1月12日から15日まで東京ビッグサイトで行われていたウェアラブルEXPOでは、配線材料にも新顔が登場。電力供給や通信を実現しつつ、人間の体や服に違和感なく身に付けられるウェアラブルデバイスに向けた素材を集めてみた。服に電子デバイスを取り付ける場合、デバイスに電力を供給する必要がある。ボタン電池や小型の充電池を使うというのが一般的だろう。非接触給電という手法もあるが、今回のウェアラブルEXPOでは、(そろそろ出ると思っていた)ウェラブルデバイスに向く電磁界共鳴を使用した極小電力供給の展示が見当たらなかった。一方で、金属細線を使うことである程度の電力供給にも耐え、伸縮性と耐久性を併せ持った製品がいくつか見られた。○動きに合わせて「伸び縮みする金属線」が各社から旭化成繊維では、ロボ電(ROBODEN)と称する電線を展示。収縮性を持つ中央コアに電線を巻きつける構造によって、電線でありながら40%程度の伸びに耐えられる。要求に応じて、電線の数や太さの変更も可能という。また、数十万回の伸びや曲げ、ねじりにも耐える。ウェアラブル機器の配線用途以外にも産業用での応用を考えており、動きの多い産業用ロボットの配線に使うと、ケーブルメンテナンスの回数を大きく減らせるそうだ。会場では、台の上にWebカメラを置いて、これを何度も移動。通常のケーブルではたるみが生じるが、ロボ電は伸びることでぴったりと沿った状態を維持していた。カジナイロンは、収縮性のある導電性ニットを展示。応用例として、ヘッドホンケーブルに使用していた。グンゼは導電性ニットを展示。従来は伸びに伴って抵抗値が変化していたが、抵抗値の変化が少ない抵抗一体型の線材と動線を編み込んだもの。後者は200%程度の伸びに耐えるという。グンゼ製品のこだわりは、肌触りの良さ。銅線を編み込んでも、感触が悪くならない点に力を入れたという。
2016年01月19日富士フイルムは1月19日、半導体材料の製造・販売子会社である富士フイルム エレクトロニクスマテリアルズ(FFEM)が、台湾の台南市に先端半導体材料を生産する新工場を建設すると発表した。新工場は台南市の工業団地内に建設する。同地域にはFFEMの顧客の工場が集まっており、立地を活かして顧客サポート力の強化とサプライチェーンの短縮化を図る。また、生産拠点を複数にすることでリスクを分散し、安定的な供給を実現するとともに、今後も拡大が見込まれる同国での先端半導体材料需要に対応する。新工場は2016年8月からの稼働を予定しており、まずは現像液の生産から開始する予定。富士フイルムは「FEMは、静岡・台湾(新竹)・中国(蘇州)・韓国(天安)の既存生産拠点に台湾第三工場(台南)を加えた生産体制の下、先端半導体材料の安定供給と高い品質管理をより一層強化することで、顧客満足度をさらに向上させていきます。」とコメントしている。
2016年01月19日毎日のように出るコーヒーのかす。肥料や消臭材、さらにスクラブ洗顔などにも使えますが、今回はこれを工作の材料に使ってみました。○コーヒーかすをクラフトの材料に利用するアイデア用意するものは、乾くと固くなり、またキメも細かい石粉粘土、ふたが全体を覆う入れ物を用意してください。ここでは名刺を作った時についてきたプラスチック製のケースを使いますが、厚紙製のボックスでも代用できます。その他の道具は紙やすりやスチールウール (ケースの表面にキズが付けられるものなら何でもOK)、カッターは必要に応じて使用します。そして、よく乾燥させたコーヒーかす。天日で干すかフライパンで乾煎りして、きちんと乾燥させたものを使いましょう。粘土は、ケースの外寸と同じくらいの分量を用意しました。使わない分は、ジップ付きの袋に入れるなどして乾燥しないようにしておけば、また使えます。コーヒーのかすは、粘土の分量に対し1割程度にしましたが、このあたりはお好みに応じて加減してください。○作り方は簡単。練りこんで盛るだけ粘土を少しのばして、そこにコーヒーかすを入れます。あとは全体的に均一になるようにひたすら練ります。もし乾燥していて硬くなるようであれば、手に少し水をつけて練るといいでしょう。よく練ったら、ひとまとめにしておきます。ここで使ったのは表面がツルツルしているプラスチック製のケースなので、ヤスリで表面を傷つけて荒らします。こうすることで粘土の食いつきがよくなります。粘土はケースのふたのみに盛ります。バランスを見ながら、好きな形に成形してください気をつけるべきことは、粘土をつけるのはふたのみということ。○石粉粘土は加工がラク全体を粘土で覆ったら、あとは乾燥させます。気温や湿度で乾燥時間は変わりますが、筆者の場合、気温25℃ぐらいの晴天の室内で1日乾燥させたところ、ほぼ完全に硬化していました。加工は完全に乾燥してからでもOKですし、半分位乾いて、形が崩れないくらいになった段階でもできます。今回は半乾きの状態で、カッターで面取りするような感じで角を落としました。その後、完全に乾燥してから紙やすりで表面を少し整えて完成です。画面奥の大きなものは本物の石。そして手前が石粉粘土とコーヒーカスで作ったダミーの石を模したケースです。一見しただけでは、これが粘土でできた小物入れとは思えない質感、見た目です。耐水性はないので屋外での使用には不向きですが、アイデア次第で様々なものが作れますね。ぜひ挑戦してみてください。執筆:Ulasam手工芸、民族音楽を愛するギャラリー&ショップ店主。「モットーは創意工夫」ということで、日夜、DIYやハンドメイドの情報収集と実践に明け暮れる日々。実は調理師の資格も持ち、料理の腕前もかなりのもの。本稿の内容を実行したことによる損害や障害などのトラブルについて、執筆者および編集部は責任を負うことができません。記載内容を行う場合は、その有効性、安全性など十分に考慮いただくようお願い致します。記載内容は記事掲載日時点の法令や情報に基づいたものです。また紹介されている商品やサービスは、すでに提供が終了していることもあるほか、入手先など記事に掲載されている情報のみとなり、お問い合わせに応じることができません。記載内容を参考にしていただき、ご自身の暮らしにお役立ていただけますと幸いです。
2015年10月12日部屋の印象をガラッと変えてくれるお部屋のアート。おしゃれ女子としては何かひとつくらい飾ってみたいもの。ですがアートって…高いんですよね…(汗)筆者も引越しを機におしゃれな部屋を! と張り切って探しましたが、なかなかのお値段のためかなり迷ってしまいました。ちまたでは手作りファブリックパネル用のボードや、100円ショップのコルクボードを使ったDIY技が紹介されていますが、結局タッカー(布状、網状のものを木材に留めるための専用ホッチキスのようなもの)が必要だったり…。普段は使い道がないものなので、お手軽DIY主義としては専用工具は避けたいもの。そこで今回はどこにでもある材料で簡単にできる、ファブリックパネルの作り方を紹介します!メインとなる材料はなんと…ダンボール! そのほかに用意するものはお好きな布、木工用ボンド、はさみ、以上。これなら用意できますよね。■作り方1)ダンボールを作りたいファブリックアートの大きさに切る※一枚だとペラペラでちょっと味気ないので、同じサイズで4枚用意します。適度な厚みで存在感が出ますよ。<ポイント>・切り口はカッターで綺麗にそろえる※ここが決まればあとは誰でも簡単に仕上げられますので、ここは手を抜かずにしっかりとまっすぐ切ってくださいね。2)布を裏返して広げるその上にダンボールを置き、木工用ボンドを一面にぬる。<ポイント>・ボンドを均一に塗るためには余ったダンボールを活用※まっすぐの面で一気に伸ばすとあっという間にキレイに伸ばせますよ!3)布をピンと張ったらその上にボンドを塗った面を下にして、ダンボールをのせる<ポイント>・空気が入らないようにしっかりとおさえましょう4)側面にもボンドを塗ったら布を折り返します。5)裏で布があまり過ぎてしまったら必要に応じてカット。※裏面は見えないので細かいことは気にしなくてもOK!自宅用ですからね♪6)完成!制作時間は約10分ダンボールファブリックパネルのメリットは、軽いため両面テープでも壁につけられるところ! 壁に穴を開けなくていいのでお手軽です。大きさにもよりますが、貼ってはがせるタイプの両面テープは強力なので、オススメです。ぜひお好きな布でお部屋を飾ってみてくださいね!
2015年06月08日ボンサイラボは28日、3Dプリンタの普及に伴い多様な材料へのニーズが高まってきたことから、米・Polymaker社製高機能フィラメントの新製品で、フィギュア造形に適した「Poly Support」、「Poly Wood」などを発売。これに伴い、ボンサイラボの3Dプリンタ「BS01+」を擬人化したキャラクター「びーえすいち子たん」を認定した。「Poly Support」(500g/6,580円)は、フィギュアや繊細な造形をプリントする際、材料が垂れるのを防ぐため使用するサポートに特化した製品。造形後に手で簡単に取り外すことができるのが最大の特徴で、デュアルノズルの場合はサポート専用として使用するほか、従来のシングルノズルでも造形後の処理が格段に改善するという。一方、「Poly Wood」(300g/4,980円、600g/7,980円)は、PLAベースでありながら、本物の木材を使用したような質感の再現性が特徴のフィラメント。木の風合いを楽しむことができ、試作や玩具、インテリア小物など幅広い用途で使用することができるとのことだ。そして、同社ではかねてからの懸案だったサポート除去の問題を軽減できる製品を発売したことで、これまでは出力専門サービスを利用していたフィギュア愛好家が3Dプリンタを使って自分自身でフィギュアを作るきっかけになればということで、公式キャラクター「びーえすいち子たん」を認定した。同キャラクターは同社の3Dプリンタ「BS01+」を「萌え擬人化」したもので、同機種のユーザーであるフィギュア原型師・R66氏が作成した。ユーザーコミュニティに公開したところ、3Dプリンタの特徴と「BS01+」の個性がマッチしていると人気を集めたことから、公認キャラクターとして活動することになったという。同キャラクターは、外見が似ているもののサイズの異なる3人のキャラクターを展開。それぞれ見た目の幼い方から、「びーえすいち子たん」、「びーえすいち子ちゃん」、「びーえすいち子」となっている。今後は、それぞれのキャラクターをステッカーにして広く認知されるキャラクターに育てていく方針。すでにTwitterアカウントも開設しており、「BS01」の進化に合わせてキャラクターも楽しんでもらえる存在を目指していく。ちなみに、同社は5月17・18日(現地時間)に米・サンフランシスコで開催される「Maker Faire」にPolymaker社と共同出展を予定しており、その場でもこの擬人化キャラクターを用いて「メイドインジャパン」の存在を強くアピールする予定ということだ。
2015年04月28日国際半導体製造装置材料協会(SEMI)は4月6日(米国時間)、2014年の半導体材料出荷額が前年比3%増となる443億ドルとなったことを発表した。ウェハプロセス材料の出荷額は前年比6%増となる240億ドル、パッケージング材料の出荷額はほぼ横ばいの204億ドルとなった。ただし、ボンディングワイヤをパッケージング材料から除くと、同分野の出荷額は前年比4%以上の増加となるという。ボンディングワイヤは金から銅ベースへの移行が続いており、それがパッケージング材料の出荷額を抑制する結果となったとSEMIでは分析している。また地域別にみた場合、台湾が、国内のファウンドリとアドバンスト・パッケージの拠点を背景に、5年連続で世界最大の半導体材料消費地となり、その市場規模は前年比8%増となる9億5800万ドル、2位は5年連続で日本となり、その規模は前年比横ばいの7億1900万ドル、市場規模3位は同2%増の韓国で7億300万ドルとなったという。
2015年04月08日シーメンスPLMソフトウェア(シーメンス)とthinkstep(旧PE International)は3月27日、新しい統合材料管理ソフトウェア・ソリューションを発表した。同ソリューションは、シーメンスとthinkstepが共同で開発したもので、材料のライフサイクル管理と材料駆動型の製品設計を効率化することができる。設計、エンジニアリング、解析、コンプライアンス、製造を材料情報と結びつけることで、製品の性能と信頼性を高めることができるという。シーメンスのTeamcenterポートフォリオに追加され、不正確な材料データの使用から起こるミスや手戻り、リコールの削減につなげることができ、市場テスト済み材料の新製品への再利用の促進もサポートしている。両社は「製品への使用が考えられている材料と製品の部品表(BOM)を統合し維持管理するということは、成功する革新的な製品の市場投入にとって最重要事項です。Teamcenterに統合された材料管理ソリューションは、設計から製造、廃棄に至る製品ライフサイクルを通じて材料の能動的管理を可能にします」としている。
2015年03月30日住友化学は2月3日、日立金属の化合物半導体材料事業を買収すると発表した。買収時期は4月1日を予定している。今回の買収により住友化学は日立金属の窒化ガリウム基板・エピウエハ、ガリウムヒ素エピウエハなどに係る事業を取得することとなる。化合物半導体は、シリコンなどの単元素の半導体に比べて電子移動速度が速く、高速・高周波動作、受発光などの特性がある。住友化学は「情報電子化学部門の長期事業ポートフォリオで、次世代パワーデバイス向け化合物半導体材料を有望分野と位置づけており、今回の買収を通じて事業を一層強化し、同分野に置けるリーディング・カンパニーを目指してまいります」とコメントしている。
2015年02月03日JSRは1月19日、3Dプリンタ用フィラメント材料「FABRIAL」シリーズの第1弾として、PLA系で強靭さを高めた「FABRIAL Pシリーズ」の販売を開始すると発表した。フィラメントとは熱溶解積層方式の3Dプリンタで使用する樹脂材料。熱溶解積層方式の3Dプリンタは工業用途から個人用まで幅広く展開されており、主にPLA系やABS系の材料が主に使われている。しかし、強度が低い、加工過程でフィラメントが折れて長時間安定的に成形できない、完成品がもろいといった課題ある。「FABRIAL Pシリーズ」は上記のような課題を克服し、実用製品に必要な強度の成形品を制作することができるという。なお、同製品は1月28日から東京ビッグサイトで開催される「3D Printing 2015」で紹介される予定となっている。
2015年01月19日サイバネットシステムは1月13日、スイス・KEY to METALSが販売する金属・ポリマー材料データベース「Total Materia」をANSYS Workbenchに対応させた「CYBERNET Total Materia」を販売開始すると発表した。同製品は、解析エンジニア向けの材料データベースで、2012年に販売を開始した金属材料データベース「CYBERNET KEY to METALS」の後継製品にあたり、ポリマー材料データ3.9万種が新たに追加された。金属材料データも増強されており、データの種類は計22万種以上となった。さらに、各国の規格データ(59規格)の材料特性も備えている。価格は金属材料データベースのみを搭載した「CYBERNET Total Materia Design」が27万円(税抜き)、金属・ポリマー材料データベースを搭載した「CYBERNET Materia Design PREMIUM」が40万円(税抜き)となっている。
2015年01月13日住友金属鉱山は10月20日、2次電池用正極材料であるニッケル酸リチウムの生産設備の増強投資を決定したと発表した。同材料はパナソニックと共同開発したもので、パナソニックの円筒型リチウムイオン2次電池として米Tesla Motorsが製造・販売するプレミアム4ドアセダン「モデルS」に採用されているという。今回の増産はそうした車載用途での今後の需要増に対応することを目的に決定したもの。同社の磯浦工場を中心に生産能力の強化が行われる予定で、投資額は約150億円、2015年12月の完成が見込まれている。この結果、同社のニッケル酸リチウムの生産能力は現在の850t/月から1850t/月に増加することとなるという。
2014年10月21日伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は10月15日、レアアースやレアメタルの代替材料の探索や温室効果ガスの削減に向けた材料研究などで有用な、ナノ材料開発向けの独自解析ソフトウェアを開発し、新規材料の開発をトータルに支援するサービスの提供を開始すると発表した。同サービスは、ナノスケール(原子や分子レベルの大きさ)で固体の物性に関する解析やモデリングを行う独自ソフトウェアによって、材料設計や材料開発を支援するというもの。電気特性、熱特性、機械的特性といった材料物性の機能を計算し予測する。また、従来計算に時間がかかった第1原理計算や分子動力学計算などのシミュレーション時間を削減することが可能となり、より短期での新材料開発につなげることができるという。同社は、解析ソフトウェアが稼働するシステム構築から、解析の支援、保守サポートまでをワンストップで提供する。同ソフトウェアは、8月からベータ版の提供を開始しており、同日より材料メーカー、企業・大学の研究部門、国や自治体の研究機関向けに提供し、3年後に関連製品を含めて10億円の売り上げを目指すとのこと。
2014年10月16日筑波大学と物質・材料研究機構(NIMS)は2月10日、有機薄膜太陽電池に用いる高分子材料の新たな合成手法を開発し、高い純度を有する材料を簡便に得ることに成功したと発表した。同成果は、同大 数理物質系の桑原純平講師、神原貴樹教授、NIMS 太陽光発電材料ユニットの安田剛主任研究員らによるもの。詳細は、「Advanced Functional Materials」オンライン版に掲載された。有機薄膜太陽電池は、軽量、フレキシブル、低コストという特徴から、次世代の太陽電池として注目されている。近年、その発展は目覚ましく、変換効率が10%を超える報告もある。しかし、すでに実用化されている無機材料を使用した太陽電池と比較すると、変換効率や耐久性の面で改善の余地を残している。そのため、有機薄膜太陽電池の特性向上を目指した材料開発やデバイス構造の最適化が盛んに進められている。有機薄膜太陽電池の発電を担う部分には、一般的にフラーレン誘導体とπ共役高分子を混合したものが用いられている。太陽光を良く吸収し、効率よく発電できる材料の開発を目指して、様々な構造の化合物が合成されてきた。これらの研究の蓄積により、太陽電池材料に適した構造が明らかになってきている。一方で、材料の純度向上も重要な課題となっている。材料に含まれる不純物が変換効率を低下させ、さらに、素子の劣化を引き起こすためである。高い純度の化合物を得るためには、合成の後に入念な精製操作が必要となる。将来的に有機薄膜太陽電池が広く実用化されるためには、材料を低コストで大量生産する必要があり、簡単な精製操作で高い純度の材料を製造することが求められる。その手段の1つとして、合成方法を抜本的に見直すことで反応によって生じる不純物の量を低減することが考えられる。分離すべき不純物が少なければ、精製操作が簡単になり、生産プロセスを低コスト化できる。有機薄膜太陽電池の材料であるπ共役系高分子は、これまで主にクロスカップリング反応を用いて合成されてきた。この手法は適応範囲が広く様々な高分子の合成が可能であるため、有機薄膜太陽電池の発展に欠かせない技術である。その一方で、スズやホウ素、リンなどを含む不純物が副生されるため、反応後にそれらを除去する必要がある。これに対し、研究グループは、π共役系高分子の合成において、クロスカップリング反応の代替として新しいカップリング反応を用いる手法を開発し、高純度の高分子を簡便に合成することに成功した。同方法では、反応剤のC-H結合を反応点とするカップリング反応を用いるため、従来のクロスカップリング法では必須であったホウ素化合物などを必要としない。さらに、反応条件の検討を行い、リン化合物の添加も不要な合成法を確立した。これによって、生成物である高分子にホウ素やリンなどの不純物が残存する懸念が抜本的に解消された。次に、期待通りに高分子の純度が向上しているかを、従来法で合成した高分子と比較することで検証したところ、元素分析や微量分析の結果から、同じ精製方法であっても、新規合成法によって得られた高分子が高純度であることが明らかになった。また、この高純度高分子を実際に太陽電池の材料として評価したところ、4%の光電変換効率が得られた。従来法で合成した同じ骨格の高分子を用いた場合の変換効率は0.5%であることから、材料の純度の高さが太陽電池特性の向上に大きく寄与していると考えられる。さらに、連続光照射下での変換効率の経時変化を追跡したところ、高純度材料を用いると素子が長寿命化することを見出したという。今回の不純物の種類や量を低減できる合成方法により、簡単な精製操作で高い純度の高分子を得ることが可能になった。同方法を用いて、高い変換効率を示す最先端材料を高純度で合成すれば、さらに変換効率を向上させることが可能になる。また、反応効率や生成プロセスなどの面で大量生産にも適した合成手法であることから、新たな製造技術としての活用も期待されるとコメントしている。
2014年02月12日いやしブームに乗って、和楽が今注目されています。興味を持ってやってみたいと思っても、和楽器は高級なイメージがありますね。身近な材料で作れる和楽器はないか、琵琶演奏家の石田さえさんと、尺八演奏家の石田雄士さんに聞きました。本物のような音は出なくても、雰囲気は味わえるはず!――まず、尺八演奏家の石田雄士さんにうかがいます。尺八は高級なイメージがありますが、身近な材料で作ることはできますか?「プラスチックの水道管が加工しやすくて良いですよ。音もまあまあです。材料はホームセンターで手に入ります」――材料費はどのくらいかかりましたか?ちなみに、本物の尺八の価格は?「水道管と水道管のジョイントで200円です。本物は10万円からですね」――作り方を簡単に教えてください。「まずは水道管を尺八の長さに切ります。尺八はその名の通り、一尺八寸(約54cm)ですが、短い方が音が鳴りやすいので、初心者の方は一尺六寸(約48cm)ぐらいがいいでしょう。そして、唄口(うたくち・口をあてる部分)に水道管のジョイント部を短く切ってかぶせます。次に指で押さえる穴をあけてください。尺八の下から106mmの部分、152mm、199mm、253mmの4か所。そして尺八を裏返し、282mmの部分に1か所ドリルで穴をあけます。これは親指で押さえる部分。合計5つですね。電動ドリルを使うと早いですが、反対側に突き抜けないように注意しましょう」――特に重要な部分は?「唄口に被せた水道管のジョイント部ですね。この部分を25度の傾斜をつけて斜めに切るのですが、約2mmほど唄口が削れる程度にしなければなりません。微妙なので、大まかにカットしたあと、ヤスリで少しずつ削るのが良いでしょう。あとは顎に当たる部分など、痛くないように紙ヤスリで滑らかにすれば完成です」――思ったより簡単で驚きました。サイズさえ気をつければ誰でもできそうですね。時間はどのくらいかかりますか?また、本物の尺八はどのくらいかかるのでしょうか?「水道管尺八は、慣れれば数時間です。本物は、材料の真竹の乾燥だけで3年かかります。加工、漆を塗るなどの行程もありますので更に時間が必要ですね」――次に、琵琶奏者の石田さえさんにうかがいます。薩摩琵琶は素人では作れませんよね。そこで、「修理」にポイントを置いてお聞きします。柱(ちゅう)の部分、ギターで言うとフレットにあたる部分が摩耗しやすいということですが……。「琵琶は桑の木でできていますが、柱はホオの木です。これもホームセンターなどで木材が売っています。材料費は数百円。ノコギリで柱の形にカットし、ヤスリで仕上げ、琵琶に接着します。接着剤は本来ならニカワを使うのですが、木工用ボンドでもいいでしょう」――ちなみに、コンサートで外れてしまったことは?「コンサート直前に外れたことがあります。その時は柱ではなく、覆手(ふくじゅ・弦を結びつける部分)が外れました。普通の木工用ボンドでは接着する時間がかかるので、やむなく瞬間接着剤で……」――再び石田さんにおうかがいします。水道管尺八でどのような曲が演奏できますか?「通常の尺八で吹ける曲ならば、どのような曲でも問題ありません。本曲(尺八の伝統的な曲)や、よくお正月に流れる『春の海』、『荒城の月』、『さくらさくら』、『ふるさと』などです」――薩摩琵琶の音を聞いたことのある人はまれだと思います。実際聴くにはどこに行けばいいのでしょうか?「毎月『遊仙庵こんさあと』と題して土間、囲炉裏のある古民家でコンサートを行っています。堅苦しいものではなく、お茶菓子を食べながら気軽に聴いていただけます。また、私たちが主催している和楽器演奏グループ『遊仙花』のコンサートも、日暮里などで開催することもあります。コンサート日程は気軽に問い合わせてください」作るのも簡単、かつ材料費200円は魅力ですね。日本の伝統的な楽器や音楽は敷居が高そうなイメージですが、意外と気軽に楽しめるということがわかりました。チャレンジする価値ありですね。琵琶演奏家石田さえ15歳より薩摩琵琶を半田淳子に師事。「オーケストラ・アジア」に参加し、国内、海外で演奏活動を行う。自宅の古民家をステージとした「遊仙庵こんさあと」や、和楽器集団「遊仙花」を主宰する一方、カプコンのゲーム「戦国BASARA」の音楽に参加。そのほか、石川さゆり、小椋佳、坂本冬美らと共演するなど広範囲で活躍中。代表曲は「那須与一」。尺八演奏家石田雄士1992年日本音楽集団入団後、国内、海外で公演を行う。「オーケストラ・アジア」メンバー。長野オリンピック記念コンサート、文化庁芸術祭、インド・日本国交正常化50周年記念式典、NHK紅白歌合戦、NHK歌謡コンサートなどで演奏。そのほか、細川たかし、五木ひろし、石川さゆりと共演した経歴を持つ。遊仙庵ホームページ(OFFICE-SANGA秋田茂人)【拡大画像を含む完全版はこちら】
2013年05月27日プロの料理レシピサイト「E・レシピ」がご紹介する『今日の献立』は、旬の食材を使ったバランスのよい献立メニュー。今夜の夕食にオススメの献立を毎日ご紹介!今日の献立は「ペンネアラビアータ」を含めた全4品。シンプルな材料で作るペンネアラビアータ。トマトソースは覚えておくと何かと便利。デザートはサッパリとおいしいババロア。 ペンネアラビアータ トマトソースから作るアラビアータは、大人好みのピリ辛味。 チキンのサラダ 鶏もも肉はしっかり脂を拭き取る事でサッパリといただけます。 カブのホワイトポタージュ ジャガイモのトロミが身体に優しい、子どもにもオススメのスープです。 ヨーグルトのババロア ハチミツの甘さとプレーンヨーグルトの酸味がちょうどいい! ⇒今週の献立一覧はこちら レシピ制作: E・レシピ
2012年12月22日歯科材料メーカーの松風は、歯をテーマにした絵本が無料で読める歯の知育サイト「はいく」上で、歯の大切さを考えてもらうことを目的に、歯に関する俳句・川柳を募集する。応募期間は、「はいく」の語呂に合わせて8月19日から10月31日まで。入賞作品は11月8日の「いい歯の日」に、同サイト上にて発表する。入賞者には、「はいく」に掲載されている「WEB絵本」が製本されプレゼントされる。詳細は同社サイトから。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月14日