グラビアアイドルの安位薫(やすい かおる)が、最新イメージDVD『十九の薫り』(4,180円税込 発売元:エスデジタル)をリリースした。黒髪のショートカットに92cmのHカップバストで人気の安位薫。2018年に雑誌でグラビアデビューを飾ると、リリースしたDVDがどれも好セールスを記録するなど人気も急上昇中で、次世代のグラビア界を担う逸材として注目を集めている。そんな彼女の通算5枚目となる同DVDは、バストと豊満ボディーを際どい衣装姿で見せつけながら、セクシーさをさらに進化させている。ビーチのシーンでは、シーンが進むにつれて水着の露出度も高くなり、眼帯ビキニに胸元全開のY字系水着、さらにはオープンブラ的な水着を着用するなど、バストを強調している。彼氏とのひとときを捉えた同DVD。マッサージやアイス舐めのシーン、夜ベッドのシーンも見どころの一つで、マッサージや夜ベッドでは安位の吐息が漏れ、アイス舐めのシーンでは自らアイスを身体に垂らすサービスショットも。ストーリーが進むにつれてセクシーさが加速していく。なお、同DVDの発売を記念したイベントが10月19日に東京・秋葉原のソフマップAKIBA 1号店 サブカル・モバイル館6F(16:00~)で開催される。
2019年10月15日ファッション・テキスタイルブランドのミナ ペルホネン(minä perhonen)と、デザイナーの皆川明にクローズアップした展覧会「ミナ ペルホネン/皆川明 つづく」が、11月16日から2020年2月16日まで、東京・清澄白河の東京都現代美術館にて開催。デザイナーの皆川明が設立したブランド、ミナ ペルホネン。流行に左右されず、長年着用できる普遍的な価値を持つ「特別な日常服」をコンセプトとし、日本各地の生地産地と深い関係性を紡ぎながら、オリジナルの生地からプロダクトを生み出す独自のものづくりを続けてきた。皆川がミナ ペルホネンの前身となる「ミナ」を立ち上げたのは1995年。「せめて100年つづくブランドに」という思いでファッションからスタートした活動は、その後、インテリアや食器など次第に生活全般へと広がり、現在ではデザインの領域を超えてホスピタリティを基盤にした分野へと拡張。展覧会の会期中である2020年には25周年を迎える。今回の展覧会「ミナ ペルホネン/皆川明 つづく」では、作り手と使い手の双方に価値を生み出すデザインを基本とする皆川とミナ ペルホネンの思想や活動を紐解きながら紹介していく。“pur”2018-19→AW photo: Mitsuo Okamoto展覧会の「つづく」というタイトルは、文字通りブランドの時間的な継続性を示すものだが、それだけでなく、つながる・連なる・手を組む・循環するなど、モノや人が連鎖し何かを生み出していく生成のエネルギーを想起させる言葉でもある。多義的な意味をもつ「つづく」をキーワードに、会場では、生地や衣服、インテリア、食器等のプロダクトに加えて、デザインの原画、映像、印刷物、皆川の挿絵など創作の背景を浮き彫りにする作品群や資料も併せて展示される。建築家・中村好文と皆川による新たな「宿」のプロトタイプも展示される他、現代美術家・藤井光がミナ ペルホネンの世界を撮り下ろした映像作品が誕生。展示構成は田根剛、グラフィック・デザインは葛西薫が担当する。会期中には、各界で活躍するクリエイターやアーティストと皆川によるクロストークを多数開催。詳しい情報は展覧会特設サイト()にてチェック。“one day”原画 2018-19→AW photo: sono (bean)前売券は、10月1日より販売中。皆川が朝日新聞のコラム「日曜に想う」のために描いたイラストのポストカード(非売品)3枚がセットになった「ポストカードセット前売券」も数量限定で販売されている。私たちの日常生活やその先にある社会の仕組みについて新たな視点と示唆をもたらしてくれる「ミナ ペルホネン/皆川明 つづく」 にぜひ足を運んでみては。【展覧会情報】ミナ ペルホネン/皆川明 つづく会期:11月16日~2020年2月16日会場:東京都現代美術館 企画展示室 3F住所:東京都江東区三好 4-1-1時間:10:00~18:00(展示室入場は閉館の30分前まで)料金:一般1500円(1300円)、大学生・専門学校生・65歳以上1000円(800円)、中高生600円、小学生以下無料 ※( )内は前売券料金。身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方と、その付添いの方(2名まで)は無料。20名以上の団体購入は当日券料金から2割引(東京都現代美術館で購入の場合のみ)休館日:月曜日(2020年1月13日は開館)、12月28日~2020年1月1日、1月14日
2019年10月07日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第42回アクマの辞典ダ行【ダ】➤「だめんず好き」(だめんずずき)今回のテーマはダ行より「だめんず」だ。「だめんず」とは「ダメな男」を指すわけだが、「だめんず」はそれそのものより「そういう男が好きな女」を語る時に出てくることが多い。まず、だめんずの「だめ」とは何がダメかというと、ブサイクとかデブとか、ハゲとか、ハゲなのにまつ毛が長くてその割にスネ毛が薄いとか、そんな文字通り表面上の話ではない。だめんずの定義に外見的ダメさが入ってくることは滅多にない。そう言った意味では公平な世界である。「だめんず」の条件はいろいろあるが、いつの世も不動のトップ3である、イカれたメンバーを紹介するぜ。「DV(モラハラ)野郎」「金銭感覚崩壊太郎」「全身下半身」とても「だめんず」などというかわいい表現では収まりきらない、せめて「堕免豆」と漢字表記して、注意喚起すべきだろう。だが、そういう男とつきあったり結婚してしまったりした女を単純に「見る目がない」「選んだほうも悪い」と責めることはできない。そういう男は、交際や結婚した瞬間「リボーン」する場合も多く、ラーの鏡でも持ってないと見破れない、ということもあるのだ。しかし、普通の女なら「こいつボストロールやんけ」とわかった瞬間に逃げ出したり、倒して経験値を2500くらい手に入れた後は、同じ過ちを繰り返さなかったりするものである。それに対し「だめんず好き」と言われる女は、ボストロールだとわかった後も、正体がバレる前の姿を「本物のカレ」と自分に言い聞かせてつきあい続ける。もしくは正体がわかった上で「こんな緑色の紫ワンショルダー野郎とつきあってあげられるのは私だけ」と思い込んで離れられないのだ。そして別れたとしても、何度も狙って同じ犬のクソを踏むというより、踏み出したところに犬のクソが滑り込んでいるのか、というぐらい、自然に同じタイプとつきあってしまうのである。たまたま、つきあった男がダメだったり、支配されて別れられなくなったりすることは、誰にでもあり得ることだ。しかし、何度も同じようなタイプとつきあってしまうとは何事だろうか。理由としては「だめんずに目をつけられやすい」もしくは「だめんず(とつきあっている自分が)好き」もしくはその両方が挙げられる。自分に自信がない女はだめんずにつけこまれやすく、そして自信がない女はだめんずとつきあっている時だけ「普通の女なら逃げだしている男と私は互角にやりあっているんだ」という「自信」を持てるのではないか。そうだとしたら、別れた時に再び「自信喪失」してしまうので、また自信をつけにいってしまっても不思議ではない。だめんずに3千円渡すくらいなら「プロテイン一袋」買って、とりあえず「肉体的自信」でもつけたほうが良い。DV野郎に殴られても、殴り返せるようになって一石二鳥である。【ダ】➤「だめんず好き」(だめんずずき)…なぜ自慢げに言う女がいるかというと「手に負えない男と私はつきあえてる」という自負があるからだが、手に負えている時点でそんなにダメな男ではない【ヂ】➤「地雷」(じらい/ぢらい)…好きなものより「これが許せない」という話ばかりする人間がいる、もはや好きなのか【ヅ】➤「○○疲れ」(づかれ)…むしろなぜ疲れないのか不思議な生活をしているのがオタク【デ】➤「デート商法」(でーとしょうほう)…ターゲットが若者より、若者と話したい高齢者になりつつある、要注意【ド】➤「鈍感力」(どんかんりょく)…敏感や繊細を自称する人間ほど、他人の痛みへの鈍感力が凄まじいプロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2019年10月05日9月末でフジテレビを退社したフリーアナウンサーの笠井信輔が3日、都内で行われた是枝裕和監督初の国際共同製作映画『真実』(10月11日公開)のジャパンプレミアで進行役を務めた。笠井アナは冒頭のあいさつで「『万引き家族』にもちょこっと出ておりましたフジテレビアナウンサーの…」と言いかけ、「すいません、ちょっと癖で。もうフジではないので、普通の映画好きのアナウンサーの笠井信輔です。どうぞよろしくお願いします」と訂正し、会場から笑いが起こった。そして、「国民的大女優の母と娘の2人が繰り広げる、感動あり、毒舌ありの一筋縄ではいかないドラマです」と本作を紹介。その後、監督とキャストを呼び込み、本作への思いなどを聞き出した。本作は、昨年のカンヌ国際映画祭で日本映画21年ぶりの快挙となる最高賞“パルムドール”を受賞し、 『万引き家族』が興行収入46億を超える大ヒットとなった是枝監督の長編14作目となる最新作にして初の国際共同製作映画。母と娘の間に隠されたある「真実」を巡る物語で、全編フランスにて撮影された。イベントには、是枝監督、来日したカトリーヌ・ドヌーブ、ジュリエット・ビノシュ、さらに、日本語吹替版で声優を務めた 宮本信子(カトリーヌ・ドヌーブ)、宮﨑あおい(ジュリエット・ビノシュ)、佐々木みゆ(クレモンティーヌ・グルニエ)が登壇した。
2019年10月03日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第42回アクマの辞典ザ行【ズ】➤「ズルズル」(ずるずる)今回のテーマはザ行から「ズルズル」だ。人間の人生の3分の1は「睡眠」だと言うが、それよりも長い時間、この「ズルズル」をやっているヤツもいる。物事というのは「はじめる」「つづける」「おわる」で1セットである。私ほどのスゴ腕無職になると「なにもしていない」が一番長くなるのだが、大体の人は上記の流れを繰り返しながら生きていると思う。その中でも「おわる」が苦手な人間は「ズルズル」しやすい。よく、ジムなどに会費だけ払って行かない、という慈善事業に従事している人がいる。普通の人から見れば、もったいないから早く退会すれば良いのにと思うかもしれない。しかし「おわる」が苦手な人間からすると、まず退会を伝えにいく「手間」が面倒、そして退会を伝える「勇気」が出ない。そして「ああ、こいつ続かなかったんだな」と思われるのが嫌という「見栄」がある。それらのコストを考えると退会より会費を払い続けたほうが「安い」と感じてしまうのが「おわれない人」である。おわれない人はとにかく「終わり」をマイナスなことと思っている。よって恋愛もなかなか終わらせることができない。恋愛には、愛情もなければ未来もない、バッグでずっとセックスピストルズが「ノーフュ―チャー ノーフュ―チャー」と歌っているような状況に陥るときがある。そういうときに限って、愛も未来もなければ「別れる理由もない」。つまり真の意味での「虚無」であり、この関係がラブホのポイントカード以外なにも生み出さないのは明白だ。これ以上の時間的損失を出さないために、多くの投資家が「損切り」のサインを出すところである。しかし、おわれない人は未来の時間より「これまで使った時間」が無駄になることを厭う。そして「こいつと別れても、次が見つかる気がしない」など終わることによるデメリットばかりに目を向け、「つきあい続ければ好転の可能性がある」と続けることのメリットを無理にでも作り出そうとする。つまり、終わることにより次が始められる、というポジティブな気持ちになれない、己の未来に悲観的でネガティブな人が「おわれない人」になりがちなのだ。だが、これは短所でしかないとも言い切れないだろう。続けられること自体が才能だし、続けることで上向く可能性もなくはない。それに、次の新しい相手がリアルセックスピストルズ、シド・ヴィシャスからカリスマとセンスを取ったような男で、前の相手のほうが5兆倍マシだった、ということもある。また「はじめる」が苦手な人は慎重だが、慎重すぎると「なにもしてない時間」だけが過ぎ、「慎重なだけの無職」になってしまう。「はじめる」のも「おわる」のも得意だが「つづける」が壊滅的に苦手というのは、ただの「飽きっぽい人」だ。「ときめき」が重要視される恋愛の場合、「ズルズル」は悪いことかもしれないが、結婚となると、良い事もないが悪い事もない状態は「ズルズル」ではなく「安定」と言われたりする。「ズルズルできる関係」というのも決して悪い事ではないのだ。【ザ】➤「残念男子」(ざんねんだんし)…他人に「残念」「惜しい」と言われるのは、告ってないのにフラれるに等しい【ジ】➤「ジェンダーレス男子」(じぇんだーれすだんし)…指毛や腕毛が生えていてもガタガタ言われない「ジェンダーレス女子」も認めてほしい【ズ】➤「ズルズル」(ずるずる)…継続は力なり、主に「忍耐力」がつく【ゼ】➤「前世」(ぜんせ)…前世恋人同士だったより、前世王族とカナブンだったものが、今世結ばれるほうがロマンチック【ゾ】➤「増税」(ぞうぜい)…「増税前に買っとこう浪費」を今すぐやめろプロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2019年09月21日「“あのイ・ムジチ”という存在ですよね。光栄ですし楽しみです」キャリア十分のヴェテランがそう言って目を輝かせるのは素敵なことだ。天羽明惠は日本の声楽界を牽引するトップランナーのひとり。この秋、イタリアの老舗アンサンブル、イ・ムジチ合奏団と共演する(10月2日(水)・サントリーホール)。「イ・ムジチ合奏団 with 天羽明惠」の公演・チケット情報イ・ムジチといえば《四季》。誰もが知る有名曲だが、実は、音楽史で忘れられていたこの作品が再発見されたのはなんと20世紀半ばのこと。そしてそれが世界的な人気を獲得するのに大きな役割を果たしたのが、1952年結成のイ・ムジチなのだ。繰り返し録音した彼らの《四季》は、この曲の定番中の定番。《四季》といえばイ・ムジチ。両者はもはやほとんど同義語といっても過言ではない。「もちろんメンバーが変わっているとはいえ、60年以上もずっと弾き続けている作品なのに、まるでたったいま生まれてきた音楽であるかのように、いつも新鮮に演奏するのは素晴らしいことですよね」指揮者なしのアンサンブルとの共演。大事なのは息づかいだという。「彼らは絶対に私の息を聴いているはず。だから細かいテンポのニュアンスも、息でちょっと仕掛ければわかってくれるし、彼らの音で私の声も変わります。身体中にアンテナを張り巡らせてそのやり取りをするのは刺激的です」天羽が歌うのは、ヘンデルのオペラ《ジュリオ・チェーザレ》のクレオパトラのアリア〈この胸に息のある限り〉や、モーツァルトの《エクスルターテ・ユビラーテ》など3曲。「《ジュリオ・チェーザレ》のアリアは内面的で深い歌。それをイタリア語の音楽劇として、まずはイタリア人の彼らに伝えられるかどうか。丁寧に歌っていこうと思います。そしてモーツァルトは、彼らとの化学反応で、どんなきれいなレガートが生まれて、それをコロラトゥーラでどのように歌えるのか、とても楽しみにしています」ヘンデルやモーツァルトは、歌手にとって、声楽的にも必要不可欠なレパートリーなのだと教えてくれた。「たとえばヴェルディのオペラを歌ったあとでも、すぐに楽屋でモーツァルトを歌って、身体や筋肉がやわらかく使えているか、確認することが大事です。常にどちらも歌える状態、ニュートラルな状態に戻すということを考えながら歌手を続けています」来日を目前にコンサートマスターのアントニオ・アンセルミが急死したため、代役としてマッシモ・スパダーノが出演。公演後半の《四季》のソロも彼が弾く。「驚きました。残念ですが、彼らにとっても毎回が新しい演奏になるわけですから、そこは楽しみですね。私は東京と福井で歌うのですが、その間にもどんな変化が起こるか。彼らに負けずにフレッシュな演奏ができるように、私もしっかりと準備しなければ。なにより、彼らの音は絶対的に明るいでしょうから、その明るさと天羽明惠の明るさで、おおらかでのびやかに羽ばたきたいと思っています!」文・宮本明
2019年09月10日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第39回アクマの辞典ラ行【レ】「(セックス)レス」(れす)今回のテーマはラ行より「レス」だ。何がレスかというと「セックス」に決まっているだろう、言わせるな。セックスレスとは、単に個人がセックスしていないという意味ではなく、配偶者や恋人など、セックスしてしかるべき相手がいるはずなのに、長期間セックスしていない状態のことを指す。よって「セックスレス歴=年齢」みたいな使い方は正しくない。一般的に「セックスレス」とは、あまり良くない意味で使われている。「仲が悪いからセックスレスなのだ」もしくは「セックスレスが原因でこれから悪くなる」といったイメージがあるからだ。しかし「円満離婚」などの言葉がまかり通るなら「仲良しセックスレス」も十分通るはずだ。どこを、と言われたら困るが、お互いが「セックスするより犬に顔を舐められていたほうが良い」と思っていれば、それは「円満セックスレス」である。何事も「する」「しない」が問題ではない、そこで意見が割れてしまうのが問題なのだ。よって「深刻なセックスレス問題」とか「セックスレスは不和の原因」などというのは、顔を犬のツバだらけにして仲良くやっているレスカップルを「脅迫している」とも言える。そういうカップルが無理してセックスしても、多分良いことにはならない。セックスだろうが綱引きだろうが、やりたくないことを無理にやっていたら、仲良くなるどころか、悪くなるに決まっているのだ。パートナー間だけではなく、女性誌などの「セックス特集」は評価される一方で、「セックスしないとあっという間に更年期ヒスババアになっちゃうぞ」と、セックスしない女を脅す内容であるといった批判もある。娯楽やコミュニケーションが多岐に渡る現代において、セックスとは、人生をより良くするための選択肢の一つでしかなく、魅力を感じなければ無理に選ぶ必要はない。クリスマスイブはセックスしている人間が一番偉く、1人で明石家サンタを見ているヤツはかわいそう、という発想はすでに前時代的なのだ。人によっては、セックスより優れた明石家サンタがそこにあるのである。だが、片方は猛烈にセックスしたいが、もう片方は痛烈にしたくないといった「セックスレス」は確かに深刻な問題だろう、折衷案が見いだせない場合は「別れ」もやむなしかもしれない。性の不一致で離婚、などと言うと、カップルならともかく、セックスで離婚までするなよ、と言われてしまうかもしれないが「とにかくセックスが一番大事なんだ」というのも個人の大事な価値観である。負けないこと、投げ出さないこと、逃げ出さないこと、そしてセックス、相手が何を「それが一番大事」と考えているか、せめて結婚する前に確認しておくべきかもしれない。【ラ】➤「(一緒にいて)楽な人」(らくなひと)…好きなところは一つもないが、この一点だけで別れられないことがある【リ】➤「リバウンド」(りばうんど)…むしろダイエットはリバウンドするための「助走」【ル】➤「ルマンド」(るまんど)…「ブルボン界のセンター」というと、多数の中年から反論の声が上がる【レ】➤「(セックス)レス」(れす)…パートナーに「よそでしてきてよ」と言われても真に受けてはいけない【ロ】➤「ロリータ」(ろりーた)…高齢化社会、90歳で60歳とつきあうのはロリコンになるのだろうかプロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2019年08月05日フジテレビの笠井信輔アナウンサー(56)が9月30日付で同局を退社し、フリーになることを一部スポーツ紙が報じた。記事によると、退社と同時に99年4月のスタート時から出演してきた「とくダネ!」も卒業。10月からは「とくダネ!」で共演する小倉智昭キャスター(72)の芸能事務所「オールラウンド」に所属するとのこと。昨年5月ごろから20年以上にわたって共演してきた小倉にフリー転身を相談。多くの映画や舞台を鑑賞していることで知られる笠井アナは、その知識を活かした仕事にも取り組みたいと希望しているという。報道を受け、笠井アナは同局を通してコメントを発表。「もっと広い世界でしゃべりたい、書きたいから」と退社の理由を明かした。「笠井アナは56歳、定年までのカウントダウンに入っている年齢といえます。定年を迎えれば満額の退職金を受け取り、悠々自適な生活を送れるはず。世の多くのサラリーマンたちからすれば、不可解な退社とも思えるでしょう。3人の子どもがいる笠井アナにとっても、大きな決断だったはずです」(テレビ局関係者)他局ではTBSの安東弘樹アナ(51)が昨年3月末で同局を退社してフリーへと転身したが、ベテラン男子アナが退社を決断するには理由があるという。「ベテランになると管理職の役割を果たす必要があり、部下の勤怠管理や指導などの雑務に追われることになります。働き方改革が叫ばれている昨今のテレビ局では、なおさらです。そうなると、どうしても現場に出ることが減ってしまうのです。管理職に向いているタイプならいいのかもしれませんが、笠井アナのように現場主義の人にとっては物足りない部分もある。そうした思いから、今回の決断を下したようです」(前出・テレビ局関係者)働き盛りの女子アナのみならず、今後は退社するベテランの男子アナが増えるかもしれない。
2019年07月30日グラビアアイドルの安位薫(やすい かおる)が28日、東京・秋葉原のソフマップで最新イメージDVD『花様年華』(発売中 4,104円税込 販売元:スパイスビジュアル)の発売記念イベントを行った。黒髪のショートカットに92cmのHカップバストで大人気の安位薫。2018年に雑誌でグラビアデビューを飾ると、リリースしたDVDがどれも好セールスを記録するなど人気も急上昇中で、次世代のグラビア界を担う逸材として注目を集めている。そんな彼女の通算4枚目となる同DVDは、今年4月に海外ロケとなる台湾で撮影。貧乏の家出少女役を演じた安位がお金持ちの男性に拾われて成長していくというストーリー仕立てだが、自身曰く「今までのDVDの中で一番セクシーな仕上がりです」と語るように、19歳とは思えない大人の雰囲気を漂わせたセクシーシーンのオンパレードだ。自らチョイスしたという紫のマイクロビキニで報道陣の取材に応じた安位は「今回は私が貧乏で家出をした少女役という設定で、お金持ちの男性に拾われて大人になっていくというストーリーになっています。一番最初のシーンが雨に打たれて拾われるんですが、本当に雨が降っていてめちゃくちゃ寒かったんですよ。頑張って撮影したのでぜひ見て欲しいですね」と最新作を紹介した。今回の作品は全編セクシーなシーンが満載だといい、特にオススメなのが「黒いセクシーな下着風水着を着たシーンでは女王様的なSっぽい感じになっています」とあげて、「鞭を持って軽く叩いています。何かに目覚めることはなかったんですが、意外と楽めました。ハマりそうかもしれません(笑)」と振り返った。また、安位の売りである92cmのHカップバストについても「ハプニングは普通にありました。その都度メイクさんが直しに入り、10回以上はポロリしちゃいました。DVDに入っているかは見てのお楽しみです(笑)」とエピソードを明かした。雑誌『週刊プレイボーイ』の企画「次世代グラドル恵体番付」で東の横綱に選ばれるなど、ファンのみならず業界関係者からも熱い視線を浴びている安位。「グラビアを始めた時と比べたら全然お仕事ももらえるようになりました。最初の頃はガチガチで緊張していましたが、今はちょっとずつ慣れてきましたしファンの方も増えてきています」と成長を実感している様子で、「正直に言って、雑誌に載っていることがいまだに信じられません。本当にありがたいことだと思っています」と語った。さらに、目標としているの人については「忍野さらさん」とで、その理由は「プライベートで一緒にご飯を食べることもありますが、本当に大好きなんです。目指しているというか憧れていますね」と羨望の眼差しを向けていた。
2019年07月29日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第38回アクマの辞典ヤ行今回のテーマはヤ行から「余計な一言」だ。余計な一言とは「逆画竜点睛」。バトル漫画としては最高なのに、作者がサービスのつもりで入れているパンチラシーンが邪魔すぎる、という「それのおかげで全部台無し」というヤツである。「余計な一言」は文字通り、一言でなければいけない。ベラベラと余計なことしか言わないヤツというのは逆に印象に残らないものだ。「立てば菜々緒、座ればガッキー、投げる姿は吉田沙保里」と途中までパーフェクトに褒めておいて、最後に一言「なのになんで嫁にいけないのかな~」でキメるのが正しい余計な一言である。こうすることにより、途中の褒めまで最後の落としを引き立てる「前フリ」でしかなくなり、相手に「すごく嫌なヤツ」と、より強い印象を与えることができるのだ。もちろん恋愛関係でも、余計な一言が発射されて空気がヒリつくことはよくあるが、その場合の余計な一言は「照れ隠し」のつもりで言われているケースもある。今は大分違ってきていると思うが、昔から日本人、特に男は欧米諸国に比べて、パートナーの女性のことを素直に褒めない傾向にあると言われていた。それどころか、人前で自分の妻を褒めるなんて恥ずべきこと、という風潮すらあり、その結果「うちの愚妻がお恥ずかしい」などという、悪い日本語が生まれてしまったのだ。ちなみに良い日本語は「小生の愚息も昇天」などである。その名残なのか「今日カワイイじゃん」と褒めた後でも照れ隠しかなんなのか「服が(笑)」というギャグとしても全く面白くない余計な一言を口にして「おっとやんのか?」という空気にしてしまうのである。ここで注目したいのが「ツンデレ」だ。既に消費し尽くされた古の萌えキャラという印象があるかもしれないが、これこそが「余計な一言」の逆の存在なのだ。ツンと言うのはいわば「嫌な態度」だ、これだけだと当然悪い印象を与えたままになる。だが、ツンを積み重ねた最後に「デレ」を繰り出すことにより、今までのツン全てがデレを輝かす布石となる。もちろんツンデレは二次元のみで許される存在であり、現実でやるとツンの時点で周りから人がいなくなるのだが、「最後はデレ(褒め)で締めるよう心がける」というのは現実でも使える。前述の会話で言うなら「今日服じゃん」からの「カワイイ(笑)」だ。このように全く意味不明なのだが、最後「カワイイ」という褒め言葉で締めるだけで、相手は少なくとも嫌な気にはならないはずである。照れ隠しというのは、相手が「照れ隠しだな」と気づいてくれるケースは稀で、大体は「余計な一言」なのだ。それを言わずにいられないなら「なにも言わない」という良い手段があるので試してみると良いだろう。【ヤ】➤「ヤフー知恵袋」(やふーちえぶくろ)…発言小町が胃にもたれてきたら、こっちを見る【ヰ】➤「ゐろは」(ゐろは)…ほへと、以外言うことが思いつかない【ユ】➤「百合」(ゆり)…「間に入りたい」と言った瞬間殺害されるジャンル【ヱ】➤「ヱロチック」(えろちっく)…自分をこう表現する女はエロいかもしれないが、面倒くさそう【ヨ】➤「余計な一言」(よけいなひとこと)…言葉をちょうどいいところで止められず必ず溢れさせるタイプ、無口のほうがマシプロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2019年07月21日栗本薫名義で主に小説を、中島梓名義では評論やエッセイなどを手がけ、生涯で400冊以上の著作を発表した。2019年はそんな彼女の没後10年、彼女の代表作にして世界最長の物語『グイン・サーガ』(正篇130巻、外伝22巻、著者の逝去により未完)誕生から40年という節目に当たる。その偉業や素顔を知れる2冊『世界でいちばん不幸で、いちばん幸福な少女』と『栗本薫と中島梓世界最長の物語を書いた人』が立て続けに刊行された。夫であり、元担当編集者で、天狼プロダクション代表。彼女の最大の理解者だった今岡清さんは、「ほかに類がないといえば、中島梓という人ほど類のない人はいないと思います」と振り返る。「1時間に400字詰め20枚の原稿を書き、ときには長編1冊を1週間足らずで仕上げました。それもSF、ファンタジー、ミステリー、時代小説、ハードボイルド、評論などジャンルも多岐にわたります。音楽に手を染めてからは、ミュージカルの挿入歌を含めれば恐らく400曲は作曲もしていたと思います。それだけを見れば希有な才能に恵まれた成功者に見えることでしょう。ところが、日常生活は精神的な葛藤にさいなまれ続けて、それから脱するために苦闘しているという人でもありました。成功者の評伝ではなく、私の奥さん、中島梓/栗本薫がこんな人であったという思い出を綴った本です」尽きない泉のような才能を持ちながら、日常生活では繊細すぎ、また摂食障害などに苦しんだ女性を、心から愛していたことが伝わってくる。里中高志さんは大学1年で『グイン・サーガ』に出合い、傾倒したそう。熱意で出版許可にこぎつけ、3年の月日をかけて取材、執筆した。「家族、同級生、元恋人、編集者、舞台関係者……各人の知る彼女の姿は、みな少しずつ違っています。その証言の数々と、膨大な著作からの引用を積み重ねるのは、広大な浜辺の砂から神殿を作っていくような、果てのない作業でした」なかでも、常に自分の居場所探しをしていたような孤独感を持ち続けたことに触れていたのは印象的だ。「これだけの時間を費やしても、まだまだ私が迫れなかった彼女の内なる宇宙があったかもしれませんが、それでも、いまの私にできた精一杯です。アンアンを読む若い女性たちにも、自らの夢を全力で追い求め、こんなにも濃密な人生を送った人がいたことを知ってほしいと思います。現実よりも美しい世界が、人々の想像の中に存在するのでは……。彼女はいつまでも、そんな夢見がちなすべての人たちの味方なのですから」ファンはもちろん、彼女を知らなかった人も、きっと夢中になるはず。敬愛する妻を見守り続けた夫からの長いラブレター。『世界でいちばん不幸で、いちばん幸福な少女』今岡 清共に暮らし始めたころから死別するまで、主に結婚生活について綴ったエッセイ。彼女の心の中の赤ちゃんを拾い上げ、ふたりで育てたような結婚だったと綴っている。早川書房1500円著者の生涯を知りたいならまずはこちらがおすすめ。『栗本薫と中島梓世界最長の物語を書いた人』里中高志幼少期から最晩年までを、時代の変遷とともに追う。母親に対する複雑な思いが創作や人生にどう影響したかなど知られざる一面に驚き、作品を読む目も変わるかも。早川書房1900円くりもと・かおる/なかじま・あずさ本名は今岡純代。1953年生まれ、東京都出身。早稲田大学卒業後、執筆活動に入る。他の代表作に『魔界水滸伝』(正伝20巻、外伝4巻)、ミステリー作品「伊集院大介」シリーズなど。2009年死去。※『anan』2019年6月12日号より。写真・中島慶子取材、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2019年06月11日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第34回アクマの辞典ナ行【ノ】➤「残り物」(のこりもの)…人も物も表示をよく見ないで食うのは良くない今回のテーマはナ行から「残り物」だ。「残り物には福がある」と言うが、我が家の冷蔵庫の残り物は大体腐っているし、腐っているとわかった上で捨てないから残り続けるという、ただの増殖する凶でしかない。しかし、時間を置くと腐る、劣化するというのはあくまで物の話である。人間は死ぬかボーイズラブに目覚めない限りは腐らない。それにも係わらず我々は、ある程度の年齢になって独身でいると「残り物」などと、経年で劣化した「物」扱いされてしまう風潮が未だに残っている。また、これは女のほうが言われる率が高い。つまり、令和になった今でも、女は売り物として選ばれるほうで、男はそれを選んで買うほうという考えが残っているのである。二次元ならば、ヒト×モノというカップリングもありだ。拙者も無機物をイケメンに擬人化したゲームとか大好物でござる。しかし、リアルの結婚というのはあくまで「ヒト×ヒト」のカップリング固定である。相手にモノと思われてした結婚など、幸せになれるはずがない。まだゴリラと思われて結婚したほうがリスペクトを感じる。だからと言って「残り物」という言葉を使わなかったら「人間として人間に選ばれなかった人」というもっと深刻な感じになってしまうので、もしかしたらキツいようで「残り物」というのはオブラートに包んだ優しい言い方なのかもしれない。だがここでも誤解がある。選ばれなかったとか以前に「そもそも陳列棚に並んだ覚えがない人」も、そこには含まれているのだ。誰もが結婚や恋愛、パートナーを求めているわけではない。そういう人は「選んでください」と棚に並ぶこともない、非売品なのである。そういう非売品の人の年齢だけを見て「売れ残りだ!」とスーパー玉出の割引シールを貼ろうとするのは、失礼以外の何ものでもない。逆に言えば、結婚する気がなかった魅力ある非売品の人が、考えを変えて婚活市場に入って来ることだってあるのである。それを年齢だけで「ワケアリの残り物」と判断するのは早計だし、もったいない。ひと昔前なら「この年で結婚していないのは、何かあるに違いない」と思われていたようだが、今だと「むしろ何もなかった(機会が)から独身」という人のほうが多いように思える。だがもちろん「何か問題があって独身」の人もゼロではない。つまり「残り物」が福か凶かというのは「よく見ろ」としか言いようがないのである。【ナ】➤「ナルシスト」(なるしすと)…本物は、他人ごときに認めてもらう必要がないので自撮りはしない【ニ】➤「匂わせ」(におわせ)…相手を一切写さず、デート、ケンカ、仲直りの過程を見せる表現のプロ【ヌ】➤「脱いだらすごい」(ヌイダラスゴイ)…冬から春の変わり目に女を突然脱がせるとすごいときがある【ネ】➤「寝言」(ねごと)…「推しと猫がいれば良い」的な発言は、起きて正気で言っていることなので目を覚まさせようとすると殴られます【ノ】➤「残り物」(のこりもの)…人も物も表示をよく見ないで食うのは良くないプロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2019年06月07日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第33回アクマの辞典サ行【シ】➤「失恋」(しつれん)…失えるところまでいけるのは恋愛エリート今回のテーマはサ行から「失恋」だ。この世の中には、カップ焼きそばの麺を三角コーナーに全部ボッシュートしたり、湯切りには成功したがかやくを入れ忘れていたり、逆に後から入れるソースを先に入れていたりと、様々な悲しみがある。カップ焼きそば一つでこれだけ悲しめるのだから、その数は計り知れない。その中でも失恋の悲しみは別格と言われている。しかし私自身は、失恋らしい失恋をしたことがない。勘の良い読者はすでに気づいてショウ・タッカーに殺されていると思うが「失恋したことがない」=「モテる」ではない。逆に真にモテず、恋愛に縁がない奴というのは失恋するところにまでいけないのだ。ない袖が振れないように、したことない恋を失うことはできないのである。モテない自信がある人間というのは、「成就確率0%」と気象庁に発表されている自分が恋をしたところで、失恋して無駄にダメージ負うだけと思っているので、恋自体を徹底的に避け、老人のように、ときめきは全部不整脈だと思って生きている。モテない人間だけではなく、人間は年を取るにつれ「失恋を恐れて恋をしなくなる」傾向にあるという。年を取ると身体的に傷の治りが遅くなり、かさぶたが剥げた後にかさぶたができるという無限かさぶた製造機となり、一向に傷が癒えない。心の傷の治りに年齢が関係あるかどうかは不明だが、大人になると「そうそう心を負傷するわけにはいかなくなる」のは確かだ。中高生なら失恋しても勉強が手につかなくなるぐらいで済むかもしれないが、大人が失恋して仕事や家事ができなくなったら生活が破綻する。恋などという決して不可欠でないものに、生活を狂わされるわけにはいかない、という思いが人を恋から遠ざけるのだ。婚活サイトやマッチングアプリが流行っているのもそのせいかもしれない。出会いを求めている人間が集まるところなら成功率も高いし、そういう媒体を挟めば上手くいかなくても「失恋」とは言わず「ご縁がなかっただけ」として、ダメージを減らすことができる。恋愛からできるだけ恋部分を省略しようとしているのが、現代の大人の恋愛なのかもしれない。最近は中高生でも、直接「好きだ」などと面と向かって告白することは少なく、LINEやメールなどで済ますほうが多いのではないだろうか。対面ではないため、告白のハードルが下がるし、断られたら「ナンチャッテσ(^_^;)」と突然おじさんになって、冗談でした、と逃げることもできる。しかし、LINEやメールでの告白のほうが実はリスクが高い。昔ラブレターが回し読みされたように、おもしろLINE告白は即スクショを取られて回されるだろうし、最悪SNSで全世界に晒される。一番そういうリスクがないのは「対面口頭」なのである。最近は24時間で投稿が消えるインスタグラムのストーリーが人気だそうだが、それよりも早く消えて、データも残らないのが口頭なのだ。何でも保存されて拡散される世の中においてはこのアナログ方法が一番頭の良い告白とも言える。ただ相手がボイレコで録音している可能性もあるので、告白の際には相手のボディチェックも忘れないようにしよう。【サ】➤「財布」(さいふ)…スムーズに奢られるために「払う意志はある」を演出するアクセサリー【シ】➤「失恋」(しつれん)…失えるところまでいけるのは恋愛エリート【ス】➤「好き避け」(すきさけ)…推しに会うと推しの目の前で発狂してしまうのであえて会いにいかない人のこと【セ】➤「セロトニン」(せろとにん)…太陽の光を浴びると出て幸せになるらしい、美白至上主義国家日本の女が不幸なのは自然の流れ【ソ】➤「尊敬できる人」(そんけいできるひと)…「理想の結婚相手は?」と聞いて、これが返ってきたら「お前にそんなこと答えるつもりはない」の意プロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2019年05月07日映画の話になると、会話が止まらなくなる役者家族。家族の危機を救うのも映画だった。柄本明さん(70)がロケで家を空けることが多かった時期、長男の佑さん(32)が中学2年生で反抗期になり、妻の故・角替和枝さん(享年64)が手を焼いた。しかし、オーディションに受かって初主演した佑はロケの厳しさで“更生”して帰ってきたのだ。その後、次男の時生(29)も後を追って俳優に。年間500本の映画を見る長女は映画製作スタッフに。「子どもには興味ない」といいながら、父は映画の力を信じて子どもを育ててきた――。ドキュメンタリー映画『柄本家のゴドー』(4月20日、東京・渋谷ユーロスペースにて公開)。カメラは’17年1月、下北沢・ザ・スズナリで上演された舞台『ゴドーを待ちながら』の稽古初日から上演直前までを淡々と追う。演じるのは柄本明さんの長男・佑さんと次男・時生さんの兄弟で組むユニットET×2。明さんが演出を務める。『ゴドーを待ちながら』は、アイルランド出身の劇作家、サミュエル・ベケットによる有名な戯曲だ。2人の老人(佑さん演じるウラジミール、時生さん演じるエストラゴン)が、ゴドーという人物をひたすら待ちながら、とりとめのない会話を繰り返す。「退屈」「難解だ」などといわれる一方で、不条理演劇の傑作として演劇史にその名を残すこの作品は、多くの劇作家、俳優たちに強い影響を与えてきた。初演は’53年、パリ。日本では’60年に文学座で初上演され、明さんも’00年、石橋蓮司さんと組んで、エストラゴンを演じている。その舞台を当時13歳の佑さんが見ていた。ET×2でこの作品を初めて演じたのは、兄弟そろって人気俳優に成長した’14年のことだ。父に演出を依頼した理由を、佑さんは映画のなかで、こう話していた。「初めて2人で演じたとき、一生、時生と2人で付き合っていける戯曲と出合ったなという手応えを感じていて。だからこそ、早いうちに親父の演出でやってみたいなっていうのがあった」明さんは、家族のことを話すのが照れくさい。《世間的にみっともないよね。僕の演出で彼らが演じるってことだけでも》(映画『柄本家のゴドー』より)そんな明さんに代わって、『柄本家のゴドー』を監督・撮影した山崎裕さんが補足する。「映画の撮影中も、よく、下北沢の喫茶店で、家族でお茶を飲んでいました。もちろん角替さんも一緒です。そんなときは仲のいい親子です。ところが、いざ芝居となると、柄本さんは一線を引く。“芝居の鬼”になるんです」“芝居の鬼”の厳しさは、東京乾電池の女優でもあった角替さんにも向けられた。昨年2月、「座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル」でのインタビューで、佑さんは、こんなエピソードを披露している。「(乾電池の公演後)親父の顔が、目が、怖くなっているんです。母ちゃんは『怒られるぅ』って、顔が青くなっているし。それで、俺は、(自宅に)親父と2人だけの密室を作らないように、母ちゃんから人質に取られたんです。『一緒にいて』って(笑)」時生さんの思い出話も面白い。「幼いころは、学校から僕が悪いことをしたという内容の文章を受け取ると、親父が読み上げるんです。そして、それを急に渡されたと思ったら、2~3時間、声に出して読まされた。陰湿なんです」叱るというより、まるでセリフの練習ではないか。日常生活のなかで、兄弟は知らず知らずのうちに芝居の稽古をしていたようだ。明さんとて無意識だったことだろう。とはいえ、明さんは放任ではなく、むしろ繊細に、息子たちの成長を見守っている。「佑も時生も学芸会に積極的に出るタイプではないね。でも、下のガキは、一度、ジャンケンか何かで演出になっちゃって。学芸会に行って、見ましたね。パソコンのトラブルか何かで、たしか原稿がおかしくなった。それで手伝わなきゃいけなくなった」原稿直しだけで終わらず、舞台を見に行くところが、明さんだ。息子2人が俳優になったことについてはこう語る。「長男が中学のときに、事務所マネージャーがオーディションに出したいということで、出したら通っちゃった。下のガキもそんなことです。『お父さん、俳優になりたいんだけど……』なんてあらたまった話はなかったです、うちはね。ダラダラ、ダラダラと」それでも、子育てをするなかで、映画の仕事をしていてよかったという思いもある。佑さんがオーディションに通ったときのことだった。「佑は中2で、反抗期だったんです。俺も長期ロケで、家を空けることが多く、カミさんが手を焼いていた時期でした。で、夏休みの2カ月間、『美しい夏キリシマ』(’03年)の主役の少年役で、映画の現場に放り込んだんです。映画の世界は縦社会。周りは大人ばっかりでしょ。寂しくて、ひとりの部屋で泣いて電話をかけてきたりした」明さんは心配になって、撮影現場まで様子を見に行っている。「みっともない親でね。監督に迷惑かけましたけどね。(故・原田)芳雄さん、石橋蓮司さん、僕が尊敬する先輩がいるなかで『佑、佑』と呼ばれて、もまれてね。すっかりいい子になって戻ってきました」他人のなかに入る。社会人の枠のなかで生きていく。映画の現場での経験が、佑さんを大きく成長させ、“家族の危機”を救った。「その流れで、時生にもオーディションを受けさせて。うちは皆、姉ちゃんもそうだけど、映画というもの、映画館、撮影現場、それら映画に関する何かに触れて、学んでいって、反抗期を免れたって感じかなぁ。なんですかね、その『映画の力』というものは」
2019年04月22日ニット帽にサングラス姿で、猫との“会話”を楽しんでいたのは女優・八千草薫(88)。東京都内で1人暮らしをしている彼女は犬と猫を1匹ずつ飼っているが、彼らと過ごす時間は何よりの“やすらぎの刻”なのだろう。路上での語らいが終わり自宅に戻る八千草の後ろ姿を猫は名残惜しそうにじっと見つめていたが、その視線に気づいた八千草が手を振る姿もなんとも可愛らしかった。4月8日からドラマ『やすらぎの刻~道』(テレビ朝日系)がスタートした。’17年放送の『やすらぎの郷』の続編であり、来年3月まで続く大作だが、すでに八千草の撮影は終了しているという。「『やすらぎの刻』で八千草さんは2つの役に出演予定でしたが、今年に入り肝臓がんが発見されたためヒロイン役は降板することになったのです。前作でも登場した九条摂子としてのシーンは、脚本家・倉本聰さんが大幅に台本を書き換えることで対処し撮影済みです」(テレビ局関係者)現在、八千草はどういった治療生活を送っているのだろうか?八千草のマネージャーに聞いた。「おかげさまで治療は順調で病状も良い方向に向かっております。『やすらぎの刻』撮影終了後にいったん入院しましたが、ちょうど自宅に戻ってきたところです」ドラマスタートにあわせて帰宅したということのようだ。「また入院する予定ですが、あくまでも治療のためで体調が悪化したためではありません。『やすらぎの刻』ですか?毎日放映時間にテレビの前にいるのは難しいので、テレビ局から送ってもらったDVDで視ているようですね。禁じられている食べ物などもなく、ふだんどおり生活しているのですが……」実は困ったことがあるという。「本人は出かけてみたいところもたくさんあるのですが、外出を控えざるをえない状態なのです。皆さんが八千草の闘病のことをご存じで、ずっと入院していると思い込んでいらっしゃるのです。だからデパートなどで買い物をしていても、『八千草さん、なんでこんなところを歩いているんですか!?大丈夫ですか!?』という感じになってしまうんですよ」いまの楽しみは治療スケジュールが終わった後の旅行先を考えることだという。旅行計画と愛犬・愛猫たちとの“やすらぎの刻”が、闘病の励みになっているようだ。
2019年04月19日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!第31回アクマの辞典ア行【ウ】➤「受け身」(うけみ)…全部受けとめるのも、受け流すのも疲れるのでこれからは「避け身の女」がくる今回のテーマはあ行より「受け身(の女)」だ。このサイトは見ての通り、占いコンテンツが充実している。むしろ何故「占い」をテーマに選ばなかったんだと言うぐらいだ。吉牛に行こうと提案しておいてカレーを頼む奴ぐらい不可解である。しかし、全く無関係というわけでもない。占い好きな女は「受け身」の傾向があると言われているそうだ。「受け身」とは決して、現代的な女の生き方とは言えなくなってきている。自活し、結婚するも出産するも自分で決めるのが今の時代の女であり、「受け身」などという、うすらボンヤリした生き方では、自称「グイグイ引っ張って行くタイプ」の男が運転する軽トラの荷台にしがみついて生きる羽目になる、というわけだ。しかし「受け身」な態度が全て従属的かというと、必ずしもそうではない。私は数年前、家を建てた。注文住宅なので、敷地面積と予算の許す限り自由にすることができた。なんでも自分の思い通り、と言えば聞こえは良いが「なんでも」の中には便所のドアノブの色とかも含まれているのだ、正直どれでもよい。しかし施工主は、どうでもいいことまで全部決める義務があるため非常に疲れた。「なんでも自分で考えて決める」というのは、意外と面倒くさいのだ。それよりもっと楽なのは「誰かに決めさせ、気に入らなかったら文句をつける」ことだ。夕飯はなんでもいいと言いながら「そうめん」と言ったら「え~」と言うポジションである。「あなたに任せる」と、一見受け身な態度で面倒くさいことは下々にやらせ、最終決定権は自分が持つと言う「従属的」どころか完全に「貴族の思想」だ。時には他人に決断を委ねたほうが効率的なこともあるし、「乗るしかない、このビッグウェーブに!」という名言があるように世の中の流れに身を任せたほうが良い結果になることもある。受け身な女は現代的ではないかもしれないが、だからと言って「総攻め」という同人誌でしか見ないような、攻め一方の女も柔軟性がないし、何より疲れてしまう。戦況によって受けと攻めを変えられるバランス型ファイターが現代的な女と言えるのではないだろうか。恋愛に関しては「受け身」のほうがモテるらしい。何故なら、モテというのはまず相手に「イケそう」と思わせるのが大事だからだ。つまり、いくらイイ女でも、難攻不落の要塞の如く攻め入る相手全員を大砲で撃ち落としてそうだと「ムリめ」と思われて挑戦者自体がそうそう現れない、つまりモテない。逆に「受け身の女」は門が半開きで「来るものは拒まず」「押しに弱い」雰囲気である。そこに「イケるのでは」と思った男が寄って来るのだ。しかし、このモテは、毎度おなじみ「雑魚モテ」である。鍵をかけてない家に泥棒が入って来るのと同じ原理だ。よって恋愛においては、意中の男は「受けとめ」、そうでない男は「受け流す」二種類の「受け」を使いわけるのが、デキる受け身の女である。【ア】➤「頭ポンポン」(あたまぽんぽん)…漫画やドラマで使うときは「これで喜ぶ女はフィクションです」と明記したほうがよい【イ】➤「インフルエンサー」(いんふるえんさー)…インフルエンザのインフルエンサーと言うのを我慢するのに骨が折れる存在【ウ】➤「受け身」(うけみ)…全部受けとめるのも、受け流すのも疲れるのでこれからは「避け身の女」がくる【エ】➤「遠距離恋愛」(えんきょりれんあい)…同居していても浮気する奴はするので距離は関係ない【オ】➤「押しに弱い」(おしによわい)…自分の押しで倒れた相手は、他の奴の押しにも倒れると思ったほうがいいプロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2019年04月07日およそ280年の歴史を持つイタリアの老舗磁器ブランド、リチャード ジノリ(Richard Ginori)は、皆川 明デザインによる新コレクション「フロレンティア(FLORENTIA)」を5月15日より発売する。Photo_Norio Kidera Styling_Fumiko Sakuhara「フロレンティア」は、2017年に発表した「スぺランツァ(SPERANZA)」、2018年の「ガイア(GAIA)」に続く、皆川 明デザインによるグローバルコレクション。フィレンツェの語源にもなった“花の女神の都”の意味を持ち、リチャード ジノリを代表するベッキオシェイプに、新しいジノリブルーで皆川が描いた枝と小花の可憐なデザインが施されている。中心から外側に向かい開いていく空間は、料理が盛られた時の景色を想定して描かれ、筆先から生まれた濃淡の繊細さが温もりを感じさせてくれる。Photo_Norio Kidera Styling_Fumiko Sakuhara皆川氏は、「今回のテーマ『Florentia』ではまさにリチャード ジノリのある街フィレンツェをイメージして、花がお皿の中に泉となって湧き出るような世界を創りました。お皿ごとに料理を盛り付ける位置を想像しながら、食の空間をやわらかな躍動感や爽やかな風を感じさせるように絵柄を配置していきました」とコメント。主なアイテムの価格は、マグカップ 350cc(税込8,100円)、フタ付きコーヒーカップ&ソーサ―(税込1万2,960円)、ティーカップ&ソーサ―(税込1万800円)、ティーポット 600cc(税込2万4,840円)、シュガーポット 120cc(税込1万9,440円)、クリーマー 110cc(税込1万4,040円)、プレート 22cm(税込6,480円)、フルーツソーサー 15cm(税込4,320円)、サラダボール ラウンド(税込1万6,200円)。エレガンスの中に爽やかな風を感じさせる新たなコレクションで、食卓を彩ってみては。
2019年03月21日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第29回アクマの辞典バ行【ビ】➤「美人だけどモテない」(びじんだけどもてない)…美人のくせに男に興味がないのは許せないという圧も感じる我々は時々実体不明の敵と戦ってしまう時がある。実際見たわけでもないのに「いるよね、こういう奴」と言って、いるかどうかわからない生き物に対し延々悪口を言ったり腹を立て続けたりしてしまうのだ。一日中ネッシーにムカついているのと同じで、極めて無益である。こういった「いそうだが実際見たことはない未確認生物」の話で、便利づかいされがちなのが「ブス」だ。ブスの見た目がUMAっぽいからではない、例えば「好きな映画は『セックス・アンド・ザ・シティ』という女」を「好きな映画は『セックス・アンド・ザ・シティ』とかいうブス」と、ちょい足しアレンジするだけで「いるいる、そういうブス~!」とその場に失笑混じりの共感の嵐が吹き荒れてしまうのである。もちろん、全員そういうブスを見たわけでもなく、いたとしてもブスが『SATC』を好きで何が悪いという話なのだが、世間は頻繁に「とかいうブス」という架空の生物を作り出し、袋叩きにしたがるのである。どうせ幻と戦うなら、刃牙のように巨大カマキリと戦ったほうがまだ有益だ。そして今回のテーマも、ひょっとして架空の生き物では、という存在である。遅くなったが今回のテーマはバ行から「美人だけどモテない」だ。「モテない美人」いそうだし、いるんだろうけど、イマイチ「いる」と断言しにくい存在である。己の美人を妬む心が生み出した幻なのではないかとさえ思える。美人を妬む心が見せる幻覚には他にも「性格の悪い美人」「幸の薄い美人」「悲報!あの美人が劣化!」などが挙げられる。まず、美人が劣化するなら、同じ時を経た自分はもっと腐っているし、そちらのほうがリアルだ。このように美人もブスと同じぐらい「架空の生き物」を作られがちな存在なのだが、ブスとの違いは、実在していてもその存在を認めてもらえないことが多い、ということである。例えば本当にモテない美人が「私モテないの」と言っても「うそつけ、モテない美人などいない」と悩みも存在も否定されてしまうのである。モテるモテないだけでなく、この世には「幽霊否定派」と同じように「不遇な美人否定派」がいる。そういう人間に美人がどんな苦悩や苦労を語っても「でもあなた美人じゃないですか」「美人なんですからそんなことないでしょ」と言って全く取り合わない。このように美人にとっては「美人は性格が悪い」などネガティブな美人像を作り出す人間より「無敵の生物・美人」という架空の生き物がいると信じて疑っていない人間のほうが厄介なのである。「美人は色仕掛けで仕事を取っている」などと言う人間は、美人を妬んでいる人間より、むしろこの「美人無敵説」を信じている者だったりする。美人もブスも美醜以前にまず人間である、「適当なイメージで語られたら傷つく」というのは覚えておいたほうが良いだろう。【バ】➤「爆弾発言」(ばくだんはつげん)…「爆弾発言していい?」という奴の発言は大体不発【ビ】➤「美人だけどモテない」(びじんだけどもてない)…美人のくせに男に興味がないのは許せないという圧も感じる【ブ】➤「VIO脱毛」(ぶいあいおーだつもう)…介護する側もされる側も楽になるらしいので、腕毛すね毛よりマストかも【ベ】➤「ベスト体重」(べすとたいじゅう)…ダイエットを成功させるより必要なのは「俺のベスト体重は俺が決める」という強い意志【ボ】➤「母性」(ぼせい)…カビのように自然発生するものではないプロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2019年03月07日冷え込みが厳しい朝7時、東京都内の自宅から姿を現したのは女優・八千草薫(88)だった。彼女は数日前の2月9日に事務所のHPを通じてがん闘病と仕事の休止を公表したばかり。《一昨年の年末にすい臓に癌が見つかりまして、昨年1月に手術致しました。術後は順調で去年は連続ドラマと舞台に出演させて頂きました。ところが今年に入りまして肝臓にも見つかり……》’47年に宝塚歌劇団に入団してからすでに72年。ほとんど仕事を休んだことがないという八千草の休養宣言は世間を驚かせた。しかし本誌が目撃した彼女の足取りはしっかりしており、元気そうだった。右手には小さな食品保存容器を持っている。近年は自宅に出入りする猫にエサをあげるのも朝の日課になっているそうだが、その日課もきちんと続けているようだ。八千草の夫・谷口千吉氏は’07年に逝去し、彼女は1人暮らしを続けている。知人男性は言う。「八千草さんは動物が大好きで、いまは犬と猫を飼っています。がんの治療についてはよくわかりませんが、88歳なのに本人はいたって元気ですよ。今年になって車も買い替えたばかり。車高が高いので、『眺めがいいのよ』なんて喜んでいました」肝臓がん闘病中という八千草だが、続けているのは猫のエサやりばかりではない。4月スタートの連続ドラマ『執事西園寺の名推理2』(テレビ東京系)は降板したものの、なんと同じく4月スタートの『やすらぎの刻~道』(テレビ朝日系)には出演していくというのだ。八千草のマネージャーは言う。「『やすらぎの刻~道』は(’17年放映のドラマ)『やすらぎの郷』の続編にあたります。今作では八千草はもともと2つの役に出演予定でした。そのうちヒロイン・しの役は降板しましたが、前作でも登場した九条節子役としては出演します」1月に肝臓へのがん転移が発覚した後、倉本聰さんは台本を大幅に書き換えたのだという。「昨年すでに撮影したシーンもありますし、今後は体調と相談しながら、無理をしない程度に撮影を続けていきたいと考えています。本人は仕事がとても好きですので、(九条節子役以外の)降板も苦渋の選択でした。しかし体調が悪化して共演者やスタッフの皆さんにご迷惑をかけるのも申し訳ありませんので、この度のような選択となったのです」「ちょっとゆるやかに、でも少し無理をして」を信条としている八千草はインタビューなどでも“できる限り仕事は続けていきたい”と語っており、さらにHPでも次のようにつづっている。《また番組を楽しみにして頂いておりましたファンの皆様には体調を整えまして、より一層楽しんで頂ける作品に参加できるように帰って参ります》文面からは“女優として、もっといろいろな役を演じてみたい”という、強い意志が伝わってくる。今年買ったばかりだという新車のこともマネージャーに聞いた。「そうなんです。実は車を買い替えるほど、『やすらぎの刻』には意欲を燃やしていたんですよ。山梨県などでのロケも多いので、“もっと乗り心地の良い車にしましょう”と本人がパンフレットも取り寄せて色とか座席とかを選んでいたんです。車高の高いミニバンにしたのも、ロケ先で景色を楽しむためでした。しかし車が届いた矢先に、転移が発見されてしまって、いまはもっぱら病院に通うときに使っています」すい臓がんの際は数時間もの摘出手術に臨んだというが、今後の治療計画はまだ検討中だという。「いまは調子が良いので、しばらくは自宅療養を続けます。しかし、がんのステージによっては入院しての療養に切り替えることになると思います。手術ですか?やっぱり手術は痛みも感じますし、なるべく避けてあげたいですね」八千草の自宅には愛犬や愛猫がいるだけではなく、大切なものも置いてある。彼女の一日は、イーゼルに飾られた亡き夫の大きな写真に挨拶をすることから始まるのだ。2度目のがん闘病でもゆるがない不屈の女優魂を支えているのは、天国の夫の優しいまなざしなのだろう。
2019年02月22日“スーパーリアリズムの巨匠”上田薫の個展「-画集刊行記念-上田薫展」が、2019年3月20日(水)から26日(火)まで東京・日本橋高島屋S.C. 本館 6階美術画廊にて開催される。上田薫は“スーパーリアリズムの巨匠”として親しまれているアーティスト。東京藝術大学絵画科油画専攻を卒業後、アンフォルメル絵画の影響をうけた作品を制作するも、1970年頃より本格的に写実絵画を描き始めるように。90歳も今なお現役で作品を描き続け、本物そっくりなスーパーリアリズム作品を展開している。2018年夏には、自身初となる集大成としての画集を刊行。その画集刊行を記念して行われる本展では、とろ~ととろけた卵が印象的な「サラダD」や滴り落ちる白身をリアルに描いた「なま玉子」など、ユニークな作品が勢ぞろいする。ぜひ足を運んで、上田作品を鑑賞してみて。【詳細】上田薫展開催期間:2019年3月20日(水)~26日(火)※最終日は16:00閉場会場:日本橋高島屋S.C. 本館 6階美術画廊住所:東京都中央区日本橋2丁目4-1【問い合わせ先】日本橋高島屋S.C.本館TEL:03-3211-4111(代表)
2019年02月21日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第23回アクマの辞典ラ行【リ】▶「理想が高い」(りそうがたかい)…顔によって言っていい条件の数が変動する、ブスは1個でも「高い」と言われる今回のテーマはラ行から「理想が高い」だ。日本は「理想の相手は?」と聞かれて二項目以上答えると「ブスのくせに理想高い」「だから結婚できないんだよ」と口を極めて罵倒される国なので、多くの女が「優しい人」という薄らぼんやりした返答をすることを余儀なくされている。特に相手に「年収いくら以上」を求める女は嫌われがちだが、ここを完全に不問にしろと言われたら、結婚生活以前に人間生活が破綻してしまう。相手に「結婚生活をやっていける年収」を求めるのは当然だろう。では「やっていける年収」「毎日見ても健康を害さない顔」程度の相手ならそこで妥協すべきでありそれ以上を求めるのは贅沢で、理想が高い身の程知らずということになってしまうのだろうか。そんなことはない。何故なら、交際も結婚も妥協してまでしなければいけないことではないからだ。「とにかく日本国籍が欲しい」「何がなんでも姓を変える必要がある」という特殊事情があるなら妥協もやむなしだが、そうでないなら理想を下げてまでするほどのことではないだろう。むしろこの「妥協」のせいで「しないほうがマシだった」な結果になることもままある。しかし世の中には「女は30までに結婚しないと」などという脅迫が満ち溢れており「結婚はしなくてはいけない」→「結婚するためには妥協が必要」→「妥協できない理想が高い女は結婚できない」→「そういう女は地獄の業火に焼かれて死ぬ」ということにしたい人間が多いため、妥協は必要で理想が高いのは悪という考えが蔓延してしまっている。ともかく「結婚」の称号を得ることが最重要で、その内容に関しては細かく問い過ぎるな、ということである。そんな世の中において、それでも「理想が高い」人間はそう言った脅迫や一般論に屈しなかった鋼のメンタルと確固たる自分を持っている人間と言える。脅迫に屈し、妥協に妥協を重ねた相手と結婚し野垂れ死ぬより「年収1000万以下の男と結婚するぐらいなら野垂れ死んだほうがマシ」という高潔な精神の持ち主である。同じ野垂れ死にでも後者のほうがその死に顔は安らかだろう。「結婚すれば安泰」というのがもはや都市伝説であると判明している昨今、むしろ理想は高く持ち結婚に対しては「結婚?まあ俺のお眼鏡にかなう相手が見つかったらしてやってもいいけどな?」と乙女ゲーに出てくる俺様野郎みたいなスタンスを取ることが、妥協づくめの結婚をするより幸せになれるのではないだろうか。【ラ】▶「ラブホテル」(らぶほてる)…女子会や外国人旅行客の宿泊先として活躍、カップルはヤれればどこでもいいだろうから譲るべき【リ】▶「理想が高い」(りそうがたかい)…顔によって言っていい条件の数が変動する、ブスは1個でも「高い」と言われる【ル】▶「ルックス重視」(るっくすじゅうし)…毎日見るなら形が良いものが良いだろう。【レ】▶「連絡を待つ女」(れんらくをまつおんな)…連絡が来たら来たで「すぐに返信しないほうが良い」というしゃらくさいテクを使おうとする【ロ】▶「ろくな男がいない」(ろくなおとこがいない)…自分ですらわからない自分の魅力をわかってくれる男がいないことプロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2018年12月21日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■アクマの辞典ハ行【ハ】▶「腹黒女」(はらぐろおんな)…女から見て気に入らない女は全部「腹黒」ということになる今回のテーマはハ行から「腹黒女」だ。腹黒とは、表面上は白を装いながら、その振る舞いは全て自分の利益のためという、腹の中は真っ黒のイカみたいな奴のことである 。しかし、デキ婚のことを本人たちや新婦の親が「授かり婚」と言い変えたりするように、腹黒女たちは自分たちのことを「腹黒」などと言ったりはしない。何と言うのか?「あざとかわいい」だ。これは「なんでもヤバいと言っておけばいいと思ってるだろ」と怒られるの承知で「ヤバい」と言うに等しいパワーワードだ。ちなみに「パワーワード」も最近、多用されすぎの思考停止用語としてよく怒られる。つまり二倍怒られてでも使いたい「ヤバいパワーワード」=「あざとかわいい」なのだ。読んで字の如く、計算しつくされた、あざといファッション、メイク、しぐさをしつつも、男にはそのあざとさを勘づかれてない、もしくは「もう、あざといんだから!」と言われながら飯を奢られている女のことである。昔からよくいるブリっ子じゃねえかと思うかもしれないが、本物のあざとかわいい女はバカを装ったりしない。なぜなら、それが何の得にもならないとわかっているからだ。「バカを装え」は女の鉄板モテテクであり、合コン「さしすせそ」などその代表だろう。確かにそれがヤリコンだというなら、前戯から後戯まで「すごーい」だけでよく「さしせそ」すら不要なのだが、真面目な結婚をしたい女に対して、婚活コンサルタントが「バカを装え」とアドバイスしているところもあるというから驚きである。そこがペットショップなら「バカそうだけどクソカワイイ」で決めても良いと思うが、結婚相手として「バカ」かどうかで女を選ぶ男はそれ以上のバカか「バカだから操りやすい」と思っているかのどちらかだ。もちろんホンモノのバカの方でいらっしゃるなら、そのようなお相手と結婚しても「ベストマッチング」かもしれないが、コンサルのアドバイスに盲従し「バカを装って」結婚した場合、その相手はちょっと口答えしたり自分の意見を言ったりしただけで怒りだす可能性が非常に高い。「バカ(自分より下)と思って結婚した」のだから当然だ。それも、カワイイだけのバカ女が1人、2人肩に乗っていても余裕で歩ける、むしろちょうどいいハンデという、手足に重りをつけて生活しているサイヤ人のような真の高スペック男ならまだ良いかもしれないが、そこまでの甲斐性もなく「バカな女(共働き必須)希望」の男はもはや結婚相手を探しているとも言い難く、素直に「お母さん希望」と言ってくれたほうが助かる。よってモテるために「バカを装う」というのは、そういう男を寄せ付ける「雑魚モテ」をするだけである。本当に「あざとかわいい」女はそんなことはせず、むしろ平素は「しっかりした女」、ともすれば「1人で生きていける女」のようにふるまうという。それでは男を寄せ付けないと思われるかもしれないが、もちろんツッパリ倒した女ではなく、弱みやバカさも見せる、ただその弱みやバカさを見せる相手を「厳選」するのだ。そうすれば相手は「俺にだけ本当の自分を見せてくれている」「頼られている」思うのである。あざとかわいい女は「一本釣り」なのだ。いらぬ雑魚に時間をかけないのが、その「あざとさ(頭の良さ)」の所以である。【ハ】▶「腹黒女」(はらぐろおんな)…女から見て気に入らない女は全部「腹黒」ということになる【ヒ】▶「姫扱い」(ひめあつかい)…王族に生まれなくても高いシャンパンを入れればなれる、良い世の中【フ】▶「不意打ちキス」(ふいうちきす)…性犯罪【ヘ】▶「平成」(へいせい)…自分が平成だったら二十代のうちに終わらせてほしかったと思う【モ】▶「モラハラ男」(もらはらおとこ)…「間違ってるお前」を正しにやってきた間違ってる男プロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2018年11月07日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第17回アクマの辞典カ行【カ】▶「格差婚」(かくさこん)…した瞬間に「上手くいきっこない」の呪いをかけられる今回のテーマは「カ行」から「格差婚」である。みなさんは「格差婚」と聞いて何を思い浮かべるだろう、『永遠にともに』だろうか。このように「格差婚」というのは、女の収入が男のダブルスコア以上だったり、女はハリウッド女優のようで豹を飼っているが、男はネルシャツをパンツインしてヤモリとルームシェアしている場合だったりと「女のレベルが男より遥かに高い」時に使われているような気がする。それも「ハイスペックな女」と結婚したのだから「ハイスペック婚」と呼ばれても良いようなものだが、何故かそうは言われない。おそらくこれは「男の収入は女より上で当たり前」なる考えが残っているからだろう、よって「女がハイスペック」という部分に焦点を当てず「男が女より格下」という部分をフィーチャーした「格差」などという厳しい言葉が使われている気がする。割と女に対しても男に対しても失礼な言葉であるしかし、世間の「なんか気に入らねえと思われてる度」からすると、ハイスペック婚も、格差婚も大差はない。「ハイスペック婚」は「上手いことやりやがって地獄に落ちろ」と思われているし、格差婚は「女の下でヘラヘラしやがって恥知らず地獄に落ちろ」と思われている。つまり両方、ゴートゥーヘルを願って止まれない関係である、この辺は男女平等なので安心できる。このように、男が上だろうが女が上だろうが、お互いに差がありすぎる結婚は、妬みの対象であり好奇の目にさらされる関係である。そして決まってこう言われる「どうせ長続きしない」と。もちろん全ての格差婚が上手くいかないわけではないが、“永遠にとも”にいなかった例も多いので格差が別れを招く可能性はある。しかし「部屋が暗い時、諭吉に火をつけて灯り代わりにする」など、第一次世界大戦中の成金みたいな金銭感覚と価値観についていけねえ、という場合もあるが、格差離婚の原因は、その格差に対し「俺の嫁は稼いでいてすごい」と認められるか「こいつは稼いでいることを鼻にかけて俺を見下している」と卑屈になるかの違いだという。また稼いでいるほうも「自分がこれだけ働けるのは夫のおかげ」と感謝するか「こいつは私が食わせてやっている」と見下すかでは大きな違いがある。つまり、どっちのスペックが上だろうが下だろうが、リスペクトがなければ上手くいかないということである。また、どこを買うかも人によって違う「こいつは無職のヒモ野郎だが、野菜にすら“さん”づけするところが推せる」ということもある。それを、たかだか収入や社会的地位、容姿の差だけでお他人様の結婚を「格差」呼ばわりするのは良くない。そんな言葉で自分の妬みをオブラートに包むぐらいならドストレートに「なんか気にいらねえ婚」と言ってしまったほうがいい。【カ】▶「格差婚」(かくさこん)…した瞬間に「上手くいきっこない」の呪いをかけられる【キ】▶「聞き上手」(ききじょうず)…聞いているフリが上手い人【ク】▶「黒歴史」(くろれきし)…自分の歴史のみならず「あいつとつきあったのは黒歴史」と他人の歴史の一部になっている場合がある【ケ】▶「ケチ」(けち)…そいつはケチな男じゃない、君に金を使いたくないだけだ【コ】▶「小室哲哉」(こむろてつや)…彼の人生に文句を言うより、曲を聞いたほうがとても有意義プロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2018年09月06日8月10日(金)に東京・紀伊國屋ホールで、八千草薫主演で3度目の上演初日を迎える舞台『黄昏』。今作は、1979年にブロードウェイで初演後、1981年に映画化されアカデミー賞を受賞するなど話題となった名作だ。本番まであと1週間という稽古場にお邪魔した。【チケット情報はコチラ】八千草薫はこれまで2003年と2006年の2度『黄昏』に老夫婦の妻エセル役で主演している。初演では夫のノーマンを杉浦直樹が演じ、ほか浅野温子、成宮寛貴らが出演。再演ではノーマンを長塚京三が演じた。今回12年ぶりにエセルとなる八千草の相手を務めるのは、村井國夫。共演は、朝海ひかる、松村雄基、若山耀人、伊藤裕一。舞台はアメリカのとある美しい湖。夫婦が夏を過ごすため別荘にやってきた。80歳近い夫のノーマンは偏屈な性格で、最近老いを感じ始め、自虐的に「俺は化石だ!」などと太い声で言い放つ。扱いづらいが魅力的な人物を、村井は、ユーモアたっぷりに演じる。しかしノーマンは、妻のエセルにだけはとても優しい。八千草が出てからは村井の声が柔らかくなり、視線に愛しさがこもる。エセルは気品をたたえた少女のような愛らしさでつねに微笑む。かと思えば、いじけて「俺に死んで欲しいのか?」と悪態をつくノーマンに「そう思ったことはありますよ」とピシャリと返す。夫婦のウィットに富んだやり取りが楽しい。八千草と村井、役者人生を積み重ねてきたふたりのひと言ひと言には深みがある。共に時間を過ごしてきた老夫婦の優しさが、稽古場に漂っている。ふたりの元に、娘のチェルシー(朝海)が訪ねてくる。舞台出演を重ねるごとにしなやかさが増す朝海。父への煩わしさを感じながらも、自分なりに愛している柔らかさも伝わる。またチェルシーの恋人ビル・レイ(松村)や、チェルシーの幼馴染チャーリー(伊藤)は40歳を越え、ノーマンの約半分の年齢だ。さらに少年ビリー・レイ(若山)の存在が、新鮮な勢いを大人たちの会話に差し込む。10代、40代、70代の3世代の男たちが、時の流れを何層にも重ね、物語に深みが増す。すべてをゆったりと見つめる八千草の視線が優しい。真剣な雰囲気の稽古場だが、ひとたび演技が始まれば、そこは黄金色の光が差し込む美しい湖畔だ。不器用なやり取りの合間からは、人生の輝きのかけらが溢れてくる。名作も、人生も、言葉で語られずとも実感するものなのだろう。公演は8月27日(月)まで。9月1日(土)には埼玉県志木にて上演。取材・文:河野桃子
2018年08月09日大勢の学生や仕事を終えた会社員たちが、ひっきりなしに行きかう東京・渋谷の繁華街を、ゆったりと歩いていたのは女優・八千草薫(87)だった。 彼女が入っていったのは、いまはやりの“肉バル”。おいしい肉をおしゃれに、かつ豪快に食べられるのがセールスポイントのレストランだ。87歳という年齢と肉バルは、ややミスマッチにも思えるが、あるテレビ局関係者は言う。 「連続ドラマ『執事西園寺の名推理』(テレビ東京系)の打ち上げが行われたのです。『執事〜』では、上川隆也(53)が演じる“完璧すぎる執事”と、彼が仕える優雅で上品な“奥様”が、殺人事件に直面していきます。2人の絆も効果的に描かれていて、視聴率も好評です」 本誌が八千草を目撃したのは5月21日だったが、彼女が入店した直後、主演の上川が、個人事務所の社長を務める19歳年下の妻を伴って打ち上げ現場に到着した。ドラマ収録の様子について、制作関係者は次のように語る。 「八千草さんが収録現場に入ったとたん、その場にいい意味での緊張感が生まれるんです。場が締まるという感じでしょうか。八千草さん自身は、ゆったりとした雰囲気をまとっているのに、進行は流れるようにスムーズになるのが不思議でした」 出演者たちにとって八千草はアイドル的存在でもあったという。出演者の1人であり佐藤二朗(49)は、こんなツイートを。 《最初のご挨拶で「初めてご一緒させて頂けるのに最初の僕の台詞、“おばあちゃん、なぁおばあちゃん”で申し訳ないです」と言ったら、「だっておばあちゃんだもの」と満面の笑みを返された時、完全に胸を射抜かれた》(5月11日付) 大ベテランにも関わらず、気さくに打ち上げにも参加していた八千草の姿にも新鮮な驚きを感じたが、所属事務所の担当者は次のように語った。 「『作品は、仲間みんなでつくるもの』というのが、八千草のスタンスです。彼女は『最後まで、仲間たちと時間を共有したい』と、常に考えているのです。だから映画やドラマの打ち上げにも、いつも参加させていただいています。もちろん若い方たちのように3次会で朝まで、といったことまでは難しいのですが」 打ち上げは皆勤を目指すというのが、八千草の女優哲学なのだという。 この日、1次会終了後に帰路についた彼女だったが、顔には満足そうな笑顔が浮かんでいた。“仲間たちと過ごすひととき”も、彼女が壮健であり続ける理由なのかもしれない。
2018年05月31日「平野薫―記憶と歴史」展が、箱根・ポーラ美術館で開催。会期は、2018年7月22日(日)から9月24日(月)まで。「平野薫―記憶と歴史」展を手掛ける平野薫は、古着や布製小物などを糸の一本一本にまで解き、それを展示空間の中で再構成する繊細なインスタレーションを制作するアーティスト。ドレスや下着、傘、シューズといった身の回りのモチーフは、元々の素材であった"糸"に戻ることで、ヨレや色褪せをより一層顕在化させ、かつてその糸を纏っていた者の気配や記憶までをも強く感じさせる。本展では、新作3点を含む全4点を展示。繊細な作品に潜む個人の記憶や経験を扱いながらも、それを歴史の中に還元していくことをテーマとした作品を発表する。例えば、3点の傘を組み合わせたインスタレーションでは、平野薫が留学時代に暮らしていたドイツ(旧東ドイツ)の傘や、故郷の長崎、現住地の広島で入手した傘を使用。異なる3都市で出会った傘のインスタレーションが重なることで、作者を形成した歴史的に深い意味のある場所であることを連想させる。また、工業用のミシンや糸を使用した新作インスタレーションも見どころのひとつ。戦時中の重機製造にルーツを持つメーカーのミシンを使用することで、戦後日本の高度経済成長を支えた工業機器と、人々が日々消費する衣服や繊維との関係性、そして近代日本の歴史の流れを暗示するかのような作品に仕上げている。【詳細】ポーラ美術館「平野薫―記憶と歴史」展会期:2018年7月22日(日)~9月24日(月)開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)休館日:無休※展示替えのための臨時休館あり会場:ポーラ美術館住所:神奈川県足柄下群箱根町仙石原小塚山1285【問い合わせ先】ポーラ美術館TEL:0460-84-2111
2018年05月20日マジンガーZにサンバルカン、ギャバン……。アニメ・特撮音楽の巨匠、渡辺宙明(わたなべ・ちゅうめい)が生み出した“宙明サウンド”を、水木一郎、堀江美都子、串田アキラの三大アニソン歌手の歌声と、壮大なオーケストラで存分に堪能する贅沢なコンサート「渡辺宙明特集ヒーローオーケストラ~昭和の子どもたちへ~」が4月21日(土)に文京シビックホール大ホールで開催される。開催に先立って、17日に東京・浜離宮朝日ホールにてリハーサルが行われた。【チケット情報はこちら】総勢31名によるオーケストラ・トリプティークによって、『野球狂の詩』『あかるいサザエさん』『ローラーヒーロー・ムテキング』『時空戦士スピルバン』『マジンガーZ』と、昭和の子供たちを育てた数々の名曲が現代に蘇っていく。指揮を務める齊藤一郎は、的確な指揮で情熱的でノリの良い音楽を作っていた。その横で譜面を手にした渡辺宙明は、「とても良いメンバーが集まって嬉しいですね」と笑顔で優しく語りかけていた。『宇宙刑事シャリバン』の主題歌で現在もカラオケ人気の高いロックナンバー『強さは愛だ』では渡辺が「ここでドラムのフィルを入れてください」と指示を出し、『宇宙刑事ギャバン』では、シンセによって再現される琵琶のヴォリュームを調整。“宙明サウンド”といえば“マイナーペンタトニックスケール”が代名詞であることは間違いないが、『おれはグレートマジンガー』のイントロのティンパニや『太陽戦隊サンバルカン』のコンガなど、ビートの組み立てや打楽器のポジションなどにも細心の注意が払われていることがわかるリハーサルだった。何より驚かされたのは、92歳になる渡辺が全てのリハーサルに参加していることだ。リハーサルでは渡辺が自ら指揮をとり指導をする場面もあった。アニメ『ふたりはプリキュア』のヴォーカルアルバムにも参加するなど、今なお、現役の作・編曲家として現場で活躍している。そんな渡辺は、リハーサルを終えて、「40年前の曲だけど、自分で聞いてもちゃんとやってるなと感じましたね。僕はやっつけ仕事はやらないから、BGMもちゃんとしてますよね」と笑顔で語り、本番に向けて、「今日、オケではやってない掛け声とかは、黙っていても聴衆がやってくれると期待しています。お客さんも演奏に参加してもらえたら嬉しいですね。そして、盛り上がった最後に、皆さんで歌えたらいいなと思っています。そうなったら僕が指揮を振ろうかな」と、サプライズでの登壇も匂わせた。チケットは発売中。取材・文:永堀アツオ■渡辺宙明特集ヒーローオーケストラ~昭和の子どもたちへ~日時:4月21日(土)開演15時会場:文京シビックホール大ホール(東京都)出演者:渡辺宙明 / 水木一郎 / 堀江美都子 / 串田アキラ指揮:齊藤一郎演奏:オーケストラ・トリプティーク司会:西耕一
2018年04月19日テレビ東京ほかにて4月よりスタートするドラマ「執事 西園寺の名推理」この度、主演の上川隆也演じる“パーフェクトな執事”が仕える奥様役を、八千草薫が演じることが決定。八千草さんがテレビ東京の連続ドラマに出演するのは、1998年放送の主演作「魚心あれば嫁心」以来20年ぶりとなる。八千草さんが演じる優雅で上品な奥様の伊集院百合子は、好奇心旺盛で少しだけ天然キャラで、守ってあげたいオーラいっぱいの人物。しかしそれでいて実は芯が強く、人や物事の本質を見抜く直観力も持ち合わせているという。百合子は夫が亡くなる前から仕えている西園寺と、深くて厚い信頼関係で結びついており、2人は言わば阿吽の呼吸で通じ合う関係。百合子が用件を言わずとも、西園寺はその意図を汲み取り、たちどころに望みを叶えてしまうのだ。そんな2人が殺人事件に出くわすことで物語が展開。事件に疑問を感じた百合子の意思を汲み、西園寺は独自の捜査を開始。有能な執事とはいえ、事件捜査は素人のはず…ところが、その知識と能力で鮮やかに事件の謎を解き明かしていく。2人のコンビネーションも見どころのひとつとなっていく本作だが、共演は今回が初めて。八千草さんは、「主演の上川さんは、ずっと以前から素敵な方だな、素敵な俳優さんだな、と思っていましたので、今度ご一緒させていただくのは、とってもうれしいです」と話し、一方上川さんは「西園寺がその全能力を尽くして仕える伊集院家の“奥様”として、八千草薫さんというこの上ない方が名を連ねてくださいました。八千草さん演じる奥様に仕えるにふさわしい執事になれるよう、全力で努めたいと思います。西園寺一と奥様とのやり取りや、伊集院家に関わる人々との間に描かれていく空気が、ご覧になる方にとって癒やしとなるような時間になればと思います」と意気込み。そして、本作がミステリーの連続ドラマ初出演となった八千草さん。「ミステリーって私、あまり出たことがなくて、連続モノはこれが初めてなんですね。単発では出たことあるんですけれど…」と言い、「ミステリーだけど、生々しさとかそういうのではなくて、なんかちょっと変わったドラマだな、と思っていまして、どんな風になるのかなといまから楽しみです」とコメントしている。「執事 西園寺の名推理」は4月13日より毎週金曜日20時~テレビ東京ほかにて放送。(cinemacafe.net)
2018年03月07日布施明が毎年行っている、恒例の秋春ツアー。年をまたいで継続中である、この『AKIRA FUSE LIVE 2017-2018ROUTE 70 -来し方行く末‐』の終盤戦を飾る東京公演が、来る3月10日(土)、Bunkamuraオーチャードホールにて開催される。すでに10年以上も毎年行っているという、この恒例の秋春ツアーの意味について、彼はこんなふうに語っている。【チケット情報はこちら】「やっぱり、自分にとっては、ライブがメインなんですよね。テレビとか音源とかいろいろ活動はあるけど、もともとジャズ喫茶と言われた場所から出てきた男なので(笑)。お客さんを前にして歌うっていうのが、やっぱり好きなんです。あと、ライブっていうのは、本当に“生き物”なんですよね。同じ曲を歌っていても、その年、その月で、どんどん変わっていく。そこが自分で歌っていても、すごく面白いところなんです」“ROUTE 70 -来し方行く末-”とサブタイトルのつけられた今回のツアー。そこには、彼のどんな思いが込められているのだろうか。「実は、このツアーの最中に70歳になりまして。で、そういうのをうたったほうがいいって、スタッフは言うんだけど、自分の年齢なんて声高に言いたくないじゃないですか(笑)。なので、“ROUTE 70”……“国道70線”みたいな言い方にさせてもらって。で、“来し方行く末”っていうのは、まさに今まで来た道と、これから行く先みたいなものです。今まで来た道は、もう変えることはできないけれど、それを全部認めた上で真似しないことが大事というか。やっぱり、僕ら団塊の世代の人間は、1ミリでもいいから前に行きたいみたいな思いが、すごく強いんですよね」2015年に、デビュー50周年を迎えた布施。その伸びやかで圧倒的な歌声は、今も健在だ。『君は薔薇より美しい』、『霧の摩周湖』、『シクラメンのかほり』、『My Way』など、ヒット曲や人気曲を披露することが、あらかじめ告知されているこのライブ。しかしそれは、50周年のときのような、いわゆる集大成然としたライブとは、少々趣が異なるようだ。「50周年のコンサートで、ひとつ集大成みたいなものをやったから、今回もそういうことをちょっとは意識しようと思ったんだけど……結局そうはならなかったね(笑)。僕自身、やっぱり歩み続けているわけだから。今年は、新しいアルバムを出せるよう、今いろいろと準備をしているので、今回のライブでは、そのあたりの変化を見てもらえたら嬉しいです。あと、今回のツアーは、去年の8月の終わりから同じメンバーでずっとやっているので、この春のライブは間違いなくいいものになると思います」チケットは発売中。取材・文:麦倉正樹
2018年02月14日直木賞受賞作家、北村薫原作の小説を舞台化した『スキップ』が、13年の時を経て、今春、サンシャイン劇場での上演が決定した。高校2年の主人公、一ノ瀬真理子がある日、うたた寝から目を覚ますと25年後の夫と娘がいる高校教師になっていたという設定で、大人になった真理子役を霧矢大夢が演じることは既に発表されていたが、今回、17歳の真理子役に、元乃木坂46の深川麻衣が決定したと発表された。なお、深川は舞台初主演で霧矢とのダブル主演となる。舞台『スキップ』チケット情報その他のキャストは、真理子の娘・美也子役をキャラメルボックスの木村玲衣、密かに真理子に思いを寄せる新田役を碓井将大のほか、柿喰う客の深谷由梨香、長濱慎、範宙遊泳の熊川ふみ、キャラメルボックスの原田樹里らの出演が決定している。全キャスト発表に伴い、メインヴィジュアルの公開と原作の北村薫、主演の霧矢大夢、深川麻衣よりコメントが寄せられた。■北村薫(原作者)コメント前回の公演は新聞の劇評でも絶賛されました。しかし、世評以上に、観客の方々が舞台にぐいぐいと引き込まれ心をふるわせていたことが記憶にあざやかです。もう一度観たいと願っていました。夢がかなって本当にうれしいです。■霧矢大夢コメントこの作品は、ある日、高校生だった真理子が、目覚めると突然大人になっている。しかも高校教師という立場になっている、というストーリーです。気が付くと夫がいて、娘もいる。見た目は大人なんだけど、中身は17歳。その現実を自分なりに受け入れて、健気に、ピュアに、その状況に立ち向かっていく。そんな一生懸命な真理子を表現したいなと思っています。演出の成井豊さんとも初めてですし、キャラメルボックスのエネルギッシュなお芝居に刺激を受けて、自分なりの真理子像を作っていきたいと思います。■深川麻衣コメント今回の舞台『スキップ』では、主人公の一ノ瀬真理子役を、霧矢大夢さんと一人二役ではなく、二人一役で演じさせて頂くということで、どんな風になるのかとても楽しみにしています。稽古はこれからですが、脚本を読ませて頂いて、面白くなること間違いないと確信しています。大きな役で、個人的にはもの凄く緊張しているのですが、みなさんと力を合わせて、毎日の稽古を励んでいきたいと思います。ぜひぜひ観に来てください。■NAPPOS PRODUCE『スキップ』原作:北村薫『スキップ』(新潮文庫刊)脚本・演出:成井豊(キャラメルボックス)2017年4月26日(水)~5月5日(金・祝)サンシャイン劇場(東京・池袋)出演:霧矢大夢深川麻衣岡田達也粟根まこと木村玲衣碓井将大深谷由梨香長濱慎熊川ふみ原田樹里関根翔太石森美咲大滝真実山崎雄也元木諒チケット一般発売:2月25日(土)
2017年01月23日