第144回直木賞を受賞した道尾秀介のベストセラー小説を実写映画化した『カラスの親指』が26日、第25回東京国際映画祭の特別招待作品として、TOHOシネマズ六本木ヒルズで上映され、メガホンを執った伊藤匡史監督が舞台あいさつを行った。その他の写真俳優の阿部寛&お笑い芸人の村上ショージという異色の組み合わせが、正義の詐欺師コンビ“タケ&テツ”を演じる本作。2人のもとに転がり込んだ3人の若者(石原さとみ、能年玲奈、小柳友)とともにワケありの人生に決着をつけるべく、一世一代の大勝負に出る姿が描かれる。洋画メジャーの20世紀フォックスが製作配給を手掛けており「僕も『スター・ウォーズ』や『ダイハード』で育った世代。ハリウッドっぽい作品にしようかとも思いましたが(笑)、実際には手作業を積み重ねる、日本流のエンターテインメントを目指した」と作品への思いを語った。主演を務める阿部については、「本当にストイックで、僕が知る俳優さんの中ではナンバーワンだと思う」と敬意を表し、「常に客観的に役柄を見つめ、何をすべきかとことん考え抜く稀有な存在ですね。その阿部さんが『作品にとても満足している』とおっしゃってくれたのでうれしい」と笑顔を見せた。村上に対するオファーは「純粋に『ショージさんしかいない』と思って、お話させていただいた」といい、「初めてお会いした時には、すでに台本を読んで、大役だと分かっていらっしゃった。開口一番『ほんま、知りまへんで』って。でも気持ちは変わりませんでした」と振り返った。芸歴35年を誇るお笑い界のベテランだが、本格的な演技は初めて。「年下の僕があーだこーだと指示するのは、嫌だろうと思っていたが、撮影が始まると『もっと言ってほしい。僕はとことん、やりたいんだ』と言ってくださった」と感謝しきり。阿部と村上を「戦友ですね」と評し、改めて最敬礼していた。『カラスの親指』11月23日(金)公開
2012年10月29日第144回直木賞を受賞した道尾秀介のベストセラー小説を実写映画化した『カラスの親指』のヒット祈願イベントが13日に東京・新橋の烏森(からすもり)神社で行われ、主演を務めた阿部寛と共演するお笑い芸人の村上ショージが出席した。異色といえる共演を果たしたふたりは、劇中で正義の詐欺師コンビ“タケ&テツ”を演じており「さすがおしゃべりのプロ。ショージさんが自分の穴埋めもしてくれた」(阿部)、「芸歴35年ですが(明石家)さんまさんに言わせれば“凝縮すると1年”。だから阿部さんとの共演は、一生の宝物」(村上)と手応え十分だった。その他の写真人生に敗れた中年の詐欺師コンビ・タケ(阿部)とテツ(村上)のもとに、ひょんなことから3人の若者が転がり込み、奇妙な共同生活がスタート。やがてワケありの人生に決着をつけるべく、一世一代の大勝負に出る姿をハートウォーミングに描く。同居人には石原さとみ、能年玲奈、小柳友というフレッシュな顔ぶれがそろった。次々と主演作が公開され、刑事、ローマ人と幅広い役柄を演じている阿部は、今回の詐欺師役に「今まで見たことない自分が出ている」とアピール。村上が「撮影中こんなカッコいい人がいるのかと、セリフを忘れるくらい阿部さんの横顔や全身を見つめてしまった」と振り返ると、「本当にセリフを忘れていたのでは?」とツッコミを入れ、名コンビぶりを披露していた。イベントが行われた烏森神社は、芸能の神様が祭られており、阿部と村上も神妙な面持ち。“一緒に写真を撮るとご利益がある”という親善キャラクターの“からすの恋吉”と記念撮影し、本作のヒットを祈願していた。『カラスの親指』11月23日(金)公開
2012年10月15日直木賞作家・道尾秀介の人気ミステリー小説を映画化した『カラスの親指』の大ヒット祈願イベントが10月13日(土)、東京・新橋の烏森(からすもり)神社で行われ、主演の阿部寛と村上ショージが出席した。烏森神社はタイトルとの関連性はもちろん、芸能の神が祀られているとあって、本作のヒットを祈願するには最高の場所。本殿での祈祷を終えた阿部さんは「いままでに見たことないような自分が出ています」と“正義の詐欺師”役という新境地に自信を覗かせた。原作は日本推理作家協会賞に輝いた道尾の人気作。プロの詐欺師・タケ(阿部さん)と新米詐欺師のテツ(ショージさん)、さらに彼らの元に転がり込んできた男女3人(石原さとみ、能年玲奈、小柳友)とタッグを組み、タケが抱える過去にケリをつけるべく一世一代の大勝負に挑む。やはり見どころは、阿部さん&ショージさんという異色コンビの起用だが「お笑いの方とご一緒する機会はあまりないし、やはり“しゃべり”のプロですから。僕の穴埋めもしてくれたし、コンビを組めて本当に嬉しい」(阿部さん)。片やショージさんは「僕が出ることで迷惑をかけるんじゃないかと緊張した。芸歴35年にして、ふり返っても何もない(笑)僕にとって、阿部さんとの共演は一生の宝物」といまも夢見心地。阿部さんから「ショージさんにしか出せない味がある、いいシーンがあるんですよ」と演技に太鼓判を押され、さらに有頂天になっていた。イベントには烏森神社の親善キャラクターである“からすの恋吉”も登場し、阿部さん&ショージさんと記念撮影。実は恋吉と一緒に写真を撮ると、必勝祈願・商売繁盛・技芸上達・家内安全など様々なご利益が得られるのだとか…。映画の公開を約1か月後に控える中、阿部さんもショージさんも“恋吉効果”に期待を寄せていた。『カラスの親指』は11月23日(金・祝)より公開。■関連作品:カラスの親指 2012年11月23日より全国にて公開© 道尾秀介・講談社/2012「カラスの親指」フィルムパートナーズ
2012年10月14日直木賞作家・辻村深月の同名小説を映画化した『ツナグ』が10月6日(土)に公開初日を迎え、主演の松坂桃李、樹木希林、桐谷美玲、橋本愛、大野いと、遠藤憲一、平川雄一朗監督が舞台挨拶に登壇した。一生にたった一度、亡くなった人と会える。その仲介役を司る“使者=ツナグ”の青年・歩美(松坂さん)は、母への後悔を引きずる横柄な男、突然姿を消した婚約者を待ち続けるサラリーマン、ケンカ別れした親友に会いたい女子高生の願いを叶えるうちに、ある疑問と葛藤を抱くようになり…。『ツナグ』のほかにも、多くの邦画が公開されたこの日。のっけから遠藤さんが「こんな強面で、『アウトレイジ』じゃなく『ツナグ』に出させていただいて、不思議な感じがします」と挨拶して観客の笑いを誘うと、同日公開された『新しい靴を買わなくちゃ』にも出演している桐谷さんの「本当にこの作品に出られて良かったという思いしかない」という挨拶に対して、樹木さんが「ほかの映画館でハイヒールがどうのとかなかった?」と鋭いツッコミ。「いまはもう『ツナグ』のことだけなので、ハイヒールのことは置いといていただければ……」と慌てる桐谷さんに会場は爆笑に包まれた。そんな樹木さんとプロモーション活動を行ってきた松坂さんは、撮影からの日々をふり返り、「撮影で樹木さんと過ごした時間と、プロモーションで過ごした時間を数えたら、ついに撮影期間を上回りました」と報告。樹木さんから「最初はあぁ…と思うこともあったけど、今日に至ってはマイクを離さない、この成長ぶり!保護者のつもりで宣伝活動に関わったけど、もう安心。これでご無礼させていただきます」と太鼓判をおされると、「もう本当に底が知れません!こうやって長い期間一緒に過ごしましたけど、結局何も掴めないまま、どこまで凄い方なのか底が知れないまま終わってしまいました」と恐縮。「“底なし沼”の樹木希林です」とおどける樹木さんに笑顔を弾けさせていた。また、この日は観客とキャストを“ツナグ”という意味を込めて、観客からの質問を受けるティーチインも実施。映画と同じように親友を亡くした経験があるという男性から、「残された側はどう思うのが大切だと思うか?」と質問された橋本さん&大野さんが、言葉に詰まりながらも「この映画で伝えていることと同じで、前を向いて笑顔で生きること。それが亡くなった人への恩返しだと思います」(橋本さん)、「笑顔でいてもらえると、死んだ側も成仏できると思います」(大野さん)と回答すると、すかさず樹木さんが「生きている人が生き生きと人生を歩んでくれることが、死んだ方の喜びという形に受け取ったのね。よく喋れましたよ」と優しくフォロー。笑いを誘う一方で、締めるところは締め、舞台挨拶を終始リードしていた。『ツナグ』は全国東宝系にて公開中。■関連作品:ツナグ 2012年10月6日より全国東宝系にて公開© 2012 「ツナグ」製作委員会アウトレイジビヨンド 2012年10月6日より新宿バルト9、新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2012 「アウトレイジ ビヨンド」製作委員会新しい靴を買わなくちゃ 2012年10月6日より全国にて公開© 2012「新しい靴を買わなくちゃ」製作委員会
2012年10月07日直木賞を受賞した乃南アサ原作の人気小説「凍える牙」が韓国で映画化。演技派俳優ソン・ガンホと共に事件の謎に迫る新人女性刑事・ウニョンを演じた女優のイ・ナヨンが、シネマカフェだけの独占インタビューに応じてくれました。ウニョンに寄り添う言葉の数々、等身大の彼女の思いから、“女性の本当の美しさとは何か?”のヒントが見つかるかもしれません。「美的アジア」第1回目にふさわしいアジアのミューズ、イ・ナヨンの魅力に迫ります!「“女性”“女優”という意識をもたず“人として生きる”ということ」オダギリジョーと共演した映画『悲夢』では別れた男を憎む女性を、ドラマ「逃亡者 PLAN B」では物語の鍵となる謎の女性を果敢なアクションを繰り広げながら演じ、作品毎に様々な姿を見せてきたイ・ナヨン。今回の『凍える牙』も原作小説を読んでいたという彼女は、出演理由を「断る理由がどこにもなかったから」と語る。「最初に依頼を受けたとき、引き受けない理由が見つからないぐらいたくさんの魅力がありました。役者の個性をよく引き出してくださるユ・ハ監督との仕事、個人的に待ちに待っていた(笑)ソン・ガンホさんとの共演、それだけでも理由は十分ですよね。そして何と言ってもこの映画は女性刑事がメインであること、さらに現実的でありながら感性的な部分が作品をひっぱっているという部分にも惹かれました」。物語は、冴えない中年刑事サンギル(ソン・ガンホ)と新人刑事・ウニョンが、ソウルで起きた人体発火事件を担当する中で、事件の鍵を握る犬と狼の交配種“ウルフドック”の存在を突き止め、やがて狼犬に隠された哀しき真実が明かされる展開へと続く。「刑事」という男社会で、女性だからと不当な扱いを受け、耐えるウニョンの姿は、社会に生きる女性ならば少なからず共感する部分があるかもしれない。しかし、ナヨンは愛嬌も色気もない、バツイチのウニョンを演じる上で“女”であることを敢えて消したと言う。「ウニョンはいろんな感情をかなり抑えている女性。男性社会である刑事の仕事においては確かに女性だから力の面でも、環境の面でも差別される部分はあるかもしれません。でも、それは性別を問わず、どんな社会でも人なら経験するかもしれない事だと思うんです。ですから『女性』とか『女優』というイメージを考えないように、“ウニョンという存在がただ映画の中に自然に染まっていてほしい”、そう願いながら演じていました」。化粧もほとんどせず、ウニョンの着る服も「色を使わず、衣裳も刑事らしくない服にしたんです」と言い、劇中では容赦なく殴られたりとまさに“体当たり”演技を披露したナヨン。しかし、その姿が美しく見えるのは、性別を問わず「人として生きる姿を演じたい」と願う彼女の思いが込められているからなのかもしれない。ウニョンが狼犬・チルプンと1対1で対峙するシーンや、バイクでチルプンを追うクライマックスシーンは、犬でも狼でもないチルプンと、男社会の中で“外れた”人間であるウニョンが“ただそのものとして生きる”姿を描いた象徴的なシーン。「チルプンは動物の社会で、ウニョンは男性社会でどちらにも属さない同じ寂しさや孤独を抱えている者同士。チルプンとの芝居は怖かったのでは?とよく言われるんですが、動物も人間も同じように心を開けば意外とすぐに通じるものがありますよね?最初に出会った日から私たちはお互いに警戒していなかったので、撮影は問題なく過ごせました。チルプンの純粋さは人間にはなかなか持てないだろうということが伝わればいいなと思いながら演じていましたね。撮影エピソードですが、セット撮影では、暑さでチルプンの舌が出てしまうといけなかったので冷房を付けっ放しだったんです。その代わり俳優たちはみんな冬用のダウンパーカーを着なければならなかったんです(笑)」。現在は次回作を検討中だというイ・ナヨン。日々のリラックス方法や美容方法も聞いてみると…?「一つの作品が終わると、自分の性向と趣向など、ほんの少しではありますが変わったりするので、その都度合う方法でリラックスするようにしています。あるときは本をたくさん読んだり、あるときは外国語を集中して勉強したり、運動したり。映画を観たりすることでバランスを取ろうとしています。美容方法は…ありふれた答えかもしれないですが、日々のコンディションによって運動をしたりフェイスパックをしたり、水をたくさん飲んだりする程度ですかね(笑)」。プロモーションはもちろん、プライベートでも日本によく来るという彼女は、日本のファッションやカルチャーへの興味も高いのだそう。「日本のファッションと食べ物が好きなので、知人からお勧めの場所を聞いて訪ねてみたりします。好きな日本の作品もたくさんあるので少し困ってしまいますが(笑)、いまパッと思い出せるのは、本だと遠藤周作さんの『深い河』や村上春樹さんの『1Q84』。映画だと『歩いても歩いても』、『菊次郎の夏』、『ゆれる』などが好きですね。『凍える牙』は日本の原作なので、日本の皆さんがどうご覧になってくださるか楽しみです。深くて静かな余韻を是非楽しんでいただければと思います」。(text:Tomomi Kimura)■関連作品:凍える牙 2012年9月8日より丸の内TOEIほか全国にて公開© 2012 CJ E&M CORPORATION & UNITED PICTURES, ALL RIGHTS RESERVED.
2012年08月21日第144回直木賞を受賞した道尾秀介のベストセラー小説を実写映画化した『カラスの親指』の完成報告会見が16日に都内で行われ、主演を務めた阿部寛と共演するお笑い芸人の村上ショージが出席した。その他の写真異色の共演を果たすふたりは、劇中で詐欺師コンビ“タケ&テツ”を演じ絶妙な掛け合いを披露。会見では阿部が「さすがおしゃべりのプロで、気づかないうちに空気を埋めてくれる存在。これはすごいなと思うし、持っている人柄と役柄のイメージもぴったり」と村上を絶賛。一方の村上は「阿部さんからいろいろなアドバイスをいただいたおかげで、(演技を)やり遂げることができた。緊張している僕に、すっとアイスクリームを差し出してくれたことも。今後もタケ&テツとして歩んでいきたい(笑)」と抱負を語った。人生に敗れた中年の詐欺師コンビ・タケ(阿部)とテツ(村上)のもとに、ひょんなことから3人の若者が転がり込み、奇妙な共同生活がスタート。やがてワケありの人生に決着をつけるべく、一世一代の大勝負に出る姿をハートウォーミングに描く。同居人には石原さとみ、能年玲奈、小柳友というフレッシュな顔ぶれがそろった。阿部は「人間の悲哀がよく描かれた原作を、まだ大作の経験がない伊藤監督がこだわりにこだわり抜いて完成させた。5人の共同生活はもちろん、意外なドンデン返しにはお客さんもきっとだまされるはず。気の抜けない楽しい作品で、観ればきっと前向きになれる」とアピール。村上も「こんな大役、僕でいいのかなと思ったが、今は僕にとっての代表作。(俳優業に)ハマりそう」と自信を深め、タケ&テツの関係性については「タケさんがいるから、テツがいる。僕にとってタケさんは、ちょうど(明石家)さんまさんのような存在」と分析していた。会見には原作者の道尾氏も出席し「映画を観たおかげで、この物語に“素”で触れることができ、こんなにいい物語を書けたと感じることができた。今ではタケ&テツといえば、おふたりの顔しか思い浮かばないほど」と太鼓判。会見の最後には、村上が本作の全国キャンペーン行脚に出かけるという“サプライズ”発表もあり、当の村上は「全然聞いていない。うそでしょ……」とまさかのドンデン返しに絶句していた。『カラスの親指』11月23日(金)公開
2012年08月16日直木賞作家・道尾秀介の人気ミステリーを映画化した『カラスの親指』の完成会見が8月16日(木)に都内ホテルで開かれ、主演の阿部寛に村上ショージ、原作者の道尾さんが出席した。哀しい過去を抱えた詐欺師に彼とコンビを組むことになった新米の中年男、スリの少女とその姉とその彼氏の5人。奇妙な共同生活をすることになった彼らが実行するある大作戦の行方を描く。阿部さんは「人間の悲哀を奥深いところまで描いた作品。観たら温かい気持ちがあふれてくる映画に仕上がっています」と完成した作品に自信をのぞかせる。ほとんど演技初挑戦のショージさんとコンビを組み、石原さとみ、能年玲奈、小柳友といった若手キャストとの現場となったが「現場の雰囲気をそのまま出していけばいいという感じで、力の抜けた感じでやりました」と語り、初挑戦の詐欺師役についても「世間の聞こえは悪いけど(苦笑)、それを(ショージさんと)2人でユーモラスにやってます。楽しみながら作れました」と笑顔を見せた。ショージさんは「プレッシャーを感じながらやった」とふり返る。長ゼリフには相当苦戦したようで「終わった直後は“二度とやるか!”と思った」と語るが、「試写で完成した作品を見たらハマったような感じ」と役者業への手応えをつかんだよう?「死ぬまでに代表作ができて嬉しい。吉本を辞めたとしてもこの作品があるからいいかと思える」と強い思い入れを明かし「このまま(劇中の詐欺師コンビの)タケ&テツとして歩みたい!」と阿部さんにコンビ結成をラブコール。阿部さんからは「自信ないです…」と断られたが、めげることなく演技中の阿部さんのカッコよさを熱弁し「こういう人とコンビ組んだら楽しいだろうと思った」と再三にわたり新コンビ結成をアピールしていた。道尾さんは「初めて5人が暮らす借家のセットを見たとき、あまりにもイメージにぴったりで驚きました。原作では全く書いてないのに、イメージをくみ取ってくださった。あれを見て『これは絶対に面白い映画になる』と思った」と明かす。実際に完成した映画についても大満足のようで「映画を観て自分の作品を素で味わい『いい物語だな』と改めて思えた。こんなに声を出して笑ったりボロボロ泣いたのは久しぶり」とその完成度の高さを称賛した。映画の中のように、これまで騙された経験について問われたショージさんは「前にお米のCMの仕事で、吉本の担当のお偉いさんから『ほとんどお前に決まりや』と言われたのに待てど暮らせど何もないので、聞いてみたら『残念ながら(オーディションで)素人に負けた』と言われた。芸人は目先のお金を計算して経理に前借するので(笑)、そのお金を返すのに走り回った。あのときは騙されたと思いました」と苦い経験を告白。実は、この日も映画のどんでん返しさながらのドッキリをショージさんに敢行!事前に何も知らせないままショージさんが本作のプロモーションのための全国行脚に出ることが突然、発表された。これにはショージさんも「嘘やろ?アホなこと言うな!」と信じられない様子だったが、阿部さんから「僕は忙しいので。コンビは組めないけどテツ一人で行ってきて下さい」と託されると、観念したように「阿部さんが言うなら行きます」と応じ、そのまま全国への旅に出発した。最後に阿部さんは改めて映画について「人間再生のドラマです。温かい気持ちになっていただければ」と語り、サプライズ仕立ての会見は幕を閉じた。『カラスの親指』は11月23日(金・祝)より公開。■関連作品:カラスの親指 2012年11月23日より全国にて公開© 道尾秀介・講談社/2012「カラスの親指」フィルムパートナーズ
2012年08月16日直木賞作家・辻村深月の同名小説を映画化した『ツナグ』の大ヒット祈願イベントが13日に東京の神田明神で行われ、主演の松坂桃李と樹木希林、平川雄一朗監督が出席した。その他の写真死んだ人間と生きている者をつなぐ“使者”の役割を務める歩美(松坂)。彼を通じて後悔や疑問、様々な思いを残したまま死に別れた人々がたった一度の再会を果たすと同時に、歩美自身がこの務めを通じて成長していくさまを描き出す。死者と生者が再会するという物語にちなんでお盆のこの時期に開催されたヒット祈願。松坂らに加え、劇中で歩美がつなぐ“親友”、“家族”、“恋人”の3通りの計15組のペアが招待され、祈願に参加した。祈願を終えた松坂は「やっと映画が完成して嬉しい気持ちです。ヒットも大事ですが、見てくれる人の心に残ってくれる作品になればと思います」と笑顔で語った。樹木は「神田神保町の出身なので神田明神にはなじみがあります」と明かしつつ、「これでヒットしなかったら神田明神のご利益がないと言われてしまう」と懸念するが、平川監督は「ヒットする気がします」と晴れ晴れとした表情で語り自信をのぞかせた。本作で樹木と松坂は、祖母と孫の関係を演じているが、松坂は「安心と興奮を同時に与えてくださる方でした。最初はドキドキ緊張しましたが、いざ撮影に入ってみると何をやっても大丈夫という感じで、包み込んでくれるような温かい気持ちがこみ上げてきました」と樹木との初共演の感想を明かす。また、本作で単独初主演を飾ったことについて「主演ということよりも希林さんや仲代(達矢)さんら、大ベテランの方とやらせていただけるということの方が大きかった」と本音を漏らした。一方の樹木は「大ベテランの“大”というのはただ長くやってるだけ」と笑いつつ、松坂については「いまどきこういう人がいるんだ? というくらい素直でアクがない子」と評価。さらに「彼がスターになるかどうかは拝んでもダメ。本人にかかっているので後はよろしく」と飄々とした口調で語ったが、松坂は神妙な顔で「日々精進します!」とさらなる飛躍を誓った。『ツナグ』10月6日(土)より全国東宝系にて公開取材・文・写真:黒豆直樹
2012年08月13日阿部寛と行定勲監督のタッグで直木賞作家・井上荒野の同名小説を映画化した『つやのよる』。本作に小泉今日子、野波麻帆、風吹ジュン、真木よう子、忽那汐里、大竹しのぶ、荻野目慶子が出演していることが明らかになった。また、6月上旬、都内某所にて小泉と荻野目による女の壮絶な“戦い”のシーンの撮影が行われ、報道陣に公開された。その他の写真自由奔放で謎めいた女性の艶(つや)と関わった人々の姿を描く群像劇で小泉は、艶の最初の男である小説家を夫に持つ女・環希を演じる。この日、撮影されたのは文学賞の受賞パーティ。環希は荻野目が演じる、夫と愛人関係にある評論家の愛子から、夫の小説が実は艶をモデルにしていると知らされる。そこから女の意地とプライドがぶつかり合い、互いにグラスの中身を相手にぶちまけ、掴み合いのケンカにまで発展する。150人ものエキストラを集めたこのシーン。原作者の井上も現場を訪れ、エキストラとして参加。数分におよぶ長回し、特にワインをぶちまけての大立ち回りは一発勝負だけに念入りにリハーサルが繰り返される。いよいよ本番、徐々にヒートアップし、ついに愛子が激高し環希にワインをかけると、それを合図にテーブルに並ぶグラスの中身を互いにかけあい、憎悪をむき出しにして取っ組み合う。行定監督の「OK」の声が響くと、一瞬の静寂ののち拍手がわき起こった。小泉は「対決シーンは楽しかった。実人生では経験したことのない、女同士の取っ組み合いというのを3回戦! 次の日、激しい筋肉痛になるほどの戦いでした(笑)」とふり返った。小泉以外の女性キャストでは、野波は艶の最初の夫の愛人、真木は艶がストーカーになってまで追い求めた男の恋人、風吹は艶の愛人だったかもしれない男の妻を演じている。また大竹と忽那は親子役で共演。阿部が演じる艶の夫・松生の前妻とその娘という役柄を演じる。錚々たる女優陣との共演に主演の阿部は「こんなに素敵な女優さんたちと映画で共演できてうれしいです」とコメント。行定監督は「複雑で曖昧な男女の物語をこの女優たちが生々しく演じています。既にそれぞれのこんな顔が観たかったというカットが撮れていますから、期待していて下さい」と自信をのぞかせる。『つやのよる』2013年新春全国ロードショー取材・文・写真:黒豆直樹
2012年07月13日「まほろ駅前多田便利軒」で直木賞を受賞した三浦しをんの2012年本屋大賞第1位に輝いたベストセラー小説「舟を編む」(光文社刊)が、『川の底からこんにちは』、『ハラがコレなんで』など人々の悲喜こもごもをユーモラスに描く俊英、石井裕也監督指揮のもと実写映画化されることが決定!その主要キャストに松田龍平、宮﨑あおいの実力派コンビが抜擢されたことが明らかとなった。いま最も新刊が望まれる作家のひとり、三浦しをんのベストセラー小説を原作にもつ本作は、辞書という“舟”を編集する=“編む”ある出版社の編集部を題材にした物語。23万にもおよぶ言葉の海に奮闘する変人編集部員・馬締光也(まじめみつや)とその同僚たちの姿、そして馬締が下宿の孫娘・林香具矢(はやしかぐや)に初めて感じたある想いを何とか“言葉”にして伝えようとする、もどかしくも微笑ましいやりとりを描き出す。社内では“変人”として持て余されていたが、人とは違う視点で言葉を捉える才能を買われ、辞書編集部を率いることになる主人公・馬締を演じるのは、『まほろ駅前多田便利軒』に続いての三浦しをん作品出演となる松田龍平。その彼が一目惚れしてしまう下宿の大家の孫娘で板前見習いの林香具矢を宮﨑あおいが演じる。宮﨑さんは石井組初参加となるが、「とても楽しみにしています。石井監督のもとで香具矢という大人の女性をきちんと生きることができるよう頑張ります!」と気合十分。松田さんも「辞書を作ることで、言葉と人と向き合って成長していく役がいまから楽しみです」とこれから始まる撮影に向けて期待に胸膨らませる。「15年の歳月をかけて二十数万語が収録された一冊の辞書を作り上げる。小説を読んで、この途方もない作業に敢然と立ち向かっていく人間たちの姿に感動しました」と語る石井監督は、主演の松田さんと同い年の若き俊英。「一つの仕事をやり遂げるために人生を賭けるとはどういうことなのか?答えは永久に見つからないかもしれませんが、悩みながら、考えながら、映画を作っていこうと思っています。登場人物たちの静かなる情熱がスクリーンから滲み出るような、そんな映画を作りたいと思います」と作品への意気込みを口にしている。人と人との思いをつなぐ“言葉”というものを整理し、意味を示し、もっともふさわしい形で使えるようにするもの――「辞書」。果たして本作で描かれる「辞書の世界」は、どのように映像化され、そしてどんな物語を“編む”のだろうか?さらなる続報を待ちたい。『舟を編む』は2013年4月13日(土)より丸の内ピカデリーほか全国にて公開。■関連作品:川の底からこんにちは 2010年5月1日よりユーロスペースほか全国にて順次公開舟を編む 2013年4月13日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2013「舟を編む」製作委員会まほろ駅前多田便利軒 2011年4月23日より新宿ピカデリー、有楽町スバル座、渋谷ユーロスペースほか全国にて公開© 2011「まほろ駅前多田便利軒」製作委員会ハラがコレなんで 2011年11月5日よりシネクイント渋谷にて全国公開© 2011『ハラがコレなんで』製作委員会
2012年07月13日第115回直木賞を受賞し、シリーズ累計230万部を記録した乃南アサによるベストセラー小説「凍える牙」(新潮文庫刊)。韓国映画界が総力を結集して本作を映像化した同名クライム・サスペンス『凍える牙』の日本での公開がこのたび決定!緊迫感あふれる本作のポスター・ビジュアルが公開となった。ある日突然、男の身体が発火、炎上する事件が発生。しかもその遺体には獣の咬傷が残されていた。この捜査に当たることになったのは、昇進を逃し続けてきた殺人課の刑事・サンギルと新米女性刑事のウニョン。やがて、同じ獣による咬殺事件が続発し、手掛かりを追うごとに、哀しみの連鎖が謎に包まれた連続殺人事件の闇を深めていく――。謎の発火事件、“ウルフドッグ”による連続殺人事件を軸に、その裏にある時代背景や社会、そして家族から取り残された者たちの悲哀に焦点を当てた本作。韓国では初登場第1位を獲得し大ヒットを記録した本作で、監督・脚本を担当したのは『マルチュク青春通り』のユ・ハ監督。捜査を進める殺人課の刑事・サンギルを『殺人の追憶』や『青い塩』で知られる韓国を代表する演技派俳優ソン・ガンホが、サンギルとコンビを組むことになる新米女性刑事・ウニョンをキム・ギドク監督作『悲夢(ヒム)』でオダギリジョーと共演を果たしたイ・ナヨンが演じる。今回、公開となったポスターには「孤独の欠片を拾い集め、声なき叫びを追え――。」の文字と共に、ソン・ガンホ、イ・ナヨンの緊張感あふれる表情が映し出されている。そして中央には、力強くどこかを見据える“ウルフドッグ”の姿が。このウルフドッグが物語の鍵を握るようなのだが、果たしてこの異常な事件の裏に潜む闇とは?日本では2度にわたりドラマ化もされ、根強い人気を誇るミステリーが韓国版でどのように生まれ変わるのかにも注目したい。『凍える牙』は9月8日(土)より丸の内TOEIほか全国にて公開。■関連作品:凍える牙 2012年9月8日より丸の内TOEIほか全国にて公開© 2012 CJ E&M CORPORATION & UNITED PICTURES, ALL RIGHTS RESERVED.
2012年06月26日直木賞候補にもなった和田竜のベストセラー小説を野村萬斎主演で映画化した『のぼうの城』の第一弾予告編がこのほど公開された。『のぼうの城』予告編『のぼうの城』は、家臣から“のぼう様”と呼ばれる忍城(おしじょう)の城代・成田長親(野村)が、外見からは想像もできない才能と人望によって、天下統一を目指す豊臣秀吉の2万の大軍を相手に、たった500名の兵で圧倒的な戦いを見せる様を描いた作品。野村をはじめ、佐藤浩市、榮倉奈々、山口智充、成宮寛貴、上地雄輔、山田孝之らが出演し、犬童一心と樋口真嗣が監督を務める。圧倒的な戦力の差をつけられた長親の軍勢はどのようにして形勢を逆転し、勝利をおさめるのか? 小説『のぼうの城』は、その“奇策”の面白さと巧みさ、策を成功させるべく奔走する登場人物たちの魅力が読者の心を掴み、またたく間にベストセラーになった。累計130万部を突破した小説のオリジナルは実は、映画脚本。原作者の和田竜氏は脚本を基に小説を書き上げた。映画版はその意味で“真の”『のぼうの城』と言えるだろう。このほど公開された予告編も、少し奇妙な行動をとる長親や、激しい戦いの中で必死に生きる者たちの姿を積み重ねる構成で、原作ファンには読書時の記憶がよみがえる、未読の観客にはこれまでにないエンターテインメント映画の登場を予感させる内容になっている。『のぼうの城』11月2日(金) ロードショー
2012年06月08日今年の直木賞を受賞した池井戸潤の「下町ロケット」(小学館刊)がWOWOWの連続ドラマW枠で実写化。主演の三上博史、寺島しのぶ、渡部篤郎と鈴木浩介監督、そして原作者の池井戸さんが8月4日(木)に都内で開催された記者会見に出席した。純国産ロケット生産のために欠かせないある部品は、下町の小さな町工場の特許技術だった――。その特許がなければロケットは飛ばないという状況の中、巨大企業と町の小さな工場のプライドを懸けた熱きドラマが展開する。東日本大震災の後に、急ピッチで制作が進められた本作。三上さんは「3.11の直後、自分に何ができるかとずっと考えていましたが、行き着いたのは本分である役者で何かをすること。そんな中で(オファーの)電話をいただき、時間もなく大変なのは分かってましたが参加しようと思いました」と強い思いを明かす。三上さんと渡部さんの共演は映画『スワロウテイル』(岩井俊二監督)以来。三上さんは「気がついたら15年経ってた。あのときはお互いにまだガキんちょでしたが(笑)、いまこうしてオヤジになって顔を突き合わせているのが不思議です」と感慨深げ。三上さん演じる佃の口からは「誇り」、「プライド」といった言葉がたびたび発せられるが、三上さん、渡部さん、寺島さんも、職種は違えど佃と同様に強い思いを持って役者という仕事に打ち込んできた。自らの俳優としての信念や情熱について渡部さんは「ひとつのシーン、作品を作るにはすごく力が必要なんです。『誇りを持っている』ということすら考えずに挑んできたように思います」と語り、寺島さんは「自分が共感できることやビビッと来たものに対して執着はすごくあると思います。といってあれもこれもできるタイプではないんですが(笑)、この作品になら命を懸けられる、という情熱はあります」と胸の内を明かす。そして三上さんは「僕にとって(俳優の)仕事は生きがいなんです。生きがいにするためには、お金のためだけでなく、プライドを持たなくてはいけない。こうして夢中になれるものを持っていることを幸せに思います」と真摯に語ってくれた。この日は、原作者の池井戸さんも出席。「下町ロケット」を出版した後、20件を超える映像化のオファーがあったそうだが「その中でWOWOWさんに決めた理由は、(自身の小説が原作で、以前ドラマWで製作された)『空飛ぶタイヤ』のスタッフが揃うと聞いて、僕自身が見たくなったから」と直木賞受賞決定以前から話が進められていたという今回の実写化の経緯を説明。改めてキャスト陣の苦労をねぎらい、感謝の言葉を口にした。「下町ロケット」はWOWOW連続ドラマWにて8月21日(日)22:00より放送開始(全5話)。なお第1話は無料放送される。■関連作品:岳 -ガク- 2011年5月7日全国東宝系にて公開© 2011「岳 -ガク-」製作委員会 © 2005 石塚真一/小学館 CATERPILLARキャタピラー 2010年8月14日より公開© 若松プロダクション■関連記事:長澤まさみ、小栗旬にヒソヒソ話で下ネタ?小栗旬、怒り全開の長澤まさみにタジタジ?「プリプリ怒ってました」長澤まさみ、天然ボケ告白小栗旬に現場で「お兄ちゃん!」と呼びかける小栗旬が山に本気で挑む!『岳 -ガク-』試写会に25組50名様ご招待『宇宙兄弟』が小栗&岡田で映画化『テルマエ・ロマエ』ほか人気漫画も続々実写映画化
2011年08月04日直木賞作家・奥田英朗の人気小説「ガール」(講談社刊)が、香里奈、麻生久美子、吉瀬美智子、板谷由夏をキャストに迎えて映画化されることが決定!物語の概要と共に向井理、要潤、林遣都といった豪華共演陣も明らかになった。恋に結婚に出産、上司や部下との関係など日々、選択や苦難に直面し、生きづらさを感じつつも奮闘する女性にスポットを当てた短編集として2006年の発売から話題を呼び、発行部数は約30万部。“働く女子のバイブル”と支持され続けてきた奥田さんの傑作短編が映画化されることになった。原作は独立した5編からなるが、今回の映画ではそのうちの4編を再構成してひとつの物語とし、4人の女性が友人同士という設定になっている。大手広告代理店に勤める29歳の主人公・由紀子に香里奈さん、大手不動産勤務で既婚の聖子を麻生さん、老舗文具メーカー勤務で独身の34歳・容子を吉瀬さん、そして自動車メーカーに勤める36歳・シングルマザーの孝子を板谷さんが演じる。由紀子(香里奈さん)は4人の中で妹キャラ。ある日、聖子たちから「ファッションが年相応じゃない」との指摘を受け“ガール”としての潮時を考えることに。大学時代の友人との付き合いを始めるも、どこかときめきを感じない日々。仕事では先輩と共に取引先の百貨店のイベントを企画するが、クライアントの女性と対立してしまい…。聖子(麻生さん)は女性管理職として抜擢されるが、部下となったのは年上の男性社員。気を遣いつつ、良好な関係を築こうとするも、向こうは一向に自分を上司として受け入れようとせず、衝突してしまい…。容子(吉瀬さん)は30を超えて、オシャレも恋愛も面倒くさくなってきていたが、そんな折、イケメンの若手社員が彼女の部に配属。彼女は教育係を任せられる。一回りも年下の部下に心惹かれていく容子。年下男子なんて絶対好きにならないはずだったのに…。そしてシングルマザーの孝子は、離婚を経て3年ぶりに営業職に復帰する。彼女自身は“シングルマザー”を言い訳にしないつもりが、周囲からは逆に気を遣われてしまう。父の不在を補うべく、母親としても懸命な孝子だが、息子はそんな彼女に違和感を感じている様子?この4人は懸命に自分と向き合い、生きづらい世を渡っていこうとするが…。メインの4人に加え、共演陣も豪華!由紀子の恋人・蒼太を演じるのは人気絶頂の向井理。由紀子と共に企画を進める先輩で、派手なファッションで“イタい若作り”で有名だが、仕事は超優秀な光山を檀れいが、そして由紀子と対立するクライアントの堅物OLの博子を加藤ローサが演じる。また聖子の夫で、キャリアも年収も妻より下だがそんなことは全く気にしない朗らかな博樹(ヒロくん)に上地雄輔、ヒロくんとは正反対の性格で、“男は外、女は内”とステレオタイプに考える、聖子の年上の部下・今井に要潤、聖子を慕う女性社員の裕子に波瑠が扮する。さらに、林遣都が容子の部署に配属となったイケメン若手社員に!イタい若作りをした檀さんに、いけすかない年上の部下・要さんなど脇を固めるキャストからも目が離せない。監督を務めるのは『洋菓子店コアンドル』に『白夜行』、『神様のカルテ』と次々と話題作を送り出す俊英・深川栄洋。「登場する全ての女性は、窮屈な現代を生きる大人のガールたちです。彼女達が頑張る姿はユーモラスで美しい。色んな問題に直面し、乗り越えようと頑張る多くの女性達を応援する作品になればと思っております」と意気込みを語る。香里奈さんは「いつまでも“ガール”でいたい由紀子が直面する悩みは、同じ女性として共感できるものがたくさんありました。そんな女性ならではの悩みをリアルに表現しながら、“女”を思いっきり楽しんで演じようと思います!」とコメント。麻生さんは「キャリアウーマンの役は初めてなのでとても楽しみです。そして深川監督や素敵な共演者の方々とのお仕事も本当に嬉しく、撮影が待ち遠しいです。新たな一面が見せられるよう頑張って役に集中したいと思います」と語り、吉瀬さんも「いままであまり演じたことがないナチュラルな女性の役なので、かえってお芝居で難しいところもありますが、がんばって撮影にのぞんでいます。容子は男らしさと、かわいさをあわせ持った女性なので、それがうまく表現できればと思います」と撮影を楽しんでいる様子。板谷さんも「“女”って、おもしろいなぁと常々思っておりますが、この映画のなかの女たちも愛しい人々ばかりです。女をもっと楽しもう!そう思える映画です」と思い入れを明かす。原作者の奥田さんも「『ガール』は、オトコの私が照れながら、恐る恐る書いた小説です。作者の及び腰の部分は、きっとオンナの本職である女優さんたちがカバーしてくれることでしょう。どんな映画になるか、とても楽しみです」と期待を寄せるコメント。5月下旬より撮影が開始されており、7月下旬のクランクアップを予定。「100回生まれ変わったって、私は100回とも女がいい」――。あなたもこの映画を観たら、小説のセリフの通りに思えるかも?『ガール』は2012年初夏、全国東宝系にて公開。■関連作品:ガール 2012年初夏、全国東宝系にて公開© 2012 "GIRL"Movie Project
2011年06月22日直木賞を受賞した三浦しをんのベストセラー小説を映画化した『まほろ駅前多田便利軒』のビジュアルが解禁。共にバツイチで三十路という設定の役柄に挑む瑛太と松田龍平の姿がお目見えとなった。原作の同名小説は「別冊文藝春秋」への連載ののち、2006年に単行本として発売され、その後、続編となる「まほろ駅前番外地」も刊行。さらに昨年秋より週刊文春で「まほろ駅前狂騒曲」が連載されている。瑛太さんが演じるのは、まほろ市で便利屋を営む多田啓介。どこか暗い影を感じさせながらも、持ち込まれた依頼は可能な限り引き受けるという方針で淡々と仕事をしている。そんな彼の元に突如、転がり込んでくるのが松田さん扮する行天春彦。多田とは中学時代の同級生なのだが、昔はひと言も口を利かない変わり者だった行天。しかし、いまではよく喋る変な奴になっていた…。2人は共にバツイチ。頑固なほど真面目でしっかり者の多田と、飄々としてつかみどころのない行天の元にはペットの世話、庭の掃除、塾の送り迎え代行などなど様々な依頼が届く。次から次へと訪れる、くせ者たちのワケあり依頼、行き過ぎたアフターケアを通して他人の人生に巻き込まれ、やがて自らの人生と向き合うことに――。監督を務めるのは『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』の大森立嗣。「くるり」の岸田繁が自身7年ぶりとなるサウンドトラックを担当する。さらに、共演陣も豪華!高良健吾に鈴木杏、柄本佑、松尾スズキに岸部一徳、そして大森監督の実弟・大森南朋に父親の麿赤兒も出演している。今回、解禁となったメインビジュアルでは、瑛太さん、松田さん共に無精ひげを蓄え、ちょっぴりやさぐれた感も?2人の共演は『青い春』、『ナイン・ソウルズ』、『アヒルと鴨のコインロッカー』に続き4度目だが、共に主演という形での共演は初めて。プライベートでは松田さんが一昨年、そして瑛太さんは昨年入籍し、子供も授かっているが、そんな彼らがバツイチ男をどのように演じているのか?『まほろ駅前多田便利軒』は4月23日(土)より新宿ピカデリー、有楽町スバル座、渋谷ユーロスペースほか全国にて公開。■関連作品:まほろ駅前多田便利軒 2011年4月23日より新宿ピカデリー、有楽町スバル座、渋谷ユーロスペースほか全国にて公開© 2011「まほろ駅前多田便利軒」製作委員会アヒルと鴨のコインロッカー 2007年6月23日より恵比寿ガーデンシネマほか全国にて順次公開©2006『アヒルと鴨のコインロッカー』製作委員会 ケンタとジュンとカヨちゃんの国 2010年6月12日より新宿ピカデリー、ユーロスペースほか全国にて公開© 2009「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」製作委員会■関連記事:高良健吾初のフォトブックが発売撮影現場&箱根プライベート旅行の様子も!松田翔太現役青学生らとディスカッション「ナメていた、衝撃受けた」松田翔太×高良健吾インタビュー 若き2人がをぶち破った“壁”きっかけは学生からの1通の手紙…松田翔太と高良健吾が学生による試写会に登場高良健吾の凡ミスに松田翔太苦笑い「健吾が忘れちゃった」
2011年01月05日直木賞作家・角田光代のベストセラー小説を映画化した『八日目の蟬』の特報がポスター画像と共に解禁。井上真央の切ない笑みが意味するものは?不倫相手の赤ん坊を誘拐した希和子。逃亡生活を続けながらも、血の繋がりのない娘に愛情を注ぐが、4年の逃亡の末に逮捕される。希和子に育てられた恵理菜は、本当の家庭に戻るも、そこに彼女の居場所はなかった…。やがて、大人になった恵理菜は皮肉にも不倫相手の子供を身籠ってしまう――。母とは何か?女として生まれたがゆえの痛ましいまでの哀しみ、それでも生き抜く強さが描き出される。主人公の恵理菜役を井上真央、恵理菜を誘拐し“母”になろうとする希和子に永作博美と、それぞれの世代を代表する演技派の2人が“母子”役で共演することでも話題の本作。映画化に先駆けて、今年の春にはNHKで連続ドラマとして放送され、希和子を檀れいが、恵理菜を北乃きいが演じた。希和子の逃亡劇を軸に描かれたTV版とは逆に、映画版では恵理菜が物語の主軸に。かつて希和子が自分を抱えて歩んで逃亡の道のりを辿り、苦悩や希望を噛みしめつつ、成長していく過程が描かれる。今回到着した特報は、わずか30秒ほどのごく短いものだが「優しかったお母さんはわたしを誘拐した人でした」という衝撃的な告白に始まり、坂道を駆け下りてくる恵理菜と思しき幼い少女や、降りしきる雨の中、ひとり佇む希和子の姿が。はつらつとした役柄のイメージが強い井上さんだが、今回の恵理菜役でこれまでとは全く違う一面を見せてくれそう。こちらの特報でも一瞬見せる、悲しげな笑顔が観る者に強い印象を残す。過去と向き合うべく、かつて“母”と慕った人との逃亡生活を辿る恵理菜。最後に訪れた地、小豆島で恵理菜が見つけた衝撃の真実とは――。『八日目の蟬』は2011年ゴールデンウィーク、公開予定。※こちらの特別映像はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:八日目の蟬 2011年GW、公開予定© 2011「八日目の蟬」製作委員会■関連記事:井上真央が不倫相手の子を身籠る妊婦役で新境地!共演に永作博美
2010年12月08日直木賞作家・東野圭吾の数ある作品の中でも最高傑作との呼び声が高く、これまでに舞台化、TVドラマ化、そして韓国で映画化されている「白夜行」(集英社文庫刊)がこのたび日本でも映画化されることになり、堀北真希が主演することが発表された。原作小説は「小説すばる」(集英社刊)に連作短編としてされたのち、1999年に長編に構成し直して単行本化され、これまでに累計180万部以上を売り上げた。始まりは大阪の質屋殺害事件。決定的な証拠がないままに事件は容疑者の自殺で一応の収束をみるが、刑事・笹垣は腑に落ちない思いを抱えていた。容疑者の娘で、暗い瞳を持った美しい少女・唐沢雪穂と哀しい目をした被害者の息子・桐原亮司。この2人の存在が脳裏から離れないのだ。やがて彼らは大人になるが、雪穂と亮司の周囲で不可解な事件が立て続けに起こる――。白夜のような世界を互いの存在だけを頼りに生きる2人の確かな愛が、強く、そして残酷に描き出される。堀北さんが今回演じる唐沢雪穂は、並外れた美貌の裏に、貪欲な上昇志向を隠し持ち、自らの手を汚さずに周囲を不幸に陥れ、のし上がっていくという“悪女”。初挑戦となるこの究極の悪女を堀北さんはどのように演じるのか?ちなみにTVドラマ版では綾瀬はるかが同じ役を演じており、TV版との比較も含め、原作、ドラマのファンの間で話題を呼びそう。堀北さんは「原作を知っていたので、映画化をしたらどんな作品になるのかな?と思いました。悪女については、まだ自分も知らない自分を発見できるのではないかと思っています。観た人の胸に突き刺さるような女性になるように演じたいと思います」と意気込みを語っている。エグゼクティブ・プロデューサーの石垣裕之氏は、「雪穂の貪欲なまでの上昇志向は、その美貌に覆い隠されており、 周囲の人々は危険だと分かりながらも彼女の不思議な魅力に引き込まれていきます。 堀北さんの清純でイノセントなイメージに隠された芯の強さや危うさが、まさに雪穂のイメージそのものであり、 堀北さんに演じてもらうことで、雪穂というキャラクターの持つ魅力がより引き出されると思い、お願いしました。」と今回の起用についてコメントしている。雪穂と同じ“闇”を抱え、様々な形で彼女を支え続ける亮司も重要な存在。TVドラマ版では山田孝之が演じているが、今回の映画では誰が演じることになるのか?こちらも注目を集めそうだ。『白夜行』は2011年初春、全国にて公開。■関連作品:白夜行 2011年初春、全国にて公開
2010年04月28日直木賞作家・浅田次郎の小説を映画化した『銀色の雨』の完成披露試写会が10月26日(月)に開催され、主演の賀来賢人と大島優子(AKB48)、監督の鈴井貴之による舞台挨拶が行われた。賀来さんは本作で映画初主演を果たしたが、主演が決まったときの様子について「もちろん、吐きそうになりました(笑)。でも、現場では年上のキャストの方が多くて、みなさん、孫のように扱ってくださいまして。導かれるままに演じました」とふり返った。そんな賀来さんの横で、妙にハイテンションな鈴井監督。「映画の内容は暗いので(笑)、せめて舞台挨拶は明るくと思いまして」と語り、やたらと賀来さんに絡むも「面倒くさいです…」(賀来さん)とすげなく拒絶される始末。髪型もどことなく似た感じの賀来さんと鈴井監督の仲睦まじい(?)様子を見て、大島さんが「親子みたいです」と笑顔で語ると、監督は「親子なんだ…兄弟ではなく」と少し傷ついた様子。監督は、大島さんの起用の理由を尋ねられると「かわいいからです」と即答。曰く「(AKB48の)ステージでは大人びた表情を見せるけど、普段の顔は中学生みたいなんです」とのこと。大島さんはこれを聞いて「一応、賀来くんよりひとつ年上の21歳ですけど!」と抗議し、会場は笑いに包まれた。大島さんは反撃とばかり監督について「そう思ってはいけないと知りつつ、(TV番組の)『水曜どうでしょう』のミスターのイメージが強くて、つい『面白いことやってほしい』って思ってしまいました」と告白。この日はあいにくの…いや、この映画にふさわしく雨模様ということで、賀来さんは最後に「みなさん、雨に濡れて帰ってください」と呼びかけ、舞台挨拶は幕を閉じた。『銀色の雨』は11月28日(土)よりシネマート新宿、シネマート六本木ほか全国にて公開。■関連作品:銀色の雨 2009年11月28日よりシネマート新宿、シネマート六本木ほか全国にて公開
2009年10月27日直木賞作家・桐野夏生のベストセラー「東京島」(新潮社刊)が、木村多江を主演に迎えて映画化されることが分かった。無人島に漂着した22人の男とたった1人の女の織りなすドラマを描いた本作。谷崎潤一郎賞を受賞した原作の発行時には、極限状態であぶりだされる人間の本質を描いた物語が、30代の女性を中心に大いに話題を呼んだ。男たちがいつしか“東京島”と呼ぶようになるこの無人島で唯一の女性であり、この特殊な状況の中でどこにでもいる主婦から新たな自分へと変貌を遂げていく清子を、『ぐるりのこと。』で日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞した木村多江が演じる。本能をむき出しにし、直感と行動力で困難に立ち向かっていく清子の姿は閉塞した現代社会に、これまでにないヒロイン像として映るに違いない。メガホンを握るのは『おかえり』でベルリン国際映画祭の最優秀新人監督賞をはじめ、数々の映画賞を受賞し、その後も『0093 女王陛下の草刈正雄』など異色の作品を世に送り出している篠崎誠。共演には福士誠治、柄本佑、木村了、鶴見辰吾など実力派の俳優陣が顔を揃える。映画はつい先日クランクインしたばかり。鹿児島県沖永良部島、および徳之島にてスタッフ、キャスト総勢120名、40日間にわたる撮影が現在も進行中。人間の“生”を露わにした、これまでに類を見ないエンターテイメントがまもなく誕生する!『東京島』の公開は2010年、全国の劇場にて。■関連作品:東京島 2010年、全国にて公開
2009年10月14日直木賞作家・三浦しをんによる人気小説を原作に、陸上未経験者が大半を占める寄せ集めの大学陸上部が、学生ランナーの夢の舞台である箱根駅伝出場を目指すというドラマを描いた青春映画『風が強く吹いている』。10月31日(土)に公開を迎える本作の完成報告記者会見が7月15日(水)に、箱根駅伝のスタートおよび最終ゴール地点である東京・大手町の一角で行われ、主演の小出恵介を始め、林遣都、中村優一、川村陽介、斉藤慶太、斉藤祥太、ダンテ・カーヴァー、橋本淳、森廉、内野謙太ら10名の寛政大学陸上部員と大森寿美男監督が出席した。故障を抱え、一度は走ることをあきらめるも再び箱根を目指すことを決意する、寛政大学陸上部の中心的存在であるハイジを演じた小出さん。撮影をふり返り「本当に寒い時期に、朝から走って、走って、走って…結構過酷でした。夏には合宿を行ったんですが、狭い部屋にみんなで雑魚寝して、一緒に風呂に入ったりご飯を食べたりして、そうした経験が結束力を強めたと思います」とチームの絆の強さを強調した。だが、練習は相当ハードだった模様で「結構、吐いてました」という。「夏に僕自身、一度体調を崩して入院したことがあったんですが、退院して歩くのもままならない内に練習がスタートしたんです。最初に代々木公園で、炎天下に5キロ走ったときは…草むらにうずくまってました」と明かした。そして、撮影を通じて「タスキを渡すという重み、素晴らしさを感じることができました」と感慨深げに語った。二浪一留で、陸上部の中では一番年上。ヘビースモーカーの“ニコチャン”に扮した川村さんは小出さんとは『ROOKIES』に続いてチームメイトを演じることに。「ニコチャンという名はニコチンから来てます。タバコを吸ってたヤツが箱根を目指す、走るってどうなんだろうとも思いましたが(苦笑)、そこに至るまでの変化の過程、ギャップを楽しんでいただけたらと思います」と語った。“あの”CMですっかり知名度を得たダンテさんは、アフリカからの国費留学生ながらも陸上未経験のムサを演じた。ちなみに、ダンテさん自身は元々短距離ランナーで、100メートルで10秒台の記録を持つスプリンターだったとか。「(撮影は)すごく楽しかったです。スタッフもキャストのみんなもすごく優しかったです。この映画を観たら、走りたくなります」とアピールした。陸上部の良心とも言うべき存在である“神童”に扮した橋本さんは、トレーニングによる変化を尋ねられ「走ったことで細い筋肉がついて、みんな、すね毛さえなければ女性モデルよりもきれいな下半身になったと思います(笑)」と自信ありげにコメント。そして、陸上部のエースであり、高校時代に事件を起こして陸上から遠ざかるまでは“天才”の名をほしいままにしていた天性のランナー、カケルを演じた林さんは「箱根駅伝に対して、失礼のないようにという思いで、本当に箱根に挑むような気持ちで臨みました」と真摯な表情で語った。実は林さんは、練習に参加していた大学の駅伝部から「映画が終わったらうちに通えば?」とオファーを受けたとか。「本当は走るのは好きではないので」と照れくさそうに語ったが、厳しい練習の最中に、いわゆる“ランナーズハイ(長時間走り続けることで気分が高揚してくる作用)”の状態に陥った体験も告白。「快感で、足が自動的に回転するような感じで、どこまでも行けそうな気になりました」とふり返った。さらに「僕はみんなと比べても体が細いんですが、そこから生まれた奇跡的な腕の筋は、自慢できるポイントです」と肉体美をアピールした。在学中に司法試験にも合格した理論派の秀才・ユキを演じた森さんは「(箱根駅伝は)日本の大事なイベントであり、それに恥じないようにみんな一丸となってがんばりました」と語った。クイズ番組が大好きな雑学王、その名も“キング”を演じた内野さんは、これまでほとんど運動経験がなかったそうだが「走ったことで、ガニ股が治りました(笑)」と意外な効果を明かした。中村さんが演じたのは“王子”。その名の通りの甘いマスクを持ちながらも、興味があるのは漫画だけというオタクで、部内では一番の運動音痴の存在。「爽快感のある映画に仕上がっています。部員たちが成長していく過程を見ていただければと思います」と語った。中村さんは撮影を通じて走りまくったことで「体調が良くなりました」とニッコリ。ちなみに、メンバーの多くが撮影が終了したいまも走ることを続けているという。双子の兄・ジョータを演じた斉藤慶太さんは「最初は長かった5キロが、『5キロってこんなものか』と思える距離になりました」と成長を実感している様子。映画では、本来弟の慶太さんが兄のジョータを、祥太さんの方が弟のジョージを演じたが、祥太さんは「兄と弟の関係が逆ですが、全く気にならなかったです。走りに関しては、みんなが自信を持って『走った』と言えます」と力強く語った。大森監督は映画について「現場は過酷で『役者はいま、吐いてます』という報告が何度もありました。走りも、演技も自然体で素晴らしく、素敵な映画になっています。その場に本当にいるような臨場感と人が走る、人とつながるというシンプルな美しさを描きました。映画の中で登場人物たちが過ごす時間、味わう感動、感じる風を映画を観た人にも体験してもらえると思います」と自信のほどをうかがわせた。『風が強く吹いている』は10月31日(土)より全国にて公開。■関連作品:風が強く吹いている 2009年秋、全国にて公開■関連記事:小出恵介、女子マネの声援求む!林遣都は快走披露『風が強く吹いている』撮影快調
2009年07月15日