大人気のライター・石井ゆかりさんによる連載コラム「石井ゆかりの幸福論」。 占いを通して、数々の人生や幸せのあり方を見つめてきた石井さん自身の言葉で紡がれる「幸福論」をお楽しみください。今回は、第11のテーマ、「友」と「希望」。(後編)をお届けします。11.「友」と「希望」。(後編)私は自分が愛読する本の作者を、勝手に友だと感じています。でも、生身の彼らに会って友達になれるか、というと、絶対になれないだろうな!とも思います。人間は色々な部分でできていて、その部分のいくつかで友情を交わせれば、それでいいのではないでしょうか。毎日挨拶をするお店の店員さんも、家に帰れば全く違った表情をしているかもしれません。でも、その人の全てと友情を交わすのでなくとも、たった一瞬の積み重ねで、温かな細い糸が紡がれていく、ということで、十分だという気がするのです。夢も同じです。庭の花を育て、窓ガラスを拭き、食事を支度し、書類のブランクを埋め、ダンボールをまとめてしばり、といった具合に星屑のようにたくさんの日々の夢が散らばっていて、その小さな星屑を一つ一つ集めて、それで人生の道筋ができていく、ということではないかと思うのです。たった一つの巨星を追いかけつづけるような人生もあれば、星屑で出来た天の川を歩き続けるような人生もあるのだと思うのです。全ての瞬間の中に、11ハウスのテーマがきらめいている。そんな生き方ができれば、すばらしいだろうな、と思います。そしてそれは、けっして、それほど大それたことではないだろうとも思うのです。本稿のタイトルは「友」と「希望」としました。「希望」と「夢」は、似ているようで違います。「夢」はビジョンですが、「希望」には、絵面はありません。「希望」とは、「なにかはわからないけれど、なにかきっといいことがある」という信念のことだと思います。「夢」は持てなくとも、「希望」は持てます。「希望」は、人が生きていくためにどうしても必要な思いであり、他者と関わる時にも絶対に必要な合い印です。希望を失った人は、いわゆる「セルフ・ネグレクト」のような状態に陥ります。自他を破壊するような衝動、自分を放棄するような衝動に駆られます。絶望と孤独は密接につながっています。そこは、光の射さない、深い洞窟のような場所です。現代社会において、社会生活の大部分は「ルール」と「ビジネス」でできています。「仕事だからやる」「ルールだからやる」ということだらけです。仕事でもきまりでもないけれどもやる、という活動は、「個人的な趣味」と見なされがちです。11室のテーマは「友」と「夢、希望」で、これらはルールでもビジネスでもありません。ゆえに現代的な目には、これらは「個人的なテーマ」と映ります。でも、11ハウスは本来、プライベートな世界ではありません。この場所は世の中そのもの、社会そのものです。「一人の人間として、自由な気持ちのもとに社会参加する」ということは、特殊な活動と考えられがちです。でも、本来はもっと自然なことであり、多くの人が願い目指すことであり、もっと祝福された活動なのではないか、と思われます。たとえば日本では選挙の投票率がなかなか上がりませんが、投票行動は11ハウスのテーマと考えられます。もちろん、自分一人だけの利益を追求するために投票に行く人もいるかもしれませんが、多くの場合はどんな立場であれ「みんなが幸福になるためには、こんな状況はおかしい」「もっといい世の中にしたい」というビジョンを抱いて投票に臨むはずです。そこには希望があり、同じ社会を構成する他の人々との、友愛の感情があります。11ハウスの対岸には、5ハウスがあります。5ハウスは個人としての愛や歓びを象徴します。対する11ハウスは、自分を取り巻くこの世の中への愛や、社会的な喜びを象徴します。11ハウスの「公共性」のイメージが、両者の対比で際立ちます。人間は個人的にも、社会的にも、「自分さえよければいい」という具合にはいかないのだろうと思います。愛する人が、ひいては全世界の人が幸福になってくれなければ、自分自身も本当に幸福にはなれない。そういう思いが、この5ハウス-11ハウスのポラリティに示されているような気がするのです。>>次回もお楽しみに(2021年9月25日更新)
2021年08月25日映画『妖怪大戦争 ガーディアンズ』(8月13日公開)の大魔神復活イベントが10日に東京・神田明神で行われ、寺田心、杉咲花、猪股怜生、三池崇史監督が登場した。同作は1968年からの3部作、2005年の平成版とヒットを記録した映画『妖怪大戦争』の令和版。フォッサマグナに眠る古代の化石たちが1つに結集し、巨大な妖怪獣へと姿を変え、東京を向かうという未曾有の事態に、妖怪ハンターの血を継ぐ埼玉県所沢市の小学生・渡辺ケイ(寺田)が「世界を救う勇者」に選ばれ、妖怪たちとともに大冒険を繰り広げる。杉咲は爽やかな白と水色の浴衣でキュートに登場。妖怪についての思い出を聞かれると、「私は小学生ぐらいの時に、駄菓子屋さんとかで売っている、こすると煙が出てくるおもちゃをよく買って、友達をびっくりさせていました」と振り返る。そんな杉咲の話に、猪俣は「マネージャーさんからプレゼントとしてもらったんです。家でお姉ちゃんに驚かせたりとかいろいろやってました」と微笑ましいエピソードを疲労し、杉咲も笑顔で見守っていた。
2021年08月10日大人気のライター・石井ゆかりさんによる連載コラム「石井ゆかりの幸福論」。 占いを通して、数々の人生や幸せのあり方を見つめてきた石井さん自身の言葉で紡がれる「幸福論」をお楽しみください。今回は、第11のテーマ、「友」と「希望」。(前編)をお届けします。11.「友」と「希望」。(前編)友達がたくさんいる人、夢を持っている人。この2種類の人々は、もしかすると現代社会でもっとも「肯定される人」なのかもしれません。「友達がいない」「自分が何をしたいのかわからない」と悩んでいる人は、現代社会にはたくさんいます。人間がかかりうる最も大きな病が孤独と絶望なのだとすれば、「友達と夢があればとりあえず大丈夫」と言えるのかもしれません。先日、ヘミングウェイの名作「老人と海」を再読していたのですが、たった一人で漁に出て行く老人サンチアゴには、少年マノーリンという友があり、大物を釣り上げようという夢があります。この2つの条件によりサンチアゴは、認知症の影を見せ始めていながらも、とても充実した人物に見えます。ホロスコープの12の「ハウス」のうち、第11ハウスは最も祝福されたハウスと言っていいかもしれません。そこには古く「友、希望、贈り物、才能、将来の夢」といったテーマが並べられ、大吉星である木星が、ここに位置するとき喜ぶ、とされています。人間が人生において望みうるもののうちもっとも大きなものが、この11室という場所に関連付けられています。どれもお金では買えないもの、「授かる」しかないものたちです。こう考えてみて、自分自身を振り返ると、「私には、仕事以外でマメに連絡を取り合うような相手はいないし、これを目指しているとはっきり言えるような夢もないな」と、苦笑したくなります。ただ、それで自分がとても恵まれない不幸な人間だと感じるか、と言えば、そうでもないように思われます。「夢」と言えば「人生を賭けるような夢!」のイメージが浮かびます。「友」と言えば「終生信頼し合い、支え合い、いつでも何でも相談できる親友」を想像したくなります。でも、もしかすると、「夢」や「友」は、そんなに大それたことでもないのかもしれません。たとえば「日々の夢」は、そんなに高く輝かしいものではなくて、ただ「今日やるべきこと」「やってしまいたいこと」程度のものなのかもしれません。しばしば仕事を引退した人たちが「やるべきことや通う場所がなくなると、一気に老いる」と語ります。「夢」は、ここから一歩でも二歩でも先に進んだ場所にいる自分のビジョンだと考えると、このことはしっくりきます。日々のタスクは、ごく小さな単位の「夢」なのです。「友」も、「ズッ友だよ!」というような「友」だけが友ではありません。日々挨拶する隣人や顔見知りのコンビニの店員さん、行きつけの店のスタッフなど、「知人」レベルでもうっすらとした親愛の情が存在するもので、それで十分「友」なのかもしれません。たとえば災害に見舞われたようなとき、そうした「顔見知り」とは、すぐに声をかけ合ったり、助け合ったりできるでしょう。外国で孤独を感じているとき、自国の人に出会うととても嬉しくなる、といったことがあります。人間同士の心の距離とはそんなもので、お互いをわずかにでも「知っている」と思えれば、それで十分なのかもしれません。純粋で、完璧で、絶対的な「友」「夢」というのは、たしかにそうしたものを持っている人もいますが、多くの場合は幻想なのではないでしょうか。更に言えば、人間は成長し、変容します。それとともに、夢も友も、変わっていくものです。11ハウスで力を持つとされる星は前述の通り、木星です。木星は、射手座と魚座の支配星です。両者は柔軟宮、変容を司る世界です。夢も友も、変化の中にあるのです。「永遠の友」は、もしかしたら、存在しないかもしれません。でも、「この瞬間の友」は、いつでも作り得ます。先日、ある人がこんな話をしていました。「子供を自転車に乗せて走っていたら、後ろから走ってくる人がいて、見れば脱げ落ちてしまった子供の靴をとどけてくれようとしていた」というのです。走ってきてくれた人は「この瞬間の友」です。その靴が落ちるのを見たのは、走ってきてくれた人だけではないかもしれません。同じように拾おうとして、先を越されたので立ち去った、という人もいるかもしれません。みんなが「その瞬間の友」です。もしあなたが今、この稿の中に共感できる部分を見いだして下さったなら、あなたは私の「この瞬間の友」です。でも、さらに成長を遂げた未来のあなたは、この稿を振り返って、とても幼稚で陳腐だと感じるかもしれません。友情は、変化していきます。とはいえ、たとえば幼い頃に読んだ絵本を愛する気持ちが終生変わらないなら、その絵本は、瞬間の友であったと同時に、永遠の友です。……後編へ続きます。>>次回もお楽しみに(2021年8月25日更新)
2021年07月25日映画『妖怪大戦争 ガーディアンズ』(8月13日公開)の完成披露試写会が15日に都内で行われ、寺田心、杉咲花、大沢たかお、三浦貴大、大島優子、赤楚衛二、三池崇史監督が登場した。同作は1968年からの3部作、2005年の平成版とヒットを記録した映画『妖怪大戦争』の令和版。フォッサマグナに眠る古代の化石たちが1つに結集し、巨大な妖怪獣へと姿を変え、東京を向かうという未曾有の事態に、妖怪ハンターの血を継ぐ埼玉県・所沢市の小学生・渡辺兄(寺田)が「世界を救う勇者」に選ばれ、妖怪たちとともに大冒険を繰り広げる。「狐面の女」を演じた杉咲は「常にお面をかぶっての撮影だったので、普段見ている視界からだいぶ狭まった距離しか見れない中でアクションをするのが難しかったです」と振り返る。また妖怪キャストは特殊メイクで、杉咲も「3〜4時間くらいかかってる」と説明。「コーンロウという細かい編み込みのヘアスタイルにすごく時間がかかるんですけど、1回編み込んでもらうと1週間くらい外せなくて。そのままうちに帰ったりして、うっかり帽子かぶるの忘れてコンビニ行った時に妙な興奮があったりして、楽しかったです」と明かした。
2021年07月15日石井美保氏が美容誌の表紙を飾る2021年7月9日、美容誌No.1の『美的』は、2021年7月20日に発売される『美的9月号』において、美容家 石井美保氏を総計45ページにもわたって大特集することを、オフィシャルインスタグラムにて発表した。同誌の編集長は「石井美保さんの美容愛と熱量は本当にすごい!」と大絶賛。「結果、美容好きな読者の皆さんの期待に応える、美容誌としてとても王道な表紙&大特集になったと思っています!」としている。石井美保氏は自身のインスタグラムの中で、『美的9月号』について「是非永久保存版でお手元に置いて頂ければ嬉しいです。」と綴っている。石井美保氏のインスタグラムのフォロワーからは「すごい!ほんとにすごい!おめでとうございます」「購入して、永久保存版にします」「絶対買います」などのコメントが寄せられている。美しすぎる45歳石井美保氏は1976年6月23日生まれ。サンフランシスコ出身。麻布十番にて、まつげサロンを14年経営し、アイリストとして活躍。美容知識が豊富で、美容家としても活動している。オフィシャルブログのフォロワー数は11,000人以上。インスタグラムのフォロワー数は285,000人を超えている。(画像は石井美保オフィシャルブログより)【参考】※美的オフィシャルインスタグラム※石井美保オフィシャルインスタグラム※石井美保オフィシャルブログ※株式会社 ボーテスト
2021年07月15日大人気のライター・石井ゆかりさんによる連載コラム「石井ゆかりの幸福論」。 占いを通して、数々の人生や幸せのあり方を見つめてきた石井さん自身の言葉で紡がれる「幸福論」をお楽しみください。今回は、第10のテーマ、「自己実現」とはなにか。(後編)をお届けします。10.「自己実現」とはなにか。(後編)学業を修めて社会に出て、ひとつの仕事に就き、その仕事を定年まで続けて、引退後は晴耕雨読でのんびり暮らす。たとえばこのような人生を送った人には、第10ハウスのテーマ「キャリア、社会的立場」は、ごくわかりやすいものに思えるかもしれません。一方、様々な事情から社会的に複雑な道のりを歩んできた人、若いときに学びの機会が得られなかった人、結婚して仕事を辞めて家庭に入った人、「ヤングケアラー」のような立場に立たされ、ほとんど仕事を選べなかった人などの中には、「自己実現とは何か」というテーマの前で、怒りや痛みを抱きながら立ち尽くす思いをしている人が少なくありません。人に誇れるような社会的立場、収入がなければ、人生は失敗なのか。自分は幸福では無いのか。昨今では「承認欲求」という言葉が一般的になりました。「マウンティング」「キラキラ」といった言葉もよく見かけます。人から、社会的存在としてどう見えているかということを、だれもが気にしています。古い時代の第10ハウスのテーマに「評判」があります。社会的評判。人間が人生を賭けて目指す、最も高いところにあるものは、「社会的評判」なのでしょうか。社会的に評判がよければ、それこそが人生最大の幸福なのでしょうか。どんなに人からうらやましがられても、個人として幸福でなければ、なんにもならない。そう考える人もいます。パートナーや子供達から愛され、人から尊敬され、たくさんの友に囲まれることこそが人生の幸福であり、金や立場、名誉などはどれほどあっても意味がない、と語る人もいます。そうした話に耳を傾け、深く頷きながら、「そんな風に割り切れるのは、老人か宗教家だろうな」とシニカルに考える人がいます。「やりたいことをやるのが、一番だ」と言いきる人もいます。その「やりたいこと」がなんなのか、まるで解らずに、「やりたいことのない自分」を責めている人もいます。「やりたいこと」と言われて、ゲームをしたり遊びに行ったりすることを思い浮かべる人がいます。一方、「なんらかの活動をして社会的に名をなす」「儲かるビジネスをする」ことを「やりたいこと」と捉える人もいます。所属する組織の中で、どんどん地位を上げ、大きな権力を持とうとする人もいます。その権力をもって「世の中をよくしよう」と考えていたのに、いつか、権力を持って維持することだけが喜びとなっている人もいます。社会的に大きな力を持てば持つほど、それを失うことが怖くなり、自分の内側に閉じこもってしまう人がいます。自己実現とは、何なのでしょうか。社会的な成功や幸福とは、どんなものなのでしょうか。この問いへの答えは、たぶん、生きている人の数だけ存在するようにも思われます。私の知人に、生まれつきの重病と闘いながら生きた人がいます。その人は幼い頃「そう長くは生きられない」と言われながら、何度も危険な橋を渡りつつ、なんとか大人に成長しました。20代の頃、比較的病状が安定していたときに障害者採用で会社勤めをしましたが、数年で体調が悪化し、退職せざるを得ませんでした。病気のため、結婚したり子供を生んだりすることもありませんでした。退職した後、体調のよいときはボランティアをしたり、町内会の資料作成などの仕事を引き受けたりしました。老いた両親の体調が悪くなると、自分も辛い中で、なんとか面倒を見ました。たくさんの本を読み、映画を見、世の中のことを知ろうとしていました。病気のために足が悪くなっても、出かけるのが好きなお母さんを、色々な場所に連れ出しました。やがて病状が悪化し、50代の若さで亡くなりました。私たちは、自分の人生の全体を知ることはできません。いつも途中までしか解りません。もとい、死ぬ間際に「これが自分の人生だった」と総括することができる人もいるでしょう。ただ、私が知人の人生をこんなふうに短くまとめたようには、本人が捉えることは難しいのではないかという気がします。素晴らしい頭脳の持ち主だった知人が、「もし、病気がなかったら、どうだっただろう」と想像したくなることはありました。でも、病気のせいで知人の人生が「自己実現」を阻まれたのかというと、それはちょっと違うのでは無いかという気もするのです。もちろん、本人の思いと、他人の認識は全く異なります。知人自身は、自分の病を恨んでいたかもしれません。ただ、私から見れば、知人の人生は本当に力強く、ひたすら尊敬に値するものでしかありません。どんな有名人の人生、どんな成功者の人生とくらべても、知人の人生はなんらひけをとるものではありません。それどころか、私の目には、だれの人生よりもたちまさって感じられます。ドラッカーは「なにをもっておぼえられたいですか?」と問いかけました。たとえば自分が死んだ後で、自分のことを思いだしてくれた人が、「あの人はこんな人だった」と語るとして、それはどんな表現だったら満足か、というのです。「あの人は野球の名選手だった」「あの人は名監督だった」などと言われたい人もいるでしょう。「あの人は素晴らしい職人だった」「ユニークな芸術家だった」「多くの人の命を救った医師だった」などと言われる人もいるでしょう。「情熱的な営業マンだった」「誰よりも愛されたガイドだった」「最高の父親だった・母親だった」「かけがえのない親友だった・恋人だった」等と言われたい人もいるかもしれません。人の人生は一言でまとめられるようなものではありませんが、その人と関わった人には、なんらかの記憶と印象が残ります。私は知人の印象を、「誇り高く、強く、人間として限りなく尊敬できる人生を送った人だった」と記憶しています。第10ハウスがもし「評判」ならば、ドラッカーの問いは正鵠を射ています。「なにをもって記憶されたいか?」という問い、そしてそのあとには「そう記憶してもらえるような生き方をしているか?」と続きます。その答えこそが、第10ハウスの幸福の答え、なのだろうと思うのです。……後編へ続きます。>>次回もお楽しみに(2021年7月25日更新)
2021年06月25日西島秀俊主演、濱田岳、神尾佑、石井杏奈らが共演する「シェフは名探偵」の2話が6月14日放送。石井さん演じる金子のツッコミに「良い突っ込み」などの声が上がるとともに、三舟のヴァン・ショーには「必殺技」という反応も多数寄せられている。累計発行部数29万超の人気小説シリーズ「タルト・タタンの夢」、「ヴァン・ショーをあなたに」、「マカロンはマカロン」を、ドラマプレミア23枠でドラマ化する本作。冷静沈着そして穏やか、一見何を考えているかわからないが実はお節介焼きで、訪れた客の悩みや抱えている問題を解決していく名探偵でもあるフレンチレストラン「ビストロ・パ・マル」のシェフ、三舟忍役に西島さん。三舟にその記憶力を見初められギャルソンをすることになる高築智行を濱田さんが、スーシェフ(副料理長)をしている志村洋二を神尾さんが、ソムリエの金子ゆきを石井杏奈が、「ビストロ・パ・マル」のオーナーでもある青年実業家の小倉大輔を「劇団EXILE」佐藤寛太がそれぞれ演じる。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。「パ・マル」に常連客・御木本遥から予約の連絡が入る。メインは“ガチョウのコンフィのカスレ”希望とのことで、同席する人気エッセイスト・寺門小雪のリクエストらしい。小雪のエッセイによれば、パリにいた頃、小雪は当時の恋人・アンリから「財布を落として小雪の誕生日を祝うお金がない」と言われ、100ユーロ貸す。そのお金で「おいしい料理とワインを用意して」と伝えるも、翌日アンリは誕生日ディナーだといってガチョウのカスレを振る舞う。「これは特別なガチョウなんだ」というアンリに、小雪は“100ユーロも貸して安いガチョウだなんて”と失望。さらにその日が誕生日の1日前だったこともあり、小雪はアンリのもとを去ったという。小雪に2種類のカスレを提供する三舟。2皿目のカスレがアンリのカスレと同じ味であることに小雪は驚く。三舟はアンリが誕生日当日にフォアグラを出すつもりだったのではと話す…というのが今回のストーリー。1皿目のカスレの作り方を自慢げに説明する志村だが、金子から2皿目がどんなカスレか聞かれ「実は俺も知らない」と解答。そこに「知らねえのかよ」と“即ツッコミ”を入れる金子。そのテンポ感に「良い突っ込み」「すっごくかゆいところに手が届く石井杏奈さんのリアクション」「石井ちゃんの味が良すぎるwww」などの声が。「石井杏奈ちゃん、金子ゆき役ピッタリだー」と石井さんに賞賛の声が送られる。その後、小雪のもとにアンリから連絡が来て、再会する予定だということが明かされる。その場面で前回に続きヴァン・ショーが出されるのだが、このシーンに「きたよきたよ!ヴァンショー」「ヴァンショーキタ━━━━━━(゜∀゜)━━━━━━ !!!!!」などの反応が。「ヴァン・ショーのことは、三舟シェフの必殺技みたいなものだと思ってる」「シェフの必殺技、ヴァン・ショー!」などといった声も多数投稿されている。(笠緒)
2021年06月15日映画『るろうに剣心 最終章 The Final / The Beginning』(公開中)のグランドフィナーレイベントが4日に都内で行われ、佐藤健、武井咲、青木崇高、土屋太鳳、有村架純、村上虹郎、北村一輝、江口洋介、大友啓史監督が登場した。和月伸宏の同名コミックを実写化した同シリーズは、『るろうに剣心』(12年)、『るろうに剣心京都大火編』『るろうに剣心 伝説の最期編』(14年)と3作合わせて累計興行収入125億円以上、観客動員数は980万人を突破した大ヒット作。幕末に人斬り抜刀斎として恐れられた剣心(佐藤)が、不殺(ころさず)を貫きながら仲間と平和のために戦う姿を描く。「最終章」は、原作では最後のエピソードとなる「人誅篇」をベースに縁(新田真剣佑)との究極のクライマックスが描かれる「The Final」と、原作では剣心が過去を語るかたちで物語が進む「追憶篇」をベースに、"十字傷の謎"に迫る「The Beginning」の2部作となる。この日は同じ場所でまず「The Final」大ヒット舞台挨拶が行われ、佐藤、武井、青木、土屋、江口、大友監督が登場。その後「The Beginning」公開初日舞台挨拶に佐藤、有村、村上、北村、江口、大友監督が登場した。続けて舞台挨拶が行われることから、「The Final」メンバーから「The Beginning」メンバーへの質問を求められ、武井は「有村さんに、薫が『The Final』で(有村演じる)巴さん寄りの髪型になっていたことについて、『巴に似せた薫はどうだったか』聞きたい」と語る。撮影中の様子について、佐藤は「大友監督がシーバーで『もっと巴みたいにして!』という指示を出していたのを武井さんが漏れ聞いてた」と明かし、武井も「すごい気になってて、ヘアメイクさんが何度も来るんですよ。剣心(佐藤)にも『前の薫と髪型違くない?』とか言われて」と明かす。「縁(新田真剣佑)にとって(巴の姿が)フラッシュバックするような存在であったり、色んな思いがあるとは存じていたので……」という武井だが、自身の質問について「重たいよねえ」と苦笑も。佐藤が「メンタルがすごいよ。本人によう聞けるな! 絞り出して1番聞きづらいことを聞いてる。『私、合格ですか?』って」とつっこむと、武井は「そういうのじゃない! 『私、合格でしょうか……?』って」と言い方を訂正する。大友監督は「いいんじゃないですか、バチバチやって下さいよ」と面白がり、武井は「先に謝っておきます、すいません!」と頭を下げた。武井からの質問を「The Beginning」公開初日舞台挨拶で受けた有村は、「あの、とても美しかったです」と答え、なぜか佐藤は「ありがとうございます」と感謝する。有村は「『美しい』にも理由があるんですけど、巴と薫さんの性格にはきっと違ったものがあると思うんです。巴からみた薫さんはすごく無邪気だったり素直だったり、巴にないものをたくさんもっていらっしゃるので、とてもまぶしい人なのではないかなと思いました」と推測。佐藤は「うちの薫がすいませんでした」と質問のことを謝罪していた。
2021年06月04日いま注目が集まっているグリーン。ペールトーンから渋めの色みのものまで、今年は幅広く登場中。オレンジやピンクなど…ビビッドな色合わせで、女優・石井杏奈がフレッシュに着こなします。グリーン×グリーンで魅せる上級者コーディネート。色みの異なるグリーン同士を合わせた装いは、他を白で統一することでぐっと取り入れやすく。ニットベストはサイドがリブ編みで、着心地も抜群。ベスト¥26,400パンツ¥28,600(共にアンスリード/アンスリード青山店 TEL:03・3409・5503)トップス¥39,600(トーガ プルラ/トーガ 原宿店 TEL:03・6419・8136)イヤリング※2つセットで¥7,700(トーガビリリース/トーガ 原宿店)ブーツ¥37,400(ファビオ ルスコーニ/メゾンスペシャル 青山店 TEL:03・6451・1660)スカートスタイルを、グリーンジャケットでモードに昇華。ボリュームたっぷりのティアードスカートに、マニッシュなトップスを合わせればモードな雰囲気に。ユニークな形状のハットで、遊び心もプラス。ジャケットは、ロングコートとしても着られる2way仕様。コート¥181,500スカート¥121,000(共にプラン シー/パラグラフ TEL:03・5734・1247)中に着たシャツ 参考商品(ストロングザ/エムエイティティINFO@THE-MATT.COM)ハット¥20,900(タア/タア トウキョウinfo@tahtokyo.com)グリーン×ピンクの2色使いで、個性派アイテムをまとめる。軽やかなナイロン素材のワンピースに、発色の良いビーズバッグやターバンをオン。ビビッドなアイテム同士も、色を絞ることでまとまりのあるスタイルに。ワンピース¥61,600(チカ キサダ TEL:03・6450・5870)ターバンキャップ¥2,750(オトエ TEL:03・3405・0355)イヤリング¥5,830(ジュリー シオン/レイ ビームス 新宿 TEL:03・5368・2191)ビーズバッグ 参考価格¥42,927(スーザン アレクサンドラ/リディア TEL:03・3797・3200)タイツ¥1,100(ぽこ・あ・ぽこ TEL:03・3477・5006)シューズ¥41,800(メゾンエウレカ/オン・トーキョーショールーム TEL:03・6427・1640)女性らしさを感じられる、ハンサムな着こなし。淡いグリーンのセットアップは、存在感のあるアクセサリーでエッジを利かせて。インナーで素肌を見せて、抜け感も演出。ジャケット¥84,700パンツ¥44,000(共にアクネ ストュディオズ/アクネ ストゥディオズ アオヤマ TEL:03・6418・9923)カーディガン¥39,600(トーガ プルラ/トーガ 原宿店)イヤリング¥19,800チョーカーにしたカチューシャ¥12,100(共にフミエタナカ/ドール TEL:03・4361・8240)リング(右手)※3本セットで¥81,000(シャルロット シェネ/エドストローム オフィス TEL:03・6427・5901)リング(左手)¥57,200(オー・ソンタイ/エムエイティティ)ベルトはスタイリスト私物いしい・あんな1998年7月11日生まれ。東京都出身。女優として、映画や舞台、CMなどマルチに活躍。現在、ドラマ『シェフは名探偵』(テレビ東京系・毎週月曜23時06分~)に出演中。※『anan』2021年6月9日号より。写真・大野隼男(えるMANAGEMENT)スタイリスト・二宮ちえフードスタイリスト・KAORU(HANABI)ヘア&メイク・村上 綾(by anan編集部)
2021年06月02日石井美保さんの「美肌をつくる極上レシピ」女性誌や美容系広告への出演などでもおなじみとなっている美容家の石井美保さんによる新刊『石井美保のBeauty Soup』が発売された。この新刊には「美肌をつくる極上レシピ」という副題がつけられており、石井さんにとって初のレシピ本となる。A5判で1,650円、光文社より発売中となっている。肌の質を上げる・内臓を休める・心を満たす1976年、米・サンフランシスコに生まれた石井美保さんは現在44歳。トータルビューティーサロン「Riche(リッシュ)」を主宰。著作『一週間であなたの肌は変わります 大人の美肌学習帳』の「こすらない洗顔」が話題となり、2020年美容本ランキング1位を獲得している。石井さんは「肌の質を上げるにも、内臓を休めるにも、心を満たすにも、スープが1番」だと語り、これまでに5冊の美容本を発表してきたが、今回は「食」により体の内側から美容にアプローチする。「石井美保の定番美肌スープ」「体を温める韓方美肌スープ」「週末に作りたいスペシャルケアスープ」「一杯で満足 食べてキレイになるおかずスープ」「毎日スープ生活を続けるヒント」を紹介。著者が毎日食べている16のスープのほか、スペシャリストのアドバイスによるレシピも掲載されている。(画像はAmazon.co.jpより)【参考】※石井美保のBeauty Soup 石井美保 - ノンフィクション、学芸 - 光文社
2021年06月01日おうち時間がマンネリぎみなら、旅行に行った気分になってみませんか?成城石井の新作台湾茶と相性抜群の定番人気アジアンフードなどを、成城石井のバイヤーが伝授してくれました。杏仁豆腐や発酵バターのミニクロワッサンなどおなじみの人気商品がぞくぞく登場です!成城石井フード&ドリンクでアジア旅行気分に最近、おうち時間を楽しむネタ、尽きていませんか?海外旅行にでも出かけたい!なんて欲求も出てきていることでしょう。でも、おうちの中だって旅行気分を楽しむことができるんです!成城石井の上質で人気の台湾茶とアジアングルメなら、たちまち台湾やアジア旅行気分に。今回は、成城石井の定番人気のドリンクやフードの中から、今年2021年2月に発売された「成城石井 東方美人茶」と相性の良いフードをグロサリー課のバイヤー原口さんに聞きました。魅惑の甘い香りに酔いしれる「東方美人茶」「成城石井東方美人茶」¥572(税込)成城石井の台湾茶シリーズのうち、今年2月に新発売されて以来、最も売れているという東方美人茶。その「東方美人(オリエンタル・ ビューティー)」の名の理由は、優雅な香りと味わいからきています。台湾三大烏龍茶の一種で、栽培もむずかしいことから台湾でも高級なお茶といわれているそう。台湾から自社輸入したという本場の味が、おうちで手軽にティーバッグで楽しめます。原口さんによれば、この東方美人茶は果物や蜂蜜を思わせる甘い香りが最大の特長だそう。渋みが少なくまろやかで、後味はすっきりと爽やか。葉をカットしていないフルリーフの茶葉を使用することで、素材本来の香りと味わいを最大限に引き出しているそうです。味わいをメインに楽しむことが多い日本茶に対し「香りを楽しむお茶」ともいわれる台湾茶は、豊かな香りで気分をリラックスさせてくれ、ゆったり過ごすおうち時間にぴったりだといいます。ぜひティータイムに楽しんでみませんか。東方美人茶×成城石井の人気フードのおすすめペアリング東方美人茶は、ほのかな甘みに加え、紅茶にも似た風味があるので、パンやデザートなどと特に相性が良いお茶だとのこと。そこで、成城石井で販売されている自家製のデザートやパン、惣菜などから、東方美人茶に相性の良いおすすめペアリングフードを原口さんに伝授してもらいました!1.デザート「成城石井自家製 モーモーチャーチャー」¥431(税込)モーモーチャーチャーとは「ごちゃ混ぜ」を意味するマレーシア生まれのスイーツ。成城石井ではおなじみの人気アジアンスイーツのひとつです。ココナッツブラマンジェとアングレーズソースの濃厚な甘みが、まろやかな味わいの東方美人茶とベストマッチ。原口さんイチオシの組み合わせだそう。「成城石井自家製 フレッシュ柑橘とメロンの杏仁豆腐」¥411(税込)こちらも成城石井の大ヒットスイーツ!杏仁豆腐とともにナタデココが入ったフレッシュな味わいが大人気。「柑橘の甘酸っぱさとクリーミーな杏仁豆腐が、マイルドな甘さの東方美人茶とよく合います」(原口さん)。2.パン「成城石井自家製 北海道美瑛産小麦とマスカルポーネのバターロール5個」¥323(税込)シンプルながら根強い人気の、気軽に食べられるバターロール。マスカルポーネとバターのほんのりとした香りが、東方美人茶と相性が良いとか。「発酵バターのミニクロワッサン8個」¥431(税込)このミニクロワッサンも、成城石井では定番の人気パン。原口さんいわく、発酵バターの芳醇な香りが、東方美人茶と相性が抜群なのだそう!3.自家製惣菜などお食事系「成城石井自家製 海老とオクラのシンガポール風焼ビーフン」¥539(税込)成城石井ファンの間では美味すぎると評判の焼きビーフン。海老のうまみとレッドカレーペーストの辛さが、東方美人茶のまろやかな甘みと相性が良いそう。東方美人茶は後味すっきりなので食中、食後ともにおすすめとのこと。「成城石井自家製 具だくさん海老パッタイ」¥647(税込)パッタイとは、お米を使った麺を炒めて作るタイの定番料理。成城石井自家製のパッタイは、海老、炒め卵、ニラ、厚揚げ、たくあんなど具だくさんが魅力!スイートチリやナンプラーを使用した本格的な味付けになっているため、東方美人茶の甘さとすっきりとした後味がよく合うそうですよ。杏仁豆腐や発酵バターのミニクロワッサン、シンガポール風焼ビーフンなど、おなじみの成城石井の人気のフードの美味しさを引き立ててくれる東方美人茶。爽やかな味わいに、これからの季節にもぴったりといえそう。アジアンフードなら、アジア旅行に出た気分になれるかも。東方美人茶は予想を上回る売れ行きにより、店舗によっては在庫がわずかな場合もあるので、ぜひお早めに!とはいえ人気に応える形で7月上旬には再入荷予定とのことなので、チャンスを逃してしまったなら、再入荷を楽しみにしていましょう。※今回紹介した商品は、在庫状況により、一時的に取り扱いがない場合があります。文・椎原茜
2021年05月30日女優の柴咲コウが25日、都内で行われた映画『クルエラ』の公開直前イベントに出席。作品の主人公であるクルエラをイメージした、パンク風のドレスを披露した柴咲。赤色の服は「10年くらい着ていない」といい、「その反動で最近は情熱を感じる色を身にまといたくなった。今日の気持ちとぴったり。色があると元気になる」とご満悦だった。本作は、ディズニーアニメーション『101匹わんちゃん』に登場するヴィラン(悪役)・クルエラが主人公。1970年代の英国ロンドンを舞台に、いかにして彼女はヴィランへ変貌したのか、その誕生秘話を描く。主演は『ラ・ラ・ランド』でアカデミー賞の主演女優賞を受賞したエマ・ストーンが務めている。柴咲はクルエラの日本語版声優を担当。アニメ声優は経験あるが、吹き替えは本作で初挑戦となった。「映画として完成されている作品声を入れるのは難しかった。口も合わせないといけないので。俳優さんが声優をやるとよくなりがちなのですが、120%出し切ってもその声を聞くと全然出せていないっていう。その現象が起こりましたね。役者は無言の芝居ができるけど、声優では声にすべてを吹き込まなければならず、そこが苦労しました」とアフレコを回想した。吹き替えのほか、エンドソングも歌唱している。「歌詞がぐっとくる。クルエラとして生きていくんだという決意がすべて閉じ込められている。“心の声に従う”というキーワードは大切だと思っていて、共感した」と魅力を力説。レコーディングは「覚悟を持って臨んだ」といい、収録後のミックスチェックも立ち会ったという。「もともと英語で歌われている曲。英語と日本語では響きが違うので、息を吸う加減とか色々細かく検証しました」と熱を込めた。本作ではクルエラが「心の声」に従って生きる様が映し出されているが、柴咲自身も「心の声に従って生きてきていると思う」と自己分析する。「協調性も大切だと思うけど、自分自身が一番の味方であり、応援者であり、支持者でありたい。これからも正直に生きていきたいですね」と語った。また、現在の夢について話題がおよぶと「夢というからには小さいことを言ってはいけない。大きいこと言う」とし、「コミューンを作ること!」と宣言。北海道と東京の2拠点生活を送っているが、「北海道で共同ファームを持っていますが、自分の思いに共感する人を集めてユートピアみたいなことができたらいい。馬に乗って、畑を耕して、みたいな」と願望を明かした。『クルエラ』は、5月27日より映画館で、5月28日よりディズニープラス プレミアアクセスで公開。
2021年05月25日大人気のライター・石井ゆかりさんによる連載コラム「石井ゆかりの幸福論」。 占いを通して、数々の人生や幸せのあり方を見つめてきた石井さん自身の言葉で紡がれる「幸福論」をお楽しみください。今回は、第10のテーマ、「自己実現」とはなにか。(前編)をお届けします。10.「自己実現」とはなにか。(前編)「私は今、子育て中なので、占いに『仕事』と書いてあっても、関係がありません。どのように読んだらよいでしょうか?」「今は仕事をしていないので、占いに『目標達成』『ミッションのスタート』『社会的立場やキャリア』などの表現が出てくると、自分のことではないと思ってしまいます」過去にこうしたご質問を、しばしば頂いてきました。「仕事」か、「家庭」か。現代ではかなり変化も出てきましたが、それでも尚、この命題が多くの女性の目の前に置かれる状況は、少なくとも日本の社会では、続いていると言わざるを得ません。星占いで用いる第10ハウスは、一般には「仕事」「キャリア」「職業」などを象徴するといわれます。実際、「私の適職は何ですか?」などのご質問があればまず、第10ハウスに注目する占い手が大半だと思われます。もちろん、それ「だけ」では回答できませんが、まず最初の一歩として第10ハウスの様子を見るのは王道です。雑誌の記事等で占いを執筆する上でも、第10ハウスに星が入れば「目標達成」「仕事が忙しくなる」「キャリアの転機」などと書くことになります。では、第10ハウスは本当に、「子育てや介護で、主に家庭の中のことを担っている人」には、「関係がない」のでしょうか。ホロスコープの円で、第1ハウス-第7ハウスカスプのライン、これは言わば「地平線」、あるいは「地面」です。ゆえに、第1ハウスから第6ハウスの半円は、「地面の下」です。一方、第7ハウスから第12ハウスは「地面の上」です。ホロスコープを読む上で、地面の下にあたるハウスは「内側の世界、プライベート、原点、個人」を象徴し、地面の上にあるハウスは「外界、他者、パブリック、世の中、集団」を象徴する、と大きく捉えることができます。もちろん、各ハウスの機能を細かく見ていけば、12ハウスのテーマには「隠遁」があったり、6ハウスは「義務、責任」だったりと、簡単に「プライベートか、おおやけのことか」というふうに割り切ることは難しいのですが、ハウスのイメージを掴む上では、「見えている空は外界で、見えない部分はインナースペース」と捉えると、だいぶ解りやすくなります。そう考えると、9、10、11ハウスあたりは、ホロスコープにおいて「もっとも広い場所」「最も遠い場所」です。一人の人間として生まれて、成長とともにどんどん行動範囲を拡大した結果、たどり着くのが9ハウスから11ハウスあたりというわけです。12ハウスになると、第1ハウス、つまり「スタートライン」が視野に入ります。私たちはぐるっと世界を巡って、最終的にはなんらかのかたちで、またもとの世界に戻ろうとするものなのかもしれません。人生において目指していく、一番遠い場所。人生でたどり着ける、一番高い場所。これが第10ハウスのイメージです。とするなら、たとえば幼い頃から「結婚して温かい家庭を作り、子供を育てる」ことを夢見ていた人は、第10ハウスは「自分が創り上げた家庭」であっておかしくありません。実は、古い時代のホロスコープ解釈では、第10ハウスのテーマとして「子供」が置かれていたこともあるのです。かつて、各種産業の家族経営や世襲が一般的だった時代には、家を継いでくれる確かな子供を持つことは、社会的使命に近いものでした。場合によっては、その人自身の社会的評判や地位に直結することだったのです。いまだに「家の跡継ぎを産み育てること」を子供に要請する人々は存在します。子供を育てることは、社会的なテーマだったのです。一方現代では「子供を持つことは、あくまでプライベートなこと」なのでしょうか。そう考えている人もたくさんいますが、本当は、そうではありません。もし本当に子育てが個人的生活だけに帰属するテーマであるなら、たとえば義務教育という考え方や子供のための各種施設、青少年を保護するための法律などは、存在しなくてもよいはずです。子供は未来の大人であり、社会の構成員です。どんなに親子が親しく深い愛情で結ばれていても、親と子供は別々の人間であり、子供には子供の社会的権利があります。子供もまた「他者」です。子供と関わるということは、個人としての情愛の問題だけに留まりません。それは、かつて以上に社会的な活動なのです。会社で同僚や上司や顧客と関わるのと同じように、社会的関わりという側面を多量に含んでいるはずです。……後編へ続きます。>>次回もお楽しみに(2021年6月25日更新)
2021年05月25日俳優・田村正和さんの訃報を受け、フジテレビ系ドラマ『古畑任三郎』シリーズで共演した俳優の石井正則が19日、追悼コメントを発表した。19日に自身のツイッターを更新した石井は「一報を聞いた時、その場で動けなくなりました。2~3時間そのままでいたみたいです」と、田村さんの訃報を知った際の状況を説明。続けて「『古畑任三郎』で、田村さんと過ごした時間は、自分の礎です」と記し、「今はまだとても動けそうにありませんが、古畑さんの部下として、これからもしっかり動けるよう努めて参ります。ですので、ゆっくり休まれてください。古畑さん。ありがとうございました」と感謝の気持ちを伝えた。そして最後に「田村正和さんのご冥福を心よりお祈りいたします」と哀悼の意を表した。田村さんが主人公・古畑任三郎役を演じた人気ドラマ『古畑任三郎』。石井は同作で、古畑をサポートする刑事・西園寺守役を演じていた。
2021年05月19日おいしいものに敏感な人たちに人気の『成城石井』。高品質なオリジナルブランド商品や自家製食品をはじめ、選りすぐった輸入食品などが揃っているため、素材のよさと味にこだわる食通に親しまれています。なかでも化学調味料無添加の惣菜や自家製スイーツは大人気。そこで、「成城石井大好き」というファンが「見つけたら絶対買いたくなる!」とSNSでも評判の人気商品に注目してみました。■売り切れ覚悟! 数量限定販売の大人気「スプレッド」おうち時間が増え、ますます需要が高まる成城石井ですが、「家の近くに店舗がないので、なかなか行けない」という方もいるはず。そんな方にはオンラインショップもあるので、ぜひチェックしてみたいところですが…。成城石井マニアに人気の味として、まっ先にご紹介したいのが、いつものトーストがスイーツのようになるという数量限定販売のスプレッド。●いちごバター多くのインスタグラマーさんたちがこぞっておすすめするのが、成城石井の大人気商品のひとつ「いちごバター」(税込754円)。「国産いちご100%使用で、いちごの酸味とバターの風味が合っていておいしい」として、数量限定で入荷されるたび、すぐに売り切れてしまうと噂の商品です。なかでも、いちごバターの特別バージョンとして「あまおう いちごバター」(税込861円)をおすすめするのは、インスタグラマーのseijoishii__maniaさんこと、成城石井マニアさん。 成城石井マニアさん のInstagram(@seijoishii__mania)より 「あの成城石井の大ヒット商品『いちごバター』のプレミアム版、見たら買いです。数量限定の再販中に私もさっそくお取り寄せしました」とのこと。 成城石井マニアさん のInstagram(@seijoishii__mania)より「半年ぶりのお味は…やっぱりおいしい!あまおうならではのジューシーな甘みと、バターでまろやかになった酸味が絶品。アイスやパンケーキのトッピングにもぴったり」といいます。 「あまおう いちごバター」の抽選販売に応募し、みごと当選したというtoukoiceこと、東子さんもその味に感激したそう。 東子さん のInstagram(@toukoice)より「食パンをトーストして、その上にいちごバターをのっけ。果肉たっぷりで、あまおうの甘さとバターのコクが合わさって美味しすぎー」と東子さん。「パンと合わせたら最強ですが、ついついスイーツ感覚でそのまま食べてしまって無くなりそうです」といいます。通常のいちごバターも、プレミアム版の「あまおういちごバター」も数量限定でときどき販売されるので、「見つけたらラッキー!」と日頃からアンテナを貼って、チェックしてみることをぜひおすすめします。■自分へのご褒美にしたい「自家製スイーツ」●自家製プレミアムチーズケーキ「成城石井に行ったら、これを買うのが楽しみ!」という人が多い自家製ケーキ。素材にこだわって作られているので、「いつものおやつタイムもちょっぴり贅沢気分が味わえる」と評判です。なかでもファンの間で一番人気ともいわれ、有名なのがプレミアムチーズケーキ(税込854円)。 Ryouさん のInstagram(@noa_ke)より インスタグラマーのnoa_keさんこと、Ryouさんも「成城石井で人気のプレミアムチーズケーキは、6種のナチュラルチーズの濃厚な味がお気に入り」といいます。「クリームチーズ、レッドチェダーチーズ、マリボーチーズ、ゴーダチーズ、マスカルポーネ、パルメザンチーズが入っていて、もう~濃厚!! 贅沢。おつまみにも良さそう」とRyouさん。たしかにプレミアムという名が付いているだけありそう。ナチュラルチーズがこんなに入っていたら贅沢ですね。 amiegoさん のInstagram(@amiego.1130)より インスタグラマーのamiego.1130さんこと、amiegoさんはこのプレミアムチーズケーキを差し入れにいただいたそうですが。「チーズケーキ自体が濃厚でしっとりしていて美味しいのはもちろんだけど、ナッツとかレーズンとかがゴロゴロ入っていて食感も楽しいのが特徴」と詳しくレポ。「ナッツとレーズンで味に深みも出ているような…。上にかかってるフワフワがちょっと焼きが入っていて香ばしいし、チーズケーキが濃いので、個人的に大好きです。一度は食べてみて!」と絶賛しています。まだ食べたことがないという方は、ぜひこの定番チーズケーキからスタートしてみるといいでしょう。●自家製イタリア産シチリアレモンのチーズケーキチーズケーキといってもいくつかの味がありますが、定番をしのぐ味として、いま注目を集めているのが自家製イタリア産シチリアレモンのチーズケーキ(税込1070円)。「お弁当・お惣菜大賞2021」スイーツ部門で最優秀賞を受賞したという話題の味だそうですが。シチリア産レモン果汁の爽やかですっきりとした酸味がおいしいと、いま人気急上昇のスイーツとか。インスタグラマーのrikyan_gurumeさんこと、りきゃんさんもその評判に魅かれて試してみたそうですが、「プレミアムチーズケーキを超えるかも!?」とのこと。 りきゃんさん のInstagram(@rikyan_gurume)より 「普段はプレミアムチーズケーキを買うんだけど、最優秀賞っていうのにつられて買ってみたら、結果は大正解!」とりきゃんさん。チーズケーキの上にはバターと練乳を使用したレモンミルククリームとピスタチオがのっているそうですが、「ピスタチオは甘くて食感もよくていいアクセント。レモンの風味がしっかりてあって、濃厚しっとりだけどさっぱり。クオリティの高いチーズケーキなのに、お値段は1000円程度」とコスパのよさも伝えてくれます。「テレビやSNSでも話題なんだって! これはリピート決定」というのでぜひ試してみるといいでしょう。●トランシェ・ド・キャラメルショコラ1週間の終わりにスイーツを食べたくなるというta.26206.roomさんこと、taaaさんがおすすめするのは、こちら。「今週のご褒美スイーツは成城石井のキャラメルショコラケーキ」とtaaaさん。 taaaさん のInstagram(@ta.26206.room)より 「苦味の効いた大人な感じのチョコケーキ。好みな味です」といいます。同じように「本日の食後のぜいたく」として、「成城石井のトランシェ・ド・キャラメルショコラは、見た目にも鮮やかで上質感があるが、食べてみても納得の逸品!」とおすすめしているのは、na_kirakira0113さんこと、ら・れーぬさん。 ら・れーぬさん のInstagram(@na_kirakira0113)より 「チョコレートの層は見た目よりもくどさはなくクリームの層とも相性が良く、琥珀を彷彿とさせる上のキャラメル部分は適度な甘さと苦みでいっそう味わい深くさせる」というので、自分へのご褒美スイーツにぴったりといえそうです。●宇治抹茶のポルボローネ和風のスイーツがお好きな方にはこちら。インスタグラマーのnonoka17229033さんこと、なかにしののかさんがおすすめするのは、「宇治抹茶のポルボローネ」(税込486円)。 なかにしののかさん のInstagram(@nonoka17229033)より 成城石井のオリジナルブランド「desica」シリーズの焼き菓子のひとつですが、「こんな美味しいポルボローネ、他にはないので紹介します」というののかさん。1袋12〜3個入り。ひとくちで食べると、結構大きめでボリュームがあるそう。その味は、「非常に濃厚なお抹茶の香りと、がつんとしたほろ苦さが楽しめるほろほろ食感のクッキーです。ポルボローネにたくさんのお抹茶シュガーがまぶされていて、袋に残ったお抹茶シュガーをスプーンですくって食べたいほど(笑)。とにかくお色味の美しさ、お抹茶の苦味と香りにパンチがあります」といいます。店舗に行けば通年で買えるのがいちばんの魅力というので、お試しあれ。どのスイーツもおいしそうなので、3時のティータイムや食後にいただく時間が楽しくなりそうです。■毎日のごはんにも特別な日にも大活躍!「自家製惣菜&オードブル」あと一品おかずが欲しいというときに、あると便利なお惣菜。成城石井の自家製惣菜はそんなときに活躍してくれる「おいしい惣菜が揃っている!」と評判です。とくに化学調味料無添加、素材にもこだわっているということから、惣菜の品質が高い高級スーパーというイメージを持っている方も多いよう。家の近くにあるので週に4、5日は通っているというほど、「成城石井が大好き」というブログ「くらすいえ2」のkurasuieさんもそんなおひとり。●自家製ジューシー焼売いろいろなお気に入りの味があるというkurasuieさんが、「惣菜では一番好き!」というのがこちら。「惣菜部門でリピしまくっているのは、自家製ジューシー焼売(税込647円)」といいます。エキサイトブロガーkurasuieさんのブログ記事「 【オススメ】大好きな成城石井で必ず買うもの~ 」より「これが超美味しいんです。大きさもひと口サイズで丁度良いのであと一品足りない時にとっても便利です」とkurasuieさん。国産豚を使用し、化学調味料も無添加なので、お子さんのいるおうちでも安心。「たまねぎがたっぷり入っていて、味に飽きがこないのもお気に入りポイント。仕事が忙しくてどうしてもおかずを作れない!なんて時にお世話になっております」といいます。自家製焼売はこのジューシー焼売のほか、タラバガニとホタテをトッピングした焼売もあり、3種類がセットになった商品もあるそう。タラバとホタテの色合いが入ると見た目にもちょっと贅沢になるので、おもてなしやちょっと特別な日には3種の焼売を揃えてみるのもいいでしょう。●シュリンプカクテル夕食のおかずにはもちろん、おうち飲みしたいときのオードブルやサラダにおすすめしたいのはこちら。インスタグラマーのmi_yan0101さんこと、みーやん関西グルメさんがおすすめするシュリンプカクテル(税込1079円)です。 みーやん関西グルメさん のInstagram(@mi_yan0101)より 「成城石井に行って、あったら必ず買うこの商品。柔らかめのぷりっぷりのえびにピリ辛なサルサソースがついていておいしい」とみーやんさん。 みーやん関西グルメさん のInstagram(@mi_yan0101)より 「酸味のきいたサルサソースがなんともいえないおいしさ」だそうですが、結構辛いそうなので、「お子様や辛いの苦手な方はマヨネーズで食べるのもおいしい」といいます。食卓に並べただけでもちょっとリッチな気分が楽しめそうです。●成城石井スモークサーモン最後にもうひとつ、多くの方においしいと評判なのがスモークサーモン(税込1079円)。前出のブロガーkurasuieさんも「我が家が一番お気に入りで購入しているのが成城石井のスモークサーモン」といいます。エキサイトブロガーkurasuieさんのブログ記事「 【オススメ】大好きな成城石井で必ず買うもの~ 」より 「適度に厚みがあり、しっとりねっとりした舌ざわりがたまらない、家族全員が大ファンのスモークサーモン」というkurasuieさん。「そのまま頂いたり、サラダにのせたり、パスタの具材にしたりサンドウィッチにしたり」と用途はいろいろだそうですが、「どんな食べ方でもおいしい」といいます。また、成城石井が大好きというブログ「~Little Happy~」のlittle happyさんも成城石井のスモークサーモンが大のお気に入りだそう。エキサイトブロガーlittle happyさんのブログ記事「 オードブルにおすすめ!成城石井の人気商品! 」より 「わが家が成城石井に行ったら必ず買う商品は、成城石井スモークサーモンスライス。じっくりと調味、熟成して丁寧にスモークされたサーモンは、香りも強く脂がのっています。チリ産のトラウトサーモンを使用し、北海道で製造しているんですって」といいます。「成城石井の売れ筋商品がテレビ番組で紹介されていたのですが、スモークサーモンは『売れ筋TOP10』に入る人気商品だそうですよ。たしかに一度食べれば納得!の味」とlittle happyさん。 エキサイトブロガーlittle happyさんのブログ記事「 オードブルにおすすめ!成城石井の人気商品! 」より 「味は本当に文句なしで香りも良く、肉厚なサーモンは食べ応えがあります。形もそろっていてサイズもとても大きいので おもてなしやパーティーのオードブルにぴったり!」と絶賛。 エキサイトブロガーlittle happyさんのブログ記事「 オードブルにおすすめ!成城石井の人気商品! 」より 「スパークリングやワインにも合うのです~。レモンを添えてスモークサーモンを並べるだけで立派な前菜の出来上がり」といいますが、little happyさんのように、ちょっとおしゃれな食卓を楽しみたいような特別な日にもぜひおすすめです。「いつものおうちごはんやブレイクタイムをちょっと贅沢にしたい」「成城石井の噂の味をわが家もぜひ味わってみたい」と思ったら、さっそくチェックしてみませんか。「出かけた先で成城石井を見つけたらラッキー!」と思って、お好きな味をいろいろ見つけてみるといいでしょう。外出がままならない今こそ、おいしい幸せをたっぷりかみしめれば気分も上がり、おうち時間がもっと好きになるはずですよ。※ご紹介している商品は、タイミングによって在庫切れの場合もございます。あらかじめご了承ください。今回ご紹介したInstagram、ブログ・成城石井マニアさん(@seijoishii__mania) ・東子さん(@toukoice) ・Ryouさん(@noa_ke) ・amiegoさん(@amiego.1130) ・りきゃんさん(@rikyan_gurume) ・taaaさん(@ta.26206.room) ・ら・れーぬさん(@na_kirakira0113) ・なかにしののかさん(@nonoka17229033) ・みーやん関西グルメさん(@mi_yan0101) ・エキサイトブログ「くらすいえ2」のkurasuieさん ・エキサイトブログ「~Little Happy~」のlittle happyさん
2021年05月08日2012年に公開された1作目『るろうに剣心』から幕を開けた、かつて誰も体感したことのないスピードと圧倒的で迫力あるアクション、そしてエモーショナルに描かれる人間ドラマを融合させたエンターテインメント・シリーズの完結にして、すべてが詰まった究極のクライマックスを描く『るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning』が2作連続で公開。今回は、新時代を迎えるため、そして大切なものを守るために刀を握り続けた主人公・緋村剣心(佐藤健)と共に生きた魅力的な女性キャラクターたちに光を当てながらシリーズを振り返ってみた。“不殺”の剣心と“活心”の薫神谷薫(武井咲)は明るく一本気で、曲がったことが大嫌いなキャラクター。亡き父から受け継いだ“人を活かす剣”を説く神谷活心流の師範代であり、周囲からも慕われている。流浪人として現れた剣心を居候とし受け入れる度量の大きさも持ち合わせており、相楽左之助、高荷恵、明神弥彦たちと共に、剣心にとって家族の様な存在となっている。剣心が己に課している“不殺の誓い”と薫が亡き父から受け継いだ神谷活心流の掲げる“活心”は、“人を殺さない誓い”と“人を活かす剣”という表裏一体の関係であり、剣心と薫もまた切っても切り離せない関係性。『京都大火編/伝説の最期編』では宿敵・志々雄との戦いに臨むために京都に向かった剣心を追いかけ、その先で志々雄の部下が読み上げる剣心が過去に殺めた人たちの名前を聞くことになり、剣心が歩んできた人斬り時代の過去を突き付けられることになったが、それでも戦いを終えて帰ってきた剣心を支え続けた。『最終章 The Final』では新たに明かされた剣心の亡き妻・巴(有村架純)にまつわる過去と、その過去が生み出してしまった怪物・雪代縁(新田真剣佑)の登場により、2人の関係性はこれまでにないほど大きく揺らぐが、薫は剣心と巴、2人の気持ちにも思いを寄せて、改めて剣心を支えようと決意する。すべてを受けとめる薫の強さと、それを体現する武井さんの演技には、SNS上でも「剣心と薫。過去を聞いた後の薫の神妙な表情と薫の巴への想いが印象的」「薫ちゃんが巴の事を聞いた時の心情…とても感慨深く泣きました」など、薫の想いに心打たれる人たちの声もあがっている。薫を演じる武井さんは1作目の公開時は17歳。彼女が10年間で積み上げてきたキャリアが『The Final』の薫を演じる上で大きなプラスになっているのだろう。新時代を迎えるために幕末の戦いに身を投じ、新時代を迎えても“不殺の誓い”と共に戦い続けた男の最後の戦いと、剣心が新時代で生きていく“希望”となった女性が織りなすドラマを最終章で見届けてほしい。『るろうに剣心 最終章 The Final』は公開中、『るろうに剣心 最終章 The Beginning』は6月4日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:るろうに剣心 2012年8月25日より全国にて公開© 和月伸宏/集英社© 2012「るろうに剣心」製作委員会るろうに剣心 京都大火編 2014年8月1日より丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほか全国にて公開© 和月伸宏 / 集英社 (C) 2014「るろうに剣心 京都大火/伝説の最期」るろうに剣心 伝説の最期編 2014年9月13日より全国にて公開© 和月伸宏/集英社© 2014「るろうに剣心 京都大火/伝説の最期」製作委員会るろうに剣心最終章 The Final 2021年4月23日より全国にて公開© 和月伸宏/ 集英社 ©2020 映画「るろうに剣心 最終章 The Final」製作委員会るろうに剣心最終章 The Beginning 2021年6月4日より全国にて公開© 和月伸宏/ 集英社 ©2020 映画「るろうに剣心 最終章 The Beginning」製作委員会
2021年04月29日和月伸宏氏の同名コミックを実写化した映画『るろうに剣心』シリーズが、ついに最終章を迎える。2012年の『るろうに剣心』に続き、『るろうに剣心京都大火編』『るろうに剣心伝説の最期編』(14年)と3作合わせて累計興行収入125億円以上、観客動員数は980万人を突破した大ヒット作で、幕末に人斬り抜刀斎として恐れられた緋村剣心(佐藤健)が、不殺(ころさず)を貫きながら仲間と平和のために戦う姿を描いている。コロナ禍での延期を経て公開された『るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning』(2021年4月23日・6月4日公開)は、原作では最後のエピソードとなる「人誅編」をベースに縁(新田真剣佑)との究極のクライマックスが描かれる「The Final」と、原作では剣心が過去を語るかたちで物語が進む「追憶編」をベースに、"十字傷の謎"に迫る「The Beginning」の2部作となる。今回は、第1作からヒロイン・神谷薫を演じ続けてきた武井咲にインタビュー。シリーズ10周年を迎え、自身の環境にも変化があった武井は、同作について何を感じていたのか。○■薫の気持ちを自分の中に組み込んでいく——10年間という大きなスパンでたどり着いた「The Final」への思いを教えて下さい。薫の変化や自分自身の変化を感じたことはありましたか?今回の「The Final」は、薫が初めて剣心の過去を知る部分も描かれていて、剣心に昔、妻がいて、その人を自分の手で殺めてしまったということに強烈な衝撃を受けます。現代の女性だったら、思ったことをパッと口に出せたり態度に出せたりするけど、この時代ではきっとそういう風にいかないだろうと考えました……。私が演じていなかった間も、剣心と薫は神谷道場でどう過ごしてきたんだろうなという想像をしたり、長い時間一緒にいる中で「自分の知らない剣心がいたんだ」という衝撃を乗り越えていく姿が、すごく新鮮に映っていると思います。——剣心のことを受け止める薫を演じられたのは、ご自身の成長があったからでもありますか?この作品の撮影に入る前に大友監督とお話しましたが、私の生活にも変化があったから、どう受け取られているんだろうという不安もありました。でも、久しぶりにお会いしたときに、あたたかく「おめでとう」と言ってくださって。娘が生まれたことにも喜んでくださって、「女優さんは自分の生き様がお芝居につながっていくし、今回の薫にもうまく活かせるんじゃないかな」と言ってもらえたのがすごく嬉しかったです。薫が剣心の過去を知る衝撃を、今の私が演じるからこそ、成長した薫を見せられるんじゃないか……と言っていただいて、ものすごく心強かったです。フラットに考えることができて、思ったまま素直に演じて大丈夫なんだと思うことができました。——武井さんは「The Final」に出演されていますが、逆にご自身の出演されていない「The Beginning」を見たときは、どんな感想でしたか?「The Beginning」は台本も読んでいなかったので、映画でどういうストーリーになっているのか、どういう描き方をされるのかも知らなかったですし、巴さん(有村架純)のビジュアルも「The Final」の縁の部屋の肖像画で初めて見たんです。本当に薫のような気持ちで、巴さんのことも受け入れてはいるんだけど、目の当たりにするとなんだか変な気持ちになりました。でも、薫は「The Beginning」の時間を過ごした剣心のことを知って、剣心と一緒にいるわけですし、薫と同じような気持ちを自分の中に組み込んでいく感覚でした。剣心に寄り添い理解していく、という気持ち。私も「The Beginning」を見ながら、今までのことが一つ一つ、クリアになっていきました。今まで剣心から聞いただけのお話じゃなくて、映像を目の前にすると、すごい傷を背負った人だったんだなと改めて思いました。またシリーズを見返したくなってしまって、見事に大友さんの誘惑に乗ってしまいました(笑)。——「The Beginning」で佐藤さんは10代を演じていましたが、その姿についてはどんな感想でしたか?「The Final」と同じ時期に撮影していたはずなのに、幼く見えていたので驚きました。「The Beginning」の健さんに現場でお会いする機会もあって。「The Beginning」の剣心は別人なくらいに暗く、痩せていて、いつもと違う雰囲気で、とても小さく見えました。○■10年で感じた作品の重み——一方で佐藤さんはオンラインイベントの時にも、10年間の武井さんの変化を思って「会うのが怖かった」とおっしゃっていました。剣心メンバーはみんな、10年ずっと離れていても互いに気になる存在で、一緒にいるような気持ちなんです。青木(崇高)さんとは毎年、年賀状のやりとりで互いの状況をやりとりしたりしていて、本当に親戚のような感覚。私はその中でも10代だったから、きっと皆さんの中では子どものイメージが大きかったのだと思います。お芝居の経験も浅い時期にこのような大作に出演して、子猫が入ったような頼りない存在だったと思うんですけど、そこから20代になって、結婚して子どもを産んで再会したことで、緊張させてしまったところはあったのかもしれません。実際、変わることはそんなにないですし、私自身いつも通りで来たんですけど、10代から20代への変化もあったから「どんな感じなんだろう」と恐れられてたんじゃないかな(笑)。でも、撮影に入るとすぐに感覚が戻りました。——この10年を経たことで、改めて『るろうに剣心』という作品や周りの方について気付いたことなどはありましたか?やっぱり、重みです。私が10代の時は、よくも悪くも作品の重みを理解しきれなかったからこそ、よりぶつかることが出来たのだと思います。もちろん大きな作品だと理解していましたが、10代の時と今とでは感じる重みが全然違うし、健さんがこれだけの責任を背負って演じられていたんだなと思うと、想像もできません。今の自分ですら剣心のような役を演じるという図が想像できないですし、そんな役を20代前半で演じられていたなんて。恐ろしいほどのプレッシャーを抱えながらも、それを感じさせないように現場では柔らかく穏やかにいらっしゃったので、さすがだなと思いました。——ちなみに、もし武井さんが戦闘シーンに参加するとしたら「この技をやってみたい」とか…。裏側を知っていると、もう、無理です!(笑) 今回の縁との戦いは、今までとも全然違う戦いになっていて、敵であって敵でない相手に対して、剣心の思いが乗ったアクションになっています。すごく大きな一つの見所です。でも、私はちょっと……。——「できないと思うくらいすごい」といった感じでしょうか?「できないと思う」じゃなくて、「できない」です!(笑) 本当に、到底できないようなことをされているんです。——『るろ剣』はコミックの実写化作品で、ヒットの要因に美術などの力もあると思いますが、実際に現場で見て驚いたことはありましたか?強烈に覚えているのは、剣心たちと歩いた「赤べこ」からの帰り道(広島県たけはら町並み保存地区)です。もともと風情のある場所だったんですけど、さらに町ごと美術で飾られていて、エキストラにも地元の方が参加してくださったりしていて、すごいことだなと思いました。撮影の前はまだ『るろうに剣心』の発表がされていなかったから、「佐藤健の超大作映画のロケ、エキストラ募集」という感じだったと思うんですが、もう絶対に『るろ剣』しかないですよね(笑)。皆が「あれしかない」という作品であるところも偉大だし、町ごと『るろ剣』ワールドに染めた美術も、素晴らしかったです。——改めて、『るろ剣』シリーズの最後を迎えることについても、お気持ちを伺えれば。もちろん寂しいです。一ファンとしては、ぜひまたやってもらいたいです。健さんは、大変ですけど(笑)。実写化するというのにとても大きなハードルがあった作品だったと思うのですが、今「The Final」の公開を迎えられるということが嬉しいし、世界中の方たちがこの作品を楽しみにしてくれていると思うと、ドキドキワクワクする気持ちでいっぱいです。■武井咲1993年12月25日生まれ、愛知県出身。2007年、雑誌「セブンティーン」の専属モデルとしてキャリアをスタート。2008年に『櫻の園-さくらのその-』で映画デビュー。『るろうに剣心』シリーズ(12年/14年)で、幅広い層から支持される。『愛と誠』『今日、恋をはじめます』(12)、ドラマ「黒革の手帖」「今からあなたを脅迫します」(17年)などに出演。
2021年04月28日大人気のライター・石井ゆかりさんによる連載コラム「石井ゆかりの幸福論」。 占いを通して、数々の人生や幸せのあり方を見つめてきた石井さん自身の言葉で紡がれる「幸福論」をお楽しみください。前回に引き続き、第9のテーマ、遠く仰ぎ見て「わたしとは何か」と問う。(後編)をお届けします。9.遠く仰ぎ見て「わたしとは何か」と問う。(前編)はこちら >>9.遠く仰ぎ見て「わたしとは何か」と問う。(後編)「自分は誰なのか」、すなわち「アイデンティティ」は、とても危険な概念でもあります。なぜなら、簡単に差別意識やナショナリズム、排外主義などに結びつくからです。特に、ごく狭い視野の中で、小さな世界だけの経験で生きている人は、「他者」「異邦人」が理解できず、ゆえに「怖ろしい」「危険」と感じ、ほとんど無意識に排除しようとします。人間は「わからない」ものは、幽霊から虫から、すべて「こわい」のです。でも、ごく広く旅をした人なら、「アイデンティティ」の捉え方も変わります。日本にいる間は「関西の人は苦手」「九州は怖い」などと感じている人も、遠く海外に旅に出て、現地で日本人に出会ったら、相手がどこ出身だろうと「仲間!」と感じられます。同じく、宇宙人の集団に囲まれたとき、地球の人間に出会えたなら、「仲間!」と思うはずです。広く旅をし、深く学んだ人は、「わからない」を「わかる」に変えていきます。更にそのプロセスで、「わからない」ものとのつきあいかたを身につけていきます。どんなに賢くても、どんなに多くを学んでも、全てを知り尽くすということはできないでしょう。ゆえに、この世界には常に「わからないもの」が残っているわけですが、そうした「わからないもの」も、いつか「わかるようになる」可能性があります。むやみに恐れたり排除したりするのではなく、「わからない」という状態を受け止め、「わかるかもしれない」道を探すのです。広い世界を旅し、深く学んだ人は、差別や排外主義的な観念に陥りにくくなります。「理解できる」と思える範囲が広く深くなるからです。「私は何者か」を、限りなく広い世界のなかで捉え直し続ける作業は、自分以外の人々を幸福にする力を授けてくれます。なぜなら、誰も排除されたり、差別されたりしたくないからです。人間は「自分だけが幸福ならそれでいい」とは、いかないのです。開きなおってそう思ってみても、心のどこかに罪悪感がうずきます。自分が誰かを、特に相手の行為とは関係なく「怖い、いやだ」と感じたとき、そう思われた相手は、多少なりとも傷つくのです。学ぶこと、旅することは、それ自体が本来、楽しい体験です。ですがさらにここで、第9ハウスのテーマとして、「なぜ学び、なぜ旅をするのか」という問題が出てくる気がします。この「なぜ」は、おそらく倫理や道徳といった、私たちが社会集団を作って暮らす上で欠かせない概念、「善」というものと結びついているのではないかとも思います。本稿のテーマである「幸福」について考えると、第9ハウス的「幸福」は、ただ自分一人の幸不幸に留まらないように思われます。「道徳的であろう」「善くあろう」とすることは、他者の存在が前提となっています。たいていは、「自分以外の誰かのために」、道徳的であろうとするのです。つまり、第9ハウスの「旅、学び、宗教、法律」というテーマには、「集団の中で生きるにあたり、いかに他者の幸福を大事にするか」という観念が組み込まれています。徳の高い人は、幸福なのです。そして、徳の高い人とは、他者に対して誠実に、真実に振る舞える人のことを意味します。「自分とは誰なのか」を探しに出かけたとき、究極には「自分は結局、善い人間であり、正しく生きようとしている人間だ」という答えにたどり着かなければならないはずです。もし「自分は弱く卑怯で、クズのような人間だ」という答えにたどり着いたとしたら、まだ旅が終わらないでしょう。そこから「では、どうすればいいのだ?」という問いが生まれてしまうからです。第9ハウス的な幸福とは、社会集団の中で生きる上で、より「善いもの」はなんなのかを探し当てる、ということに結びついている気がします。利他心、集団性、アイデンティティ。社会の中で何を「崇高なもの」とするか、そしてそこにどう到達するかということが、一つの大きなテーマとなっているのです。「古代の人類は、ある場所に住んで一定期間を過ぎると、その場所を捨てて別の場所に移動していくという生き方をしていたのだ」という記事を読んだことがあります。一つの場所に住み続けた後では、ゴミや排泄物などが蓄積されます。そのうち住環境が悪くなってくるので、その場所をあとにして移動していった、というのです。現代にも、似たようなことはあります。たとえば、ある土地や集団において、嫌な辛いことが起こると、私たちはその場所から遠く離れたところで「人生をやりなおす」ことができます。そこでは、自分自身というものを「生まれ変わらせる」ような体験をする人もいます。「長距離の移動」はこんなかたちでも、人間のアイデンティティと結びついています。第9ハウスは、ホロスコープの中でもっとも「広い世界」「遠い世界」を象徴しています。この世界がどんなに大きいか、ということは即ち、一人の人間がどんなにちっぽけか、を実感することに他なりません。その上で尚、何か高く善いものを求めて生きようとする人間の不思議な指向性が、第9ハウスという場所にぎゅっと詰まっている気がします。もし、科学技術が発達した遠い未来、「人間とは/私とは何か」が、完璧な形でわかってしまうような時代が来たら、人間はもはや、誰も旅をしなくなるかもしれません。星占いもまた「私とは何か」「人生とは何か」を問いかける道具となることがあります。ゆえに「自分とは何か」が判明するような時代が来たら、星占いも、消えてなくなるのかもしれません。>>次回もお楽しみに(2021年5月25日更新)
2021年04月25日『るろうに剣心 最終章 The Final』初日舞台挨拶が23日に都内で行われ、佐藤健、武井咲、新田真剣佑、青木崇高、蒼井優、江口洋介、大友啓史監督が登場した。和月伸宏の同名コミックを実写化した同シリーズは、『るろうに剣心』(12年)、『るろうに剣心京都大火編』『るろうに剣心 伝説の最期編』(14年)と3作合わせて累計興行収入125億円以上、観客動員数は980万人を突破した大ヒット作。幕末に人斬り抜刀斎として恐れられた剣心(佐藤)が、不殺(ころさず)を貫きながら仲間と平和のために戦う姿を描く。「最終章」は、原作では最後のエピソードとなる「人誅篇」をベースに縁(新田真剣佑)との究極のクライマックスが描かれる「The Final」と、原作では剣心が過去を語るかたちで物語が進む「追憶篇」をベースに、"十字傷の謎"に迫る「The Beginning」の2部作となる。スレンダーボディが際立つワンピースドレスで、抜群の透明感を見せた武井。「やっとこの日を迎えられて大変嬉しく思っています。10年薫を演じられてとても幸せに思っています」と思いを表す。「不安な状況ではありますが、皆様と楽しい時間を過ごせたら」と挨拶した。同作の衣装のこだわりについて、武井は「本来お着物で仕立てるような素材じゃなくて、お洋服で着るような分厚い生地だったんです。お着物って、巻き付けて着るじゃないですか。衣装部さんも汗だくになりながら着せてもらっていて、着てる側からするととても苦しくあまり配慮がなかったかなって」と本音をチラリ。一方で「細部までこだわったってことです! 作品のために!」と熱く語っていた。
2021年04月23日第1作目の撮影開始から10年の時を経て、『るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning』の2作で『るろうに剣心』が遂に完結する。4月23日(金)から公開の本作に先駆けて、「ONE OK ROCK」の主題歌「Renegades」が彩るTVスポット映像2本が到着した。まず「告白編」では、剣心が惨殺した元妻・雪代巴の弟であり、剣心に強い恨みを持ち復讐にやってきたシリーズ最恐の敵・雪代縁との死闘が描かれる。己の過去と向き合う剣心の戦う姿は、シリーズの中でも屈指のエモーショナルなアクションだ。そしてもうひとつ、「剣心×薫編」では、第1作から登場している薫との2人にフィーチャー。剣心の過去を知った薫は、改めて剣心を支えようと決め、剣心も帰るべき場所があり、薫が待ってくれているからこそ、最後まで戦い抜くことを決意する。また、剣心の「ありがとう」という言葉に、これまで2人が歩んできた10年間が詰まっているようだ。薫役の武井咲は、今回の役作りを「『るろうに剣心』の世界では、剣心と薫が神谷道場で日常を過ごしている、というのを意識して撮影に臨んでいました」とふり返る。剣心の過去を知ることについては「剣心が巴さんを斬った、という過去を聞いて薫は強烈な衝撃を受けることになります。その中で、この時代の女性がどういう風に考えるのか、ということを大切にしていました」と言い、「剣心の過去を知ったからと言って、今までの剣心と薫の時間が無くなるわけではなくて、それをどう受け入れていくのか、薫が剣心を見て思う気持ちを大事にしながら演じました」と考えていたことを明かしている。『るろうに剣心 最終章 The Final』は4月23日(金)、『るろうに剣心 最終章 The Beginning』は6月4日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:るろうに剣心最終章 The Final 2021年4月23日より全国にて公開©和月伸宏/集英社 ©2020「るろうに剣心」最終章 製作委員会るろうに剣心最終章 The Beginning 2021年6月4日より全国にて公開©和月伸宏/集英社 ©2020映画「るろうに剣心最終章 The Final/The Beginning」製作委員会
2021年04月15日中川大志と石井杏奈のW主演、豪華キャストで贈る映画『砕け散るところを見せてあげる』から、SABU監督自らが編集・制作したスペシャルトレーラー第4弾が解禁。石井さん演じる「玻璃の声篇」となっている。今回解禁となったのは、石井さん演じる蔵本玻璃の心の叫びを切り取った1分15秒の映像。玻璃の目に映る先輩・濱田清澄(中川さん)、そして真っ赤な雨の中で佇む玻璃の姿が映し出され、先日解禁された「清澄の声篇」と呼応する内容となっている。「先輩、私が好きなのは、先輩です」「先輩は何が好きですか?」「いつも私のことばっかりで、先輩の好きなものとか、私、何も知らないんですよ。教えてください」…学年一の嫌われ者と呼ばれ、誰にも言えない秘密を抱え苦しんでいた彼女を深い孤独から救ってくれたヒーロー、清澄へのまっすぐな想いが描かれている。そして「先輩、さようなら」という玻璃の切ないメッセージ――。運命に翻弄された2人の愛の結末はどこへ向かうのだろうか。『砕け散るところを見せてあげる』は新宿ピカデリー、イオンシネマほか全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:砕け散るところを見せてあげる 2021年4月9日より全国にて公開©2020 映画「砕け散るところを見せてあげる」製作委員会
2021年04月09日『るろうに剣心 最終章 The Final』IMAX公開記念イベントが8日に東京・グランドシネマサンシャインで行われ、佐藤健、武井咲、新田真剣佑、大友啓史監督が登場した。和月伸宏の同名コミックを実写化した同シリーズは、『るろうに剣心』(12年)、『るろうに剣心京都大火編』『るろうに剣心 伝説の最期編』(14年)と3作合わせて累計興行収入125億円以上、観客動員数は980万人を突破した大ヒット作。幕末に人斬り抜刀斎として恐れられた剣心(佐藤)が、不殺(ころさず)を貫きながら仲間と平和のために戦う姿を描く。「最終章」は、原作では最後のエピソードとなる「人誅篇」をベースに縁(新田真剣佑)との究極のクライマックスが描かれる「The Final」と、原作では剣心が過去を語るかたちで物語が進む「追憶篇」をベースに、"十字傷の謎"に迫る「The Beginning」の2部作となる。「お聞き苦しい声で申し訳ないですけど……」と苦笑する武井は、まさかのハスキーボイスで登場。「以前試写で見た時よりもアクションの細かいところまで見ることができて、さらに臨場感を感じました。前作の時もそうですけど、大友さんと、大友組のスタッフの皆様、そして剣心の佐藤健さんに食らいついていけば、こんなに素敵な景色を見させてもらえるんだなととても幸せです」と心境を表した。印象に残った場面としては「弥彦が泣いてる所がグッときました」と薫らならではの視点も。また「IMAXにちなみMAX/極限と思えるエピソード」を聞かれると、佐藤は「食事制限がキツかったですね。『The Beginning』の時にやってたんですけど、映画って大変な分、ストレスを発散したいので、撮影終わりに皆で焼き肉に行ったりすることが非常にガス抜きになって大切な時間で、今までのシリーズはそうしてきたけど、『The Beginning』では、ほぼほぼ行ってない」と明かす。「そうすると、内にこもっていくんですよね。現場で食べる一粒二粒のチョコレートが唯一の癒やしで、しんどかったですね」と振り返った。一方武井は「今日朝から、ずっと何も食べてない。今、極限。空腹です」と告白。イベントが終わった後に食事を摂ることを楽しみにしているそうで、食べたいものは「焼き肉」と元気に答えていた。
2021年04月08日大人気のライター・石井ゆかりさんによる連載コラム「石井ゆかりの幸福論」。 占いを通して、数々の人生や幸せのあり方を見つめてきた石井さん自身の言葉で紡がれる「幸福論」をお楽しみください。今回は、第9のテーマ、遠く仰ぎ見て「わたしとは何か」と問う。(前編)をお届けします。■9.遠く仰ぎ見て「わたしとは何か」と問う。(前編)これを書いているのは2021年3月ですが、「旅行」を考えるのがまだまだ難しい状況です。でも、今回のテーマ、星占いでの「第9ハウス」は、「旅と学びと宗教の部屋」なのです。どうしても「旅」を語らないわけにはいきません。いわゆる「コロナ禍」で、私たちは「不要不急の外出を避ける」ことを求められています。「楽しみのための旅行」は、不要不急の最たるものです。少なくとも今の社会で「旅」は、人間が生きていく上で、絶対必要なものではない、とされています。ですが、長い人間の歴史を考えると、「旅=長距離の移動」は、また別の意味合いを持って見えてきます。というのも、私たち「ホモ・サピエンス」は、アフリカに起源を持ち、そこから世界中に広がったのです。祖先の長旅の結果として、私たちは今ある場所に住んでいる、と言えます。もとい、人間がどこで発生してどう拡がったか、という問題には諸説あるようですが、とにかく大陸や海を越える「移動」は起こっていたのです。私たちの祖先が「旅をした」理由は、これまた諸説あるようです。食べものを求めてなのか、気候変動のためなのか、集団同士の闘争・戦争のためなのか、疫病から逃れるためなのか、etc,.とにかく人間はごく古い時代から、山を越え海を渡り、長い長い距離を超えて、今のように世界中に住まうようになりました。もし宇宙人が地球にやってきて、人間を長期的に観察したなら、「旅は人間の習性だ」と考えるでしょう。「フンコロガシはフンをまるめる」のと同じように、「人間は旅をする」のです。なぜ、現代を生きる私たちもまた、旅をするのでしょうか。異文化に触れ、しばしば不自由な思いをし、時には身を危険にさらしても、「どこか知らない世界に行ってみたい」と考えるのは、なぜなのでしょうか。第9ハウスの向かい側は、第3ハウスです。第3ハウスも、「旅と学び」がテーマになっています。ただ、第3ハウスはコミュニケーションやショートトリップなど、比較的「近距離・身近」な世界間の移動を担います。それに対して第9ハウスの移動は、宇宙旅行まで管轄するような、ごく遠くまでの旅です。第3ハウスの記事()で、私は大阪大学の仲野先生へのインタビューのエピソードをご紹介しました。「なぜ学ぶのか」「なぜ旅をするのか」という疑問に、仲野先生は「知ることが楽しいから」と応えられたのですが、さらに私が執拗に聞いていったとき、こう仰いました。「自分が生きてる世界を知りたい、っていうことでしょうね。世の中ってどんなもんか知りたい。好奇心でしょうね。それは、自分というものがどういうものが知りたい、ということでもあると思います。納得して死んでいきたい。」私たちは「自分がなんなのか」を知るために、常に外界に答えを求めます。自分が「何と同じ」で、「何と違う」か。その情報を集めることで、次第に「自分」の像をつくっていきます。友だちと遊ぶとき、しきりに「○○ちゃんと同じ!」「○○ちゃんは違う」というふうに、自分と他人の一致/相違点を探していく幼児をよく見かけます。親と自分が似ていることを無意識に確認し、そこで見つけた特徴が、自分のアイデンティティに組み込まれます。一方、親と全く違う性質を見つけたら、それもまた、自分自身の個性としてアイデンティティの部品となります。ある集団の中で「自分だけ違う」ことを痛烈に恐れるのは、大人になってからも続く傾向ではないかと思います。一方で「自分探し」をするために、あえてハデな格好をしてみたり、際立った行動を取ってみたりする人もいます。帰属意識と、差異を見いだして独立しようとする気持ち。その両者が複雑に絡み合って、「自分はこういう存在だ」という思いが形成されます。「自分がなんなのか」を知るためには、私たちは常に外部にコンタクトを取らねばなりません。よその家に遊びに行って初めて「自分の家とは違う文化」に出会います。自分が住む地域を離れて少し離れた場所に出かけたとき、新しい方言に出会い、自分の話し言葉の特殊性に驚かされます。さらに遠く海外に出ると、自分が日本人であるということを発見します。人類が宇宙旅行を夢見、宇宙人を探しに出かけたいと考えているのは、自分がどんな宇宙人と同じで、どんな宇宙人と違うかを知りたいからではないかと思います。つまり、「人間とは何か」が知りたいのです。今は地球上の動物との比較でしかわかりませんが、「他の星」の知的生命体と人間を比べたら、「人間ってこうなのか!」と、その時初めてわかることがあるはずです。私たちには「自分が誰かを知りたい」という願いがあります。「自分が何者なのか」がよくわからないとき、私たちはそれを必死に探そうとするだろうと思います。たとえば、親を「知る権利」ということが、昨今問題になっています。自分の産みの親が知りたい、という切なる思いは、否定できるものではないように思われます。第9ハウスのテーマに「宗教」があります。古い時代、庶民が旅に出る理由として、ごく一般的なのが宗教的な「巡礼の旅」でした。これだけでも、宗教と旅が密接に結びつくのは納得できます。さらに、いくつかの宗教は「人間とは何か」「わたしとは何か」に、ある程度の答えを与えてくれます。世界の創造神話にはじまり、その神を信仰する者だということ自体が「アイデンティティ」になり得るのです。「クリスチャン」「ムスリム」などの呼称が、即「わたしは何者か」という問いへの、ひとつの答えになります。遠く高い知恵に触れて、地上の自分のなんたるかを知る、ということは、「宇宙人に出会って、人間とは何かを(より深く)知る」ということと、わずかに通じるものがあるような気もします。……後編へ続きます。>>次回もお楽しみに(2021年4月25日更新)
2021年03月25日大人気のライター・石井ゆかりさんによる連載コラム「石井ゆかりの幸福論」。 占いを通して、数々の人生や幸せのあり方を見つめてきた石井さん自身の言葉で紡がれる「幸福論」をお楽しみください。前回に引き続き、第8のテーマ、自分の人生は「自分だけのもの」なのか。(後編)をお届けします。■8.自分の人生は「自分だけのもの」なのか。(後編)必要なものを、必要なだけ受けとる。リスクは最低限に抑える。いつも冷静に、自分の欲望に振り回されることなく、自分の損得をきちんと考えて行動する。こうした態度は確かに、大人として望ましい生き方です。ただ、ここには、ある視点が欠けています。それは、人間を生かしている「生命力」の視点です。幼い子が力の限り、長い時間泣き叫びます。じっとしていることができず、常に走り回っている子供がいます。若いときは何でも大笑いし、大興奮し、妄想を膨らませ、バカなことをたくさんしでかします。大人になってからも突如、自分の燃えるような衝動を抑えられない瞬間が訪れます。損をすると半ばわかっているのに自分の全てを賭けてしまう人がいます。ちょっとした好奇心から、違法なものに手を出してしまう人がいます。愛したものにのめり込み、没頭し、耽溺し、おぼれこんで生活が破綻する人もいます。明日早起きしなければならないとわかっているのに、深夜になってもゲームをやめられない、本を閉じられない、ドラマを見ずにいられない、といった経験に、心当たりはないでしょうか。カッとなって怒鳴り散らして後悔したり、勢いで告白してやっぱり後悔したり、職場で号泣して後悔したり、上司を殴りつけて後悔したり、といったことは、珍しいことではありますが、現実問題「よく見る光景」です。こんなふうに、私たちは自分で思う以上に、限りなく激しいエネルギーを生きています。若いときほどそれはむきだしに表れます。一方、大人になってうまく制御できるようになったと思えた瞬間、びっくりするような内なる荒波に飲み込まれてしまうことも、よくあるのです。人生の「出入り口」のリスクの問題は、私たちのこうした「生命力」に直結しています。なぜなら、外界との「出入り」が発生するのは、私たちが生きているためだからです。死んだら、呼吸も、食事も、すべての「出入り」が止まります。私たちは冷たくなり、もう、エネルギーの激しい燃焼と、それにともなう「出入り」は起こらないのです。もとい、人生にはもうひとつの「出口」があります。それは「出産・育児」です。自分の生命力は、自分という個体の中ではかならず終わりますが、新しい人間に燃え移って、継承されていきます。一人の人の人生から、もう一つ別の新しい人生が「放出される」のです。子供を生み育てることもまた、大きなリスクを引き受ける営為です。でも、私たちの内なる激しい生命力は、そのリスクを負って、命を次世代につなげていきます。こうして考えてみると、「幸福」とは、かなり複雑なものであることに気づかされます。というのも、多くの人が「しあわせになりたい」と願うとき、最初に念頭に置くのは、自分自身の幸福であるはずです。ですが、「自分の幸福とは何か」を考えていくと次第に、愛する人や子供の幸福が最大の条件となることは、珍しくありません。さらに、「幸福とは何か?」という問いの答えが「苦しみや悲しみが訪れないこと」となる場合もあります。これは、ここまで長々と述べてきた「ゲートの開閉」の問題です。喜びやゆたかさが私たちの生活に入ってくるとき、責任や義務、罪悪感などが一緒に流れ込んでしまうことも、よくあります。幸福は、自分一人だけの世界では、完結しないのです。私たちの人生は、常にいくつもの「出入り口・ゲート」によって、外界と繋がっています。ゆえに、私たち自身の幸福を考えるときはいつも、その出入り口から出入りするものに考えが及ぶのです。出入りするものは、完全にはコントロールできず、出入りの際には常にリスクが伴います。そのリスクが現実のものとなったとき、多くの人が自分を責めますし、他人が自分を責めてくることもあります。でも本当は、それを「責める」ことは、ナンセンスなのです。ゲートの開け閉めを失敗して、受け入れるべきではないものを受け入れてしまう経験を、ほとんど全ての人が持っているはずです。一方、ゲートの開け閉めの賭けに運良く勝っただけなのに、「自分は自力で成功したのだ」と信じ切っている人は、少なくありません。時限爆弾の青い線と赤い線のどちらを切るか、ノーヒントで決めなければならないような瞬間を、私たちは人生の中で、けっこうしばしば、経験しているのです。そこで爆弾をバクハツさせてしまったとして、その人の責任を問えるでしょうか。法的にはもちろん、そこがしばしば、問われます。裁判の場では、それこそが「争点」になります。でも、私たちが自分個人としての人生や幸福を考える場合は、どうでしょうか。あるいは、自分にとってごく大切な人の人生について考えるときは、どうでしょうか。かけがえのない大切な人が、赤か青か、間違ったほうを切ってしまったなら、私たちは基本的に、全力で相手をサポートしようと思うはずです。自分もまた、同じ目に遭わないとも限らないことが、わかるからです。幸福がもし、人間の心の中に生まれるものだとするなら、私たちが幸福になるにはまず、「ゲートの開け閉めの失敗について、自他を責めるのをやめる」ことが必要なのかもしれません。人生には、誰のせいでもないことが、たくさんあります。新型コロナウイルスに感染した人を責めるのがナンセンスであるのと同じように、そこで犯人捜しをするのは、無意味なのです。もちろん、たくさんの警告を受けながらも「自分だけは大丈夫」「このくらいは大丈夫だろう」といった無根拠な自信で行動し、感染してしまった人々に、医療従事者の方々などが苛立ちを感じるのは当然だと思います。ただ、失敗は誰にもあります。それをどのように反省し、他の人々への教訓とするかは、また別の問題と言えるでしょう。ひとつだけたしかなのは、「リスク管理」と、「失敗した人を直接的に非難する」こととは、別のことだという点です。世の中には、取り返しのつかない失敗というものも、存在します。人間は、そういう失敗を「する」のです。「絶対にやってはならない!」と声を上げるのも大切ですが、「そもそも、人間とは、そういうことをする生き物なのだ」というところから思考を始めるほうが、近道なのではないかと思うのです。いいことも悪いことも「誰のせいでもなく」起こります。そのことを引き受けてどう生きるか、ということが、第8ハウスの幸福のテーマなのではないかと、私は思っています。>>次回もお楽しみに(2021年3月25日更新)
2021年02月25日大人気のライター・石井ゆかりさんによる連載コラム「石井ゆかりの幸福論」が11月から連載再開! 占いを通して、数々の人生や幸せのあり方を見つめてきた石井さん自身の言葉で紡がれる「幸福論」をお楽しみください。今回は、第8のテーマ、自分の人生は「自分だけのもの」なのか。(前編)をお届けします。■8.自分の人生は「自分だけのもの」なのか。(前編)人間のからだには様々な「門」「出入り口」があります。口や鼻の穴、目や耳、汗腺や尿道、肛門、膣など、私たちの身体にはたくさんの入り口や出口があって、外界と常になにかしら、やりとりしています。この「口」がふさがってしまうと、命が危険にさらされます。それに似て、生活・人生にも、様々な出入り口があります。たとえば「がま口」がそうです。お金が入ってくる口と、出て行く口です。性交によって「他者を受け入れる」ことも「ゲート」のテーマです。「入学」「入門」「入居」など、どこかに自分を丸ごと預けるような「入り口」もあります。一方、古来「脱出」「出奔」「脱獄」「家出」など、穏やかでない「出口」の使い方もあります。「コロナ禍」で私たちは、マスクで口を塞ぎ、ウイルスの出入りに常に気を配る状態になりました。出口や入り口は、出入りしてほしくないものが出入りしてしまう危険をはらんでいます。しっかり閉めておかなければ、望ましくないものが入ってきますし、中からどんどん大事なものが流出してしまう場合もあります。とはいえ、閉めっぱなしでは使えないのです。どんなにマスクをして気をつけていても、食事をするときには、マスクを外さなければなりません。マスク自体、呼気と吸気を通すように作られていなければ、私たちは窒息死してしまいます。星占いで用いる第8ハウスは、ホロスコープの「出入り口」のような場所です。その対岸の第2ハウスもまた、ゲートです。実際、古く第2ハウスは「ハデスの門」などと呼ばれました。金庫も財布もきちんと閉めておかなければなりませんが、開かなければ用をなしません。厳重に管理されなければならない「ゲート」のイメージは、古くから星占いの世界に刻み込まれていたようです。私たちの人生は、外界に向かって開かれなければなりません。でも、無防備に開かれっぱなしの状態では、容易に傷つけられ、大切なものを奪われてしまいます。人生の玄関、人生の裏口、人生のがま口。こうしたものを、危機感をもって管理する姿勢を、誰もが持っています。ただ、その危機感の「強弱」は、人によって振り幅が大きいものでもあります。警戒心の強い人もいれば、ユルユルの人もいるのです。また、経験によって、その管理運用の方針は大きく変わります。たとえば、子供の頃の経済的な環境は、大人になってからのその人の経済活動を大きく左右します。性的な問題で傷を負わされた人は、その後長く、「ゲートを閉ざした状態」になることは珍しくありません。外界に向かってデリケートな部分を「ひらいた」とき、私たちは傷を負うリスクを引き受けることになります。そして、実際に、傷を負ってしまうことがあるのです。これは、若いうちだけでなく、いくつになっても起こりえます。ゲートから何が入ってきて、何が出て行くのか。私たちは、ゲートの開け閉めだけはある程度自分でできますが、「門をたたいてくる相手」を、管理することはできません。どんな人に愛を告白されるのか、いつどんな人がオレオレ詐欺の電話をかけてくるのか、自分を口説いている相手は本気なのか遊びなのか、そうしたことを「コントロール」することはできないのです。「何が来るか」ということ自体は、制御不能なのです。私たちにできることはただ、「ゲートを開くかどうか」の判断だけです。オレオレ詐欺の被害に遭った人や、性犯罪の被害者などに「警戒が足りなかった」「やられるほうが悪い」という言葉を投げかける人がいます。「自分さえしっかりしていれば大丈夫」「他の人が引っかかっても、自分は冷静で賢いから、決して引っかからない」と考える人は、驚くほどたくさんいます。でも現実には、そうではありません。人生の「ゲート」を自ら開くとき、私たちは一様にリスクを負うのです。そして、人生の「ゲート」を開かないときも、私たちは人生のチャンスを逃し、ひとりぼっちで苦しみながら生きることになるリスクを負うのです。リスクは、どちらにも存在します。「ノーリスク」で生きることはできないのです。第8ハウスから「幸福」を考えたとき、まず「リスク」というテーマが浮かびます。自分の人生に何を容れ、何を拒絶するか、という判断がそこにあるからです。たとえば、親族からの莫大な遺産を、あえて「受けとらない」という判断をする人がいます。全額を寄付したり、誰かに譲ったりする人は、少なくありません。「受けとることによる、なんらかのリスク」を回避するための判断だったのでしょう。厳しい親の言うことを聞いて、恋愛を一切拒否して育ち、大人になった人がいます。既に十分いい大人になってしまってから、この人は親に「早く結婚しなさい」と言われ、激しい戸惑いと怒りを感じたそうです。一切のリスクを回避するために、「ゲート」を完全に閉ざして生きてきたため、それをどのように開けばいいのか、わからなくなってしまった、ということなのだと思います。ゲートの開き方は、経験によって学び取られなければならないのです。一方、育った環境からの影響で、自尊心が非常に低く、「何でも受け入れてしまう」という人もいます。人からの「求め」や人からの褒め言葉を、渇いた人が塩水を飲むように、ずっとごくごく飲み続けてしまうのです。渇きはおさまらず、心には痛みが蓄積していきます。ゲートが開きっぱなしで、「受け入れることのリスク」が一切回避されないまま、傷つき続けてしまう人は、決して少なくありません。……後編へ続きます。>>次回もお楽しみに(2021年2月25日更新)
2021年01月25日初の大規模作品展「25周年記念 るろうに剣心展」を、『るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning』を含む映画シリーズを手掛けた大友啓史監督と、神谷薫役の武井咲が観覧した。大ヒット漫画「るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-」の誕生から25周年の節目を記念して企画された作品展「25周年記念 るろうに剣心展」。一旦の延期を経て、1月22日より東京ドームシティ Gallery AaMoにて開催中の同展は、映画では佐藤健が演じている主人公・緋村剣心をはじめとした様々なキャラクターたちが、それぞれの生き方を模索しながら信念を貫く姿を、200点を超える直筆原稿やカラー原画などで紹介している。そんな様々な原画を見ながら、映画撮影をふり返った大友監督と武井さん。展覧会のために描きおろされたキービジュアルを見ながら大友監督は「僕の勝手な考えですが、最近の剣心の画のタッチは、”健(たける)剣心”が入ってるような気がするんですよね」と言及。『The Final』で描かれる【人誅編】のエリアで足を止めると、「まさに撮影もこんな感じでしたね」と、剣心と縁の闘いを描いた原画を見つめながら語る大友監督。武井さんも「声が出せないというか、邪魔してはいけないという異様な雰囲気でした」と回顧した。観覧を終え、大友監督は「間近で見ると迫力が違いますね。和月先生がどんな思いを込めて描かれたのか、剣の一振りにどれだけの時間を込めたのか直接伝わってきました」と感想を明かし、「原作から何を感じるか、原作からのインスピレーションを得ようと思って読んでいた時の熱を思い起こさせられた感じがしました」と興奮した様子。武井さんは「これだけ細かいところまで見られるのはすごく貴重だと思いますし、1作目からの撮影をすごく思い出しました。あれから10年経ったとは思えないんですけど、こうやって剣心たちと一緒に過ごしてきたんだなと強く感じました」としみじみ。本展では、「京都編」の決着から23年を経て、原作者が描きおろした“剣心と志々雄真実”の闘いを描いた二枚一対の剣闘図も飾られており、大友監督は「このシーンを実写化した時は相当悩みました。剣と剣の闘いだけではなく、ある時代を背負った男と男の意地のぶつかり合いというのが、この画には出ていますよね。あのシーンは健くんも野獣のような顔つきに変わって。そういった迫力や剣撃の深さとスピードも一枚で表現するのは本当にすごいですね。僕らは何時間もかけて描いたシーンでしたので」と『京都大火編/伝説の最期編』の撮影ふり返った。また、映画の撮影を思い出す原画があったか質問された大友監督は「神谷道場での剣心と薫の出会い」と答え、「ヒロイン(薫)とこの原画を一緒に見れたというのは非常に感慨深いですね。原画を見てても、最後のシーンまで辿り着くのに薫がどんどん漫画の中のコマで成長しているんですね。それを私は生身の人間でも体験できているんです。佐藤さんと武井さんの成長もこの10年見てきたので、2人が一緒にいるシーンは本当に染みましたしね」と感激。いよいよシリーズが完結を迎えるが、武井さんは「海外へ行った時に“薫”として見られる時もあり、こういったグローバルな作品に携わることができて光栄でしたね」と言い、「信念を貫き、自分の思いを曲げずに立ち向かっていく姿はずっと変わらない姿だと思いますし、私はそういった薫の姿が本当に好きですね。芝居中、薫の気持ちに寄り添いながら共存していましたし、感慨深い気持ちになりますね」と大切なキャラクターへの思いを語っている。さらに、剣心役の佐藤さんについて聞かれた武井さんは「健さんにとっても大きなミッションだったと思うんですが、周りのスタッフさんと同じ方向を向いて進んでいく姿が好きでしたね。健さんがいるだけで、みんなのスイッチが入るし、健さんが剣心を纏うと、『るろうに剣心』の世界に入り込めましたね」とコメントした。「25周年記念 るろうに剣心展」は3月7日(日)まで東京ドームシティ Gallery AaMo(ギャラリー アーモ)にて開催中。『るろうに剣心 最終章 The Final』は4月23日(金)より、『るろうに剣心 最終章 The Beginning』は6月4日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:るろうに剣心最終章 The Final 2021年4月23日より全国にて公開©和月伸宏/集英社 ©2020「るろうに剣心」最終章 製作委員会るろうに剣心最終章 The Beginning 2021年6月4日より全国にて公開©和月伸宏/集英社 ©2020映画「るろうに剣心最終章 The Final/The Beginning」製作委員会
2021年01月25日映画『るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning』(2021年4月23日・6月4日公開)の大友啓史監督と女優の武井咲が、22日より東京ドームシティ Gallery AaMoにて開催中の「25周年記念 るろうに剣心展」を観覧した。同展は、1994~99年にかけて「週刊少年ジャンプ」で連載され、シリーズ累計発行部数7,200万部(電子版含む)を超えた大ヒット漫画『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』(原作:和月伸宏)初の大規模作品展。昨年4月に開催が予定されていたが、新型コロナウイルス感染症の拡大防止に鑑みて、いったん延期となっていた。主人公・緋村剣心をはじめとした様々なキャラクターたちがそれぞれの生き方を模索しながら信念を貫く姿を、200点を超える直筆原稿やカラー原画などで紹介する。様々な原画を見ながら、撮影を振り返る武井と大友監督。今回の「るろうに剣心展」のために描き下おろされたメッセージ入りの原画キービジュアルイラストを見ながら、大友監督は「僕の勝手な考えですが、最近の剣心の画のタッチは、”健(たける)剣心”が入ってるような気がするんですよね」と映画版で主演した佐藤健に言及して周囲を笑わせ、武井は「当時のセリフを思い出しちゃいますね。ザワザワしてきました(笑)」と笑顔を見せる。『るろうに剣心 最終章 The Final』で描かれる「人誅編」の原画の前エリアで足を止めると、剣心と雪代縁の闘いを描いた原画を見つめながら大友監督が「まさに撮影もこんな感じでしたね」と語り、武井も「今まで描かれてきた剣心の闘いとは違いましたね。声が出せないというか、邪魔してはいけないという異様な雰囲気でした」と述懐した。観覧を終え、感想を聞かれた大友監督は「間近で見ると迫力が違いますね。和月先生がどんな思いを込めて描かれたのか、剣の一振りにどれだけの時間を込めたのか直接伝わってきました。原作から何を感じるか、原作からのインスピレーションを得ようと思って読んでいた時の熱を思い起こさせられた感じがしました」と興奮した様子。武井は「大友監督と回らせていただいたので、映画化当時の監督の思いと大変さが伝わりました。これだけ細かいところまで見られるのはすごく貴重だと思いますし、1作目からの撮影をすごく思い出しました。あれから10年経ったとは思えないんですけど、こうやって剣心たちと一緒に過ごしてきたんだなと強く感じました」と感無量の様子でコメントする。この展覧会のために原作者・和月伸宏氏が描き下おろした“剣心と志々雄真実”の闘いを描いた二枚一対の「剣闘図」も飾られており、大友監督は「このシーンを実写化した時は相当悩みました。剣と剣の闘いだけではなく、ある時代を背負った男と男の意地のぶつかり合いというのが、この画には出ていますよね。あのシーンは健くんも野獣のような顔つきに変わって。そういった迫力や剣撃の深さとスピードも1枚で表現するのは本当にすごいですね。僕らは何時間もかけて描いたシーンでしたので」と、映画シリーズ「京都大火編/伝説の最期編」の思い出を振り返る。一方、武井は「私はどうしても、健さんと藤原竜也さんに見えてしまいますね(笑)」と笑いながら「当時の撮影を鮮明に思い出します」と懐かしんだ。映画の撮影を思い出す原画があったか問われた大友監督は「神谷道場での剣心と薫の出会い」と答え、「ヒロイン(薫)とこの原画を一緒に見れたというのは非常に感慨深いですね。原画を見てても、最後のシーンまで辿り着くのに薫がどんどん漫画の中のコマで成長しているんですね。それを私は生身の人間でも体験できているんです。佐藤さんと武井の成長もこの10年見てきたので、2人が一緒にいるシーンは本当に染みましたしね」と感動。武井も「神谷道場のシーン」と回答し撮影を振り返りながら「本当にこれまで緊張しながら撮影に臨んでいたのですが、本作での神谷道場の撮影の時に、この10年間見えていないところでも、(私の中には)薫が近くにいたんだなと思いましたし、戻って来ることができて本当に良かったです」と語る。原作から得た薫役のヒントとして、武井は「最初はやはりビジュアルですね。監督から当時言われていたのは、薫はピュアであり真っ直ぐで、常に父の言葉を信念に持っている女性で、そういったイメージとビジュアルや薫の良いところを体現できればいいなと思っていましたね」と明かし、監督からは竹刀をもらったエピソードも披露した。武井は映画シリーズ完結について「またこのシリーズに参加できるのは凄く嬉しいですし、海外へ行った時に“薫”として見られる時もあり、こういったグローバルな作品に携わることができて光栄でしたね」と感謝の気持ちを口にする。そんな武井の思いを聞いた大友監督は「薫は17歳の道場主という、父の思いを背負って、道場を守る健気な少女という設定で、そんな人いるかなと思って探していたところ、武井を見つけてオファーをしました。当時の武井と薫が重なって、良いスタートを切ることができましたし、シリーズが進むにつれて、色々な現場で経験された芝居の上手さがすごく出ていました。今回は剣心と巴の過去をどう受け止めていくか、恐らく、5年前(前作)の武井の受け止め方と、今作での受け止め方は違うと思うんですね。薫が2人の過去を受け止める姿は、多くの女性が共感出来る部分だと思います。その想いを武井が芝居を通して表現してくれていましたね」と労い、武井も「剣心の過去を知って2人を思いやるのは、昔の私では無理だったと思いますね」と大友監督の言葉に頷いた。薫というキャラクターについて武井は「信念を貫き、自分の思いを曲げずに立ち向かっていく姿はずっと変わらない姿だと思いますし、私はそういった薫の姿が本当に好きですね。芝居中、薫の気持ちに寄り添いながら共存していましたし、感慨深い気持ちになりますね」と自身にとっても大切だと語った。剣心を演じた佐藤健について聞かれた武井は「健さんにとっても大きなミッションだったと思うんですが、周りのスタッフさんと同じ方向を向いて進んでいく姿が好きでしたね。健さんがいるだけで、みんなのスイッチが入るし、健さんが剣心を纏うと、『るろうに剣心』の世界に入り込めましたね」と回答。さらに、神谷道場メンバーとの撮影について「『ただいま』という気持ちが強かったですね。うっかり素に戻ってしまうくらいの空気感でした。久しぶりの現場だったんですが自然とスイッチが入りましたし、最高に楽しかったですね」と振り返り、「剣心が横にいてくれたからこそだと思っています。目の前に剣心がいて、横に弥彦がいるということが神谷道場の日常を思い出させてくれるというか、撮影が始まっているというよりは、ご飯を食べている途中で撮られているという感覚でした」と心境を表した。(C)和月伸宏/集英社
2021年01月25日4月23日(金)、6月4日(金)に公開される『るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning』で神谷薫役を務めた武井咲と監督・大友啓史が、1月22日から東京ドームシティ Gallery AaMoで開催中の展覧会「25周年記念 るろうに剣心展」を観覧。その後に行われたスペシャルインタビューでは最終賞の見どころと魅力、シリーズを振り返った思い出や自身の想いを語った。1994~1999年にかけて『週刊少年ジャンプ』で連載され、シリーズ累計発行部数7,200万部(電子版含む)を超えた大ヒット漫画『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』(原作:和月伸宏)。「25周年記念 るろうに剣心展」は、その誕生から25周年の節目を記念して企画された初の大規模作品展だ。主人公・緋村剣心をはじめとした様々なキャラクターたちがそれぞれの生き方を模索しながら信念を貫く姿を、200点を超える直筆原稿やカラー原画を見ることができると話題になっている。当初は昨年4月に開催が予定されていたが、新型コロナウイルス感染症の拡大防止に鑑みて、いったん延期となってからの開催となった。様々な原画を見ながら、撮影を振り返った大友監督は「僕の勝手な考えですが、最近の剣心の画のタッチは“健(たける)剣心”が入ってるような気がするんですよね」と映画版で主演した佐藤健に言及して周囲を笑わせる。武井は「当時のセリフを思い出しちゃいますね。ザワザワしてきました(笑)」と笑顔を見せた。そして『るろうに剣心 最終章 The Final』で描かれる「人誅編」のエリアで足を止めた大友監督は「まさに撮影もこんな感じでしたね」と剣心と雪代縁(ゆきしろ・えにし)の闘いを描いた原画を見つめながら語る。武井は「今まで描かれてきた剣心の闘いとは違いましたね。声が出せないというか、邪魔してはいけないという異様な雰囲気でした」とコメント。観覧を終え、感想を聞かれた大友監督は「間近で見ると迫力が違いますね。和月先生がどんな思いを込めて描かれたのか、剣の一振りにどれだけの時間を込めたのか直接伝わってきました。原作から何を感じるか、原作からのインスピレーションを得ようと思って読んでいた時の熱を思い起こさせられた感じがしました」と興奮した様子。武井は「大友監督と回らせていただいたので、映画化当時の監督の思いと大変さが伝わりました。これだけ細かいところまで見られるのはすごく貴重だと思いますし、1作目からの撮影をすごく思い出しました。あれから 10年経ったとは思えないんですけど、こうやって剣心たちと一緒に過ごしてきたんだなと強く感じました」と感無量の様子だった。この展覧会のために原作者・和月伸宏氏が描きおろした“剣心と志々雄真実”の闘いを描いた2枚1対の『剣闘図』を見た大友監督は「このシーンを実写化した時は相当悩みました。剣と剣の闘いだけではなく、ある時代を背負った男と男の意地のぶつかり合いというのが、この画には出ていますよね。あのシーンは健くんも野獣のような顔つきに変わって。そういった迫力や剣撃の深さとスピードも一枚で表現するのは本当にすごいですね。僕らは何時間もかけて描いたシーンでしたので」と「京都大火編/伝説の最期編」の思い出を振り返りながら圧倒されたという。一方、武井は「私はどうしても、健さんと藤原竜也さんに見えてしまいますね(笑)」と笑いながら「当時の撮影を鮮明に思い出します」と懐かしんだ様子を見せた。200点以上の原画が展示されている本展覧会。映画の撮影を思い出す原画があったか、と問われた大友監督は「神谷道場での剣心と薫の出会い」と答え「ヒロイン(薫)とこの原画を一緒に見れたというのは非常に感慨深いですね。原画を見てても、最後のシーンまで辿り着くのに薫がどんどん漫画の中のコマで成長しているんですね。それを私は生身の人間でも体験できているんです。佐藤さんと武井さんの成長もこの10年見てきたので、2人が一緒にいるシーンは本当に染みましたしね」と感動を伝える。武井も「神谷道場のシーン」と回答し撮影を振り返りながら「本当にこれまで緊張しながら撮影に臨んでいたのですが、本作での神谷道場の撮影の時に、この10年間見えていないところでも、(私の中には)薫が近くにいたんだなと思いましたし、戻って来ることができて本当に良かったです」と懐かしみながらコメント。そして、原作から薫というキャラクターを演じるにあたってのヒントはあったかと聞かれた武井は「最初はやはりビジュアルですね。監督から当時言われていたのは、薫はピュアであり真っ直ぐで、常に父の言葉を信念に持っている女性で、そういったイメージとビジュアルや薫の良いところを体現できればいいなと思っていましたね」と語り、監督からは竹刀をもらったエピソードも披露し笑顔を見せた。「またこのシリーズに参加できるは凄く嬉しいですし、海外へ行った時に“薫”として見られる時もあり、こういったグローバルな作品に携わることができて光栄でしたね」と感謝の気持ちをもらす。そんな武井の想いを聞いた大友監督は「薫は17歳の道場主という、父の思いを背負って、道場を守る健気な少女という設定。そんな人いるかなと思って探していたところ、武井さんを見つけてオファーをしました」と明かし「当時の武井さんと薫が重なって、良いスタートを切ることができましたし、シリーズが進むにつれて、色々な現場で経験された芝居の上手さがすごく出ていました」と回想。また最新作について「今回は剣心と巴の過去をどう受け止めていくか、恐らく、5年前(前作)の武井さんの受け止め方と、今作での受け止め方は違うと思うんですね。薫が2人の過去を受け止める姿は、多くの女性が共感出来る部分だと思います。その想いを武井さんが芝居を通して表現してくれていましたね」と労うと、武井も「剣心の過去を知って2人を思いやるのは、昔の私では無理だったと思いますね」と大友監督の言葉に頷いた。薫というキャラクターについて武井は「信念を貫き、自分の思いを曲げずに立ち向かっていく姿はずっと変わらない姿だと思いますし、私はそういった薫の姿が本当に好きですね。芝居中、薫の気持ちに寄り添いながら共存していましたし、感慨深い気持ちになりますね」と自身にとっても大切なキャラクターだとする。さらに剣心を演じた佐藤健について聞かれると「健さんにとっても大きなミッションだったと思うんですが、周りのスタッフさんと同じ方向を向いて進んでいく姿が好きでしたね。健さんがいるだけで、みんなのスイッチが入るし、健さんが剣心を纏うと『るろうに剣心』の世界に入り込めました」と回答。神谷道場メンバーとの撮影については「『ただいま』という気持ちが強かったですね。うっかり素に戻ってしまうくらいの空気感でした。久しぶりの現場だったんですが自然とスイッチが入りましたし、最高に楽しかったですね」と語る。さらに「剣心が横にいてくれたからこそだと思っています。目の前に剣心がいて、横に弥彦がいるということが神谷道場の日常を思い出させてくれるというか、撮影が始まっているとうよりは、ご飯を食べている途中で撮られているという感覚でした」とエピソードを披露した。『るろうに剣心 最終章 The Final』4月23日(金)全国ロードショー『るろうに剣心 最終章 The Beginning』6月4日(金)全国ロードショー■展示情報「25周年記念 るろうに剣心展」開催中会場:東京ドームシティ Gallery AaMo
2021年01月25日大人気のライター・石井ゆかりさんによる連載コラム「石井ゆかりの幸福論」。 占いを通して、数々の人生や幸せのあり方を見つめてきた石井さん自身の言葉で紡がれる「幸福論」をお楽しみください。前回に引き続き、第7のテーマ「パートナーシップ」と幸福。(後編)をお届けします。▼ 7.「パートナーシップ」と幸福。(前編)はこちら■7.「パートナーシップ」と幸福。(後編)「私は結婚に向いていない」「結婚に興味がない」と言いつつ占いを求める人の言う「結婚」は、「世間的に言う結婚」のことだろうと思います。「世の中一般にイメージされるような『結婚』」「保険やハウスメーカーのCMに出てくるような、ステレオタイプの『結婚』とその役割概念」に、「興味がない」のでしょう。「自分に何らかの形で『合う』と思える誰かと、人生の一部を共有して、助け合って生きていく」ということなら、もしかしたら、「興味がある」と感じられるかもしれません。心の片隅にそうした関心、あるいは仮説があるからこそ、こうしたご質問を寄せられたのではないかと思うのです。もちろん、全ての方がそうだというわけではないと思います。ご相談にはそれぞれ、共通する部分がある一方で、まったく誰のものとも重ならない、とても深いものが含まれているからです。たとえば「同性愛でなくとも同性同士で結婚できる世の中になるべきだ」という考え方があります。これは、結婚制度というものを考える上で、とても大事な発想だと思います。パートナーシップとは、ただ、人が人と、協力し合って生きていくことです。そのことに、部外者が何の意見をはさめるものでしょうか。パートナーシップは、「創造」されねばならないのです。どこかにあるテンプレートに、無自覚に自分をはめ込むような「結婚」は、危険なのです。サイズも見ず、試着もせずに、かたい革靴を買うようなものです。パートナーを得ても、ちっとも幸福になれない人もいます。いわゆる「モラハラ」や「DV」「ワンオペ育児」など、パートナーによって不幸になる人も、たくさんいます。その一方で、パートナーと生きていることがなにより幸福だと感じる人もいます。この違いは、どこにあるのでしょうか。パートナーシップを結ぶことで幸福になるには、おそらく、いくつかの条件が必要なのだろうと思います。そして、その条件もまた、全ての人に当てはまるというものではないでしょう。「誰にでもぴったり合う靴」が存在しないのと同じです。ただ、こんなことを私は想定します。パートナーシップによって幸福になる条件のひとつ、それは、お互いの関係の中で、「缶詰が開く」体験があることです。人の心の中には、固く閉じている場所がたくさんあります。でも、閉じた場所の中に格納されたものは、そのままでは成長しないのです。ナカミが腐敗して膨張し、どうにもならなくなることもあります。そして、その「閉ざされた場所」「缶詰」を、一人で開けることは、なかなか難しいのです。ある人と出会い、生きる時間を共有する中で、その「缶詰」のようなものが開きます。中にはそもそも「隠しておきたかったもの」「触れたくなかったもの」が入っているので、ちょっと困った事態になる場合も、よくあります。自分一人では状況を収拾できず、出会えたその人に手をかしてもらうことになります。そのとき、幸福に向かうためのパートナーシップが結ばれます。白雪姫のガラスの棺が壊れる瞬間、鉢かづき姫のかぶった鉢が壊れる瞬間、シンデレラの片方の靴が脱げてしまう瞬間などは、まさに、「缶詰が開く」瞬間です。これらは初潮や破瓜のメタファーだと解釈されることも多いようです。でも、それ以外にも「バランスが崩れる」「缶詰がふくれてはじける」瞬間は、人生の中でたくさんあります。私たちが成長を重ね、他者と巡り会ったとき、なんらかのきっかけで、心の中で閉ざされていた部分が開かれます。それは一見、トラブルのように見えることもしばしばです。ですがその瞬間にこそ、奇跡のような「関わり」が生じ、新しい人格と関係性が生まれ出すのです。こうした体験は、人生の中でたった一度のことではなく、何度も繰り返されていくことなのではないでしょうか。「美女と野獣」で野獣の顔から王子の顔に変わる瞬間や、おやゆび姫が死にそうなツバメを介抱するくだりなどは、「一人では収拾できなくなった状況を、助けてもらう」体験に重なります。内なる弱さや醜さが現れ出ても、それに向き合ってくれる「誰か」が現れたとき、私たちは相手を初めて、「もう一つの自分の生命」として認識し始めるものなのかもしれません。そんなことは怖くてできない、と思われるでしょうか。でも、時々「心の機が熟す」と、そんなことが自然に起こる場合も、少なくないようです。>>次回もお楽しみに(2021年1月25日更新)
2020年12月25日「E-girls」石井杏奈主演映画『記憶の技法』の監督を務めた、巨匠・黒沢清監督の愛弟子である気鋭女性監督・池田千尋が、劇場公開前のいまの心境を語った。『東南角部屋二階の女』で長編デビューを果たし、『クリーピー偽りの隣人』や『空に住む』では共同脚本で携わった池田監督。本作は、吉野朔実の同名漫画が原作となっており、作品との出会いについて池田監督は「初めて読んだのは20代半ばです。吉野朔実さんという作家に惹かれて手に取ったのですが、テーマが自分の描きたいことや関心を持っていることにあまりにも近しく、初めて他の方が紡いだ作品を映画化したいと思いました」と語る。また具体的には「何よりも衝撃的だったのは、主人公が自分自身の存在に向き合うことで世界に対峙し、自身を乗り越えて他者をまで抱きしめられるようになるまでの過程の鮮烈さです。それを映画で見てみたいと思いました。同時に、記憶について描かれている点に興味を持ちました。私自身、記憶というものについて考えていた時期があり、大学生の頃にそのような内容の短編を撮ったことがあります。記憶とは自分という内部がそれを記憶しているのではなく、ただ他者や場所という外部に記憶されているに過ぎないのではないか?人は記憶を通して他者の世界に存在する自分を意識するのではないか?この考えの先を発見したかったわけです」と話し、さらに「“残された人たち”の物語であることにも惹かれました。たとえば事件が起きると、犯人や被害者の事件に至った経緯などはよく語られますが、それ以外の残された人たちの声は聞こえてきません。残された人たちは、大きな喪失や辛い記憶を抱えながら、そのことにどのように向き合っていくのか?ということを描きたいと思いました」と本作への思いを明かす。そして本作の主人公で、両親が本当の親ではないという衝撃の事実に直面した女子高校生・華蓮を演じた石井さん、華蓮の旅のパートナーとなり、自らも心に葛藤を抱える孤独な少年・怜を演じた栗原吾郎について印象を聞くと、「石井杏奈さんは、『ソロモンの偽証』などで見て何かを抱えた役を体現できる人だという印象があり、彼女なら華蓮という難しい役を演じられるに違いないと思いました。栗原吾郎さんは、お芝居の経験はあまりなかったのですが、面接の時の少し感情が抜けたような喋り方が印象的で、原作の怜のような雰囲気を纏った人だと感じました」とふり返る。撮影の序盤は、「不器用で頑なな監督が、不器用で頑なな主役の心をずっとノックし続けているような状態でした」と言い、「実は最初、二人ともなかなか心を開いてくれず、苦労しました。劇中の華蓮と怜は頑ななキャラクターで、その頑なさは世界と対峙し始める10代後半から20代にかけての年代に特有のものだと思います。石井さんと栗原さん自身にもその頑なさがあり、自ら心を縛っているように見えました」と語っており、2人が心を開いて反応し始めるようになったのは、福岡に行ったあたりからだったそう。「『やっと動いた!』という手応えがありました。劇中、華蓮が何かを決意する瞬間がいくつかありますが、石井さんの顔がそのたびに強くなっていったんです。最初は自信なさげで頼りなかった華蓮が一人で立てるようになっていく過程を、現場でまさに生きてくれました。同じように栗原さんも、金魚屋とのシーンなどを通して変わっていき、ラストシーンでは『これを見たかった!』という顔を見せてくれました。原作は漫画ならでのキャラクター表現も多く、映画内のリアリティをどこに設定するのかを見極めるのが難しい作品ではありましたが、主演の二人が悩みながら日々役を生きてくれたことで、生きた映画のキャラクターになったと思います」と撮影の日々を思い返す。最後に、特に本作を観て欲しい人について監督は「幅広い層に共感してもらえる作品だとは思いますが、世界というものに対して怯えや恐れを抱いていたり、他者との関係がうまく行かないと感じている若い人に観ていただきたいです」と言い、「華蓮のように勇気を出して扉を開きさえすれば、そこに真っ暗なトンネルが続いていたとしても、いずれ出口にたどりつきます。トンネルを通り抜けて世界と対峙した時に、必ず自分を抱きしめられるようになるはず」とコメントしている。『記憶の技法』は11月27日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:記憶の技法 2020年11月27日よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて公開© 吉野朔実・小学館 / 2020「記憶の技法」製作委員会
2020年11月27日