ある女の子が過酷な少女期から青春期を振り返る形で進む、木崎みつ子さんの『コンジュジ』。胸が痛む場面も多いが、少女が生きるよすがになるものを見つけ、やがて地に足をつけて踏み出す決意をするさまに、光が差す思いがする。過酷な現実を支えたのは空想の恋人。夢物語を踏み台にした、再生を描く。「最初の1行を書いたのは2015年。性虐待の報道などに触れたことが書く動機のひとつですが、どうやれば当事者の方や作品を読んでくださる方を必要以上に傷つけずに小説にできるのか迷って…。書き上がるまでに5年かかりました」逡巡を重ねながら書いた力作だ。主人公のせれなは、身勝手な母親が出奔し、残された弱い父親と暮らす。母親代わりになろうとしてくれた異国の女性ベラさんもいるが、父との関係は安定せず、家庭は壊れたままだ。そんなせれなの孤独を救ったのが、すでにこの世にいない往年のロックスター、リアンだった。「身近なアイドルよりも、時代も国も違う遠い存在の方がリアルタイムでの情報が入ってこないので、夢を見やすいかなと思ったんですね」作中で描かれるリアンや彼の所属するバンドのエピソードを読んでいると、実在していたのではないかと思わせるほどリアリティたっぷり。「せれなの熱狂を描く上で、私自身の体験も反映させています。ただ私の場合はミュージシャンではなくて、ウサイン・ボルトでしたが(笑)」だが、せれながリアンに夢中になるのは、現実から逃れたい気持ちの裏返し。父親はどんどんせれなに妻的な役割を強いるようになっていく。「ふだんから暴力的で社会から逸脱しているような父親なら『そういう人間だから』と例外的に思われてしまう。仕事もしていて、見ていられないほど頼りない父親でもこんなことを起こす人がいるのだと。身近な問題として書きたかったんです」父親に降りかかった出来事で、せれなの人生はひとつの転機を迎える。「倒れている父親を〈元気いっぱいのサボテンのよう〉と描写したのは、最大限の軽蔑を込めてのことです。フィクションでしかできないことをしようと思っていました」その後、リアンとの幻想の蜜月にも変化が生まれ、それに呼応するように、せれなは現実に立ち向かい始める。そんな再生と希望の物語だ。「この書き方が適切だったかわかりませんが、性被害の問題に関心を持つきっかけになればうれしいです」きざき・みつこ作家。1990年、大阪府生まれ。大学を卒業し、現在は校正業に携わる。本作で、2020年、第44回すばる文学賞を受賞。同作は、2020年下半期の芥川賞候補にもなった。写真・冨永智子『コンジュジ』せれなが15年もの間、恋していた相手は「The Cups」というバンドのイギリス人ボーカリストのリアン。彼の存在が、彼女の生きるすべだった。集英社1400円※『anan』2021年3月17日号より。写真・中島慶子(本)インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2021年03月15日2017年に解散したアイドルグループ・℃-uteでリーダーを務めた矢島舞美と、AKB48およびSKE48の元メンバーの木崎ゆりあが、現在上演中のつかこうへい原作の舞台『銀幕の果てに』(演出:岡村俊一)で初共演を果たした。アイドルを卒業後、女優としての一歩を踏み出したふたりに話を聞いた。【チケット情報はこちら】原作は1994年に発表されたつかこうへいによる長編小説。映画撮影所を舞台に、映画界の裏側を描く告発サスペンスだ。どこからどこまでが撮影している映画なのか、どれが現実でどれが物語なのかが錯綜する展開。1989年に発表された戯曲『今日子』をベースに着想されたが、より設定が複雑化している。矢島は、伝説の女優・玲子という主人公を演じる。矢島は「玲子は大女優なので、どっしり構えていて、揺らがない存在。脚本を読んでいても、格好いい女性だと思うし、心に刺さるようなセリフがたくさん出てくる」と話す。一方、木崎が演じるのは、玲子に虐げられ女優としての限界に悩む脇役女優・涼子。「もうスターにはなれないと言われている女優を演じるので、すごく心苦しいけれど、逆に燃えるものもある。時代設定の違いは確かにあるが、根本にある“女優魂”は自分と似ている気がする」と木崎。今回が初共演となるふたり。互いの印象を尋ねると、矢島は「気さくな感じだけど、とてもしっかりしていて、強い芯を持っている人」、木崎は「とにかく綺麗。一見高嶺の花のようで話しかけづらそうなのに、実際はふわふわしていて、いい人」と語った。ともにアイドル出身の同世代女優だが、「バチバチをするのは、この本の中だけ」と木崎は笑う。「今回の芝居は、玲子が主人公。できる限りのことをして、しっかり支えていきたい」。矢島は「アイドルから新たな世界に入ってきて、まだまだ戸惑うことがいっぱいある。悩みや共感できる部分はあると思うので、これからたくさん話が出来たら」最後に、木崎は「作品自体が難しいし、それぞれ思うことはたくさんあると思うので、1度ではなく何度も足を運んでいただきたい。私たちも本番が始まってからも成長していくと思うので、最後まで勉強しながらやっていきたい」とコメント。矢島は「つかさんのファンはもちろん、この時代に私たちの世代がやるお芝居なので、つかさんの作品に触れてこなかった若い人たちにも伝えていきたい。受け取り方は人ぞれぞれで、いろんな意見が出ると思うが、私たちは常に全力をぶつけていきたい」と語った。東京公演は4月29日(月・祝)まで紀伊國屋ホールにて。大阪公演は5月8日(水)・9日(木)、COOL JAPAN PARK OSAKA TTホールにて。取材・文:五月女菜穂※木崎ゆりあの「崎」は立つ崎
2019年04月26日2018年も『熱海殺人事件』が東京・紀伊國屋ホールで上演される。婦人警官・水野朋子を演じる木崎ゆりあと、演出を手掛ける岡村俊一に話を聞いた。舞台「熱海殺人事件」CROSS OVER 45チケット情報“春の風物詩”と呼ばれるほど紀伊國屋ホールで上演されてきた『熱海殺人事件』。1973年に初演、映画化、ドラマ化もされたつかこうへいの代表作で、2010年につかが亡くなってからも、つか作品を数多く手がける岡村俊一の演出で同劇場で上演され続けている。その2018年版は、木村伝兵衛部長刑事を昨年に引き続き味方良介、水野朋子婦人警官を木崎ゆりあ、犯人・大山金太郎をWキャストでα-X’sの敦貴と匠海、富山から来た刑事・熊田留吉に石田明(NON STYLE)で上演する。木崎はこの9月にSKE48・AKB48を卒業したばかり。女優としてやっていきたいという木崎の、卒業後初の演技仕事となる。「今はビックリというのが一番簡単で分かりやすい気持ちです。『熱海殺人事件』は有名な作品ですし、4人芝居のうちのひとりとして演じるというのも驚きました。早口大丈夫かなとか(笑)、不安なことはいっぱいありますが、その何倍も楽しみ。これ以上ないくらいありがたいです」。そんな木崎を岡村は「AKB48時代からパンチ力がある役柄をやってのけることができる勢いや思い切りの良さがある。今回は傷だらけのゆりあを(笑)、演じてもらおうと思っています」。木崎が演じるのは水野朋子婦人警官役。これまでもさまざまな女優に演じられてきた役柄だが、岡村は「水野朋子はすごいパワハラとセクハラにあう役なので、それに生の反応で返せばいい演技になっていく。俳優というのは『こういうことが起きたときにあなたはどうしますか』と問われ続ける職業だと思うので。だから頭で考えて『こんな役にしようと思ってる』では通用しない。特につかこうへい流の作品は。追い込まれている姿を見せるというような、そういう芝居になると思います」。その中でも木崎は「攻撃陣3人を受け止めて返す側。そのときどきできちんと二塁打を打ったりバントをしなきゃいけない」(岡村)と4人芝居ならではの苦労もありそうだが、木崎自身は「舞台経験がほぼないに等しいので、それでこの極限まで持ってかれる舞台に参加するのが楽しみです!」と頼もしい。岡村の演出作品には、『あずみ』の川栄李奈、『新・幕末純情伝』の松井玲奈と元メンバーが出演しているが「川栄にも松井玲奈ちゃんにも負けたくない気持ちがあります。稽古で『川栄はもっとできたぞ』『松井はもっと動けたぞ』と言われたら悔しいし。超えていきたいですね」公演は2018年2月17日(土)から3月5日(月)まで東京・紀伊國屋ホールにて。取材・文:中川實穗
2017年12月27日AKB48の木崎ゆりあが9月30日、東京・秋葉原のAKB48 CAFE&SHOP AKIHABARA でAKB48劇場卒業公演後に報道陣の取材に応じた。2009年11月からSKE48のメンバーとして活躍した後、2014年の組閣によって同年4月からAKB48に移籍してチーム4の副キャプテンやチームBのキャプテンを務めた木崎ゆりあ。そんな彼女が、この日行われたAKB劇場での公演を最後に同グループを卒業し、公演後の取材でこれまでの思いや今後の目標などを語った。エメラルドグリーンのドレス姿で登場した木崎は、開口一番「実際に終わっても実感がないものですね」と淡々としつつ、公演で木崎のために涙したファンを目の当たりにして「アイドルって簡単になれるけど、ファンがいないと成り立たない職業だなと改めて気づきました。すごくうれしかったです」とファンに感謝の言葉。卒業の寂しさも「あまりないんですね。ファンの方が死ぬ気で応援してくれた顔や喧嘩したメンバーのことを思い出して泣くことはありますが、寂しい気持ちはありません。潔く辞められた気がしますし、やり残したこともないです。それだけ無我夢中に13歳から走ってこられました」とさっぱりとしていたが、公演で流した涙に「やっぱりみんなの顔を見ると泣かずにはいられませんでした。それだけ自分に入り込んでくれる人がいるかと思うと、アイドルをやっていて良かったと思いました」と感謝しきりだった。卒業後の活動については「AKB48に来て演技の仕事が増えて楽しい。これからは死ぬまで演技をしたいです。主役しかやれないというのではなく、名脇役にもなりたいと思いますし、動ける自信もあります! 殺陣とか色んなことに挑戦したいですね」と意欲。AKB48を卒業したということで恋愛も解禁されるが、「あまり興味ないんですけど、(アイドルを)やっていて良かったと思うのは、ノンスキャンダルで終えられてファンの方がすごく喜んでくれました。これから先も出ないのが一番だと思うので、お手柔らかにと思います(笑)」と笑いを誘いつつ、「やらなければいけないことが定まっているので、とりあえずないです」と当面は女優業にまい進することを宣言。そんな彼女に最後の質問である「あなたにとってAKB48とは?」と投げ掛けると、「こんなにも大切だと思えるモノが出来たと思える場所。死ぬほど楽しかったです」と笑顔で会場を後にした。
2017年10月01日アイドルグループ・AKB48の木崎ゆりあが19日、都内でセカンド写真集『Stagedoor』(発売中 1800円税別 発売元:徳間書店)の発売記念イベントを行った。2017年9月をもってAKB48を卒業する木崎の卒業記念となる同写真集は、主にタイを舞台に、天国のような離島のビーチで見せる天真爛漫な笑顔から、バンコクの喧騒を漂うような憂いを帯びた横顔まで収録。さらに"おバカでキュート"なイメージから一転、ランジェリーショットなど21歳の大人としての魅力も披露。自身の原点である名古屋での帰郷の撮影も収められている。そんな写真集を手にし「卒業前に出せたということがすごく嬉しくて、8年間アイドルをやっていてよかったなと思いました」と笑顔を見せた木崎は、お気に入りのページを聞かれると、プールで撮影したカットを挙げ「タイに到着した日の夜に、『飛行機で寝すぎて眠れないから、いいプールがあるし写真撮っちゃう?』というノリで撮りました。ほぼスッピンで撮った写真です(笑)。写真集の中で意外といいパンチになっているのでお気に入りですね」と声を弾ませた。また、水着やランジェリーを着た写真も多数収録されている点について、木崎は「(前写真集は)18歳で撮ったので、子どもから大人になったところを見せつけたいなと思いました」と吐露し、バスルームで濡れたシャツを着ているカットが1番セクシーと言い「大胆と言われるカットもいろいろありますが、意外と男性陣は脱いでいるよりも、脱いでいないけど透けているみたいなほうが好きなのかなと思って…」とページを開いてアピールした。AKB48からの卒業を間近に控え「やっと実感してきました。今が1番寂しい時期です。でもアイドルとしてやり残したことはまったくないです」と心境を語った木崎は、卒業後の活動については「簡単な道ではないと思うんですけど、演じるお仕事をしていきたいと思います。ゆくゆくは大好きな西田敏行さんのように、本当にその役で生きているんだなと思えるような女優さんになりたいですし、おこがましいですけど、三谷幸喜ファミリーに入りたいです。そこを目指して頑張ります」と意欲。さらに、木崎と同様にAKB48時代は“おバカキャラ”として名を馳せた川栄李奈が、女優として大活躍していることについての思いを聞かれると「川栄が卒業生の中で1番会っていて仲がいいので、話を聞いていると負けていられないなというか、その分すごく頑張っている姿を見て偉いなと思います」と刺激を受けている様子だった。なお、卒業後は恋愛解禁になると報道陣から触れられた木崎は、「先日、お兄ちゃんがプロポーズをして結婚することになって、幸せを身近に感じていて、いつかは私もそんなプロポーズをしてくれる方が現れたらいいなと思いますけど、当分はそんなことをしている暇はないといいますか、(女優業を)死ぬ気で頑張ります」と力を込めた。
2017年09月20日俳優の渡辺謙が14日、東京・EXシアター六本木で行われた山田太一脚本のドラマスペシャル『五年目のひとり』(テレビ朝日系、19日21:00~23:06)の試写会に登場。自身にとっての今年の漢字を「驚」としたためた。壇上に用意された、約120cm×140cmの巨大な紙に「驚」の字を書いた渡辺は「私自身、1月に早期の胃がんが見つかって内視鏡手術を受けましたし、その後、妻・南果歩の乳がんも見つかったり、さまざまな天変地異もあって、本当に2016年はサプライズがたくさんありました」とその理由を説明。「今年は、僕にとって驚きの年でした」と1年を振り返った。ドラマは、東日本大震災から5年が経過した東京のとある町を舞台に、渡辺演じる孤独な中年男・木崎秀次と、中学生・松永亜美(蒔田彩珠)の不思議な交流を通じて、震災のその後と再生を描くもので、上映中には涙をぬぐう人も。渡辺は「被災された方々の心に寄りそったドラマにするべきと思わされた脚本でした。すばらしいキャストの皆さんと繊細にワンシーン、ワンシーンを積み重ねて撮影しました」と力強く語った。蒔田は「東日本大震災は私が小学2年生のときのことで、はっきりと覚えていなかったのですが、震災についてあらためて考え直すことができました」と報告。亜美の兄・晋也を演じた関西ジャニーズJr.の西畑大吾は「あふれ出る色気、フランクさ…渡辺さんはうらやましいところばかり! 大人になったら渡辺さんのような人間になりたい!」と、尊敬のまなざしで語った。脚本の山田氏も「渡辺謙さんには震災に遭われた方々の代表になってもらいたいと思っていましたが、謙さんの真面目さはすごい」と絶賛。「脚本を本当によく読んで、考えて、ひとつひとつのシーンを演じてくださった。大変感謝しております」と気持ちを伝えていた。
2016年11月15日山田太一×渡辺謙のタッグで“東日本大震災”をテーマに描くドラマスペシャル「五年目のひとり」。この度脇を固める俳優陣に、市原悦子、高橋克実、柳葉敏郎を始め、ベテラン&フレッシュなキャスト陣が発表された。中学生の松永亜美(蒔田彩珠)は文化祭からの帰り道、歩道橋で見知らぬ中年男(渡辺謙)に呼び止められる。男は、文化祭でダンスのステージに立った亜美を見たといい、「キレイだった。いちばんだった」と称賛の言葉を贈り、立ち去っていく。思いがけない褒め言葉に亜美は有頂天になるが、その話を聞いた母・晶江(板谷由夏)が心配のあまり、自宅に警察を呼ぶ騒ぎにまでなってしまった。数日後、亜美は偶然街で男を見かけ、彼が小さなベーカリー「ここだけのパン屋」で働いていることを知る。その男、木崎秀次は半年間ほど複雑骨折で入院していたという話で、知人・花宮京子(市原悦子)の誘いを受けて故郷からこの町に移住し、社会復帰のリハビリとして無給で働いているようだった。母が疑うほど、木崎のことを悪い人間には思えない亜美。会話を重ねるうち、次第に秀次と打ち解けていく。そんなある日、亜美はそのパン屋の主人・上野弘志(高橋克実)から、秀次の本当の身の上を聞く。実は秀次は、東日本大震災の津波で一度に8人もの家族を失ったという、あまりに壮絶な過去を秘めていた…。稀代の脚本家・山田太一が今回手掛けるのは、東日本大震災から5年が経過した東京のとある町を舞台に、孤独な中年男と少女の不思議な交流を通じて、震災の“その後”と“再生”を描く物語。主人公・木崎秀次役には、数々の山田作品で味わい深い演技を披露してきた渡辺さんが演じる。さらに今回、そんな秀次のことを気にかけ、働き先を紹介する同郷の女性・花宮京子役として、名女優・市原さんの出演が決定。市原さんも数々の山田作品に参加しており、山田氏が高い信頼を寄せる女優のひとりで、今回の出演も山田氏の強い希望で実現。そして、渡辺さんと市原さんは今回が初共演となる。渡辺さんは「まさに“怪物”のような方ですね!こちらの予想をいとも軽々と超えてくるような、素晴らしいお芝居をされるんです。山田太一先生から託された際どいセリフも嫌味なく乗り越え、人間として強く投げかけてくださるところに、懐の深さを感じました」と市原さんについて話し、一方市原さんは「よく気のついてくださる、やさしい方ですね。人間的にはもちろんですが、ハリウッド、舞台、映画、ドラマ…と俳優としてさまざまな“場”を知っている分、視野が広くて…。それが、とても頼りになりました」と共演の喜びを語った。そして、秀次が出会った少女・松永亜美役には、現在14歳の新鋭・蒔田彩珠。7歳で子役デビュー後、是枝裕和監督が演出を手がけた連続ドラマ「ゴーイング マイ ホーム」に出演し注目を集める若手女優だ。出演決定時は、とにかく不安な気持ちが大きかったと話す松永さん。主演の渡辺さんに関しても、セリフを間違えたりしたら怒られてしまうのではないかと思っていたそうだが、「実際は私がミスしたら、ギャグのアドリブで返してくださるような面白い方で、現場の明るいムードを作って下さいました。それでいてカメラがまわると目や雰囲気がガラっと変わるんです!渡辺さんは本当にスゴイ!と改めて感じて…引き込まれてしまいました」と現場でのエピソードを明かした。渡辺さんも飄々としていた印象があったと話し、「彼女はとてもいい意味で、人間的に“太い”のかもしれません。これからも自分の思うように進んでいってほしいなと願っています」とコメントしている。さらに、「ここだけのパン屋」店主・上野弘志役に高橋さん、弘志の妻・春奈役に木村多江、美術教師・西沢いずみ役に山田優、亜美の父・満役に柳葉さん、その妻・晶江役に板谷由夏ら演技巧者たちが集結。また、亜美の兄・晋也役には関西ジャニーズJr.の西畑大吾が出演する。山田太一ドラマスペシャル「五年目のひとり」は11月19日(土)21時~テレビ朝日にて放送。(cinemacafe.net)
2016年10月19日俳優の渡辺謙が主演を務める山田太一脚本のドラマスペシャル『五年目のひとり』(テレビ朝日系、11月19日21:00~23:06)に市原悦子が出演し、渡辺と初共演を果たすことが19日、明らかになった。このドラマは、東日本大震災から5年が経過した東京のとある町を舞台に、渡辺演じる孤独な中年男・木崎秀次と、中学生・松永亜美の不思議な交流を通じて、震災のその後と再生を描くもの。今回、山田の強い希望を受けて出演する市原は、秀次と同郷で長い知り合いという花宮京子役を演じる。市原は、初共演の渡辺について「渡辺謙さんはよく気のついてくださる、やさしい方。俳優としてさまざまな"場"を知っている分、視野が広くて、それがとても頼りになりました」と印象を語る。一方の渡辺は、市原を「まさに"怪物"のような方ですね!」と表現。「こちらの予想をいとも軽々と超えてくるような、すばらしいお芝居をされるんです」とその理由を語り、「山田太一先生から託された際どいセリフも嫌味なく乗り越え、人間として強く投げかけてくださるところに、懐の深さを感じました」と絶賛している。秀次と交流する中学生役を演じるのは、蒔田彩珠。蒔田は渡辺について「もう存在が大きすぎますし、セリフを間違えたりしたら怒られてしまうのではないかとなんて、勝手に思っていたんです」というが、「実際は、私がミスしたら、ギャグのアドリブで返してくださるような面白い方」と、現場のムードをつくる座長ぶりを実感したそうだ。このほか、高橋克実、柳葉敏郎、木村多江、板谷由夏、山田優、関西ジャニーズJr.の西畑大吾らの出演も決定。秀次をアルバイトに迎え入れるパン屋の店主役を演じる高橋は、山田太一ドラマ初出演で「自分が山田作品に出演できるとは思ってもいなかったので感激しました!」と喜びを語っている。
2016年10月19日俳優の渡辺謙が、今秋テレビ朝日系で放送される山田太一脚本のドラマスペシャル『五年目のひとり』で主演を務めることが23日、分かった。渡辺が演じるのは、東京の小さなベーカリーで働く木崎秀次。たまたま訪れた中学校の文化祭でダンスを披露していた少女に目を奪われ、その少女に「君のダンスがいちばんキレイだった」と声をかけたことから交流が始まるが、少女はやがて、木崎が東日本大震災で受けた心の傷に触れていくことになる。この震災で、実際に支援活動に携わってきた渡辺は、当時避難所を回った際に、家族も全て失った男性に出会ったことを思い出し、「僕は彼をハグして一緒に泣くことしかできなかったのですが、おそらく(自分が演じる)主人公の秀次も、そうした深い心の傷を受けたのだと思います」と想像。これまで『星ひとつの夜』(07年・フジテレビ)、『遠まわりの雨』(11年・日本テレビ)、『おやじの背中―よろしくな。息子』(14年・TBS)と、さまざまな山田脚本作品に出演してきたが、「セリフを役者が発したときに、目が覚めるような新たな発見が生まれ、胸に突き刺さるんです。まさに"山田マジック"ですね!」と、その世界観を今回も楽しみにしているようだ。その山田氏はこのほど、撮影中のスタジオを訪問し、渡辺を激励。気がかりだったシーンもあったそうだが、「謙さんがある意見を提案して乗り越えてくださいました。さすがだと敬服しました」といい、「謙さんならば、(震災の)被害に遭われた方々に穏やかに、深く心を寄せて演じてくださると信じています」と全幅の信頼を寄せている。テレビ朝日では、2014年2月にも、東日本大震災を背景に、2つの家族の崩壊と再生を描いた山田太一脚本ドラマ『時は立ちどまらない』を放送。今作では、それとは異なる視点で、震災の"その後"の人々の心の機微を描いていく。
2016年06月24日アイドルグループ・AKB48の横山由依、木崎ゆりあ、小嶋真子、岩立沙穂が、テレビ朝日系ミニ番組『全力坂』(毎週月~木曜深夜1:20~ ※一部地域を除く)に、きょう6日の放送から4日連続で登場し、全力で坂を駆け上がる。今回4人は、18日に行われる『第8回AKB48選抜総選挙』での上位ランクインを祈願して、美少女が坂を全力で駆け上がる同番組に出演。6日の放送で幽霊坂に挑む総監督の横山は「最初に坂を見た時に、その勾配が『けっこう急やなぁ』と思いました(笑)」とビビりながらも、「暑すぎなかったので走りやすかったです」とコメント。総選挙の目標は「7位以内、"神7"です!」と力を込めた。翌7日に蛇坂を激走する木崎は「最初は緩やかだったので『こんなものかな』って思ってたら意外と急で…」と油断があだになったようで、「1週間分くらいの体力を消耗しました」と苦笑い。総選挙は「今回こそ16位以内、選抜メンバーを目指します!」と抱負を語った。8日に安全寺坂を走る小嶋は「撮影でこんなに全力で走ったのが初めてだったので、新鮮でとても楽しかったです」と充実の様子で、「安全寺坂でしっかり勢いをつけたので、このまま総選挙でもいい順位にランクインできたら」と期待。9日に潮見坂を走る岩立は「高校生の通学路が坂道で毎朝走っていたので、その時のことを思い出しました」といい、「今年の総選挙はランクインすることが目標です」と謙虚に話していた。なお、テレビ朝日系列では、総選挙本番終了後、23時15分から"延長戦"特番を生放送する。(C)テレビ朝日
2016年06月06日