行定勲の指揮の下、藤原竜也に小出恵介、香里奈ら旬の俳優陣を配し、同じマンションの一室に暮らす男女の日常が少しずつ歪んでゆくさまを描いた『パレード』。日本での公開に先駆けて10月14日(水)、韓国で開催中の釜山国際映画祭にて本作のワールドプレミア上映が行われ、行定監督と主演の藤原さんに加え、原作者の吉田修一が揃って登壇し、一足早く韓国の映画ファンに映画をアピールした。同映画祭の常連でもある行定監督を筆頭に、『デスノート』シリーズなどで熱い支持を受ける藤原さんに、著書のほとんどが韓国で翻訳されている吉田さんと、韓国での知名度と期待値が高い3人ということもあり、12日から3日にわたり行われた本作の上映会では、約500人収容の会場チケットが即完売となる大盛況ぶり。登壇前日に大量のお酒で歓迎されたという藤原さんは、笑顔で「日本で非常に大変な思いをして出来た作品なので、上映できてうれしいです」と挨拶した。映画化の話以前から、8年来の親交があるという行定監督と吉田さん。監督曰く「同じ九州出身で、同じタイミングで上京し、同時代を生きている。同じ東京の捉え方、(東京に対する)皮膚感を持っていた」というのが本作。今回の映画化に関しては吉田さんから一任されたそうで、「吉田さんに言われたのは、原作(小説)を読んでテーマを抽出するのが監督の仕事、という言葉。ある意味、吉田さんからの挑戦状だったと思います」とふり返った。一方、藤原さんは先ほどの「大変な思い」について突っ込まれると、「行定監督は、自分、スタッフが納得するまで1カットも決して妥協しない方です。以前から強烈に行定監督と仕事がしたかったので、光栄でした。一瞬たりとも気を抜かない監督についていけました」とコメント。これに対し、監督は「藤原くんは身体力、演技力がとても優れた俳優。しかし今回は、そのほとんどを抑制したので大変だったと思う。その抑制した演技で何ともない青年を演じることにより、効果的なラストシーンが出来上がった」と称賛の言葉を贈った。また、吉田さんからも「犯罪が絡む映画ではありますが、演者の品格、色気がすごくうまく表現出来ている」との太鼓判が。最後に、行定監督から「一見、青春映画に見えますが、僕は恐怖の映画だと思っている。その恐さが何かをスクリーンで確認してください」と呼びかけ、会場の熱気は最高潮に至った。『パレード』は2010年春、渋谷シネクイント、新宿バルト9ほか全国にて公開。■関連作品:パレード 2010年春、渋谷シネクイント、新宿バルト9ほか全国にて公開© 2010 映画『パレード』製作委員会■関連記事:林遣都が金髪の男娼に挑戦!吉田修一原作『パレード』画像初公開小出恵介らの姿も
2009年10月15日映画『カイジ 〜人生逆転ゲーム〜』の初日舞台あいさつが10月10日(土)、東京・TOHOシネマズ日劇スクリーン2で行われ、主演の藤原竜也、香川照之らが出席した。漫画家、福本伸行による累計1,300万部突破の人気コミックの実写映画化で、その日暮らしの自堕落な生活を送る26歳の青年・カイジ(藤原さん)が、友人の借金の保証人になっていたせいで背負った多額の借金返済のため、人生の逆転を賭けて数々のゲーム挑む姿を描くサバイバルストーリー。劇中にちなみ、初めての給料の使い道を司会者から聞かれた藤原さんは、「15歳くらいだったと思いますが、(所属事務所の)ホリプロから少量の金額をもらいました。母親に少し渡して…あとは好きなものを買ったと思います。15の夏だったかなぁ」と懐かしげ。宝塚歌劇団出身の天海祐希は「19か20のときだったと思います。何も買っていないですね、貯金しちゃったんです」と答えつつ「宝塚ってアルバイト禁止なので親の仕送りをしてもらっていて、初任給をもらったときに金額を見て『もう結構です』と大見得切って仕送りを止めてもらったんです。でも1か月分だと思っていた金額が3か月分だと後から分かり、『しまった!』と思いましたが、そのままやりくりしました」と苦い思い出を吐露。さらに香川さんは、回答から脱線して「俳優になる前、TBSの緑山スタジオで2か月間、ADのアルバイトをしていて、すごく大変でみなさんからものすごい怒られていました。コードを巻いたりお弁当を配ったり…。僕の後に、のちの行定勲監督が入ってきて、僕はどうもデカい顔して弁当の配り方とかを行定監督に教えていたらしいんです。キッチリ復讐されましたけど」と意外なエピソードを告白。会場を大いに沸かせた。一方で続編の話題に、カイジを苦しめる狡猾な男・船井を演じた山本太郎は「僕の撮影は1日半くらいで終わってしまったので、次はもっと長く出たい」とおねだり。今作で映画初監督を務めた佐藤東弥監督は「また僕をご指名いただけると…」と今作への思い入れタップリの様子。すかさず香川さんから「次はねぇ、(東弥監督の実父の)佐藤純彌さんに決まっているらしいよ」とツッコミを食らったが「いや別の大作が控えていますから」と笑顔で切り返していた。『カイジ 〜人生逆転ゲーム〜』は全国東宝系にて公開中。■関連作品:カイジ 〜人生逆転ゲーム〜 2009年10月10日より全国東宝系にて公開© 福本伸行・講談社/2009「カイジ」製作委員会■関連記事:天海祐希、“結婚”に関する問いを力技で封印?「逆転など必要ない!」
2009年10月10日人気漫画を原作にした『カイジ 〜人生逆転ゲーム〜』の完成披露が15日(火)に行われ、上映前の舞台挨拶に主演の藤原竜也を始め、天海祐希、香川照之、光石研、佐藤東弥監督、そして原作者の福本伸行が上映前の舞台挨拶に登壇。タイトルに因んで“人生逆転”や“ゲーム”についてトークを繰り広げた。開口一番、「よろしくお願いします!」と絶叫した藤原さん。すばり、藤原さんにとって、人生逆転の転機となった出来事は?と尋ねると「僕は15歳で演劇の道に引っ張られたんですが、そうじゃなきゃ秩父の山奥で畑仕事してたと思います(笑)。それがいま、こうしてみなさんとご一緒してる。そう考えると、15のときが人生の転機だったのかな、と思います」との答えが返ってきた。香川さんは、自身のことはそっちのけで、高校時代はサエなかったパソコン好きの同級生が、自慢のパソコン技術で同級生たちの間でいまや“神”のように崇められている現実を語り「人生ってわかんないな、と思ってます」とコメント。「ちなみに僕は、その同級生たちの間でも細々と生きてます…」とポツリ、会場の笑いを誘った。光石さんは、小さい頃の「こどもの日」の思い出を披露。「抽選で当たるとお餅がもらえるんですが、僕は外れてあめ玉をもらって帰りました。次の日に学校行くと、お餅をもらった人があたって休んでまして…。小さな逆転劇を味わいました(笑)。全く“大逆転”とは言えないんですが…」と少し恥ずかしそうにふり返った。人生の大逆転(小逆転?)を告白する男性陣をよそに、天海さんは「私には、逆転しなきゃいけないことなど何ひとつございません!いまの状態で本当に幸せです」と力強く宣言。続けて「まだまだ、コン…いつかまた大逆転狙いたいかなと…。ううん、しなくても全然OK!」とやや不自然な笑みを浮かべながら答え、恐らく会場にいた多くの人の頭をよぎったであろう「結婚は?」という無言の問いかけを封じた。続いて映画に関連して、得意なゲームは?という質問が出ると、天海さんは「香川さんは、きれいなお姉さんたちとやる王様ゲームがお得意だそうです」と香川さんに代わって回答。監督は「ドラクエです」とかなり具体的な答えで会場の笑いを誘った。最後にマイクを握った藤原さんは観客に向けて「やれるかどうかじゃない、やらなきゃいけないんだ!」と絶叫して映画をアピール。会場は歓声に包まれた。『カイジ 〜人生逆転ゲーム〜』は10月10日(土)より全国東宝系にて公開。■関連作品:カイジ 〜人生逆転ゲーム〜 2009年10月10日より全国東宝系にて公開© 福本伸行・講談社/2009「カイジ」製作委員会
2009年09月16日芥川賞作家・吉田修一の作品の中でも、ファンの間で特に高い人気を誇る「パレード」(幻冬舎文庫刊)が豪華キャストを揃えて映画化される。このたび、本作の画像が初めて公開され、物語の鍵を握る男娼・サトルを演じる林遣都の金髪姿も初めて明らかになった。原作小説は2002年に発表され、第15回山本周五郎賞を受賞。同じ年に発表された「パーク・ライフ」が第127回芥川賞を受賞し、物語性を重視した作品に贈られる山本周五郎賞と純文学に対して贈られる芥川賞のW受賞ということで大いに話題となった。物語は、上辺だけの付き合いを「ちょうどよい」と感じる現代の若者たちが、都内のマンションでルームシェアをする姿を描いた群像劇。決して重くない空気感の裏に隠された人間心理の恐ろしさが映し出される。映画会社に勤務する直輝に藤原竜也、イラストレーターの未来役を香里奈、フリーターの美女・琴美を貫地谷しほり、そして大学生の良介に小出恵介と人気の若手俳優陣が顔を揃えている。“本当の自分”を装った、この4人の優しくも怠惰な共同生活に新たに加わるのが、林遣都が演じる金髪の男娼・サトル。時を同じくして彼らの住む街では連続暴行事件が発生し、彼らの日常に少しずつ波紋が広がり始める…。いずれのキャストも話題を集めそうだが、特にデビュー作『バッテリー』以来、『DIVE!!ダイブ!!』、『風が強く吹いている』など爽やかなスポーツ映画への出演が続いていた林さんが、男娼という難役に挑戦しているのは注目!監督を務めるのは、『GO』や『クローズド・ノート』、『世界の中心で、愛をさけぶ』など原作ものの映画化に定評のある行定勲。以前より吉田さんとは親交が深く、吉田さん自身「多くの映像化の企画があった中で、最終的に最高のスタッフとキャストで動き出した映画『パレード』に力強さを感じています」と期待のコメントを寄せている。果たして彼らにとって、この2LDKはどのような場所なのか――?『パレード』は2010年春、渋やシネクイント、新宿バルト9ほか全国にて公開。■関連作品:パレード 2010年春、渋谷シネクイント、新宿バルト9ほか全国にて公開© 2010 映画『パレード』製作委員会
2009年08月08日