65歳以上の人の約15%がかかっているという認知症を撃退できるうれしい食材があることを知っていましたか?しかも驚くことに、いずれもとっても身近なものばかり。ぜひおいしくお召し上がりくださいーー!「私はこれまで30年間で、胎児から高齢者まで、1万人以上の脳のMRI(磁気共鳴画像法)で撮影した脳画像の診断を行ってきました。そこでわかってきたのは、人の脳は100歳になっても、その人の心がけ次第でどんどん成長し続けるということなんです」こう話すのは、脳内科医の加藤俊徳先生(加藤プラチナクリニック院長)。最近、物忘れが多くなり、人の名前が思い出せなくなったと自覚している人には、驚きの言葉ではないだろうか。「たしかに脳の成長は40代でピークを迎えますが、その後の脳の健康状態も、日々の行いによって衰えを防ぐことができるのです」加藤先生によれば、脳の健康を保つポイントは三つある。「一つは脳を刺激してあげること。ふだんからいろいろなことに興味を持ち、つねに脳を活性化させるよう心がけてください。次に睡眠と適度な運動。脳に十分な酸素を供給することも大切です。そして最後にもう一つ欠かせないのが、質のよい食事。なぜなら脳と食事は密接につながっていて、認知症を遠ざけることができるからです」脳の活性化の“切り札”が、栄養素「プラズマローゲン」だ。「聞きなれない名前かもしれませんが、いま認知症に効果があることでいちばん注目されているのがプラズマローゲンという栄養素です」加藤先生によれば、米国の研究では、アルツハイマー病の患者の脳にこの栄養素が減少していることが指摘され、九州大学の報告でも、これを摂取すると認知機能が改善することが明らかになっているという。「プラズマローゲンは体内にある抗酸化作用を持ったリン脂質の一つで、神経細胞(ニューロン)をつなぐ成分になっています。脳には、木の枝のようにニューロンが張り巡らされているのですが、このニューロンの成長が脳を活性化し、認知症の予防につながります。そして、そのカギを握るのがプラズマローゲンなんです」リン脂質とは、細胞膜を形成する主な成分で、人体のリン脂質の約18%がこのプラズマローゲンとされる。脳にはもともと、この栄養素が含まれており、これが不足すると、うっかりや物忘れなどが多くなるのだとか。「うっかりや物忘れといった脳の活動が鈍くなる現象というのは、老化などにより脳の神経線維が傷つき、伝達速度が遅くなっていることも原因の一つです。プラズマローゲンは、傷ついた神経線維の細胞膜を修復してくれる栄養素。神経線維の傷が修復されれば、伝達速度も回復するというわけです」つまりプラズマローゲンが不足すると、どんどん脳の神経線維の伝達速度が落ちてしまう。これを補うことで、衰えた脳の働きを回復させる効果が生まれるのだ。「プラズマローゲンにはコリン型、セレン型、エタノールアミン型の3種類がありますが、脳に多く含まれるのはエタノールアミン型。これは動物性食品にしか含まれていません。その代表的な食品が鶏肉や魚介類です」そのなかで、とくに加藤先生が“三大プラズマローゲン食材”としてすすめているのが、ホタテ、タコ、サケだ。「今回のレシピは、加藤先生からいただいたプラズマローゲンといっしょに取りたい栄養素のリストを参考に考えました。メインの一品だけでなく、おつまみとしてもおすすめですよ」こう話すのは、料理研究家の羽賀敦子さん。栄養素のリストから参考にしたものは次の3つ。【ビタミンD】不足すると認知症やアルツハイマー病になるリスクが約1.5〜2倍に高まるといわれる。しらすやきくらげ、サバ、すじこなどに多く含まれている。【ビタミンB、C、E】脳にダメージを与え、老化の原因になるとされる活性酸素から、脳や体を保護するのがビタミンCとE。またビタミンBには、脳の活動を活発にし、認知症を防ぐ働きがある。これらを多く含むものとして、豚肉、にんにく、卵、アサリ、かぼちゃ、いちご、パプリカなど。【ヨウ素】認知機能が低下する原因の一つである、甲状腺ホルモンの異常を抑えるとされる。おもに海藻類に含まれるため、献立に一品は海藻類を加えるとよいとされている。代表的なものとして、のり、ワカメ、ヒジキ、メカブなどが挙げられる。「このほかに、認知症の原因となる脳内での老化物質の沈着を防ぐ働きがあるとされる、オメガ3脂肪酸を含むエゴマオイルやイワシなどの青魚も加え、バランスを重視したレシピにしました。プラズマローゲンは生、加熱に関係なく摂取できるので、ホタテは新鮮な刺身用がおすすめ」ホタテを使った羽賀さんおすすめのレシピを紹介。■ビタミンDの王様・しらすとのW効果「ホタテしらす丼」〈材料〉・ご飯…3杯分・ホタテ(刺身用)…6個・釜揚げしらす…100グラム・青しそ…6枚・卵黄…3個分・しょうゆ…適量〈作り方〉(1)ホタテは2〜3個にぶつ切りにする。(2)器に盛ったご飯の上に、青しそ、しらす、ホタテの順で盛りつける。(3)卵黄を中央にのせて完成。卵黄のビタミンB群と、青しそに含まれる血管の老化を防ぐβカロテンが合わせて取れるスペシャル丼。■ビタミンB、C、Eを漏れなくカバー「ホタテのマリネ」〈材料〉・ホタテ(刺身用)…9個・アサリ…9個・パプリカ黄色、赤色、玉ねぎ、レモン…各1/2個・クレソン…4〜5本・酒…大さじ2・A(オリーブオイル、ワインビネガー…各大さじ4、塩…少々)〈作り方〉(1)ホタテを2〜3枚にスライスする。(2)レモンはくし切り、玉ねぎ、パプリカは薄切りにしておく。(3)砂抜きしたアサリを小鍋で酒蒸しにし、汁とともに冷ましておく。(4)(3)から汁を取り出しAと混ぜる。(5)(1)(2)と(3)のアサリ、クレソンをざっくりあえ、(4)をかけてさらにあえてから、冷蔵庫で30分ほど冷やして完成。アサリだけでなく、ハマグリやムール貝などを加えると、よりうま味が濃厚になり、認知症予防にも効果的。■ヨウ素たっぷりのヒジキを薄味で堪能「ホタテとヒジキの煮物」〈材料〉・ベビーホタテ(ボイル)…12個・乾燥ヒジキ…20グラム・にんじん…1/3本・こんにゃく…1/2枚・だし汁…300ミリリットル・A(しょうゆ…大さじ2、砂糖…大さじ1、酒…大さじ1、みりん…大さじ2)・油…適量〈作り方〉(1)乾燥ヒジキを水で戻しておく。(2)にんじん、こんにゃくは細めの短冊切りにする。(3)鍋に油を中火で熱し、にんじん、ヒジキ、こんにゃくの順で入れて炒める。(4)にんじんがしんなりしたら、ホタテとだし汁、Aを加える。(5)弱火で、汁けがなくなるまで炒め煮して完成。認知症の要因とされる甲状腺ホルモンの分泌低下を正常に保つ、ヨウ素を含むヒジキがたっぷり取れる。味付けは薄めで。プラズマローゲン食材を一品でたっぷり取れること請け合い。ぜひ食卓で実食あれ。「女性自身」2021年4月20日号 掲載
2021年04月29日「父の日記には『電車を乗り間違えた』『講演の途中で話すことがわからなくなった』といった記述がだんだんと増えていきました。認知症の専門医である自分が、認知症かもしれない……という恐怖や心配は、父の心にあったと思います」そう語るのは、認知症専門医の長谷川和夫さん(92)を父に持つ、南高まりさん(59)。長谷川さんは、聖マリアンナ医科大学名誉教授で、認知症研究の第一人者。当たり前のように使われていた「痴呆症」という呼称を改めることに尽力し、認知症診断の物差しとなる「長谷川式簡易知能評価スケール」を開発した人物だ。そんな長谷川さんが『僕も認知症なんです』と明かし、世間を驚かせたのは’17年10月のこと。以後も長谷川さんは、進行していく症状を受け入れながら、認知症にまつわるさまざまな情報を発信し続けている。長谷川さんの活動をサポートしている長女のまりさんは、“父の記憶に残せるように”と、『父と娘の認知症日記』(中央法規出版)を今年1月に出版。長谷川さんの日記や写真を基に、60年の歩みをまりさんの視点で綴っている。「父は国際会議や学会のために、世界中を飛び回っていました。そんな多忙な中、歯医者さんに連れていってくれるのは父の役割で、帰りに一緒に飲んだホットココアの味は今でも忘れられません」そんな優しい父の“異変”に家族が気づいたのは、’15年ごろ。「私は当時、精神保健福祉士の資格を取るために学校に通っていたんですが、それを父に話したら、すごく喜んでくれて。でも、学校の先生に『娘が通っていますからよろしくお願いします!』と電話までかけてしまったんです。よく認知症の人は感情を抑えられなくなると言いますが、父の場合も怒りっぽくなったり、反対に大げさに喜んだりすることがありましたね」講演に招かれると、長谷川さんはひとりで出かけていたが、冒頭のような“症状”を思わせる言葉が日記には増えていく。これからも元気でやっていけるのだろうか……そんな不安が的中したのは、’17年6月だった。「講演に向かう途中だった父は道に迷い転倒し、右肘を粉砕骨折してしまったんです。それでも会場に向かい、骨折していることを周囲に気づかれることなく講演をやり遂げたそうですが、私は“なぜ肝心なときに付き添っていなかったんだろう”と非常にショックを受けました」そんな大ケガを負ってもなお、まりさんが長谷川さんの活動をサポートし続けたのは、「自分が話すことで人様の役に立てることがあるはず」という強い思いが、長谷川さんにあったからだ。もし家族が、自分が、認知症になってしまったら……そんな不安を抱える人は多い。「父は認知症になる以前から、近所の『カムイ』という珈琲店に行くのが楽しみで、私もよく一緒に行きました。店主は父のことをよく理解してくださっているので、ひとりでも安心してくつろげる場所だそうなんです。そして40年以上父が通ってきた理髪店の『トリム』さんは、父がひとりで行けなくなると送迎までしてくださって。認知症になってから『支えてください』とお願いするよりも、当たり前の生活ができているころからつながりをつくっておくということが大事なんだと思います」最後に、長谷川さん自身が、こんなメッセージを寄せてくれた。「少し前まで、社会は認知症の人に対して“そっちにいればいい。僕たちはこちらで生活するから”というような囲いをつくってしまっていました。現代は、その囲いをとっぱらわないといけない時代といえるでしょう。でも、支えがあるうちは安心して生きていける。一対一で対等な関係で話ができるときは、いつでもうれしいし、楽しいんですよ」今ある絆を大切にすることで、未来への不安を振り払えるかもしれない。「女性自身」2021年4月6日号 掲載
2021年03月29日高齢者の5人に1人が認知症になる、という時代も近い。将来の認知症への不安と、どう付き合えばよいのか――。「父の日記には『電車を乗り間違えた』『講演の途中で話すことがわからなくなった』といった記述がだんだんと増えていきました。認知症の専門医である自分が、認知症かもしれない……という恐怖や心配は、父の心にあったと思います」そう語るのは、認知症専門医の長谷川和夫さん(92)を父に持つ、南高まりさん(59)。長谷川さんは、聖マリアンナ医科大学名誉教授で、認知症研究の第一人者。当たり前のように使われていた「痴呆症」という呼称を改めることに尽力し、認知症診断の物差しとなる「長谷川式簡易知能評価スケール」を開発した人物だ。そんな長谷川さんが『僕も認知症なんです』と明かし、世間を驚かせたのは’17年10月のこと。以後も長谷川さんは、進行していく症状を受け入れながら、認知症にまつわるさまざまな情報を発信し続けている。長谷川さんの活動をサポートしている長女のまりさんは、“父の記憶に残せるように”と、『父と娘の認知症日記』(中央法規出版)を今年1月に出版。長谷川さんの日記や写真を基に、60年の歩みをまりさんの視点で綴っている。長谷川さんが認知症になって気づいたことは、“認知症になったからといって、すべてがわからなくなってしまうわけではない。症状やメンタリティには波がある”ということ。「症状が進んでいくことへの苦しみや葛藤はやはりあったようです。『きついなぁ』と口にすることもありました。以前、父が外来で診ていたアルツハイマー病の牧師さんのことを話してくれたことがあって。その方はよくオルガンを演奏しておられたのですが、亡くなったあとに『僕にはメロディーがない、和音がない。共鳴がない。帰ってきてくれ、僕の心よ、全ての思いの源よ。』(※一部抜粋)と書かれた五線紙が見つかったのです」闘病中の苦しみと絶望がにじみ出た牧師さんのメモを見た長谷川さんは、「僕は患者さんの脳の状態を研究してきたけれど、本人の心の中を見たのはこれが初めて」と涙があふれたそうだ。ケアする側にもされる側にとっても必要なのは、安易に「声をかけあう」のではなく、「心を支えあう」関係性を築くこと。そう長谷川さんが説くのは、自身が地域のつながりに助けられたからだ。「父は認知症になる以前から、近所の『カムイ』という珈琲店に行くのが楽しみで、私もよく一緒に行きました。店主は父のことをよく理解してくださっているので、ひとりでも安心してくつろげる場所だそうなんです。そして40年以上父が通ってきた理髪店の『トリム』さんは、父がひとりで行けなくなると送迎までしてくださって。認知症になってから『支えてください』とお願いするよりも、当たり前の生活ができているころからつながりをつくっておくということが大事なんだと思います」サポートしてもらえる絆さえあれば、認知症であっても地域で生活できることを証明した長谷川さん。しかし、その環境づくりこそが大きな課題でもある。「父はいつも、『人はみんな生きてきた道のりがあって、その人しか持っていない関わりがある。だから、その関わりを大事にして絆をつくってほしい』と言っています」さまざまな人に支えられながら、穏やかな日々を過ごしていた長谷川さんだが、昨夏に体調を崩し、妻・瑞子さんとともに老人ホームに入居。体調は落ち着いているというが、コロナ禍のため、面会が許されるのは15分のみだ。「父はおそらく、ちょっと前のことや、先の予定なども把握しづらくなってきていて。『僕が今持っている物は時間だけ。だから“今”を一生懸命生きるんだよ』と口にしています。だから私は会ったときに必ず、『今やりたいことはある?』といったような、明るい話題を振るようにしていますね」「女性自身」2021年4月6日号 掲載
2021年03月29日健常と認知症の間の状態であり、“認知症グレーゾーン”ともいわれる「軽度認知障害(MCI)」。その初期のサインを見逃さなければ、“回復”も見込めるという。「もしかして認知症?」と不安になったあなた。チェックテストで診断し、現状を知ることから始めよう――。50歳を過ぎたあたりから、「会話中に人や物の名前がスッと出てこない」という人は多いのではないだろうか。「『ど忘れ』は50代、60代になりますと、誰でも起こってくるものです。頭のなかに記憶は残っているのに、どうしても名前がうまく思い出せず、もどかしいといった感じです。ところが、人や物の名前だけでなく、時系列を間違えて混乱する場面が増えてきたら注意が必要です」そう語るのは、『認知症グレーゾーン』(青春新書)の著者で、「メモリークリニックお茶の水」の朝田隆院長。認知症の患者数は年々増加傾向にあり、2040年には高齢者の4人に1人が、認知症を発症するとも予測されている。また、“巣ごもり”が長引くと認知機能が低下するといったデータも出てきている。「ど忘れ」は認知症の前段階、MCIの初期症状のシグナルかもしれないので、「年のせい」と、そのままにしておくのは危険という。「MCIを“認知症グレーゾーン”と呼んでいます。MCIが始まってから本格的な認知症に移行するまで平均7年。進行には個人差がありますが、始まって1年後には12%、4年後には半数が認知症を発症するともいわれています。認知症はある日突然発症するのではなく、約20年前から脳の変性が始まっています。いったん認知症になると回復するのは困難ですが、認知症グレーゾーンの段階で適切に対応すれば、4人に1人は元の状態に回復します。大切なのは認知症グレーゾーンのシグナルに気づくこと。生活のさまざまな場面で出てくるので見逃さないようにしましょう」(朝田先生・以下同)認知症では、脳の側頭葉で記憶をつかさどる“海馬”と呼ばれる部分が萎縮するが、海馬の萎縮が始まる前に前頭葉の機能が低下するケースがあるという。前頭葉は“脳の司令部”であり、やる気を生み出す中枢で、感情をコントロールする役割もある。イライラして怒りっぽくなる、パニックになって右往左往して自力で冷静さを取り戻すことが難しい、といったことがあると、それも認知症グレーゾーンのシグナルになる。また、女性の場合は、身だしなみに変化が出たら要注意!「毎日、丁寧にお化粧をしていた人が『マスクで顔が隠れるからいいや』と言ってだんだん雑になり手を抜くようになることもあります。『面倒だ』と言って先延ばしした出来事を忘れる。また、『物を取られたらどうしよう』と猜疑心が強くなり、財布や鍵などの置き場所を変えるケースが出てきます。ところが翌日、そのしまった場所を忘れてしまって、家中探し回る、といった出来事も、グレーゾーンのシグナルです」行動の変化にいち早く気がついて、認知症グレーゾーンの初期のうちに対策を立てれば、海馬の萎縮を事前に防いで、元に戻る可能性が高まるという。「認知症になったとしてもいつまでも自分らしく生活することはできますし、グレーゾーンの時期に一念発起すれば元に戻ることができます。大事なのは『新しいことにチャレンジする好奇心を持つこと』と『運動習慣』の2つ。できれば、40~50代の健康なうちから習慣づけておくといいでしょう」「女性自身」2021年3月16日号 掲載
2021年03月08日さまざまな病気やケガなどで治療をする患者を、サポートする看護師という職業。心身の不調で不安な日々を送る患者にとって、看護師の存在は頼りになる大きな存在でしょう。看護師をしている、ぱれちに(paretiny)さんは、ある看護師が看護学生だった時の忘れられない出来事を投稿。内容が反響を呼んでいます。『反応がなくても…』実習で、認知症患者の看護を担当することになった、看護学生の女性。その患者は声かけに対しても無反応でしたが、女性は毎日話しかけるようにしていたそうです。実習の最終日、女性がお別れの挨拶をすると、なんと患者の目から大粒の涙があふれたといいます。反応がなくても、いつも優しく寄り添い、話しかけてくれた人のことをちゃんと分かっていたのでしょう。読者からは感動の声が相次ぎました。・同じような経験があります。思い出して涙があふれました。・いい話。反応がなくても自分が誰だか分からなくても、ちゃんと感情はあるんだよね。・私も実習は、人として大切なことを患者さんから学んだ素敵な時間でした。初心を忘れるべからずですね。さまざまな患者との触れ合いの中で、看護師もまた、かけがえのない経験をもらっているのかもしれません。看護師の忘れられない出来事に、多くの人が心を打たれました。[文・構成/grape編集部]
2021年02月09日家族同然のペットが、普段と異なる行動を見せると、飼い主としては心配になるものです。牧野なおき(@ingaoho)さんがTwitterに投稿した、飼い猫にまつわるエピソードをご紹介します。夜に鳴く猫を、動物病院に連れて行くと…まるで人間の赤ちゃんが泣くように、よく『夜鳴き』をしていたという、飼い猫の『ふーちゃん』。心配になった飼い主さんは、動物病院へ連れて行き、獣医師に診てもらいました。飼い主さんが「老化による認知症ではないでしょうか?」と問いかけると、獣医師は…。「ネコチャン、相当高齢にならないと認知症にならないんで、甘えてるだけですね」ぼく「ネコチャン最近夜泣きするんですけど、老化による認知症ではないでしょうか」獣医「ネコチャン相当高齢にならないと認知症にならないんで、甘えてるだけですね」ぼく「そっか〜」点滴されてるねこ「シャーッ」— 牧野なおき (@ingaoho) January 2, 2021 甘えてるだけかーい!獣医師の言葉に安堵する飼い主さんのそばで、点滴を受けるふーちゃんは、威勢よく鳴くのでした…。ハッピーなオチに対し、ネット上では「かわいくて笑う」「うちも同じで、猫はさびしがってるだけといわれた」「勉強になります」といった声が上がっています。ふーちゃんに何ごともなくてよかったですね。きっと飼い主さんは、これまで以上に愛猫をかわいがることでしょう!飼い主さんは、ネット上で人気な猫たちの写真展『ねこ休み展 冬 2021』に、ふーちゃんの写真などを出展予定です。気になる人はチェックしてみてくださいね。猫の『ふーちゃん』Twitterアカウント:@foochan0711『ねこ休み展 冬 2021』[文・構成/grape編集部]
2021年01月04日「80代になると、認知症の罹患率は2割を超えるというデータが出ています。いざ、そのときに備えるのが、認知症保険です」こう話すのは、今月発売の『NEWよい保険・悪い保険』(徳間書店)共同監修などで知られる保険のプロ、長尾義弘さん(ファイナンシャルプランナー)。年齢階級別の認知症有病率(厚生労働省/認知症対策総合研究事業)によると、なんと女性は80代後半で43.9%が認知症を患うとされている。「正確に言うと、認知症は病名ではなく、記憶力や判断能力など、日常生活に支障をきたし、以前の能力レベルと比較して、明らかな低下が見られる状態のことを指します」(長尾さん・以下同)いま注目の認知症保険とは、介護保険の補償範囲を狭め、より安価にした商品。認知症と診断されたときに一時金が支払われるのが、基本タイプだ。’16年の太陽生命「ひまわり認知症治療保険」が累計販売38万件という大ヒット。これをきっかけに、大手を含め、多くの保険会社が同様の保険を発売した。各社が競い合っているため、この4年で、内容が進化。各社それぞれに保障内容に違いが出始めている。そこで今回、長尾さんが各社の商品を徹底比較。いま入るべき認知症保険ベスト3をランキングしてもらった。【第1位】太陽生命「ひまわり認知症予防保険(スマ保険)」「2年前に、太陽生命が商品をリニューアル。この保険の最大の特徴は、生存給付金特約を付加した場合、2年ごとに予防給付金を受け取れること。これを重視して第1位としました。この保険には、対面とネットの2種類があり、条件、保険料がかなり違います。今回はネット(スマ保険)が対象です」長尾さんの試算では、女性が40歳で加入した場合、月額保険料は2,739円。これで2年ごとに予防給付金1万円が受け取れ、もし認知症と診断されたときは一時金100万円が支払われる。「認知症というのは、本人も周囲もなかなか気が付かずに進行するもの。正常な状態と認知症の中間にMCI(軽度認知障害)と呼ばれる状態が存在し、この時期に治療を開始すれば、16〜41%の人が回復されます。60歳を過ぎたら、2年に1回の予防給付金をこのMCIを早期発見するスクリーニング検査のために使えば、この保険の価値が非常に高くなると思います」【第2位】SOMPOひまわり生命「笑顔をまもる認知症保険」「まずこの保険は、引受基準緩和型のため、60歳を過ぎて持病のある人でも簡単な告知で加入できるのがおすすめのポイントです。基本プランで、軽度認知障害と認知症、骨折治療や災害死亡を保障しています。認知症予備群であるMCIに対しても基準一時金の5%が受け取れることも評価できます」肝心なポイントだが、認知症保険で保険金が下りる時点で、本人はすでに認知症なので、そのお金を有効に使うことはできないかもしれない。つまり介護する人にお金を残すことが目的となる。ただ軽度認知障害のときなら、まだ本人の意思でそのお金の活用が可能。そこがこの保険のポイントだという。「その後、認知症と診断されたら、残りの金額を受け取れます。一時金のみの保険ですが、介護一時金や介護年金特約を組み合わせることも可能です」【第3位】朝日生命「あんしん介護認知症保険」「この保険の特徴は、要介護1で保険料免除になり、所定の状態になれば、介護一時金が支払われること。要介護になってからの保険料の免除は大きな安心につながります。じつは、ほとんどの認知症保険は女性のほうが保険料が高く設定されています。これは女性のほうが長生きで、しかも認知症になるリスクが高いことからです。その保険料が要介護1になると、免除になるというのは、女性にとってやさしい保険なのでおすすめです」他社と比べて、一時金補償額が大きいことも評価できる。ここまで紹介した保険は生命保険会社が発売しているもの。一方で、損害保険で、認知症の人の事故などに備える方法もある。「’07年、愛知県のJR線で91歳の認知症の男性が線路に侵入し、電車にはねられる悲しい事故がありました。このとき、JR東海は高齢の妻と別居の長男に高額な損害賠償訴訟を起こしたことを覚えている人も多いでしょう」離れて暮らす両親が起こした事故の補償にも備えられるのが、個人賠償責任保険型のあいおいニッセイ同和損保「まるごとマモル」だ。「基本的に普通の個人賠償責任保険は同居の家族しか補償されませんが、この保険は別居の家族も補償の対象になります」厚労省の推計では、’25年には、認知症患者数は700万人を超えるとされる。転ばぬ先のつえ、認知症保険で備えてみよう!「女性自身」2020年12月29日号 掲載
2020年12月18日2025年には65歳以上の5人に1人が認知症になるという推計(’17年・厚生労働省)もあるなど、社会問題化している認知症。発症したくないと脳トレに励む人もいるだろう。だが“栄養番長”として知られる医師の姫野友美先生は、「脳の健康は、脳トレだけでは守れない」と話す。「大切なのは、脳に必要な栄養をしっかり取って、不必要なものは体内に入れないこと。『腸脳相関』といって、腸と脳は密接に影響し合っていることが知られています。脳の健康を考えるなら、腸内環境の改善から始めるのが効果的なのです」(姫野先生・以下同)なかでも、糖質の取りすぎによる体の“糖化”が、体はもちろん、脳にも重大な影響を及ぼすという。「糖化による“コゲ”だけでも問題ですが、“酸化”の“サビ”と結びつくとさらに厄介です。糖やタンパク質が糖化・酸化のダブルパンチで、老化と密接に関わる『終末糖化産物』に変性すると、もはや簡単には修復できません」そのうえ、コゲつき、サビて、もろくなった器官には、“カビ”も発生しやすい。これらコゲ・サビ・カビが、一生消えないシミになり、老化を加速させる。認知症になる脳には、シミがたくさんあるというから、恐ろしい限りだ。また、認知症は“第3の糖尿病”ともいわれる。体質的な1型糖尿病、生活習慣病の2型糖尿病は、糖をエネルギーに変えるインスリンの作用が不足することで血糖値がコントロールできずに発症する。ブドウ糖をエネルギー源とする脳で、同じようにインスリンが効かなくなると、脳のエネルギーが不足して認知症を発症する。糖尿病の人は、そうでない人より、血管性認知症に約2.5倍、アルツハイマー型認知症に約1.5倍なりやすいという報告もある(糖尿病情報センター)。糖尿病で高血糖が続くと認知症を招きやすくなるのだ。食生活がこのリスクを高めていると姫野先生は指摘する。だが、年々私たちの健康志向は高まっており、高カロリー食や脂っこいものを控えるなど努めている人も少なくない。「“健康志向”はよいことですが、世間で『体によい』といわれる情報が、必ずしも医学的に正しいといえないことも多いのです。たとえば『毎日ヨーグルトを食べる』とよく聞きます。ですが、ヨーグルトに含まれる乳タンパクの一種は、腸の粘膜に炎症を起こしやすく、かえって腸内環境を悪化させてしまうこともあります」腸粘膜が傷つくと、有害物質も体内に吸収されてしまう。それが脳に侵入して認知症を誘発することがあるという。「腸内環境改善には、食物繊維や豆乳ヨーグルト、キムチなどの漬け物、納豆やみそなどの発酵食品を活用して多種類の腸内細菌を取り、バランスを整えることが大切です」「女性自身」2020年12月1日・8日合併号 掲載
2020年11月28日U‐10年代におすすめの、子どもたちの運動能力を高めるメニューを教えて。という指導者からのご相談です。自分の身体を自由自在に動かせるようになるほうが競技のスキルも伸びるとされていますが、忙しくて色んなスポーツや運動経験をすることが少ない現代の子どもたちに、サッカーの時間を使って運動能力を高めるメニューが知りたいとのこと。これまでジェフユナイテッド市原・千葉の育成コーチや、京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターなどを歴任し、のべ60万人以上の子どもたちを指導してきた池上正さんが、神経系、筋力系を刺激し瞬発力(アジリティ)や調整力を伸ばし、その年代に沿った体幹をつくるお勧めメニューをご紹介しますので参考にしてみてください。(取材・文島沢優子)(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)<<回数はそんなに重要か。リフティング信仰から目を覚まさせるアプローチを教えて<お父さんコーチからの質問>チームは小学生年代全般が所属しており、日にちや時間帯でそれぞれの学年を担当しています。今回はU‐10世代について相談です。過去にも「ボールを投げられない」など近い相談があったようですが、子どもたちの運動能力を高めるためにサッカーの練習時間の中で何かできることが何かあれば教えていただきたく思います。というのも、世間ではマルチスポーツが推奨されているのは知っていて、自分も賛成なのですが現代の子どもたちは、ほかのスポーツ、運動を体験する機会が少ないような気がするのです。私のチームも週2日は休みを設けていますが、少年スポーツも何だかんだ練習が多いですし、小学校から塾に行っている子も増えてきているのでスポーツの掛け持ちをすること自体が難しいというのも理解します。中にはサッカー上達のために専門のスクールに通う熱心な親子もいますが、とにかく複数のスポーツを並行してやっている子は多くないと思います。やっているとして水泳などです。また、今年は夏休み自体が少なかったですが、例年は合宿や遠征、大会参加などもありサッカー漬けになります。好きで楽しんでくれるのはありがたいですが、やはり小学生年代からの競技への専門特化によるデメリットも気になるのです。なので、サッカーの時間のなかで全身を使って運動能力を高められるメニューなどがあれば教えていただきたく思います。<池上さんのアドバイス>ご相談いただき、ありがとうございます。10歳以下は小学3~4年生の子どもたち。スポーツのスキル習得など、さまざまなことを吸収しやすいゴールデンエイジと呼ばれる年代の前半です。■様々な運動が複合的に組み合わさったサーキットトレーニングがお勧めこの年代は、全身をバランスよく動かすことが大切です。よって、さまざまな運動が複合的に組み合わさったサーキットトレーニングをお勧めします。例えば、ジグザグで進む。走る。ジャンプする。でんぐり返る。そのような動きが入ったものを、練習やゲームのウォーミングアップでやってみてください。日本サッカー協会も、トレーニングに鬼ごっこなどを取り入れることを推奨していますね。これらは、神経系、筋力系を刺激していくものです。瞬発力(アジリティ)や調整力を伸ばし、その年代に沿った体幹(※胴回りの強さ)をつくります。子ども自身が、こうしたいとイメージしたとおりにスムーズに動けるようにすることを助けるメニューが、サーキットトレーニング。個々の運動能力をアップさせるためのものです。ここで気をつけるべきは、サーキットトレーニングが「サッカーのドリルトレーニングとは違う」ということです。じゃあ、いつもやっているジグザグドリブルの時間を増やせばいい、というわけではありません。コーンを置いてのジグザグドリブルを何か月も続けてしまうと、そのタイミングでしか曲がれなくなります。同一距離で曲がっていくのですから、それが試合で使える技術ではないことはおわかりいただけると思います。サッカーはその都度、状況に応じて選択するプレーは変化します。それを素早く認知する能力が重要です。理論的にいうと週二回。何か月か続けると向上していきます。すぐに目に見えて効果が出てくるものではありませんが、3か月くらい続けていくと変わってきます。ただし、個々に変化の速度には差があることと、あくまでも楽しく取り組むことを忘れないでください。■現代の子どもたちが苦手な「跳ぶ」は、空間認知にもつながるメニューについては、ネットで検索するとたくさん出てきます。例えば「サッカー協会・キッズ・トレーニング」などと打ち込んでみてください。歩く・走る・スキップする。人間の動きにはいろいろありますね。跳ぶ・ボールを受ける(キャッチする)・投げる・蹴る。様々な運動動作が入っているものを取り入れてください。なかでも、今の子どもたちが一番弱いのは「投げる」動作でしょうか。サッカーばかりやっていると、特にそうなってしまいます。あとは、ジャンプ系。昔の子どもは木登りをしたり、高いところにつかまろうとしたり、跳びついてぶら下がる、といった動作を野外の遊びのなかでやっていました。ジャンプする動作は重要で、空間認知にもつながっていきます。成長するにつれ、ヘディングが出てきますし、コーナーキック時など空中での争いも増えます。ところが、外遊びをしなくなった子どもたちは、日常の動作で「跳び上がる」がほぼありません。特に都市部の子どもたちに言えることです。縄跳びも学校によっては技を競わせてやったりするところもありますが、日常からは減りつつあります。女子のゴム跳びも跳躍運動につながるのですが、今はほとんど見ません。加えて、ご相談者様が「世間ではマルチスポーツが推奨されているのは知っていて、自分も賛成」と書かれているように、小さいときから複数のスポーツに親しむことで身体はバランスよく鍛えられます。■ほかのスポーツの動作を応用するなど、考える力がつくもうひとつ効果があるとすれば、マルチスポーツを選択している子どもは自分で考える機会が多いことです。例えば、スローイングの動作など、野球のときはこうだったけど、これはサッカーで使えるかな?と考えられるかどうか。ここが鍵になります。自分たちでスポーツが上手くできるようになるために、自分で考えて答えを導き出す。野球のコーチがこう言ってたなあ、などと関連付けることができます。野球とサッカーで考えると、サッカーのコーチが野球を並行してやっている子に期待するのは空間認知です。今、自分は一塁を守っている。相手の打球がこう飛んだ、こうしたらいいかな?内野ゴロだとダブルプレーになるからこうしよう。そんなふうに予測して、ポジションをとる。そういった頭の訓練もできます。そういった予測する力を、サッカーにも転化して活かせるはずです。マルチスポーツを経験している子どもは、成長するにつれてやりたいものが増えていきます。やりたいことを新たに始めることを躊躇しません。他のスポーツの楽しさも知っているからです。それはとりもなおさず、その子の生活そのものが豊かになるということに違いありません。■バッタを追いかける動作にもトレーニングの要素が満載(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)そして、最後にお伝えしたいのでは、休む重要性です。フィンランドの教育ビデオを観たことがあるのですが、この国には宿題がありません。脳を休ませないといけないことを、大人たちはわかっているからです。同じように、身体を休めるのも非常に大事です。ドイツで育成年代の指導をしているライターの中野吉之助さんによると、ブンデスリーガの育成組織は、子どもたちを夏は最低2週間休ませるそうです。そうすると、身体が大きくなってピッチに帰ってくるといいます。どんなことも、余裕がないといけません。「例年は合宿や遠征、大会参加などもありサッカー漬けになります」とありましたが、サッカーができないのなら休めばいいのです。空いた時間は遊んだり、他のことをすればいい。遊んでいても、神経系、筋肉系はいくらでも鍛えられます。そこを指導者がどう認めるか。日本の場合は、そこが重要です。幼稚園の子どもは、練習中にバッタを見つけると練習しなくなります。バッタを追いかけて帰ってきません。でも、彼らをよく見ていると、汗びっしょりになって走り回っています。バッタを見つけたら、しゃがんだり。転がったり、飛び跳ねたり。機敏に動いています。サーキットトレーニングの要素が満載です。ところが、日本では「サッカーをしないなら帰れ」と子どもを叱る指導者は少なくありません。そういうとき、私は「バッタ取りに行こう!」と呼びかけます。サッカー教室にきてバッタを追いかけることも、大切だと思っています。池上正(いけがみ・ただし)「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさいサッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。
2020年09月25日お笑いコンビ『EXIT』のりんたろー。さんが、2020年9月17日にTwitterを更新。介護に悩む人の心を軽くするコメントに、称賛の声が寄せられています。りんたろー。、泣きながら電話をかける祖母に…8年間、老人ホームで介護のアルバイトをしていていた、りんたろー。さん。祖母は老人ホームを利用しているといいます。ある日、今日が何日の何曜日なのか分からなくなってしまった祖母が、泣きながら母親に電話をかけてきたことがあったようです。焦る母親ですが、りんたろー。さんは、認知力が低下してしまった祖母にこのように声掛けをするのだとか。おばあちゃんが何日の何曜日かわからなくて泣きながら電話をかけてくると母が大騒ぎ「僕もわからないよ」「そのうち思い出すよ」「そんなに曜日が重要?」「職員さんが教えてくれるよ」僕は適当に言葉をかけます!介護って良い意味で適当さが重要一緒に落ちたら共倒れ!認知と共に楽しく生きよう!— りんたろー from EXIT (@rinnxofficial) September 17, 2020 「僕は適当に言葉をかけます!」と、介護には適当さも必要と明かすりんたろー。さん。きっと、肩に力を入れすぎないことは、認知力が低下した祖母にも、その介護をする母親にとっても、いい関係を保つことに繋がるのでしょう。ネット上では、たくさんの称賛の声が寄せられていました。・自分だって曜日と日にちが分からなくなることがある。そんなの重要じゃないって考えたい。・適当さがないと支える家族もつぶれてしまう。本当にその通りだと思います。・りんたろー。さんの言葉に救われました。ありがとうございます。認知症が進むと話が通じなかったり、すぐに忘れてしまったりして支える家族はどうしてもイライラしがち。ですが、「認知と共に楽しく生きよう!」というりんたろー。さんの言葉は多くの人を励ましたに違いありません。[文・構成/grape編集部]
2020年09月19日人生100年時代、大きな社会問題の一つである認知症患者の増加。その予防法の研究に当たる専門のドクター自身は、認知症リスクを下げるために、いったいどんなことに気をつけて生活しているのだろうーー。医療技術の進歩や生活環境が向上していることで、日本人の平均寿命は延び続けている。厚生労働省が7月末に発表した最新の日本人の平均寿命は男性が81.41歳、女性で87.45歳と過去最高を更新。“人生100年時代”にまた一歩近づいた。「いっぽうで、認知症患者の増加も深刻な問題となっています。20年後には高齢者のじつに4人に1人が認知症、または予備群の軽度認知障害(MCI)になっているという予測もあります。健康寿命を延ばすためにも、認知症の予防がとても重要になってきます」そう語るのは、『医師が認知症予防のためにやっていること。』(日経BP)の著者で、聖路加国際大学臨床教授の遠藤英俊先生だ。遠藤先生は35年にわたって認知症研究に携わり、今年3月に長年勤めた国立長寿医療研究センターを退職、定年後から“チャレンジ”していることがあるという。「それまで忙しく働いていたのが、急に暇になるとガクンと老け込み、将来的に認知症になるリスクが高まってしまいます。私は定年後に仕事のペースを見直して、日曜日から火曜日は休み、水曜日から土曜日まではいくつかの病院で診察をしています。仕事を減らすことでできた時間を活用して、これまでできなかったゴルフなど趣味の時間に充てています。さらに私は『1年以内にゴルフのスコアで100を切る』といったように具体的な目標を設定しています。また、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響で休んだ時期もありましたが、料理教室に通い始め、ティラミスやローストビーフが作れるようになったんですよ」(遠藤先生・以下同)認知症のスペシャリストである遠藤先生自身が、趣味などを満喫することを通じて、同時に認知症予防の効果が期待できる習慣を取り入れているという。そこで今回、遠藤先生自身が認知症予防のために実践している効果的な健康管理の方法を詳しく解説してもらった。■血圧の薬はきちんと飲む高血圧(収縮期血圧が140mmHg以上、拡張期血圧が90mmHg)と診断されたら降圧剤を服用するが、さまざまな種類がある。「ARB(アンジオテンシン2受容体拮抗薬)というタイプの薬が、最も認知症リスクを下げるという調査結果が出ており、私も服用しています」■たばこはいっさい吸わない喫煙者は非喫煙者と比べて1.5〜2倍も認知機能が低下しやすいことがわかっている。喫煙により血管は収縮し、血流が低下する。「末梢にある細胞に酸素と栄養が届けられなくなり、神経細胞がダメージを受けることで認知症発症のリスクが高まるといわれています」■難聴になったら補聴器をつける意外と見過ごされがちなのが難聴(聴力の低下)だという。「聴力の低下によって脳に情報が入りにくくなります。聞こえづらくなったらきちんと補聴器を使うようにして、ふだんから大音量の音楽をヘッドホンで聴きすぎないように、耳をいたわることも大切です」■40〜50代はメタボ対策、60代以降は小太りを目指す肥満や代謝異常のある人は、脳の老化が早く進行してしまうという研究結果がある。しかし、過度なダイエットはタンパク質をはじめとした栄養素の不足を招くことに。「食事量と運動量が同時に減ると、筋力が減ったサルコペニアの状態を招きます。60代以降は少し太めくらいの体形がちょうどよいでしょう」また、健康診断で気になる項目があれば、放置してはダメ。「高血圧症と診断されたらまず食事を見直すとともに、運動によって血圧を下げる努力が必要になりますが、改善しない場合は降圧剤を使います。また、女性は閉経を迎えるころから代謝が悪くなり太る人も出てきます。太りすぎ、またやせすぎに気をつけましょう」「女性自身」2020年9月8日 掲載
2020年09月17日人生100年時代、大きな社会問題の一つである認知症患者の増加。その予防法の研究に当たる専門のドクター自身は、認知症リスクを下げるために、いったいどんなことに気をつけて生活しているのだろうーー。医療技術の進歩や生活環境が向上していることで、日本人の平均寿命は延び続けている。厚生労働省が7月末に発表した最新の日本人の平均寿命は男性が81.41歳、女性で87.45歳と過去最高を更新。“人生100年時代”にまた一歩近づいた。「いっぽうで、認知症患者の増加も深刻な問題となっています。20年後には高齢者のじつに4人に1人が認知症、または予備群の軽度認知障害(MCI)になっているという予測もあります。健康寿命を延ばすためにも、認知症の予防がとても重要になってきます」そう語るのは、『医師が認知症予防のためにやっていること。』(日経BP)の著者で、聖路加国際大学臨床教授の遠藤英俊先生だ。遠藤先生は35年にわたって認知症研究に携わり、今年3月に長年勤めた国立長寿医療研究センターを退職、定年後から“チャレンジ”していることがあるという。「それまで忙しく働いていたのが、急に暇になるとガクンと老け込み、将来的に認知症になるリスクが高まってしまいます。私は定年後に仕事のペースを見直して、日曜日から火曜日は休み、水曜日から土曜日まではいくつかの病院で診察をしています。仕事を減らすことでできた時間を活用して、これまでできなかったゴルフなど趣味の時間に充てています。さらに私は『1年以内にゴルフのスコアで100を切る』といったように具体的な目標を設定しています」(遠藤先生・以下同)認知症のスペシャリストである遠藤先生自身が、趣味などを満喫することを通じて、同時に認知症予防の効果が期待できる習慣を取り入れているという。そこで今回、遠藤先生自身が認知症予防のために実践している習慣や趣味について解説してもらった。■凝った料理に挑戦する料理は食材の選択から調理法、時間配分、食器選びまで複雑な手順が必要で、脳を活性化させるという。「私はイタリア料理の教室に通っていて、最近はローストビーフを作りました。巣ごもりで通えないときは自宅で積極的に料理を作り、妻とも会話が増えました」■元気な犬を飼う犬を飼うことは、毎日の世話が伴う。「犬のために毎日の散歩が欠かせなくなるので、外に出て歩くことが日課になります。元気な犬を飼うと犬に引っ張られて早歩きになるというメリットも」。幸せホルモンが出て心の安定にも一役買うそうだ。■仕事は減らすが、ゼロにはしない社会的孤立により、認知症のリスクは1.6倍にも高まる。「人間の脳は、しゃべることで神経細胞が活性化します。アルバイトでもボランティアでもいいので、外に出る機会を増やすと、身なりを整えるなど緊張感が生まれて、これも脳の活性化に一役買います」■地域での付き合いを増やす一人暮らしでも地域に溶け込めば社会的孤立を防ぐことができる。「私も定年後から地域に溶け込もうと料理教室に通っています。趣味のサークル、マンションの総会などを活用しましょう」3密に注意しながらではあるが、地域の催しに参加することから始めよう。■マージャン、将棋など頭を使うゲームをするゲームも認知症予防の効果に期待ができ、マージャン、オセロ、囲碁、将棋など頭を使うものは特にお勧めという。「私もこの年になってマージャンを始めました。思考力や集中力を高めて脳を活性化するほかに、何人かで交流しながら行うことで孤立も防ぎます」■歌ってのどを鍛える懐かしい歌を歌って昔を思い出すことは、認知症予防にもつながるという。「声を出すとのどの機能が鍛えられるため、誤嚥防止にも効果が。私もときどき歌っています」いまはカラオケに行くのが難しい部分もあるが、家の中でも好きな歌を口ずさんでみよう。子育てや仕事で忙しいときはいいが“卒業”すると、かえって生活リズムが崩れて、抑うつ状態になってしまう人もいる。「定年退職後、家に閉じこもりがちになる男性が多いのですが、女性でも中には人付き合いが苦手という人もいます。趣味やサークルなどでアクティブに活動している人であればいいのですが、会話が少なくなると認知症のリスクが高まってしまいます。無理に人付き合いをしようとしなくても、外に出かけて他人と会話をする機会を増やすことから始めましょう。私も定年後に仕事のペースを落として、やりたいこと、新しいことにチャレンジしています」認知症を防ぐためにも、今から一つずつ、楽しく続けてみよう。「女性自身」2020年9月8日 掲載
2020年09月17日人生100年時代、大きな社会問題の一つである認知症患者の増加。その予防法の研究に当たる専門のドクター自身は、認知症リスクを下げるために、いったいどんなことに気をつけて生活しているのだろうーー。医療技術の進歩や生活環境が向上していることで、日本人の平均寿命は延び続けている。厚生労働省が7月末に発表した最新の日本人の平均寿命は男性が81.41歳、女性で87.45歳と過去最高を更新。“人生100年時代”にまた一歩近づいた。「いっぽうで、認知症患者の増加も深刻な問題となっています。20年後には高齢者のじつに4人に1人が認知症、または予備群の軽度認知障害(MCI)になっているという予測もあります。健康寿命を延ばすためにも、認知症の予防がとても重要になってきます」そう語るのは、『医師が認知症予防のためにやっていること。』(日経BP)の著者で、聖路加国際大学臨床教授の遠藤英俊先生だ。遠藤先生は35年にわたって認知症研究に携わり、今年3月に長年勤めた国立長寿医療研究センターを退職、定年後から“チャレンジ”していることがあるという。「それまで忙しく働いていたのが、急に暇になるとガクンと老け込み、将来的に認知症になるリスクが高まってしまいます。私は定年後に仕事のペースを見直して、日曜日から火曜日は休み、水曜日から土曜日まではいくつかの病院で診察をしています。仕事を減らすことでできた時間を活用して、これまでできなかったゴルフなど趣味の時間に充てています。さらに私は『1年以内にゴルフのスコアで100を切る』といったように具体的な目標を設定しています。また、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響で休んだ時期もありましたが、料理教室に通い始め、ティラミスやローストビーフが作れるようになったんですよ」(遠藤先生・以下同)認知症のスペシャリストである遠藤先生自身が、趣味などを満喫することを通じて、同時に認知症予防の効果が期待できる習慣を取り入れているという。そこで今回、遠藤先生自身が認知症予防のために実践している効果的なリラックスの仕方を詳しく解説してもらった。■「面倒くさい」「飽きた」はタブーにネガティブな口グセは危険なサイン。「認知機能が低下してくると、体が動かない、ゴルフのスコアが計算できない、などといったことから周囲に引け目を感じてしまい運動をやめてしまう傾向があります。家族でもこうした口グセが出てきたら注意が必要です」■昔の出来事を思い出す過去の出来事を思い出すのはネガティブなことではない。「私は’02年に愛知県名古屋市の昭和日常博物館と共同で『地域回想法』を開発しました。懐かしい話題を語り合う回想法スクールへの参加によって、認知機能の低下が抑えられたという結果が得られています」■ぬるめのお風呂に30分つかる就寝前にぬるめのお風呂につかってリラックスを心がけよう。「1日の疲れをとるだけではなく、お風呂から出て体温が下がってきたころに眠れる効果があります。寝る前はスマホは見ないで十分な睡眠を取るように」コロナ禍で在宅時間が増えるなか、生活が不規則になり、不調を訴える人が増えている。「つい夜遅くまでテレビやスマホを見ていませんか?じつは睡眠不足は脳にとって大敵です」30〜50代はお弁当作りなどで早起きの女性が多い。認知症の中でも約7割と最も多くの患者数を占める「アルツハイマー型認知症」は、脳内アミロイドβと呼ばれるタンパク質がたまり、神経細胞の破壊につながることで起こる。睡眠不足はアミロイドβがたまってしまう原因になる可能性もあるという。「6〜8時間の睡眠を確保し、規則正しい生活を心がけましょう。就寝前にはぬるめのお風呂につかると体温が下がってきたところで入眠することができます」「女性自身」2020年9月8日 掲載
2020年09月16日人生100年時代、大きな社会問題の一つである認知症患者の増加。その予防法の研究に当たる専門のドクター自身は、認知症リスクを下げるために、いったいどんなことに気をつけて生活しているのだろうーー。医療技術の進歩や生活環境が向上していることで、日本人の平均寿命は延び続けている。厚生労働省が7月末に発表した最新の日本人の平均寿命は男性が81.41歳、女性で87.45歳と過去最高を更新。“人生100年時代”にまた一歩近づいた。「いっぽうで、認知症患者の増加も深刻な問題となっています。20年後には高齢者のじつに4人に1人が認知症、または予備群の軽度認知障害(MCI)になっているという予測もあります。健康寿命を延ばすためにも、認知症の予防がとても重要になってきます」そう語るのは、『医師が認知症予防のためにやっていること。』(日経BP)の著者で、聖路加国際大学臨床教授の遠藤英俊先生だ。遠藤先生は35年にわたって認知症研究に携わり、今年3月に長年勤めた国立長寿医療研究センターを退職、定年後から“チャレンジ”していることがあるという。「それまで忙しく働いていたのが、急に暇になるとガクンと老け込み、将来的に認知症になるリスクが高まってしまいます。私は定年後に仕事のペースを見直して、日曜日から火曜日は休み、水曜日から土曜日まではいくつかの病院で診察をしています。仕事を減らすことでできた時間を活用して、これまでできなかったゴルフなど趣味の時間に充てています。さらに私は『1年以内にゴルフのスコアで100を切る』といったように具体的な目標を設定しています。また、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響で休んだ時期もありましたが、料理教室に通い始め、ティラミスやローストビーフが作れるようになったんですよ」(遠藤先生・以下同)認知症のスペシャリストである遠藤先生自身が、趣味などを満喫することを通じて、同時に認知症予防の効果が期待できる習慣を取り入れているという。そこで今回、遠藤先生自身が認知症予防のために実践している効果的な食事方法を詳しく解説してもらった。■週2〜3回はカレーを食べる香辛料の一つであるターメリックに含まれる「クルクミン」というポリフェノールの認知症予防効果の注目度が高まっている。「ただし、カレーは高カロリー食なので、食べすぎるとメタボになってしまう危険性もあります。週2〜3回を目安に食べましょう」■フルーツ、魚、いも類、卵は毎日食べる福岡県久山町の町民約1,000人を15年間追跡した九州大学の調査では、認知症リスクが低い人が多めに食べていた食材は、大豆製品、牛乳、乳製品、緑黄色・淡色野菜、海藻類など。「果物、魚、いも類、卵もプラスして、多様な食材をまんべんなく食べましょう」■シークヮーサーのドリンクを飲むかんきつ類に含まれる「ノビレチン」には高い抗酸化作用が期待できる。「東北大学の研究では、毎日かんきつ類を食べる人は、週2回の人と比べ認知症リスクが14%低下していました。ノビレチンが豊富なかんきつ類はシークヮーサー。私はジュースで飲んでいます」■米と酒の取りすぎに注意するごはんを食べすぎるとほかの食品が食べられなくなるので控えめに。「久山町の研究では、減らすとよい食事に米と酒が挙げられました。適量のお酒は会話の潤滑油になりますが、飲みすぎには気をつけて」遠藤先生も年齢とともに食事の量を減らしているそうだ。■週2回は肉類を食べる年齢とともに筋肉の量は減り、筋力が衰えてくる。サルコペニアの状態のままでいると、足腰が弱って転倒しやすくなる。「下肢の筋トレを行い60代半ばからはタンパク質を意識して取るように心がけましょう。私は週2回は肉を食べるようにしています」■赤ワインを毎日2〜3杯楽しむ「フランスのボルドー大学の研究で、赤ワインに含まれるポリフェノールには高い抗酸化作用があり、動脈硬化や高血圧を予防するほか、認知症の発症を抑えるという報告があります」ただし飲みすぎには注意。1日にグラス2〜3杯を目安にしよう。「ポリフェノールには抗酸化作用、抗炎症作用が認められていて、これが認知症予防に効果があるのではないかと考えられています。クルクミンはカレーに使われる香辛料のターメリックに含まれています。40〜50代のうちからクルクミンを含む食事、カレーを食べると認知症の発症を防ぐ可能性があるということです」ポリフェノールを含む赤ワインも適量を楽しむならOK。ジュースなら、ノビレチンが含まれるかんきつ類がいいそうだ。複数の調査から、多様な食材をまんべんなく食べている人は認知症リスクが低くなることがわかってきている。「女性自身」2020年9月8日 掲載
2020年09月16日人生100年時代、大きな社会問題の一つである認知症患者の増加。その予防法の研究に当たる専門のドクター自身は、認知症リスクを下げるために、いったいどんなことに気をつけて生活しているのだろうーー。医療技術の進歩や生活環境が向上していることで、日本人の平均寿命は延び続けている。厚生労働省が7月末に発表した最新の日本人の平均寿命は男性が81.41歳、女性で87.45歳と過去最高を更新。“人生100年時代”にまた一歩近づいた。「いっぽうで、認知症患者の増加も深刻な問題となっています。20年後には高齢者のじつに4人に1人が認知症、または予備群の軽度認知障害(MCI)になっているという予測もあります。健康寿命を延ばすためにも、認知症の予防がとても重要になってきます」そう語るのは、『医師が認知症予防のためにやっていること。』(日経BP)の著者で、聖路加国際大学臨床教授の遠藤英俊先生だ。遠藤先生は35年にわたって認知症研究に携わり、今年3月に長年勤めた国立長寿医療研究センターを退職、定年後から“チャレンジ”していることがあるという。「それまで忙しく働いていたのが、急に暇になるとガクンと老け込み、将来的に認知症になるリスクが高まってしまいます。私は定年後に仕事のペースを見直して、日曜日から火曜日は休み、水曜日から土曜日まではいくつかの病院で診察をしています。仕事を減らすことでできた時間を活用して、これまでできなかったゴルフなど趣味の時間に充てています。さらに私は『1年以内にゴルフのスコアで100を切る』といったように具体的な目標を設定しています。また、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響で休んだ時期もありましたが、料理教室に通い始め、ティラミスやローストビーフが作れるようになったんですよ」(遠藤先生・以下同)認知症のスペシャリストである遠藤先生自身が、趣味などを満喫することを通じて、同時に認知症予防の効果が期待できる習慣を取り入れているという。そこで今回、遠藤先生自身が認知症予防のために実践している効果的な運動方法を詳しく解説してもらった。認知症予防につながる効果が論文で明確に報告されているのは、ウオーキング、ジョギング、エアロビクスなどの有酸素運動だ。「海外の論文で認知症を発症していない高齢者4615人を5年間追跡調査したところ、歩行よりも強い有酸素運動を週3回行っていた人たちは、行っていない人たちに比べてMCI、アルツハイマー型認知症、すべての認知症を発症するリスクがいずれも低いことがわかりました」■週3回、30分間の早歩きをする運動習慣がなかった人は、夕方以降の涼しい時間帯に、30分の早歩きを週3回トライしてみよう。「足踏みしながら計算する『コグニサイズ』は家の中でできるので夏場はお勧めです。足踏みしながら数を数え、ももはできるだけ高く上げるのがポイントです」■ダンスとゴルフで適度な運動仲間と一緒にコースを歩き、スコアや距離を計算しながら打つゴルフは頭も使えて一石二鳥。「また、社交ダンスは音楽に合わせて体を動かす有酸素運動。異性と接触することで、ときめきが生まれて若々しさを保つこともできますよ」■自宅での“座りすぎ”に気をつける新型コロナや熱中症を避けるために巣ごもり生活が続くが、屋内で座ってばかりいると運動不足に。「家の中で、踏み台を上り下りするだけでも効果があります。私は、ジムに通えない時期は家の中にランニングマシンを置き、走りました」認知症の中でも約7割と最も多くの患者数を占める「アルツハイマー型認知症」は、脳内アミロイドβと呼ばれるタンパク質がたまり、神経細胞の破壊につながることで起こる。筋肉を動かすことで心拍数が増加。脳の酸素摂取量や血流が増すことで、アミロイドβの蓄積を防げるといわれている。「これまで運動習慣がなかった人はまず週3回、30分の早歩きを目標にすることをお勧めします」「女性自身」2020年9月8日 掲載
2020年09月16日南に開けた大きな高窓から光を取り込む奥様が育った目黒区内の土地に新築した3階建てのお宅。建て替えにあたり、いかに光を家全体に取り込むかが一番のポイントだったそう。「南側にお隣の建物が迫って建っているので、以前の家は特に1階が暗かったです」と奥様。南側の高い位置に大きな窓を作り、そこからの光を家全体に回すことにした。この家を設計した稲山貴則さんと、施主は、同じ大学の建築学科の同級生。「私が勤める会社では、病院や学校、工場、事務所などの建物の設計が中心です。住宅の設計は専門性が高いので、住まいの設計は気心の知れた住宅の専門家、稲山くんにお願いしたいと思っていました」2階から3階を見上げる。大きな白い吹き抜けの大空間に、四角いバーチ合板の箱がポッカリと浮かび、白い階段がふたつの箱をつなぐ。左右の箱の高さや長さが違うのも楽しい。左側の箱の上部にはロフトもある。南側の高い窓から、建物全体に明るい光が届く。ぽっかりと箱が空間に浮くユニークな設計。ロフトから2階を見下ろす。真下中央に見えるのが1階へと続く階段と、子どもが使っている勉強机。反対側(写真上)にもデスクがあり、ご主人がテレワークの際に使っている。階段とダイニング床下のスリットが1階とつながり、光が建物全体に行き渡る。鉄骨造で実現した大胆なプラン柱の必要な木造ではできない、鉄骨造だからこそ可能な気持ちの良い大空間が実現した。「地盤の強度にも不安があったこと、そして鉄骨造は木造にはできない思い切ったことができる楽しみもありました。箱を吊り下げて3階を作る、私の想像を超えるプランを考えてくれました」とご主人。奥様は、子どもたちがリビングを通って子ども部屋に行く動線にしてほしいとリクエスト。「親が泊まっていくこともありますし、また将来的に同居ができるように、1階に客間を作っていただきました」「奥まった場所が心地よいのか、よくここで勉強してくれます」家事をしながら勉強中の子どもと話ができる。「ここの勉強机からはリビングのTVが見えないので集中できるようです」トイレの手洗いを外側に。「2階に手洗いがあると、食事の前後など、子どもがこまめに手を洗えます」リビングとダイニングキッチンの天井の高さを変え、段差もつけている。「家具は以前使っていたものが多いですが、ブルーのL字型のソファはソファ専門店NOYESで購入しました」居場所がたくさんある家「大きな吹き抜けは、家に居ながら開放感があります。1階から2階へ上がる階段、そして3階からロフトへ上がる浮遊感のある階段と、視線が移り変わり、ひとつの家で様々な風景を楽しめます。コロナで外出できない期間がありましたが、ストレスなく過ごすことができました」そして、家族が家の中で別々のことをしていても、一体感が感じられるのだそう。「奥の勉強机で長男が勉強し、手前のデスクでリモートワーク、キッチンで食事の準備をし、長女はリビングのソファで遊ぶなど、2階だけでもそれぞれの居場所がたくさんあるのも良かったと思います」3階の寝室。奥のサンルームは洗濯物の乾燥にも。「子どもが小さいのでまだ使っていませんが、3階には子ども部屋として2室準備しています」子ども部屋とロフトへと続く鉄骨階段は、蹴り込み板にエキスパンドメタルを使うことで抜け感と安全性を両立。玄関を入ると視線の先に明るいグリーンの扉が出迎える。階段下は収納になっている。白を基調とした明るいバスルームは1階に。角地の2面道路。南側に隣家が迫り、北側と西側は斜線規制という条件の中、3階建ての豊かな空間を作った。K邸設計稲山貴則建築設計事務所所在地東京都目黒区構造鉄骨造規模地上3階延床面積103.89㎡
2020年08月11日“脳トレドリル”はたくさんあるけど、解いているだけで疲れちゃう……。でも、「瞬読」は見るだけで「右脳」がフル回転、簡単に認知機能を上げられる方法なんですーー。「体は意識して鍛えることができますが、頭の中はなかなか難しい。脳を鍛えるためには、多くの情報を『インプット』し、その情報を自分自身の知識として『アウトプット』することが重要になります。『瞬読』は、その最善のトレーニング方法。しかも、1日2〜3分、バラバラに並べられた文字を見るだけです!」そう語るのは、一般社団法人「瞬読協会」代表理事の山中恵美子さん(48)。「SSゼミナール」「APマスターズ」など全国で30校以上の学習塾を経営する株式会社ワイイーエスの社長も務めている。山中さんが出版した『1冊3分で読めて、99%忘れない読書術瞬読』(SBクリエイティブ)は、10万部の大ヒットを記録している。では、この「瞬読」とは、いったいなんなのだろうか。「高い理解度を保ったまま、短時間で本を読めるようになるためのメソッドを瞬読と呼んでいます。マスターすれば、ほんとうに1冊を3分で読むことができるようになります。しかし、これは“速読”とは違うのです。瞬読をするメリットは、“右脳の潜在能力”を引き出すことができる点にあります。これによって『記憶力』や『問題処理能力』の向上をはじめ、『創造力』なども高められるのです」空間把握や、芸術性、ひらめきをつかさどる右脳。アーティストなどは右脳を使うことに秀でているとされるが、ふつうの主婦にとっても右脳を鍛えることには大きな意味があるという。「右脳を鍛えることで、暗記力や集中力が高まる。すると、“直感”が冴えてくるんです。私たち人間は一日中、判断や決断をして生きています。あれかこれどちらを食べるか、あの人とこの人どちらに話しかけようか……というふうに。そしてその判断の基準は、直感にもとづいていることがほとんどです。右脳がしっかり鍛えられていて直感が冴えている人は、決断を迫られたときに、正しい選択ができるようになる。つまり瞬読のトレーニングは、即時的な判断が求められる場面で大きな力を発揮するのです」瞬読のメリットは、それだけではない。「瞬読のミソは、『インプット』と『アウトプット』。人間の頭は、アウトプットしたことはなかなか忘れないようになっています。テレビをただ見る(インプット)より、その番組についての話を友達とする(アウトプット)ほうが、番組の内容もはっきりと覚えられますよね。これを繰り返すことで、認知機能の向上にも一役買うのです。人の名前が覚えづらくなったという人もいると思いますが、このトレーニングを積めばもの忘れなども改善するはずです」では、具体的な瞬読のトレーニング法とは。『1冊3分で読めて、99%忘れない読書術瞬読』にはバラバラに並べられた文字の問題が掲載されている。そのバラバラに並べられた文字から元の言葉を類推し、頭にイメージを思い浮かべたあと、口に出してみる。「一見バラバラに並べられた文字ですが、並べ替えるとひとつの単語や文になっています。元の単語を類推して、そのイメージを思い浮かべてください。そして口に出して『アウトプット』しましょう」3秒ほど見ても答えが出なかったら、次の問題に移ってしまおう。答えは出せなくても、ちゃんとトレーニングになっていると山中さんは語る。「実は、この問題を解いている間、ふだん使っていない右脳がものすごく動いているんです。毎日これを見ていたら、柔軟運動を続ければ体が柔らかくなるように、パッと見ただけで答えが何なのかわかるようになります。まずは1日2〜3分、この問題を見るクセをつけましょう」「女性自身」2020年8月11日 掲載
2020年08月07日「認知症と診断されたからといって、オレの中で何かが変わったということはありません。いきなりすべてわからなくなったわけでもないし、オレはオレのまま。いつもどおりの毎日が続いているような感じなんですけどね」そう語るのは、本誌連載「ゆるゆる人生相談」でおなじみの漫画家でタレントの蛭子能収さん(72)。あの蛭子さんが認知症にーー。7月9日に放送された『主治医が見つかる診療所』(テレビ東京系)で、記憶力が著しく衰えたことから専門医を受診した蛭子さんは、アルツハイマー病とレビー小体病を併発している軽度の認知症であることを告げられた。「物忘れがひどかったけど、年のせいかなと思っていたら、認知症と言われたことは、ショックと言えばショックかもしれません。ボケたらおしまいというイメージがあったし、何もできなくなると思っていたけど、オレ自身は普通に暮らしているし、認知症はそんなに怖いものじゃないと思いました。だから街を歩いていても『おう蛭子さん、認知症になったんだったね』とか明るく声をかけてもらっても、オレは全然、構わないんですけど……」と蛭子さんは語るが、認知症の公表には、家族に迷惑をかけたくないという思いもあった。とくにレビー小体病は、アルツハイマー病に次いで、認知症の主な原因になる病気で「レビー小体」という特殊なタンパク質が大脳に蓄積して、神経細胞を破壊。認知症の症状が進む。その特色は初期の段階で「幻視」があることだ。蛭子さんのマネージャーがこう証言する。「洗濯カゴの衣類を見て、奥さんが倒れていると思って叫んだり、デパートの売場の中を電車が走っていると言いだしたりと、少し前から幻視があったようです。また、日常生活でも、とくに朝や、夕方から晩にかけては混乱がはげしくなり、1人で入浴すると、髪を3回も4回も洗ってしまうことがあるようで、奥さんの介護が不可欠なときもあります。認知症の進行を遅らせるためにも、今後もできる範囲で仕事をしていきたいと蛭子本人も語っています。また周囲に認知症であることを理解してもらうことで、家族の負担が少しでも軽減できると思い、認知症であることをあえて公表しました」献身的に支える奥さんに対する感謝の言葉も蛭子流だ。「いろいろやってくれるんですよ、すごくありがたいと思っています。料理も手早くササッとやるし、うまい料理は……食パンですね!」すかさず隣にいたマネージャーが「それはダメです!せめてフレンチトーストにしてください!!」とダメ出しする。ボケているのか、狙っているのか、わからない切り返しは以前と変わらない。認知症であろうがなかろうが、蛭子さんは、蛭子さんだった!「女性自身」2020年8月18日・ 8月25日合併号 掲載
2020年08月04日「物忘れがひどかったけど、年のせいかなと思っていたら、認知症と言われたことは、ショックと言えばショックかもしれません。ボケたらおしまいというイメージがあったし、何もできなくなると思っていたけど、オレ自身は普通に暮らしているし、認知症はそんなに怖いものじゃないと思いました。だから街を歩いていても『おう蛭子さん、認知症になったんだったね』とか明るく声をかけてもらっても、オレは全然、構わないんですけど……」そう語るのは、本誌連載「ゆるゆる人生相談」でおなじみの漫画家でタレントの蛭子能収さん(72)。あの蛭子さんが認知症にーー。7月9日に放送された『主治医が見つかる診療所』(テレビ東京系)で、記憶力が著しく衰えたことから専門医を受診した蛭子さんは、アルツハイマー病とレビー小体病を併発している軽度の認知症であることを告げられた。レビー小体病は、アルツハイマー病に次いで、認知症の主な原因になる病気で「レビー小体」という特殊なタンパク質が大脳に蓄積して、神経細胞を破壊。認知症の症状が進む。「いつか本当に何もわからなくなってしまうかもしれないと考えると、すごく怖くなってしまいます。でも、認知症になっても、仕事はできると思いますよ。今までも総理大臣の名前は覚えていないけど、競艇選手の名前は今でもしっかり頭に入っているように、好きなことは覚えているけど、興味がないことは流してきました。だから、正直、認知症になった実感はありません。オレにしてみれば、みんなが面白がってくれたら楽しいし、体が元気だから、働けるうちは、働きたいですね。仕事でもあまり気を使わないで、これまでどおり付き合ってくれたらうれしいですね」漫画家、タレントと同じように、肩書として「認知症」がついたようなものだと語る蛭子さんに多くのエールが寄せられた。とくにタレントの有吉弘行(46)は、7月12日のラジオ番組『有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER』(JFN系)でも「本人がよければ復帰して元気にやってほしい」と語り、また、マツコ・デラックスとの番組『マツコ&有吉かりそめ天国』(テレビ朝日系)でも、「アルツハイマーになったらテレビ出ちゃいけないのか、仕事しちゃいけないのか、何にもできないのかということになるもんね。一生懸命やってほしい」とコメント。「有吉さんは、テレビの世界での昔からの仲間。オレを気にかけてくれていることは、マネージャーから聞いて知っています。芸能界は、注目されないとどんどんヘコんで(落ち目になって)いきますが、有吉さんは毒舌だけど、オレが認知症になる前からオレを取り上げて、無料で宣伝してくれます。きっとオレのことが好きなんでしょうね。本当は会ってお礼をしたほうがいいでしょうけど、オレは話すのが苦手だから。有吉さんが勝手に話してくれて、オレは黙ってるだけでいいんなら別に会ってもいいですけど……、(マネージャーを見て)やっぱり『また会いたいな』ということにしてください」頭をポリポリしながら笑顔を見せる蛭子さん。’25年には65歳以上の5人に1人が認知症になるといわれ、認知症の人が当たり前にいる社会が目の前にある昨今。蛭子さんが働き続ける姿は、認知症の人やその家族に勇気を与えるかもしれない。「漫画家仲間の根本敬さんは『これからは100号とか大きな絵を描いてみたら』とアドバイスをしてくれました。面倒くさいということはないけど、絵を描くよりも、ギャラがよくて、楽に稼げるテレビの仕事がしたいです」認知症であろうがなかろうが、蛭子さんは、蛭子さんだった!「女性自身」2020年8月18日・ 8月25日合併号 掲載
2020年08月04日漫画家やタレントとして活躍する蛭子能収(えびす・よしかず)さんが、医療番組『主治医が見つかる診療所』(テレビ東京系)で軽度の『認知症』と診断されました。蛭子さんは、2020年7月10日にTwitterを更新し、「認知症以外は健康体そのもので、毎日元気に過ごしています」というコメントとともに、笑顔の動画を投稿。昨晩、テレ東さんの番組『主治医が見つかる診療所』で放送されましたように、認知症になりました。でも毎日元気に過ごしています。認知症以外は、人間ドックでも健康体です。フォロワーさん、応援してくださるみなさん、これからもよろしくお願い致します。 pic.twitter.com/fhvBlj5kVi — 蛭子能収(YoshikazuEbisu) (@ebisu_jp) July 10, 2020 ネット上では「身体を大切になさってください」「何があってもずっと応援しています」といったコメントが寄せられています。蛭子能収の『認知症』診断に、マツコ・デラックスが言及同月17日に放送されたトーク番組『マツコ&有吉 かりそめ天国』(テレビ朝日系)では、収録日の前日に蛭子さんの報道があったことを受け、出演者である有吉弘行さんとマツコ・デラックスさんの間で話題に。2人は、同番組にもたびたび出演していた蛭子さんの認知症診断に、驚きを隠せない様子を見せます。有吉さんが「ご本人とご家族がいいのであれば、番組に出てもらうのは難しいのかな?笑えないのかな」というと、マツコさんは…。じゃあ例えばだよ。そういう風に、認知症になっちゃった人は、今までみたいなことができないのかっていうのも変じゃない。マツコ&有吉 かりそめ天国ーより引用マツコさんは「急に態度を変えるのも変。今まで通りできないの?」と続けます。すると、有吉さんは「蛭子さんは茶目っ気のある人だから、わざとツッコませる形に動きそうじゃん」と、自身の考えを明かします。それに対しマツコさんは、蛭子さんの印象を交えながら、こう語りました。あと、ちゃんとそれをやっても悲壮感が出ない稀有な人だと思うんだよね、蛭子さんって。マツコ&有吉 かりそめ天国ーより引用マツコさんは蛭子さんの持つやわらかな、ゆとりのある雰囲気について指摘しました。さらに「またご一緒したいな」という有吉さんに、マツコさんも「私たちには今までの感謝もある」とうなずきます。2人のトークに対し、視聴者からはさまざまな反響が上がりました。・「急に態度を変えるのは変」という視点はすごく大事だと思う。・難しい問題だと思う。でも、共演者やスタッフ側が避けるのではなく受け止める姿勢を持っているのは、だいぶ大きいんじゃないかな。・マツコさんや有吉さんが、こういったセンシティブな話題を扱う時に人を傷付けないような言葉選びをできるのは、さすがだと思う。品のよさを感じた。症状や進行の速度は人によって異なるため、仕事が可能な状況かどうか一概にはいえませんが、仕事仲間である共演者からの「また一緒にできれば嬉しい」というエールは、励みになるでしょう。マツコさんや有吉さんの想いが、蛭子さん本人にも届いているといいですね。[文・構成/grape編集部]
2020年07月18日病は人から大切なものを奪っていきます。心身の健康だけでなく、時には記憶まで消してしまうことも。しかし、家族への愛が病を超えて、奇跡を起こすこともあるとか。フォロワーから募集した話を漫画化しているババレオ(babareo2)さんは、ある女性の祖母のエピソードを漫画に描きました。『じぃじとばぁば』認知症の祖母は家族の顔も分からなくなっていたはず。ですが、末期病棟に入院した祖父の顔を見ると、記憶を取り戻しました。そして葬儀の時も、記憶のある状態で見送ることができたのです。愛ゆえの奇跡に多くの人が感動し、「おじいちゃんにさびしさや悲しみを感じさせずに送ったんだね」「夫婦の絆に泣いた」などのコメントを寄せました。心揺さぶられるエピソードですね。ババレオさんは、ブログも更新中。Instagramより早く漫画が投稿されるので、気になる人はこちらもあわせてご覧ください。ブログ:世にも奇妙ななんかの話[文・構成/grape編集部]
2020年07月09日「今、日本に認知症の人は460万人以上、予備群である軽度認知症(MCI)までを含めると860万人以上いるといわれています。これから自粛生活が徐々に解除されても、外出を控える生活はまだ続くでしょう。そうなると、新たな発症者や、重症化する人が想像を超えて増えるのではないか、ということを危惧しています」と警鐘を鳴らすのは、諏訪中央病院名誉院長で作家の鎌田實さん。巣ごもり生活が長く続き、人と会わない・接触しないことで、高齢者に限らず、まだ認知症とは関係のない中高年層も、認知機能が低下していく可能性があるという。「今のような日常生活において、まず気をつけなければいけないのが食事。なかでも、野菜をとることがとても大事です。認知症を進行させるのは“慢性炎症(くすぶるような不調)”といわれていますが、野菜のもつ“抗酸化力”が、それを予防してくれるのです。β-カロテンやリコピンといった、赤・黄・緑の色素を、毎日できるだけたくさん食べるよう心がけるべきです」そこで、71歳にして現役活動中の鎌田さんがみずから実践している“認知症予防のための食習慣”を紹介。その効果についても解説していただいた。【食習慣1】卵は1日に2〜3個、食べる「卵には、認知機能の維持によいとされるコリンが含まれています。このコリンが、記憶や脳を動かすために重要なアセチルコリンという神経伝達物質の材料になるのです。そしてこの時期は特に、タンパク質をしっかりとって筋肉の貯金をすることも必要ですから、タンパク質の多い卵を食べることで、認知機能と筋肉を維持しましょう」(鎌田さん・以下同)〈おすすめ〉ゆで卵のウーロン茶漬け「僕はつねに、殻をむいたゆで卵を6個ほど保存容器に入れて、ウーロン茶と少量のめんつゆに漬けています。見た目が味つけ卵みたいになるので(笑)、塩などはつけずにそのまま1日2〜3個、食べます」【食習慣2】発酵食品は複数種を組み合わせる「腸内環境は認知症と強い関連性がある、と論文にもありますが、腸内環境を整えるために発酵食品は欠かせません。ポイントは“乳酸菌+納豆菌”など、異なる種類を多種多様にとること。そして、今週は水戸納豆を食べたから来週は北海道の納豆……と、菌のタイプが違う多産地のものを食べることで、善玉菌が活性化します」【食習慣3】ビールを上手に利用する「ビールに含まれているホップの苦味成分、イソα酸がアルツハイマー型認知症を予防するという研究があります。この成分は老廃物を取り除く免疫細胞を活性化するそうです。ノンアルコールビールでもOK。ただし、飲みすぎには注意してください」〈おすすめ〉おつまみは「ピーカンナッツ」「ピーカンナッツには、抗酸化力の高い脂質が多く含まれています。だいたい5粒ぐらいが適量です。ほかにも、殻つきのピーナッツだったら20粒ぐらい。その場合、殻を割って茶色の薄皮はむかずそのまま食べると、ポリフェノールも一緒にとれます」【食習慣4】チョコレートは高カカオのものを「チョコレートに含まれるカカオポリフェノールには、活性酸素を除去し、老化や慢性炎症を防ぐ効果があります。できれば、カカオ含有率が70%以上のチョコを1日25g。おやつとして食べていただくと、リラックス効果も得られ、認知症予防には間違いなくいい。僕はいつも、ブラックコーヒーと一緒につまんでいます」鎌田さんの人生観は、PPH(ピンピンひらり)だそう。「死ぬギリギリまで“ピンピン”していたい。そして、みんなに『サンキュー、グッバイ』がちゃんと言えて、“ひらり”といけたらいいなと思っています。85歳まで生きるとしたら、85歳まで、冬はスキー、月に1度はレストランに行って好きなものを食べる……みなさんもぜひ、食事や運動といった生活習慣を見直して、ピンピンひらりの生活を楽しく過ごしていただきたいですね」「女性自身」2020年6月9日号 掲載
2020年06月15日「今、日本に認知症の人は460万人以上、予備群である軽度認知症(MCI)までを含めると860万人以上いるといわれています。これから自粛生活が徐々に解除されても、外出を控える生活はまだ続くでしょう。そうなると、新たな発症者や、重症化する人が想像を超えて増えるのではないか、ということを危惧しています」と警鐘を鳴らすのは、諏訪中央病院名誉院長で作家の鎌田實さん。巣ごもり生活が長く続き、人と会わない・接触しないことで、高齢者に限らず、まだ認知症とは関係のない中高年層も、認知機能が低下していく可能性があるという。「今のような日常生活において、まず気をつけなければいけないのが食事。なかでも、野菜をとることがとても大事です。認知症を進行させるのは“慢性炎症(くすぶるような不調)”といわれていますが、野菜のもつ“抗酸化力”が、それを予防してくれるのです。β-カロテンやリコピンといった、赤・黄・緑の色素を、毎日できるだけたくさん食べるよう心がけるべきです」そこで、71歳にして現役活動中の鎌田さんがみずから実践している“認知症予防のための食習慣”を紹介。その効果についても解説していただいた。【食習慣1】野菜はジュースとみそ汁でとる「厚生労働省は、野菜を1日350g以上食べるよう推奨しています。これをジュースにしたら必要量の約7割はとれるので、残りは、冷蔵庫にある野菜を使って具だくさんみそ汁を作ります。おすすめの具は、かぼちゃ・ブロッコリー・トマト・にんじん・きのこ・玉ねぎなど。基本はそのときにある野菜でかまいません。野菜には抗酸化力の高いポリフェノールが含まれていて、脳の神経細胞を保護し、認知機能の低下を抑えてくれる。腸にもいいので、免疫力もアップします」(鎌田さん・以下同)〈おすすめ〉鎌田流野菜ジュース「鎌田流の野菜ジュースは、小松菜やほうれん草などの野菜と、りんごやバナナなどの果物、牛乳かヨーグルトを合わせ、仕上げにえごま油を小さじ1杯」【食習慣2】青魚を週に2回は食べる「青魚(サバ、サンマ、イワシなど)には、EPAやDHAといった『オメガ3脂肪酸』が多く含まれていて、抗酸化力そのものが強い。なおかつ、悪玉LDLコレステロールを減らし、動脈硬化も防いでくれます。それによって血管も若々しくなるから、脳血管性の認知症も起きにくくなるのです。週に2回以上は、刺身か缶詰を食べましょう」〈おすすめ〉サバ缶けんちん汁「鍋に400ccの水を入れ、大根、にんじん、ごぼう、こんにゃくを切って煮る。ここにサバの水煮缶1缶を汁ごと加えて、みそを小さじ2杯。最後に刻んだねぎを入れて完成。根菜類は冷凍食品でもOKです」【食習慣3】えごま油をさっとかける「えごま油に多く含まれる成分α-リノレン酸は、体内に入るとDHAやEPAに変わり、脳の神経細胞を活性化させます。僕はサラダやほうれん草のおひたし、豆腐やみそ汁にもえごま油を小さじ1杯かけています。ほかにも、白身魚の刺身にえごま油と黒こしょう、レモンを搾ってカルパッチョにするのもおいしい。認知症予防の万能調味料です」鎌田さんの人生観は、PPH(ピンピンひらり)だそう。「死ぬギリギリまで“ピンピン”していたい。そして、みんなに『サンキュー、グッバイ』がちゃんと言えて、“ひらり”といけたらいいなと思っています。85歳まで生きるとしたら、85歳まで、冬はスキー、月に1度はレストランに行って好きなものを食べる……みなさんもぜひ、食事や運動といった生活習慣を見直して、ピンピンひらりの生活を楽しく過ごしていただきたいですね」「女性自身」2020年6月9日号 掲載
2020年06月15日スタイリッシュなフォルムとこだわりの素材感でごみ箱の生活感をOFF。シンプルなのでどんな空間にも馴染み、インテリアとしてサマになるワンランク上のごみ箱。マンゴーウッドの暖かみとアイアン素材の重厚感のあるデザインがお部屋にシックな印象を与えます。リビングに置きたくなるごみ箱生活に欠かせないごみ箱ですが、せっかくお洒落に揃えたインテリアの中に生活感たっぷりなごみ箱は置きたくないですよね。アイアン×マンゴーウッドのシンプルなダストボックスなら、インテリアの邪魔をせずお洒落に溶け込んでくれます。ソファーの横やダイニングテーブルの下などライフスタイルに合わせてどこでも絵になる佇まいが魅力です。台の上にはSサイズが◎洗面台の上にはコンパクトなSサイズがぴったり。手を洗った後のペーパータオルや、メイクの時に使った綿棒やティッシュなどをサッと捨てられてとっても便利です。Sサイズなら場所を取らず設置出来て、インテリアとしてもサマになる素材感が◎。選べる4タイプシンプルなスクエアとスタイリッシュなオクトの2つのデザイン。サイズはそれぞれ、高さ12cmで容量1.5LのSサイズと、高さ20cm、容量7.5LのLの2サイズをご用意しました。相性の良い組合わせ味のある木目が特徴のマンゴーウッドと、マットなブラックがクールなアイアン製。ウッド×アイアンは抜群の相性です!※ウッド部分は天然木なので、木目の出方や色合いに個体差がありますが自然素材の特徴としてご了承ください。蓋つきが嬉しいデザインのアクセントにもなっている異素材のフタ。そのまま捨てられるのに中のごみが見えにくいのが嬉しいポイントです。簡単開閉蓋は本体内側の両端にあるバーに乗せるだけ。簡単に開け閉めできるので、ごみ捨てもラクラクです。真ん中が丸く空いたデザインで手をかけやすのもポイントです。ボックスの両端には、細いアイアンのバーがあり、ごみ袋を掛けることが出来ます。ゴミ箱だけじゃもったいないダストボックスとしてだけでなく、中に小さなドライフラワーを入れてこなれたインテリアとして飾ってみるのも◎。お水を入れてフラワーベースとしてはご使用いただけませんが、ドライフラワーや、蓋を外して鉢カバーとしてもご使用できますよ。背の高いものはLサイズ高さやボリュームのあるドライフラワーはLサイズがおすすめ。無造作に飾るだけでお洒落な存在感を放ち、ブラックのアイアンが空間をひきしめてくれます。最後までご覧いただきましてありがとうございます。一見ごみ箱とは思えないクールな佇まいのダストボックス。どちらのサイズもそれぞれ使い勝手が良く、家中のごみ箱を揃えたくなるくらい。特に、Sサイズはどこにでも飾るように置けてとっても便利。書斎や子供の勉強机にも丁度いい大きさで、とにかくお洒落。容量が小さくてもこまめにごみ捨てをする習慣がついていいかもしれません。
2020年05月19日ただでさえスマホに依存しがちなのに、巣ごもり生活が続くいま、“スマホ認知症”のリスクが忍び寄っているという。年齢層は、認知症には早い30代から中高年。特に、家事に多忙な女性は要注意だーー。「暇さえあればスマホを触り、“写メ”をメモ代わりにしたり、出かけるときに地図アプリを使うなど、スマホに頼る生活を送っていませんか?こうした行為が、もの忘れや精神的な落ち込みなど認知症に似た症状を招いています」そう話すのは、脳神経外科医でおくむらメモリークリニック院長の奥村歩先生。外出自粛の巣ごもり中、日に何度もネットニュースを確認するなど、スマホを触る時間が長くなってはいないだろうか。奥村先生のクリニックの「もの忘れ外来」には、全国から毎日100人以上の患者が来院するが、その年齢層は、10年前とは様変わりしているという。「以前は高齢者がメインでしたが、最近は患者さんの約半数が30〜60代で、認知症発症には早い年代。訴えを聞いていると、スマホなどIT機器に頼りすぎている人が多いことに気づきました。特徴的なのは、もの忘れのほか、うっかりミスが多発したり、イライラや落ち込みが激しくなるといった傾向。私はこれを『スマホ認知症』と呼んでいます」(奥村先生・以下同)人間の記憶のプロセスは、大まかに「(1)入力、(2)分類・保持、(3)検索・取り出し」の3つに分かれる。スマホ認知症では、このうち(2)と(3)に問題が起きているそう。「脳を図書館にたとえましょう。(1)は新刊の入荷、(2)は新刊の分類と保管、(3)は本の検索と貸し出しです。スマホ認知症では、(1)で入荷される新刊の量が多すぎ、(2)の分類が追いつかず、(3)で本の検索ができない状態。記憶があっても、その取り出しができなくなる。これが、もの忘れの原因です」さらに冒頭で述べたように、自分で考える前にすぐに“ググる”など、本来自分の脳が行っていたことをスマホ任せにしていると脳の考える機能がさびついていき、思考力や集中力の低下につながる。そのため、家事の段取りがうまくできなくなり、ミスを繰り返して戸惑う女性も多いという。「とくに女性は、家事に仕事、親の介護など、同時進行で複数のタスクを進めていて、ただでさえ脳がお疲れの状態。潜在的に脳疲労のある女性ほどスマホ認知症になりやすいといえるでしょう」スマホ認知症から脱するには、「ぼんやりすること」がカギになるという。「近年の研究で、ぼんやりしている時間にも脳の『デフォルトモード・ネットワーク』という機能が働いており、脳のメンテナンスや、集中・休息の切り替えをしていることなどがわかってきました。脳が休憩すべき時間にスマホを触っていると、この機能が正常に働かなくなり、イライラや不調をもたらすようになります。どうしてもスマホに手が伸びる場合は、代わりに床の拭き掃除や編み物など、無心になって一定のリズムで行える家事や趣味をすると、脳がぼんやりしているときと近い状態になります。日ごろからスマホに頼りすぎず、自分の脳で考える習慣も大切です」スマホに翻弄されることのないよう、つき合い方を見直そう。「女性自身」2020年5月12・19日合併号 掲載
2020年05月06日斜め向かいのT字路に向けて開放的に住空間を展開、広がりのある住空間を形づくりました6604f_NTR_u_clr_L.jpg密集市街地の中で、斜め向かいのT字路に向けて、開放的に住空間を展開することで、広がりのある住空間を形づくりました。一方、間近に迫る隣家に対しては、縦ルーバーによって視線を遮ることで、安心して心を解き放てる住宅をめざしています。掲載「建築家100の模型展」所在地:東京都渋谷区規模:地上2階建敷地面積:90.83m2(27.48坪)建築面積:47.61m2(14.40坪)延床面積:82.15m2(24.85坪)構造:木造施工:栄伸建設
2020年04月17日「超悪玉コレステロール」がたまると、動脈硬化だけでなく、がんや認知症、脳梗塞、心筋梗塞のリスクも高まるという。菓子パン、スナック菓子、インスタント食品など、危険食品は身の回りにあるものばかり。取りすぎないようご用心ーー。「コレステロールは、私たちの体の細胞壁やホルモンの材料となるなど、生きるうえで必要不可欠なものです。ところが、誤った食生活によって悪影響をうけると、血管壁に蓄積して動脈硬化の原因となり、逆に体に悪影響を与えてしまうこともあるのです」こう話すのは内科医で動脈硬化に詳しい池谷敏郎先生。偏った食生活はコレステロールの“暴走”を起こすという。「コレステロールは体内でLDLコレステロールとして血管壁に運ばれます。このLDLコレステロールが酸化されて変性するとマクロファージという免疫細胞に取り込まれて処理され、血管壁にたまり、プラークというコブになってしまいます。これが動脈硬化です。LDLコレステロールが悪玉コレステロールと呼ばれるゆえんです。ちなみに、LDLコレステロールには大型、小型サイズとあるのですが、小型のものほど血管壁に取り込まれやすく、活性酸素による酸化もされやすいため、小型のLDLコレステロールは超悪玉コレステロールとよばれています」(池谷先生・以下同)LDLコレステロールが酸化すると次のような問題も。「LDLコレステロールが酸化した途端、体内で“異物”として認識されます。すると、私たちの健康のバランスをとろうとしてくれるマクロファージが“異物”を食べて処理してくれるのですが、このときに起こる現象が“炎症”です。炎症は、血管の老化や動脈硬化だけでなく、肌荒れやアレルギー疾患の悪化にもつながります。さらに、がん認知症、脳梗塞、心筋梗塞などの疾患のリスクも上げます」体内での炎症を起こりやすくする一因が、オメガ6系脂肪酸(リノール酸)を多く含む食品だ。オメガ6系脂肪酸の過剰摂取によって、炎症が引き起こされやすくなるというのだ。逆に、オメガ3系脂肪酸を多く取ることによって炎症にブレーキがかかるという。つまり、過剰な炎症をふせぐためにはオメガ6系と3系の脂肪酸のバランスが重要だ。オメガ6系脂肪酸は、サラダ油、キャノーラ油、ベニバナ油など、揚げ物に使われる油に多く含まれる。オメガ3系脂肪酸は、魚油やえごま油、アマニ油などが該当する。「体内の炎症を抑えるためには、オメガ6系脂肪酸を減らし、オメガ3系脂肪酸の摂取量を多くすることです。しかし、現代の食生活では、オメガ6系脂肪酸を過剰に摂取する傾向があります。脂質の摂取は必要なのですが、摂取する脂肪酸の種類については、もっと注意をしてほしいものです」揚げ物や天ぷら、炒め物、ドレッシング、豚肉や鶏肉の脂肪部分など、オメガ6系脂肪酸の油を使った食品は、私たちの周りにあふれている。「家庭で調理して食べる分には極端な量にはならないと思うのですが、外食や弁当、スーパーやコンビニで売られているお総菜などにはオメガ6系脂肪酸を多く含む油が使われていることが多いため、外食やコンビニ弁当が多いという人は要注意です」「女性自身」2020年3月17日号 掲載
2020年03月08日年々、教育界における注目度が上がっている「非認知能力」。読者のみなさんも、何度となく見聞きしているでしょう。しかし、研究者によって非認知能力に対する見解はさまざま。今回は、幼稚園教諭の経験もあり、著書『非認知能力を育てるあそびのレシピ 0歳〜5歳児のあと伸びする力を高める』(講談社)で注目を集める、玉川大学教育学部教授の大豆生田啓友先生に非認知能力に対する見解を聞きました。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人(インタビューカットのみ)非認知能力だけが重要ではないことに要注意「認知能力」とは、読み書きや計算のようにテストなどで測ることができる、いわば目に見える力のことです。それに対して、「非認知能力」は、「非認知」というだけにテストなどでは測りにくい、目に見えづらい力といえます。それに含まれるものは本当にさまざまですが、社会性や情動性、意志力、自己肯定感、なにかをやり抜く忍耐力、コミュニケーション能力、他者に対する思いやり、自分をコントロールする自己制御など、主に「心」や「社会性」にまつわる力です。非認知能力が注目されるようになった大きなきっかけは、アメリカの経済学者であるジェームズ・ヘックマンが行った子どもたちの追跡調査でした。その追跡調査の結果、幼児期に質の高い教育を受けた子どもとそうではない子どもでは、大人になってからの経済力などに大きな差が生まれたことがわかったのです。そして、大人になって経済力や社会的地位が高くなった人は、幼児期に非認知能力を高めるような教育を受けていた。ただ、誤解してはならないのは、「非認知能力が重要」だからといって「認知能力が重要ではない」というわけではないこと。そのどちらも大切な力ですから、しっかり伸ばしてあげるべきでしょう。時代の変化によって、非認知能力を獲得する機会が激減また、非認知能力が注目を集めることとなった背景には、先のヘックマンの研究の他に、時代の変化が挙げられます。本来、非認知能力とはなにか特別なものなどではなく、むかしであれば子どもの普段の遊びやあたりまえの子育てのなかで勝手に育っていたものです。かつての子どもたちは、豊かな自然のなかで元気にたくさん遊び、異年齢の子どもたち、あるいは異世代の大人とも触れ合う機会が数多くあり、多様で具体的な体験を通した経験を積み重ねていました。すると、遊びのなかでうまくいかないことがあっても、熱中して続けるうちにうまくいくといった経験を通じて、困難を乗り越えるために必要な意志力や忍耐力、やり抜く力を獲得することができた。また、他人とかかわるなかで人間関係の問題にぶつかったら、なんとか折り合いをつけるようなコミュニケーション能力や思いやり、自己制御といった力を得ることもできました。そのようにして、非認知能力を自然に獲得していたわけです。ですから、これまでは非認知能力が特段にフォーカスされることがなかっただけのことです。でも、むかしとは時代が大きく変化していますよね。まず、習い事などに忙しいいまの子どもは、単純に遊ぶ時間自体が減っています。そのため、遊びを通じて非認知能力を得る機会が激減している。また、いまの親は子どもになるべく喧嘩をさせないようにしています。本来なら、子ども同士でおもちゃを取り合うようないざこざは、社会性を身につける絶好の機会です。いざこざのなかで、子どもは自分の気持ちを相手にぶつけてその反応を見たり、相手に譲ったりといった経験を通じて成長していくのですからね。ところが、いまは親のクレームを恐れ、幼稚園や保育所でも子どもの喧嘩をなるべく未然に防ぐようにしてしまっている。これでは、なかなか子どもの社会性は育ちません。重要となる、子どもの興味関心に親がつき合う姿勢わたしは、2019年に妻との共著で『非認知能力を育てるあそびのレシピ 0歳〜5歳児のあと伸びする力を高める』(講談社)という本を出版しました。じつはこの本は、「こういう時代であっても、多くの親たちが何気なくやっていることが大事」というメッセージを込めたものでもあるのです。先にお伝えしたように、非認知能力は特別なものではありません。非認知能力というたいそうな名前がついているがために、特別なことをしなければ育たないと考える人もいるかもしれませんが、そうではないのです。では、なにをすればいいのか?それは、大人からしっかりと受け止められる経験を子どもにさせること、そして、子どもの興味関心を大人が大切にするということです。非認知能力の多くは、「主体性」にかかわるものです。人間は、好きなことに対してであれば、主体的に取り組むことができます。みなさんも、大好きなアーティストのコンサートチケットを手に入れるためなら、多少の困難があっても手に入れようと頑張るでしょう?それは、見方を変えれば、困難を乗り越える力を発揮しているともいえます。子どもだって同様です。親子で散歩に出かけたときに、子どもが落ち葉のことが気になって拾いはじめたら、一緒に拾ってあげればいい。家のなかで何度もソファに昇り降りする遊びを面白がっているのなら、「ソファがへたっちゃうでしょ!」なんて叱らずに遊ばせてあげればいい。そういう親の姿勢が、子どもの非認知能力を育てていくのです。また、子どもの興味関心は、子どもに非認知能力が育っているかどうかのひとつの目安にもなります。非認知能力はそもそも測ることが難しい力ですから、本来、「これができていれば非認知能力が育っている」といった明確な基準はありません。ただ、非認知能力の多くは、先に述べたように興味関心、主体性から生まれてくるもの。ですから、子どもが目を輝かせて強い興味を示すような世界を持っているようなら、ひとまずは安心していいでしょう。■ 玉川大学教育学部教授・大豆生田啓友先生 インタビュー一覧第1回:非認知能力は育っているか?子どもが「目をキラキラさせる世界」があれば安心です第2回:かわいい子には“いたずら”をさせよ!?「自由に遊んでいいよ」で子どもは学ぶ(※近日公開)第3回:親が先回りしたら「自己決定力」は育たない。幼くても決断力を伸ばせる声かけのコツ(※近日公開)第4回:イヤイヤ期に「悩まない、苦しまない」。子育ては“ほどほど”がちょうどいい(※近日公開)『非認知能力を育てるあそびのレシピ 0歳〜5歳児のあと伸びする力を高める』大豆生田啓友・大豆生田千夏 著/講談社(2019)【プロフィール】大豆生田啓友(おおまめうだ・ひろとも)玉川大学教育学部教授。青山学院大学大学院文学研究科教育学専攻修了後、青山学院幼稚園教諭等を経て、現職。専門は乳幼児教育学・保育学で、現在、日本保育学会副会長。メディア出演も数多い。著書は、『子育てを元気にする絵本』(エイデル研究所)、『非認知能力を育てる あそびのレシピ 0~5歳児のあと伸びする力を高める』(講談社)、『日本が誇る!ていねいな保育 0・1・2歳児のクラスの現場から』(小学館)、『マンガでわかる! 保育っていいね』(ひかりのくに)、『子どもの姿ベースの指導計画』(フレーベル館)、『あそびから生まれる動的環境デザイン』(学研みらい)、『21世紀型保育の探求-倉橋惣三を旅する』(フレーベル館)、『子育てを元気にすることば』(エイデル研究所)他、多数。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2020年01月30日「医学の進歩で、これまで難治性といわれていた病気も、改善されるケースが出てきています。認知症に関しては未知の部分がいまだ多くありますが、生活習慣の改善によって予防できることがわかっています」こう話すのは、アンチエイジング医療の第一人者で、お茶の水健康長寿クリニック院長の白澤卓二先生だ。認知症は大きく分けて、脳梗塞など血管障害によって脳細胞神経が死滅することで起こる脳血管性認知症と、脳に蓄積したアミロイドβが脳神経細胞を壊すアルツハイマー型認知症の2つがある。このうち約8割はアルツハイマー型認知症。このアルツハイマー型こそ、生活習慣の改善が予防につながる部分が大きいという。「認知症の原因となるアミロイドβは、発症の20〜30年前から蓄積し始めるとされています。予防対策は早ければ早いほどよいと思いますが、40歳を過ぎたくらいから意識をし始めるとよいでしょう。そういう意味でも、年末年始はそれまでの生活習慣を見直すのによい機会ですね」そこで白澤先生が、認知症にまつわる2択クイズを出題。健康寿命を目指すための知識を取り入れて、2020年をもっとイキイキ過ごそう!【Q1】はきものを新調。脳にやさしいのは?薄手の靴下 or ふわふわのスリッパ正解は、薄手の靴下。「足と脳の関係は深く、足の裏や指からの刺激は脳を活性化させます。靴は足裏の感覚を鈍らせますが、スリッパも同様。夏ははだしで、床が冷たい冬は薄手の靴下をはいて、足裏が床をつかむ感覚を感じると、脳の血流も促進され、反応がよくなります」(白澤先生・以下同)【Q2】若返りホルモンを分泌させるのは?スクワットなどの筋トレ or パズルなどで脳トレ正解は、スクワットなどの筋トレ。「筋トレをすると若返りホルモンと呼ばれるマイオカインが分泌されることがわかっています。マイオカインには『記憶力を高める』『うつ症状を改善する』といった働きもあります。体を動かすことは全身の血流を改善し、認知機能を高める効果もあります」【Q3】認知症予防に役立つのは?ヨガ or 太極拳正解は、太極拳。「脳の活性化だけでなく、転倒防止にも効果的なのが太極拳。転倒は体のバランスが衰えることが大きな原因です。太極拳はバランスをとるための体幹が鍛えられます。ヨガに比べ、動きが多く、体内に取り込む酸素も多い太極拳のほうがおすすめです」【Q4】認知症予防につながるメニューは?緑黄色野菜がたっぷりのサラダ or 根菜類がたっぷりの煮物正解は、緑黄色野菜がたっぷりのサラダ。「緑黄色野菜にはフィトケミカル、β-カロテン、ビタミンCなど、抗酸化作用を高める成分が含まれます。サラダはその栄養素を壊すことなく取ることができます。煮物は砂糖や醤油で味付けが濃いことがあるので注意。サラダもドレッシングは控えめに」健康管理にこの習慣を加えて、脳の老化を防いでいこう。「女性自身」2020年1月1日・7日・14日号 掲載
2020年01月07日薪ストーブをモチーフにした可愛い見た目と、クリーンなミストでお部屋を潤してくれるインテリアになるBRUNOハイブリッドUV加湿器。ハイブリッド(気化+ヒーター)式とは、水を浸透させた加湿フィルターに温風を当てて加湿するタイプのこと。加熱ヒーター、UVライト、イオン交換樹脂フィルターを通したクリーンなミストが心地よい空間をつくりだします。ぬくもりを感じるデザインや加湿だけでなく香りまで愉しめるアロマ機能付きで、寒い季節のお部屋時間がもっと快適になりそうですね。お部屋に溶け込むほっこりデザイン暖かみのある薪ストーブをモチーフにしたデザインは、寒い季節のお部屋に温もりを与えます。床に直置きするとまるで本物の薪ストーブの様な佇まい。ミストの吹き出し口の煙突デザインがアクセントになり、棚の上に置いても圧迫感を感じないのも◎。設置は、周囲との距離を十分に取り、目安として側方30cm以上、後方30cm以上あけて設置してください。また、テレビ、オーディオ等のAV、パソコン機器から3cm以上離し、出来るだけ別のコンセントを使用することをおすすめします。※設置場所に関しては必ず説明書をよく読み確認してから設置して下さい。はじめに付属のクリーンフィルター(イオン交換樹脂・銀イオンフィルター)をタンク内にセットしてご使用ください。水道水をタンクに入れてセット水道水をタンクの最大水位位置(タンク容量約4L)まで入れ、向きを正しく合わせて本体にセットします。取り外しやすいハンドル付きで持ち運びもラクラクです。また、フタを開けて本体の上から直接給水することも出来るのも魅力です。使用中に水がなくなるとブザーが5回鳴り自動停止し、主電源ボタンのライトが点滅しますので、水補給を行ってください。タッチ式操作パネル搭載電源を入れると本体にアイコンが浮かび上がります。上から主電源ボタン、表示部、湿度設定ボタン、加湿量設定ボタン、ヒーターON/OFFボタン、タイマー設定ボタンになります。室内の湿度は40%~75%まで5%刻みで設定出来て、オートモードでは、自動的にミストの量を調節し最短で設定した湿度に近づけます。また、内部のPTC ヒーターをONにすることで、水を加熱し菌の増殖を抑えます。1~8時間で5段階(1,2,4,6,8H)の設定が出来るタイマー機能も嬉しいポイントです。加湿しながら香りも愉しめます加湿をしながら香りが愉しめるアロマパッド付き。アロマパットを入れるアロマケース(引き出し)は、マットなゴールドの小さな取っ手がデザインのアクセントにもなっています。アロマケース(引き出し)にはエッセンシャルオイルの小瓶やお掃除用ブラシが収納可能。アロマをご使用の際は、アロマパッドにエッセンシャルオイルを2~3滴染み込ませ、セットしてご使用ください。お好みのミスト量を設定出来ます薪ストーブの煙突がデザインされた吹き出し口から出るミストは、4段階の調節が出来ます。お部屋の湿度やお好みで調節してください。インテリアに合わせて選べる2カラーカラーは、くすみカラーがお洒落なグレージュとブラウンがかった落ち着きのあるブラックの2色。サラッとした手触りとマットな大人カラーがお部屋をセンスアップしてくれます。お手入れ方法水タンク内の洗浄(水洗い)と、水そう部の水は毎日捨ててください。細かな部分は、付属のお手入れブラシで埃を取ったり、本体は柔らかい布などで拭いてください。また、本体底面の吸気口に付着したほこりなどは、掃除機で吸い取ってください。※吸気口のお手入れは定期的におこなってください。ほこり詰まりなどが原因で故障する場合があります。セット内容本体、クリーンフィルター、アロマパット×4、お手入れ用ブラシ、保証書付き取扱説明書が入っています。安全に正しくお使いいただくために、お使いになる前に必ず説明書をお読みになってからご使用ください。また、説明書には保証書が付いていますので大切に保管してください。※保証はお買い上げより1年間です。本体の脚部分の裏には滑り止めが付いているので、安定感があり設置面を傷から守ります。最後までご覧いただきましてありがとうございます。乾燥の気になる季節になると活躍する加湿器。皆さんはどこで使っていますか?リビング、寝室など各お部屋に設置している方も多いはず。かなりコンパクトなタイプも多く出ていますが、このBRUNOハイブリッドUV加湿器はちょっと大きいなというのが第一印象。ですが、その分タンクも大きくて機能性も抜群。なんといってもこの薪ストーブデザインが可愛すぎませんか?床に直置きでも棚の上でもどこに置いても絵になるのでお部屋のインテリアがワンランクアップしますよ。
2019年12月01日