5月25日13時、千葉県の幕張メッセ前にワンボックスカー車が止まった。出てきたのは、羽生結弦(23)。『Fantasy on Ice』に出演するため、開演5時間前に会場入りしたのだ。待っていたスタッフへ丁寧にお辞儀すると、羽生スマイルが飛び出す。その表情からは、どこか吹っ切れた様子がうかがえた――。 ショーでは平昌五輪以来となるトリプルアクセルを決め、完全復活をうかがわせた羽生。 「実はこの直前、羽生選手はひそかに1週間ほどトロントへ渡っていたそうです」 そう語るのは、羽生を知るフィギュア関係者だ。アイスショー直前にもかかわらず、わざわざカナダへと飛んだ羽生。理由は新シーズンのプログラムにあったという。 「これまで負傷した右足首のリハビリに専念してきた羽生選手ですが、経過は良好。ジャンプを跳んだ後には軽い痛みがあるようですが、次シーズンを戦う上で問題ないほどには回復してきています。そんななか、6月に国際スケート連盟が大幅なルール改正を行うと発表。そこで彼はトロントで拠点としているクリケットクラブを訪れ、次のプログラムについて打ち合わせを行ったそうです」(前出・フィギュア関係者) 新たなルールに対応すべく行われた極秘ミーティング。そこには、もう1つの目的があったようだ。 「羽生選手の母・由美子さんやオーサーコーチは、彼が“燃え尽き症候群”に陥ることを危惧しているんです。これまでは五輪連覇という目標があったからこそ、苦難を乗り越えることができました。しかしそれを達成した今、モチベーションを支えるものがなくなってしまった。だからコーチたちは『次のシーズンはまず、ユヅルの好きなように滑るべき』という方針を打ち出したそうです。その効果はてきめん。羽生選手は積極的なプランニングを出しているそうです」(別のフィギュア関係者) アイスショー後、次シーズンのプログラムについて「曲は決まっています」と語っていた羽生。早くも次のステージへ向かっているようだ。
2018年05月30日「くまのプーさん」を愛する羽生結弦選手や、「もぐたろう」紛失騒動で話題になった江口ともみさんなど、今、ぬいぐるみ愛を堂々とアピールする大人が急増中。それって変なの?いえいえ、もはや「ぬいぐるみは子どものもの」という考え方こそ古いんです。 「大人になったからといって無理にぬいぐるみと離れることは好ましくありません。『いつまでも一緒にいていいんだよ』と言いたいですね」 快獣ブースカ、リラックマ、くまモンといったキャラクターがズラリと鎮座する研究室でそう語るのは、法政大学教授の青木貞茂さん。ぬいぐるみを愛する大人が増加する背景を、青木さんはこう分析する。 「社会の変化に伴い、家庭も仕事も努力なくして安定はなく、生き抜いていくために常にバージョンアップが求められる時代。その中にあって、『ぬいぐるみ』は激流の中で自分をつなぎとめてくれる“心の錨”のような存在なんです。野球の大谷翔平さん、スケートの羽生結弦さんといったトップアスリートの方々がぬいぐるみ好きであることを公言し、アルピニストの野口健さんも自宅でくまモンと差し向かいで晩酌をしているとか。保証のない世界で闘う彼らが、ぬいぐるみに精神の安定を求め、癒しを得ていることはその典型例といえるでしょう」(青木さん・以下同) もちろん心のよりどころとなりうるものは、ほかにもある。しかしペットや人はケアが必要であり、亡くなってしまうことも。絶対的に自分を受け入れてくれる“守り神”的な存在として、ぬいぐるみは理想的だという。 また、日本では古来、長い年月を経た道具などに神が宿る「つくも神」という考え方が受け入れられてきた。 「“ぬいぐるみ愛”の根底にもこの思想が流れています。だから断捨離などといって、親がお子さんのぬいぐるみを勝手に捨ててしまうのは言語道断。自分も簡単に捨てられてしまう存在なのだと、とらえられかねない。どうしても処分したいなら、お焚き上げなどの儀式をしたほうがいいと思いますが、そもそもそこまでして捨てなければならないのでしょうか。大人になってもそばに置いておくことで、人に対しても慈しみの心が芽生える。ぬいぐるみを愛する心に、何も不都合はないのです」
2018年05月20日上戸彩主演で“未解決事件”“潜入捜査”をテーマに、新米女性刑事・桜木泉(さくらぎ・いずみ)の活躍と成長を描いてきた「絶対零度」シリーズが、沢村一樹を主演に迎え、7月よりスタートすることが明らかとなった。さらには、上戸さんも物語全体の謎のカギを握る存在として登場することが決定している。■「絶対零度~未然犯罪潜入捜査~」あらすじ井沢範人(いざわ・のりと)は、ひょうひょうとしてつかみどころのない印象を周りに与える人物ながら、実は元公安のエリート刑事。ある事件を起こしたことをきっかけに公安から、総務部・資料課に室長として転属。その資料課には、警察内で厄介払いされたトラブルメーカーたちが集められており、実は秘密裏に進められている、ある重要なプロジェクトの任務を託される。そのプロジェクトとは、日本国民のあらゆる個人情報、日本全国の監視カメラの映像、メールや電話の通信データなどが集約されたビッグデータを解析し、過去15年分のさまざまな犯罪データと照らし合わせ、AIが統計学的に、これから起こる重大犯罪、主に“殺人”を犯す可能性の高い危険人物として割り出す“未然犯罪捜査システム=ミハンシステム”の実用化プロジェクト。資料課に課せられたミッションは“未然犯罪捜査チーム=ミハン”として、“ミハンシステム”の割り出した、未来の危険人物が起こすかもしれない重大犯罪(主に殺人)を阻止することだった!データが示すのは危険人物の名前だけで、何が起こるかは分からず、いつ、どこで、誰が、なぜ、殺されようとしているのか?それらのことを潜入捜査しながら突き止めてくが…。■沢村一樹、フジテレビ月9初出演!主人公である、元公安のエリート刑事・井沢範人を演じるのは、フジテレビ月9初主演となる沢村さん。また、前シリーズから7年を経て、一流の捜査官に成長したが、ある捜査中に突如失踪、消息をたってしまった桜木泉として、前シリーズと同様、上戸さんが出演する。上戸さんは、「昼顔~平日午後3時の恋人たち~」以来、4年ぶりのフジテレビ連続ドラマ出演となる。■沢村一樹、上戸彩からもコメントが到着沢村さんは、「新しい“月9”、新しい『絶対零度』に挑戦するチームに参加させて頂けること、うれしく思います。刑事ドラマ作りは何よりもチームワーク。スタッフ、キャストが力を合わせて、楽しく、時には意見をぶつけ合えるような現場作りができたらなと思います」と、月9で初めて主演を務めることに意気込みをみせた。また、前作に引き続き出演が決定した上戸さんは「前作から7年経った“桜木泉”がどう成長してきたか、空白の時間をお届けできたらと思います。“桜木泉”を生かし続けてくださる皆様に感謝しています」と、本作に対する想いをコメントした。「絶対零度~未然犯罪潜入捜査~」は7月より毎週月曜日21時~フジテレビ系にて放送。(text:cinemacafe.net)
2018年05月17日(写真:アフロ) ブライアン・オーサーコーチ(56)の愛弟子といえば、絶対王者・羽生結弦(23)。その師弟関係に今回、“女王”が加わることとなった。女子フィギュアのロシア代表選手、エフゲニア・メドベージェワ(18)だ。 平昌五輪では、金メダル候補ともいわれていたメドベージェワ。だが同じくロシア代表のアリーナ・ザギトワ(15)に敗れ、銀メダルという結果になっていた。そんな彼女がオーサー氏に師事し、カナダに渡るというのだ。 だがロシアとカナダは、フィギュアスケート界におけるライバル国。所属こそそのままだが、ロシア人選手が練習拠点をカナダに移すというのは“異例の事態”だ。なぜ彼女は“祖国を捨てる”ような決断を下したのか。一部ではエテリ・トゥトベリーゼコーチ(44)との確執が報じられているが、理由はそれだけではないようだ。 「メドベージェワさんは、羽生選手にとても熱を上げています。そして徐々に、その距離を縮めようとしているんです」(スポーツ紙記者) 実はコーチ変更の背景にも、羽生への思いが影響しているという。 「彼女は羽生さんのことを、出会う前からずっとチェックしていました。そして実力をつけると、国際大会でも出会うように。記念撮影をしてもらうなど地道なアピールのおかげで、今ではプレゼント交換もする仲になっています」(前出・スポーツ紙記者) 平昌五輪前、メドベージェワは羽生とゆかりの深い「晴明神社」を訪れていたという。また五輪でも、仲睦まじい姿が目撃されていた。 「平昌五輪のエキシビション前には、控え室で仲良くデュエットする姿も目撃されています。曲は、ディーンフジオカさんが歌うアニメ『ユーリ!!! on ICE』のテーマソング。2人は終始笑顔で、肩を揺らしながら歌い続けていたそうです」(フィギュア関係者) そして彼女は今回の移籍を機に、さらなる“野望”を秘めていた。 「彼女はトロントでの新居について、セキュリティのしっかりした“あるマンション”を希望しています。そこが実は、羽生選手と同じなのではと言われているんです。もしそうなれば、2人の仲もさらに近づくのではないでしょうか」(前出・フィギュア関係者)
2018年05月17日≪これなら負けない!≫ Twitterでこう意気込むのは、羽生結弦選手(23)のとあるファンだ。競技名は題して「#羽生結弦の写真撮るの下手くそ選手権」! 羽生は4月22日、地元・宮城県仙台市で祝賀パレートを開催。平昌オリンピックで金メダル獲得という偉業を成し遂げただけに、11万人もの人々が集まった。 羽生を乗せた車は、仙台市役所までの1.1キロを40分かけて進んだ。背伸びをして手を振り、時折沿道に向かい指をさすなどサービス精神旺盛。精いっぱい、声援に応えようとする姿がそこにはあった。 ファンも精いっぱいその姿を撮影しようと努力していた。羽生は一瞬で通り過ぎてしまう。今か今かと待ち構え、人をかき分けシャッターチャンスをファンは待っていた。 しかしすし詰め状態のなかで撮影したものに、ミスは当然多い。そこで失敗した写真をあえて披露しようとTwitterで企画されたのが「#羽生結弦の写真撮るの下手くそ選手権」だ。失敗した写真をアップし、それぞれがコメントを投稿するという。 たとえば興奮のあまりブレてしまい、背景しか撮れてないものにはこうだ。 ≪仙台の美しい風景をお楽しみください ≫≪杜の都≫≪本人不在≫ またせっかく羽生の姿を収めても、ブレてしまったものには≪涙でにじんだのよね、きっとそう≫と一言。遮るように謎の光が映りこんだものには≪このホヤホヤした光、たぶん私の魂(抜けた)≫とコメント。 さらに体の一部しか撮れなかったものには≪左手は写った≫≪な ぜ 顔 を 撮 ら な い の 私≫≪シャッター切る瞬間ことごとくお顔を伏せてしまう羽生さん≫とも。≪人違い≫と遠くにいる警備員らしきひとを撮影したものもある。 そんなファンの愛を改めて伝える「#羽生結弦の写真撮るの下手くそ選手権」に、「むしろ熱気が伝わる!」と絶賛の声があがっている。 ≪たとえそこに…羽生が写っていなくても…羽生愛が感じられさえすれば…それは…立派な羽生写真なのです…破棄しては…いけません…≫≪現地の狂乱がとても伝わってくるのと同時に、皆さんのことが愛しくてたまらなくなる。つまり面白い≫ 羽生に、この愛は届くのだろうか?
2018年04月24日(写真:アフロ) 4月13日、東京・調布市にある「武蔵野の森総合スポーツプラザ」で羽生結弦(23)のアイスショー『Continues‐with Wings‐』が行われた。9千人のファンを前に、平昌五輪以来47日ぶりに滑るサプライズを見せた羽生。だがその人気は、思わぬ余波も呼んでいた。 開演前から会場には長蛇の列が。お目当ては羽生関連グッズだという。先頭の女性客は、開演12時間前の午前6時から並んでいたとのこと。羽生人気のすさまじさがうかがえた。 さらに公演前の4月11日には、東京・日本橋にある高島屋で「羽生結弦展」が行われた。羽生自身の登場はないにもかかわらず、午前10時のオープンを前に2千人もの行列が! 「会場は8階でしたが、そこにたどりつくまで3時間かかりました。あまりの過酷さに、3回ほど気絶しそうになりました。それでも会場にたどり着くと、もう夢のよう!衣装の質感、刺繍の細やかさ。写真も、初めて見るものもあって。並んでいたときはみんな疲れた表情をしていましたが、最後は笑顔になっていましたね」(訪れたファン) 会場ではグッズ売り場も設置。限定商品の「コスチュームキューピー」(800円)と「キャンバスアート」(大2,500円、小1,500円)には、熾烈な争奪戦が巻き起こっていたという。 「売り場はもう人の山。このグッズを目当てに訪れた人もいたようですが、初日の14時時点でもう売り切れていました。『たった4時間で!?』と残念がる声も聞こえてきましたね。グッズ売り場にいた友人によると、怪しい人がいたみたいです。帽子を目深にかぶってマスクをした男性がいて、写真展には目もくれず売り場へダッシュ。さらにその日の夕方には、大量の限定品がネット上で転売されていたんです」(前出・訪れたファン) 実際、こうした転売はいたるところで横行。とあるフリマアプリでは、800円のキューピーが、なんと50倍の約4万円で売買! 「商品やレシートには『応援ありがとうございます』と印字されており、ゆづの温かい心遣いが感じられました。なのに転売するなんて、許せないです!」(前出・訪れたファン) 同じく11日には宮城県仙台市内にあるデパートなどで記念Tシャツ(2,500円)の販売が開始されていたが、こちらも大人気。売り場には、長蛇の列ができた。売り上げは22日に同市内で行われる金メダル祝賀パレードの費用に充てられるが、こちらも転売が横行。オークションサイトでは、倍の5千円で落札されていたという。
2018年04月20日右足首のケガのため、世界選手権を欠場した羽生結弦(23)。大会期間中の3月21日にはリハビリの一環として氷上に立っていたことが明らかになったが、あくまで感覚を失わないように滑る程度。本格的な練習再開のめどは立っていないという。 3月7日にスケート連盟が発表した羽生のケガの状況は「約2週間の安静と3カ月間のリハビリが必要」というもの。そんななか心配されているのが、羽生のアイスショー出演だ。 羽生は4月13日から行われるアイスショー『Continues〜With Wings〜』への出演がすでに決定しているが、滑るのではなくあくまでトークのみでの参加になるという。そうした“変則的な形”でもあえて出場する背景には、アイスショーを巡る“巨額の興行収入”が大きく影響しているようだ。 「このアイスショーは、1万人の観客を動員する一大イベント。3日間の開催で、4億円近いチケット収入が見込まれているんです。それだけではありません。グッズ販売やスポンサーからの後援料を含めると、総収入は7億円を超えるともいわれています」(広告代理店関係者) さらに羽生の“金メダル凱旋興行”は、これだけでは終わらない。今後7月まで、じつに多くのアイスショーが予定されているのだ。 「それらの興行収入を合計すると、60億円近い額になるといわれています。興行が成功すれば、かかわっている連盟の懐も潤います。そのため連盟は、羽生選手をできるだけ多くのショーに参加させようとしているんです。4月のアイスショーはトークのみの参加で済まされるかもしれませんが、羽生選手のリハビリが終わるとされているのは6月ごろ。無理な出演をさせられ、ケガが悪化しないと良いのですが……」(スポーツ紙記者) 「全治3カ月でもショーへ!」と望むスケート連盟からの“非情指令”。「60億円の重圧」を抱え、羽生の再出発は前途多難となりそうだ。
2018年03月30日俳優仲間である沢村一樹、生瀬勝久、田口浩正に、沢村さんの後輩俳優・上杉柊平が“男だけ”でイタリア3都市を鉄道で巡る紀行情報バラエティー「役者旅~自由すぎダンディ達のイタリア~」が3月29日(木)に放送されることになった。人気俳優たちが、イタリアへ男だけの旅に出る!海外に不慣れな男たちの予測不能な珍道中や、行く先々で見せる素顔も余すところなくお届けする紀行情報バラエティー番組。旅に出るのは、それぞれ共演経験があり旧知の間柄でもある沢村さん、生瀬さん、田口さん。そして沢村さんが「海外に不慣れなオジサンばかりでは不安(笑)」と連れてきた後輩の上杉さんの4人。イタリア有数の温泉地で貴重な入浴シーンも!旅のスタートはミラノ駅。初めてのヨーロッパ旅行に、マイ釣り竿も持参してテンションがあがる生瀬さん。田口さんも「このメンバーでイタリアに来る日がくるなんて」と胸を躍らせる。この旅は、行き先選びや移動の手配も、基本的に自分たちで行う自由気ままな男旅。まずは長距離移動の疲れを癒すため、イタリア有数の温泉地でもあるシルミオーネに電車で向かうことにするが、早くも切符購入という壁にぶつかり悪戦苦闘。何とか自力で切符を購入した一行は、いざシルミオーネへ。街のシンボル的存在のスカラ城からの絶景を楽しんだり、気になるお店で買い物したりと思うままに街歩き。大人の男たちが、修学旅行生のようにはしゃぐレアな姿は必見となりそう。その後、夕食をとるため入ったレストランでは、イタリア語が分からない4人が勘を頼りに注文。一体どんな料理が出てくるのか?そんな俳優たちの必死の食リポにも注目!お腹を満たした後に向かった温泉では、オジサマ俳優たちの貴重な入浴シーンも大公開!?さらに、生瀬さんが楽しみにしていた釣りをするため、イタリア最大の湖・ガルダ湖へ行った一行を、なんとイタリアで20年ぶりに起こった珍事が襲うことに!ミラノで元祖“ちょいワル”のあの人が合流!ベネチアでは、世界遺産に登録されているサンマルコ広場の散策や、ベネチア観光では絶対に外せないゴンドラにも乗船。わがままオジサマ達の悪ノリじゃんけんに負け、1人だけ乗船できずに街中を乗船写真撮影のために走り回ることになるのは、果たして誰?また、ミラノでは、パンツェッタ・ジローラモが登場!実は、沢村さんがジローラモにミラノ案内をお願いしていたのだとか。最強の案内人の登場に大喜びするメンバー。早速、ジローラモに知る人ぞ知るスポットを案内してもらうことに。芸術的なお墓が数多くあり、まるで美術館のような“ミラノ記念墓地”を見学した後、ジローラモおすすめの店をハシゴして名物料理に舌鼓。さらに、イタリア流のファンションコーディネートを体験するなど、ディープなミラノを堪能する。各地の文化や芸術に触れ、本場のグルメを味わい、イタリア3都市を味わい尽くす俳優たちの旅。この旅にナレーションで参加するのは、女優・仲間由紀恵。沢村さん、生瀬さんと共演経験があり、親しい間柄でもある仲間さんが“男だけの旅”を自然体で楽しむ俳優たちの姿や、その中で見せる素顔を、愛あるツッコミを交えながら見届ける。男だけのイタリア旅を満喫した4人からコメント到着!■沢村一樹「格好つけてるシーンはなかった」オジサン旅が面白かったです。特には生瀬さんですかね。あと、ジローラモさんもいらっしゃってくれたおかげで、普段行けないようなところも連れて行ってもらえました。ふり返ってみるとミラノで行った「ミラノ記念墓地」が、イタリアという国がギュッと詰まっている感じがして、印象に残っています。素の自分が出すぎているかもしれないくらい、格好つけてるシーンはなかったので、視聴者の方にも同じように見てもらえると嬉しいですね。■生瀬勝久「男同士での旅が面白くて」イタリアの印象以上に、男同士での旅が面白くて印象に残っています。一緒に行ったメンバーも、俳優としての彼らだけじゃない個人の出身地が見えるみたいな感じがして、すごく面白かったですね。ハプニングもありましたが、そこでどう臨機応変に対応するのかが面白いと思っているので、楽しかったです。■田口浩正「変に気を使わなくてよかった」男だけだったので変に気を使わなくてよかったですね。みんな思っていた通りの人たちで、楽しかったです。僕ら役者はセリフでお仕事をしているけど、今回は自分たちの言葉でナチュラルに話している。ドラマではやっていないことだから、面白いと思います。■上杉柊平「大先輩3人と毎日一緒に過ごせたことが財産」個性があって、格好よくて、尊敬できる、そんな大先輩3人と毎日一緒に過ごせたことが、この旅での一番の財産になったと思います。3人に付いていく若者、この経験はなかなか出来ないので、本当貴重な経験が出来ました。男4人だからこそのダラっとした雰囲気も見どころです。「役者旅~自由すぎダンディ達のイタリア~」は3月29日(木)22時~カンテレ・フジテレビ系全国ネットにて放送。(text:cinemacafe.net)
2018年03月14日3月11日、アパレルブランド「サマンサタバサ」が羽生結弦(23)のサイン入りスケート靴を850万1,000円で落札した。Yahoo!検索ワードランキング1位に「サマンサタバサ」がランクインするなど、話題になっている。 サマンサタバサは『東日本大地震チャリティーオークション』当日に「東日本大震災でなにか私たちにも出来ないか」とスタッフに有志で寄付を募った。結果、海外スタッフも含め約8,600口のチャリティが集まったという。 羽生のオークション商品は、羽生が実際に練習で使用したスケート靴にサインを入れたもの。一般社団法人「ウェブベルマーク協会」が、羽生から提供を受けオークションサイト「ヤフオク!」に出品した。 すると5日の出品当初から高額の入札が相次ぎ、一時は3,500万円を超える事態などにも発展。いたずらとみられる入札もあり、2度のやり直しを行っていた。落札金額から必要経費を除き、被災地の学校に備品や教材などを支援する際の費用にあてるという。 これに対しネットでは「スタッフの有志を募ってオークションに参加なんて素晴らしいことでしょう」「素敵ですちょうど娘がバック欲しがってたなぁ良い企業には惜しみなく」「落札者サマンサタバサの有志のみなさんだったとしって、そのあたかさと、多くの賛同してくださった社員の皆さんに感謝しかありません。ありがとうございます」「羽生くんの靴を落札してくれたのサマンサタバサだったの!?すごい!ありがとうございます!!」とサマンサタバサへの称賛の声が上がっている。
2018年03月12日香川県出身の画家である猪熊弦一郎の“猫”を描いた作品を集めた展覧会「猪熊弦一郎展 猫たち」が、3月20日から4月18日まで、渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムにて開催。(無断転載禁止)※クレジット付画像を使用しています猪熊は、戦前にはマティスと交流し、戦後は20年間ニューヨークを拠点に活躍、その後はハワイでも活動。百花繚乱の昭和の画壇にあって試行錯誤を繰り返しながらも、常に独自の境地を維持し、極めて個性的な作品群を残した画家。「いちどに1ダースの猫を飼っていた」ほどの無類の猫好きとして知られ、私生活でも作品のモチーフとしても猫は重要な存在だった。たくさんの猫に囲まれた暮らしのなかで、写実的なスケッチ、シンプルな線描、デフォルメした油彩画など実にさまざまな作品を描いた。本展では百数十点にのぼる作品を、作風や技法、他のモチーフとの組み合わせなど複数の視点から紹介する。また猫以外の主題の作品も加えた本展の構成は、猪熊の奥深い芸術世界に触れるきっかけとなるよう企画された。地元では親しみをこめて「いのくまさん」と呼ばれる猪熊。香川県にある丸亀市猪熊弦一郎現代美術館で2015年に開催された「猫達」展は、絵画ファンのみならず、全国の猫好きの人々が訪れ話題に。本展はその展覧会をさらにパワーアップし、猫以外の主題の作品も加えた内容で開催される。(無断転載禁止)※クレジット付き画像を使用していますかつて「今まで色々と沢山描かれている猫は、どうも自分には気に入らない。それで猫の形と色を今までの人のやらないやり方で描いてみたいと思った。」(“美術の秋「赤い服と猫”報知新聞 1949年10月4日)、そして「愛しているものをよく絵にかくんです。愛しているところに美があるからなんです。」(“「歩く教室」写生会アルバム”「少年朝日」 1950年12月号)とも語った猪熊氏。モチーフとしての猫に対する客観的な視点と、友としての猫に対する敬愛の念が呼応した、彼ならではのユニークな「猫たち」を堪能してみては。なお、通常前売り券(一般/税込1,100円、大学・高校生/税込700円、中学・小学生/税込400円)と、数量限定のオリジナル缶バッジ付き前売券(一般のみ/税込1,400円)が3月19日まで販売中。【展覧会情報】「猪熊弦一郎展 猫たち」会期:2018年3月20日~4月18日会場:Bunkamura ザ・ミュージアム住所:東京都渋谷区道玄坂2-24-1 地下1階時間:10:00~18:00(毎週金曜、土曜は21:00まで)※入館は各閉館の30分前まで料金:一般 1,300円(1,100円)大学・高校生 900円(700円)中学・小学生 600円(400円)※( )内は前売および団体料金※団体は20名以上。電話(03-3477-9413)での予約が必要会期中無休
2018年03月07日2月28日の午前10時半、都内のホテルロビーから羽生結弦(23)が姿を見せた。かたわらには、母・由美さんの姿も。最後は、スタッフ総出でのお見送りとなった。「ありがとうございました!」と語った羽生。この日も王者は笑顔だった――。 男子フィギュアで66年ぶりの五輪連覇を成し遂げた羽生。26日に凱旋帰国すると、翌27日には午前中から帰国報告会に出席。文部科学省、スポーツ庁、外国人特派員協会、日本人記者クラブ、ANA本社へ移動するなど大忙しだった。3月2日には国民栄誉賞を授与する方向で最終調整に入ったことが報じられるなど、誰もが王者をほめたたえた。 そんななか注目されているのが、羽生のこれから。羽生は「4回転アクセルに挑戦したい」と語っているが、右足首の状態は思わしくない様子。27日には、当面は治療に専念すると明かしていた。3月19日からは世界選手権が行われるが、出場回避を示唆する報道も……。 「治療とかリハビリとか基礎は辛い。ただそういった辛い時期、苦しい時期を乗り越えて、次のことに向かって、前に進んでいけたら」 だが彼は早くも前に進み始めていた。ホテルを後にした羽生が向かった先は、都内の病院だった。都内にはナショナルトレーニングセンターがあるが、なぜこの病院を訪れたのか。 「スポーツ医療の分野が充実していることで有名なんです。各分野のエキスパートが集まっていて“細分化された治療”を受けることができます。羽生さんはA医師を頼ったそうです。海外キャリアもある敏腕医師で、スポーツ医療に造詣が深い方。仙台の病院でも役職についていたことがあるので、以前から交流があったのかもしれません」(医療関係者) 訪れたのは、午前の一般診療が終了した正午すぎ。院内にはまだ患者が残っていたが、羽生の姿に気づく人はいなかった。それもそのはず、羽生から“オーラ”が完全に消えていたのだ。そこにいたのは年相応の、どこにでもいる“普通の青年”のようだった……。 「羽生さんは今回、患部周辺の精密検査を行ったそうです。その後、今後のリハビリスケジュールなどを話し合っていたそうです。その話し合いのなかで、羽生さんは『可能ならば、やっぱり世界選手権に出場したい!』と訴えたそうです」(前出・医療関係者) 会見では終始、笑顔で振る舞っていた羽生。だがその胸の内ではやはり、けがへの不安を抱えていたのだ。医師との話し合いは、実に3時間にも及んでいた――。
2018年03月06日平昌五輪で金メダルを獲得し、男子フィギュアスケートで66年ぶりとなる2連覇の偉業を成し遂げた羽生結弦(23)。日本中から栄誉が贈られ、CM業界からは莫大なお金が集まり始めている。その人気は、過熱するいっぽうだ。 だが当の羽生自身が求めているのは「名誉」でも「お金」でもなく、まったく違うプロジェクトだった。羽生を知るフィギュア関係者が言う。 「羽生選手は、子供たちのための“基金”設立を目指しているんです――」 そう語るのは、羽生を知るフィギュア関係者だ。 「彼は以前から著書の印税や大会の報奨金をスケート関連施設などに寄付してきました。というのもフィギュアを続けるにはお金がかかりますし、施設も整備されているとは言えません。彼自身も東日本大震災を経験しており、そうした状況に苦しんできた1人でした。だから彼は『子供たちには自分のような思いを味わってほしくない。彼らの夢を支えたい』と訴えてきたんです。今回の2連覇で集まるお金も自分のために使うのではなく、その夢を実現させる資金にしたいと考えているようです」 “羽生基金”の具体的なプロジェクト内容。そのヒントは、羽生が小学生時代から憧れているエフゲニー・プルシェンコ(35)にあるという。 「昨年3月に引退したプルシェンコ選手ですが、直後の4月にモスクワ市内でスケート・スクールをオープンしました。そこで“才能はあるけれど両親から経済的支援を得られない子供たち”に対して、授業料無料でレッスンしているそうです。羽生選手はそうしたプルシェンコ選手の活動を“お手本”に、子供たちのためのスクール運営なども検討しているみたいです」(前出・フィギュア関係者) 羽生結弦が運営するスクールとなれば、大盛況となるは間違いなさそうだ。
2018年02月27日平昌五輪フィギュアスケート男子で連覇を果たした羽生結弦、銀メダルを獲得した宇野昌磨らが参加する25日のエキシビジョンで、ヒュー・ジャックマン主演の映画『グレイテスト・ショーマン』の主題歌「This Is Me」が使用されるのではないかと話題を呼んでいる。羽生結弦22日にNHKの公式YouTubeで公開された練習の映像で、羽生、宇野をはじめとするメダリストたちが同楽曲にあわせてダンスしている様子が映し出され、SNS上で「エキシビション this is me 踊んのかな めっちゃ楽しみ」「エキシビションの練習動画で流れてる曲は、this is me ではないか!?!?」「フィギュアスケートエキシビション This Is Meやるんやね!!泣いちゃうな」「羽生くんたちが『This is me』で踊ってるんだけど!やばい!!!This is me!!!」などと期待の声が上がっている。『グレイテスト・ショーマン』は、ロマンティックな一途な愛とドラマティックな人生を描いた感動ミュージカル・エンタテイメント。主題歌「This Is Me」を手掛けたのは、『ラ・ラ・ランド』で昨年のアカデミー賞とゴールデングローブ賞のW受賞を果たしたベンジ・パセックとジャスティン・ポールのコンビだ。2人は、「This Is Me」でもゴールデングローブ賞主題歌賞を受賞し、さらにアカデミー賞主題歌賞にもノミネートされており、2年連続アカデミー賞とゴールデングローブ賞のW受賞に王手をかけている。
2018年02月23日「やれることはやった。自分のコンディションの中でできることはやった」 平昌五輪で金メダルに輝いた羽生結弦(23)は、ショートプログラム後の会見でそう語っていた。 しかし、そこに至るまでには“苦悩の3カ月間”があった。昨年11月のNHK杯で公式練習中に転倒し、右足首靭帯を損傷。グランプリファイナルも全日本選手権も欠場しリハビリに専念してきたのだ。氷上練習再開を発表したのは、1月から。跳び始めたのは、トリプルアクセルが3週間前。4回転は2週間ほど前だったという。ギリギリで臨んだ本番だった。 それでも、ブライアン・オーサーコーチ(56)は「これは、運ではない」と語っている。66年ぶりとなる五輪2連覇。その快挙の裏に隠されていた“執念の物語”を追った――。 通常はフィギュア選手が休業すると、復活するまでに3倍の期間がかかるといわれている。その点、練習再開までに2カ月間を要した羽生。「治るんだろうかと考えていた時期もあった」と漏らしているように、絶望の日々をすごしていたようだ。だがそんな動けないなかでも、彼は着々と準備を進めていた。13日の会見で、こう語っている。 「学ぶ機会がなかったことを、たくさん学べたと思います。陸上でのトレーニングや考えることも、たくさんできました」 はやる気持ちを必死に押さえながら、リハビリやマッサージを徹底的に行ってきた。イメージトレーニングを何度も行い、備えてきた。そして復活への秘策も用意していたという。 「羽生選手はシューズを“改良”していたようです。今年1月、彼はシューズ開発チームに相談をしていたといいます。そこで調整を行うことで、より足首に負担がかからないようにしていたそうです」(フィギュア関係者) さらに羽生は“先輩”金メダリストの荒川静香(36)と極秘に連絡を取り合っていた。 「現在、荒川さんは『日本スケート連盟』の副会長。平昌入りしていた彼女に“視察”をしてもらっていたのです。荒川さんは現地で、ライバル選手のコンディションや試合会場の状態を調査。それらをトロントにいる羽生選手へ伝えていたそうです。そんな荒川さんからの励ましも、彼を奮い立たせてくれたでしょう」(前出・フィギュア関係者) 11日に現地入りしてからも、羽生は最後まで油断することがなかった。 「練習後、専属トレーナーが熱心にマッサージを行っていました。懸案の足首だけでなく膝まで、時間をかけてほぐしていたのです。度重なるケガに見舞われた彼は、満身創痍の状態だったでしょう。それでも万全の状態で本番に臨むため、ケアを続けていたようです」(スポーツ紙記者) “人事を尽くして、天命を待つ”ではなく、絶望的な状態でも諦めず自力で金メダルを取りにいく。それは「天命を超える」という“決意表明”でもあった。羽生を古くから知るフィギュア関係者は、彼についてこう評している。 「ジャンプが得意だけど、表現力が足りない。表現力が豊かだけど、ジャンプが苦手。普通はどちらかのタイプになるものです。しかし、羽生選手はどちらも得意。だから強いのです。そしてもうひとつ。彼は“努力を惜しまない天才”です。才能がありながらも、努力を続ける。そんな選手だけが、五輪で金メダルを取れるのだと思います」 そうして迎えた本番。準備は万端だった。唯一の不安はジャンプの練習不足。だが信じて跳んだ。結果は、おのずとついてきた。すべてを終えた後、こう語って笑ったという。 「右足が頑張ってくれた。感謝しかない」
2018年02月20日平昌五輪・フィギュアスケート男子で金メダルを獲得した羽生結弦選手が、19日放送のTOKYO FMラジオ番組『LOVE CONNECTION』(11:00~13:00)を通じて、「試合前に聴く曲」「心の支えとしている曲」を発表。2016年に上咽頭がんで亡くなった歌手・和田光司さんへの思いも語った。羽生結弦TOKYO FMでは、平昌五輪に向けて音楽でエールを送るスペシャル企画『アスリートたちのCheer up SONGS』を実施。アスリートに独自取材した「試合前に聴く曲」や「心の支えとしている」曲を、平日の生ワイド番組を中心にオンエアしている。羽生もこの企画に参加し「試合前に聴いたり心の支えとなっていた曲=Cheer up SONGS」のベスト3を発表し、コメントを寄せた。羽生が1位に選んだのは、和田さんが歌う「風 ~re-fly ver.~」。和田さんは1999年4月にTVアニメ『デジモンアドベンチャー』の主題歌「Butter-Fly」でメジャーデビューして以降、『デジモン』シリーズの主題歌、挿入歌などを数多く担当した。2003年、29歳の時に癌を患い、2度の活動休止を経て歌い続ける姿から、デビュー曲にかけて「不死蝶のアニソンシンガー」と呼ばれていた。TOKYO FMでは引き続き47選手に取材した「Cheer up SONGS」を『クロノス』(月~金6:00~8:55)、『Blue Ocean』(月~金8:55~11:00)、『LOVE CONNECTION』(月~金11:30~13:00)、『高橋みなみの「これから、何する?」』(月~木13:00~14:55)、『シンクロのシティ』(月~木15:00~16:50)、『Skyrocket Company』(月~木17:00~19:00)、『よんぱち』(金13:00~16:30)などでオンエアしていく。■羽生選手が選んだCheer up SONGSベスト3とコメント・1位「風 ~re-fly ver.~」(和田光司)「和田光司さんは(亡くなって)もういらっしゃらないんですけど、もともと僕はデジモンが好きで、デジモンの曲です。ただ翼とか風とか、向かい風の中を飛んで行くような、そんなイメージが強くある曲。和田光司さんも(天の)上から見ていただけていたらな、と思いました」・2位「夢の飼い主」(BUMP OF CHICKEN)「BUMP OF CHICKENはもともと全曲そらで歌えるくらい好きで聴いているのですが、何よりも今回は夢の舞台ということもありましたし、この曲の主人公がだんだん夢に味付けをしていってしまって…その感じがちょっと自分にもあって。ずーっと自分で『これが夢だ!』と思っていたからこそ、いつのまにか純粋な気持ちを忘れてしまってたな、ということを思い返すことができた曲です」・3位「戦いは終わらない」(阿部真央)「この曲は自分自身を鼓舞してくれる、 自分自身を代弁してくれるような曲。本当に力強い阿部真央さんの声、『自分に自信を持っていいんだよ』と思えるような曲でした」
2018年02月19日66年ぶりとなる五輪連覇を成し遂げた羽生結弦(23)。絶対王者が「伝説」となった瞬間だった。 2月16日に行われたショートプログラムでは111.68点を獲得し、首位発進。フリーでも圧巻の演技を見せつけ、206.17点を獲得。合計317.85点となり、金メダルに輝いたのだ。 昨年11月のNHK杯で公式練習中に転倒し、右足首靭帯を損傷。練習再開までには2カ月間かかり、ジャンプ練習は今年に入ってから。演技構成についても直前まで迷うなど、まさにギリギリで臨んだ大舞台だった。 しかし羽生はすべてを終えた後、こう語っている。 「本当に自分がやりきれたなと思うくらいの演技ができたことがよかったと思う」 11日にカナダ・トロントから現地入りした際も「どの選手よりも勝ちたいという気持ちが強くあると思うし、ピークまでもっていける伸びしろがたくさんある」と意気込んでいた羽生。平昌五輪で金メダルを取る。そのイメージだけは揺るがなかった。 実は羽生、その夢をすでに10代のころから見据えていたという。 16年に発売されたスポーツライター野口美惠氏の『羽生結弦 王者のメソッド 2008-2016』(文藝春秋)。13歳の少年が絶対王者に至るまでの軌跡を本人の肉声とともに描いたものだが、そのなかでシニア転向した羽生の“予言”が記されている。 《14年のソチ五輪は、とにかく出場したいです。あの空気を味わって,初の五輪だからある程度緊張もするだろうけれど、『僕は五輪で滑っているだぞ』っていう空気を味わって、すごく思い切って出来るんじゃないかな。そして、18年平昌五輪は23歳で年齢的には味も出てくるし、一番ベストの年齢。平昌五輪では金というイメージです》 快挙の陰には、どんなときでも決してぶれなかった“強い信念”があったのだ。
2018年02月17日フィギュアスケート男子代表の羽生結弦選手が17日、平昌オリンピックで金メダルを獲得。Twitterでは一部の映画ファンが、映画『バーフバリ 王の凱旋』を連想したことで話題となっている。映画『バーフバリ 王の凱旋』は、現在上映中のインド映画で、同国で歴代最高興収を達成した大ヒット作。2015年に上映された『バーフバリ 伝説誕生』と二部作となっており、21日には『王の凱旋』のブルーレイ&DVDも発売される。古代インドを舞台に、数奇な運命に導かれた伝説の戦士・バーフバリが、三代にわたり愛と復讐の物語を繰り広げる同作は日本でもSNSを中心に熱狂的に受け入れられた。映画を観た人がバーフバリ(父親&息子)のカリスマ性に感化され、「バーフバリ! バーフバリ!」としかつぶやかなくなることでもおなじみとなっている。前回のソチオリンピックで金メダルを獲得した後、怪我に悩まされていたが、平昌オリンピックで見事にそのカリスマ性を見せた羽生。16日に羽生がショートプログラムで1位に輝いたことで、Twitterでは「ソチが『伝説誕生』、平昌が『王の凱旋』」と話題になり、「バーフバリ」と検索すると「羽生」という単語がサジェストされる結果となっていた。さらに17日、フリープログラムを終えて金メダル決定となった羽生に、王の気配を感じた映画ファンたちが「羽生くんがバーフバリに見えてきた」「バーフバリのような絶対王者感」「実質バーフバリ」「フィギュア界のバーフバリ」「氷上のバーフバリ」と話題に。同作のキャッチコピーにかけて「王を称えよ!」と羽生に興奮する人が続出している。
2018年02月17日2月13日、平昌五輪フィギアスケート男子シングル日本代表の羽生結弦(23)が、本番リンクで練習をスタート。昨日の公式練習から羽生が愛用している「くまのプーさん」のティッシュケースカバーをいちごのショートケーキ型のカバーへと変更しネットを中心に話題になっている。 羽生はディズニーキャラクター「くまのプーさん」のファンで知られており、普段から練習時にはプーさんのティッシュカバーを愛用している。しかし、国際オリンピック委員会が特定のスポンサーやロゴに厳しいためプーさんカバーを控えたとみられ、代わりにいちごのショートケーキ型のカバーを持参した。前回のソチ五輪の際もプーさんは控えており、ブルーのティッシュケースを使用していた。 いつも愛用している「くまのプーさん」とは違うケースが登場し、ネットでは「ティッシュカバーがショートケーキになってる!」「どんだけ可愛いの!」「ショートケーキが似合いすぎる!」「羽生さんがケーキのティッシュカバー持っている!!」などの反応を見せている。また、プーさん好きを推すファンからは「あのケーキのティッシュケースヒックリ返すとプーさんカラーになるアイディアかな?」「まさかと思って調べてたんだけど、羽生くんのケーキの中身これじゃないかな?」などケーキケースの下にはプーさんの柄の箱ティッシュなのではないかといった憶測も広がっている。
2018年02月13日(写真:アフロ) 2月9日から開幕する平昌五輪。羽生結弦(23)にとって、フィギュアスケート人生の集大成となる。だが、羽生はその場に立つことができるのか……。そんな不安も囁かれている。 昨年11月のNHK杯で公式練習中に転倒し、“右足関節外側靱帯損傷”の大けがを負った羽生。平昌五輪の最終選考会でもある、昨年12月20日の全日本選手権も欠場していた。 14年のソチ五輪で金メダルを獲得したことや、昨季の世界選手権を制した実績から五輪代表には選出された。とはいえ、公の試合は3カ月ぶり。今年1月からは、氷上練習も再開したと発表されている。 そんな彼をバックアップする“神様”がいた。日本フィギュアスケート界で “ゴッドハンド”と呼ばれている「マッサージセラピスト」の青嶋正さん(54)だ。 マッサージセラピーとは、施術を通じて心と体の両面から改善していく治療法。青嶋氏はトロントで20年以上前から指圧鍼灸クリニックを営んでおり、患者ひとりひとりに合わせた施術を行う。その腕前が話題となり、彼のもとへ通う選手は多い。 「選手がケガをしないようにするだけでなく、最大のパフォーマンスを出せるコンディションにしていく。それが青嶋さんのポリシーです。選手をあらゆる面からサポートしてくれるとあって、これまでにも小塚崇彦さん(28)や織田信成さん(30)などが“神の手”のお世話になったと聞きました」(フィギュアスケート関係者) 羽生は17歳でトロントに渡って以来、青嶋さんのもとに通っているという。 「最初はストレッチの重要性を認識していなかったという羽生選手も、青嶋さんの指導によって次第に“身体のケア”をふだんから行うようになったそうです。羽生選手はソチ五輪の前も決して万全だったわけではありませんが、みごと金メダルを取ることができた。だから今回も、4年前と同じです。羽生選手は本番までにきっと体を仕上げ、周囲の不安を払拭してくれることでしょう」(前出・フィギュアスケート関係者) “ゴッドハンド”のパワーをもらいながら、決戦の地へと挑む羽生。その目はきっと“五輪2連覇”の快挙を見据えている――。
2018年01月31日(写真:アフロ) 常に高みを目指し続けてきた男子フィギュアスケート・羽生結弦選手(23)。ケガをも恐れない挑戦に、ファンは冷や冷やしながらも、いつも温かい目で見守ってきた。そんな羽生を襲ったアクシデント。11月9日、NHK杯の公式練習での右足関節外側靱帯損傷。足は予想以上に深刻な状態だが、’18年2月の平昌五輪では復活できるのか。試練を成長の糧に変えてきた彼の闘いと復活の軌跡、そしてその先にある将来のビジョンとは――。 「結弦くんが小学生のころです。スケートを続けるかどうか、家族で話し合ったことがありました」 そう話すのは、羽生の親戚の1人。当時、彼が通っていた仙台市内の「泉DOSCアイスアリーナ」が経営難のため閉鎖され、練習拠点がなくなった。仙台市内には、ほかに2つ、スケートリンクがあったが、それぞれ自宅から7キロ、20キロと離れていて、小学生が1人で通うのは難しかった。 「お父さんの秀利さんは、スケートをやめさせるつもりでした。フィギュアはお金のかかるスポーツですから、金銭的な事情もあったんでしょう。でも、お母さんの由美さんが猛反対して。『待って。もう少しやらせてあげて。パートの仕事を増やすから』と――」 当時、由美さんはスーパーの紳士服売場で、主任待遇で働いていた。そのパート時間を増やすと同時に、遠くなったリンクまでの送り迎えも始めている。そのころのことを由美さんは、地元紙にこう答えている。 《結弦は、小さいときはのんびりしていて、コーチに怒られて、泣いていたこともありました。でも(リンクの閉鎖で)練習できないつらさを味わい『自分がやらなきゃ』という自覚が出てきました》 ホームリンクの閉鎖は、羽生のスケートを人生で初めての試練だったが、彼はそれを成長の契機にした。ソチ五輪金メダル、世界選手権は2度、優勝。GP(グランプリ)ファイナル4連覇と、次々に記録を塗り替え、世界歴代最高点をも更新し続けてきた。 ’94年12月7日、羽生は宮城県仙台市で生まれた。父・秀利さんは中学校教師。住まいは、仙台市北部の県営アパートだった。4歳のとき、姉が通っていたスケート教室についていき、フィギュアスケートと出合う。羽生が通った泉DOSCは、トリノ五輪金メダルの荒川静香、世界選手権で2度の銅メダルを獲得した本田武史を輩出した名門リンクだ。 ぜんそく持ちで、体が弱かった羽生だが、スケートに関しては非凡なものがあった。世界選手権で日本人初の銅メダリストとなった佐野稔さんを育てた名コーチ・都築章一郎さんが泉DOSCに移籍してきたのは、羽生が7歳のとき。都築さんの目から見ても、羽生はスケートに関して、卓越したものがあったという。 「とにかく感性がすごかった。曲をかけたとき、おじけづかずに対応できる。子どもにはなかなかできないことなんです。非常に積極的で、自分というものを持っていました」(都築さん) 都築さんは、羽生に徹底的に基礎をたたき込む。小学校4年の10月、羽生は初出場した全日本ノービスで優勝する。フィギュア関係者の間で「仙台にマッシュルームカットの天才がいる」と、ささやかれ始めた。泉DOSCの閉鎖は、その直後のことだった。 羽生は別のリンクに通い始めたが、自宅から遠い分、練習時間が十分にとれない。都築さんが横浜に拠点を移すと、平日は仙台で練習し、週末だけ横浜まで新幹線で通い、都築さんの指導を受けるようになった。 「それ以降、中学卒業まで、横浜に通い続けた。休まずに、です。お母さんもずっと付き添っていました。お母さんは、結弦の心の支えであり、彼の考え方や精神力の根本になったと思います」(都築さん) 中学1年の3月、泉DOSCが「アイスリンク仙台」と名称を変え、営業を再開する。 ’11年3月11日。高校1年生だった羽生は、期末試験を終え、昼ごろからアイスリンク仙台で練習していた。そのさなか、東日本大震災が発生する。羽生にとって2つ目の大きな試練だった。ライフラインはすべて止まり、自宅は全壊指定。一家は、小学校の体育館に4日間、避難した。 ようやく電話がつながるようになると、由美さんは横浜の都築さんと連絡をとり、「結弦をそちらで練習させてもらえないでしょうか」とお願いした。そして3月20日、横浜へ移動した羽生は練習を再開する。 「震災直後の結弦は不安定な状態でした。震災は彼の心を傷つけた。そのなかで競技に向き合える環境をつくることが急務でした。ご両親も心配だったでしょう」(都築さん) 羽生自身もこう話している。 「生きていくだけで精いっぱい。このままスケートを諦めてしまおうと思った」 大震災で、関東圏のリンクの多くが閉鎖し、スケーターが練習場所を求めて、横浜のリンクに集まってくる。羽生の練習時間も限られていた。そんな羽生を後押しするように、地元も動いた。県と仙台市から、アイスリンク仙台に、早期の営業再開を求める要請が入ったのだ。練習ができる喜びを味わった羽生は、’12年3月、世界選手権に初出場する。総合で銅メダルに輝いた羽生は、テレビのインタビューに笑顔でこう答えている。 「被災地のために滑ろうと思っていたのですが、それは違うんだな、と。逆に、僕は、支えられている立場だったんです。応援されている立場。その応援をしっかり受け止めて、演技することがいちばんの恩返しだと気づいたんです。やっと自分のなかで、震災を乗り越えられたんだという気持ちになりました」 わずか17歳3カ月。多くの刺激を成長に変え、ソチ五輪の表彰台まで一気に駆け上がっていく……。羽生は都築さんとこんな夢を語り合っている。 「日本は、フィギュア選手にとって環境が整っているとはいえません。結弦には『将来、引退したらプロデューサー的な立場で、リンクやシステムづくりの部分でも、環境を整えてほしい』という話もしています。結弦のような人気も実力も兼ね備えた選手ならできると思うんです。そうすると彼は、『3年は待ってください、先生』と、言いました。おそらく彼には、将来のビジョンがすでにあるのでしょう」(都築さん)
2017年12月30日(写真:アフロ) 連覇のかかる’18年2月の平昌五輪を前に、男子フィギュアスケート・羽生結弦選手(23)は今また、かつてないほど大きな試練に直面している。11月9日、NHK杯の公式練習で右足関節外側靱帯損傷のケガを負い、大会を欠場した。 12月14日には、日本スケート連盟を通じ、羽生自身がコメントを発表。靱帯だけでなく、腱と骨にも炎症があり、いつから練習が再開できるか決まっていない状況だという。 全日本選手権は五輪代表を決める最終選考会でもあるが、羽生は欠場しても、これまでの実績で五輪出場は確実だ。とはいえ、五輪連覇には黄信号がともってしまった。 ’08年から彼の取材を続けるスポーツライター・野口美惠さんはこう語る。 「今シーズンが始まる前の羽生選手は、表情や体つきなどから、夏の間に充実した練習をこなして、しっかり仕上げてきた自信が見えました。GPシリーズのロシア杯、NHK杯で見つけた課題を修正し、全日本選手権ではある程度、完成した演技をして、五輪本番を迎える。それが、2つ目の金メダル獲得のために綿密に計画されたスケジュールでしたが、ケガで崩壊してしまった。羽生選手にとって大きな誤算です」(野口さん) ソチ五輪金メダル、世界選手権は2度、優勝。GP(グランプリ)ファイナル4連覇と、次々に記録を塗り替え、世界歴代最高点をも更新し続けてきた羽生。彼はこれまで幾度となくケガや病気に見舞われながら、その壁が高く、試練が大きいほど、乗り越え、進化してきている。 ソチ五輪以降、男子フィギュアスケートは“新4回転時代”に突入し、年々、ハイレベルな競技になってきている。4回転ジャンプは当たり前。1つのプログラムで数種類の4回転を跳び、コンビネーションにしなければ、メダル獲得は難しい。加えて、ステップやスピンでも、GOE(出来栄え点)で加点がつく完璧な演技が求められる。 トップを走る羽生は、より高い技術と完璧な表現をストイックに追求することで、常にケガや病気、アクシデントに遭遇した。オリンピック後は毎年のように、この試練に直面することになる。 ’14年10月、GPシリーズ中国杯の試合直前の6分間練習で、中国のハン・ヤン選手と激突。ブライアン・オーサーコーチも止めるなか、頭に包帯、顎にばんそうこうという姿で演技した。ジャンプで5回も転倒し、会場から悲鳴が上がったが、最後まで滑りきり、銀メダル。 その時期、羽生が口にした言葉は印象的だ。 「たくさん乗り越える壁をつくっていただいて、こんなに楽しいことはない。自分が弱いということは、強くなれる可能性があるということ。壁を乗り越えた先にある景色はいいものだと思っています」 壁を恐れない強さを身につけた羽生は、その後のGPファイナルで4回転ジャンプを次々に決め、金メダルを獲得。続く全日本でも3連覇を果たした。ところが、その直後に、尿膜管遺残症と診断され、開腹手術を受ける。’15年3月の世界選手権は出場が危ぶまれたが、気迫の滑りで2位に入った。 野口さんは次のように話す。 「この試合の後、羽生選手は『追い込みすぎて疲れたら、調子が下がるのは当たり前。自分のさじ加減を考えるきっかけになったな。失敗しないと気付けないことはたくさんある』と、すぐに新たな課題を見つけていました。『ミスしたことは、成長への糧になる』それが、彼のプラス思考。壁を乗り越える力なんです」 そして、こう続ける。 「彼のレベルまでいけば、あえて新しいものに挑戦するより、同じジャンプ構成のまま、より演技に磨きをかけていい点数をキープすればいい。でも、彼はあくまで挑戦したい。挑戦しすぎるんです。彼には、進化するためには、苦しい時期があるのが当然という考え方があるんですね。ネイサン・チェン(アメリカ)が4回転を5種類跳んだという情報を耳にすると、楽しくてしょうがない。まだまだ、自分にはやることがあるとワクワクしてしまうんです」(野口さん) 世界選手権で2度の銅メダルを獲得、現在はフィギュアスケートの解説者を務める本田武史さんは、羽生が今回のケガをする場面に遭遇していた。 「ちょうどあの日、僕は目の前で見ていた。ジャンプで跳び上がった瞬間、合ってないぞと思いました。普通は回転をやめますが、羽生選手はそのまま行ってしまったので、転んではいけない方向に転んでしまった。全日本に出たい気持ちもわかるが、五輪で100%を出すことを考えて、足と相談してほしいと思います」(本田さん) 本田さんと羽生は、ともに仙台市内の「泉DOSCアイスアリーナ」に通った間柄。仙台時代には接点はなかったが、東日本大震災後のアイスショーで、同じリンクを滑った。 「あのころ羽生選手は東神奈川にいて、すごい数のアイスショーに出ていました。お客さんの前で、緊張感をもって滑る経験を積んで、練習時間も練習場所もない逆境を克服したんです。彼はマイナスをマイナスと考えていなかった。どうしたら、できるのか。そればかりを考えていました」(本田さん) 《逆境はプラスだ》という考え方が、彼のなかに芽生えたのは、このころだ。泉DOSCで、羽生を指導した都築章一郎さんは言う。 「アイスショーが、リハビリになったと思います。横浜のリンクで練習して、ショーで確かめる。その半年間でした。震災で、生と死について、強く感じたと思うし、それを乗り越えて、競技している。結弦は、天真爛漫に動いていた少年時代より、強い信念をもってスケートをするようになりました」(都築さん) 最後に、数々の危機を乗り越えてきた羽生を見て本田さんは思う。 「『不可能という文字はない』それは、羽生選手の生き方」
2017年12月30日アニメ『ドリフェス!R』でキャラクターの声を演じる2次元+リアルキャストとしてアーティストデビューを飾った3次元=5次元──多方面で活躍する「DearDream」の初ライブツアーが決定!なんとそのファイナルはパシフィコ横浜 国立大ホールと、かつてない規模で開催される。DearDream チケット情報メンバーは、石原壮馬(as:天宮奏)、溝口琢矢(as:及川慎)、富田健太郎(as:佐々木純哉)、太田将熙(as:片桐いつき)、正木郁(as:沢村千弦)の5人。早速、意気込みを伺った。石原「ひたすら楽しみで、お客さまの期待を越えていかなければならないと思っています。僕は熊本出身で九州(福岡)での凱旋公演もあるので、来ていただくだけでなく、僕らから会いに行ける、そのことがすごく楽しみです」溝口「……正直言って、発表になったときは喜びもありましたが、戦いだ……とも思いました。会場が広くなったからこそ、より密度を濃くすべての空間をこの5人で埋め尽くしたいし、来てくださる方々との距離をよりいっそう縮めたいです。埋めるぞ!と約束します」富田「今年、外部のイベントに色々出演させていただくことで、僕らの音楽をもっと知っていただくためにどうしたらいいのか?と、みんなで考えるようになりました。そんなふうに意識が変わってきたところで与えていただいた機会なので、魂込めて届けます。ユニット曲も楽しみにしていていください!」太田「大きな機会を与えていただき、それだけにステージに立つ僕らの責任も大きいと思っています。だからこそ、この5人だけでなく関わっている全員が一丸となって全力で応えられるよう、挑みます。様々なところで待っていてくれている方々に会いに行ける、そのことが本当にうれしくて、ステージの上でどんな景色が見えるのか今から楽しみです」正木「『ドリフェス!』が始まって3年、デビューして2年目を迎えますが、まだ僕達を知らない方々がたくさんいて、そういった方々に僕らの音楽を届けることができる機会をいただけたことが幸せです。この5人で出来る最高のLIVEになるよう頑張ります」最後に、センターをつとめる石原が全員の思いを代表し「2017年の集大成であり、2018年の僕らを見せる大切な機会なので、ひとりでも多くの方に観にきていただきたいです!」と熱く語った。そんな彼らが出演する「ドリフェス!presents DearDream 1st LIVE TOUR 2018『ユメノコドウ』」の公演は、2018年1月10日(水)東京・TOKYO DOME CITY HALLを皮切りに、福岡・大阪・愛知をまわった後、2月25日(日)神奈川・パシフィコ横浜国立大ホールにてファイナルを飾る。取材・文/おーちようこ
2017年12月11日普段は患者に笑顔で優しく接するスゴ腕の外科医だが、自分が信じる医療のためなら目的・手段を選ばない非情な一面も持ち合わせている医師・相良浩介を沢村一樹が演じる本格医療ドラマ「DOCTORS~最強の名医~」が、新春1月4日(木)にスペシャルドラマとして約3年ぶりの復活を遂げることが分かった。本作は、2011年10月クールに連続ドラマとしてスタートし、平均視聴率14.8%、最高視聴率18.5%を獲得。その後も連ドラシリーズのパート2、3、そしてスペシャルドラマ2本が放送され、沢村さんの代表作ともいえる大人気シリーズとなった。そして今回の新春スペシャルでは、スゴ腕外科医・相良と、高嶋政伸演じる“腕は確かだが人間性にやや問題アリ”な外科医・森山卓が、対立しながらも患者を救う医療のために尽力していく本作の魅力はそのままに、登場人物たちのキャラクターもますますパワーアップ!■「卓ちゃんのママ」を演じるのは松坂慶子!物語は、前院長の堂上たまき(野際陽子)が幸せの国・ブータンに渡り診療所をたちあげ、森山先生が堂上総合病院の新院長に就任。手伝いのために相良がブータンへ行って病院を留守にしている間に、堂上総合病院は森山“新”院長と、彼が連れてきたうさん臭い経営コンサルタント・猿渡圭介(手塚とおる)の手により大混乱に陥っていた…というところからスタート。またその頃、堂上総合病院に生体肝移植手術を求め、ひとりの女の子とその両親が相良を訪ねやってくる。帝楼会病院からの転院による手術ということもあり、院長の森山の了承を得ようとしたところ、帝楼会病院院長が伴財であるという理由からその手術を断るよう命じられるが、相良は理想の実現のためある策を巡らし…?さらに今回は森山新院長の“ママ”も初登場!これまで謎のベールに包まれていた「卓ちゃんのママ」を演じるのは松坂慶子。そんな母・日美子は、ある日腹痛を訴え、堂上総合病院に搬送されてくる。日美子の主治医になった森山だったが、病院スタッフが見ている前で自身のマザコンぶりがたびたび露呈してしまい大慌て!松坂さんと高嶋さんが繰り広げる「ママと卓ちゃんの日常」も必見だが、日美子に緊急手術の必要性が浮上し…と今回も気になる展開が待ち構えているようだ。■このドラマが続く限り、作品の中では野際さんが生き続けて行く実際撮影に入ってみると、不思議と久しぶりな感じがしなかったと言う沢村さんは、「高嶋政伸さん演じる森山先生の奇怪っぷりと珍行動は相変わらず、というかさらにパワーアップしていますし、今作で新たに登場する、松坂慶子さん演じる森山先生のお母さんもなかなか強烈なキャラクター。おふたりの絡みにはまったく違和感がないんです(笑)」と現場での様子を明かし、自身の役については「相良の策士ぶりもパワーアップしています。森山先生に対する“イジワル度”は前よりも増していて、翻弄させてやろうという強い意図を持ってやっている感じ。パート1のときの相良に戻っているような部分もあるので、そのあたりも楽しんでいただけたらと思います」と語った。また、今年6月に亡くなった野際陽子さんも出演していた本シリーズ。沢村さんは「野際さんが作品の中で大きな柱を担ってくださっていたのは間違いないですが、もしかしたら森山先生のあのキャラクターを作り上げたのも、野際さんだったのかもしれないな、と感じています。正直僕はまだ野際さんがいらっしゃらないこと、ピンときていないんです。『でもこのドラマが続く限り、作品の中では野際さんが生き続けて行くのだと思います』見てくださる皆さんにも、そんな気持ちを抱いていただけたら、と思います」と想いを明かしている。■卓ちゃんの代名詞「んんんっ」のバリエーションも見どころ!?一方、高嶋さんは「今回は卓ちゃんの代名詞でもある『んんんっ』のバリエーションが増えているんです。怒りや悲しみを表現し、もはや“言語化”したさまざまなパターンの『んんん』が飛び出しますので、視聴者の皆さんには是非楽しみにしていただければ…」と見どころポイントを語った。そして「まるで音楽を奏でるように、気持ちよくストーリーが展開していく脚本、そして撮影でも、コミカルなシーンも真剣に撮影されていて、ワンシーンごとに熱気、そして皆さんがこの作品を好きな気持ちが伝わってきて、それがとても素敵だなと思いながら参加させていただきました」と振り返る松坂さんは、「ときにコミカルな中にシリアスな心情をすくい上げる、とても見ごたえのある作品となっておりますので、皆さんも是非楽しみにしていただけたらと思います」とメッセージを寄せている。なお、キャストには比嘉愛未、正名僕蔵、伊藤蘭らお馴染みメンバーが集結するほか、松坂さんのほかにもゲストとして石橋蓮司、手塚とおる、鈴木梨央も出演する。「DOCTORS~最強の名医~新春スペシャル」は2018年1月4日(木)21時~テレビ朝日系24局ネットにて放送。(cinemacafe.net)
2017年12月09日(無断転載禁止)猫に対する客観的な視点と、友としての猫に対する敬愛の念が呼応した、猪熊弦一郎ならではのユニークな猫たちに逢える展覧会「猪熊弦一郎展 猫たち」が、渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムにて2018年3月20日から4月18日まで開催される。百花繚乱の昭和の画壇にあって試行錯誤を繰り返しながらも、常に独自の境地を維持し、極めて個性的な作品群を残した画家・猪熊弦一郎。彼は「いちどに1ダースの猫を飼っていた」ほどの無類の猫好きとして知られ、私生活でも作品のモチーフとしても猫は重要な存在だった。もちろん、彼の芸術は猫だけにとどまるものではない。本展は彼が愛した猫たちを描いた作品を堪能することで、猪熊弦一郎の奥深い世界に触れるきっかけとなるよう企画されており、猪熊の地元・香川県の丸亀市猪熊弦一郎現代美術館所蔵の猫を描いた油彩、水彩、素描を中心に、猫以外の主題の作品も若干加えた百数十点によって構成されている。なお、当日券より400円お得な早割チケット(一般のみ/税込900円)が、10月7日から2018年1月5日まで販売中。また、1月6日からは通常前売り券(一般/税込1,100円、大学・高校生/税込700円、中学・小学生/税込400円)と、数量限定のオリジナル缶バッジ付き前売券(一般のみ/税込1,400円)が3月19日まで販売される。【展覧会情報】「猪熊弦一郎展 猫たち」会期:2018年3月20日~4月18日会場:Bunkamura ザ・ミュージアム住所:東京都渋谷区道玄坂2-24-1 地下1階時間:10:00~18:00(毎週金曜、土曜は21:00まで)※入館は各閉館の30分前まで料金: 一般 1,300円(1,100円)大学・高校生 900円(700円)中学・小学生 600円(400円)※( )内は前売および団体料金会期中無休
2017年11月20日(写真:アフロ) 「結弦はショックを受けて泣いていた……」 帯同していたコーチはそう明かしたという。11月10日、グランプリシリーズ第4戦となるNHK杯を棄権した羽生結弦(22)。大会前日の公式練習で転倒してしまい、右足首じん帯を損傷したのだ。 今回の欠場で、12月のGPファイナル出場は絶望的。大会5連覇という前人未到の夢は消えてしまった。さらに年末の全日本選手権や、来年2月の平昌五輪出場にも影響が出かねない状況だという。 「羽生選手のケガの状態について現時点では“全治不明”とのことで、全日本への出場も心配されています。GPファイナル出場を逃した羽生選手が五輪に出場するためには、全日本で表彰台に上がらなければなりません。もしここに出場できないとなると、五輪出場に黄信号がともってしまうのです」(前出・フィギュア関係者) だがそんななか、連盟はある計画を“画策”し始めているというのだ。 「連盟から『羽生選手が全日本に出場できなくても五輪代表に決める』との声が上がっているそうです。五輪代表の選考基準では、基本的に全日本の表彰選手とGPファイナル上位2名が出場対象となります。世界ランキング上位選手や今季最高得点をあげた選手も可能性があるのですが、そうなると全日本やGPファイナルで好成績だった選手を差し置いて繰り上げ当選させることになります。こうした措置は過去にも賛否を呼んでいます。羽生選手はケガがなければ、正々堂々と代表の座を勝ち取っていたはず。連盟のプランは屈辱的でしょう」(前出・フィギュア関係者) だが、ケガのたびに何度も蘇ってきた羽生。今回も「治療に専念し、全日本に向けて頑張ります!」と出場に意欲を見せている。 「この時期に練習できなくなるのは、羽生選手にとってかなりのマイナスです。それでも彼は『五輪本番じゃなかったのが不幸中の幸い』と言って、切り替えていますよ」(別のフィギュア関係者) 羽生は逆境を乗り越え、平昌五輪にたどり着けるのか!?
2017年11月19日フィギュアスケート選手の羽生結弦が、7日より公開されるロッテ「ガーナミルクチョコレート」のPR動画に出演し、エプロン姿でホットチョコレートづくりに挑戦している。女優の土屋太鳳、松井愛莉、広瀬すずが出演する「ガーナミルクチョコレート」の新CM「この冬ガーナで何をする?」編が全国で7日より公開されるのにあわせ、羽生選手を起用した広告ビジュアルも屋外広告や店頭POP等で全国に順次展開。羽生選手が寒い冬にぴったりな“ホットチョコレート”をおすすめするという内容になっている。そして、実際にホットチョコレートづくりに挑戦。チョコレートを割り、電子レンジで加熱するなど、手際よく調理を行い、さらに、マシュマロ、ホワイトチョコレート、ハニージンジャーなど試行錯誤しながらこだわりのトッピングを施し、羽生選手によるオリジナルホットチョコレートを提案した。その様子が、7日より「ガーナミルクチョコレート」の公式サイト、ホットチョコレート特設ページにて公開される。広告ビジュアルの撮影では、冬らしい真っ赤なセーターで登場した羽生選手。撮影は夏の暑い日に行われ、スタッフが撮影の合間に仰いでいた扇子を見つけると、扇子を手に取り「実はこんな特技があって・・・日本舞踊が踊れるんです!」とその場で日本舞踊を披露。「通っていた小学校の伝統で、生徒全員で踊るんです」と意外な特技を告白し、その姿にスタッフも「羽生選手・・・多才だなぁ」と驚いていたという。ホットチョコレートづくりでは、1分30秒電子レンジで温める工程で、「(1分30秒で)何が出来るかな・・・(演技の)後半のジャンプ全部できるかな?後半のエレメンツ全部かな?(笑)」と常にフィギュアスケートのことを考えていた羽生選手。出来上がったホットチョコレートを一口飲むと「おいしい!すごく“ほっと”しますね・・ホットチョコなだけに(笑)。」と語り、現場は和やかな空気に包まれたという。そして、「甘さの中に生姜の辛みも効いていて、いいアクセントになっています。ぜひお試しください」と呼びかけた。
2017年11月07日「磨き上げた4回転ジャンプと表現力、そして挑み続ける姿勢など、“羽生結弦は今シーズンも高得点を出すように仕上げてきた”というイメージをジャッジ(審判)に発信できたことが大きな収穫です」 そう語るのは元フィギュアスケート選手の中野友加里さん。来年2月に行われる平昌オリンピックで、66年ぶりの快挙となる五輪2連覇を狙う羽生結弦(22)。今シーズンの初戦「オータム・クラシック」(カナダ・9月21日~)では、ショートプログラムで世界歴代最高点をたたき出すも、フリーではジャンプの失敗が響き2位に。「ユヅ君、大丈夫?」とファンをヤキモキさせた。 「オータム・クラシックは順位や点数よりも、実戦調査とともに、昨シーズンからどれだけ成長したかをジャッジの頭にすり込ませる大切な機会。フィギュアは人が採点する競技。とくに五輪イヤーでは、本番の舞台で最高の演技をするのはもちろんですが、その前から、ジャッジに“強さ”を印象づけておくことも重要。今回のミスもたいした問題ではありません。逆に、オフシーズンに十分滑り込んできたこと、まだまだ期待値があることをジャッジは感じ取ったはずです」(中野さん・以下同) ユヅ君のさらなる“進化”で、2つ目の金メダルが近づいたとみていい? 「ライバルの成長もあり、激しい争いが予想されますが、羽生選手が表彰台の頂点にもっとも近いことは言うまでもありません。注目はGPシリーズを勝ち抜いた者だけで競うGPファイナル。優勝者となれば、五輪の金メダルへの歩みを進めたといえるでしょう」
2017年10月16日テレビ東京系にて10月より放送スタートする、沢村一樹主演ドラマ「ユニバーサル広告社~あなたの人生、売り込みます!~」に、片瀬那奈、要潤、三宅裕司、和久井映見らの出演が決定。キャスト陣から意気込みのコメントも到着した。かつては一流広告代理店の売れっ子であり、時代の寵児とも言われたときもあった杉山(沢村さん)。自分の力を信じて、大手広告代理店を飛び出し独立を考えたが思い描いていたようにうまくは行かず、弱小会社「ユニバーサル広告社」に拾われる。不運は続き、会社の移転でたどり着いたのが港町の寂れたシャッター商店街…。だが、どんなに寂れて活気がない町でも、人が生きている以上、悩みがあり、小さな依頼だが仕事がある。新天地で弱小広告社の新たな奮闘が始まる――。直木賞作家・荻原浩の人気シリーズの1つ「花のさくら通り」を、連続テレビ小説「ひよっこ」の岡田惠和が脚色する本作。沢村さんが、弱小広告会社ユニバーサル広告社で働くコピーライター・杉山を演じ、彼の奮闘を描き出していく。そして今回、そんな杉山と共に商店街にやってくるユニバーサル広告社のメンバーが発表。冷静沈着で仕事が出来る経理担当・猪熊エリカ役を片瀬さん、猪熊となにかと衝突しがちな口だけ達者なサブカルこじらせ系WEBデザイナー・村崎六郎を要さん、個性豊かなメンバーを束ねるユニバ―サル広告社の社長・石井健一郎を三宅さんが演じる。さらに、ヒロインを務めるのは和久井さん。ユニバーサル広告社が引っ越してくる港町のさびれた商店街の純喫茶の看板娘・藤沢さくらを演じ、テレビ東京のドラマ初出演を果たす。今回の役柄について和久井さんは、「自分のかかえていること、自分の暮らす商店街に思うこと、いろいろありながら、このユニバーサル広告社の皆さんとの出会いによってまた人生が動き出す、好奇心も忘れない明るさも持った女性です」と明かし、「魅力的に演じられるよう頑張りたいです」と意気込み。また「珍しく寡黙です」と自身の役どころを語ったのは片瀬さん。「とにかく台本が面白くて読み入ってしまいます。ユニバーサル広告社のメンバーのキャラが、各々拗らせていまして、会話しているだけで楽しいです。そしてまた珍しくメンバー皆高身長。172cmの私にはとても落ち着ける現場です」とコメント。そして「ロックをこよなく愛し、少しヤンチャで、しかし仕事に対する情熱は人並み以上に持っている男です」と役どころを説明した要さんは、「仕事に行き詰まったり、人間関係で悩んだりしたときにはこのドラマを観て、クスッと笑ったり、ちょっと泣いたりして、また頑張ってください。そんなドラマです」と本作を語る。一方、「岡田惠和さんの創り出す面白おかしいセリフを大切にしつつ、楽しく演じたいと思っています」と意気込んだ三宅さんは、「出演者には、岡田ワールド体験者が多く、撮影初日から自然と和気あいあいとした楽しい雰囲気になりました。この空気は、きっとテレビの画面からも感じて頂けると思います」と話している。さらにレギュラーキャストとして、ユニバ―サル広告社のメンバーに負けず劣らず、相当な個性派ぞろいの商店街の住人たちも発表。さくらの父親で、純喫茶“ジュルビアン”のマスター藤沢宏役をでんでん、親が残した遺産をネットオークションで売ることで食いつないでいる城田光役をやついいちろう、やる気なくカフェを経営しつつ商店街の案内放送を担当している一の瀬始役を入江甚儀が演じる。金曜8時のドラマ「ユニバーサル広告社~あなたの人生、売り込みます!~」は10月20日より毎週金曜日20時~テレビ東京系にて放送。(cinemacafe.net)
2017年09月29日谷尻さんの巧みな話術にどんどんと引き込まれていく、沢村さん。連載最後となる今回は、谷尻さんが家をつくるときに大事にしている“愛着”の考えや仕事にまつわる思考法、そして建築家に家を建ててもらうときに押さえておきたいちょっとしたコツまで、幅広いテーマで語ってもらいました。最後に、男性必見のお話も⁉答えを出さないで考えさせることが、大事沢村一樹さん(以下、沢村さん):話を聞いていると、建築家という仕事は引き出しがたくさんないとできませんね。谷尻誠さん(以下、谷尻さん):そうかもしれませんね。とにかく、お施主さんとコミュニケーションをとらないとできない仕事です。変な話、1億円で家を建てたい人は3億円の要望を言ってきますし、3,000万円で建てたい人は5,000万円の要望を言ってきます。要するに、自分の持っているお金より低いオーダーをするお施主さんはいないんですよ。必ず、自分の持っているお金とゴール地点が乖離(かいり)しているので、それをどう調整するかが必要なんです。沢村さん:その妥協点を探りつつ、新たなアイデアを提案していく姿勢はすごいですよね。でも、誰でもできるわけではないと思います。谷尻さんの会社の方々は、皆さん、それができるんですか?谷尻さん:それができるようになる会社にしたいんです(笑)。沢村さん:どうやったらできるようになります?谷尻さん:僕が答えを出さないようにすることですね。沢村さん:なるほど。谷尻さん:どの仕事でも同じだと思いますが、結局、誰か上の人に聞けば答えが用意されているわけです。その答えを取りに来る人は、考えない人ですね。逆にデキる人は「僕はこう思いますが、どうですか?」と聞きに来る。そうすれば、その人が考えたことを軸にアドバイスができますよね。「どうしたらいいですか?」という質問は考えていない人の質問なんですよ。沢村さん:そういった人がいる場合は、どうするんですか?谷尻さん:無視します(笑)。だって、僕が返答する時間がもったいないですよね。沢村さん:メールの場合は?谷尻さん:返事すらしないです。スルーします。返事する価値がないですよね。沢村さん:直接、来られたら?谷尻さん:「考えてから、来て」って言います。沢村さん:なるほど。谷尻さん:“考える会社”にしたいんですよ。やっぱり、人の答えを借りてばかりだと、自分の力にはならないですよね。沢村さん:少し話が変わりますが、最近、谷尻さんがやきもちを焼きたくなるような才能を持った建築家さんはいるんですか?谷尻さん:ときどき、スポットではいますよ。僕を負かすような人材が出てこないと、ダメだと思います。沢村さん:役者は結構いるんですよ、すごい才能の持ち主が。谷尻さん:そういう人材がいると、背筋が伸びますよね。僕も敬意を払った上で、建築の諸先輩方の足元をすくっていきたいです(笑)。(一同爆笑)沢村さんが監督を経験して変わったこと沢村さん:僕らの仕事は、作品に関わる者同士が“ライバル”というよりも、一つの作品をつくるチームメートなんですよ。谷尻さん:なるほど。「自分で0からつくりたい」っていう気持ちにはなりませんか?“演じる”一つ手前の……例えば、脚本をつくりたいとか。沢村さん:「ストーリーをつくるところから作品づくりに関わってみたい」という思いはあります。ただ、活字でストーリーをつくることに才能がないのがわかっているので、そのためのアイデア出しの方が好きですね。谷尻さん:文章力より、構成力があるのかもしれませんね。構成を翻訳してくれる人がいたらいいわけだし。沢村さん:演出などもやってみたいという気持ちもありますね。1回、監督業をやったことがあるんですが、楽しかったなぁ。全部、自分で決めるんですよ。衣装さんとか美術さんもプロなので、やりとりが本当楽しかったですね。こちらの言う要望を全部かなえてくれるので。谷尻さん:でも、それをやることで演じ方も変わりそうですね。頼む側の思いが読めるようになる役者になるわけだから。沢村さん:監督さんから言われたことに対して、ある種、反抗が入ったような「何でですか?」という聞き返しが3分の1くらいに減りましたね。要は、コミュニケーションが増えました。監督業をやる前と、後では。愛着があるものなら、不満や不便さも我慢できる沢村さん:谷尻さんが考える“ちょっと楽しい空間をつくる工夫”ってありますか?例えば、お施主さんが何を考えているかを把握した上で、「これをやれば、もっと良くなるかもしれませんよ」と提案するとか?谷尻さん:僕がお施主さんと話し合うときは、「この人は何に愛着があるのかな?」という部分を見いだすようにしています。結局、家は便利な方がいいに決まっているわけです。みんな、今よりも良くしたい願望があるわけじゃないですか?でも、人間って結局わがままな生き物なので、その便利さを手に入れると、また違う不便さを見つけるんです。携帯電話なんて、その最たる例で。最初「すごいな」というものが出てきたとしても、それより新しいものが出ると、それはもう“古いもの”になる。その過程をどんどん繰り返して、便利なものを追求し続けるんです。これは、あらゆるものに当てはまるんですよね。住まいも同じで、今より良い所に移っても、また不満を見つけるんです。でも、“愛着”って、その考えを超えるんですよね。沢村さん:へぇ~。谷尻さん:究極、使いにくいものでも、自分が気に入ったものであれば、長く使いますよね。沢村さん:「この手間が逆にいい!」とか言っちゃうかも。谷尻さん:古い車に乗っている車好きのおじさんなんて、「故障は自分の名誉だ」みたいに語るじゃないですか。そのダメ自慢をし始める理由って、やはり愛着だと思うんですよ。住まいも、その人の愛着がどこにあるのかを見いだせれば、仮に他の人が使いにくくても、その人からすれば“価値”になるんです。沢村さん:谷尻さんに依頼する人は、どんなところに愛着を持っているんですか?何か傾向とかあります?木目が好きとか。谷尻さん:雰囲気でいえば木や石だと思うんですけど、パーツでいったら、自分なりに使いこなせるものがあるとか自分のアイデアが入っているとか……ですかね。自分のアイデアが入れば、仮に使いにくくなったとしても、自分が出したアイデアだからそれを使いこなそうとしますよね。でも、僕が提案したプランで使いにくかったら、「何だよ、プロなのに」ってなるじゃないですか。プロの意見だけではなく、お施主さんと一緒に切磋琢磨してつくり出したものの方が、愛着は生まれます。僕一人だけの意見でものをつくりたくありません。そう考えると、やっぱり、もどかしい状況が一番いいんです。谷尻流、アイデアの出し方谷尻さん:アイデアについて言うと、アイデアって“閃き”ですよね。金八先生みたいなことを言いますけど、この漢字は“門”の中に“人”がいるんです。人が来て門を開くから、“閃く”。つまり、一人で考えるよりも誰かが来た方がアイデアは閃くわけです。沢村さん:おぉ!谷尻さん:思いがけないことを言ってくれるから、自分の中のアイデアが開くんです。自分一人で悩んでいても、閃きは生まれない。額に拳をあてて悩むポーズがありますけど、あれは“悩んでいるポーズ”が好きなだけです。沢村さん:そう言いますよね。あのポーズをして物事を考えている人は、あまりいない。谷尻さん:考え始めるまでのアイドリングが長いだけなんです。早くゴールするには、いろんな人と話して答えを見つける方が早い。自分以外の人に球を投げれば、思いがけない球が返ってくる。結果、化学反応が起きて、ゴールに早く近づける。沢村さん:だから、人と話したり遊んだりするんですね。谷尻さん:「いつ何時も、君のことを考えているよ」という言葉がありますけど、実際、そんなことないじゃないですか。ただ、「僕が君と違う行動をしていても、その行動の内容を君にいつも伝えたいと思ってる」というニュアンスは、その言葉に含まれていると思います。だから僕の場合、遊んでいても他のことをしていても、いつも建築に全ての矢印が向いているんです。例えば、ライブに行ってみんなが盛り上がっていたとすると、僕は「この曲はこんなテンポだから、みんな踊るんだな」っていう風に考えます。人が「楽しい」って思う瞬間には必ず論理があるから。遊びながら、ロジカルに考えてしまう。沢村さん:谷尻さん、図書館で勉強はしませんよね?谷尻さん:しないですね。沢村さん:図書館で勉強ばかりしてたら、そういった感覚は生まれなそうだもんなぁ。谷尻さん:だって、静かな空間に一人だと、違うことをしたくなっちゃいますよ。沢村さん:僕も台本を読もうとすると、2分くらいで寝ちゃう(笑)。谷尻さん:「読まなければいけない」はつらいじゃないですか。でも、「読みたい」ときに読むと、内容が入ってきますよね。「haveto~」か「wantto~」の違いはあるなぁと。建築家に理想の家をつくってもらうための、コツ沢村さん:もし、LIMIAユーザーの方々が建築家の方に仕事を依頼するとき、どうしたら上手に相談できるんでしょう?どう相談すれば理想の家に近づけるのか、教えていただきたいです。谷尻さん:ほとんどのお施主さんが、今住んでいる家をベースにアップデートしたがるんです。例えば、日当たりが悪かったら日当たりの良い家に住みたいとか。問題解決型の要望が多いんですが、そういう問題はいったん置いといて、「本当に自分が実現したい暮らし方は何なのか?」の答えを見つけることが大事だと思います。沢村さん:それだと、場合によっては、お施主さんも考えたことがないような発想を思いつかなきゃいけないかもしれませんね。谷尻さん:そうですね。僕らはそれを、“施主力”といっています。お施主さんのオーダーがいまいちでもそれなりの家になるんですが、お施主さんのオーダーに切れ味があったら、すごくいい家になるはずなので。沢村さん:さっきの話(前編)にもあった「わがままを全部言ってもらう」のがポイントですね。谷尻さん:僕らは、どちらかというと、カウンセリングみたいな感じなんです。その人の要望を引き出していくというか。ちなみに、わがままは言ってほしいんですが、度が過ぎると「それはわがままです」ってちゃんと言います(笑)。沢村さん:そうですよね~(笑)。谷尻さん:自分が好きなものは何なのか、またなぜそれが好きなのかがわかっていると、一番いいですね。だから、僕は必ずご自宅へ伺ってお話します。家に行けば、その人の愛着がわかるんですよ。好きな理由を何となく探しに行くことが大事ですね、僕の場合。沢村さん:つくっているものは家ですけど、結局、人なんですね。自分に置き換えてみると……人間観察してないなぁ(笑)。谷尻さん:仕事をするときも女性を誘うときも、クリエイティブじゃないと成功しませんよね。「どうやったら相手がうれしいか」の探求は、結果、自分の喜びにつながるじゃないですか。そのためには、想像力もいるし、クリエイティビティもいると思うんです。いろいろなことを考えて「これだ!」と決断ができる人と、特に考えず思い込みで突っ走る人では、絶対にゴールが違うと思うんですよ。沢村さん:やっぱり、コミュニケーションは一番大事ですね。いやぁ~、プレゼンがうまい!谷尻さん:余談ですけど、女性をご飯に誘うとき、「ご飯を食べに行こうよ」と言うと、「僕とご飯を食べる」ということが前面に出るので、相手が自分に興味を持っていないと成功しません。そうではなく、「なかなか取れないレストランの予約が取れて、行く相手がいないから、申し訳ないけど付き合ってくれないかな?」と言うと、オブジェクトが“僕”ではなく“レストランの料理”になるわけです。そうすると、「行ってあげてもいいかな」という気持ちになる可能性が高い。同じ目的でも、プレゼンテーションによって食べに行ける人と行けない人に分かれるんです。沢村さん:それを言うなら、そんなにモテない人でも誘い方のプレゼンテーションによっては……。谷尻さん:結局、お金持ちの人がモテるのはその人の魅力が理由なのではなく、「その人といれば、レストランに行ける機会が得られるから」なんです。別に容姿がいまいちでもモテている人がたくさんいるのは、そういった理由なんですよ(笑)。沢村さん:それに価値を感じる女性も、世の中にはたくさんいますもんね。谷尻さん:女性の誘い方もクリエイティビティなんですよ。沢村さん:深い(笑)!谷尻さん:何事も、どうしたら人が「wantto~」になるかを考えるのが重要なんです。沢村さん:何か、谷尻さんのお話はすごく説得力がありますね。(連載、おわり)【沢村一樹(さわむらいっき)】1967年7月10日生まれ、鹿児島県出身。今年4月からスタートした連続テレビ小説『ひよっこ』(NHK総合)では、谷田部実役で出演中。10月スタートの連続ドラマ『ユニバーサル広告社~あなたの人生、売り込みます!~』(テレビ東京系)では、主演の杉山利史役が決定。また、2018年1月からは大河ドラマ『西郷どん』(NHK総合)に赤山靭負役での出演が決定している。【谷尻誠(たにじりまこと)】1974年、広島県生まれ。2000年、SUPPOSEDESIGNOFFICECo.,Ltdを設立。2014年より、吉田愛と共同主宰。JCDデザインアワード、グッドデザイン賞、INAXデザインコンテストなど多数の賞を受賞。現在、広島と東京を拠点とし、世界で活躍中。●Photographer:KenjiFujimaki●Stylist:MiyokoOnizuka(Ange)●HairandMake-up:INOMATA(&’smanagement)●Director:ShunsukeNakagawa(CROSSRING)●Casting:HiroSuzuki(Hybiscus)●Writer:YasuyukiUshijima(NOTECH)●Editor:AyaKanaizumi,TakashiOtsubo(LIMIA)【衣装「CalvinKleinPLATINUM」】トップス:¥29,000(CalvinKleinPLATINUM/税抜き)●Tel:03-5476-5811(株式会社オンワード樫山・お客様相談室)【特集・沢村一樹さん】私のインテリアとDIY——2匹の愛猫との暮らし【特集・沢村一樹さん】高級家具メーカーMinotti・金子直人さんに聞くインテリアの秘訣(前編)【特集・沢村一樹さん】高級家具メーカーMinotti・金子直人さんに聞くインテリアの秘訣(後編)【特集・沢村一樹さん】建築家・谷尻誠さんと語る、住まいと暮らしと仕事のこと(前編)
2017年09月08日今回は以前、ある番組で一緒に仕事をしたことがある、建築家・谷尻誠さんと沢村さんの対談をお届け。前編では、お二人の出会いのきっかけをはじめ、お互いの仕事観や住まいにまつわる素朴な疑問について、沢村さんが鋭く切り込みます!建築家・谷尻誠との出会いと、わが家のこだわり沢村一樹さん(以下、沢村さん):お久しぶりです。実は、「初めまして」ではないんですよね。ある番組で3人の建築家に僕の家を建ててもらう企画をやらせていただいたんですが、その建築家のお一人が谷尻さんでした。あのときは、何か少年のような人だなぁ~と思っていましたが、今日はちゃんとして見えます(笑)。谷尻誠さん(以下、谷尻さん):だいぶ、まともになりましたかね?年齢とともに(笑)。沢村さん:まともになったかどうかはわかりませんが(笑)。あのときは、いい加減な人だなぁ……と。谷尻さん:いい加減ではなく、“良い”加減ってことで(笑)。沢村さん:うまい!座布団一枚!(一同爆笑)沢村さん:その番組では、予算と土地の広さが決まっていて、家を設計してもらうという内容でした。谷尻さん:場所も決まっていたので、現地調査にも行きましたね。沢村さん:あの家、本当いい家だったなぁ……。谷尻さん:今は、どのように暮らしているのですか?沢村さん:今はマンションですね。谷尻さん:何だかんだ、マンションが楽ですよね。僕は広島と東京に家があって、広島は買っていて、東京は借りています。沢村さん:雑誌で(ご自宅を)拝見しましたが、東京の方は内装をかなりいじっていましたよね?谷尻さん:実は、東京の物件は内装を自由にしていい賃貸にしたんですよ。普通だと、古い建物は魅力がないからみんな借りたがらないので、ずっと空き部屋になっているんですが、逆にそういった物件を探して、内装をいじりました。これは、不動産屋さんに大家さんと交渉してもらいましたね。僕たちが改修すれば、僕たちのあとにも間違いなく借りたい人が来るので。沢村さん:ちなみに、東京の家は改修するにあたって、どれぐらいのコストがかかりましたか?谷尻さん:600万円くらいかな。沢村さん:それくらいお金をかけても、気に入った場所にいたいですよね。谷尻さん:やっぱりそうですね。変な所にいると、毎日がつまらなくなってしまいます。沢村さん:洗面所やお風呂といった水回りはきれいにしたいんですよ。谷尻さん:僕もそれは一緒ですね。他はラフでもいいですけど、水回りはきれいであってほしいですね。“建築家”という職業のイメージ。そして、その仕事について沢村さん:建築の仕事はゼロからしなくちゃいけないので、大変ですよね。僕ら役者は監督がいて台本があって、その通りに演じればできるわけで……。谷尻さん:そうですね。いわば、“台本を作る側”の仕事ですからね。沢村さん:実際、どういった仕事内容なんですか?そして、何でそんなに売れっ子なんですか(笑)?谷尻さんって、他の建築家とどこが違うんでしょう?谷尻さん:普通、建築家って“いざというとき”にお願いしますよね。一生に一度とか。そして、頼む側も慎重になりますけど、いざ頼むってなっても、誰に頼んだらいいかわからないし、ちょっと敷居も高そうじゃないですか。沢村さん:確かに。谷尻さん:何か、先生って感じもしますよね?先生にお願いする、という感じじゃないですか。他の建築家の方は、先生は先生でも“ドクター”という感じだけど、僕の場合は“町医者”に近い感じ。さっきも言いましたが、建築家は敷居が高くて、堅苦しいイメージが世の中に定着していますよね。だとしたら、もう少し社会性を持つべき職業であって、いざというときではなく、普段からちゃんと関わりが持てるような位置にいたいと思っているんです。だから、僕は町医者のような、普段から気軽に相談できるようなポジションが自分に合っていると思ってますね。沢村さん:家を建ててもらった人も、谷尻さんがどんどん有名になっていくのはうれしいと思います。こんなにメディアに登場して、有名になるなんて。谷尻さん:昔頼んだ人からすれば、“先物買い”みたいな感覚かもしれないですね。ちゃんと頼んだ人が活躍するのは、自分でいうのもなんですが、うれしいことだと思いますよ。沢村さん:ご自身が「他の人と違うな」というところはありますか?谷尻さん:仕切らないということですかね?このカフェ(※)は、オフィスとカフェに仕切りがないんです。僕は、現代は“同居の時代”だと盛んに言っています。例えば、ピアノを習う。英会話を習う。この2つを実現しようと思うと、2つの時間がいるわけですよね。でも、今は英語でピアノを教えてくれる時代だと思うんです。沢村さん:例え話が上手ですね~(笑)。※今回の撮影・対談場所でもある、谷尻さんが代表のSUPPOSEDESIGNOFFICECo.,Ltdの新東京事務所と飲食店が一緒のスペースになった「社食堂」。谷尻さん:昔は家の土間で商いをやっていて、子育てをしながらお店をやっているという風景が日常でしたけど、いつの間にか子育てと商いが独立してしまったんです。でも、一周回って働くことと生活することがすごく近くなっていますよね。沢村さん:ちなみに、谷尻さんに設計を依頼される方は、どういった人たちが多いんですか?谷尻さん:僕がつくったものを見て来られる方もいますし、雑誌のインタビューなどを読んで来られる方もいますね。沢村さん:谷尻さんの考え方に共感した方が来るわけですね。谷尻さん:そうですね。そういう方が多いですね。沢村さん:じゃあ、今までの暮らしと全然別の暮らしをイメージできる人じゃないとつらいですよね。谷尻さん:やっぱり住宅メーカーに頼む人は、今までの暮らしの延長上だと思うんですよ。例えば、3LDKがいいとか。そのセオリーを自分に合わせると、僕らに頼む場合はセオリー自体を一緒につくるやり方なので、ある意味、0(ゼロ)から1なのか、1から10なのかという違いでもあると思います。沢村さん:今までつくってきた家で、「失敗だったなぁ」という家はありますか?谷尻さん:大きな失敗はないんですけど、小さな失敗はたくさんありますね。でも、その失敗は正直にお施主さんに言いますよ。今は、今できる最大の仕事をするけれど、それは成長の過程でもあるので、あとからできものがいいに決まっていますよね。負荷がかかれば、人はそれを乗り越えるために成長する沢村さん:話が変わりますが、やっぱり照明は大事ですか?僕は、インテリアは照明が肝だと思っていますけど。谷尻さん:大事ですね。やっぱり照明は、その場所の雰囲気をつくります。明るいダイニングレストランって、何か雰囲気良くないですよね。人は暗いと声が小さくなりますし、その分、親密な会話ができるんです。明るい場所で親密な会話って、できないですよね。沢村さん:へぇ~、やっぱりそういったことも考えているんですね。よく人のことを観察しているんだなと思います。谷尻さん:すごく、“人”好きですね。沢村さん:そういった思いやりが作品に出ていると思いますね。谷尻さん:ありがとうございます。いくら他の人の家を設計するといっても、自分が住みたくなるような家じゃないとダメなんですよ。変な話、お施主さんのオーダーをかなえることが仕事ですけど、我慢して自分が住みたくない家を設計するのと、自分が住みたいと思う家を設計するのでは、後者の方が誠実な気がして。だから、自分のわがままさとお施主さんの要望が入り混じっていないと、自分の作品じゃない感じがするんです。沢村さん:そこが、谷尻さんの個性にもなっているんでしょうね。谷尻さん:ある種、そうかもしれませんね。言われたことだけをかなえるのであれば、僕に頼まなくてもいいわけじゃないですか。沢村さん:それは、役者も一緒ですね。監督に言われたことを聞いてセリフを言うだけなら、僕じゃなくてもいい。だから、「俺の言う通りに、この台本通りにやってくれ」という監督とは仕事はしない(笑)。谷尻さん:機械的なのは難しいですよね。もどかしい中、何とか出来上がることに意味があるわけで。沢村さん:確かに、“共作”にならないと意味がないですね。谷尻さん:お施主さんとの会話の何気ない一言がアイデアの種になって、「おかげでこれができました」ってなることも多々ありますよ。沢村さん:そういうときに完成したものって、何か楽しいですよね。谷尻さん:全部思い通りになると、つまらないですもんね。沢村さん:何か、妥協して受け入れている自分が好きなときもあるし。谷尻さん:結局、人は負荷がないと成長しないんですよね。お施主さんから「全部好きにやっていいよ」って言われたら、逆に困ります。負荷がないと、限界の力が出せない。わがままとか無理難題を言ってくれるから、負荷がかかって、それを超えるアイデアが生まれると思うんですよ。沢村さん:もし、お施主さんがわがままを言ってくれなかったら、どうするんですか?谷尻さん:負荷がないときは、絶対にないですね。みんな、500円を持ってチャーシュー麺を食べに来るんですよ。本人は500円で食べられると思っているけど、実際は800円なんです。でも、「500円で800円のチャーシュー麺を食べさせてくれ」という人と、「500円しかないけど、一緒に新しいチャーシュー麺を作りましょう」という人だと、前者は“ただのわがまま”なので、そういった人の仕事はなかなかできません。ただ、後者の場合は、もしかすると“チャーシュー”を“鶏”に変えれば、もっとおいしいものができるかもしれないですよね。そういった可能性を一緒に探っていくことが大事なんだと思います。(後編につづく)【沢村一樹(さわむらいっき)】1967年7月10日生まれ、鹿児島県出身。今年4月からスタートした連続テレビ小説『ひよっこ』(NHK総合)では、谷田部実役で出演中。10月スタートの連続ドラマ『ユニバーサル広告社~あなたの人生、売り込みます!~』(テレビ東京系)では、主演の杉山利史役が決定。また、2018年1月からは大河ドラマ『西郷どん』(NHK総合)に赤山靭負役での出演が決定している。【谷尻誠(たにじりまこと)】1974年、広島県生まれ。2000年、SUPPOSEDESIGNOFFICECo.,Ltdを設立。2014年より、吉田愛と共同主宰。JCDデザインアワード、グッドデザイン賞、INAXデザインコンテストなど多数の賞を受賞。現在、広島と東京を拠点とし、世界で活躍中。●Photographer:KenjiFujimaki●Stylist:MiyokoOnizuka(Ange)●HairandMake-up:INOMATA(&’smanagement)●Director:ShunsukeNakagawa(CROSSRING)●Casting:HiroSuzuki(Hybiscus)●Writer:YasuyukiUshijima(NOTECH)●Editor:AyaKanaizumi,TakashiOtsubo(LIMIA)【衣装「CalvinKleinPLATINUM」】トップス:¥29,000(CalvinKleinPLATINUM/税抜き)●Tel:03-5476-5811(株式会社オンワード樫山・お客様相談室)【特集・沢村一樹さん】私のインテリアとDIY——2匹の愛猫との暮らし【特集・沢村一樹さん】高級家具メーカーMinotti・金子直人さんに聞くインテリアの秘訣(前編)【特集・沢村一樹さん】高級家具メーカーMinotti・金子直人さんに聞くインテリアの秘訣(後編)【特集・沢村一樹さん】建築家・谷尻誠さんと語る、住まいと暮らしと仕事のこと(後編)
2017年09月07日