕したゆうばり国際ファンタスティック映画祭2015のオープニング招待作品として『ジヌよさらば~かむろば村へ~』が上映され、主演の松田龍平と松尾スズキ監督が舞台あいさつに登壇した。その他の写真本作は、いがらしみきおの人気漫画『かむろば村へ』を原作に、ジヌ=銭と決別する宣言をした主人公が、なにも売らず、なにも買わずに生きていこうとする姿を描くコメディ。松田が現金に触るだけで失神してしまう“お金恐怖症”になってしまった元銀行マンのタケを演じ、阿部サダヲ、松たか子、二階堂ふみ、西田敏行、松尾スズキらが共演する。ゆうばり市民の熱い歓迎に松田は「北海道は撮影で初めて来ました。すごくアットホームな空気感と聞いていましたが、まんまとやられています。僕も仲間に入っていいですかという感じです」とコメントすると、松尾監督も「ゆうばり映画祭は非常に熱いお客さんたちばかりでありがたい」と付け加え、会場の歓声を集めた。また、舞台あいさつ後には夕張市の鈴木直道市長との鼎談を実施。松尾監督が今回オープニング作品に選ばれた理由を尋ねると、鈴木市長は「単純に面白い映画だということもありますが、夕張でこの映画を観るということで、考えさせられるものがあるんじゃないかと思います。(映画に登場する)かむろば村の設定が高齢者4割ということで、夕張市に似ているなと思いました」と地方行政の在り方などについても語った。ゆうばり国際といえば、ゲストが夕張に到着した際、黄色いハンカチを手にした市民が「おかえり」と出迎えてくれることが特徴のひとつ。松田も「黄色いハンカチを振ってくれるのは歓迎されていると思うし、緊張もほぐれる。ありがたいですね。夕張の人たちの愛情を感じましたね。みんなで夕張を盛り上げようかなという感じがありますね。何かのために自分を犠牲にするのではなく、楽しんでいることが映画祭のいいムードを作っている。それは本当に大切なこと。どんなに来る人を歓迎していても、自分が楽しまないと楽しくない。(出迎えのおばちゃんたちが)仮装したりして、自分から楽しんでいるのが伝わってくるからいいですよね」と感激した様子だった。なお、劇中で“お金恐怖症”の主人公・タケが現物支給や物々交換をしながら生計をたてようとする事になぞらえ、全国各地の劇場スタッフと物々交換をする“わらしべ長者キャンペーン”が本日からスタート。タケの田んぼで実際に収穫された“ほでなす米”からスタートし、最後の東京では一体何に変わるのか? その動向にも注目していただきたい。『ジヌよさらば~かむろば村へ~』4月4日(土)より新宿ピカデリーほかにて全国ロードショー
2015年02月20日松田龍平と松尾スズキ監督が最新作『ジヌよさらば~かむろば村へ』を携えて2月19日(木)、「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2015」のオープニングセレモニーに来場した。映画は、銀行員だったが金に恐怖するようになり、東北の村に移り住み、金を必要としない生活を送ることにした青年の姿を描いており、同映画祭のオープニング作品として上映。松田さん、松尾監督はゆうばり映画祭初参戦となった。松田さんは『探偵はBARにいる』シリーズなど、北海道を舞台にした作品に出演しており北海道になじみはあるが「撮影でよく来てますが、夕張は初めて。アットホームだと聞いてましたが、まんまとやられました。『仲間に入ってもいいですか?』という感じ」と語り、会場を沸かせる。松尾監督は夕張市民の歓迎に「旗振ってくれて…寒いのに」と感激を嘘泣きで表現し、松田さんも「黄色いハンカチを振ってくれて…(バスに)誰が乗ってるか分かんないのに(笑)」と語り、会場は笑いに包まれた。2人が主演と監督という立場でタッグを組むのは2004年の『恋の門』以来、11年ぶり。松尾監督は11年での松田さんの変化について尋ねられると「10年前は携帯ゲームをいじってなかったよね?いまはいっぱい携帯ゲームをいじってて、それを周りが見ているという…マイペースです」ととぼけた調子で語る。一方、松田さんは「(松尾さんは)変わんないですね。『恋の門』で松尾さんの演出は台本じゃ想像できないことが多くて、それを忘れてましたが、やってて『大変だったな』と思い出しました」とふり返った。決して、多弁とは言えない2人の微妙にシュールなやりとりに、会場は若干静まりかけるが、この空気を感じ取った松尾監督は「こう見えて、面白い映画ですから!」と必死にアピール。松田さんは、改めて「温かい空気感で、夕張に来れて嬉しいです」と喜びを語ると共に、映画祭の開幕を飾る上映を前に「面白いと思ったら周りを気にせずに笑ってください」と呼びかけた。『ジヌよさらば~かむろば村へ~』は4月4日(土)より全国にて公開。「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2015」は2月23日(月)まで開催中。(text:cinemacafe.net)
2015年02月20日25周年を迎える「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2015」のオープニングを前に松田龍平、松尾スズキ監督、松岡茉優らゲスト一行が夕張市に到着!市民の熱烈な歓迎を受けた。ゲスト、映画祭関係者一行は新千歳空港からバスで夕張へ。夕張といえば昨年末に亡くなった高倉健さん主演の『幸福の黄色いハンカチ』の舞台としても知られるが、街のあちこちには歓迎の意味を込めて黄色いハンカチが飾られており、通り過ぎるバスに向かって黄色いハンカチを振る市民の姿も。ウェルカムセレモニーが行われる「ホテルマウントレースイ」前にも多くの市民が詰めかけており、カラフルなコスプレ(?)に身を包んだおばあちゃんたちも準備万端でゲストの到着を待ちわびる。松田さんはオープニング作品『ジヌよさらば~かむろば村へ~』に主演しており、監督の松尾スズキと共に登場!ちなみに昨年、新たに設立された、さらなる活躍が期待される俳優、クリエイターに贈られる「ニューウェーブアワード」の「女優部門」を受賞した松岡さんを含め、3人は偶然ではあるがNHK「あまちゃん」に出演しており、ミズタク、純喫茶のマスター甲斐、アイドル「GMT」のリーダー入間しおりが期せずして夕張にて揃い踏み。沿道からは、同映画祭独特の歓迎の合言葉「おかえりなさい!」という声援が飛んだ。松田さんも松尾監督も市民の歓声に笑顔で応える。松岡さんは、夕張の恐怖のマスコットキャラクター“メロン熊”と対面。牙をむき出しにしたメロン熊の口の中に手を突っ込み、舌を触って「気持ち悪い(笑)!」とハシャギ、笑顔で一緒に写真に収まった。このほか、「ニューウェーブアワード」のクリエイター部門受賞の増田セバスチャン監督(『くるみ割り人形)、すっかり同映画祭の“常連”となった津田寛治らも姿を見せ、開幕前から大きな盛り上がりを見せていた。この日の夕刻より行われる「オープニングセレモニー」で映画祭は開幕。2月23日(月)まで5日間の日程で行われる。(text:cinemacafe.net)
2015年02月19日松尾スズキ×松田龍平という『恋の門』以来のタッグが贈る映画『ジヌよさらば~かむろば村へ~』。松たか子、阿部サダヲ、二階堂ふみ、西田敏行ら豪華キャストにも期待が集まる本作だが、熱烈なファンも多い松尾ワールド全開の愉快でシュールな予告映像が到着した。元銀行員のタケ(松田龍平)はお金恐怖症。都会の生活で、現金に触るだけで失神してしまうという前代未聞の深刻な状態に陥った彼は、仕事を辞め “ジヌ(東北地方の方言でお金のこと)”を一銭も使わない生活を送るため、過疎化が小さな寒村“かむろば村”へやってくる。ところがそこで暮らす村人たちは、村長(阿部サダヲ)以下、ひと癖もふた癖もある、あまりにも濃く不思議な人々ばかり。なんとか村での生活に慣れたその頃、村に怪しい風体の男・多治見(松尾スズキ)がやってきて…。いがらしみきお原作の人気漫画「かむろば村へ」を俳優、演出家として活躍する鬼才・松尾スズキが映画化。主演を務めるのは、日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞するなど、人気・実力ともに日本映画界を牽引する存在と言える松田龍平。今回到着した予告編では、お金恐怖症のタケがキャラクターの濃い村人たちに翻弄されながらも、自らの生き方をつかみとろうとする姿が独特のテンポで描かれおり、初解禁となった「OKAMOTO’S」の手掛ける主題歌「ZEROMAN」の疾走感がより一層映像を盛り上げる。90秒強の短い時間の中で、西田敏行、松たか子、二階堂ふみを始め、阿部サダヲ、村杉蝉之介、伊勢志摩、荒川良々、皆川猿時、片桐はいり、オクイシュージなど、個性派俳優たちが入れ代わり立ち代わり顔を見せる様はもう圧巻の一言!舞台・映像作品と幅広いフィールドでカルト的な人気を誇る松尾さんの手腕にぐいぐい引き込まれてしまう。果たしてタケは望みどおりの「なにも売らない、なにも買わない、ただ生きていく」生活を平和に送ることが出来るのか?田舎の現実を織り交ぜながらも、誰も見たことのないあたたかくてシュールな世界を描く本作。混迷する現代に放つ、ちょっと不思議なエンターテインメントとして必見の一本となりそうだ。『ジヌよさらば~かむろば村へ~』は4月4日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年02月18日松田龍平が主演する松尾スズキ監督の最新作『ジヌよさらば ~かむろば村へ~』の舞台あいさつ付プレミアム上映が、2月20日(金)に札幌シネマフロンティアで行われる。本作は、同時期に開催される『ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2015』のオープニング招待作品に決定した話題作だ。その他の写真映画は、いがらしみきおの人気漫画『かむろば村へ』を原作に、ジヌ=銭と決別して生きることを宣言した主人公が、なにも売らず、なにも買わずに生活しようとする姿を描くスラップスティックコメディ。札幌シネマフロンティアで行われる舞台あいさつ付プレミアム上映には、松田、松尾スズキ監督が登壇する。チケットは、プレリザーブ(先行抽選)が1月31日(土)より受付開始。一般発売は、2月7日(土)よりスタートする。『ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2015』2月19(木)から2月23日(月)まで開催『ジヌよさらば ~かむろば村へ~』舞台あいさつ付プレミアム上映2月20日(金)会場:札幌シネマフロンティア18:00の回上映前/舞台あいさつ登壇者(予定):松田龍平、松尾スズキ監督料金:2000円(税込)プレリザーブ:1月31日(土)11:00AM~2月4日(水)11:00AMまで一般発売:2月7日(土)10:00AMより
2015年01月29日松尾スズキが監督を務め、『恋の門』以来10年ぶりに松田龍平とタッグを組む映画『ジヌよさらば ~かむろば村へ~』の特報が解禁された。『ジヌよさらば ~かむろば村へ~』特報映像本作は、いがらしみきおの人気漫画『かむろば村へ』を原作に、ジヌ=銭と決別する宣言をした主人公が、なにも売らず、なにも買わずに生きていこうとする姿を描くスラップスティックコメディ。松田が演じる主人公は、現金に触るだけで失神してしまう“お金恐怖症”になってしまった銀行マン・タケ。前代未聞の深刻な病を患った彼は、銀行の仕事を続けられなくなり、逃げるように山奥にある小さな村・かむろば村へ転がり込む。そこでタケは「一銭も使わずに生きていく」と宣言するも、村人たちは突然やってきて妙なことを口走る青年を奇異な目で見る。このほど公開された特報映像には、クセの強い村の住人を演じる阿部サダヲ、松たか子、二階堂ふみ、西田敏行、松尾スズキらも登場。病院も学校も警察もない過疎の村で、現代の生活に必要不可欠な携帯、電気、そしてお金を使わず、タケはどのように生活していくのか? 毎作、観客をアッと驚かせる設定とキャラクターを用いて、観る者の常識や虚栄心や嘘を容赦なくはぎとってきた松尾スズキが“ジヌ=銭”を使ってどんな世界を作り出し、どんなメッセージを描き出すのか気になるところだ。『ジヌよさらば~かむろば村へ~』2015年4月4日(土)より新宿ピカデリーほかにて全国ロードショー
2014年12月26日松田龍平と松尾スズキという『恋の門』の主演&監督コンビが10年ぶりにタッグを組む映画『ジヌよさらば~かむろば村へ~』の公開日が、2015年4月4日(土)に決定。併せて、ママちゃりを駆る松田さんを始め、松たか子、阿部サダヲ、二階堂ふみ、西田敏行ら豪華な共演陣がズラリと顔をそろえたポスタービジュアルが解禁となった。銀行マンとしての資質がなかったのか、深刻な“お金恐怖症”に陥ったタケ(松田龍平)。彼は逃げるようにして、過疎化が進む小さな村“かむろば村”へとやってきた。だが、「ガスも水道も携帯電話も要らない!もう現金は使わない!」と宣言したものの、暖房のないボロ家で暮らし始めた初日に風邪をひく始末。田舎暮らしを甘くみていたタケだが、面倒見のいい村長・与三郎(阿部サダヲ)が経営する村唯一のスーパーで雇ってもらうことになり、バイト代は食材の現物支給に。田んぼや畑の仕事を村人たちに教えてもらいつつ、なんとか物々交換と自給自足生活になじみ始めたある日、怪しい男(松尾スズキ)が村に現れ……。「ぼのぼの」「I(アイ)」など、独特の世界観で多くのファンを持つ、いがらしみきお原作の人気漫画「かむろば村へ」を、俳優としても活躍する「大人計画」の松尾スズキが監督と脚本を手掛けて映画化。松田さんが演じる、現金に触るだけで失神してしまうという前代未聞の“お金恐怖症”になってしまった元銀行マンを主人公に、“田舎の現実”をユーモラスに描き、いがらしみきおワールドの温かくてシュールな世界を映像化する。“ジヌ”とは、物語の舞台となる、病院も学校も警察もない過疎の村“かむろば村”の地方の言葉で「銭(ぜに)」のこと。仕事を続けられなくなり、逃げるようにやってきた山奥の村で、主人公・タケは「お金を一銭も使わずに生きていく!」ことを決めるが、果たして現代の日本、そんな夢みたいな生活ができるのか…?今回到着したビジュアルには、かむろば村へやってきた松田さん演じるタケが、ハチマキを巻いてママチャリで村を駆ける姿が。そして、彼の周りを取り囲むように、世話好きの村長の与三郎役の阿部サダヲ、与三郎の美人妻・亜希子役の松たか子、高齢化率40%の過疎の村に咲く一輪の花、女子校生の青葉役の二階堂ふみ、自他ともに認める村の神様“なかぬっさん”こと西田敏行ら、ひと癖もふた癖もあるキャラクターが勢ぞろい。さらに片桐はいり、モロ師岡、荒川良々、皆川猿時、そして与三郎の過去の秘密を握るヤクザ・多治見を演じる松尾監督の怪しげな(?)姿も見える。松田さん史上、最強に“ヘタレ”といわれる若者・タケが、温かくも強烈な人たちばかりのかむろば村でどんな騒動を巻き起こすのか。さらに期待が高まるビジュアルとなっている。『ジヌよさらば~かむろば村へ~』は2015年4月4日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2014年12月06日●現場のラフなスタイルは「学ぶべき」『まほろ駅前多田便利軒』シリーズや『舟を編む』など、数々の映画で活躍する実力派俳優の松田龍平が、ついに海外映画デビューを飾った。作品は、本人も「ファンだった」というインドネシアのバイオレンス・アクション『ザ・レイド』の続編、11月22日に公開を迎えた『ザ・レイド GOKUDO』だ。前作に続きギャレンス・エヴァンス監督がメガホンをとる本作で、松田は、インドネシアの日本ヤクザ・ゴトウ組組長の息子ケイイチ役を熱演。頭のキレるビジネスマンで、常に目を光らせているゴトウ組の2番手として、冷静ながら狂気あふれる迫真の演技を見せる。松田に加え、組長ゴトウ役で、同じく海外映画初出演の遠藤憲一、そして、ゴトウの右腕リュウイチ役として、ギャレス監督が製作総指揮をとった『KILLERS/キラーズ』で主演を務めた北村一輝が出演する。迫力の演技で存在感を放つ日本人キャスト3人に、本作の見どころや、海外作品に出演するおもしろさなどを聞いた。――まず、本作をご覧になっての感想を聞かせてください。松田:前作『ザ・レイド』のファンですが、前作より人間ドラマもより複雑に描かれていて、アクションがちゃんとそれについてきている。アクションだけじゃない映画になっていると感じました。遠藤:アクションには美しいアクションもあるというのと、音楽と効果音をうまくアクションと結び付けていて、すごいリズムが工夫されているなと思いました。また、インドネシアの俳優やスタッフには、才能があふれている人たちが大勢いるんだなと驚きました。世界にはきっと、まだまだ知らない才能が眠っているんだろうなって思ったね。北村:アクションがとにかくすごいなと。僕も出ていますが、出ているというより客観的に見てしまって。カーアクションのシーンがすごく好きで、そこは繰り返し見ましたね。――松田さんと遠藤さんにとっては、本作が初の海外映画デビュー作となりますが、海外作品に出演するおもしろさなど感じましたか?遠藤:勉強になったのは、英語ができないので言葉のやりとりはわからないけど、空気感とか存在感とか、心の中にあるものは人間って一緒なんだなと思いました。優れているものは一瞬ですごいってわかるし、そういう意味では、撮り方の環境は違うけど、心の中の動きだけは共通の言語だと思いましたね。北村:演じる事は同じですが、映画の作り方が日本とは違いますね。日本だと、集中力で1回本番でというのがありますが、(インドネシアでは)いいところを褒め合って、みんながリラックスした中で、結果を出すために楽しんで作ろうという雰囲気で、映画に対する愛情があふれているなと感じました。他国のさまざまなやり方を経験してみたいですね。松田:現場の雰囲気がすごいラフで、力の抜き方というか、ちゃんと休んで本番で集中してやるといういいバランスでやっているんです。日本だと、現場で音楽を大音量でかけて踊るってなかなかできることではありませんが、そういうラフなスタンスで、みんなが余計な緊張感を持たないで、いいアイデアを出しながらいい作品を作ろうというスタイルは、自分も学ぶべきだと思いました。――海外作品ということで、苦労したことは?松田:やっぱり言葉ですかね。僕はしゃべれないので。でも、遠藤さんもしゃべれないのに、バンクン役の彼(ティオ・パクサデウォ)の家に遊びに行っていて、そういうことではないんだなと思いましたけど。遠藤:あはは(笑)(C)2013 PT Merantau Films2014●『ザ・レイド』第3弾は日本刀アクションに挑戦?――本作では、日本人キャストのみなさんはアクションシーンがありませんが、アクションへの関心や意欲はいかがですか?松田:アクションをやるからには時間をかけてちゃんと練習してから演じたいですね。『探偵はBarにいる』でもアクションシーンはありましたが、当日にレクチャーを受けて、本番だったので、しっかり準備をして挑みたいですね。今回、ハンマー・ガール役の女優はアクションは素人だったのに、彼女のアクションはすごくて、そういう意味で映画はフィクションだし、見せ方でうまく撮ってもらいたいなと(笑)。遠藤:やってみたいけど、できるものとできないものがありますからね。おれのアクションなんか、いつもけんか殺法みたいで。おれに限らず、日本人俳優が日本刀で戦うというのができれば、おもしろいかもしれませんね。松田:日本刀で戦ったら、絶対ひどい死に方しにますよ。嫌だなぁ…イコ(主人公ラマ役のイコ・ウワイス)に腕とか切られちゃったりして(笑)。北村:アクションは、時代劇も含め好きですね。日本だと刀を使うと侍とか武士という感じになってしまいますが、それをギャレスが演出するとどういう風に味付けするのかなと興味があります。そして、準備時間が長ければクオリティが変わってくるので、大切だなと思います。もちろん総合芸術なので、それを撮るスタッフの技術も必要ですが、そういう環境でできると最高だなと思います。本作での経験を語ってくれた松田、遠藤、北村だが、本作での日本人起用は、ギャレス・エヴァンス監督の日本への愛から実現した。監督は「日本の映画は子供のころから大ファンだったんです。3人がそろった時は衝撃でした」と振り返る。そして、「3人と一緒に仕事ができたのは大きな経験で、とても光栄に思っています」と語り、3人の演技も「最高だよ!」と大絶賛。主演のイコ・ウワイスも、前作からパワーアップした点として「日本人のスターがそろったこと」を挙げている。先月都内で行われた舞台あいさつでは、ギャレス・エヴァンス監督が「3作目も現在企画を進めている」と明かし、「日本人のキャスティングも考えています。ここに登壇いただいているみなさんにOKしてもらえればですが…」と松田らに公開オファー。次回作への3人の出演、そして、インタビューで3人が話していた日本刀を使ったアクションは実現するのか。早くも第3弾にも期待がかかるが、まずは『ザ・レイド GOKUDO』。キレのある迫真の演技を披露している3人に注目してほしい。■プロフィール松田龍平:1983年5月9日生まれ。東京都出身。1999年『御法度』で映画デビューし、日本アカデミー賞新人俳優賞などを獲得。その後、『青い春』、『悪夢探偵』シリーズなど映画を中心に活躍。『舟を編む』で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞に輝いた遠藤憲一:1961年6月28日生まれ。東京都出身。1983年のNHKの時代劇『壬生の恋歌』でテレビ初出演を果たし、以降さまざまなドラマに出演。1988年に映画デビュー。代表作は『クローズZERO』シリーズ、『劇場版SPEC~結(クローズ)』シリーズなど北村一輝:1969年7月17日生まれ。大阪府出身。『日本黒社会 LEY LINES』と『皆月(みなづき)』でキネマ旬報新人男優賞を獲得。近年では、『劇場版 猫侍』や『テルマエ・ロマエII』に出演。日本・インドネシア合作『KILLERS/キラーズ』や日米合作『MAN FROM RENO』など海外作品でも活躍(C)2013 PT Merantau Films2014
2014年11月22日映画『まほろ駅前狂騒曲』が10月18日(土)に公開を迎え、主演の瑛太、松田龍平を始め、高良健吾、真木よう子、永瀬正敏、大森立嗣監督が初回上映後の舞台挨拶に登壇した。三浦しをんの直木賞受賞の小説を原作に映画化された『まほろ駅前多田便利軒』、その後、連続ドラマとして放送された「まほろ駅前番外地」に続く『まほろ』シリーズの第3弾。30代バツイチの元同級生コンビの多田と行天が本作でも気の進まない依頼に翻弄され、事件に巻き込まれていく。この日は観客がサプライズで一斉に「おかえりなさい!」と声をかけ、登壇陣を迎えたが、瑛太さんは「ただいま!」と力強く挨拶。松田さんは「ビックリしました(笑)。帰ってこられて嬉しいです」と笑顔を見せた。3作にわたって多田を演じてきて、瑛太さんは「龍平とはデビュー(『青い春』)から何度も共演してきてるし、『まほろ』という作品も僕の人生においても大事な作品になりました」と語り、「今後、続けられるかはお客さんにかかっていると思います」とさらなるシリーズの続行に意欲を見せる。松田さんも「この流れだと次はまたドラマかな?」とファンの期待を煽る。行天役に対して、松田さんは瑛太さんとは対照的に「仕事ですね」とそっけない口ぶりで語り、笑いを誘いつつも「客観的に見れないところもあるけど、それだけ思い入れのある役です」と飄々とした口調の中にも強い思いをうかがわせた。1作目の映画から出演している高良さんにとって、瑛太さんや松田さんは先輩であり兄貴分的な存在だが「僕は瑛太さんとは17歳、龍平さんとは20歳の時に出会っていて、おふたりとも先輩なんですけど“後輩感”を出すと『何、お前?』って感じになるんです(苦笑)。でも、今回はクランクイン前に瑛太さんが“喝”を入れてくださって嬉しかったです」と笑顔で語る。真木さんは連ドラからの参加となったが、以前からよく知る瑛太さん、そして松田さんとの共演について「凶器みたいな2人だから、懐に入ったらボコボコにされるので、距離を持ってやらないとと思った」と独特の表現で述懐。松田さんは「ボコボコにとかしないし…」と苦笑交じりに抗議するも、真木さんは「絶対する!」と譲らず、会場は笑いに包まれた。舞台挨拶の最後に瑛太さんは、改めて『まほろ』の持つ独特の空気感を強調。「こういう映画が日本でたくさん見られるようになってほしいです。分かりやすくないものが受け入れられないようになってますが、『まほろ』のこういう世界観、人それぞれ捉え方が違う世界を描く映画を作れる日本であってほしいと俳優部として思ってます」と力強く語り、会場は温かい拍手に包まれた。『まほろ駅前狂騒曲』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:まほろ駅前狂騒曲 2014年10月18日より新宿ピカデリーほか全国にて公開(C) 2014「まほろ駅前狂騒曲」製作委員会
2014年10月18日映画『まほろ駅前狂騒曲』が10月18日に公開を迎え、主演の瑛太と松田龍平、高良健吾、真木よう子、永瀬正敏、大森立嗣監督が新宿ピカデリーで行われた舞台あいさつに登壇した。『まほろ駅前狂騒曲』舞台挨拶その他の写真本作は、元同級生の三十路の便利屋コンビを描く三浦しをんの小説を原作にした人気シリーズの第3弾。行天(松田)の遺伝子上の娘をしばらく預かるという無謀な(?)依頼に加え、まほろ市に進出してきた謎の団体との関係でふたりはまた事件に巻き込まれていくことに…。2011年の劇場版第1作、連続ドラマに続く劇場版の公開を祝し、観客が「おかえりなさい!」で出迎えるサプライズ演出があり、瑛太は「ただいま!」とニッコリ。松田も「ビックリしました(笑)。帰ってこられてうれしいです」と喜びを口にした。舞台あいさつでの瑛太と松田のやりとりは劇中の多田と行天の掛け合いそのもの。公開前のプロモーションで170もの媒体の取材をふたりが受けたことが明かされると瑛太は「今回は凄かったです。ここまでやったのは初めてです」と充実した表情で語るが、そんな瑛太をよそに松田は「“たくさんやりました”アピールって意味あるのかな…? すいません、水差して(笑)」とマイペースに思ったことを口にし会場は笑いに包まれた。足かけ3年にわたりシリーズを紡いできたことについても、瑛太が「龍平とはデビューでも一緒で、その後も共演してきたし、『まほろ』は人生においても大事な作品」としみじみと感慨深げに語るが、松田は対照的に「行天はどんな存在か?」という問いに「仕事ですね」とあっさりした答え。とはいえ、やはり特別な思いもあるようで「(行天という役に対して)客観的になれないところもあるけど、それだけ思い入れがある役ということ」と少し照れくさそうに明かした。さらなる続編を期待しているのはふたりに共通する思いのようで、瑛太が「今後、続けられるかはお客さんにかかっている」と言えば、松田は「(映画、連ドラ、ふたたび映画ときて)この流れだと次はまた連続ドラマかな?」と意欲を口にし、会場は期待を込めた拍手に包まれた。最後に改めてマイクを握った瑛太は『まほろ』シリーズが持つ独特の空気に触れ「こういう映画が日本でたくさん観られるようになってほしい。わかりやすくないものがなかなか受け入れられないところがあるけれど、『まほろ』のようなこういう世界観、人それぞれ捉え方が違う世界観を持つ映画を作れる日本になっていけたらと、俳優部として思っています」と語り、再び会場は拍手に包まれた。『まほろ駅前狂騒曲』公開中
2014年10月18日映画『まほろ駅前狂騒曲』で便利屋コンビを演じる瑛太と松田龍平が、9月29日(月)に行われた完成披露試写会で、劇中の便利屋のように観客から寄せられる悩み相談に次々とシュールかつ的確な(?)アドバイスを送り、客席を笑いに包んだ。三浦しをんの人気小説を実写化した『まほろ駅前』シリーズの劇場版、連ドラに続く第3弾。無農薬を謳う野菜を販売する怪しい団体の調査や行天の遺伝子上の娘の長期にわたる世話など苦労の絶えない依頼を押し付けられた多田と行天だったが、少しずつ自らの過去と向き合うことになる。この日は、どんな依頼も引き受ける「多田便利軒」よろしく、瑛太さんと松田さんが観客からの様々な悩みにアドバイスを送ったが…。最初の相談は女性で「ずっと好きな人がいて、告白したいんですが、絶対に成功しそうなシチュエーションは?」というもの。これに松田さんが即座に「この場でそういうことが言えるなら大丈夫だと思うけど…」とポツリと漏らし、会場は爆笑に包まれる。瑛太さんも「それ以上の答えが見つからない(笑)」と同意しつつ、映画と絡めて「僕は軽トラに乗る芝居が多いんですが、せまい密室の、相手が逃げられないシチュエーションで告白するのはどうでしょう?」と提案。さらに、大森立嗣監督は「酔っぱらってなだれかかったらいいんじゃない(笑)?」と“力技”のアドバイスを送る。続く相談は「ルームシェアしている友達との距離の取り方を悩んでいる」というもの。多田と行天として劇中、狭い部屋で共に暮らしている2人だが、この質問にしばしの沈黙…。瑛太さんは「あれは映画の世界なんですよね…(苦笑)。いやならシェアしない方が…」と身も蓋もない答え。松田さんは「多田と行天はどこかでいつでも逃げられる何かがあるから一緒にいられる」と互いを束縛してないからこそ一緒に暮らせると説明するが、なぜか“まとめ”として「お互いを尊重し合うのが大事だと…」と急に妙にまともなことを言い出し、再び会場は笑いに包まれた。それでも最後は「シェアくらいなら、無理だったら離れる。行天はそのスタンスですね」と行天として何とかアドバイスを送り、相談者を納得させていた。悩み相談以外のトークでも2人は劇中から多田と行天が抜け出てきたようなどこか噛み合わないシュールな掛け合いを展開。終始、笑いの絶えない舞台挨拶となった。『まほろ駅前狂騒曲』は10月18日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2014年09月30日10月18日公開の映画『まほろ駅前狂騒曲』の完成披露試写会が29日、東京・新宿の新宿ピカデリーで行われ、瑛太、松田龍平、大森立嗣監督が出席した。2011年公開の『まほろ駅前多田便利軒』、2013年のドラマ『まほろ駅前番外地』に続く三浦しをんのベストセラーシリーズの最新作となる本作。便利屋を営む多田(瑛太)と行天(松田龍平)の前に会ったこともない行天の娘が現れる。慣れない子育てに悪戦苦闘しながらも絆を深めていくものの、バスジャックなどに遭遇して多田便利軒に最大の危機が訪れる。瑛太は「今まで多田がツッコミで行天がボケという分かりやすい関係でしたが、今回は反転するような感じです。『まほろ』を見ていただいた方たちもそうでない方も新しい感じで見れると思うので、その辺を楽しんで欲しいですね」とアピールし、本作の見どころについて「龍平が行天を演じながら塾の先生を演じるんですが、あの感じがとてつもなくイイんです。僕はすごいツボで、世界で誰もできない芝居だと思いました」と松田を絶賛。褒められた松田は「いや~何を言えばいいのか分からないですね」と照れ笑いを浮かべながら、「今回はドラマで真木よう子さんが演じた亜沙子さんと多田の仲が急展開します。僕はそれが結構楽しみですね」と自らも公開が待ち遠しい様子だった。本作は、上映館が1作目に比べて倍近くになる予定だが、同シリーズの魅力について問われた瑛太は「自分で言うのも恥ずかしいですけど、僕と龍平が見どころというか、何回演じても予定調和にならないところですかね。実験的じゃないですけど、2人で呼吸をしながら実際の反応みたいなところが面白みに繋がっていければいいかなとは思っています」と回答し、大森立嗣監督も「頼もしい2人ですよ。キャラクターの中で自由になってましたね」と2人を褒め称えていた。映画『まほろ駅前狂騒曲』は、10月18日より新宿ピカデリーほか全国公開。
2014年09月30日三浦しをんの小説を基に、瑛太と松田龍平が便利屋コンビ、多田&行天のままならない日々を体現する“まほろ”シリーズ。映画『まほろ駅前多田便利軒』、連続ドラマ『まほろ駅前番外地』に続く第3作『まほろ駅前狂騒曲』について、ふたりが語った。その他の写真完成作を観て「この先も(シリーズが)続いていってもいいんじゃないのかな」と手ごたえを感じたという瑛太。原作にとらわれないオリジナルな内容のドラマ版を経ていたからこそ、「制約がなくなった感じがある」と話す。松田龍平も「自分でもびっくりするくらい、何も考えずに撮影現場にいて、あるときハッと正気に返った(笑)」と、この世界観がいかに自分たちに馴染んでいたかを振り返る。行天の複雑な過去を軸に物語は展開する。行天のナイーヴな部分を気遣いながら仕事を進める多田の姿が微笑ましく、そこからは微細な情緒がこぼれおちる。絶妙なやりとりは、このふたりならではだ。「バックボーンがこうだから、このくらいの距離感で、みたいな思考はもうなかった」と瑛太。本シリーズ以外でも共演作が多く、プライベートでも交流の深い彼らだが、お互いに対してぬるくないリスペクトがある。「むしろ、撮影のときのほうが、プライベートのときより(関係性は)濃いというか。ドラマのときは、多田なのか瑛太なのかわからない、みたいな感じもあった。ただ、友だちだからこそ(共演する上では)馴れ合いみいたいなものが極端に怖いなって。“友だちだから”というノリは嫌だなって。そうじゃないところでやりたいし、そうじゃないところでの瑛太が見たい。そういう欲にいく」(松田)「役や作品が違うと、違った龍平が見れる。感じるものが全然違ってくるんですよね。『ナイン・ソウルズ』のときは、龍平って怖いひとなのかな、俳優として恐ろしいなと感じたけど、行天と向き合うとキャラクターの幅を感じる。たくさんの要素を“入れてる”のか、“作ってる”のかわからないし、人間のいろんな“色”を見ちゃう。もちろん、そこに嘘はないし、龍平がやると芝居が芝居じゃないところまでいっちゃう――“そいつ”になっちゃってる」(瑛太)高め合うふたりの絆は、映画からもしっかり伝わってくる。取材・文:相田冬二撮影:中川有紀子『まほろ駅前狂騒曲』10月18日(土)、新宿ピカデリーほか全国ロードショー
2014年08月25日累計120万部突破のシリーズ最新作を、瑛太&松田龍平のタッグで贈る珠玉のエンタテインメント映画『まほろ駅前狂騒曲』。このほど、初映像となる特報と第一弾ポスターが公開された。何かと柄の悪い街・まほろ市で便利屋を営む多田啓介(瑛太)の元へ、中学の同級生・行天春彦(松田龍平)が居候するようになってから3年目。ペンキ塗りから買い物代行、遺品整理にボディガードまで曲者たちの厄介な依頼にいつも巻き込まれる多田便利軒の2人に新たな依頼が…。公開された特報映像は、これまでの『まほろ』シリーズのイメージを打ち破るハリウッド超大作のようなイントロから一変、後半は“まほろ”らしい賑やかな作りとなっており、瑛太さんと松田さんによる脱力系のコンビネーションが垣間見える。さらに第一弾ポスターは、東京郊外の便利屋とはとても思えない、迷彩服の2人が立っている。「俺たちただの便利屋ですから!」というアンバランスなキャッチコピーを掲げ、何やらただならぬ雰囲気だ。直木賞を受賞した三浦しをんのベストセラー小説を『さよなら渓谷』の大森立嗣監督が手がける本作には主演の瑛太さんと松田さん、そして先日発表された永瀬正敏に加え、若き裏番長・星に『横道世之介』の高良健吾、多田の恋のお相手に『そして父になる』で賞レースを総なめにした真木よう子、行天の元妻に本上まなみが登板。また前作からのレギュラーメンバーである麿赤兒、松尾スズキ、大森南朋、岸部一徳ほか、『青い春』で瑛太さん&松田さんと共演し朋友でもある新井浩文、原作ではお馴染みだが映像には初めて登場する曽根田に劇団民藝のベテラン・奈良岡朋子、行天の娘・はるにはWOWOW連続ドラマ「かなたの子」の岩崎未来が抜擢され、新旧ともに充実の顔ぶれとなった。『まほろ駅前狂騒曲』は10月18日(土)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2014年04月24日堀北真希と松田龍平が兄妹を演じたことで注目を集める、映画『麦子さんと』。日本では年末恒例の“大掃除”に追われる人々も多いようだが、どうやらこの兄妹は部屋の片付けを巡ってプチ喧嘩…そんな本作の舞台裏を収めたメイキング映像が到着した!田舎の小さな駅に降り立った麦子(堀北さん)は亡くなった母が、青春時代を過ごした田舎に納骨のためにやってきた。そこで、かつての母は町のアイドルだったことを知る。彩子にそっくりな麦子の登場に、色めき立つ町の人々。けれど、麦子にとって、彩子は家族を置いて出て行った最低の母親。だが、母が青春時代を過ごした田舎で、町の人を通して初めて知る母の青春、母の人生。麦子の心にある思いが広がっていく…。アニメ好きのオタク女子“麦子”と麦子を捨てたはずの母との絆を描いた感動の物語。主人公の麦子役に堀北真希、頼りなくてだらしないギャンブル好きの兄役に松田龍平、母親役に余貴美子など多彩なキャストが顔を揃え、その他、温水洋一、麻生祐未、ガダルカナル・タカなどユニークな面々が集結した。今回到着したメイキング映像では、母親役の余貴美子が堀北さんと松田さん演じる兄妹の住むマンションの1室に押しかけてくるというシーン。そして案の定、部屋は荷物でいっぱいに…。オタクな麦子が収集したアニメ関連グッズ、ギャンブル好きの兄のスロット台(本物)、母が持ち込んだぶら下がり健康器具と、部屋の中はもはや“ドンキホーテ”状態だ。そして、互いには価値のないそれらを巡って、「それいらないだろ」の応酬、そして返す言葉は「これは大事なの!ゴミじゃない」とそれぞれに口を尖らせる。そんなズレっぱなしの家族のいち風景は、年末の“大掃除”の時によく見かけるリアルさに、思わずクスっとしてしまう人も多いのでは?ほかにも、細かなセルフの言い方ひとつでも、丁寧に吉田恵輔監督と話し合いながら進める松田さんや普段は見ることのできない堀北さんの撮影の合間の表情など、見どころ満載のメイキング映像となっている。『麦子さんと』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:麦子さんと 2013年12月21日より全国にて公開(C) 『麦子さんと』製作委員会
2013年12月29日スタイリスト望月唯は6月、友人の小原展孝と共にセレクトショップ「ハイカラ(HAICARA)」(東京都渋谷区恵比寿西1-31-14グリーンマンション102)をオープンした。コンセプトは「代官山のお土産屋さん」。ファストファッションや百貨店には無い、“自分たちが 本当に面白いと思ったモノ”を集めた店を目指し、望月の友人であるデザイナーやスタイリスト、クリエーター達が手掛けたアイテムやビンテージ雑貨が集まっている。ウエアやシューズは望月が、雑貨は小原がセレクトを担当。2人は20年来の友人同士で、1年前より物件を探していたという。同ショップでは、望月が手掛けるブランド「ハウルアンドアナザーポエム(HOWL and another poem)」のフルラインをそろえる。今秋冬は、「NEW CLASSIC(ニュー・クラシックス)」をテーマに、新しいアメカジスタイルを提案。「ヨシオクボ(yoshio kubo)」とのM65ジャケットや、「タイシノブクニ(TAISHI NOBUKUNI)」とのセットアップ、アートディレクターの梅沢篤とのTシャツ、「スズキタカユキ(suzuki takayuki)」とのスカーフ、ウィメンズの「ローブス&コンフェクションズ(Robes & Confections)」とのシャツなど様々なブランドとコラボしたアイテムを制作した。ウエアとシューズはメンズをメインに扱う。「ポールハーデン(Paul Harnden)」で修業した勝川永一によるブランド「エイチ ・カツカワ・フロム・トーキョー(H? katsukawa from Tokyo)」やシューキーパーがセットになった宮城秀貴による「ミソグラフィー(mythography)」のシューズ、「ブランクス(BLANKS)」のハンドステンシルを施したビンテージTシャツなどをセレクト。また、ヨーロッパの蚤の市で買い付けてきた、モロッコ製のリネンラグやビンテージのアイウエアなどの雑貨、キャンドル・ジュンのオリジナルキャンドルや、モデルのフミ(fumi)が世界中を旅して集めたパーツで作る「フミサンガ(Fumisanga)」のミサンガやぬいぐるみ作家の「ダイグルミ(daigurumi)」のぬいぐるみなど、ユニセックスで使えるアイテムも並ぶ。エントランスには、望月自身のコレクションであるリチャード・アヴェドンのポスターやエゴン・シーレの絵が飾られる。内装は、「SOUVENIR OF THE CIRCUS(サーカス小屋の土産屋さん)」がテーマ。1950年代のアンティークの旗が天井を横断する。フィッティングルームは、サーカスのテント小屋をモチーフにした赤と白の手作りテントだ。ハンガーラックは目黒のアンティーク家具店「コウセイ・ヴェアクシュタット(Kousei Werkstatt)」が手掛けている。
2013年08月11日今年30歳を迎える松田龍平が石井裕也監督との初タッグで主演を務めた『舟を編む』が先週公開になった。本屋大賞を受賞した三浦しをんの人気同名小説を原作に、15年もの歳月を費やして辞書を編纂する人々のドラマを描き出す本作。『まほろ駅前多田便利軒』に続く三浦作品出演となった松田と初めて小説の映画化に挑戦した石井監督。ふたりに話を聞いた。その他の写真本作のオファーについて「すでに松田さんの主演は決まっていたので『ふたりでやってみろ』というお題を与えられたものだと解釈しました」と語る石井監督。その言葉通り、時に激論を交わしながら二人三脚で主人公の馬締(マジメ)を作り上げていった。これまで演じてきたどの役ともタイプが違う馬締という男について松田は「熱い思いを持っているけど伝え方が分からない。エンジンはかかっているのにアクセルの踏み方が分からなくて、下宿先のタケばあさんに背中を押してもらったら、今度は急発進したりする(笑)」と分析する。松田にとって同い年の監督との現場は初めて。「石井監督は本当は他の俳優さんに言いたいのに言えなくて、僕にダメ出しをしてくることもありました。『馬締のせいでやりづらかったですか?』とか言ったりして(笑)」と冗談交じりに語るが、ふたりで試行錯誤を重ねながらキャラクターを作り上げていく作業を楽しんだよう。石井監督は「誤解ですよ」と苦笑しつつも「もちろん、お友達ではないので仲が良いと言っても踏み入っちゃいけない距離感もある。でも一緒に戦うという気持ちと方向性は共有できてたし、それで十分だった」と手応えをうかがわせる。馬締たちが1冊の辞書作りに費やした時間は15年。松田がデビューしてからこれまでの時間よりもさらに長いことになる。松田は馬締らの生き方に「『これだ』と言い切る強さ、かっこよさを感じるけれど、自分にそれができるかと言われたら難しい。僕自身は“好きな言葉”や“映画ベスト3”でさえも選べないので(笑)」と憧憬をにじませる。だからこそ「辞書作りは人間が人間である希望だと思う」とも。「人と繋がりたい気持ちや他人を知りたいという気持ちからこれだけ多くの言葉が生まれたと思うと、人間は希望にあふれているなと感じる。YESかNO、好きか嫌いで済むはずなのに、そうではなくて『限りなく好きだけど少し嫌い』みたいな思いを伝えるためにまた新しい言葉が生まれる。そういうことを考えた現場でした」。デビューからこれまでの時間を「ここまでの十数年があったのでいま、ここにいるというのを改めて感じますね。これまで出会った人との繋がりというのを意識するようになりましたし、ひとりでは戦うことはできない。一緒に戦ってくれる人たちがいることの喜びを感じます」と振り返り、いまを見つめる。「小さい頃は30歳には悟りを開いていると思っていましたが、大して変わっていない(笑)。このまま行くのかな? と感じつつ、このまま行ってなるものかという思いで生きていきたい」と静かにうなずいた。『舟を編む』公開中
2013年04月16日三浦しをん氏のベストセラーを映画化した『舟を編む』が13日、全国で封切られ、東京・有楽町の丸の内ピカデリーで主演の松田龍平をはじめ、共演する宮崎あおい、オダギリジョー、黒木華、伊佐山ひろ子、小林薫、メガホンを執った石井裕也監督が初日舞台あいさつを行った。その他の写真映画は松田演じる言葉への熱い思いを秘める主人公・馬締(まじめ)をはじめ、個性的な面々が15年もの歳月を費やして、新たな辞書「大渡海」の完成を目指す姿を描き出す。あいさつに立った松田は「初日に足を運んでいただき、感謝の“言葉”しかないです。すごくうれしいです」と感激した様子。「観れば観るほど、味が出る映画」だと本作をアピールした。言葉がテーマの本作にちなみ、松田は「楽しむ」を好きな言葉に挙げ、「僕は結構、緊張しがちな性格なので、何でも楽しくやりたいなと。今日は映画を観てくれた方との舞台あいさつなので、楽しいです」。一方、馬締が一目ぼれする板前・香具矢を演じた宮崎は「“おもてなし”という言葉が好きですね。やり過ぎるのもいけないし、バランスが難しいので、その分楽しいです」と板前という役柄にぴったりの言葉をチョイスしていた。また、オダギリは「今日はジャッキー・チェンさんの映画( 『ライジング・ドラゴン』)も公開されるというのに、こちらを選んでいただき、ありがとうございます」と冗談まじりにあいさつし、松田と宮崎も思わず苦笑。個性豊かなキャストがそろった現場を、石井監督は「皆さん個性的な役者さんで、言い方を変えれば“変わっている”。でも変わっているからこそ魅力的だし、瞬間的に皆さんの演技が同じ方向に向かう瞬間が、そばにいる監督として楽しかった」と振り返っていた。『舟を編む』公開中
2013年04月15日「まほろ駅前多田便利軒」で第135回直木賞を受賞し、いま最も人気のある作家のひとり、三浦しをんの同名小説を原作に映画化した『舟を編む』。主演の松田龍平を始め、宮崎あおいやオダギリジョーら豪華キャストが出演する本作の予告編がついに解禁となった。辞書「大渡海(だいとかい)」の変人編集部員・馬締光也(まじめみつや)とその同僚たち、そして馬締が下宿先の孫娘・林香具矢(はやしかぐや)に初めて感じたある想いを何とか“言葉”にして伝えようとする、もどかしくも微笑ましいやり取りを描き出す。言葉の海を渡るための舟(=辞書)を編む(=編集する)人々の、言葉と人への愛を謳う感動エンタテインメントとなる本作。原作は現在発行56万部を突破した三浦さんの小説が原作とあって、今回お披露目となった予告編でもゆる~い雰囲気ながらも、ふわりと切ない思いが浮かび上がる独特の仕上がりとなっている。さらに、松田さん演じる“真面目”な主人公・馬締(まじめ)の不器用ながらも苦悩し、力いっぱいにヒロイン・香具矢に告白するシーンは胸キュン必至!また、いつも奇抜なヘアスタイルでスクリーンに姿を現すオダギリさんが、西岡役で出演となった本作ではかなりノーマルなスタイルになっているのにも要注目だ。そのほかにも、先日出演が明らかとなったお笑い芸人「ピース」の又吉直樹がチラリと登場したり、小林薫演じる疲れた雰囲気をまとう編集者っぷりがオジ専の心に刺さりそう!と、豪華で個性的なキャスト陣をしっかりと楽しめる映像となっている。まずはこちらの映像から、本作の愛すべき変わり者たちをとくとご覧あれ。『舟を編む』は、2013年4月13日(土)より丸の内ピカデリーほか全国にて公開。※こちらの特別映像はcinemacafe.net記事ページより、ご覧いただけます。© 2013「舟を編む」製作委員会(text:cinemacafe.net)■関連作品:舟を編む 2013年4月13日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開(C) 2013「舟を編む」製作委員会
2012年12月26日沖縄を舞台に人生の歯車が狂い始めた男たちの運命を描く、豊田利晃監督の最新作『アイム・フラッシュ!』。本作で初共演を果たした藤原竜也と松田龍平が、豊田組の現場と作品を回想するとともに、本作を観ることで豊田監督が込めたメッセージと挑戦の真意をすくい取ってほしいと口を揃えて語った。その他の写真藤原と松田が演じたキャラクターは、新興宗教のカリスマ教祖ルイと、彼を護るボディガードの新野。ルイはある晩出会った謎の美女、流美(水原希子)が事故で瀕死の重傷を負ったことを契機に教団を辞める決意をするが、それを認めない教団は新野に新たな指令を下す。生と死の狭間で奔走するルイを演じた藤原は、「ルイは孤独を抱え、ひとりで戦っている男。大変な人生を味わいますが、それに立ち向かう姿勢が好きでした」と魅力を説明。ルイと対峙する新野役の松田は「新野は感情を出す男ではないので、脚本の段階ではよく分からなかった」と戸惑ったものの、「現場に入って藤原君と一緒に演じて、新野とルイとの関係性がよく分かった。上手く出来ましたね」と現場でのシナジーに救われたことを明かした。また、数々の名匠と仕事を重ねた藤原だが、豊田組は初参戦。その体験を以前「憎悪と尊敬」と表現したが、「役者を追い込み、余計なモノをそぎ落とす斬新な演出をする監督は多くないので、貴重な出会いでした。自分の中で新しい発見もありましたね」と今では感謝の想いが勝っているという。一方、豊田監督とは旧知の仲である松田は久々の豊田組は「エンターテインメントを作ろうという豊田監督の挑戦を感じた」と言い、「視界を広げていいものを作りたいという想いを感じたから、自分でも意識しました。新野役を演じることでお手伝いになれば、いろいろな人が観て楽しめる作品になると思いました」と豊田監督の想いを感じ取ったことを告白。「映画を観れば分かると思います(笑)」と藤原も同調した。藤原と松田の会話を聞けば、国内外の映画ファンだけでなく「センスがよくて、鋭く物事を考えている人」(藤原)と映画人たちも強烈にリスペクトする豊田監督に対して、猛烈に興味が沸く。最後に人となりについて尋ねてみると「言葉にすることがちょっと難しくて」(松田)と返ってきた。「たとえば不器用な人って言ってしまうと、そういうイメージになってしまいますよね。本人としては違うかも知れないのに。自分を知ってもらうために映画を作っていることもあると思うから、そのためにも今回の映画を観てほしいですね(笑)」。『アイム・フラッシュ!』9月1日(土)より、テアトル新宿ほか全国ロードショー取材・文・写真:鴇田 崇
2012年08月30日