市川海老蔵《次に暫を勤めるのはおそらく当分先に見てほしいです》5月9日、自身のSNSでこのように投稿したのは市川海老蔵。現在、歌舞伎座で行われている『團菊祭五月大歌舞伎』で出演している演目『暫』への思いを明かしたが、もはや鑑賞は困難になりつつある。「海老蔵さんが出演している第二部のチケットが飛ぶように売れていて、連日満員御礼。最終日までほとんど空席がありません。彼は女性との密会、祈祷師との交流、そして義理の姉・小林麻耶さんによる告発など、公演前はスキャンダルが立て続けに飛び出しましたが、影響はなかったようですね」(松竹関係者)日々、エスカレートしていった麻耶の暴露攻撃も、現在は落ち着いている。「連日、複数回にわたって海老蔵さんに対する怒りをブログに投稿していましたが、4月いっぱいでそのブログは閉鎖。現在は別のウェブサイトに文章を投稿していますが、“愛”とか“幸せ”に関するポエムばかり。海老蔵さんに関する言及はいっさいなくなりました」(スポーツ紙記者)悩みの種が1つ減った海老蔵。今回の舞台が成功することは、彼にとって大きな意味を持つ。「『暫』は成田屋に伝わる“歌舞伎十八番”のひとつ。團十郎襲名を控えている海老蔵さんが、見事に演じきれたことで不安視されていた“芸の継承”ができていると安堵している関係者は多いでしょうね」(梨園関係者)市川家は代々“荒事”と呼ばれる、動きの激しい演目をお家芸としている。それだけに日々の身体の鍛錬を怠らなかったようだ。「多忙な海老蔵さんですが、どんなときでもトレーニングを欠かしません。実際に彼の身体を見ると、厚みのあるすごい肉体をしているんですよ。今回演じた役の衣装は総重量が60キロを超えるといわれていますが、それを着ながらいつもどおりの動きをするのは簡単なことではありません」(海老蔵の知人)「豹になれ!」謎の筋トレにハマる團十郎襲名に対して、強い思いを持ち続けている海老蔵。しかし、どこか世間とずれているようで─。「若手の役者たちが、海老蔵さんに身体作りのアドバイスをもらう機会があったんです。そうしたら“俺はもう筋トレで鍛えられるところは全部、鍛え終えている。だから豹のように歩くことでインナーマッスルを鍛えているんだ”って話してくれたんですが……。正直、独特な感覚すぎてまったく参考になりませんでした」(歌舞伎役者のひとり)インナーマッスルとは、身体の深部にある筋肉のこと。正しい姿勢を維持したり、関節のスムーズな動きに欠かせない部分とされている。「海老蔵さんは周囲の役者たちにも“豹になれ!”とすすめているんです。はたしてどういった効果があるのか、そもそもなんで豹なのかは誰にもわかりません……」(同・歌舞伎役者のひとり)歌舞伎座への復帰を見せつけた海老蔵だが、彼に対する周囲の不安はまだまだ尽きなそうだ。
2022年05月20日竜星涼(撮影/伊藤和幸)僕も根本的には明るい性格なので、賢秀みたいな破天荒で陽気な兄ちゃんを演じているほうが個人的には楽しくて。イマジネーションも湧くし、アドリブも入れやすいのですごくやりがいがあるんです。人に迷惑をかけることもありますが、その行動には愛情とかいろんな思いが見え隠れするからこそ、どこか許せちゃうのが賢秀の魅力。気持ち的には“国民のニーニーになれれば”と思って演じています(笑)」『ひよっこ』以来2度目の朝ドラとなる竜星涼が、比嘉家の長男・賢秀役で『ちむどんどん』に出演中。自由奔放で素行は悪いが、心は優しく家族思い。そして、子どものころから家畜として世話する豚をこよなく愛する男だ。「豚ですか?僕も好きですよ(笑)。調べれば調べるほど“豚って清潔好きなんだ”とかいろんな発見もありますし。今回、お借りしている養豚場にも見学に行きました。触れ合ったりもさせていただいて、かわいかったです」実はアクティブ!オフの気分転換法比嘉家のきょうだい(黒島結菜、川口春奈、上白石萌歌)についてはこんな印象を。「黒島さんとは彼女がまだ10代でこの仕事を始めて間もないころに共演。20歳を越えても当時と変わらない純粋さがありますし、ナチュラルで久々に会っても、とてもしゃべりやすい方です。川口さんは同じ事務所ということもあり、一緒にレッスンを受けていた仲。久しぶりの共演なんですが、(演じる)良子と同じくまじめですし、大人の女性になったなって思いました。上白石さんとは今回が初めまして。最初に向こうから挨拶してくれたんですが、すごく人柄のよさが滲み出ている印象でした」一方、お母ちゃん(仲間由紀恵)には、賢秀同様に優しくしてもらっているそうで……。「もう大好きですね(笑)。何をちょっかい出しても乗ってくれるような懐の深いお母ちゃんでいてくださって、大先輩ですが気さくで、仲間さんの人柄がよすぎるぶん、僕も甘えてしまうというか。というのも、仲間さんが現場にコーヒースタンドを差し入れてくださっているんですが、常に飲んでいるのが僕なんです。なので、“僕が別の作品に出演して仲間さんが出ていなくても、コーヒースタンドを差し入れしてくださるんですよね?期待しております!!”っていう大変な約束をしちゃいました(笑)」そんな多忙な日々のオフの楽しみがコレ。「温泉が好きなので行ったり、最近はキックボクシングにハマっているので、身体を動かしたり。いままで自分をアクティブだとあまり思ってなかったんです。でも、いつの間にかオフでも家にいるより外出していることが多いってことは、僕はアクティブなんだって気づいて(笑)。最近は、そうやって気分転換しています」沖縄の景色に感動!「沖縄ロケでは、泊まっていた宿からも海が見えましたし、景色や空気が心を浄化してくれて、気持ちに余裕ができるんです。だから東京にいるときみたいにセカセカしないですし、故郷でもないのになぜそうなるんでしょうね(笑)。海と山なら海が好きかもしれないです。東京では見られないきれいな海が広がっていて、みんなが沖縄に旅行したい気持ちがとてもわかりました」連続テレビ小説『ちむどんどん』
2022年05月20日中井貴一・松山ケンイチ撮影/廣瀬靖士中井貴一「こんなに芝居がやりやすい人はいないなと思いました」松山ケンイチ「どんな球を投げても受け止めてくれる。芝居以外でも僕のことを見てくれていて、ものすごく安心感があるし、信頼しています」お互いの印象を教えてくれた中井貴一と松山ケンイチ。初の日本地図に隠されたドラマを現代の喜劇と、江戸時代の感動秘話の2軸で描く映画『大河への道』で大河ドラマ『平清盛』以来の共演を果たしたふたり。作品では、郷土の偉人・伊能忠敬を大河ドラマにしようと奮闘する令和の市役所職員と部下、日本地図を完成させるために心血を注ぐ忠敬の弟子たちを支える天文学者とその助手の一人二役をそれぞれが演じている。原作は、立川志の輔の新作落語『大河への道―伊能忠敬物語―』。’11年の初演以来、何度も再演を繰り返す人気作品の存在を耳にした中井が志の輔に直談判したことからスタートした作品が、ついに形となった。プライベートの雰囲気を映画でも中井「ここ数年、時代劇の残しかたというものをいろいろと考えてきました。そんな中、現在と過去を行き来する物語の場合、ほとんどがタイムスリップという手法がとられますが、この落語に関してはタイムスリップを使うことなくふたつの時間をひとつの映画の中に存在させることができる。自分の中でぼんやりとそんな映像が浮かんだので志の輔さんに“映画化させていただけませんか”と、お話を持っていきました」当初、中井は俳優として参加する予定はなかったのだという。中井「企画だけでいいかなと思っていたんです。ただ、(市役所職員の)木下という役は最初から松山くんがいいなと思っていました。芝居をすると相手の素の部分がよくわかる。以前、共演させていただいたときに、彼の力の抜き方が素晴らしいと思ったんです。仕事とプライベートの区別だったり、興味があることとないことがはっきりしていたり。そこに木下との共通点みたいなものを感じて、直接、松山くんに電話をして逃げられない状況をつくりました(笑)」松山「(オファーを受けたのは)圧力をかけられて、っていうことではないですよ(笑)。貴一さんとは大河ドラマ『平清盛』などで親子役をやらせていただいたご縁があります。こんなに笑わせてくださる俳優さんはいません。すごく話が面白い方なんです。プライベートでも楽しい時間を過ごさせていただいていて、その雰囲気を今回初めてカメラの前で出せるなと思って、お話を引き受けさせていただきました」田舎での生活で連携プレーができる共演の北川景子が撮影時を振り返り、「ふたりともずっと笑っていて、子ども同士がじゃれているようでした」と語った雰囲気は、このインタビューでも。天文暦学を究めたいと自ら日本中を歩き、日本地図を作り上げた忠敬のように何か極めたいことがあるかを聞くと、中井「松山くんはいっぱいあると思いますよ」松山「まずは、トマトジュース。そして、革製品。田舎での生活を極めたいんですよ。衣食住を自分で完結できるようになりたいんです」中井「松山くん、いま田舎生活をなさってらして。そこで作ったトマトジュースを映画の現場に持ってきてくださったんです。本当においしくて。“うまいな”って言ったら、“貴一さん、こんなもんじゃないです”と。まだ、時期が早いトマトだったようで(笑)。それから、革製品も作っていらして。人間が生活する中でやむを得ず廃棄される革を無駄にせず、別の形で蘇らせる取り組みをなさっている」松山「はい。いまも貴一さんの誕生日プレゼントの長財布を作っているんですけど」中井「ただ、誕生日(9月18日)過ぎてますけどね(笑)」松山「だいぶたってしまいましたが、制作中です!!すみません!!(笑)」中井「彼とは年齢的に23歳ちがうのかな。ですけど、僕も田舎生活っていいなと思っているんです。どこかで牧場をやりたいという気持ちがあって。子どものころから馬が好きで、馬と一緒に寝たいというのが夢なんです。僕が牧場をやって、松山くんには農業をやってもらって」松山「馬糞は堆肥として、かなりいいので。連携できると思います!!」中井「僕と松山くんの話、答えとして合っていますか?(笑)。若いころ我慢して60代になった僕らの世代って、いま、ようやく発言できる年齢になったと思うんです。でもこれからは、松山くんたち若い世代が主軸となって自分たちの未来を考え、今を作っていき、私たち世代は若者たちが声を上げる場所を提供し、応援する。もちろん、苦言も含めて……。これからは、そういう社会にすべきだと思っています」今作で感じた相手の魅力とは?中井:今回、自分も俳優として参加することが決まって、余計に松山くんと一緒にやることにこだわりました。なんていうんですかね、変な緊張をしなくていいんです。いい加減なんですよ。本当に、いい加減といいかげんの間にいる感じがあるっていうんですかね(笑)。僕がどんな芝居をしても、それに松山くんがどう返してくれても成立する。それができるパートナーってそういないんです。松山:僕も同じように感じていて、貴一さんはどんな球を投げても全部受け止めてくれる。だから、自由にカメラの前で演技ができました。本編ではカットされてしまったシーンがたくさんあるんです。本当は、そのシーンも全部見てもらいたいですね(笑)。先ほど貴一さんが話されていた、時代劇をどう残していくか、どう継承していくかを考えていらっしゃることにすごく影響を受けています。僕自身もいろいろなことを受け継いでいかなくちゃと。笑いと感動の歴史発見エンターテイメント映画『大河への道』5月20日全国ロードショー配給:松竹〈【松山ケンイチ】スタイリスト/五十嵐堂寿ヘアメイク/勇見勝彦(THYMON Inc.)衣装協力:ジャケット、パンツ/ともにトゥモローランド ピルグリム(トゥモローランド)、Tシャツ/ジェームス パース(ジェームス パース 青山店)、ほか私物〉
2022年05月20日いしだ壱成昨年12月、女優・飯村貴子との3年8カ月に及ぶ結婚生活に終止符を打ったいしだ壱成。東京で俳優として再起を目指したいと、ここ最近、メディア露出を増やしており、5月12日配信の『迷えるとんぼちゃん』(ABEMA)では、いしだが人気俳優から“転落”するきっかけとなった、2001年の大麻逮捕の“真相”を明かして、大きな話題になった。しかし、当時を知るマスコミ関係者の間では、「いしだの話はつじつまが合わない」と物議を醸しているようだ。90年代、『ひとつ屋根の下』(フジテレビ系)『未成年』『聖者の行進』(ともにTBS系)といった大ヒットドラマに出演し、人気俳優の地位を不動のものにしたいしだ。しかし、近年は、2018年4月に“できちゃった結婚”を果たした飯村との私生活ばかりが取りざたされていた。“大麻事件”の真相を暴露「人目もはばからずにイチャイチャする24歳差カップルのいしだと飯村は、一時期、バラエティ番組に引っ張りだこの存在でした。しかし、結婚を発表した翌月、いしだがTwitterで、とあるユーザーから寄せられた“頭髪イジり”のリプライに激高。『いい加減にしろや若造が』『覚悟しとけや。死ぬよ?』『トーシロは黙ってろや』など、暴言ツイートを連発し、そのままアカウントを削除。メディアからも姿を消してしまいました。しかし20年7月、いしだは『爆報!THEフライデー』(TBS系)で2年ぶりにテレビにカムバック。石川県に移住し、家族3人で家賃5万円の一軒家に暮らしていると告白したほか、子どもが産まれた半年後にうつ病を発症したものの、治療に終止符を打つことができたとも明かしていたんです」(芸能ライター)都会の喧騒から離れ、家族で田舎暮らしを謳歌しているように思えたいしだだが、昨年12月には、飯村との離婚を発表。ニュースサイト「NEWSポストセブン」では、飯村本人が離婚の理由に関して、「銀行のATMで預金残高を見るとゼロ」といった貧困状態の中、いしだが定職に就かずに浪費を続けていたため、気持ちが冷めたなどと説明していた。「その後、一部週刊誌で、飯村の不倫疑惑が浮上するなど、離婚後も何かとお騒がせだったいしだですが、ここ最近は、5月12日配信の『迷えるとんぼちゃん』や同15日放送の『ワイドナショー』(フジテレビ系)に出演。現在は地方を転々としているものの、拠点を東京に戻して、芸能活動を本格化させたいと展望を語っていました。そんな中、いしだは、過去の“大麻逮捕”に関して、衝撃の事実を暴露したんです」(同・前)いしだは2001年8月、大麻取締法違反(所持)の現行犯で、厚生労働省近畿厚生局麻薬取締部に逮捕されている。当時、大阪・松竹座で舞台『大江戸ロケット』に主演中の身だったこともあり、世間には大激震が走った。「『迷えるとんぼちゃん』で本人が明かしたところによると、当時、芸能活動によって精神を“やられていた”いしだは、父・石田純一による自身のギャラの使い込み疑惑をきっかけに、うつ病を発症。酒浸りの生活を送る中、クラブで知らない人から『お疲れ!』と渡された大麻を、そのまま家に持ち帰ってしまい、翌日、警察が来て逮捕されたというんです。実際には、ただ持ち帰っただけなので、『(大麻は)やってないです』と断言。番組MCの極楽とんぼ・加藤浩次から『それってハメられたってこと?』と訊かれると、『そうですね』と認めていました。ただ当時は、取り調べ中に、警察官から『お前がやったんだろオラ!』と責められ、思わず『やりました』と自供してしまったそうです」(ウェブメディア編集者)また、いしだは「牢屋」で、今回の逮捕に関して、「全部名前言っちゃうと、君の命が危なくなるから言わないけれども、まぁざっくり、大きな事務所と大きな事務所の抗争に、あんた巻き込まれたんだよ」という話を聞いたとも告白。加藤は、「怖すぎます」「しゃべりたくないです」と目を丸くし、「世の中(はこの真相を)知らなくない?」と訴えていた。しかし、マスコミ関係者の間では、当時の逮捕状況に鑑みると、「いしだの話は、まるでつじつまが合わない」と指摘されているという。所持金は「989円」「いしだは、大阪のホテルで大麻所持により現行犯逮捕されたのですが、後日、家宅捜索の結果、LSDが見つかり、麻薬及び向精神薬取締法違反の容疑で再逮捕となりました。知らない人から大麻を渡されたというのなら、自宅で見つかったLSDはどう説明するつもりなのか。そもそも、警視庁やマトリ(厚生労働省麻薬取締部)は、長期間にわたって対象者をマークしているといいますし、持ち帰った翌日に逮捕というのは、ちょっと考えられないのではないでしょうか。ちなみに当時、いしだは『大麻は自分のもので、東京方面で買った。以前から吸引していた』と供述したと報じられました」(週刊誌記者)そんないしだだが、現在は、俳優業で再起を狙っており、5月14日に、東京・高円寺パンディットで行われたイベント『いしだ壱成×黒田勇樹「あの頃のドラマについて語る会」』では、芸能事務所と契約が間近であると報告しつつ、「月9で復活したい。名バイプレイヤーを目指したい」と目標を語っていたと、ニュースサイト「東スポWEB」が伝えている。「そもそも、いしだが精神を病んでしまった大元は、芸能活動でした。『迷えるとんぼちゃん』でも、人気絶頂時、『なんでも自分のしたことがブームになる』ことが、『怖かった』『なんか違和感がすごくあって、自分がついていけなかった』と回顧していましたから。こうした発言を振り返ると、今また俳優業を本格化させた場合、またしてもメンタルに不調を抱えてしまわないかと、心配になります」(芸能プロダクション関係者)また、5月15日深夜、いしだが行ったインスタグラム上での配信ライブでは、本人が「躁状態」であると明かしていたという。「滞在中のホテルから生配信をしたいしだは、東京・下北沢で購入した花柄の帽子を披露したり、おすすめの担々麺を紹介したり、終始楽しそうに話をしていたのですが、所持金が989円しかないと漏らす場面も。そんな中、ユーザーからの『躁状態?』という問いかけに対し、『躁状態なのよね、正直。薬でちょっと抑えるのもあれなんだけど、やっぱり』と話していただけに、今のいしだは本当に俳優活動ができる状態なのか。新しく契約するという事務所には、何よりもまず、いしだの体調管理を期待したいところですが……」(同・前)5月から、自身のYouTubeチャンネルへの動画投稿をスタートさせたいしだ。『太陽にほえろ』(日本テレビ系)の名物キャラ・ジーパン刑事の殉職シーンを“演じてみた”という動画のコメント欄には、いしだの演技力を絶賛する声が続出しており、「俳優・いしだ壱成」を求める人は少なからずいることがうかがえる。その才能を存分に発揮できるよう、新事務所は万全の体制で、いしだをサポートしてほしいものだ。
2022年05月19日津田健次郎(撮影・佐藤靖彦)「犬の声をさせていただくと思ったとき最初に北大路欣也さんを思い浮かべました」連続ドラマ『ナンバMG5』(フジテレビ系毎週水曜夜10時~)で、主人公・難破剛(間宮祥太朗)の愛犬・松の声が話題の津田健次郎。愛らしい柴犬の松とは対照的な渋めの声という意外性がウケている要因だ。「アニメーションではいろんな動物の声を演じていますが、実写の犬は初めて。レアな体験をさせてもらっています」ヤンキーの剛が、普通の高校生に憧れて二重生活を送る痛快コメディードラマ。剛の傍らで本音やツッコミのセリフを吐く松は欠かせない存在で、台本にないセリフも多いという。「ワンワンと吠える以外にも一生懸命でかわいい演技をする松の細かい動きや表情にも、できる限り声を当てたいと思いセリフが倍くらいに増えています。真っすぐな松の魅力を視聴者に伝えるサポートをしたいと思っています」“脱ヤンキー”に奔走する剛だが、自身は高校時代「鬱屈していた」と語る。「何者でもない自分にイライラしていました。突飛な行動やグレたりとかはなくて、心にぽっかりと穴があいているような青春時代を送っていました。そんなときに中学生のころに出会った映画の世界で生きたいと強く思い始めました」『スター・ウォーズ』吹き替えや『新・情報7daysニュースキャスター』も映画監督を夢見て大学に進学。在学中、役者に興味を持ち劇団の養成所に入り舞台を中心に活動していたが、アニメ『H2』のオーディションをきっかけに声優としてのキャリアがスタートした。“ツダケン”の愛称で数多くのアニメ作品に出演。『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』『テニスの王子様』をはじめ、原作の連載が完結した話題作『ゴールデンカムイ』では主要キャラクターの尾形百之助役を演じている。実力と人気を兼ね備えた声優として長年にわたり活躍。昨年『第15回声優アワード』の主演男優賞を受賞した。ほかにも『スター・ウォーズ』シリーズなど洋画の吹き替え、情報番組『新・情報7daysニュースキャスター』のナレーションなども担当している。近年は声優としてだけでなく俳優でも注目が集まっている。NHK朝ドラ『エール』ではナレーションに加えて“顔出し”が話題に。その後、連続ドラマ『最愛』(TBS系)に刑事役でレギュラー出演した。「ターニングポイントはいくつかあります。アニメーションでいろんな作品をやらせていただけるようになったのも大きいですし、『エール』のナレーションや『最愛』で役者としても認知していただけるようになったと思います」放送中の連ドラ『俺の可愛いはもうすぐ消費期限!?』(テレビ朝日系毎週土曜夜11時30分~)にも出演し、掛け持ちしている。「声優の仕事は1日に数本の作品を掛け持ちすることが多く、その都度切り替えていく必要があります。慣れているので混乱することはないし、ストレスにもなりません。息抜きも必要ないです」無精ひげの理由は?渋い低音の美声は“イケボ”と形容される。「褒めていただけるのはありがたいけど、自分ではちょっと変わった声だなと思っています。いわゆる低音のイケボとは違う声質、ヘンテコな声だと思う。でもそれが逆に(声を)聞いてすぐにわかってもらえることにもつながりよかったと思うし、ありがたいです」声だけでなく無精ひげが似合う“イケメン”。「ひげは好きで、海外の俳優が生やしているのを見てカッコいいなと思っていました。年齢を重ねてようやくなじむようになってきたので、ここ1年はこのスタイルです」高まる認知度とともに活躍の場はさらに広がりそう。「アニメーションは僕自身を世に送り出してくれました。海外でも人気で才能あふれる人がたくさんいる世界で、引き続き面白い作品、役をやらせていただきたいです。役者については芝居を始めたころのような気持ちです。芝居って何だろう、深くてなかなか面白い、でも難しい。もう一度、芝居と対峙したいと思います。この1、2年はドラマの作品に呼んでいただけて演技をする機会が増えました。『ナンバMG5』は声の仕事だけど実写のドラマという面白さがあり、参加できて感謝しています。アニメで演じているような癖のある人物や狂暴なキャラクターを実写でも演じることができたらと思っています」声優と俳優、両輪で花を咲かせる。■家族に会いたい!主演の間宮とは誕生日(6月11日)が一緒。「運命的なものを勝手に感じています。ドラマは(松の映像を見ながら)単独収録が基本なので、いつか間宮さんはじめ出演者にお会いしたい。特に難破家。早く家族に会いたいです」■素顔は……クールでシュッとしているイメージだが「計画性がなくておおざっぱ。物忘れも多い。家を出て忘れ物に気づいて取りに帰ることを3往復することもあります。3回目になると本当に自分が嫌になります(笑)」
2022年05月18日竹内涼真、三吉彩花5月12日、東京・麻布十番の商店街の一角にいたのは、サイドを刈り上げた短髪の竹内涼真。「ラフなTシャツ姿で、朝早くから撮影を行っていたせいか、ちょっと眠そうでした」(目撃した住民)7月から放送予定のドラマ『六本木クラス』(テレビ朝日系)の撮影だ。「2020年にネットフリックスで配信された韓国ドラマ『梨泰院クラス』のリメーク版です。活気のある繁華街に仲間たちと飲食店をオープンさせて、外食大手チェーンにも臆せず成功を目指すストーリー。韓国版が日本でもヒットしただけに期待は大きいですね」(テレビ誌ライター)現場には出演発表が新たにされたばかりの平手友梨奈の姿も。竹内は着替えてパンダの着ぐるみ姿に。「竹内さん演じる主人公は『二代目みやべ』という居酒屋を開いて奮闘します。着ぐるみ姿で、店の呼び込みをしながらビラをまくというシーンを熱演していました。蒸し暑かったので大変そうでしたよ」(テレビ局関係者)今夏には映画『アキラとあきら』の公開も控えており、俳優の仕事は絶好調。一方でプライベートも、あの彼女と充実しているもよう。「2020年にモデルで女優の三吉彩花さんとの交際がスタートしたとフライデーが報道。その直前まではCMで活躍する吉谷彩子さんと付き合っており、一方的に別れを告げて三吉さんに“乗り換え交際”したとも報道され、批判の声もありました。今は三吉さんと都内のタワマンで同棲中とも報じられています」(スポーツ紙記者)「アイツ、料理しても食べない」交際は順調でも、一緒の時間が長ければ、相手の嫌なところが見えることも。「三吉さんがグチをこぼしているという話を聞きますよ。どうもすれ違いがあるようで……」(スタイリスト)倦怠期を迎えているのか、ふたりの関係が心配になるエピソードが。「オフの日には三吉さんが手料理をふるまうのですが、竹内さんは手もつけずに『ウーバーイーツ』を頼んだことがあったそう。三吉さんは“アイツ、せっかく料理しても食べないんだから。本当にムカつく!”と怒ってました(苦笑)」(三吉の知人)もしかして三吉の料理がおいしくないということ?「まさか。三吉さんの料理の腕前はかなりのものですよ。自分で魚をさばくし、道具にもこだわりがあり、マイ包丁をテレビで披露したこともあります。インスタにもよく料理写真をアップしていますよ」(前出・スタイリスト)どうやら竹内の極端な“食へのこだわり”が理由らしい。「毎日のようにデリバリーを利用し、お取り寄せグルメにも詳しい。一時は本格的なカレー作りにハマっていたとか。恋人の手料理ぐらいは食べてあげても……とは思いますけど」(前出・知人)飲食店の経営で成功するなら、プライベートだって食に貪欲じゃないとね!?
2022年05月17日2020年、映画『糸』で距離を縮めた菅田将暉と小松菜奈昨年11月に結婚を発表した菅田将暉と小松菜奈が、4月下旬に北海道・函館で、親族のみが列席する極秘挙式をあげていたことが、『女性セブン』で報じられた。「函館は、2人が結婚するきっかけになった映画『糸』のロケ地。それに加えて、列席する親族が住む場所などを考慮したそうです。挙式を行った神社は函館屈指のパワースポットですし、函館市街からは少し離れていて、観光客がそう多くないのも決め手になったのでは」(スポーツ紙記者)菅田将暉の抱く家族への思いコロナ禍もあり挙式をあげる有名人は少ないが、今回親族だけで行ったのは、菅田の家族愛が関係しているようだ。「菅田さんは長男ということもあり、家族を幸せにしたいという思いが強い。一昨年には都内の高級住宅街に、3億円とも言われる豪邸を両親にプレゼント。そこには現在、菅田さん以外の家族が住んでいるそうです」(テレビ局関係者)‘16年にはカルチャー誌のインタビューで父親のことを聞かれ、《(活躍を)一番喜んでくれている人であり、喜ばせなきゃいけない人だと思います》と思いを語っていた。親族だけの挙式になったのは、菅田の交友関係の広さもあるという。小松菜奈の“意外な趣味”「コラボで曲を発表した米津玄師さんやあいみょんさんを筆頭に、人気アーティストの友人がとにかく多い。結婚発表後“披露宴するなら歌うから!”と友人たちが続々、祝福メッセージを送ってくれたそうです。ただ全員呼んでしまうと、音楽フェスが開けるような豪華すぎる顔ぶれになってしまう。ノーギャラで歌ってもらうのは申し訳ないですし、挙式の日に新型コロナの感染状況がどうなっているかもわからなかったですからね。そういったこともあり、親族のみで行うことにしたそうです」(レコード会社関係者)主演を務めたドラマ『ミステリと言う勿れ』(フジテレビ系)が、見逃し配信で過去最高の視聴数を記録。放送中のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』も好評ながら、現在、俳優活動は休業していることをバラエティー番組で明かしている。「小松さんは、坂口健太郎さんとW主演を務めた映画『余命10年』の公開もあり、春先はプロモーションなどで多忙を極めていました。結婚式の準備などを考えて、菅田さんはあのタイミングで休業を決めたのかもしれませんね」(芸能プロ関係者)函館での挙式を終えた後は、沖縄県宮古島に新婚旅行に出かけたと報じられたが、「小松さんはひとつの作品が終わったあとなど、気持ちを切り替えたいときは旅に出ることがリフレッシュ方法だと公言しています。クールビューティーで一見近寄りがたい雰囲気ですが、サイクリングが趣味だったり、意外と庶民派。菅田さんはそんな彼女の意向を尊重して、宮古島では何をするわけでもなく、海を見たりのんびり過ごしたそうです」(同・芸能プロ関係者)家族孝行や大自然の中でリフレッシュした後なら、2人ともこれまで以上に活躍間違いなし!?
2022年05月17日黒羽麻璃央(右)、小池徹平(左)撮影/佐藤靖彦黒羽麻璃央(以下、黒羽)「ジュノンボーイになったころ、徹平くんは大先輩で神的存在だったけど、今はいい意味でそれがなくなって。先輩ではあるけど、部活だったらOBじゃなくて1つ上くらい、一緒に試合に出ているような」小池徹平(以下、小池)「麻璃央くんとは年の差を感じずに、自然に話が通じる」8歳差でジュノンボーイの先輩後輩という関係だが、そんな差を感じさせない仲のよさが伝わってくる2人。5月17日から始まるミュージカル『るろうに剣心京都編』で、主人公の緋村剣心役(小池)と敵の志々雄真実役(黒羽)で共演する。’20年に予定されていたがコロナ禍で一度中止になった作品が、2年越しの公演実現だ。キラキラ王子が豹変!?小池は『週刊少年ジャンプ』(集英社刊)連載時から、黒羽は単行本で読んでからの、ともに原作の大ファン。黒羽は稽古期間中、自分が出演しない小池のシーンを見学しながら“ああ、剣心だ!頑張れ〜!”と心の中で叫んでいたという。黒羽「もう“るろ剣”が大好きなんです。徹平くんの柔らかい部分や人柄のよさが剣心にすごく投影されているし、しかもビジュアル面でも剣心のまんま。本当にすごいんです!」小池「ありがとう。でも照れるね。親に感謝しないと(笑)」写真だけ見ても、まるで漫画からそのまま出てきたような、生き写しか!? というくらいハマってる小池の剣心。この姿が舞台上で熱闘を繰り広げることを想像するだけで胸が熱くなる。対する黒羽と志々雄との共通点を小池に尋ねると。小池「志々雄は、方向性は違えど自分の正義というか心がしっかりある。その真っすぐさや情熱は、麻璃央くんと共通するんじゃないかと思います。悪役だから、ほかの共通点を探すのは難しいなあ(笑)。でも麻璃央くんってキラキラした役が多かった印象だけど、今回は包帯で顔を全部隠して、凶悪な敵役を演じる。それをすごく楽しんでいるなあという感じがします」黒羽「モラルに縛られず自分の信念を貫いているだけというキャラクターなので、やっていてめちゃめちゃ楽しいです。お芝居でしかこういうことって経験できないので、新鮮ですね(笑)」優しいキラキラ王子の黒羽が、どんな豹変ぶりを見せるのか。期待せずにはいられない。また、少年時代に夢中になって読んだという原作漫画について、特に魅力を感じた部分を聞いてみると。黒羽「剣の技の数々ですね。現実離れしていなくて、達人だったらできるんじゃないかという気になりました。そして幕末から明治初期という動乱を生きた男たちの中に、こういう人たちがいたんじゃないかと思えるようなリアリティー。実在の人物も出てくるし、そういうところが面白いなと思って読んでました」小池「僕も技や個性的なキャラクターがすごく好きでした。あと今になって、この作品の深さをより感じるようになって。剣心を通して、戦った仲間たちの道が開けていくというか。彼が人を優しく包み込んで、新しい道を示してあげる。そんな姿を非常にカッコいいと思うようになりましたね」食事と運動と楽しく笑うことここで黒羽から、小池の美貌の秘密を知りたいと質問が。小池「何もしてないよ〜(笑)」黒羽「だって36歳にまったく見えないですよ!」小池「大したことはやってないけど、確かに健康ではあるかもね。けっこう気を使ってる」黒羽「ジムに行ったり?」小池「稽古期間中とかは無理だけど、普段はピラティスをやったり。身体を動かすといいよね。あとは食事。最近は稽古に入る前にアレルギーが出るものを細かく調べて、数値が高いものはなるべく食べすぎないようにしてる。完全にやめるのは非常に難しいので、できる範囲で」黒羽「僕もアレルギーの検査をやったら、今までたくさん食べていたものでも合わないものがあって。量を減らして、食生活に気をつけるようにしたら、健康診断の結果がめっちゃよくなったんですよ。お医者さんに驚かれるくらい(笑)。睡眠の質もすごくよくなりました」小池「うん、変わるよね。あと、笑うことも大事かな。なるべく楽しい気持ちでいたいなと」そんな2人にとって、オフの楽しみは何なのだろう?黒羽「サウナかなあ」小池「一緒だ!行きたいねえ」黒羽「時間が空いたときに行くと、リセットできるんですよね。出てくる汗も、運動したときの汗と違って」小池「そうなんだよね。でも時間がなくて、なかなか行けないんだよなあ。あと、いい季節になってきたから、友達家族と集まってのんびりバーベキューとかしたいな。楽しそう」脚本/演出の小池修一郎が、今作の製作発表会見で、「徹平さんで『るろうに剣心』をやると決まったとき、演劇界の知り合いの方が“彼は本当にいい座長になるでしょうね”と話していて。謙虚ですれていなくて、剣心の持つ純粋さを体現できる方だと思います」と語っていた。黒羽も、「ほんと、そのとおりだと思います」と強くうなずく。黒羽「優しさや、まとう空気感、自然と人が集まってくる感じが、剣心と徹平くんは同じだなと思います。とにかく優しいんです、棘がないというか」小池「うれしいな。別に何もやってないんですけどね、僕は。麻璃央くんもとても優しくて、そこは志々雄と真逆だね」間もなく開幕。意気込みは?黒羽「出演が決まったとき、志々雄を任せてもらえるんだという喜びがすごく大きくて。難しいキャラクターですし、みなさんの求めるハードルもきっと高いところにあると思いますが、またひとつ新たな壁を与えてもらえてうれしい。すてきなものを届けるという一心で頑張ります!」小池「殺陣も激しくてカッコいいですし、楽曲も素敵なものばかり。IHIステージアラウンド東京という、360度客席が回転する特殊な劇場にぴったりな、壮大な作品です。劇場でないと体感できない興奮がたくさん詰まっているので、ぜひ遊びに来てほしいなと思っています」Q もし“るろうに剣心”の時代(明治初期)にタイムスリップしたら?「僕は農民がいいなあ。畑を耕して、お米を収穫して、というのを頑張りたい。剣心たちのように戦うのは、絶対にムリです(笑)。実際にその時代に行ってみたら考え方が変わるのかもしれないけど、今の状態で考えると、戦いには関わらずに生きていきたいですね」(黒羽)「勉強をして、船で外国に行きたいです。時代が大きく変わるときって、新しい考え方をいかに取り入れられるかが大事だと思うので。当時は今みたいに気軽に海外に行ける時代ではない分、ワクワクする感じもすごく強かっただろうから、それも味わってみたいです」(小池)ミュージカル『るろうに剣心京都編』日程/5月17日〜6月24日会場/IHIステージアラウンド東京出演/小池徹平黒羽麻璃央加藤和樹ほか公式サイト/(C)和月伸宏/集英社スタイリスト/【小池徹平】松下洋介、【黒羽麻璃央】ホカリキュウヘアメイク【小池徹平】【黒羽麻璃央】ともに宮内宏明(M’s factory)
2022年05月17日眞栄田郷敦「地上波で連続ドラマの主演は初めて。ワクワクと不安の両方があります。でもどの作品をやるにあたっても、そのふたつの思いはあるので。“主演だから”とはあまり考えず、まっすぐ、100%で向かおうと臨みました」4月に新設されたNHKの帯ドラマ“夜ドラ”。2作目となる『カナカナ』がスタートする。原作漫画は『今日から俺は!!』で知られる西森博之。父性が芽生えた眞栄田郷敦眞栄田郷敦が演じるのは強面だけど心根はまっすぐ、元ヤンキーで現在は居酒屋店主・マサ。ある日、佳奈花(カナ=加藤柚凪)という5歳の少女に助けを求められる。他人の心を読める不思議な能力を持つカナは、叔父からギャンブルに利用されていた。おびえる姿を見たマサは、カナを連れて逃げることに……!「カナとはけっこう仲よくなって。普段も自然と“マサ”“カナ”と呼び合うようになりました。本当にたわいないことですけど、けっこう何でも話します。一緒に遊んだりもしますし。お手紙や折り紙、似顔絵とかもよくくれるので、なんか本当に父親になったような気分ですね(笑)」マサは父親的存在として、カナが閉ざしていた心に温かな光を注いでいくが、リアルな関係性が築けていると自信をのぞかせる。「マサは父親というより、先輩のテイストではあるんですが、カナと接していると“神々しいな”“子どもっていいな”と思いますね。かなり父性本能を刺激されています(笑)」いつかは父親になりたい気持ちも?「ありますね。カナみたいな子が欲しいですよ、本当に。親御さんに“どうしたらこんな子が育つんですか?”と育て方を聞きたいくらい(笑)。理想は“父親と子ども”というよりは、マサとカナのような対等というか、先輩のような関係性ですね。男の子だったら、バディみたいな感じとか。僕の友人を見ていても、関係性が近い親子はすごくすてきだなと思うので」Tシャツのサイズがどんどんピチピチにマサはかつて、不良100人を相手にケンカで勝った伝説を持つ。眞栄田によるアクションシーンも見どころのひとつ。「大がかりなワイヤーアクションや、雨の中で大人数でのアクションもあって。ハートフルコメディーではあるんですけど、アクションシーンも印象的だと思います」では撮影に備えて、トレーニングなども?「普段、あまり身体を大きくしてはいけない役をやるときは筋トレを控えてるんですけど、マサは強いし、多少身体が大きくても違和感はないのかなと思い、遠慮なく筋トレをさせていただいてます(笑)。Tシャツのサイズがどんどんピチピチになっていくから、衣装さんにけっこう怒られます(笑)」人を頼り切れなかったカナと、常にふざけているのかまじめなのかわからないマサ。互いに信頼し合っていく展開にはぐっとくると語る。「1話15分だけなので構えずに、本当に気軽に見てもらえたら。1週見てもらえたら、コメディーとハートフルのギャップに引き込まれていくと思うので。だから、15分だけ僕にください!」Qもし、他人の心が読めたら……?カナのように人の心が読める能力がもしあったら?「カナが陥っている状況と同じようになると思います。なかなか人を信用し切れないだろうし、割り切ることも難しいだろうし。だからこそ、カナにとってマサのような存在は救いだと思います」その能力を魅力的だとは思わない?「うーん。切り替えられたらいいですよね。ある瞬間には“本当はどう思っているんだろう?”と知りたいときも、もちろんありますけど。ただ、カナのように全部聞こえちゃうのは嫌だな(笑)。自分で都合よくスイッチを切り替えられるなら、ちょっといい能力だなと思います(笑)」夜ドラ『カナカナ』毎週月~木曜夜10時45分~11時(全28回/NHK総合)ヘアメイク/MISU(SANJU)スタイリング/MASAYA(ADDICT_CASE)衣装協力/DIESEL
2022年05月16日間宮祥太朗(『ナンバMG5』公式HPより)間宮祥太朗が主演を務める連続ドラマ『ナンバMG5』(フジテレビ系)が、5月11日に第4話を迎え、平均世帯視聴率4.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録。12日には、ニュースサイト「東スポWEB」が同ドラマの視聴率が振るっていない状況を取り上げ、期待されていたという「映画化の2次収益」も見込めない、などと伝えたが……。『ナンバMG5』は漫画家・小沢としお氏による同題作品およびその続編『ナンバデッドエンド』(ともに秋田書店)が原作。不良ファミリー・難破家の次男である剛(間宮)が“普通の青春”を夢見て白百合高校に入学し、“脱・ヤンキー”を目指す様子をコミカルに、時にシリアスに描いたドラマだ。視聴率不振の原因は宣伝不足か難破家の父・勝を演じるのは宇梶剛士、母・ナオミ役は鈴木紗理奈、長男・猛役は満島真之介、長女・吟子役は原菜乃華というキャスティング。また、市松高校の一匹狼・伍代直樹役には神尾楓珠、千鳥商業高校に通う硬派な大丸大助役にはSixTONES・森本慎太郎が起用されている。「同ドラマは、フジがこの春から水曜夜10時台に新設した連ドラ枠の、記念すべき第1作目としてスタートしましたが、第1話から6.6%と躓き、第2話で4.9%までダウン。第3話はやや回復して5.3%をマークしたものの、第4話で自己ワーストを更新してしまいました」(テレビ誌ライター)しかし、実は同ドラマ、ネット上の評判はかなり良くて、「それぞれのキャラクターとキャストのイメージがぴったり!」「格好良くて可愛いところもあるヤンキーたちに夢中」「ストーリーも面白くて、原作が気になった!」「原作ファンからしても、このドラマは納得の出来だよ」「今期のドラマで一番楽しみにしているドラマなんだけど、なんで視聴率悪いんだろう?」といった声が寄せられている。「続編や映画化を希望する書き込みも少なくありません。ヤンキーものだと、2018年10月期に賀来賢人主演で放送されていた連ドラ『今日から俺は!!』(日本テレビ系)が人気を博し、20年7月に公開された劇場版も大ヒットしました。『ナンバMG5』も同じくらいのポテンシャルはあるはずで、だからこそ『東スポ』が伝えたように映画化も想定されていたのでしょうが、現状、ドラマはコケてしまっている。そもそも、水曜夜10時台にフジでドラマを放送しているということがまだ広く認知されていない可能性が高く、つまりは局側の宣伝不足が視聴率不振を招いているとみられます。新設枠だからって“様子見”しすぎたのではないでしょうか」(同・前)フジテレビが迷走中?そんなフジは、このところ好調だった「月9」枠においても、今期は『元彼の遺言状』(綾瀬はるか主演)がネット上で不評を買い、視聴率低迷に陥ってしまっている。同ドラマは小説家・新川帆立氏の同題ミステリー(宝島社)を実写化。主人公の敏腕弁護士・剣持麗子を演じる綾瀬は、近年“視聴率女王”と呼ぶにふさわしい女優となっていた。「もしかするとフジは、綾瀬を起用して安心しきっていたのかもしれませんが、ネット上では初回から“原作の良さが台無し!”とブーイングが続出。第3話までは2ケタ視聴率を獲得していたものの、第4話は9.0%、第5話も8.6%と下落してしまいました。綾瀬が『月9』枠で主演するのはこれが初めてだったので、そういう意味でも、フジ側は“マズい”と焦っているはず。まずは『元彼の遺言状』を立て直す必要があるということで、『ナンバMG5』の評判に気づいていたとしても、新たなPRを企画する余裕がない状態なのかもしれません」(芸能プロ関係者)一方でフジは、平日昼の情報バラエティ『ポップUP!』内で今月20日から4週連続で「ひるドラ!『昼上がりのオンナたち』」を放送することを発表。『ポップUP!』も今年4月4日から始まったばかりの番組だが、最近は基本的に視聴率1%台を推移。そんな『ポップUP!』について、4月26日発売の「週刊女性」は、番組内で“昼ドラ”を復活させようという動きがある……などと報じていた。そして今月13日、実際に「ひるドラ!『昼上がりのオンナたち』」の企画が正式発表された。フジが『ポップUP!』のテコ入れを図っていることは伝わってくるが、局内ではますます『ナンバMG5』への対応が後回しにされていそうだ。なお、ネットユーザーからは「昼ドラを放送するからって、『ポップUP!』を見ようとは思わないのに」と呆れ声が出ている。「フジが今、力を注ぐべきなのは『ナンバMG5』だと思うのですが、どうも迷走してしまっているようですね……。もちろん他の番組も大事なのはわかりますけど、せっかくヒットの可能性を秘めている『ナンバMG5』をないがしろにしてまでやるような企画は生まれていませんし、結局、どの番組も救われないまま終わりそう。ただ、映画化自体は実現するかもしれません。過去にフジで深田恭子が主演した『ルパンの娘』シリーズは、連ドラは爆死したものの、しっかり映画までやりましたから」(テレビプロデューサー)それでも、フジが『ナンバMG5』を映画化して興行成績を上げたいと思うなら、早い段階で戦略を考え直してほしいものだ。
2022年05月14日松崎悠希(まつざき・ゆうき)/’81年生まれ。日米で俳優やプロデューサーとして活動。『ラストサムライ』などに出演今、日本の映画界・芸能界において初めてといっていい、ハラスメント告発ムーブメントが起こっている。「女優さん、そして業界にいる女性の方々で、セクハラ・性被害を受けたことがない人を探すほうが難しいレベルで、みなさん何らかのセクハラ被害を受けている」そう話すのは、俳優の松崎悠希さん。日米で活動し、『硫黄島からの手紙』(’06年)などの出演で知られる。プロデューサーとしても活動し、“現場”に触れてきた。今、業界においてハラスメント告発が増えているが、起こりやすい事情があるのか。「演技指導だ」と俳優を追い込む日本映画界「1つの要因として、日本の映画産業、テレビドラマ産業において、監督に権限が集中しすぎていること。日本では、監督の名前に“組”を付けて、製作陣を『○○組』と呼ぶことが多いですが、監督をトップとするチームです。監督にすべての決定権があるように進む。日本は監督がお山の大将になりやすい環境があります」(松崎さん、以下同)性加害が告発された映画監督の園子温は、『有料ワークショップ』を開催していた。彼だけが行ってきたものではないが、ここに業界で長年行われ続けてきた搾取の構造が。「有料のワークショップに参加した人の中から映画のキャストを選んだりします。役が欲しい俳優の気持ちを利用し、お金を搾取し、それで作品を撮っている。園子温氏のワークショップは参加に10万円かかり、特に悪質なケースでした」“決定権”を持つ監督、木下ほうかのような“発言権”のある有名俳優と出演を願う俳優。完全に上下関係にある。日本の映画や演劇界では、監督が過剰なまでに俳優を演技指導として追い込み、ダメ出しし、そのおかげで“名作ができた”というように美談として取り上げられてきた。「それを誰も疑問に思ってこなかった。アメリカでは、先に演技を学び、お芝居ができるようになってから俳優としてのキャリアの階段を上っていきます。しかし、日本はお芝居ができない状態のタレントを出演させている」大手事務所の若手イケメンが、いきなり“主演で演技デビュー!”。日本の芸能界で繰り返されてきたものだ。「監督が無理やり自分の望む芝居を指導し、そこでパワハラが生まれる。その俳優はお芝居を学ぶ健全な環境を与えられていないから、その現場で受けたパワハラ指導が、正当な演技のステップであり、当然と思い込んでしまう。監督もこの俳優は演技ができないから、自分が教えてやらなければいけないという勘違いをし、厳しく当たる」演技指導の名目で行われる罵倒や暴行。監督だけでなく俳優自身もパワハラを正当化してしまっていた。女優を誘うのは“普通のこと”「美談化され、そして武勇伝のようになってきた。自分が育ててやったかのように監督たちが自慢をする。そしてそれを聞いた若手の監督も、そういう演出がありなんだと覚え、現代社会で社会人としてありえないようなパワハラ行為が、なぜか映画界だけでは許されているという恐ろしい現実があるのです」これらは昔の話ではなく、現在でも行われていること。「すごいよかったです。児童虐待、撮りました」悪びれずにそのように話していたのは、’17年公開の『ヘドローバ』という映画の監督を務めた小林勇貴。作中、子どもが暴行されるシーンがあるが、演技ではなく実際に暴行が加えられており、メーキング映像では暴行場面が映されている。何度も平手打ちを食らった少年は、撮影直後、嗚咽が止まらず嘔吐。これを“宣伝”としてメーキング映像で公開することが、異常と捉えられないのが映画界。そこに対し、ようやく“異常だ”と声が上がってきたのが、今なのだ。水原希子は性加害について『週刊文春』の取材を受け、次のように話した。《友人の役者さんから園氏はそういう(性加害の)噂があるから気をつけた方が良いと言われた事がありました》性被害・セクハラについてもパワハラ演技指導と同様の“意識”がはびこってきた。「例えば監督やプロデューサーが女優を誘うのは“普通”のことであり、その誘いをかわす技術を持っていることが、当然であるというようなワケのわからない常識がある。セクハラをどうやって受け流すかというスキルを持っているべきである。持っていなかったらその女優さんが悪いというとんでもない考え方です」なぜ俳優たちはこれまで声を上げられなかったのか。「俳優の立場が弱いことが1つ。そして俳優として、加害行為を行った人だけに迷惑がかかるならいいのですが、その周りの人にも迷惑がかかるというプレッシャーがある。また、加害者を守る圧力のようなものもあります」だが、相次ぐ告発で変化が。「自分が声を上げなければ、これから先も自分と同じような被害者が生まれると考える人が増えてきた。日本はハラスメントに対する法整備、俳優を守る法整備が遅すぎるし、甘すぎます。俳優を守る法律を作るべきです。日本の政治・法律は、誰かが死んで、問題が表面化するまで変わらないことが多い。誰かが死ぬ前に変えなくてはなりません。それが“今”なのです」素行が悪いことを“尖った”と表現さらに松崎さんが「許せない」と話すのは……。「日本の映画会社、テレビ、制作会社などが、“ハラスメントを許さない宣言”を出さないことです。これは本当にありえない。自分の会社はそういうことをしませんというポリシーを出せない。なぜかというと、自分たちの抱えている作品にパワハラ監督が作った作品があるかもしれないから。そういう痛い腹を抱えているから宣言ができないんです。公に宣言した瞬間に、自分たちの組織内でも宣言内容を守らなければいけないという拘束力が発生します」これは“作品に罪はあるのか”という議論にもつながる。「公に宣言を出した後、ハラスメントが認定されれば、その人をすぐにクビにすることができます。宣言をした手前、その人を使うことが体裁としてできない。宣言にのっとり、監督を厳正に処罰する。作品は新しい監督を雇い、製作を続行し、作品を発表できる。つまり作品は守られる。これこそが“作品に罪はない”ということだと考えます。すでに撮っている作品でハラスメントがあったものはいずれ表沙汰になるはずです。そういった作品はもう“死んで”います。公開を諦めるしかない。今、ハラスメントを隠蔽し、最終的にバレてしまった場合、さらに被害が大きくなります。だからこそ今、膿を出すべきなのです」悪い習慣はまだある。「“尖った人間”のほうが面白い作品を作る、“尖った俳優”がよい俳優とされる。尖ったということは何かというと、“悪い”。素行が悪いことを尖ったと表現している。業界の膿を生む最悪の考え方だと思います。そしてこういう考え方をしている映画会社の重役は非常に多い」古い考え方ゆえに、ハラスメントへの認識が甘い。「そこにはハラスメント監督とずっと作品を一緒に作り、世話になってきたこともあり、ハラスメントを許しちゃうような癒着がある。こういう人たちがまず自分がどれだけ認識が甘いか知るべき。映画会社の重役レベルから、全員ハラスメント講習を受けろ!と言いたいですね」健全化はいつの日か……。
2022年05月13日いよいよ公開(5月13日)!『シン・ウルトラマン』5月13日についに公開となった映画『シン・ウルトラマン』。企画・脚本庵野秀明、監督樋口真嗣が、現代の日本を舞台に新たに世に送り出すウルトラマン。公開までに明かされている情報は限定されているが、「2人が手がけ大ヒットした『シン・ゴジラ』のごとく、現代社会に怪獣(作中では「禍威獣/カイジュウ」と呼称)やウルトラマンが現れたらという、リアリティを追求した作品になっています」と、ある映画ライター。「『シン・ゴジラ』はこれまであまりゴジラ映画を見ていない層も見て大ヒットしましたが、『シン・ウルトラマン』も、従来のウルトラマンシリーズの予備知識がなくても楽しめる作品。特撮ファンも、一度ウルトラマンの知識を忘れて見るとより衝撃を楽しめるのではとも言われます」(同)予告に姿を現した怪獣と宇宙人とはいえ、原典となったオリジナルのテレビ作品も知っておくほうがより深く「シン」の世界も楽しめるのではないだろうか。見る前に、または、見たあとに抑えておくことで、より『シン・ウルトラマン』を楽しめそうな作品を、特撮作品に詳しい芸能記者に全39話の中からピックアップしてもらった。『シン・ウルトラマン』の予告や特報にその姿を現した怪獣(禍威獣)と宇宙人(作中では「外星人」)は、ネロンガ、ガボラ、ザラブ、メフィラス。まずは透明怪獣ネロンガが登場するのが第3話「科特隊出撃せよ」。「かつて江戸時代に出現したものの、ある武士に封印されたものが、電気エネルギーをエサとすることにより巨大化して復活したという怪獣です。4足歩行型の正統派スタイルで、スマートなスタイルのウルトラマンと戦う姿も映え、人気も高い。撮影用のスーツは、東宝映画で使用された地底怪獣バラゴンを改造したもので、電気を吸収する前には透明な姿で肉眼で見えないことも特徴ですが、もしかしたら当時はできなかった透明状態を活かした描写が最新の技術で表現されているかもしれません」ウラン怪獣ガボラが登場するのが第9話「電光石火作戦」。「ファンは知っていると思いますが、ガボラはネロンガのスーツをさらに改造した、大きな襟巻き状のヒレが特徴の怪獣です。初代版での設定ではウランをエネルギー源としますが、電気のネロンガとともに、インフラ系がピンチになりそうな要素、さらにCGで表現するのにあえて共通のスーツを使用した2体をチョイスしたことに大きな意味が含まれているかもしれません」そして、地球以外の知的生命体として登場する凶悪宇宙人ザラブ(星人)が登場するのが第18話の「遊星から来た兄弟」。「その名前が“ブラザー”のアナグラムとなっていますが、自分たちよりも技術がまだ低い地球人を弟のような存在と親しみ深く近づいてくる。そのいっぽうで、ニセウルトラマンに化け街を破壊するなどし、ウルトラマンの信頼を失わせようとするなど、力でなく頭脳と戦略で攻めてくる宇宙人でした。今回、ニセウルトラマンまで登場するかどうかは分かりませんが、印象的な存在の宇宙人です」最後に、悪質宇宙人メフィラス(星人)が登場するのが第33話「禁じられた言葉」だ。「ザラブ星人の侵略法をさらに推し進めたというか、自ら選んだ地球人の子供に、『地球をあげます』と契約を迫ることで挑戦してくる宇宙人でした。先に登場したザラブ星人や、バルタン星人、ケムール人を手下のような存在として登場させることでその力をアピールもしました。ウルトラマンとも互角の勝負を繰り広げますが、その途中で『宇宙人どうしが戦っても仕方がない』と言い、停戦するなど紳士的な一面も見せました。『シン・ウルトラマン』ではその人間体として山本耕史が登場し、『メフィラス』と書かれた名刺を差し出す場面がありましたが、どのような心理戦を繰り出してくるのか、その戦略がどうリアルにアップデートされているのか、初代と比べてみると、ますます楽しめるはずです」『8日で死んだ怪獣の12日の物語』にも注目そして注目したいのが、本作のポスタービジュアルなどに記載された「そんなに人間が好きになったのか、ウルトラマン。」というコピーだ。「これは初代ウルトラマン最終回『さらばウルトラマン』で、宇宙恐竜ゼットンに敗れ、故郷である光の国からその生命を助けるために現れたゾフィーの言葉です。ゾフィーはウルトラマンを甦らせようとしますが、ウルトラマンは人間体であるハヤタ隊員のほうを生き返らせてほしいと願います。そのときのゾフィーの驚き。その言葉が選ばれていることから、ゾフィーやゼットンは登場するのか、そしてこのようなやりとりが存在するのか、または全く別の形で交わされるやりとりなのか。その比較のためにもぜひ押さえてもらいたいですね」初代のウルトラマンで押さえておくとより楽しめそうなのはこれらだが、全く別の作品も、合わせて見るといいかもしれないと、前出の映画ライターは言う。「2020年に発表された、岩井俊二監督の『8日で死んだ怪獣の12日の物語』です。コロナ禍の真っ只中にリモート等を駆使して制作された作品で、コロナと戦ってくれるという怪獣を通販で購入し育てていくといったものなのですが、作中にはいわゆるスーツ等での怪獣はいっさい登場しません。監督は岩井俊二さんですが、主演が『シン・ウルトラマン』と同じく斎藤工で、斎藤工が育てる怪獣についての知識をいろいろたずねる相手が樋口監督という、『シン』つながりなのが、興味深いです。ふたりのやりとりを見ながら、『シン・ウルトラマン』撮影中の雰囲気を妄想したりするのも面白いのではないでしょうか」公開された後は、『シン・ゴジ』や『シン・エヴァ』のような新たな衝撃が目白押しであることは間違いないが、これらをサブテキスト的により深く「シン」の世界を楽しんでみたい。〈取材・文/渋谷恭太郎〉
2022年05月13日山田孝之と南沙良(本人のインスタグラムより)俳優の山田孝之が5月6日、短編映画プロジェクト『MIRRORLIAR FILMS Season 3』の初日舞台あいさつに登壇。自身の監督作である南沙良主演『沙良ちゃんの休日』の撮影に関して、「基本、盗撮でやっていくので」と、“冗談”を口にしたのだが、SNS上では、「最悪」などと総スカンを食らった。「信じられない」「恐ろしすぎる」発言『MIRRORLIAR FILMS Season 3』は、山田ほか、俳優の阿部進之介、映画プロデューサーの伊藤主税らが立ち上げたプロジェクトで、『沙良ちゃんの休日』はその中の一作品という位置づけ。同プロジェクトの『Season 2』でタッグを組んだ南と監督・紀里谷和明が俳優として起用された同作は、公式サイトで「晴れた日に道を歩く女と男の不可思議な関係を描く想像力をかき立てる作品」と紹介されている。「監督と脚本(小寺和久と共同)を務めた山田は、初日舞台あいさつで、同作の撮影について『ドキュメンタリーで、南さんの休日に密着するということなのですが、まず撮影する時点で(南に)バレちゃいけない。基本、盗撮でやっていくので、バレちゃいけない』と明かしていました。しかし、これは山田なりのジョークだった模様。同作はドキュメンタリーではありませんし、単に『沙良ちゃんの休日』というタイトルにひっかけて、“盗撮”と冗談を言ったのでしょう」(芸能ライター)その後も山田は、「なんとか撮り切った後に、(南の)事務所さんに『これ、出していいですか?』とお願いしに行く、2つ高いハードルがあった」「なんとか乗り越えることによって、劇場公開まで持ってこれた。やっぱり、映画を作るのは難しいと思いますよね」「隠し撮りは気持ちよかった」と語るなど、南を盗撮したていで、話を広げていったという。「山田がウケ狙いで冗談を言ったのは間違いないでしょうが、この発言がネットニュースに取り上げられると、嫌悪感を抱くネットユーザーも少なかったのです。言うまでもなく、盗撮は迷惑防止条例違反などにあたる可能性がある行為だけに、SNS上では『信じられない』『恐ろしすぎる』などと批判が続出する事態になりました。たとえ冗談だとしても“山田の冗談はまったく笑えない”と批判が加熱してしまったのです」(同・前)山田の発言が南を萎縮させてしまう3月10日発売の「週刊文春」(文藝春秋)が、映画監督・榊英雄の性行為強要問題を取り上げて以降、セクハラやパワハラ告発が相次いでいる映画界。そんな中、山田が盗撮をネタにし、さらに「気持ちよかった」と発言したことには、多くの人が嫌悪感を抱いたようで、SNS上では、≪今、こんなことを宣伝で言うんですか。正気ですか?≫≪ボケでもなんでも言って良い事と悪い事の区別はつけなよ…公なんだぞ…≫≪ネタというかそういうつもりだとしてもきしょすぎる……≫といったコメントが多数見受けられる。「昨年、東京オリンピック・パラリンピックの開催に際して、女性アスリートへの性的な意図を持った盗撮や画像の拡散が、社会問題として大きな注目を浴び、あらためて盗撮自体の悪質さも問題視されるようになりました。山田は何も考えずに、盗撮という言葉を使ったのでしょうが、さすがに非常識と言わざるを得ません」(スポーツ紙記者)そんな山田も、南に対してセクハラやパワハラにあたる行為はしてはいけないと自戒しているようで、ウェブメディア「シネマトゥデイ」のインタビューでは、「僕はもっと関係を深めて、一緒にゲームとかもしたいと思っていますが、まだ19歳の女優さんに、40歳手前のおじさんがあんまり近づかないほうがいいかなとも思っています」と、冗談めかして発言していた。「しかし、そもそもこういった発言自体が、若手である南を萎縮させてしまう可能性がある。山田は自身の発言が周囲に与える影響を、もっと真剣に考える必要があるのでは。Netflix配信ドラマ『全裸監督』の村西とおるや、ドラマ『闇金ウシジマくん』(MBS)の丑嶋馨など、数々の難役を演じ、“天才俳優”との呼び声も高い山田ですが、このままでは不用意な発言で身を滅ぼしかねません」(同・前)SNS上では、山田への落胆の声が噴出しているが、果たして本人は、この事態を把握しているのだろうか――。
2022年05月11日市原隼人(撮影/佐藤靖彦)『おいしい給食』は連ドラとして ’19年秋にスタート。舞台は ’80年代の公立中学。厳格な教師・甘利田幸男(市原隼人)は、実は給食を溺愛。うんちくたっぷりに、真正面から給食を受け止め、味わい尽くす。しかし意識してやまないのは、斬新なアレンジ技で給食を堪能する生徒・神野ゴウ(佐藤大志)。甘利田にとって苦手な生徒だったが、給食バトルを繰り広げる中で好敵手、そして同志ともいえる関係へ……。 ’20年春には映画化され、 ’21年秋には連ドラのシーズン2が放送に。そして5月13日には映画化第2弾となる『劇場版おいしい給食卒業』が公開を迎える。コメディーに振り切った市原隼人の新境地始まりは在京キー局ではなくローカル局での放送と、派手なスタートではなかったが、作品がこれほどまでに大きくなると思っていた?「先のことを考える余裕は一切なかったです。まずは原作のないオリジナルということで、0から1を作れる喜びをすごく感じていました」がっちりファンを獲得した大きな要因は、コメディーに振り切った、市原の新境地ともいえる演技だ。「もう修行のような感じですね(笑)。1シーン1シーン、燃え尽きる思いで挑んでいました。手を抜いたらやっぱりバレてしまうと思うので。今まで本当にいろんな感情芝居や、保険をかけたアクションなどもやらせていただきましたが、そのすべてを差し置いていちばんハードな現場でしたね」しかし、ここまでコメディーに振り切った演技は嫌いではないとニヤリ。「とにかく一貫して、滑稽な姿をたくさん見てもらう。負けた姿もさらけ出して、どこまでも一生懸命。甘利田は給食のために学校に通ってるといっても過言ではない男。給食愛に満ちあふれ、給食に翻弄されながらも、自分の好きなものを好きだと言い、人生を謳歌している。多くの方にその姿を見ていただきたいですし、“こんな大人になりたい”と羨ましく思う気持ちもあります」必死すぎて、本当に記憶がないんですシリーズを追うごとに、甘利田のキャラもパワーアップ。演じる側はさぞ、大変なのでは?「はい(笑)。『おいしい給食』は赤ん坊から、100歳を越えるご年配まで楽しめる大衆エンターテイメント。姿形や動きを見て楽しめるし、知識や教養を培っていける内面的な面白さもある。やりすぎはいけないし、引きすぎてもいけない。常にその選択の連続で、必死すぎて本当に記憶がないんです(笑)。コロナ禍で撮影に規制もある中、40度を超える夏を15歳の子どもたちとともに走り抜けた経験は忘れられない。誇りとなる時間になりました」くしゃっとした笑顔には、作品への愛情と自信が満ちあふれる。市原にとってのハマり役、新たな代表作という声も聞こえてくるが、「そう思っていただけたら本望です。役者の醍醐味というか。でもそれは自分で決めることではなく、みなさまに自由に思っていただくことで、こうして公開にたどりつけるのは『おいしい給食』という作品のファンのみなさまの賜物ですので、そこにはもう感謝しかありません。“何かお返しがしたい”という思いだけで現場に立っていました。シリーズを通して2年の月日が流れ、今作で神野ゴウも卒業へと向かいます。旅立ちに対しての哀惜は大切にしました」宿敵の卒業によってシリーズは一息つくと思われるが、今後も甘利田をライフワークにしていきたい気持ちは?「すごくうれしいのですが、僕の体力がもたないかもしれません(笑)」何度も嫌いになり、 何度も好きになった芝居甘利田にとっての給食のように、市原が心の底から愛しているものを尋ねてみると、「よくも悪くもやっぱり芝居の世界ですね」スカウトされたのは11歳。映画『リリイ・シュシュのすべて』( ’01年)で鮮烈な主演デビューを飾ったのは14歳のとき。ちょうど神野ゴウくらいの年齢だと振り返る。「若いころはやっぱり、プレッシャーや圧に負けることもあって。感情が商売道具であるがゆえに、自分がわからなくなってしまったり。部屋の隅っこでひざを抱えて泣いたり、吐いてしまうこともありました。改めて考えると、人生の約3分の2は、役として人の人生を生きていると思うんです。ほかのことを考えてしまうとその役に対して失礼になるから、プライベートでもどこかでずっと役のことを考えていて」それが寂しくなるときもあるという。「役者は、ちょっと特殊な職業でもあると思うんです。何度も嫌いになって、何度も好きになって……。もう、好きなのか嫌いなのかよくわからない領域に来ていますが(笑)、何より芝居に助けられている面もあって。結局はずっと現場にしがみついている。やっぱり芝居の魅力に取り憑かれてしまった人間なので、だからもう、死ぬまで現場で芝居と向き合っていたいと思っています」演じ続けることで、本当にいろんなことを感じさせてもらえると感慨深げ。「ファンの方から“余命わずかですが、隼人くんの作品を見ると頑張れます”“手術前で怖いんですが、力をください”という言葉をもらうこともあって。いろんな思いで見てくださる方がいるからこそ、改めて自分のやるべきこと、担う居場所、努力すべきポイントを教えてもらえる。だから、僕にとっては芝居なんです」心のうちをここまで語ってくれる俳優はなかなかいない。カメラが回っていようがいまいが、俳優・市原隼人はいつだって全身全霊だ。忘れられない先生は?「どの先生も、みんな愛情をもってくださったと感じています。たくさん怒られて、たくさん褒めていただきました(笑)」ぶっちゃけ、けっこうやんちゃだった?「そうですね(笑)。トム・ソーヤみたいに、とりあえず冒険に出たいという探求心と好奇心の塊でしたから。教師にとって印象的な生徒だったかはわかりませんが、僕は本当に手を焼く子どもだったと思うので……いい印象だといいんですが(笑)」衣装協力/73r
2022年05月10日福山雅治「商店街を通行止めにするほどの大がかりな撮影でしたね。本当にパレードが開催されているのかと思いました」(目撃した住民)4月中旬、静岡県内で『ガリレオ』シリーズの最新作『沈黙のパレード』のロケが行われていた。撮影現場の様子「’18年『週刊文春ミステリーベスト10』の国内部門第1位にも輝いた東野圭吾さんの同名のベストセラー小説が原作。商店街の人気娘が遺体となって発見されるも、容疑者は無罪に。しかし商店街の名物であるパレード当日に、容疑者が殺害されたことで、意外な事実が浮かび上がる……という壮大な復讐劇です」(出版関係者)タイトルにもなっているパレードは作品の鍵を握る大事なシーンとあり、観客役などエキストラだけで300人ほどが集まる大規模な撮影だったという。「主演を務める福山雅治さんが現場に現れると、一気に厳戒態勢に。福山さんを撮影しようとしたエキストラはスタッフに厳しく注意されていました。撮影のルールを知らない地元の人が多かったのか、注意を受けた後も撮影しようとするエキストラはいましたね」(前出・住民)原作では遺体となって発見された商店街の人気娘は高校卒業間もない設定だが、映画版では変更されているようで……。「福山さん演じる湯川教授とパレードを見学するのは、原作の設定では殺害されてしまった女性の3歳年下の妹。しかしパレードシーンで福山さんと一緒に撮影していたのは、彼と同世代のベテラン女優。キャストを含めて、原作とは変わっている部分もありそうです」(芸能プロ関係者)“異例”の撮影となった理由9月16日に公開予定の同作。昨年4月には『女性自身』で、クランクインしていたことが報じられている。「映画公開に合わせて、今秋フジテレビでスペシャルドラマの放送も決定しているんです。『女性自身』で報じられたロケの様子は、新木優子さんと撮影していたのでドラマ版のほうでしょう。新木さんの出演はスペシャルドラマのみで、新作映画では、第1シリーズでタッグを組んだ柴咲コウさんがヒロインに復活。北村一輝さんらおなじみのメンバーが出演します。ドラマ版は順調に撮影が進み、昨夏にはクランクアップしています」(フジテレビ関係者)スペシャルドラマの撮影と並行して、映画版も同時期にクランクインしていた。「ドラマも一緒に撮影していたので、通常の映画より撮影期間が長くなるのは当然ですが、それでも1年以上も撮影しているのは異例ですよ」(前出・芸能プロ関係者)映画の場合、編集や宣伝の関係もあり、公開の半年以上前に撮影が終わっていることが一般的だ。4か月前まで撮影が行われていて、公開に間に合うのだろうか?「実は映画版のほとんどを昨年の夏には撮り終えています。柴咲さんがTBS系で放送中のドラマ『インビジブル』の撮影に参加できているのは、そのためです。ただ、まん延防止等重点措置(以下、重点措置)の関係でメインとなる大人数を集めた撮影が難しく、重点措置が一時解除された昨年秋に再開させましたが、撮り終えることができなかった。メインのパレードシーンの撮影は、重点措置が再び解除される今春まで延期になってしまったんです」(映画配給会社関係者)「背に腹はかえられない」人知れず、撮影現場を“アクシデント”が襲っていたようだ。「新型コロナウイルスの感染が拡大して以降は、密を避けるために撮影に参加する人数が制限されるなど、多くの映画やドラマが対応に追われました。スケールの大きさが売りの『ガリレオ』シリーズも例外ではなく、大がかりなロケは緊急事態宣言や重点措置が解除されてから……という業界のルールに従うしかなかったのでしょう」(同・映画配給会社関係者)人気シリーズながら撮影が大幅に遅れた影響か、パレードシーンはギャラがいっさい出ないボランティアエキストラに頼ることになった。「各日300人ほど人数が必要なうえ、静岡の中心部から離れた場所での撮影とあり、エキストラ集めに苦戦していましたね。福山さんのような人気俳優が参加されるロケはヤジ馬などが集まりやすいので、普段は登録制のエキストラ会社がひっそり募集を行います。ただ今回は背に腹はかえられないと、ニュースサイトなどでも大々的に募集を掲載してどうにか人数を確保しました」(制作会社関係者)そのためヤジ馬も殺到し、現場では混乱する場面もあったという。「アクシデント続きの撮影になりましたが、福山さんら俳優たちは集中して撮影に臨んでいて、さすがプロだなと感心しましたね」(同・制作会社関係者)コロナ禍でスケジュールこそ予定どおりにいかなかったが、原作もキャストも一流だけに、“実に面白い”仕上がりになるはず!
2022年05月10日渡辺裕之さんと原日出子(2003年)またも悲劇が起きてしまった─。5月3日に俳優の渡辺裕之さんが自宅で亡くなっていたのだ。「死が公表されたのは翌々日の5月5日。妻の原日出子さんがお昼ごはんを作って渡辺さんを呼んでも返事がなく、地下のトレーニングルームに行ったら、そこで首をつって亡くなっていたそうです」(スポーツ紙記者)亡くなったとされる地下室は、渡辺さんの趣味が詰まった部屋だったという。「自宅を建て直したときに、地下室を自分の趣味スペースにしたそうです。そんなに広くはありませんが、トレーニング機材やドラムセットがあり、大画面テレビで映画を見ることができました。渡辺さんは、ここ最近、その部屋にこもっていることが多かったようです」(渡辺さんの友人)渡辺さんの自宅は神奈川県の閑静な住宅街にある。「3日の午後にパトカーが来て、警察官が出入りして不穏な雰囲気でした。泥棒でも入ったのかと思っていましたが、まさか渡辺さんが亡くなっていたとは……」(近所の住民)渡辺さんと原が結婚したのは1993年のこと。「原さんは1981年にNHK朝ドラ『本日も晴天なり』のヒロインでブレイク。人気絶頂の1983年に高校時代の同級生と結婚して1女をもうけるも、1987年に離婚しました。渡辺さんは1982年にデビューし、スポーツで鍛えた身体で肉体派俳優として活躍。『リポビタンD』のCMが有名ですね。ふたりは1990年にドラマで共演して交際が始まりました」(テレビ誌ライター)近隣住民が目撃した夫婦の姿原の娘は当時10歳。子連れ再婚だったが、渡辺さんはわが子のようにかわいがり、後に1男1女が生まれて5人家族となる。「2001年には『パートナー・オブ・ザ・イヤー』に選ばれました。原さんは2016年に出演した『徹子の部屋』で “キスやハグは当たり前”とアツアツぶりを公言。渡辺さんも折に触れて原さんへの感謝の言葉を述べ、SNSに奥さんの手料理の写真を上げていました」(同・テレビ誌ライター)映画でも夫婦役や、一緒にカレールーのCMに出演するなど共演も多数。まさに、おしどり夫婦として有名だったが、近所の人は少し違った印象を抱いていたという。「原さんが近所で買い物をすることはよくありましたが、いつも1人で、夫婦で一緒に歩いているところはあまり見たことがありませんでした」(前出・近所の住民、以下同)ふたりの生活スタイルは異なっていたようで、「渡辺さんはお子さんが小さかったころ、庭にプールを作って近所の子どもたちも呼んでくれたり、お祭りに参加して“ファイト一発!”と叫んでくれたりと地元に溶け込んでいました。一方で、原さんは親しい友人とワイン会を開くなどして楽しんでいたようですね」渡辺家では、定期的に自宅に友人を呼んでホームパーティーを開いていたのだが、「朝からテントを張るなどの準備をして夜10時ごろまで行っていたのですが、その常連さんたちが知る限り、積極的に動いていたのは渡辺さんだったようですね」おしどり夫婦としてのイメージが先行しがちだが、私生活ではお互いの趣味を尊重し、それぞれで楽しんでいたようだ。朝5時から1人でゴミ拾い渡辺さんは社交的な反面、ストイックな一面もあった。「子育てに適した環境を求めて都心から自然が多い神奈川の郊外に引っ越したそうですが、近くには車通りの多い幹線道路があって、分離帯へのポイ捨てが横行。それを見かねた渡辺さんは長年朝5時ごろから1人でゴミ拾いをしていました」(別の近所の住民)筋肉トレーニングは毎日欠かさず体形をキープ。『リポビタンD』のCMで共演した野村宏伸は、渡辺さんが完璧主義で熱い性格だったと振りかえる。「海外ロケの撮影はいつもハードでしたが、渡辺さんは撮影スタッフにアイデアを出すなど、リーダーシップを発揮していました。英語も堪能で、身体もガッシリ。そんな頼りがいのある男らしい人だったから、誰にも悩んでいる姿は見せられなかったのかもしれません……」渡辺さんと長年交流があったバイク店の店主は、友人の死を悲しみながら普段の人柄を振り返る。「多趣味で凝り性。カスタムした合計500万円以上のバイクをうちの店内に飾って知人に見せたりしながら、椅子に座って会話を楽しんでいました。僕を含めた知り合いを地方ロケや、テレビ番組の観覧に呼んでくれたり。一度、奥さんをウチの店に連れてきてくれたこともありました」最近はコロナ禍の影響で、仕事以外は家にこもりがちだったそう。「最後に会ったのは去年の10月。コロナで仕事が減ったと愚痴ったら、渡辺さんも仕事が減ってつらいけどお互い頑張ろうと言ってくれたんです。以前、奥さんの話になると“原の話ばっかで俺のファンはいないのか!?”と冗談めかして話していました」(バイク店の店主)「常に将来の不安があった」実際、昨年も渡辺さんの仕事は順調だった。「ドラマにも定期的に出演していましたし、これから公開されるものを含めて今年は6本の映画に出演。仕事が途切れることはなく、この5月からゴルフ番組でのレギュラー出演が決まっていました」(前出・テレビ誌ライター)しかし、以前からお金に関する不安は抱えていたようだ。「2005年に詐欺事件に巻き込まれ、同時に詐欺をしていた投資会社の広告塔だったと指摘されました。記者会見で事件について質問されると“定収入のない職業で、常に将来の不安があって、その不安がなくなればと思った僕がバカだった”と語っていました」(前出・スポーツ紙記者)亡くなる数日前、前出の近所の住民は異変を目撃していた。「自宅の近くで、うつろな目で道端に座り込んでいたり、立ち止まっていたり。今まではそんな姿は見なかったので、様子がおかしいなと思ってました」誰にも本心を語らず、地下室でひっそりと人生の幕を閉じた渡辺さん。悲しみの声は今も絶えない。【悩みを抱えている方は厚生労働省が紹介している相談窓口をご利用ください】いのちの電話 0570-783-556(ナビダイヤル)/0120-783-556(フリーダイヤル・無料)こころの健康相談統一ダイヤル 0570-064-556#いのちSOS(特定非営利活動法人 自殺対策支援センターライフリンク)0120-061-338よりそいホットライン(一般社団法人 社会的包摂サポートセンター)0120-279-338
2022年05月09日『好きな人がいること』でプロのシェフ役に挑戦している山崎賢人「連載していた漫画雑誌で最終話が掲載されて“物語”は終了したのですが、公式ツイッターで実写映画化が発表されたことで、今もネットでは盛り上がっています」(出版業界関係者)’14年から『週刊ヤングジャンプ』で連載がスタートし、今年4月28日で最終回を迎えた漫画『ゴールデンカムイ』。主人公役はズバリ……明治末期の北海道を舞台に、壮大なスケールと複雑な人間模様を描きつつ、アイヌ文化を漫画で紹介するという目新しさ、さらにギャグありバトルありのスペクタクルが注目されて熱狂的な人気を獲得。現在、単行本の累計発行部数が1900万部を突破した大ヒット漫画だ。「映画の公開時期や出演者など、具体的なことは明かされていません。そのため、早くも“主人公の元陸軍兵・杉元佐一は誰が演じるんだ!?”“ヒロインのアイヌ少女・アシリパを演じられるのは橋本環奈しかいないッ”といった予想合戦で盛り上がっています。ただ、そもそも実写化することを不安視する声も根強いです」(同・出版業界関係者)そこで、まずは北海道にある『平取町立二風谷アイヌ文化博物館』館長の長田佳宏さんに、この漫画が実写映画化されることを聞いてみると、「実際のアイヌの民具や住居が登場すると思うので、映像化は楽しみにしていますよ。専門家の監修も入るでしょうし、アイヌ文化の表現について心配はしておりません」では、誰がどの役を演じるのか。取材を進めても箝口令が敷かれているのか、情報が漏れてこない。そんな中、貴重な証言を手に入れた。「1年ほど前からキャスティング交渉は行われていましたが、難航したようです。そんな中、主人公の杉元役には山崎賢人さんの名前が、アシリパ役で名前が挙がっているのは平手友梨奈さんです。漫画には元『新選組』の土方歳三も登場するのですが、それを舘ひろしさんが演じる案も出ています」(映画業界関係者)スピンオフ制作もすでに決定かこうした配役について、映画に詳しい文筆家の折田侑駿さんに聞いてみると、「山崎賢人さんは、これまでも少女漫画から少年漫画まで、数多くの“漫画実写化”に貢献してきた、当代きっての俳優といえるでしょう。踏んできた場数の多さ、各作品に適応してきた経験値が、ほかの俳優とは圧倒的に差があります。それが山崎さんの強みであり、魅力です」’18年に公開された映画『響 -HIBIKI-』に平手が出演していたことについても、「俳優としての経験は、それほど多くはないかもしれませんが、漫画原作の映画を自身の代表作としている点が、山崎さんと同じですよね」(折田さん、以下同)と、太鼓判を押した。山崎といえば、’19年に公開されて、今年7月に続編が予定されている漫画原作の映画『キングダム』での壮大なバトルシーンが大絶賛。平手も、かつて所属していた『欅坂46』(現・櫻坂46)での激しいパフォーマンスが語り草になっている。「身体能力の高さに定評のある2人なら、原作ファンも納得する、あるいは驚かせるようなアクションシーンが期待できるのではないでしょうか」前出の映画業界関係者は、『ゴールデンカムイ』実写化について、こんな情報も明かしてくれた。「同じキャストで、WOWOWでスピンオフのドラマも制作するようです」原作ファンには、楽しみが尽きないようだッ!折田侑駿文筆家。映画、演劇、文学、服飾、大衆酒場など、各種メディアにてカルチャー系の記事を執筆
2022年05月09日左から遠藤憲一、小日向文世(撮影/佐藤靖彦)「じゃあ次は、おふたり同じポーズでお願いできますか?」撮影中、カメラマンからのリクエストに、「さっき現場でやったの、こうだっけ?」「これもやりましたよね」と頬づえをついたり、こめかみに指を当てたり。5月6日より放送開始の連続ドラマ『嫌われ監察官音無一六』(テレビ東京系金曜夜8時~)で、顔も性格もまったく似ていない兄弟、音無一六(小日向文世)と万丈二六(遠藤憲一)を演じる2人の、和気あいあいな撮影中のひとコマだ。アドリブ三昧のコミカルなやりとりが魅力これまでにスペシャルドラマが6作放映、大好評を受けて連続ドラマになった今作。音無一六は、警察官の職務や私生活に不正がないかを調べる監察官でありながら、捜査にも介入し難事件を解決していく。己の正義を貫きわが道を突き進む、頑固で几帳面な主人公だ。対する万丈二六はスペシャルの第5作から登場した、明るく陽気なタクシー運転手。あまりにも正反対で、毎回ゲスト出演者が「本当に兄弟!?」と驚くほどなのだが、実はちょっとしたところで同じ仕草が出る。それを冒頭で再現してもらったわけだ。連ドラ化についての感想を聞くと、小日向は「スペシャルが6作まで行ったからそろそろ終わるのかなあと思っていたところだったので、びっくりしたんですよ」と笑い、遠藤は「一六はセリフがものすごく多くて、しかも難しい単語もいっぱい出てくるので、小日向さんは毎回全部覚えるのが大変だろうなあと思ってます」そう、このドラマの特色のひとつが、事件解明の際の一六の膨大なセリフ量。「大丈夫かなあ。ギリギリなんだから、ほんと」と、苦笑する小日向に「ほんと、尊敬します。これだけ先輩が頑張ってるんだから、自分も愚痴なんて言ってられない、頑張らなきゃ!って、勇気をもらえますよ」と遠藤。「あの分量はギリ単発……」と続けると、小日向がすかさず「そうだよね!?」と返すやりとりが、なんだかとてもチャーミング。しかも小日向は、台本を一言一句きっちりそのまま言っているというから驚き!遠藤「シーンとして成立しているのに、“すいません、今のところもう一回”と、語尾までしっかり台本どおりに言っていて。自分から大変なところに身を置いているのが、すっごいなあ!と思う」小日向「僕、ちょっと癖があって。1個でも間違えるとわかるし、それが悔しくてね」その分、コメディータッチの2人の場面ではアドリブ三昧。小日向「台本が“2人、わいわいやりつつ”みたいな感じで終わってるよね(笑)」遠藤「緊迫したシーンが多いから、俺との場面では息抜いてほしいなと。小日向さん、アドリブをバンバン出してくるし(笑)」小日向いわく、「アドリブは、ちゃんと受けて返してくれるという前提がないと、成立しないもの」。この2人だからこそのコミカルなやりとりは、見逃し厳禁!女房はたぶん、かなり変人だと思ってる現場以外でのエピソードを尋ねてみると、「エンケンは、仕事が終わったらすぐ家に帰って奥さんとの時間をつくるからなあ(笑)」と言う小日向に、遠藤も照れつつ爆笑。だが、小日向も同様のようだ。小日向「家族の時間は大事だよ。だから一緒にいるのは現場が主。でも本当によかったなと思うのは、エンケンはとても優しいから、無理なく一緒にいられて、僕はすごく楽しい」遠藤「小日向さんは誰に対してもフランクで、一緒にいると自分の素をそのまま出せる。それが小日向さんの持ち味ですね」では、“嫌われ監察官”にかけて、奥さんに嫌われても貫き通したいことは?小日向「貫くというより、いやがられていただろうなというのは、 ’20年コロナ禍での自粛期間で、2か月中2回しか外に出なかったこと。普段から休みの日はずっと家にいるし、女房はたぶん、かなり変人だと思ってる。でも僕は変えられないので、女房は半分あきらめてるんだろうな。でも、エンケンは奥さんに合わせるでしょ?」遠藤「怒られたりしますね(笑)。いまだに銀行の手続きを、1人でできないし。洗い物も、なるべく手伝うようにしているけど、ちゃんと洗い切れてなくて怒られる(笑)」小日向「僕は逆だ。徹底して洗う。食洗機に入れる前に全部洗い流して、それから入れるもん」ほのぼの家庭人の一面に、思わずほっこり。そんな2人の共通点は、音楽好きなところ。遠藤「でも聴き方が違いますよね。俺はウォーキングしながらですけど、小日向さんは自宅で聴くんですよね?」小日向「うん、じっくりと。今は、ジャジーな雰囲気のアンジェリーナ・ジョーダンというシンガーが好き」遠藤「俺が今ハマってるのは、テイラー・スウィフトのいちばん新しいアルバム。その中の1曲が好きで、そればかりしつこく聴いてます」小日向「僕もしつこく何度も聴くな。同じだ」逆に、真逆なのが読書について。小日向は「エンケンがすごく本を読むということにびっくりした」と言い、遠藤は「小日向さんが読まないと聞いてびっくりした(笑)」と。遠藤「もともとは全然読まなかったんです。高校中退して劇団に入って、そこで読めと言われて読むようになったんですけど、小日向さんは……」小日向「僕は、中学高校のころはよく読んでたの。でも劇団に入ってからまったく読まなくなった。『ムー』は読んでたけどね(笑)。エンケンは、暇さえあれば読む。台本を読んだあとに本を読むと聞いて、ほんとびっくりした(笑)。僕はムリだ」心のあったかい芝居が魅力だと思う一六の上司で警務部長・千住遼子を演じる田中美佐子、元署長で今は居酒屋「みつる」の店主・二宮満役の小野武彦など、スペシャルからおなじみの面々も続投。現場では「美佐子さんが面白くって」と、2人が口をそろえる。小日向「美佐子さんが、スペシャルのときよりセリフが増えていて、“私、こんなにしゃべってなかったんだけど。あなたの分を私がずいぶんしゃべらされてる”って笑ってました」また一六の相棒として新たに加わった四堂厘太郎役の古川雄輝は、「いつもニコニコしていて、すごく好青年」と小日向。遠藤「高校まで英語圏で暮らしていたと聞いて。今、すごくきれいな日本語をしゃべるし、ものすごくお芝居も上手なので、どれだけ努力してきたんだろうって、びっくりしました」小日向「偏差値、高いよね。僕たちより全然(笑)」遠藤「俺と一緒でいいの?(笑)」というわけで、放送開始が待ち切れないこのドラマ。最後に見どころを聞くと。遠藤「小日向さんを筆頭に、美佐子さんもオノタケ(小野武彦)さんも、みんな心のあったかい芝居をするので。このあったかさが作品の魅力じゃないかという気がします。刑事役であったかいものが全面に出ている人ってそんなにいないけど、小日向さんはすごくあったかい。そこがいいんじゃないかな」小日向「この年になって、そういう役をやらせてもらえるだけでもありがたいな」遠藤「また続いたら、やるしかない(笑)」小日向「いや~、どうかなあ(笑)。とにかく今は、来ている台本を全部頭に入れないと!」Q刑事ドラマの魅力は何だと思いますか?「実際に起きている事件では、犯罪者の心理などはわからないけれど、ドラマではそのときの心境や手口が明らかになっていく。ドラマだからもちろん虚構なんだけれど、非日常的なドキドキ感が味わえるところが魅力なのかなと思います。あと、一緒に推理する楽しさも」(小日向)「今はお酒をやめちゃったので行ってないんですけど、前によく行っていた焼き鳥屋さんのママが刑事ドラマをすごく好きで。お店で流しっぱなしにして、料理を作りながら見てたんです。あれは話の流れを見るのが楽しかったんだなと。物語がテンポよく展開していくから、飽きないんじゃないかな」(遠藤)金曜8時のドラマ『嫌われ監察官音無一六』5月6日(金)スタートテレビ東京系毎週金曜夜8時~(※初回は2時間スペシャル)
2022年05月06日渡辺裕之さん。2020年6月映画完成披露舞台挨拶で5月3日、自宅トレーニングルームで亡くなっていたことがわかった俳優渡辺裕之さん(享年66)。週刊女性では2010年、妻・原日出子との16回目の結婚記念日にツーショットインタビューをしていた。それはご本人の飾らない人柄と二人で築いた家庭の温かみが伝わってくる取材内容だった。端正なマスクと肉体美、荘厳さすら漂う演技、そしておしどり夫婦ぶりを偲び、インタビューを再掲する。◆――家事の分担など夫婦の間での取り決めはありますか?原「家事は取り決めというのはしていないですね。“大変そうだな”って気づいたら、どちらかがやってあげるというかたちで。自然とパパの仕事になってるものはあります」渡辺「屋根など、高い所の作業はやりますね。あとサルスベリの枝を落とすとか、木の手入れ、落ち葉の掃除」原「私のほうでも、これをこうしてほしいというのはないんですよ。キッチリと決めてしまうと、“やってないじゃない”となってしまうし。そこは自然体で」カチンときたら“ありがとう!”――夫婦円満のためのちょっとしたコツは?渡辺「なるべく口に出していうことかな。不満以外は」原「悪いことはなるべく口に出さないようにね」渡辺「カチンと来たら、飲み込むかわりに別のところへ行って“ありがとう!”と叫ぶ(笑い)」――ありがとう、ですか?渡辺「“ありがとう”っていうと、自分の気持ちのスイッチが変わるんです」原「イライラしているとき、“ありがとう”っていうと自分のいやなところも見えてくるんです。いいたいことをいい合うから仲がいいっていうのは、うちにはあてはまらないかな。罵(ののし)り合ってしまったら、それは後々残りますよね」渡辺「夫の失言に時効はない(笑い)。ずっと覚えてる」原「妻の失言もそう(笑い)」――渡辺さんは「今日キレイだね」と褒める?原「まあ(笑い)。褒めたり感謝したり相手がうれしくなることはなるべくいい合いますね。誰に対してもそう」渡辺「子どもたちなんてそれが当たり前だと思って育っているから、皮肉ったり卑下したりということがないですね」なぐさめたりするときは“ハグ”――お子さんの教育面での役割分担は?渡辺「学校の教育、習い事なんかはほとんど女房が面倒を見ていますね。僕は子どもが決めたことで、ちょっとアドバイスが欲しいというときにどこか連れていって教える程度。何をやるにしても、基本的に反対はしないんですよ」原「うちはなぐさめたり、癒やしたりするときはハグなんです。叱って教えなきゃいけないときも抱きしめながらいいきかせる。子どもたちは、友達の話をしても“自分が何をしてあげられるか”という話が中心なのでとてもうれしいです」――渡辺さんが、最近いわれてうれしかったことは?渡辺「買い物に行ったとき、女房にけっこう高いセーターを買ってあげたんですよ。“うーん、よし!”って」原「そのとき“それは誕生日プレゼントでいいよ”っていったんです」渡辺「そのことを忘れていて、先日“誕生日何がいいの?”って聞いたら、“もう買ってもらったじゃない”という。これ一番うれしかったですね」原「アハハ。何それ。いわなきゃよかった!?違うか」
2022年05月05日“トレンディードラマ”と呼ばれ視聴率20%超えは当たり前。人気の枠として注目が集まる月9枠でヒット作が続出した、2000年までの作品をアンケート調査。思い出が蘇るドラマ話を、さあ始めよう!人気の「月9」ドラマたちもう一度見たい月9ドラマは?「学生時代、いつも火曜日の朝は友達と“月9”の内容を話題にしていました。あんな恋愛したい、主人公のようなステキな人に出会いたい……。懐かしいです」(神奈川県53歳会社員)フジテレビ、月曜日の21時からのドラマ枠、通称“月9”─。現在も続くこのドラマ枠が確立したのは、’87年4月に放送が始まった『アナウンサーぷっつん物語』だった。冒頭のコメントのように、視聴者に数多くの話題を提供してきた。そこで今回、今年で35周年となる月9の、黄金期ともいわれる’00年までの57作品を対象にアンケートを実施。もう1度見たい月9ドラマは?と、40代以上の女性1000人に聞いた。ベスト15に輝いたドラマについて、さまざまなメディアでドラマ関連の執筆をしている田幸和歌子さんと振り返っていこう。あなたの思い出のドラマ、ランクインしてますか?◆◆◆「ベスト5に入った作品はすべて順当ですね。それぞれの登場人物や、名場面、名ゼリフが今も鮮やかに浮かんできます」(田幸さん)この言葉のとおり、ベスト5は放送当時、話題になった作品ばかり。第1位『やまとなでしこ』(’00年)1位に輝いた『やまとなでしこ』(’00年)は、主人公・神野桜子を演じた、松嶋菜々子の代表作といえるものだ。「桜子のファッションに目が釘付けでした。ブランドものを取っ替え引っ替え着ているのが羨ましかった」(東京都44歳専業主婦)「松嶋菜々子の名演技の数々。本当は貧乏なのに、必死にいい服やカバンなどを身につけている姿と、その裏では質素な生活をしている姿が愛らしかった」(沖縄県51歳公務員)このように桜子のファッションに魅せられた視聴者は多い。「今見ても桜子はすごく魅力的な女性です。あのドS感のある可愛さは最強(笑)。貧乏ゆえに“お金持ちが好き”と公言しているのも、視聴者の共感を得た部分なのでしょう。あと、彼女の相手、中原欧介を演じた堤真一さんがワンコみたいに可愛くて。ふたりの組み合わせがベストでしたね」(田幸さん)堤が演じた欧介については、こんなアンケートコメントも。「とにかく堤真一さんが可愛くて、何度見ても笑ってしまう」(京都府63歳専業主婦)「ラストの、欧介がアメリカに行って勉強している横で本を読む桜子の姿にキュンとしました」(大阪府54歳専業主婦)普段はクールな桜子が、欧介の前で見せる“素”とのギャップがよかった、という声も多かった。第2位『ロングバケーション』(’96年)そして2位にランクインしたのが『ロングバケーション』(’96年)。歴代の月9ドラマの中でも、平均視聴率29・6%という記録的な数字を残している。「白いタキシードとウエディングドレスで、ボストンの街を駆けるシーンがありえないと思ったし、印象に残っています」(北海道69歳無職)「“何をやってもうまくいかないときは神様がくれた休暇だと思って”みたいなセリフが心に響きました」(神奈川県50歳パート)田幸さんは主人公の瀬名秀俊を演じた木村拓哉について、「改めて見ると、この作品ではまだ完成された“ザ・キムタク”ではないんです。ナイーブ全開というか、気弱でちょっと情けなくて草食で……。キムタクは絶対的な頼もしさというイメージがあって、彼が登場すると、なんでもできてしまうような説得力というか。でもロンバケの彼はそんなイメージとは違う“ダメさ”が滲み出ています。それも大きな魅力になっているんです」また、作中で瀬名や山口智子演じるヒロイン、葉山南の何げない日常が視聴者の憧れにもなっていた。「いろいろなことがカッコよく見えるように作られていました。スーパーボールをマンションの3階から落としてキャッチする、ワインを箱買いする、屋上で花火とか。あと、山口さんの膝丈のオーバーオールもファッションとして注目されましたね。当時はこうしたことを“やってみた”という人が多かったです。ドラマの登場人物への憧れが、この時代はまだまだあったように思います」(田幸さん)第3位『東京ラブストーリー』(’91年)3位に入ったのは『東京ラブストーリー』(’91年)。小田和正が歌う主題歌『ラブストーリーは突然に』が印象的だった。ギターから始まる、あのイントロを聴くとドラマを思い出すという人も。「どんな場面よりも、いちばんはあの主題歌」(埼玉県69歳専業主婦)「1話目を見た翌日、すぐにCDを買いに行ったことを覚えています。原作の漫画も全部そろえて、どハマりしたドラマでした」(埼玉県45歳パート)田幸さんは、織田裕二が優柔不断な永尾完治を演じたのは似合っていたと語りつつ、このドラマで強烈な印象を残した人物が頭から離れないという。「ドラマをいろいろな意味で盛り上げたのは有森也実さんが演じた、“おでん女”こと関口さとみでしょう(笑)。“食べたいと言っていたから”と、完治の部屋におでんを持ってくるさとみ。いまだに人のカレを略奪する役がドラマに出てくるたびに、“おでん女”と呼ばれるくらいのインパクトがありました。昨年放送されたドラマ『リコカツ』でも手作りの筑前煮とおでんを差し入れする女の子が出てきて、ネットでは盛大に“おでん女”と騒がれていました」(田幸さん)ヒロイン・赤名リカ役の鈴木保奈美との対比も秀逸な“おでん女”。当時は完治とリカの恋路を邪魔する役として、視聴者からは演じた有森が恨まれ、事務所にカミソリ入りの手紙が届いたというエピソードも。第4位『101回目のプロポーズ』(’91年)4位にランクインした『101回目のプロポーズ』(’91年)。このドラマには、心に残っているセリフがある、というアンケートコメントが多数寄せられた。「トラックの前に飛び出して“僕は死にません!”と叫んだあのセリフが忘れられません」(大阪府72歳専業主婦)「“僕は死にましぇん!あなたが好きだから”という命懸けのプロポーズは衝撃的でした」(埼玉県44歳会社員)浅野温子の演じる矢吹薫が、結婚式当日に事故死してしまった恋人のことがトラウマになり、再び好きな人を失うことが怖いと星野達郎役の武田鉄矢に告白してからのこのシーン。キーワードとして印象に残るセリフがあるのは強い、と田幸さん。「セリフの認知度としては圧倒的でしょうね。これはドラマという枠を超えて度々パロディーもされています。みんながまねするようなセリフがあるドラマは、なかなかありません。こういう強い言葉を持っている作品は、視聴者の記憶に残りますね」第5位『ひとつ屋根の下』(’93年)5位は最高視聴率37・8%を記録した『ひとつ屋根の下』(’93年)。この記録は月9枠で、いまだ破られていない。「強い言葉としてみると、まさに“名言製造機”ともいえるドラマです」(田幸さん)という田幸さんの言葉のとおり、さまざまなセリフに対する思い入れのコメントが寄せられた。「血がつながっていないと言った小雪(酒井法子)に、輸血をしたあんちゃん(江口洋介)が“これで俺たちはきょうだい。俺の血がおまえに流れているんだから”と話したシーンは涙ボロボロでした」(愛媛県53歳専業主婦)「チイ兄ちゃんが大好きでした。“そこに愛はあんのかい?”というあんちゃんのセリフも大好きです」(神奈川県44歳専業主婦)「福山雅治が演じていたチイ兄ちゃんが、妹を助けるために彼女が働いていたキャバクラを“なんならこの店を買い占めるか”というセリフが印象に残っています」(愛知県53歳パート)あんちゃんこと柏木達也を演じた江口洋介とともに、弟の雅也役の福山雅治の人気も高い。「私は福山さんが主演を張る前の、脇役でいる時代が好きなんです。脇役だからこそ光ることもあります。この作品では役自体も魅力的でした。“なんなら~”のセリフ、私は今でもまねして使っています(笑)」(田幸さん)第6位『あすなろ白書』(’93年)田幸さんが指摘する魅力ある脇役となると、6位に入った『あすなろ白書』(’93年)の木村拓哉が挙げられる。「2番手、3番手がおいしいぞ、ということに気がついて、当時20歳のキムタクを脇役にキャスティングしたのは彼の売り方として先見の明があったのだと思います」(田幸さん)この言葉を裏付けるように、アンケートのコメントでは─。「木村拓哉が脇役なのに存在感がある。青春時代にあんな秘密基地のような部屋が欲しかった」(千葉県43歳専業主婦)「木村拓哉さんが演じた役で、ヒロインに“俺じゃダメなのか?”と聞いたシーンに心臓がバクバクになりました。あんなこと言われてみたい」(神奈川県48歳パート)このシーンについて田幸さんは、「“俺じゃ~”のセリフとともに後ろからのハグが“あすなろ抱き”と言われたくらいにインパクトがありました」『妹よ』『愛しあってるかい!』も月9代表作ランキングでは15位と、上位に食い込むことができなかったが、田幸さんは月9枠として記憶に残っている作品に『妹よ』(’94年)を挙げる。貧しい家庭と資産家、それぞれで育った2組の兄妹とカップルの行方を描いたラブストーリー。その魅力をこう語る。「このドラマが放送されたのは’94年でバブルは弾けていましたが、まだまだ世間的には浮かれていた時代でした。そんな世情の中、和久井映見さんが演じた松井ゆき子というヒロインは、ものすごく実直で純朴。そして素直だけれど、心の強い女性。そんなヒロインの、ベタでピュアな照れくさくなるくらいのシンデレラストーリーというのが新鮮でした」バブルで浮かれた時代から、その後の社会が停滞していく流れの中、20%超えの視聴率は当たり前というくらいの人気を誇った月9ドラマ。「今振り返ると、バカバカしいくらいの陽気なドラマが作られていました。『愛しあってるかい!』(’89年)や『教師びんびん物語』(’88年)といった、はっちゃけたコメディーは、浮かれた時代の空気が生んだ作品なのでしょう」(田幸さん)そんな枠もここ何年かは黄金期のような勢いはない。「難しいですよね……。でも、恋愛ものから脱却したことで復調はしていると思います。何が正解かはわかりませんが、正解のひとつとして『監察医 朝顔』の成功があるのでは。医療ものと刑事ものをミックスしながらも、家族の姿をしっかりと描いています。こんなホームドラマの枠にするのもありかなと。視聴率をとりにいくより、攻めて挑戦するのもいいと思います。フジテレビはせっかくシナリオ大賞ということをやっているのですから、そこで発掘した人を育てる。あとは、オリジナル脚本のドラマが見たいです。どこかの局がやっていたと思いますけど、同じテーマで複数の脚本家がリレー形式で作っていく。そんな作品が見られる枠だと楽しそうですね」取材・文/蒔田 稔
2022年05月02日(写真左から)園子温、木下ほうか映画監督・榊英雄氏が女優たちに告発されたことを皮切りに始まった映画界の『#Me Too』運動。その後も有名監督や人気俳優、プロデューサーらも告発され、まだまだ収まる気配はない。映画の聖地、ハリウッドで同運動が始まったきっかけは2017年10月5日のニューヨークタイムズの報道だった。大物映画プロデューサーのハーヴェイ・ワインスタインによる女優や彼の周囲の女性たちへの性暴力やセクハラが暴露され大きな反響を呼ぶと、実名で被害を公表する有名女優たちが続出した。女優や彼が立ち上げた製作会社の社員ら、被害者は名乗り出ただけでも実に80人以上にも及び、そのなかには、アンジェリーナ・ジョリー、グウィネス・パルトロウなど有名女優も。ワインスタイン氏は、アメリカ合衆国などの映画業界人を中心に結成された団体である『映画芸術アカデミー』から追放された。その後、訴訟や捜査を経て、2020年に強姦罪などで有罪判決が下され禁固23年の実刑が言い渡されることに。現在も収監されている。セクハラ・パワハラは“当然の体質”として黙認日本では榊氏に続いて、俳優の木下ほうか、映画監督の園子温らもが“性加害”を告発されている。是枝裕和監督をはじめとする映画界の未来を危惧した監督たちによって結成された『映画監督有志の会』が3月18日、「私たちは映画監督の立場を利用したあらゆる暴力に反対します」という声明文を発表した。先日はセクハラ・パワハラ防止等の提言書を大手映画会社からなる『日本映画製作者連盟(映連)』に提出している。提言書に対し同月26日、映連からの回答が出された。《映画制作現場における暴力、ハラスメントには断固反対の立場を取る》と記し、今後は対策をとるとしている。それを受けて『有志の会』は、《取り組みは評価するが、具体的な施策や実施時期が明記されていない。引き続き提言、協力を行っていきたい》とコメントを出した。「映連サイドの関係者のなかには、自分たちも同じようにキャスティング権を行使したり、セクハラ・パワハラも行ってきた人も少なくない。なので、そういった提言書について『ややこしい』と言っている人もいます。そういった方に限って立場は上だったりするんです。加えて、昔から映画界にはびこるそういった行為に関して『当然の業界体質』として黙認してきた“傍観者”も多い。また『有志の会』に名を連ねていない監督のなかには脛(すね)に傷がある、と感じ自覚している人も多いといいます。特にパワハラについて、ですね」(映画製作会社関係者)日本で実名告発した有名女優は水原希子のみハリウッドで『Me Too』運動が活発化したときは、前出のアンジェリーナ・ジョリーら有名女優らが次々と告発したものだったが、現在日本で実名告発をした有名女優といえば、水原希子くらいのものだろうか。「ハリウッドと違い、日本の女優さんはなかなか名乗り出づらい部分はあると思います。ハリウッドではオーデイションなど実力で役を勝ち取ることが多いのに比べ、日本では所属事務所の力で演技未経験者が主要キャストに抜擢されたり、枕営業も存在していることが世間にも浸透している。なので、名乗り出たとしても“それで役をもらったんだろう”といった世間の目に晒されてしまう部分もある。業界体質がなかなか変わりにくい背景には、そういった芸能界の構造的問題があると思いますね」(映画プロデューサー)性加害が伝えられた者たちの今後はどうなっていくのだろうか。「事務所を解雇された木下さんですが、今後俳優としてのメジャー作品に出演するのは難しいと思いますよ。彼に出演オファーをするところはないでしょうから。同じく監督たちも厳しいでしょう。映画を撮るにしても名前のある俳優たちは出演したがらないでしょうから。ただ5、6年経って、世間の記憶が薄れてきた頃に無名の俳優を使って自主制作、つまりインディーズ映画を作る可能性は大ですね」(同・映画プロデューサー)ハリウッドとは大違いだ。 “性加害者”たちが厳罰に処せられる気配はない。業界の浄化にはまだまだ時間がかかりそうだ。<芸能ジャーナリスト・佐々木博之> ◎元フライデー記者。現在も週刊誌等で取材活動を続けており、テレビ・ラジオ番組などでコメンテーターとしても活躍中
2022年05月02日大泉洋これまで善人役が大半だった大泉洋(49)が憎まれ役を演じている。NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(日曜午後8時)での源頼朝役のことだ。「♯全部大泉のせい」がトレンド入り頼朝はプライドが高く、自分勝手で女好き。おまけに冷淡で、自分のために尽くした上総広常(佐藤浩市)や敵意のない木曽義仲(青木崇高)を討ち取り、自分の長女・大姫(落井実結子)と婚約させた義仲の息子・義高(市川染五郎)まで容赦なく殺す。これでは視聴者も黙っていない。広常が絶命した第15話(4月17日)の放送終了後には「♯全部大泉のせい」がツイッターでトレンド入り。大泉は国民的嫌われ者になってしまった。もっとも、大泉自身はしたり顔だったはず。歴史上で屈指のダークヒーローである頼朝は愛されてはいけないのだ。大泉は現在、フジテレビの月9『元彼の遺言状』にも準主演で登場中。こちらは慣れた善人役である。気の良い推理作家志望の青年・篠田敬太郎に扮している。一方でNHKの看板音楽番組『SONGS』の進行役も務め、一昨年と昨年の『NHK紅白歌合戦』では白組司会と司会をそれぞれ任せられた。エンタメ界のど真ん中にいる。けれど名が全国的に知られるようになってから、そう長くない。在京キー局の連続ドラマへの初レギュラー出演は2005年のこと。既に31歳になっていた。作品はフジ『救命病棟24時第3シリーズ』。役柄は人柄の良い看護師・佐倉亮太だった。とぼけた味わいがウケ、たちまち茶の間の人気者となり、翌2006年にはフジの2夜連続のスペシャルドラマ『おかしなふたり』で主人公の桜木直役に起用される。やはりお人好しキャラだった。その後も日本テレビ『ハケンの品格』(2007年)や同『赤鼻のセンセイ』(2009年)などで好人物を演じ続けた。素のイメージに近いから、やりやすかったはずだ。ところが今では天下の嫌われ者に扮している。俳優として「専門店」から「総合百貨店」に変貌した。17年間で大泉が大きく飛躍したことが分かる。受験失敗からの転機大泉の原点は北海道札幌市。父親は盲学校教師、母親も中学校教師という教育者一家に生まれた。のびのびと育てられ、大泉曰く「保育園児のころから大人が笑ってくれるのが好きだった」(『週刊文春』2014年10月16日号)。当時から故・渥美清さんのモノマネをやっていたと言うから、生まれついてのエンターテイナーなのだろう。その後も周囲を笑わせるのが得意で、小中高と人気者であり続けた。だが大学受験で挫折し、一気に暗くなる。早稲田大に進んだ兄に負けまいと都内の有名大に挑んだものの、3年続けて願いがかなわなかったのだ。大泉の母親が「もう、死ぬんじゃないか」と振り返るくらい落ち込んでいたという(新潮社『まるごと1冊大泉洋』)。もっとも、受験失敗によって幸運の女神がほほえんだのだから人生は分からない。2浪後に入った北海学園大の演劇研究会で安田顕(48)、戸次重幸(48)らと出会い、同研究会の5人で演劇ユニット「TEAM NACS」を結成する。優れた仲間たちから刺激を受けたことにより、大泉の才能は磨かれた。その存在は地元テレビ局に知られるようになり、ローカル番組に出演するように。都内の大学に進んでいたら、こうはいかない。在京キー局はいくら面白かろうが男子大学生はまず起用しない。大学3年生だった1996年には深夜番組『水曜どうでしょう』(北海道テレビ)のレギュラーになる。これが大当たりした。TOKYO MXなど全国の放送局で流されることになった。大泉とスタッフら計4人が国内外を巡るというシンプルな番組なのだが、旅の疲れもあって、ガチの大ゲンカになったり、無謀にもベトナムのハノイからホーチミンまでの約1800キロを原付バイクで縦断したり、在京キー局ではあり得ないハチャメチャぶりがウケた。番組成功の断トツの功労者は大泉だ。番組内で痔を患っていることを告白するなどサービス精神を片時も忘れなかった。さすがは根っからのエンターテイナー。大学卒業前に道内では知らぬ者がいないほどの人気者になる。そうなると在京キー局も放っておかず、1999年には『パパパパPUFFY』(テレビ朝日)に登場する。異色の道のりで全国区のスターへの道を歩き始めた。盟友も仕事仲間も妻も“引き寄せた”現在の頼朝役は『鎌倉殿の13人』が成功するかどうかを左右する極めて重い役柄。主人公・北条義時(小栗旬)に匹敵する大事な存在だ。そんな役柄を作者の三谷幸喜氏(60)が大泉に託したのは、2人の間に強い信頼関係があるからにほかならない。三谷氏は早くから大泉に注目した。2011年には自分の作・演出の舞台「ベッジ・パードン」に、野村萬斎(56)、深津絵里(49)に次ぐ3番手で起用した。それまで大泉はよその舞台に立ったことがなく、超が付くほど大抜擢だった。三谷氏にとって、東京の俳優養成所などで型通りに演技を学んだ俳優にはない奔放さが、大泉の魅力だったのではないか。一方で大泉の側は大学時代から三谷氏の大ファンだった。「(三谷作品の)世界観がすごくわかるんです」(『週刊朝日』2011年9月16日号)と、2人はたちまち相思相愛の関係となる。三谷氏はその後も映画『清須会議』(2013年)の羽柴秀吉役や大河ドラマ『真田丸』(2016年)の真田信之役などで大泉を起用。全幅の信頼を寄せる。 『鎌倉殿の13人』の頼朝の部分の脚本も三谷氏が大泉に演じさせることを想定してのアテ書きだろう。例えば第4話で頼朝がろくに知りもしない武士たちに対し、「ワシが一番頼りにしているのはおまえだ」とささやいて味方にしたのは、調子の良いキャラを得意とする大泉ならでは。第12話の頼朝と亀(江口のりこ)との不倫騒動も三谷氏が書き、飄々としたところのある大泉が演じてなかったら、かなり後味の悪い話になっていたはず。また、善玉のイメージしかないと言っていい大泉に悪玉を任せたからこそ、見る側には新鮮に映っている。大泉には磁力がある。ガツガツしていないのに自分にとって大切な存在になる人を次々と引き寄せる。安田や戸次、北海道のテレビ局スタッフ、三谷氏。妻もそう。『救命病棟24時』のプロデューサーとして自分に声を掛けてきた元フジ社員の中島久美子さん(52)である。もちろん磁力があるのは大泉自身に大きな魅力があるからだ。高堀冬彦(放送コラムニスト、ジャーナリスト)1964年、茨城県生まれ。スポーツニッポン新聞社文化部記者(放送担当)、「サンデー毎日」(毎日新聞出版社)編集次長などを経て2019年に独立
2022年05月01日鈴鹿央士(撮影/齋藤周造)「興味があると探求心が働くので意外と探偵に向いているかも」連続ドラマ『クロステイル ~探偵教室~』(フジテレビ系土曜夜11時40分~)に主演する鈴鹿央士。鈴鹿扮する匡は、父の失踪をきっかけに探偵学校に入学。年齢も人生経験も違う同級生や個性的な講師の中で探偵の卵として実習を積みながら成長していくオリジナルドラマ。「台本はスピーディーな展開と会話が面白い。1回読んだだけではわからないメッセージや人間が深く描かれているので、そういうところを見逃さないように心がけています」クランクイン前には実在の探偵業者に会った。「探偵といえば虫眼鏡を持って痕跡を探しているイメージでした。でも実際は調査のため(対象者の)足取りをつかむために24時間、目を離すことができず、いろんなことを我慢する。その根気強さや泥臭さは思っていた以上に過酷だと思いました。依頼者が一歩を踏み出すための手助けをする心のやさしさや温かさは役作りにも反映したいと思います。ほかにも証拠を押さえるためのカメラの持ち方や時間と場所がわかるように周囲に目を配るなど演じるうえでも意識しています」ワン・ダイレクションで芽生えた探究心探求心が芽生えたのは中学生のとき。「ワン・ダイレクション(英国のボーイ・バンド)にハマり、グループについて詳しく調べるようになりました。好きなものは突き詰めていくと面白いです。俳優になって役との向き合い方や作品について考えることは正解がなく無限だけど、それが楽しさのひとつであり役立っていると信じたいです」演じる匡は気になると眠れなくなるが、そういった経験はある?「去年は愛をテーマにした作品の影響で、愛について考え関連本を読んだりしているうちに朝の3時、4時になってしまい始発で現場に向かうこともありました。今回はそういうことがないようにしたいと思います」匡は推理作家の父の影響で探偵を目指すが、自身は小学校4年生ごろまで“こんにゃく”になりたかったという。「味が好きというのではなく、プルプルした感じや板状や丸形、結ぶこともできていろいろな形になるこんにゃくに興味があったと思います。中高生になってからは特になくて将来の夢も具体的になかったです。とりあえず学校は楽しい。友達とコンビニに行って100円スイーツを食べるのが好きでした」そんなときにスカウトがきっかけで芸能界入り。映画『蜜蜂と遠雷』で注目され、『MIU404』や『ドラゴン桜』など人気ドラマに出演。今回、連続ドラマ単独初主演を果たした。「責任感やプレッシャーを感じますが毎回、作品に入るときと変わらず自分の持てる力を込めていきたいです。(デビュー後は同世代と)比べられたりしたけどライバルを意識せずにやってきました。少しずつ経験をして精神的に落ち着いて作品に取り組めるようになりました。うちに秘めたメラメラした熱さや渇望感は持ち続けていきたいです」探求心が尽きることはない。追っかけたいほど好きなBTSクロステイルとは“接近、尾行”の意味で、そんな対象者に挙げたのは大ファンのBTSだ。「曲だけでなく、ファッションもカッコいい。メンバーの服装は参考にして私服に取り入れています。追っかけをしたいくらい好き。会うことができたら“毎日元気をもらっています。ありがとうございます”と伝えたいです」やる気満々のワケ共演者は探偵社代表役の檀れい(特別出演)、父親役の板尾創路らが脇を固める。「檀さんの美しさに頭が働かなかったです。緊張してソワソワしていたら撮影後に“頑張ってね”と肩をポンポンとしてもらってやる気満々になりました。板尾さんは若いころ僕と体形が似ていたそうで食べても筋肉がつかないと相談したら、30歳になったらつくようになるよって。気軽に話せる方です」
2022年04月30日イラスト/高松啓二世界的に大人気な有名セレブは言うこともやることもケタ違い!? 思わず誰かに言いたくなる、ニュースやウワサまで、現地からフレッシュでホットなネタをお届けします!ヘイリー・ビーバーが入院ヘイリー・ビーバー(25)が、恐怖の体験をした。朝食をとっているときに身体の動きがおかしくなり、緊急入院したところ、脳に小さな血栓が見つかったのだ。脳卒中に似たような症状で、若い彼女になぜ起きたのか、医師もはっきりわからないとのこと。ヘイリーは無事回復し、退院したが、「本当に恐ろしい体験だった」と告白した。夫のジャスティン・ビーバーも不安で、彼女が寝ている間も起きて見守っていたらしい。だが、彼は、「神様が見守ってくれているから、彼女は大丈夫だ」とも語っている。ジャスティンとヘイリーは、2018年11月に結婚。その翌年には2回目の結婚式を挙げている。これからも、身体に気をつけて、仲よくね。●ヘイリー・ビーバー1996年アリゾナ州生まれ。父は俳優のスティーブン・ボールドウィン。モデルとして、フレンチ・コレクション、H&M、ラルフ・ローレンなどの広告に登場。ファッションショーにも多数出演している。クリス・ロックのショー、チケット高騰オスカー授賞式でウィル・スミスに平手打ちを食らわされたクリス・ロック(57)に支持が集まっている。ジョークが気に入らなかったという理由で自分も暴力を振るわれたらと恐れるコメディアンたちは、団結してクリスを支えると表明。一般人も同様で、あの出来事の後、現在ワールドツアー中の彼のコメディーショーのチケットの値段は急激に高騰。なんとその売り上げは騒動前の25倍とも!授賞式後初めてのショーに集まった観客は、彼が舞台に登場すると、総立ちで拍手。そんなファンに、クリスは「君たちの週末はどうだった?」と話しかけ、笑いをとったそう。授賞式のテレビ中継の真っ最中にビンタされるという思いもよらぬことが起きても、取り乱さず、「テレビ史上最高の夜ですね」とできるかぎり明るくまとめた彼のことは、授賞式のプロデューサーや司会者も絶賛。それにしてもあれはショックだった!●クリス・ロック1965年サウスカロライナ州生まれ。コメディー番組『サタデー・ナイト・ライブ』のレギュラー出演で人気者に。最近の出演映画に『スパイラル:ソウ オールリセット』。オスカーの司会を2度務めた。ブルース・ウィリスが引退発表失語症を理由に俳優業の引退を発表したブルース・ウィリス(67)に、セレブ仲間から愛に満ちた言葉が寄せられている。『シックス・センス』に子役として出演したハーレイ・ジョエル・オスメントは、インスタグラムに「彼は伝説の人。半世紀近くにわたって、僕たちの人生を豊かにしてくれました。それを目の前で見させていただけたことに感謝しています」と投稿。『パルプ・フィクション』と『ベイビー・トーク』で共演したジョン・トラボルタは、ブルースが「君に何かよいことがあったら、僕自身によいことがあったように感じるよ」と言ってくれる人だったと書いた。M・ナイト・シャマランは、「僕のお兄さん(的存在)ブルース・ウィリスに愛と敬意を捧げます」とツイートしている。たくさんの素敵な映画を、ありがとう!●ブルース・ウィリス1955年、西ドイツ生まれ。2歳でアメリカに移住。『ダイ・ハード』で世界的スターに。代表作に『12モンキーズ』『アルマゲドン』『アンブレイカブル』など多数。元妻デミ・ムーアとの間に3人、現在の妻との間に2人の娘を持つ。エズラ・ミラー、逮捕される『ファンタスティック・ビースト』『ジャスティス・リーグ』などで知られるエズラ・ミラー(29)が、ハワイで警察に逮捕された。カラオケバーで歌っている女性からマイクを奪ったり、別の人に嫌がらせをしたりするなど迷惑行為をしたせいだ。バーのオーナーに何度も注意をされたのに、やめなかったため、警察に通報されてしまった。それだけでは収まらず、保釈された直後には、同じ家に滞在していたカップルから接近禁止命令を出されることになったそう。エズラがカップルの物を盗んだり、恐喝してきたりしたことが理由だとか。2年前にも、彼が女性のファンの首を絞める動画が出回って騒ぎになったことがあった。才能ある若い役者さんだけに、こういう行動は本当に残念。●エズラ・ミラー1992年ニュージャージー州生まれ。『少年は残酷な弓を射る』でブレイク。『バットマンVSスーパーマンジャスティスの誕生』で初めてフラッシュ役を演じる。彼が主役の『The Flash』は来年公開予定。〈取材・文/猿渡由紀〉LA在住映画ジャーナリスト。女性誌編集者(映画担当)を経て渡米。LAをベースに、ハリウッドスター、映画監督のインタビュー記事や、撮影現場レポート記事、ハリウッド事情のコラムを、多くの雑誌や新聞、ウェブサイトに寄稿。米女性映画批評家サークル(WFCC)会員。映画と同じくらい、ヨガと猫を愛する。〈イラスト/高松啓二〉映画をこよなく愛する、30年以上のキャリアを持つイラストレーター。独特で繊細なタッチで描かれた雰囲気のある映画スターのイラストやペーパークラフトで、映画雑誌や書籍の表紙を多く飾る。雑誌、ウェブサイトなどでイラストコラムを執筆中。似顔絵教室の講師なども行っている。
2022年04月29日ドラマの撮影中の阿部寛(’21年)変わらないためには、変わり続けなければならない――。《阿部寛、ホームページ変更を拒否》こんなニュースがYahoo!トップページに掲載されたのは4月8日のこと。同日に行われた映画『とんび』の公開舞台挨拶で、主演の阿部寛を共演の安田顕が「阿部さんは、ご自分の公式ホームページを更新された方が」と彼のホームページをイジったことが発端だ。タイムスリップした印象「阿部さんの公式ホームページは非常に簡素なデザインで以前から話題になっていたものです。安田さんのイジりに対し阿部さんは、“でも、あれ人気だから”と笑顔で変更を拒否。安田さんも “変える必要ないですね(笑)。失礼しました”と、笑顔で引き下がっていました」(スポーツ紙記者)本人が非常に気に入り、変更を拒否する阿部のホームページとは……。「人気がある理由はまずそのデザイン。令和となっては見ることがない、’90年代のインターネット黎明期にあったホームページのデザインが現在に至るまで採用されています。具体的に言うと、阿部さんのホームページは、日本IBMが販売をしていた『ホームページ・ビルダー』というソフトで作られています。異様なまでの騒ぎとなった『Windows95』の発売、それによりインターネットが普及しだした’90年代中頃、ホームページ作成ソフトが世に広まり出しました。そのためプロではない一般人も趣味でホームページを作成する人が増えた。当時多かったホームページのレイアウトが、“テーブルレイアウト”という格子状のレイアウトです。阿部さんのホームページもそのレイアウトで、左端にサイドバーがあり、出演情報や出版情報などコンテンツを選択する枠があります。その隣にメインとなるコンテンツ表示画面があり、格子状に2面のレイアウトとなっています」(ITジャーナリスト)実際にアクセスするとわかるが、阿部寛のホームページを当時を知る人が見たら、少々タイムスリップしたような印象を抱くのではないだろうか。最初はファンが作ったサイトだったさらに阿部のホームページは現代のそれとは違い、写真も非常に少ない。そのためアクセス時の表示速度も早い。SNSではその速度について、《爆速すぎる》《スマホに速度制限かかったけど、楽々アクセスできた》《リンク押す前に開いてるんじゃないかというくらい、目にも止まらぬスピード感》といった“賞賛”の声が上がっている。このように本人も気に入っていて、訪れた人にも人気のホームページ。冒頭のように阿部は変えるつもりはないと話したが、実はこのホームページ、変わり続けてきたものなのだ。「確かにウェブデザインとして阿部さんのホームページのレイアウトは、懐かしさを覚えるものをいまだに使っていますが、時代に合わせて微調整をくり返しています。格子のサイズを変えたり、要素を減らしたり、文字の色の変更、問い合わせに関する文章を英文でも掲載するなど、幾度も調整し、“変わって”きているんです。そしてこれはホームページを運営する上で、レイアウト以上に大切なことだと思いますが、出演などに関する最新情報の更新が非常に迅速です。芸能人のホームページを見ると、SNSで告知すればいいと考えているのか、最新情報の更新が数年前という人はザラにいます。たくさん番組に出演している人でさえそういったことは少なくないです」(前出・ITジャーナリスト)実はこの阿部のホームページ、現在は公式であるが、かつては非公式ホームページだった。「当初はファンの方が作ったファンサイトでした。後に阿部さんの事務所が公認し、公式ホームページとなりました。ちなみに阿部さんだけでなく、同じ所属事務所の名取裕子さんのホームページも同じようなテイストのデザインです」(芸能プロ関係者)老舗の飲食店は人気を継続するために、味を絶えず研究し、時代の嗜好に合うよう微調整を続ける店も多いという。阿部のホームページも、変わらぬ人気を維持していくため、時代に合わせて変わり続けてきたというわけか。
2022年04月28日新田真剣佑4月21日、映画『鋼の錬金術師完結編復讐者スカー/最後の錬成』の製作報告イベントに新田真剣佑が動画メッセージを寄せた。「『鋼の錬金術師』は19世紀のヨーロッパを舞台にした人気漫画で、2017年に実写映画が公開されました。今回は続編で、真剣佑さんは兄を殺された復讐者として主人公と対立するスカーという役。高い戦闘力を持つクールな男で、原作でも人気の高いキャラクターですね」(映画ライター)物語の世界とは逆に、真剣佑は今“復讐者”から集中砲火を浴びせられている。「芸能界に嵐を呼んでいるのが“ガーシー”こと東谷義和氏。“暴露系ユーチューバー”として、城田優さんや綾野剛さんなどの過去の行状を明かしています。東谷氏は芸能界の交友関係が広いため、暴露を恐れている芸能人は多いと聞いていますよ」(スポーツ紙記者)東谷氏はYouTubeチャンネル登録者数が100万人を突破したことを記念し、4月10日には生配信を実施。「真剣佑さんについて、脱税疑惑や、ONE OK ROCKのボーカルTakaさんとのトラブル、ステマ疑惑、沢尻エリカさんとの密会などの爆弾を投下。東谷氏はこの活動を始めた理由が“私怨”であることを明言しています。特に“暴露を防ぐために家族を脅かされた”と東谷氏が語った、真剣佑さんに対する怒りは強い。“おまえは許さない”と徹底追及の構えです」(同・スポーツ紙記者)一方で、真剣佑の事務所はスポーツニッポンの取材に、「(発言には)明らかな虚偽や事実誤認、時系列の矛盾がある」「断固として抗議し、弁護士と相談したうえで早急に法的措置を取る」と反論の姿勢を示している。「伝えたいことがたくさんある」当の真剣佑はといえば、騒動などどこ吹く風。19日にファンクラブ『Macken Family』のタイムラインで、《伝えたいことはたーくさんありますが、皆さんを悲しませるようなことはしてません。なので心配しないでくださいね》とコメントを発表。また20日には、会員限定のSNSで翌日の映画イベントへの動画出演を予告し、《帰ったらすぐファンミやろっ》と“ファンミ宣言”で余裕っぷりをアピールしている。「真剣佑さんは半年に1度ほど会員限定のファンミーティングを開催していて、価格は6000円と強気な設定。それでも、ファンは喜んで“拝み”に行くんです。イベントに合わせて販売されるグッズの売り上げも好調だとか」(芸能プロ関係者)熱心なファンがいるから、暴露にも動じない。「最近は“ガーシー砲”もちょっと失速ぎみ。昔話ばかりですし、タイトルのわりに内容が薄いんですよね。真剣佑さんも、あまり気にしていないのではないでしょうか」(同・芸能プロ関係者)復讐者としては、真剣佑のほうが格上のようだ。
2022年04月26日杉田雷麟撮影/山田智絵「杉田雷麟(すぎたらいる)」は芸名ではなく本名。初見で読める人はいない。「学校の先生も最初は読めませんでした。名前を聞かれて“すぎたらいる”と言っても“?”という反応でした。親からは“雷のように厳しく育つように、麟は漢字が難しいから頭がよくなるように”。あと名字と名前に(語感や表記の)ギャップがあって印象が強いからつけたと聞かされました。テストのときは(画数が多くて)ちょっと面倒くさかったし、習字は名前がふたつの黒い丸になってしまいました。でもいい名前だと思っています。メンタルが強いのは厳しく育てられたからかなと思うけど、頭はそんなによくならなかったです」幼少期からボールを蹴り、中学生まではサッカー選手を目指していた。「高校進学のときに自分のレベルでサッカーを続けていけるのか考えて、役者なら、警察官やほかにもなりたいものになれると思って14歳のとき今の事務所のオーディションを受けました」2017年から芸能活動を始め、翌年スペシャルドラマ『Aではない君と』で殺人容疑者の少年役で注目される。映画『半世界』では主演の稲垣吾郎の息子役を演じてヨコハマ映画祭最優秀新人賞、高崎映画祭最優秀新進男優賞を受賞。NHK連続テレビ小説『エール』や映画『罪の声』『孤狼の血LEVEL2』など話題作に出演し、4月22日公開の初主演映画『山歌(サンカ)』を含めて多くの役をオーディションでつかんだ。「主演と聞いたときは不安もあったし、頑張らなくちゃと力んでいました。でも本読みやリハーサルを繰り返して則夫という役をつかめてきたときに主演の重荷が下りて、意識せずにいつもどおりに自分がやれることをやるだけと思えるようになりました」悔しい思い含めて芝居は楽しい主人公の則夫は、受験勉強のために都会から山奥の田舎にやってくる。そこで山で生きる流浪の民、山窩(サンカ)と出会い、ある事件が起きる。’19年夏に群馬県中之条町の山中で撮影したが、雨に見舞われることが多かった。「1日1回は雨が降っていました。川が増水してセットが壊れたり、車のタイヤがパンクしたり、溝にハマったりしました。気づかないうちにヒルに足の血を吸われていて血だらけになったりもして大変でした。でも巨木の生命力にパワーをもらえて、映画ポスターの“共に、生きろ。”というキャッチコピーを実感できる撮影現場でした」役者の世界に入って5年だが、発見や楽しさは?「思っていたのと違ったのはカメラの後ろに大勢の人がいたこと。テレビや映画を見ていたときには3人くらいで撮っているのかと思っていました。いまは(作品が)大勢のスタッフや関係者に支えられて作り上げられているのがわかって感謝しています。難しかったのは感情を表に出すこと。初仕事のCM撮影のときに紙で指を切って“痛っ”というだけのセリフが、いろんな人に見られていることで気恥ずかしくて言えなかったことをいまでも覚えています。何度もテイク(撮り直し)を重ねて乗り越えるしかありませんでした。その後もいろんな作品でそういう悔しい思いをしたことがあったけど、そういったことも含めて(芝居は)楽しいです。いまでも緊張はするけど自分の殻を破って振り切って演じるしかないなと思います」役者は死ぬまで、いずれは監督も目指す俳優像には亡き大杉漣さん(享年67)の言葉が影響している。「映画『教誨師』( ’18年公開)に主演した大杉漣さんと試写会でお会いして“またやろうな”と声をかけてくれて握手をしてくれました。でも、その半年後に亡くなられて。新聞の訃報記事に大杉さんの“脇でも主役でもどっちでも大丈夫って気概がないといけない。そのなかでどうやって『大杉漣』ってものを残すかが大事”という言葉を読んで考え方がガラリと変わりました。中学生の僕は当時、大きな役をやりたいという思いが強かったけど、その記事を読んでからは大小問わずにどんな役でも印象に残る役者になりたいと思うようになりました。大杉さんの記事はいつも持ち歩いて、僕の原点でバイブルです。(『教誨師』で)共演シーンがなかったのが残念です。役者は死ぬまでできる仕事。いずれは監督もやってみたいです。監督をしながら演者もやりたい。この世界にはずっとい続けたいです」印象的な目力が一層際立った。ガンダムと準備期間親の影響でガンダムと洋画好きに。「子どものころから大好きなガンダムの世界観を、鉄道模型のNゲージに取り入れてジオラマを作るのが夢です。『グリーンマイル』や『羊たちの沈黙』が好きでレクター博士みたいな役を演じてみたいです」12月に20歳になる。「大きな節目だと思っていて、いろいろな役を幅広く演じられるようになると思う。ひとり暮らしも考えていて、19歳はいろんなことの準備期間になると思っています」『山歌(サンカ)』高度成長期の昭和40年。受験勉強のため東京から祖母の家がある山奥の田舎にやってきた則夫は、一方的な価値観を押し付けられ生きづらさを抱えていた。そんなとき既成概念にとらわれず自然と共生する流浪の民サンカの家族と出会い魅せられていく。/杉田雷麟、小向なる、渋川清彦ほか出演/4月22日(金)よりテアトル新宿、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開/(c)六字映画機構
2022年04月22日谷原章介フジテレビ『めざまし8』の視聴率が好調だ。「昨年春から始まった、谷原章介さんがメインキャスターの情報番組です。これまで朝8時台の情報番組は、テレビ朝日『羽鳥慎一モーニングショー』、日本テレビ『スッキリ』の2強時代が続いていましたが、3月の月間平均世帯視聴率は5・4%で、『スッキリ』に並ぶ民放2位タイに。1位は『モーニングショー』の10・6%でした」(スポーツ紙記者)4月に入っても、その勢いは続いている。「地区ごとに視聴率を見ていくと、名古屋では『モーニングショー』『スッキリ』を抑えて視聴率トップの日も。ほかの地区でも、『スッキリ』超えの日が多くあります」(同・スポーツ紙記者)躍進ぶりに、『スッキリ』で2位を争う日本テレビは戦々恐々としているようで……。「3月の月間視聴率を受け、4月から『スッキリ』の総合演出のスタッフを替えたんです。それほど『めざまし8』に強い危機感を抱いているのでしょう」(テレビ局関係者)快進撃の秘密は何か。「谷原さんと永島優美アナが“わかるまで解説”するというコンセプトでニュースに力を入れて扱っていることと、視聴者を包み込むような司会ぶりが評判の谷原さんの存在が大きいでしょう。日本テレビ藤井貴彦アナの『news every.』での優しく語りかける言葉がたびたび話題になりますが、ああいった雰囲気を谷原さんも持っています」(同・テレビ局関係者)そこで、『めざまし8』のチーフプロデューサー・渡邊貴さんに、谷原の魅力について話を聞いた。「谷原さんはいつも、番組と視聴者の間に立とうとするんです。番組の意向もあるけれど、“視聴者に伝えるのは自分だ”という思いを強く持っているので、打ち合わせでは“これだと浅いよね”とか“出口が見つからないよね”と言われることも。視聴者に伝えるからには、なにか1つでもプラスになるようにしたいという思いを感じます」(渡邊プロデューサー、以下同)ニュースにコメントをする立場として、こんな努力も。「何事も多面的に見るようにしているんです。“僕はこう思うんだけど、どう思う?”と、ご自身の考えがありながらも、周囲にも意見を求めています。若いスタッフにも“僕なんかもうおっさんなんだけどさ、これどう思う?”と声をかけているようです」また、谷原の行動は“働き方改革”にもなっている。「スタッフとの雑談では、ざっくばらんに“昨日本当に大変でさ~”などと家庭の話題になることも。お子さんの入学式があった日は、オンエアのあとにダッシュで帰って出席されていました。谷原さんが家庭を大事にしているおかげで、僕らスタッフも仕事を調整して子どもの学校行事に参加しやすくなりました(笑)」ワークライフバランスが充実して、さらによい番組づくりができるかも!
2022年04月22日都内私立小学校の入学式にやってきた向井理と国仲涼子(2022年)桜が咲き誇る中、期待に胸躍らせる子どもたちが学び舎の門をくぐる─。ありふれた光景だが、芸能人の親子だとドラマのワンシーンのよう。「都内の私立小学校の入学式に、向井理さんの姿がありました。横には奥さんである国仲涼子さんも。ふたりの間に挟まれて、可愛らしいお子さんがニコニコな笑顔で。国仲さんは、ほかのお母さんたちとも気さくに会話をしていましたね」(保護者のひとり)高身長の向井は、集まった親子たちの中でも、ひと際目立っていた。「向井さんは落ち着いた色のストライプのスーツを見事に着こなしており、きちんとネクタイもしていました。国仲さんはシンプルなデザインのレザーバッグを手にし、耳にはパールのピアス。典型的な入学式ファッションですが、やっぱりオーラを感じましたね」(同・保護者)中山エミリ・飯沼誠司夫妻の姿も向井と国仲の長男は、かつて森高千里や松嶋菜々子ら多くの芸能人夫婦が子どもを通わせた“セレブ幼稚園”を先月卒業。晴れて名門私立の小学校に入学した。この入学式には、ほかにも芸能人親子が出席。「中山エミリさんと夫の飯沼誠司さんがお子さんと一緒に来ていました。中山さんは黒い服の上に黒のトレンチコートをオシャレに着こなしていましたね。手には黒レザーでゴールド金具のバーキン。飯沼さんはスリーピースで、胸には白のチーフ。セレブ感がありましたが、校門の前で楽しそうに写真を撮っている様子は、ほかの家族と同じでしたよ」(別の保護者)中山は最近のインタビューで、《娘が周りから愛されるような子になってくれるように、小さいうちにマナーだけはしっかり学習させたい》と語っていたばかり。この日も出会った人に丁寧な挨拶をきちんとさせていた。「中山さんは、幼稚園から中学校まで私立に通っていたそうです。学生時代について“今でも宝物”と話していますから、娘にも私立の小学校に進んでほしかったのでは。中山さんの家族はみんな芸能の仕事をしているので、娘さんがいつか芸能界に進むことも視野に入れているのかもしれませんね」(スポーツ紙記者)ジャケットもバッグもエルメス別の日、有名幼稚園の入園式に現れたのは、染谷将太と菊地凛子。「染谷さんは紺色のシンプルなスーツに青系のネクタイ。普通の若いパパに見えましたが、菊地さんは目を引きましたね。ジャケットもバッグもエルメスで、ハリウッド女優は貫禄が違います」(式に参加した保護者)’15年に結婚したふたりは11歳差。染谷のひと目惚れだったという。「年齢差を感じさせない夫婦仲で、今でもラブラブです。テレビで子どもの話はしませんが、染谷さんはお子さん思い。菊地さんが仕事でいない日は子どもにつきっきりのイクメンだそうです」(前出・スポーツ紙記者)門出の日、“晴れコーデ”に身を包んだ芸能人パパ・ママたちは、愛する子どもの成長を願って飾らない笑顔を見せていた。
2022年04月22日市川海老蔵《最初に麻耶さんの動画を観た時、何が起こっているのか俄に理解できませんでした》4月21日発売の『週刊文春』で、ついに市川海老蔵が沈黙を破った。同誌の130分にわたる直撃取材に応じ、小林麻耶と夫・國光吟氏との間に起きたトラブルの“真相”を明かしたのだ。発端は3月10日、國光氏が自身のブログで麻耶と離婚していたことを明かし、句読点を一切使わない4000字に及ぶ文章を投稿。その中で《堪忍袋ももうきれそう》と、海老蔵に食ってかかったことに始まる。そして同月21日、夫のYouTubeチャンネルに登場した麻耶が、次々と動画内で海老蔵の醜聞を暴露していったのだ。中でも「麻央ちゃんの病室で競馬を楽しんでいた」との闘病中だった元妻・麻央さんを蔑ろにするような告発は、たびたび愛を口にしていた海老蔵からは想像できない、信じがたい悪態ぶりだがーー、「麻耶ちゃんの暴露内容は“だいたい合っていた”という印象ですね」と苦笑いするのは、文春記事を一読したワイドショー・芸能デスク。「もちろん、海老蔵と麻耶ちゃんの捉え方の食い違いや、多少の勘違いもあったのでしょう。それでも、彼女が“海老蔵に襲われた”などと訴えた話にも“誤解を招いた”と表現するなど、根幹はあながち間違いとも言えなかったということ。また『女性セブン』にキャッチされた“パパ活”疑惑や、再婚についても言及。もともと物事をハッキリいうタイプですが、まさに“完オチ”といった様相」「謝罪だけでは許さない」和解の条件とは3月31日に麻耶がブログで明かした、“海老蔵からの謝罪”も事実だった模様。なんでも、まず麻耶にLINEで連絡して謝罪し、その後に夫婦と知人男性の3人と対面してあらためて謝罪の意を示した海老蔵。これで和解と思われたが、そうはいかずーー。当初は謝罪を望んでいたはずだったが、《謝罪だけでは許さない》と和解条件を提示してきたという麻耶と國光氏。その条件というのが、海老蔵のYouTubeチャンネルに彼らを出演させること、そして公開謝罪をするというもの。その場で「返事が欲しい」という2人に対し、「持ち帰らせてほしい」と何とか保留という形で納得させた海老蔵。しかし、彼は条件を飲まなかったのか、またも苛立った様子でブログでの“口撃”を再開させた麻耶だった。「一聞すると、それで“悪夢が終わるなら夫婦をYouTubeに出してやればいい”と思うでしょう。でも、海老蔵は何としても避けたかった。彼にとって、このYouTubeチャンネルは市川宗家、そして歌舞伎界に関わる重要なコンテンツなんですよ」とは、歌舞伎界に精通する芸能リポーター。海老蔵がチャンネル開設をしたのは2020年6月のことで、本来ならば、この時点で彼は「十三代目市川團十郎白猿」、そして長男の勸玄くんは「八代目市川新之助」として襲名公演の舞台に立っているはずだった。「コロナ禍で延期されたわけですが、いつ襲名が決定してもいいように先行して『EBIZO TV 市川團十郎 白猿』のチャンネル名にしたのです。先祖代々引き継いできた名跡『市川團十郎』の名がつくものに、それが例えYouTubeであろうと“汚点”を残すわけにはいかない。その時期未定だった襲名披露も、年内実現の予定で進められているといいます。これまでダンマリだった海老蔵が口を開いたのは、“きれいな身”で、騒動をクリアにさせてから臨みたい思惑が見えますね」(前出・芸能リポーター)“家族だけのアルバム”でもあるYouTube1度でも動画を投稿してしまえば、仮に削除した際には夫婦から再び攻撃される恐れもある。彼ひとりの趣味で運営するYouTubeではないだけに、おいそれと麻耶らを出演させるわけにはいかない事情があるようだ。また、日々の家族の姿を公開しているYouTube。仕事面だけでなく、勸玄くんや長女の麗禾さん、そして亡き妻のためにも“守るべき場所”なのだとか。「過去の動画を含めて唯一、“コラボ”企画としてヒカキンが登場しているだけで、お店のスタッフなどを除いて、メインで出演しているのは海老蔵と子どもたち3人だけ。それこそ、今なおブログも同様に、動画でも“麗禾ちゃんの顔出しはしない”との麻央さんとの約束を守り続けているんですよ。まるで、天国にいる彼女に子どもたちの成長を見せるために記録する、“家族だけのアルバム”なのかも」(同・芸能リポーター)文春の取材では《麻耶さんはいつまでも麻央の姉。今でも家族だと思っています》と結んでいた海老蔵だが、“本当の家族”としてはもう見ていないのかもしれない。
2022年04月21日