「資金」について知りたいことや今話題の「資金」についての記事をチェック! (1/3)
「老後資金は2千万円、いや4千万円不足する」などの言説が飛び交い、お金の不安を抱える方が多いでしょう。ですが実際は、それほど心配しなくて大丈夫。それを伝えたくて『65歳からは、お金の心配をやめなさい老後の資金に悩まない生き方・考え方』(PHP新書)を刊行しました。そもそも老後2千万円問題は、2017年の家計調査で「夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦無職世帯」の月約5万5千円の赤字が発端です。そのままの家計で95歳まで生きると、月5万5千円×12カ月×30年=約2千万円に赤字が膨らむという計算です。ただデータは年ごとに変わります。たとえばコロナ禍の2020年は自粛の影響か月1千円ほどの黒字で、2023年は月約3万8千円の赤字。基となるデータが違うと30年分の試算は大きく変わります。そのうえ、こうしたデータは世間の平均値で、わが家の実態を表しているわけではありません。さらに、最近は働く高齢者が増えました。65~69歳の男性の61.6%、60~64歳女性の63.8%が働いているという調査もあります(2023年、総務省)。つまり、「高齢夫婦の無職世帯」が減る昨今、基準が時代と合っていません。ましてや「4千万円」は3.5%もの物価上昇率が20年続くという途方もない仮定に基づくもの。ありえない数字なのです。私には、官民挙げて老後資金の恐怖をあおり“貯蓄から投資へ”誘導しているとしか思えません。■医療費は夫婦で約200万円、介護費は1人約600万円高齢者の多くは住宅ローンを完済した持ち家に暮らし、教育費も終了。生活費は、年金と少し働いた収入でまかなえるでしょう。問題は医療費と介護費ですが、これらはさまざまなデータから平均値がわかります。医療費は高額療養費制度が利用できますから夫婦で約200万円、介護費は1人約600万円と考えましょう。夫婦2人だと1千400万円、余裕をみて、死ぬまで1千500万円あればOK。これなら、退職金などで用意できる家庭が多いのではないでしょうか。「年金の目減り」と恐れる方もいますが、年を重ねると使うお金が減るものです。すでに年金を受給中の世代は、今後、多少の目減りがあっても問題ないでしょう。たとえ年金が「70歳から支給」になっても、経過措置を設け時間をかけて移行するはず。もうすぐリタイアという世代も大丈夫です。それでも老後資金に困ったら、持ち家を売ればいいのです。相続したとしても、子どもは実家に住むでしょうか。家は大切な財産ですから自分のために使いましょう。ただし、老後資金を危険にさらす落とし穴には注意してください。たとえばサブスク。利用頻度が減ってきたらすかさず解約を。また、健康食品やサプリに頼りすぎるのもNGです。孫の教育費支援も本当に必要かよく考えてください。お金の心配を手放して、老後は「時間がある」というぜいたくを満喫してほしいと思います。
2025年03月21日結婚資金を貯めるにはさまざまなところで節約するのも大事ですよね。今回は、大人気マンガシリーズ、うみ(@umi.comic)さんの実体験に基づき描かれた『トンデモ男と婚約破棄した話』をお届けします。彼氏と結婚したい……幸せな家庭を築くことを夢見るうみさん。彼氏のノブから「来年には結婚したい」と話があったもののなかなかプロポーズされず喧嘩になります。しかしそれがきっかけとなり、結婚式場で見積もりをとったうみさんたちは高額な費用に驚愕。海外挙式はノブのお兄さんにお願いし、国内は高級レストランでパーティーを開きたいとノブが言い始め……。先行きが不安……少しでも節約しないと……思い立ったら即行動……彼ママに話すと……何か策がある……?結婚資金を貯めるため、一人暮らしをやめて実家に戻ろうとするうみさん。しかしそれを聞いた彼の母親が口を出してきて!?(MOREDOOR編集部)(イラスト/@umi.comic)※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点のものになります。
2024年07月29日今回は、物語をもとにしたクイズを紹介します!クイズの解答を考えてみてくださいね。イラスト:エトラちゃんは見た!結婚資金を使い込まれたワケ主人公は婚約している彼と一緒に結婚資金を貯めています。しかしあることに夢中になり、遊び出した彼。主人公や周りの人が注意しますが、彼は聞く耳を持ちません。彼を注意する人たち出典:エトラちゃんは見た!使い込まれた結婚資金出典:エトラちゃんは見た!とうとう彼は結婚資金まで使い込んでしまいます。「ねぇこれ、何?」と通帳を見せ、彼に使途を尋ねる主人公。ここでクイズ彼は結婚資金を何に使っていたのでしょう?ヒント!事の始まりは、彼が行った飲み会の二次会でした。結婚資金を使った先は出典:エトラちゃんは見た!正解は…正解は「お気に入りの女性がいる店に貢いでいた」でした。彼は二次会で行った店で働いていた女性を気に入ります。そしてその店に通いつめ、結婚資金をつぎ込んだ彼。まさかの理由で結婚資金を使い込まれ、顔面蒼白になる主人公でした。※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点でのものになります。※こちらのお話は体験談をもとに作成しています。(愛カツ編集部)
2024年05月16日当時付き合っていた彼と、結婚に向けて2人で資金を貯めることになりました。結婚資金を貯金するための銀行口座を作り、それぞれ毎月決まった額を入金することにしたのですが……。 結婚資金を貯めることに結婚資金を貯めるにあたって、彼から共同の銀行口座を作ろうと提案されました。それぞれ決まった金額をその口座に貯めていくことに決まり、通帳の管理はしっかり者の彼に任せることに。 それから半年ほど過ぎたころのことです。私はそろそろ結婚式や新居について具体的な計画を立てたいと思い始めていたので、彼にどれくらい貯金が貯まっているか聞いてみました。 通帳を管理する彼が…毎月それなりの金額を入金していたので、順調に貯蓄ができていると思っていた私。今後のことを想像するとうきうきした気分になります。 しかし、彼は「ちゃんと貯まっているよ」とは言ってくれますが、具体的にいくら貯まったかは教えてくれず、なかなか通帳を見せてくれません。なんだか後ろめたそうな彼の様子を見て、私は嫌な予感がしました。そして、無理やり通帳の中身を確認すると……なぜか数万円の出金記録がいくつかあります。 どういうことか彼を問いただすと、観念したのか「実はパチンコに使ってしまって……」と告白。なんと、彼は2人の結婚資金をギャンブルに使っていたのです。 彼は、金銭感覚がしっかりしていて真面目な人だと思っていました。ギャンブルをすること自体は悪いことではないのかもしれません。けれど、結婚資金のための貯金に手をつけていたことは許せませんでした。 彼のことが信じられなくなってしまい、最終的に結婚の話はなくなり彼とは別れることに。とてもショックな出来事でしたが、結婚前に彼の一面に気づけてよかったと思いたいです。 著者/雪田みゆこ作画/ちゃこ ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように! イラスト制作者:マンガ家・イラストレーター ちゃこ
2024年02月01日皆さんは、大きな買いものをするために購入資金を貯めた経験はありますか?今回は「戸建ての購入資金を貯める主人公」にまつわる物語とその感想を紹介します。イラスト:エトラちゃんは見た!ボロアパートに住む妻と2人で暮らす主人公。戸建ての家の購入資金を貯めるため、妻とボロボロの激安賃貸アパートに住んでいました。住み始めて2年ほど経過したある日「だいぶ貯まってきたな~」と貯金を確認していると、突然電話がかかってきて…。父からの電話出典:エトラちゃんは見た!電話の相手は父からでした。父は「戸建ての家を一軒持っている」と言い、主人公夫婦に住まないかと提案します。しかし詳しく話を聞くと、父が持っている戸建ては築30年でろくにメンテナンスもされていないと言うのです。父の提案に主人公は「建売を買う予定なんだよ」と言って断ろうとしますが…。父は「その家に住んでくれるなら家賃をタダにしよう」と言い、その分を建売を購入するための貯金に回してはどうかと提案してきたのです。不敵な笑みを浮かべながら話す父親を怪しく思ったものの、主人公夫婦は結局その家に住まうことにしたのでした。読者の感想主人公夫婦には条件のいい話ですが、父が不敵に笑った理由が気になります。引っ越してから何かトラブルが起きなければいいのですが…。(40代/女性)「家賃がタダ」と聞くととてもいい話に聞こえますが…。主人公たちがトラブルに巻き込まれないといいのですが、父の企みが何か気になります。(20代/女性)※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点でのものになります。※実際に募集した感想をもとに記事化しています。※こちらのお話は体験談をもとに作成しています。(愛カツ編集部)
2024年01月23日自民党安倍派(清和政策研究会)の政治資金パーティーでの裏金問題は、大臣経験者クラスのキックバック不記載や訂正などが次々と報じられている。いったい、政治資金パーティーをめぐるお金の流れの、どこが「違法」と指摘されているのか。「政治資金パーティーはズバリ『お金集め』が目的です。ノルマ以上に集めたお金が派閥からキックバックされ、集めた議員のところに戻ることは、違法ではありません。しかし、いくら収入があり、いくら派閥に納めたのか、また、派閥から寄付としていくら振り込まれたのか、つまりキックバックの金額などが、キチンと政治資金収支報告書に記載されなければならないんです。今回、裏金問題となっているのは、所属議員が政治資金パーティーで得た収入が実際にいくらだったのか、またいくらキックバックがあったのかが、政治資金収支報告書に不記載だったことが問題視されているんです」(全国紙政治部記者)たとえばある議員が派閥から求められているノルマ100万円を上回る150万円を集めた場合、派閥に150万円振り込み、派閥から後に50万円のキックバックがあることが、収支報告書で明記されていれば、違法性はないという。しかし、実際は150万円集めたのに、ノルマの100万円しか納めた記録がなく、派閥からのキックバック50万円分が不記載であれば、100万円の収入しか存在しなかったこととなり、50万円が裏金となるのだ!「こうして実質『浮かせた』裏金は、何に使われようと、誰にもわかりようがないお金になります。地元などで事業を有利に進めたい支援者は、派閥のパーティー券を高いお金で買い、派閥の所属議員は地元自治体議員などに、裏金を元手にお金を渡して地元での政策を優位に進めることもできる。これは裏金の使い方のほんの一例ですがね」(前出・全国紙政治部記者)岸田首相は党幹部に各派閥の政治資金パーティーを自粛するよう指示したが、各社の世論調査で内閣支持率は20%を割り込んで危機的状況を迎えており、焼け石に水の様相だ。
2023年12月20日政治資金パーティーが裏金作りの温床となっているということが取りざたされている。こんなことがまかり通ってきたのだとすれば許せないが、そもそも私たちは、政治資金パーティーそのものが、どんな実態のパーティーなのか、なにがおこなわれているのか、さっぱりわからない。そこで、著書に『ドキュメント 候補者たちの闘争 選挙とカネと政党』(岩波書店)などがある元衆議院議員でジャーナリストの井戸まさえさんに、政治資金パーティーの知られざる中身について、詳しく聞いた。「これは私が2018年に、ある自民党衆議院議員に取材した内容です。ある派閥では、パーティー券1枚20,000円として『期数(キャリア)×50枚』をノルマとしていました。つまり2期生であれば、20,000円×2期×50枚=2,000,000円がノルマとなります。そのノルマ以上を売れば、ノルマ以上の分は売った所属議員の取り分となるというのがキックバックです」そんなキックバックを、収支報告書に記載しないことで“裏金”にする慣習が横行していた疑惑の筆頭が安倍派なのだ。その安倍派をはじめ各派閥の資金集めパーティーは、一流ホテルなどの大宴会場で開催されることが多いという。「派閥主催のパーティーには、派閥の議員が出席します。一大勢力である安倍派のパーティーには、別派閥に所属する首相が来たりもするでしょう。100人規模で議員が参加して、そこに各議員が呼んだ、つまりパーティー券を買ってもらった人が来ますので、最低1,000人規模の大会場が必要です」ちなみにパーティーの名称は『○○会懇親の集い』『○○会と語る会』など、さまざまであるという。そしてパーティー券は、イベントチケットのような券に、次のような但し書きがついている。「券の下の部分などに《この会は政治資金規正法第8条の2に規定する政治資金パーティーです》と必ず明記しています。これが告知義務であり、ここでの売り上げには消費税がかからなくなります」そのパーティーとは、私たちの想像する結婚式や記念式典など、華やかなパーティーのように、豪華なお料理も出るのだろうか。「バブルのころは、それこそ大物政治家の政治資金パーティーでは、老舗の高級寿司店がコーナーを出してお寿司が出たりしたなんて豪華なこともありました。ただ、派閥の政治資金パーティーは1,000人規模の出席者なので、ビュッフェ形式のお料理にしても、すぐになくなってしまいます。現在では、ローストビーフが出ることはあるけれど、結婚式のようにフォアグラが出るなんてことは、まずないと思います。とても料理が参加者全員に行きわたるようなパーティーではありませんし、パー券を購入して入場された方も、料理を食べるのがメインではありません。チケットの20,000円分が、料理で元が取れるわけではないんです」年配議員や地方の有力者なども来るパーティーなどとなると、新人議員や女性議員がお酌をさせられたりなんていう“アルハラ”的な行為はないのだろうか。「女性議員がお酌をして回らなければいけないということは、政治資金パーティーにおいては見かけません。というのは、かつては政治資金パーティーというと、お酌などの要員である女性コンパニオンが派遣されていたんです」えっ?それは初耳です!「主催者である派閥が、あらかじめホテル側に依頼して、集められた女性などが、政治資金パーティーに派遣されるという流れでした。白いブラウスに赤いボディコンシャスなロングスカートという姿の女性たちです。彼女たちが水割り、ウーロン茶などを、入場者に手渡します。というのは、大臣など来賓の話が前にありますので、乾杯までが長いですから、コンパニオンがお酒を手渡して、場を持たせているのです」では、所属議員は地元の有力者やその関係者たちと、延々と名刺交換をしているのだろうか?「名刺交換は、たとえば大臣クラスが来賓や出席者となると、彼の前には行列ができます。地方から来る人などは、そういう『推し』の政治家に会うのが目的で来る人も多いですからね。所属議員は、そんな有力者や後援者などの間を持たせる役割であり、大臣の前で並んでいるときのお供をしたりします。そして、大臣の前では有力者を紹介し、有力者には大臣のことを紹介することで、手柄を立てる。つまり『おもてなし』する側に徹します。所属議員がパーティーのお料理を食べている暇はありませんし、食べていたらヒンシュクを買うでしょうね。ほかにも政治資金パーティーには、東京なら銀座、赤坂、大阪なら新地などのクラブのママも参加したりします。お店は、所属議員がよく接待で使う店であり、ママは議員に呼ばれてパーティーに出入りします。地方から来た支援者などを、パーティー終了後に自分の店で二次会としておもてなししたりするんです」どれだけ支持率が下がろうと知ったこっちゃないが、せめて法律だけは守ってもらわないと……国会議員どころか、ひとりの人間としての問題なのだ。
2023年12月20日今回は、物語を元にしたクイズを紹介します!クイズの回答を考えてみてくださいね。イラスト:モナ・リザの戯言自分勝手な夫の衝撃行動主人公はマイホーム資金を貯金するため、普段から節約を心がけています。しかし散財癖がある夫は、家族の貯金を勝手に使ってしまうことがありました。ある日主人公は、夫が勝手に義両親に旅行をプレゼントしたことを知り…。なんで勝手に!出典:モナ・リザの戯言主人公は勝手に貯金を使った夫を問い詰めることに…。すると夫は思わぬ反応を見せました。問題さあ、ここで問題です。マイホームの建設のため節約している主人公。しかし、夫が勝手に貯金を散財します。主人公に注意をされた夫の反応とは?ヒント夫は主人公に対して悪いと思っていないようです。みなさんは答えがわかりましたか?正解は…出典:モナ・リザの戯言正解は「逆ギレ」でした。その後、夫は「親孝行に金を使うのは当然だろ!」と怒り出します。自分勝手すぎる行動に言葉も出ない主人公なのでした…。※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点でのものになります。※この物語はフィクションです。(lamire編集部)
2023年11月15日止まる気配のない物価高。老後資金はますます不可欠になっていくが、すでに還暦を迎えた私は手遅れなの?じつは60歳からでも努力次第でどうにかなるかもーー。■資産形成には新NISAを活用しよう「いまや投資はやらないとまずい時代です。金利0.002%の定期預金では、物価高に負けて資産はどんどん目減りしていきます」そう話すのは『定年後でも間に合うつみたて投資』(KADOKAWA)の著者でファイナンシャルプランナーの横山光昭さん。人生100年時代、自分の寿命より先に、資産が底をついたら……。老後破綻は恐怖だ。だからこそ、長生きする分、金融資産の寿命も自分で延ばす必要があるという。「今後もインフレは続くでしょう。60代を迎えた人も、インフレ率より高い3~5%の運用を目指しましょう」(横山さん、以下同)そんなに簡単じゃないのでは?「私がおすすめするのは新しいNISA制度を使ったつみたて投資です。毎月積み立てる仕組みを作ればほったらかしでOK。知識がなくてもやりながら学びましょう」2024年から始まる新NISAは、非課税での保有期間の無期限化や、非課税限度額の引き上げなど、かなり使い勝手のよい制度だそう。■貯金と投資で331万円の差が出るつみたて投資は、投資期間が長いほど投資で得た利益を次の原資に組み込んでさらに運用する「複利」がメリットだが、素人に3~5%での運用は可能なのか。「私は、日本ならTOPIX、米国ならS&P500指数などの代表的な指数と同じ値動きを目指すインデックスファンドでのつみたて投資をおすすめしています。これらの過去20年の実績を見ると、3~5%の運用は難しくありません。もちろん波はあるので、数年程度だとマイナスもあるでしょう。ただ10年を超えると負ける可能性はかなり低いです」長い投資期間が必要なら、中高年には不向きなのではないだろうか?「60歳から始めても80歳までで20年。その間2万円ずつの貯金では、ほぼゼロ金利で480万円ですが、投資して5%で運用できたら20年間で811万円を見込めます。その差は331万円です」仮に毎月5万円を積み立てられたら、貯金だと1千200万円だが、5%運用なら2千29万円になる可能性も。以前「老後2千万円不足」と言われたが、60歳から2千万円が作れるのは朗報だろう。はたして、どう始めればいいのだろうか。「まず、目標額を決めましょう」毎月の生活費30年分に、介護費用などの特別費を1千万円上乗せして、総支出額を計算する。いっぽう収入は、労働収入のほか公的年金や退職金、これまでの貯蓄などをすべて足し合わせる。収入合計から支出合計を差し引けば、老後資金の不足分がわかる。これを投資目標とするのだ。「手元には生活費1年分と、車の買い替えなど直近で使う予定のある費用を残し、それ以外はすべて投資に回しても構いません。基本的には毎月の収入の6分の1を投資に回すのがおすすめ。表の商品などを継続して買っていきましょう」たとえば夫の収入が月20万円、妻が月10万円なら世帯収入は30万円。6分の1にあたる5万円を投資に回す。年金を受給し始めてからもできる限り働き、投資額を捻出しよう。だが、高齢になって以前のように働けなくなったら……。「思っていた以上に生活が厳しいなら、家計を見直してムダを削りましょう。それでも厳しい場合は、退職金や貯蓄から捻出するか、投資額を減らしてもいいでしょう。ただし投資をやめてはだめ。少額でも続けることが大切です」退職金はどう投資する?「全額を一気に投資につぎ込んではいけません。いくら大金があっても、複利のメリットが生きるつみたて投資での運用が◎です」■利回り以内の取り崩しで老後資金は減らない20年投資を続けたあとの現金化のやり方は?「介護施設への入所などで資金が必要なときや、ムダ遣いを減らしても生活費が苦しくなったときなど、必要なタイミングがきたら少しずつ取り崩します。『積み立ては2万円、5万円といった定額で、取り崩しは4%、5%といった定率で』がセオリーです」5万円ずつ積み立て、約2千万円の資金がある人が、年4%取り崩すと、初年は80万円受け取れる。約800万円の老後資金なら4%だと32万円、5%だと40万円を手にすることに。取り崩した残りは、その後も運用を続けます。これまでどおり5%で運用できれば、5%以下の取り崩しなら資産は減らない計算です。5%より多く取り崩したとしても、運用でかなりカバーされ資産が長持ちするでしょう」絶対にやってはいけないのは、取り崩すタイミングですべて売却して預金に移してしまうこと。「ほぼゼロ金利の銀行預金がいかにもったいないかわかるでしょう。定年世代はまだ間に合います。新しいNISAを待たず、今からすぐに始めるといいでしょう」つみたて投資で、長生きに耐えうる「減らない資産」を作ろう。
2023年08月07日「老後資金は、受け取り方によって、手取りに大きく差がつくことがあります」そう警鐘を鳴らすのは『親の終活 夫婦の老活』(朝日新聞出版)の著者でファイナンシャルプランナーの井戸美枝さんだ。老後資金は銀行預金などに加え、個人型確定拠出年金(iDeCo)や少額投資非課税制度(NISA)などを利用する人が多い。また退職金は、自分で運用する企業型確定拠出年金(企業型DC)を導入する企業も増えている。「しかし、どのように受け取るかの出口戦略を考えていないと、制度利用にかかる手数料を無駄に払ったり、税金の控除枠を使えなかったりして、本来受け取れる金額よりも手取りが減ってしまう可能性があるんです」(井戸さん)そこで今回は、損をしない資産の取り崩し方を教えてもらった。老後資産を取り崩すうえで、まずポイントとなるのが「年金の受け取り開始時期」だ。「女性は夫に先立たれた後の生活を第一に考えなければなりません。夫が会社員で、妻は専業主婦かパート勤めという夫婦だと、妻自身の年金は基礎年金がほとんど。夫の死後は妻の基礎年金と遺族年金しか受け取れず、生活できなくなるケースがあります。妻の年金はできるだけ長く繰り下げて、受給額を増やしましょう。最長の10年繰り下げれば、受給額は84%もアップします。国民年金だと満額なら月額約12万円になるんです。今回は、その前提に立って、どう資産を取り崩していけばよいかを解説していきます」(井戸さん)■50代のうちに保有資産の見直しを取り崩しの順番のポイントは、手数料がかかるもの、利率の低いものから崩していくことだ。「60歳以降、夫の年金が支給されるまでや妻の年金を繰り下げている間など、生活費の不足分は老後資金を取り崩し補塡しますが、基本的な取り崩しの順番は、(1)超低金利なうえ、利息に税金がかかってしまう預金(2)運用中に口座管理手数料などが必要な企業型DCやiDeCo(3)’24年から運用益非課税の投資を無期限に行えるNISAの順に使うのがいいと思います」(井戸さん)ファイナンシャルプランナーの山口京子さんも、「NISAは最後」と口をそろえる。「必要なタイミングでいつでも売却できるのがNISAのメリット。ただし高齢になったら、債券中心などリスクの低い運用を心がけるといいでしょう」(山口さん)具体的に、各年代で行うべき資産管理を見ていこう。「50代のうちに、NISA枠以外の株式や投資信託などのある方は、少しずつ解約しNISAに移していきましょう」(井戸さん)資産の中身の見直しも必要だ。「退職が近づいたら、企業型DCやiDeCoの中身を債券などの安定資産多めにシフトを。株価が暴落しても安心です」(山口さん)また、生活自体も定年後を見据えて徐々にコストカットしたい。■iDeCoは年金型か一括受け取りか多くの会社員は60歳で定年を迎え退職金を受け取るが、企業型DCやiDeCoは掛金の拠出が終わっても運用を続けることができ、受け取るタイミングは75歳までの好きな時期を選べる。また、受け取り方も一括か年金型による分割かを選ぶことができるが、井戸さんのおすすめは、定年退職時に退職金とともに一括で受け取ることだという。「iDeCoや企業型DCは、一括で受け取ると控除枠が大きい退職所得控除を利用することができるため、納税額を抑えることができるのです」「退職所得控除」の計算式は以下のとおり。▼勤続20年未満の場合退職所得控除=勤続年数×40万円▼勤続20年以上の場合退職所得控除=800万円+(勤続年数―20年)×70万円▼納税額の計算式納税額=(退職金-退職所得控除)×1/2×所得税率企業型DCやiDeCoと退職金を同時に受け取る場合は、勤続年数と加入年数を比べ、長いほうの年数が採用される。「企業型DCやiDeCoは比較的新しい制度なので、今の50代だと多額になる方は少ないと思います。退職金と合算しても退職所得控除の額を大きく上回らないなら、退職金と企業型DC、iDeCoを60歳で一括受け取りにするのがお得になりやすいでしょう。年金型で受け取る場合は公的年金等控除を利用しますが、公的年金とiDeCoなどの合算額が多くなると税率が高くなるだけでなく、社会保険料も高くなってしまう場合があるのです。口座管理手数料もかかります」(井戸さん)ちなみに、退職金の受け取り時期を65歳まで伸ばせる人の場合、60歳でiDeCoを一括で受けとり、65歳で退職金を受け取ると退職所得控除を最大限活用することができる。崩した退職金などはハイリスクな投資には回さず、まずは預金にしよう。老後資産は減らさないことが大切だ。「今後使う予定の資金をシミュレーションしたのちに、すぐに使ない資金は個人向け国債(変動10年)を買うのも一案です。国債は1年たてば換金できますが、売却のハードルを高く感じて満期まで保有する方が多いので、老後資金を長持ちさせる効果もあります」(井戸さん)■不足分の取り崩しは預金を使用する山口さんによると住宅ローンは金利が低いため、退職金で完済する必要はないとのこと。「残ったローンは退職金の一部で繰り上げ返済することで毎月の返済額を減らして、60歳以降の再雇用による給与から払うのがよいでしょう」60歳以降雇用延長で働いても、給与はそれまでの半分程度という人も多い。また、65歳以降も、夫の年金だけでは生活費が不足することもある。その場合も、計画的に預金から補填しよう。「預金が少なくなってきたタイミングでは、債券やNISAなどの残りの資産を取り崩します。いざというときのために生活費1年分、約300万円の預金は残しておくのが◎です」(井戸さん)老後資金は賢く受け取り、最大限活用してバラ色の老後生活を!
2023年05月24日パートナーの浮気発覚がキッカケで、より大きな問題が浮き彫りになるケースも多いようです。もし信頼していたパートナーが娘の進学資金で“パパ活”をしていたら……?今回は、ミヤコさんが経験したパパ活夫との戦いを、sayoraさん(@sayora7311)が描いた人気漫画『まさか夫がパパ活を…』から、衝撃シーンの展開を予想していただく漫画クイズをお届けします!夫のパパ活を責める妻……夫が娘の進学資金で“パパ活”をしていると知り、その真偽を問い詰めたミヤコ。お金を引き出した理由について『小遣いが足りなかったから』と誤魔化す夫に、彼女はこれまで集めた証拠を突きつけて……?動揺する夫に畳みかけ……ここでクイズです!この後夫は、自分がパパ活に手を出してしまった理由を話します。その理由とは、一体どんな内容だったでしょうか?ヒントとして夫は、出産を機に変わってしまったミヤコへ不満を抱いていたようです……。夫の言い分とは?正解は「レスだったから」夫がなぜ“パパ活”に走ったのかを知り、夫婦で解決しようと夫に歩み寄ったミヤコ。その後夫婦仲が戻り、新婚気分を味わうミヤコでしたが、娘から「夫が知らない人にパパと呼ばれていた」と告げられるのでした……。こんなときどうする?育児をキッカケに夫婦の時間が取れなくなった妻と、そんな妻の態度に不満を抱いていた夫、これは難しい問題ですね……。その後のお話でミヤコは、自分の過去の行いを反省し、夫へと歩み寄る選択をします。あなただったら、こんなときどう対処しますか?(MOREDOOR編集部)(イラスト/@sayora7311)※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点のものになります。
2023年04月30日※この物語は実話をベースにした創作ストーリーです。登場する人物はフィクションです。■前回のあらすじサトウさんとの電話を切った後、でもやっぱり退職したのが昨日だったことが気になった私。そこで会社に電話すると「昨日付で退社した」と言われ、サトウさんは嘘をついていないんだと安心するのでした。■1回目返金日の前日、それは起こった…!■持ち逃げってどういうこと?1回目返金予定日の前日、サトウさんから電話が…。それは、サトウさんが運用仲間に全資金を持ち逃げされたというショッキングなお知らせでした。しかし、相手の顔が見えないのでなんとも言えませんが、サトウさんの様子が切羽詰まっていなくて…、このとき初めて、サトウさんの悪意を感じたのです。そして「これは嘘だ」と一瞬確信したものの、私の頭に「もし本当だったら…?」という問いかけが浮かぶのでした。次回に続く「産前産後100万円詐欺られました」(全26話)は17時更新!
2022年05月09日映画制作を行う賀川企画合同会社(所在地:東京都青梅市、代表:賀川良)は、映画制作の資金調達を目的に『「こだわりラーメン本舗」撮影資金のお願い』のプロジェクトをクラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」にて2022年4月18日(月)に開始しました。「こだわりラーメン本舗」クリップ1「こだわりラーメン本舗」クリップ2前作受賞表彰状1前作受賞表彰状2“「こだわりラーメン本舗」撮影資金のお願い”クラウドファンディングサイトCAMPFIREURL: ■プロジェクト開始の背景このクラウドファンディングは、統合失調症を克服して還暦過ぎから映画制作に入った、賀川監督の映画「こだわりラーメン本舗」の資金調達と支援者を募る目的でプロジェクトを開始しました。彼の前作「Michiko」「Paradise For The Heart」他、は海外映画祭で合計150のグランプリを獲得しました。■特徴*賀川監督は自らの体験を投影した、障害者の自立をテーマに今回の映画「こだわりラーメン本舗」を制作します。*賀川監督作品は彼の精神病の体験に基づいた作品が特徴です。*「Michiko」は精神障害になった妻のストーリー、「Paradise For The Heart」は友人のADHDの俳優とのインタビューからユニバーサルデザイン社会の構築についての監督自身の体験を通しての気づきと考察のドキュメンタリー映画です。■リターンについて特徴的なリターン1,500円 :ネット配信による「こだわりラーメン本舗」のプレミアムチケット販売(1か月間視聴)15,000円 :「こだわりラーメン本舗」映画関係者交流会チケット150,000円:「こだわりラーメン本舗」エキストラ参加※具体例一部記載■プロジェクト概要プロジェクト名: 「こだわりラーメン本舗」撮影資金のお願い期間 : 2022年4月18日(月)~5月29日(日)URL : ■会社概要商号 : 賀川企画合同会社法人番号: 9013103000634代表者 : 代表取締役 賀川良所在地 : 〒197-0171 東京都青梅市二俣尾1-96-1事業内容: 映画制作URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年04月22日何かと話題に上ることが多い年金や、何歳まで働くのかという問題など、高齢者にとって気になるテーマに関係する諸制度が、徐々に変わっていく。老後資金を守るため、今から知っておくべきことを経済ジャーナリストの荻原博子さんが解説してくれた――。■参院選後は厳しい施策が続く新型コロナの感染拡大は少し落ち着いたものの、ロシアの軍事侵攻や宮城・福島の地震など憂慮すべきニュースが続き、気がつけばもう4月。’22年4月は高齢者に関わる制度改正が相次ぎます。どんなものか見ていきましょう。【在職老齢年金・停止基準額の引き上げ】在職老齢年金とは、厚生年金に加入して働きながら老齢厚生年金も受給する方が、毎月の給与と年金の合計が基準額を超えた場合、年金が減額される制度です。基準額は65歳未満が28万円で、65歳以上が47万円でした。たとえば63歳で毎月の給料が26万円、年金が10万円の場合、(合計36万円―基準額28万円)÷2=4万円の年金が減額されます。「年金を減らされたくない」と労働時間を減らす方もいました。ですが4月以降、この基準額が65歳未満も47万円に上がります。先の例の合計36万円は基準額47万円を超えないため、年金は減額されません。年金の減額を心配せず、働ける人が増えるでしょう。【厚生年金の在職定時改定制度】65歳以上でも厚生年金に加入して働き続けると、保険料を納めますから、厚生年金の受給額は増えていくはずです。年金を受給しながら厚生年金に加入して働く方も同様です。しかしこれまでは、65歳以上で働きながら年金を受給する方の年金額は、65歳時点で計算された額のまま。つまり、本来納めた保険料に応じて受給額は増えるはずが、厚生年金をやめるか70歳になるまで変わらない制度でした。4月以降は毎年、加入期間に応じて年金額を再計算し、年金額が改定されることになりました。長く働けば、在職中から毎年年金額がアップするので、生活費がうるおううえ、働くモチベーションも上がるでしょう。【年金の繰り下げ75歳まで可能に。繰り上げの減額率が0.4%に】年金は65歳からの受給が基本ですが、希望すれば60~70歳まで受給開始時期を選べます。ただし65歳より早く受け取る繰り上げは受給額がひと月ごとに0.5%減り、65歳より遅く受け取る繰り下げはひと月ごとに0.7%増えます。4月以降は年金の繰り下げが75歳まで選べるようになります。受給額がひと月ごとに0.7%増えるのは変わりませんから、75歳まで繰り下げた場合、0.7%×10年×12カ月=84%もアップします。ただ繰下げ期間は年金がありませんから、年金以外の収入や資産などで暮らさないといけません。また、繰り上げの減額率が0.5%から0.4%に緩和されます。早くもらい始める方には朗報でしょう。3つの制度改正は高齢者にプラスのものばかり。さらに先日、年金受給者に5,000円の臨時給付が、与党から提案されました。実現するかは不透明ですが……。こうした高齢者に手厚い対策がなぜいま集中するかというと、7月に参議院選挙が予定されているからです。選挙後には一転、厳しい施策が待ち受けています。そちらも要注意ですので、財布のひもは固く、ニュースには注目するようにしていきましょう。【PROFILE】荻原博子身近な視点からお金について解説してくれる経済ジャーナリスト。著書に『「コツコツ投資」が貯金を食いつぶす』(大和書房)、『50代で決める!最強の「お金」戦略』(NHK出版)などがある
2022年04月01日「老後2,000万円不足問題」「長生きリスク」など、老後資金への不安が一向に解消しない。50代は“老後資金の貯めどき”といわれるが、それどころではない日常に追われ、さらに不安が募る。「晩婚化の影響で結婚・出産が30代だと、住宅購入は40代になるでしょう。50代は役職定年などで収入が減るのに、子どもは大学生で住宅ローンはまだ半分。そんな状態で、老後資金まで手が回らない人が増えています」そう話すのはファイナンシャルプランナーの長尾義弘さんだ。60歳の人に今の貯蓄額を聞くと、3人に1人が300万円未満というデータも(PGF生命「2021年の還暦人に関する調査」)。「貯蓄ゼロというのも珍しい話ではありません。でも『もう手遅れだ』と悲観しなくても大丈夫。老後資金づくりは60歳からでも間に合います」(長尾さん・以下同)心強い言葉だが、もしや運用を勧めるのでは?「初心者が運用に手を出し、大切な老後資金を減らしては元も子もありません。運用はいっさいせずに、老後資金を増やしましょう」どんな方法だろう。「実はとてもシンプルで、〈1〉長く働く、〈2〉公的年金の活用、〈3〉節約の3つを組み合わせるものです。『なんだ、年金か』と思うかもしれませんが、年金制度は複雑でうまく使いこなせない人が大半です。公的年金制度をフル活用して、年金額を最大化させましょう」年金額が多少増えても、老後の厳しさに変わりないのでは?「たとえば夫婦2人分の公的年金が月20万円で、2人の生活費が月25万円なら、毎月赤字で貯蓄を食いつぶすことになります」年金生活が65〜95歳の30年間続くとすると、月5万円の赤字×12カ月×30年分=1,800万円が老後資金として必要になる。「ですが、公的年金を月25万円に増やせれば生活費月25万円とトントン。貯蓄ゼロでも生活できます。また、生活費を1万円節約できれば、貯金もできますよ」公的年金の受給は65歳からが原則だが、今は60〜70歳までもらい始める時期を選べる。ただ、65歳より早くもらい始める「繰上げ」は受給額が減らされるが、遅くする「繰下げ」を選べば受給額が最大42%増えるのだ。「公的年金の受給は一生涯です。しかも使っても使ってもまた振り込まれる“減らない財布”です。これを生活費がまかなえるくらい大きくできれば、お金の心配がないバラ色の老後になりますよ」■長く働く、年金の繰下げ、節約で90歳で貯蓄1,000万円会社員のAさん(60)を例に年金の活用法を見ていこう。Aさんは同い年夫婦で、退職金で住宅ローンを完済し、貯蓄はゼロ。「貯蓄ゼロだと日々の生活に困りますから、まず働きましょう。また60歳以降も厚生年金に加入すれば、退職後の年金も増やせます」Aさんが70歳まで働く場合の貯蓄額の推移が、グラフ1(画像参照)だ。Aさんは年収360万円、妻は年収180万円で働き、支出が年400万円だと140万円の黒字だから、貯蓄が増えていく。65歳でAさんの勤務日が減り妻は退職するが、年金受給が始まり、さらに貯蓄は増える。だが、70歳でAさんが退職すると赤字生活に陥り、83歳で貯蓄が尽きてしまう。「長く働くだけでは無理があるので、年金を繰り下げましょう」年金の繰下げは先述のとおり年金受給を65歳より遅らせること。1カ月遅らせるごとに受給額が0.7%アップするので、最長70歳までの5年間で0.7%×12カ月×5年間=42%増額になる。「ただAさん夫婦は70歳まで繰り下げると貯蓄が底をつくので、夫婦とも69歳までにしました」こうした見直しで、貯蓄推移はグラフ2(画像参照)のように変わる。「年金は4年間の繰り下げで33.6%アップ。Aさんの年金は216万円→287万円に、妻は85万円→114万円に増えました。あわせて節約にも取り組みました。Aさんが70歳で退職したら、生活費を1割カット。年間支出を400万円→360万円にします」65〜69歳は収入も減り年金もないため赤字で貯蓄を減らすが、年金受給が始まる69歳以降は黒字が続く。70歳でAさんが退職しても、節約効果もあって年41万円の貯蓄ができるのだ。「この生活を続けると90歳で貯蓄が1,000万円を超えます。介護などがあっても心配ないでしょう」70歳以降も夫婦2人で月30万円なら、それほど厳しくないだろう。「少しずつでも貯蓄が増えていく暮らしは、とても安心ですよ」
2022年01月11日焼肉店「牛宮城」を今年3月にオープンさせるべく、準備を進めている宮迫博之(51)。しかし資金が足りず、趣味で収集していた高級時計を売却せざるを得ないほどの苦境に立たされているという。宮迫は1月6日にYouTubeチャンネルを更新。内装業者との打ち合わせの様子を公開し、「床に大きな配管が流れており、至るところに凹凸がある」「壁から砂が落ちている」などいくつかの修正箇所が挙げられた。だが、ビルの構造や夜間工事といった特殊条件に加え、短納期ですべての箇所を手掛けるとすれば「2、3千万円はかかる」とのこと。内装業者との打ち合わせ後、宮迫は“コンサルタント”である焼肉店経営者の本田大輝氏と実業家の本間儀彦氏に「現実問題、貯蓄から出すっていうのでは足らないと思う」と窮状を吐露。しかし妥協することはせず、「お金作りますわ」「もともと趣味で集めてたもんですけど、時計を売ります」と切り出したのだった。そして「売ったらダメなもんもあるんです。もちろん人に譲ってもらったとか」と言いつつも、「売ってなんぼか作ったら、今あるお金と足したら2、3千万は何とかできると思います」と語っていた。動画のコメント欄には、《もう引けに引けない所まで来てるんだろうな》《大好きな時計を売るとは…ちょっと胸が痛い…》など心配する声が相次いでいる。■「芸人時計部」の会長を務めるほどだった宮迫といえば、芸人時代から熱心に高級時計を収集していた。「時計好きの芸人を束ねた『芸人時計部』の会長を務めるなど、腕時計マニアとして知られていました。家計を管理していた妻に注意されながらも、パテック・フィリップやオーデマ・ピゲ、リシャール・ミルといった1千万円越えの超高級時計を買いそろえていたようです」(芸能関係者)’18年8月号の『ゲーテ』に掲載されたインタビューでは、その“豪奢ぶり”をこう語っていた。《会長の僕が飛ばしすぎて、みんなついていかれへんと。この間、税理士経由で嫁に今まで時計に使った金額がバレて、罵倒されました》一方、宮迫が熱心に高級腕時計を収集していたのは、“いざという時”のためでもあったという。「好みの腕時計以外にも投機目的で買うこともあったようです。親しい投資家から『今後価値が上がるよ』と言われた時計を買っていたと聞いています。会うたびに着けている腕時計が変わっていて、後輩たちに見せびらかすことが多かったです。芸人仲間との飲み会でも、宮迫さんは口癖のように『お金がなくなったらこれ売るわ!』と嬉しそうに腕時計を自慢していました」(後輩芸人)昨年12月11日、YouTuberのヒカル(30)のチャンネルに登場した宮迫。ヒカルから焼肉店を開店させるにあたって懐事情を問われると、「大丈夫じゃない」「2年前の騒動以降、前の年の税金をガッポー持っていかれたので貯金自体がだいぶヤバいんですよ」などと明かしていた。“最後の切り札”に手を出さざるを得ないほどの苦戦ぶりだが、その行方に注目が集まっている。
2022年01月07日11月26日、総務省は’20年分の「政治資金収支報告書」を公開。新型コロナの影響で政治資金パーティーは相次いで見送られ、政治団体全体のパーティー収入は前年よりも約25億円減少した。一方、政党別では自民党の収入は240億8,100万円に上り、前年より約4億円増えた結果となった。全政党のなかで最も潤っている自民党だが、コロナ禍でも積極的に政治資金パーティーを開いていたと報じられ波紋が広がっている。朝日新聞によれば、菅義偉前首相(72)や西村康稔前経済再生相(59)ら前政権閣僚を含む国会議員70名が、国民に不要不急の外出など感染防止策を呼びかけていた「勝負の3週間」に計85回も政治資金パーティーを開いていたというのだ。さらにその総収入は、計8億1,959万円にも上ったと伝えられている。この「勝負の3週間」とは、新型コロナの第3波が猛威を振るっていた’20年11月25日~12月16日。「GoToトラベル」の全国一斉停止を発表した12月14日に、菅前首相が自民党の二階俊博元幹事長(82)ら計8名で“ステーキ会食”をし批判を浴びていた時期でもある。「『勝負の3週間』を受けて都内の飲食店は営業時間の短縮や、『Go Toイート』の食事券の新規発行を一時停止するなど余儀なくされました。一方、政府は国民に我慢を強いてきたにもかかわらず、菅前首相がこの期間に行なった外食は40回以上にものぼったといいます。菅前首相はステーキ会食について、『国民の誤解を招いたなら、真摯に反省しています』と陳謝しました。ですが同期間に政治資金パーティーも開いていたと、約1年後に知らされて唖然とした人も多いのではないでしょうか」(全国紙記者)菅政権が退いてから明かされた出来事に、SNS上では呆れ声が相次いでいる。《呆れた。国民には不要不急の外出をするなと言いながら自分たちは政治資金パーティーですか》《政治資金集めの勝負の3週間だったんですね》《国民には自粛しろだのリモートで仕事しろだの言っておきながら自分達はせっせと好き勝手に金集めしてたってことか。これじゃいつまでも政府を信用することはできないですね。いつの時代も日本の政治家は自分の利益しか考えてない情けない人間ばかりだ》現政権の岸田文雄首相(64)の元では、たとえ第6波が訪れたとしても同じことが繰り返されなければよいがーー。
2021年11月28日老後資金問題に、まさに青天のへきれきともいえたコロナ禍。いつの間にやら家計は火の車!そんな状況の人でも、焦って投資や保険に手を出すのは悪手かも。甘い言葉につられないよう、経済ジャーナリストの荻原博子さんが解説してくれました――。■金利3%以上ならインチキを疑う目を持つ’19年に「老後2,000万円不足問題」が注目されました。これは総務省の家計調査(’17年)から、高齢世帯の平均収入と平均支出を抜き出し、その差額、月約5万5,000円×12カ月×30年を単純に計算し、「公的年金だけでは2,000万円不足する」と指摘するものでした。これらはあくまでも平均値で、しかも高齢になるほど支出が減ることなども考慮されていない、ひとつの目安にすぎません。当てはまらない方も多いのですが、数字だけが独り歩きし、投資の必要性をアピールするために利用されてきました。いまも「投資は必須」と語る専門家もいますが、だれがコロナショックを予測できたでしょう。それほど現代は、先行き不透明で予測不可能です。そんななか、リスクのある投資で虎の子の老後資金を失わないように『「コツコツ投資」が貯金を食いつぶす』(大和書房)を書きましたが、本誌では、特にだまされやすいセールストークの裏側を考えていきましょう。【分散投資で、リスクは回避できます】分散投資はよく卵にたとえられます。「ひとつのカゴに入れておくと落ちたら全部割れてしまうが、いくつかに分けておけば落ちるカゴも残るカゴもある」から安心だというのです。しかし、リーマンショック級のリスクが来たら、分けたカゴすべてが落ちてしまうことも。卵を守りたければ、落ちても割れないゆで卵にしておくことです。つまり、現金化して貯金すること。キャッシュがいちばん強いのです。【特別な高金利商品です】いまの時代、高金利には注意が必要です。1%以上の金利がつく商品には“カラクリ”があり、3%以上なら“インチキ”だと疑う目を持ちましょう。たとえば「定期預金金利が1%」という商品はほとんど、同時に投資信託を契約することが条件。つまり、投資信託と定期預金のセット商品です。しかも、1%の定期預金金利は1カ月だけということも。100万円預けて利率1%なら利息は1万円ですが、それは1年ものの場合。1カ月ものなら利息はわずか800円余りで、2カ月目からは通常の金利に戻る、これがカラクリです。■保険の契約にも罠が。堅実な貯金が安心【保険のご相談は無料です】ショッピングモールなどにある保険ショップは「相談無料」がウリですが、その実態は“相談”ではなく“セールス”です。そう考えると、無料は当然でしょう。保険ショップはボランティアではありません。無料相談の人件費や保険ショップの店舗費用、相談に行けばもらえるノベルティグッズなど、多くのコストを無料相談でまかなえるはずがありません。それらは保険ショップの売り上げ、つまり、契約した方の保険料から捻出されているのです。“無料”につられると、本当に必要な保険料にそうしたコストが上乗せされた“高い買い物”をさせられるかもしれませんよ。【貯金するより賢いですよ】大手銀行の普通預金は0.001%の超低金利。それに対して、貯蓄性保険なら運用利回りは0.3%。300倍ですから「お金を増やしたいなら、銀行預金より貯蓄性保険のほうが賢い選択」というのです。しかし保険の場合、契約者が支払う保険料から事務手数料など保険会社の経費を差し引いた残金が運用に回ります。保険料を資産づくりの元金と考えると、手数料が引かれたマイナスからのスタートになりますが“賢い”でしょうか。表面的な言葉だけで信用すると、痛い目にあうかもしれません。セールストークの裏側にあるカラクリを見逃さないでください。
2021年11月26日天海祐希主演のコメディ映画『老後の資金がありません!』より、豪華キャストが演じる曲者ぞろいのキャラターたちが大集合した特別映像がいち早くシネマカフェに到着した。映像では、公開記念ナビとして、個性豊かなキャラクターたちを紹介しながら、キャストたちのインタビューも映し出されている。本作の主人公を演じるのは、これまで刑事や医者、弁護士、一級建築士など様々なキャラクターに扮してきた天海さん。今作では、普通の主婦・篤子を親近感たっぷりに演じている。子育ての責任から開放され、夫婦で気ままな老後生活を楽しもうとしていた矢先、次々とお金の問題が襲いかかるという、どこにでもある家庭の切実な課題に頭を抱える役どころ。そんな篤子の周囲には、個性派キャラクターたちばかりが揃う。まず映像では、松重豊演じる夫・章が、会社の倒産を伝えながらも、アイスを頬張り、当たりくじに満面の笑みをみせるオトボケっぷりを披露。撮影をふり返り、天海さんは「一見、篤子さんが家の主導権を握っている。でも、中の部分ではすごく章さんを頼りにしているんだ、というのを忘れないように、自分の一番中心に置いて演じていました」と明かす様子も。また娘・まゆみ(新川優愛)も、真面目な優等生タイプでありながら、ド派手な一発をかます隠れ個性派キャラクター。ヘビメタバンドマン・琢磨(加藤諒)を自宅に招待し、結婚を電撃発表して篤子たちの度肝を抜く。さらに、姑の問題を騒ぎ立て、厳しい家計に頭を抱える篤子に、義理の妹・志津子(若村麻由美)が追い打ちをかける。映像ラストに登場するのは、草笛光子演じる浪費家な姑・芳乃。「天真爛漫にやらせていただいて…男までやらされました」と語るように、かつて見たことのない華麗な変身っぷりを見ることができる。そんな家族たちのほかにも、柴田理恵、石井正則、友近、クリス松村、高橋メアリージュン、佐々木健介、北斗晶、荻原博子(経済ジャーナリスト)、竜雷太、藤田弓子、哀川翔、毒蝮三太夫、三谷幸喜などバラエティに富んだキャストたちが集結している。『老後の資金がありません!』特別映像『老後の資金がありません!』は10月30日(土)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:老後の資金がありません! 2021年10月30日より全国にて公開©2020映画『老後の資金がありません!』製作委員会
2021年10月21日「老後資金は2,000万円必要」との趣旨の報告書が金融庁から提出されるなど、お金の不安が増すばかりの人生100年時代。楽しい老後を過ごすために必要なお金はいくらなのか。そこで、プレ定年専門ファイナンシャルプランナーの三原由紀さんが提案するのが自分の老後のお金回りを知るための4つのステップだ。【ステップ1】「老後に受け取れるお金」を計算する「老後の収入の柱は公的年金です。まずは自分たち夫婦が65歳以降、どれくらいの年金を受け取れるかを把握しましょう」(三原さん・以下同)これに退職金や個人年金保険などの私的年金を加えた金額が、老後を支える収入になる。【ステップ2】「老後の生活費」を見積もる「老後のお金の“入り”がわかったら、つぎは“出”のほうです。これは大きく、毎月の生活費とそれ以外に分けられます」老後の生活費の目安は現在、毎月どのくらいの出費をしているかを計算して判断する。「家族構成、マイホームの有無、子どもへの教育費のかけ方などによって生活費のかかり方はさまざまですが、老後は子どもの独立などから、現役世代のいまの生活費の7〜8割が目安になります」【ステップ3】「老後の特別費」を見積もる「老後、必要になるお金は生活費だけではありません。忘れてはならないのが、医療費や介護費用。また家の修繕費など、思いがけない出費を合計すると、数百万円単位のお金が必要。その予想額も見積もってみてください」【ステップ4】「あなたの老後資金」を計算する「最後に【ステップ1】の金額から【ステップ2】【ステップ3】のお金を引いてみると、あなたの老後資金の過不足金額がわかります」■あなたがすべき“老後資金対策”、教えます「正直なところ、多くの人が90歳になったときの老後資金の金額は残念ながらマイナスになったと思います。でも心配することはありません。どのくらい足りないかがわかれば、あとは対策を立てて、お金の“入り”を増やしたり“出”を減らしていけばいいんです」三原さんが老後資金の過不足金額に合わせ、あなたがすべき“老後資金対策”を教えてくれた。【ケース1】老後資金が「プラス」になった場合「すでに老後資金を十分に用意。素晴らしいです。この調子でさらにプラス額を増やしていきましょう。資産運用をする場合、必要以上のリスクをとってまで増やさなくてもOK。当面使う予定がなくて、絶対に減らしたくないお金は「個人向け国債 変動10年」で安全に運用しましょう。またリスクのある運用に回して増やしたいときは、毎月減っても大丈夫な額に平均余命年数を月数に直した数を掛けた金額までを運用に回すことをおすすめします」【ケース2】「0〜マイナス100万円」の場合「家計の見直しに取り組み、収支のプラスを大きくするように改善していきましょう。具体的には、生活費の中で毎月あるいは毎年決まって出ていくお金(固定費)の見直し。継続して支出を減らせるので効率的で、精神的にも楽です。まずは通信費。夫婦で毎月1万5,000円ほどのスマホ代を月5,000円に減額できれば、年間12万円、10年で120万円の削減に。また、つみたてNISAを活用し、いまある資産を長持ちさせる運用の検討もしてみてください」【ケース3】「マイナス100万〜1,000万円」の場合「家計、とくに固定費の見直しに取り組み、収支のプラスを大きくするように改善していくことが必要。生命保険は、子どもの独立後に大きな死亡保障は必要ありません。更新型の生命保険で毎月4万円以上の保険料を払っている人は10年間で500万円程度削減することも可能。固定費の削減だけで足りないときは、特別費の内容を削減することや、夫のリタイア年齢を延ばしたり、妻のパート収入を増やしてカバーしていくことを考えましょう」【ケース4】「マイナス1,000万〜2,000万円」の場合「家計の見直しにプラスして勤労収入を得ることを考えましょう。夫が会社員であれば、継続雇用の65歳まで勤め上げ、それ以降も働き方のペースを落としながらなるべく長く働いて収入を得ましょう。夫だけでなく妻もパート収入を得て協力態勢で臨めば1,000万円以上の不足額も埋められます。なお戸建てに住んでいる人は家の修繕費が100万円単位でかかることもあるので、現在の家が終のすみかになりえるかを含めての検討が必要です」【ケース5】「マイナス2,000万円以上」の場合「夫婦でなるべく長く働いて勤労収入を得るのがいちばんの得策です。また働いて収入を得ている間は公的年金を受け取らずに繰り下げしましょう。たとえば70歳まで5年間繰り下げをすると65歳時の受給額の1.42倍に増額。国民年金の満額受給が約78万円ですから約110万円に増えます。90歳まで生きれば総受給額は約265万円多くなります。夫婦の年金を繰り下げ、70歳まで働くことで2,000万円以上のマイナスをプラスにすることも可能に」老後資金の過不足金額に合わせた“老後資金対策”を参考に、豊かな老後のための万全の準備をしておこう!
2021年10月01日「いまから2年前“老後資金には2,000万円の貯蓄が必要”と金融庁が出した数字がメディアで大きく報じられました。それをきっかけに、自分の老後資金は本当はいくら必要なのかと、不安を抱いた人が多いのではないでしょうか」そう話すのは、プレ定年専門ファイナンシャルプランナーの三原由紀さん。「もともと金融庁が出した『老後資金が2,000万円不足する』という試算のモデルは、高齢夫婦無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上)が、毎月の赤字額平均約5万5,000円で30年生きた場合の赤字総額。参考にはなりますが、果たして、自分に当てはまるかは別問題です」では、実際、自分の場合の老後のお金回りはどうなっているのか?そのガイドブックとして、三原さんが著したのが『書けば貯まる!今から始める自分にピッタリな老後のお金の作り方』(翔泳社刊)だ。「私のところに相談にくる方も、いちばん肝心な自分たち夫婦が将来もらう年金額や夫の退職金の額を知らないケースも。まず自分たち夫婦の家計の一生の出入りを計算して、対処法を考えることが大切だと思います」そこで、三原さんが提案するのが自分の老後のお金回りを知るための4つのステップだ。【ステップ1】「老後に受け取れるお金」を計算する「老後の収入の柱は公的年金です。まずは自分たち夫婦が65歳以降、どれくらいの年金を受け取れるかを把握しましょう」これに退職金や個人年金保険などの私的年金を加えた金額が、老後を支える収入になる。「毎年、誕生月前後に郵送されるねんきん定期便のハガキを見れば、将来受け取る年金額の見通しを知ることができます。ただしハガキの内容は、今年50歳以上になる人と50歳未満の人で異なります」まず50歳未満の人の場合は少し面倒。ハガキには、加入実績に応じた現時点の金額が記されている(1)。65歳での受取額は、現在から退職までの見込み受取額を自分で計算して、これに足す必要がある。一般企業の会社員の場合、「老齢基礎年金」(個人事業主はこちらのみ)と「老齢厚生年金」の両方が受け取れるので、まず老齢基礎年金については、今から60歳までの年数×2万円として計算(2)。老齢厚生年金については、今後の平均年収を想定し、その金額×0.55%×現在から退職までの年数が今後の見込み受取額になる(3)。この(1)と(2)と(3)を合わせた(A)が65歳以降に受け取れる年間見込み年金額だ。50歳以上の人は、ねんきん定期便の年間見込額の右下に記されている金額がそのまま65歳以降で受け取れる年間見込み額(B)になる。【ステップ2】「老後の生活費」を見積もる「老後のお金の“入り”がわかったら、つぎは“出”のほうです。これは大きく、毎月の生活費とそれ以外に分けられます」老後の生活費の目安は現在、毎月どのくらいの出費をしているかを計算して判断する。「老後の生活費といっても、なかなかイメージしづらいでしょう。そこで、ひとつの目安として示したのが、『高齢者無職世帯の平均生活費』です(総務省家計調査年報の’19年家計の概要をもとに三原さんが作成)」■高齢者無職世帯の平均生活費〈夫婦〉夫65歳以上、妻60歳以上食費:6万6,000円住居費:1万4,000円光熱・水道費:2万円家具・家事用品:1万円被服・履き物:6,000円保険医療費:1万6,000円交通・通信費:2万8,000円教養娯楽費:2万5,000円交際費:2万6,000円その他支出:2万9,000円合計(月額):24万円合計(年額):288万円〈単身〉60歳以上食費:3万6,000円住居費:1万3,000円光熱・水道費:1万3,000円家具・家事用品:6,000円被服・履き物:4,000円保険医療費:8,000円交通・通信費:1万3,000円教養娯楽費:1万7,000円交際費:1万5,000円その他支出:1万5,000円合計(月額):14万円合計(年額):168万円夫婦の場合、総額月24万円程度の支出となっている。「ただこれはあくまで総務省の統計の平均値。たとえば住居費が夫婦で1万4,000円となっていますが、賃貸に住んでいる人はまったく足りません」では自分にとって老後の生活費にはいくら必要なのか?高齢者無職世帯の平均生活費の項目を参考に、「あなたの『老後の生活費』の見積もり」で知ろう。「まず、おおまかでかまいませんから、現在使っている月の生活費を項目別に表に書き込んでください」老後の生活費は現役世代のおおよそ7〜8割と言われているので、「食費は7割でやれそう」「交際費は8割くらいかかりそう」など、自分で判断し、現在の生活費にそれぞれ0.7〜0.8を掛けて算出。「家族構成、マイホームの有無、子どもへの教育費のかけ方などによって生活費のかかり方はさまざまですが、老後は子どもの独立などから、現役世代のいまの生活費の7〜8割が目安になります」項目の数字をすべて足して月額を出したら、それに12をかけて年額を算出したものが、老後の生活費の年額(C)になる。【ステップ3】「老後の特別費」を見積もる「老後、必要になるお金は生活費だけではありません。忘れてはならないのが、医療費や介護費用。また家の修繕費など、思いがけない出費を合計すると、数百万円単位のお金が必要。その予想額(D)も見積もってみてください」【ステップ4】「あなたの老後資金」を計算する「最後になりましたが、老後の収入として、退職金の金額も確認しましょう。これは勤務先の人事・総務部など担当部署や労働組合に問い合わせたり、就業規則や福利厚生制度の冊子などで調べることができると思います」退職金の金額(E)、また生命保険の個人年金保険や終身保険の受取金の金額も確認し、「iDeCo」などの積立金も合わせる(F)。これで、あなたの老後のお金の出入りの見積もりは完了。あとは、次の「あなたの老後に必要な金額は?」の計算式に、これまで算出した(A)〜(F)までの数字を書き入れ、計算するだけだ。〈「あなたの老後に必要な金額は?」の計算式 〉公的年金の受け取り見込み額(A)もしくは(B)−老後の年間想定生活費(C)×65歳以降、何年生きるかの想定年数=老後期間の生活費過不足額老後期間の生活費過不足額−特別費合計(D)+退職金(E)、私的年金など(F)の合計額=90歳になったときの老後資金4つのステップを参考に、老後に入ってくるお金と出ていくお金の目安を書き出し、自分の老後資金の現実を把握しよう。
2021年10月01日「老後資金は2,000万円必要」との趣旨の報告書が金融庁から提出されるなど、お金の不安が増すばかりの人生100年時代。楽しい老後を過ごすために必要なお金はいくらなのかーー。「老後に必要なお金は生活費だけではありません。毎月の生活費以外に、数年ごとや不定期に出ていくお金があります。これを老後の特別費と、私は呼んでいます」そう話すのは、プレ定年専門ファイナンシャルプランナーの三原由紀さん。三原さんが特別費としてあげるのは次の9項目だ。ひとつずつ、くわしく解説してもらおう。【1】医療費「厚労省が公表している年齢別の国民一人当たりの医療費をもとに試算すると、70歳以上が窓口で支払う金額の合計は概算で140万〜400万円になります。おおよそ夫婦で500万円程度と見積もってはいかがでしょうか」(三原さん・以下同)【2】介護費「生命保険文化センターの調査によると、介護を受ける期間は平均約4年7カ月。介護費の合計は494万円。介護代は夫婦で1,000万円用意したいところです」【3】居住費「老後30年以上暮らすことを考えると、戸建て、マンションいずれもリフォームの必要が出てきます。その平均額は戸建てで約620万円、マンションで約540万円と試算されます」【4】車買い換え費「車の買い換えも大きな出費になる可能性があります。中古車を選択したり、軽自動車にしたりすることなども考え、その費用を書いてみてください」【5】家電買い換え費「エアコン、冷蔵庫、洗濯機、テレビなど、5万円を超える家電の買い換えは特別費。買い換えの目安はエアコン13.6年、冷蔵庫12.2年、洗濯機10.8年、テレビ9.5年とされます」【6】趣味費「趣味は内容によって費用もさまざまですが、趣味仲間との食事や旅行なども含め、これくらいに抑えるという上限額を決め、それを書き出しましょう」【7】ペット費「いまやペットも大切な家族の一員ですが、ペットにかける年間の支出は、犬で約34万円、猫で約16万円(アニコム損保調査)。とくにペットが高齢になると医療費も多くなることを念頭に算出してください」【8】終活費「これは葬儀やお墓のお金です。葬儀代の全国平均金額は経産省の調べでは’20年度は約117万円。お墓については、継承するお墓の有無などを含め、いまから費用を確認しておきましょう」【9】子ども援助費「親や祖父母などの親族の約8割が子どもの結婚費用を援助。その金額は平均200万円(ゼクシィ首都圏調査)。ほかにも孫の教育費の援助など、想定される出費の合計を算出しましょう」“老後資金対策”を考える際には、見落としがちな特別費を忘れずに。
2021年10月01日天海祐希主演の痛快&最高のお金のコメディ・エンターテインメント映画『老後の資金がありません!』より、ユーモアがたっぷり詰まった予告映像が公開された。本作は、34万部突破のベストセラー小説「老後の資金がありません」が原作。天海さんがどこにでもいる普通の主婦を演じ、現代日本が抱えるお金の問題に立ち向かっていくストーリー。到着した映像では、貯金ほぼナシ、パート先をリストラになり収入0円、夫の失業で収入0円、娘の結婚資金でー300万円、親の葬式でー330万円…と、次々お金の問題が出現。さらに、浪費家の姑が追い打ちをかけ、絶体絶命の大ピンチ!またラストには、天海さん演じる篤子と草笛光子演じる姑・芳乃の2人によるまさかのジョークも飛び出す。そんな天海さんの明るくコミカルな演技も相まって、現代日本が抱える問題を吹き飛ばすかのような仕上がりとなっている。『老後の資金がありません!』は10月30日(土)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:老後の資金がありません! 2021年10月30日より全国にて公開©2020映画『老後の資金がありません!』製作委員会
2021年08月30日2011年に刊行され34万部を突破した垣谷美雨の同名ベストセラー小説を天海祐希主演で映画化した『老後の資金がありません!』より、本ポスターとコメントが到着した。日本最強のコメディエンヌであり、バリバリの仕事人間を演じることの多かった天海さんが本作で演じるのは、身近な主婦。子育ても落ち着き老後は安泰のはずが、親の葬式、子どもの派手婚、夫の失職、セレブ姑との同居と、あらゆるお金の災難に立て続けに襲われてしまう。監督は『こんな夜更けにバナナかよ愛しき実話』で、ユーモアを交えた秀逸な演出で観客を魅了した前田哲。映画主題歌は、アーティストとして音楽ジャンルを超えて進化し続ける氷川きよしが担当している。今回解禁された本ポスターでは、いつもクールでかっこいい姿が記憶に残る天海さんには珍しい困り果てた表情を披露。天海さんの顔の周りには彼女を困らせるバラエティ豊かな面々が大集結しており、いまにも彼女の心の叫びが聞こえてきそうなインパクトのあるビジュアルに仕上がっている。また今回のビジュアルについて天海さんは「10月30日公開の映画『老後の資金がありません』の新ビジュアルが出来ました!私、頭に乗られ、髪やほっぺたを、引っ張られてますね(笑)そして!ご出演の皆様の、なんと魅力的な事か!一悶着では済まされそうもないでしょ?この作品、どなたにも起こり得る、数々の出来事に立ち向かい、それぞれの生き方を見つける、ハートウォーミングな映画です。1年の公開延期をし、お待たせしましたが、やっと皆様にお届けできます。ぜひご一緒に、笑い、泣き、怒り、そして良かったなぁと楽しんで頂けたら嬉しいです」とコメントを寄せている。『老後の資金がありません!』は10月30日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:老後の資金がありません! 2021年10月30日より全国にて公開©2020映画『老後の資金がありません!』製作委員会
2021年08月04日「老後資金をどう作ろうか」とお悩みの人も多いだろう。会社員なら、公的年金と退職金が老後資金の中心になるだろう。そんな退職金は、会社を辞めるとドンと手に入る。人は大金を持つと、気が大きくなって使いたくなるものだが、定年後の人生はおおよそ30年。もらってすぐ派手に使うのはNGだ。「ムダ遣いしないように、小分けして支給して」と考え、年金型での受取りを選ぶ人もいるかもしれない。「退職金の受け取り方は、よく考えて!」と、税理士の板倉京さんは助言する。「退職金には『退職所得控除』という大きな非課税枠がありますから、これを最大限活用するのがお勧めです」退職所得控除は、勤続年数で決まる。勤続20年以下の方の退職所得控除は40万円×勤続年数。勤続20年超なら、40万円×20年+70万円×(勤続年数-20年)。「退職所得国所を最大限活用するなら、退職金は、年金型より一時金で受け取るほうがよいでしょう。そのほうがお得になる方が多いと思います」たとえば22歳で入社、38年勤めあげ、60歳で退職するAさんを例に考えよう。「Aさんは勤続38年ですから、退職所得控除として2,060万円もの非課税枠があります。これを活用するのです」非課税枠が2,060万円ということは、そもそも退職金が2,060万円以下なら、税金は不要だ。たとえ2,060万円を超えていても、退職金から非課税枠である2,060万円を差し引いた額の2分の1に税率をかけて納税額を算出するので、税額はかなり抑えられる。「逆に、年金型で受け取った場合は、退職所得控除は使えません。1年間の退職金の受取額と公的年金を合わせた額から『公的年金等控除』を差し引き、税額を計算することになります。公的年金等控除は、退職所得控除と比べると額が少なめなので、納税額が多くなってしまう傾向があるのです。さらに、年金型で受け取る退職金は、公的年金と合わせて『収入』とみなされ、この収入を元に、社会保険料が計算されます。退職金が上積みされている分、収入が増え、社会保険料も高くなりがち。さらに、収入が高いと、高齢の低所得世帯への優遇措置などを受けられないこともあります」会社に預けておくと、比較的高利回りで運用してくれるという好条件があっても、退職所得控除を最大限活用できる一時金で受け取ったほうが、メリットが大きいのだ。板倉さんは「知らないと大損する!定年前後のお金の正解――会社も役所も教えてくれない手取りを増やす45のコツ」(ダイヤモンド社刊)を上梓。お得ワザを知って、老後資金をがっちり貯めよう。
2020年12月24日「コロナ禍以降、経済の先行きが不透明になり、会社員でも雇用や収入に不安を抱く方が増えています。こうした状況では老後の資金確保にも焦りを感じやすいものですが、目先の利益に飛びつくと失敗を招いてしまいます」こう話すのは、お金にまつわるセミナー開催やコンサルティングを請け負う「ぜにわらい協会」会長の吹田朝子さん。吹田さん自身も、これまで3,300件以上の相談を受け、さまざまな家庭のお金の使い道を設計してきた。「お金に振り回されやすい人は、老後のお金でも失敗しがち。一度ご自身のお金にまつわる考え方をチェックしてみましょう」老後資金にまつわる代表的な不安といえばまっさきに浮かぶのが「老後2,000万円問題」。’19年、金融庁が公表した報告書の中で、夫65歳、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯で、今後20〜30年生きるとした場合、年金を受給しても約1,300万〜2,000万円が不足すると報告され、議論を呼んだ。吹田さんは、こう指摘する。「誤解されている方が多いのですが、この数字はあくまで統計上の平均値であって、必ずしもすべての家庭に当てはまるわけではありません。家族構成や家庭の事情によって、必要な老後資金は変わってきます」特にリタイア後の生活資金は家庭によって大きな差が出る。都市部か地方なのか、旅行などのレジャーに積極的に出かけたいのか、家庭菜園を楽しみながら自宅中心の生活を送りたいのか、それだけでも違うのは明らかだ。「ですから、2,000万円と聞いて慌てて貯金に走る前に、老後にどんな生活を送りたいのか、そのためには毎月どれくらい生活費が必要なのかをあらかじめ夫婦で話し合い、具体的にイメージしておくことが大切です。金額だけを目標にしてしまうと、途中で挫折したり、節約のストレスから浪費がふくらみがち。『こんな生活を送りたい』という目的をはっきりさせましょう」必要な金額がイメージできれば、根拠のない不安から焦ることも少なくなる。老後資金についても、家計と同様に見える化して考えよう。特に資金を「守りのお金=年金・保険」と「攻めのお金=投資・運用」の2つに分けると、具体的に何をすべきか見えてくる。その結果、不安が減り、失敗が少なくなるのだ。「50歳以上なら、毎年誕生月に送られてくる『ねんきん定期便』で、将来受け取る年金の見込額を確認できます。その金額さえわかれば、夫婦でイメージしている老後の暮らしを送る場合、毎月の不足分がいくらになるのか、おおよそ予測できるでしょう。不足額がわかれば、投資計画が立てやすくなります。不足分を補うには、どんな金融商品が適しているか、毎月いくらを何年間ほど積み立てればいいのかといったことも見えてくるはずです。そうすれば、焦ってリスクの高い金融商品に投資したり、あやしい投資話に引っかかったりする可能性はぐっと低くなります」(吹田さん)投資と聞くと「難しそう」「損をするんじゃないか」と苦手意識を抱く人も多いが、失敗する理由がわかれば、怖がる必要はない。投資・運用のアナリスト、石川紀子さんと、多くの顧客の資産形成に携わる丸山哲也さんの2人が“攻めのお金” の攻略法を伝授。「投資の失敗でありがちなのは、資金が貯まってから一気に始めようというケース。実践経験がゼロの状態で大金をつぎ込むことになるので、大失敗につながります。投資を始める際は、目安として生活費の半年分程度の貯金があれば大丈夫。まずは少額の投資から始めて、少しずつ勉強していきましょう。毎日、株価をチェックするだけでも、どんなときに値動きがあるのか、徐々にわかるようになってきます」(石川さん)さらに丸山さんは、最初は少額でも長く続けることの重要性を力説する。「投資には、複利効果があります。たとえば投資信託で一定額を積み立てていくと、収益が発生します。この収益を元本に組み込み、同じことを繰り返していくと、その額は雪だるま式に大きくなっていく。これが複利効果です。最初は小さくても、長く続けるほど大きくなるので、早めに始めたほうが大きな成果が出やすいのです」老後資金対策として、初心者にも始めやすい投資の代表が「つみたてNISA」と「iDeCo(個人型確定拠出年金)」だ。つみたてNISAは、年間40万円の積立額を上限として、最長で20年間、得られた利益が非課税となる。そのメリットを最大限生かすため、20年間、換金しないことを前提に運用しよう。「商品は、信託報酬が低めのインデックスファンドがおすすめ。過去3年以上の運用実績があり、100億円以上の資産残高があるものを選びたいですね。信託報酬とは、管理・運用のために証券会社に継続して支払う手数料のこと。信託報酬が2%前後と高報酬の商品は、利益が出ても相殺され、元金が増えないケースもあるので注意して」(石川さん)iDeCoの場合は運用の利益が非課税になるだけでなく、掛け金の全額が所得控除の対象となり、所得税と住民税が軽減される。ただし60歳まで引き出せないので、無理のない金額で投資しよう。商品は、日本株、世界株、世界債券、REIT、ゴールドなど4〜8種類に分散させて。「積み立ては自動的に行われますが、定期的に途中経過をチェックするようにしましょう。一時的な増減で一喜一憂せず、なぜ上がったのか、下がったのかを運用報告書やネットの情報を調べるなどチェックして。将来性に疑問を感じたなら、ほかの商品への乗り換えも検討すべきです」(丸山さん)いざ老後生活に突入すれば、準備してきた資金を引き出すときがやってくる。間違っても、運用中の口座を一気に解約しないように気をつけたい。「所得控除が受けられるなど、税制上のメリットのある口座から解約を。投資の利益が元金に対して50%以上出ているときは、全体の3分の1程度の金額を取り崩し、その後も運用を続けましょう。たとえば、100万円を元金として50万円の利益が出ている場合は、利益分の50万円だけ取り崩します。利益がそこまで出ていない場合は、そのまま運用を続けたいので、銀行の預貯金口座から引き出していきます」(石川さん)複数の銀行口座、証券口座を持っている場合は、万が一のときに整理しやすいよう、使い勝手のいい口座5つ程度を目安に、徐々に絞っていこう。数字を見える化して分析できれば、投資・運用だって怖くない!「女性自身」2020年11月10日号 掲載
2020年11月19日「コロナ禍以降、経済の先行きが不透明になり、会社員でも雇用や収入に不安を抱く方が増えています。こうした状況では老後の資金確保にも焦りを感じやすいものですが、目先の利益に飛びつくと失敗を招いてしまいます」こう話すのは、お金にまつわるセミナー開催やコンサルティングを請け負う「ぜにわらい協会」会長の吹田朝子さん。吹田さん自身も、これまで3,300件以上の相談を受け、さまざまな家庭のお金の使い道を設計してきた。「お金に振り回されやすい人は、老後のお金でも失敗しがち。一度ご自身のお金にまつわる考え方をチェックしてみましょう」老後資金にまつわる代表的な不安といえばまっさきに浮かぶのが「老後2,000万円問題」。’19年、金融庁が公表した報告書の中で、夫65歳、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯で、今後20〜30年生きるとした場合、年金を受給しても約1,300万〜2,000万円が不足すると報告され、議論を呼んだ。吹田さんは、こう指摘する。「誤解されている方が多いのですが、この数字はあくまで統計上の平均値であって、必ずしもすべての家庭に当てはまるわけではありません。家族構成や家庭の事情によって、必要な老後資金は変わってきます」特にリタイア後の生活資金は家庭によって大きな差が出る。都市部か地方なのか、旅行などのレジャーに積極的に出かけたいのか、家庭菜園を楽しみながら自宅中心の生活を送りたいのか、それだけでも違うのは明らかだ。「ですから、2,000万円と聞いて慌てて貯金に走る前に、老後にどんな生活を送りたいのか、そのためには毎月どれくらい生活費が必要なのかをあらかじめ夫婦で話し合い、具体的にイメージしておくことが大切です。金額だけを目標にしてしまうと、途中で挫折したり、節約のストレスから浪費がふくらみがち。『こんな生活を送りたい』という目的をはっきりさせましょう」(吹田さん)必要な金額がイメージできれば、根拠のない不安から焦ることも少なくなる。逆に『足りないかも』と潜在的な焦りがあると“おいしい話”に引っかかりやすい。多くの顧客の資産形成に携わる丸山哲也さんは、こう警鐘を鳴らす。「老後資金の用意が間に合わないかもと、焦りから一気に投資に手を染める人が後を絶ちません。特に相続などでまとまったお金が手に入って、気が大きくなっているようなときは気をつけて。予備知識がないまま投資セミナーに参加し、営業マンにすすめられる商品にそのまま投資してしまうケースが少なくありません」特に不動産投資にはリスクがつきもの。賃貸物件として貸し出しても、空室が続いて賃料収入が途絶えたり、環境が変わって不動産価値が急落することもある。手放したくても売却先が見つからず、赤字に転落というシナリオも。「会社員の場合、ローンが組みやすく、契約のハードルが比較的低いことも引っかかりやすい理由の1つ。預貯金の半分ほどが一気に出ていく高額な金融商品は、失敗したときのリスクが大きいので慎重になるべきです」(丸山さん)ほかにも丸山さんは“あやしい投資話”にはいくつかの共通した傾向があると続ける。「仮想通貨や自然エネルギーなど話題のテーマを絡めた投資話や著名人とのつながりをアピールするもの、金融機関以外が元本保証や極端な高金利をうたったものなどは要注意。また、配当金にかかる所得税など、税制上の扱いについて質問をしても、すぐに返事がないものは疑うべき。20〜30代までと違って、50代以降の損失は取り返しがつかないと心得ましょう」投資初心者は、まずは少額から、信頼できる金融商品に長期的に投資するつもりで始めましょう。いっぽうで、毎月の家計からコツコツと老後資金を積み立てるのも忘れずに。投資ができるのも、地道な貯金があってこそだ。そこで吹田さんが提案するのが、「住まい費:生活費:将来準備費=3:4:3」の黄金比率。「貯金を増やそうと無理に生活費を切り詰めたり、コスパ重視の節約法に夢中になったりするとストレスがたまって挫折しがち。家計支出を住まい費、生活費、将来準備費の3つに分けたときに、その比率が3:4:3になるようバランスを調整すると、生活を楽しむ余裕が生まれ、安定して貯金を続けられます」住まい費とは、住居費、車費、水道光熱費。生活費は、食費などの日常生活費、通信費、レジャーや被服費、小遣いなど。最後の将来準備費に、貯蓄と投資、保険料、子どもや自分への教育費といったものが含まれる。「住まい費がふくらむとほかの2つにしわ寄せが行くので、バランスに注意しましょう。コロナ禍以降、リモートワークにより出勤の回数が減った家庭は、家賃の安い郊外への住み替えを検討してもいいかもしれません」(吹田さん)「女性自身」2020年11月10日号 掲載
2020年11月18日「孫にお金を使っているうち、老後資金がいつの間にか消える『孫破産』という悲劇が増えていることをご存じでしょうか?」こう話すのは、老後資金の問題にくわしいファイナンシャルプランナーの長尾義弘さん。孫で破産する?にわかに信じられないが、具体的な例をもとに、長尾さんに解説してもらおう。■孫のために住宅支援贈与をしたばかりに、自宅売却!50代のAさん夫婦には2人の息子がいた。ともに独立、結婚し、孫も誕生。Aさん夫婦は毎月、どちらかの孫と週末を過ごす幸せな日々を送っていた。「先に長男が住宅の購入のため、お金の援助を求めてきました。いまは住宅取得資金贈与の特例で500万円までは非課税になります。長男の嫁の両親は、これを利用して500万円支援してくれるというのです。相手の親に対する見えもあり、Aさん夫婦も老後資金から500万円を長男夫婦に贈与せざるをえませんでした」すると、続けて次男から「実家の近所に住むから、これからは毎日、孫と会えるよ」と、住宅購入支援の話がくる。長男に500万円贈与したので、当然、次男からも同じ金額を期待され、老後を万全にと貯めていた虎の子の1,000万円が泡のように消えた。貯金が底をついたその矢先、新型コロナ不況が直撃。Aさんの仕事先が倒産。自宅のローンが払えなくなってしまったという。「長男、次男も自分たちの生活にきゅうきゅうとしていて、とても親を助けられる状況にはありません。やむなく、Aさんは自宅を手放すことになったのです」これが典型的な「孫破産」。新型コロナがなければこうした悲劇は起きなかったかもしれないが、そもそも孫かわいさから、老後資金を使ってしまわなければ、自宅を手放すこともなかったのだ。「アットホーム『住宅購入時の“親の資金贈与”実態調査』によると、親からの平均贈与額は平均564万円。親が同じ地域に住む場合は、さらに増えて平均642万円です。贈与額500〜600万円が全体の22.9%で、1,000〜1,500万円も13.0%にのぼります。近くに家を建てると、支援額が増えるのは、これは孫がそばに住んでくれるということや自分の介護を頼みやすいからということの表れでしょう。決して、Aさんの事例はひとごとではありません」孫と一緒にいるのは、生きがいにもつながる大切なこと。しかし生活が苦しくなるまで老後資金をつぎこむのは本末転倒。すべてはほどほどが無難のようだ。「女性自身」2020年10月27日号 掲載
2020年10月17日老後2,000万円が不足するとの報道が出て以降、老後資金について心配する人が増えているようです。実際のところ、老後にはどのくらいの金額が必要になるのでしょうか。本記事では、老後のために備えておくべき金額の目安や考え方、具体的な貯蓄方法について、実際の事例を紹介しながら詳しく解説します。老後資金の蓄えはなぜ必要か老後の生活資金というと、真っ先に年金を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。「老後は年金をもらうから、老後資金の準備なんて必要ない」、なんて思っている人は少なからずいるのではないかと思います。そんな風に思っている人に質問です。みなさんは老後にいくら年金をもらえるかご存知でしょうか。年金事務所などから定期便で支払い状況が送られてきますが、見てもイマイチいくらもらえるのかわからない、と思っている人は多いのではないかと思います。ここからは平成29年度厚生年金保険・国民年金事業の概況をもとに解説します。共働き世帯の夫婦が定年退職後もらえるお金夫婦が共働きの会社員だった場合、もらうことができる年金は次のようになります。ちなみに、20歳から60歳までもれなく保険料を納めた場合の金額です。男性:平均受給月額165,000円女性:平均受給月額103,000円会社員の場合は、国民年金のほかに厚生年金がもらえるので、自営業者に比べるともらえる年金額が多くなります。内訳としては、国民年金で約56,000円が支給され、残りの部分が厚生年金部分です。厚生年金部分は収入に応じて金額が変化するため、女性よりも男性の年収のほうが高い傾向になるので上記のように差が出ます。夫婦合わせればある程度の生活は可能かもしれませんが、仮に独身者だったとすると新卒の初任給にも満たないような金額ですから、現役時代を比べてかなり生活レベルは落ちてしまうことが予想されます。自営業者1人世帯の年金額とは年金額で注意が必要なのが自営業者の方です。自営業者は厚生年金に加入していないので、月額の受取額は約56,000円しかありません。正直なところ金額的にはバイト代のような水準なので、とても生活費が足りるとは思えませんよね。貯蓄などの蓄えが一切ない状態で老後を迎えてしまうと、事実上生活していくことができないと思う必要があります。資産形成か生涯現役かかつての老後生活というと、定年退職して悠々自適の生活を送るイメージがあったかもしれませんが、現在では退職金制度がない企業も増えてきたこともあり、定年退職せずに生涯現役で働くことが想定されてきています。そのため、定年退職後に楽しく気ままに余生を送りたいと考えているのであれば、若いうちからしっかりと資産形成しておくことが必須なのです。このように国民年金の水準が非常に低いのは、事前の資産形成か生涯現役のどちらかを国民に迫っているからといえるでしょう。定年後までに準備すべき金額の目安事前の準備なくして悠々自適な老後はないことがお分かりいただけたところで、次に具体的な金額について考えてみましょう。一体老後はいくらの収入があれば、問題なく暮らしていけるのでしょうか。老後必要になる金額についてはさまざまな推計がされていますが、大前提として考えなければならないのが今現在の消費支出額です。よく年収別に必要となる消費支出の目安について論じられることがありますが、実際のところ消費支出額を考える上で大切なことは、自分自身の生活水準を把握することにあります。夫婦共働きしていた世帯なのか、自営業者の1人世帯なのかによって受け取れる年金額に大きな差が生じることから、準備すべき目安となる金額は世帯によって変わってきます。夫婦2人暮らし世帯の必要額平成29年の総務省「家計調査報告(家計収支編)」によると、高齢者夫婦世帯が1ヶ月に消費する金額の平均は合計で263,717円だそうです。夫婦が現役時代に共働きだったとすると、年金月額は268,000円なのでギリギリ足りる可能性がありますが、医療費が変動する可能性も踏まえて考えると、予備費として毎月3万円程度は確保しておきたいところです。そうすると年間で36万円、老後生活20年と仮定して720万円程度が事前に準備すべき必要額といえます。自営業の単身世帯の必要額自営業で単身者となると、年金額は国民年金の約56,000円なので生活費としては全く足りなくなります。仮に年間200万円で生活すると仮定したとしても、年金で賄えるのは672,000円だけで、残りの1,328,000円は別で準備しなければならないのです。ここまでの金額になると、貯蓄を切り崩すだけでは非常に厳しいので、老後もある程度の収入が得られるような対策が必要になってきます。そうはいっても、現役世代の方からすると、老後資金の不足と聞いてもなかなか実感が湧かないのではないでしょうか。そこで次項では、老後生活を甘く見ていたせいで生活が破綻しかけてしまった事例についてご紹介したいと思います。下流老人が増えるわけ最近下流老人が増えているという報道を時々耳にします。下流老人とは生活水準が低い老人のことで、悠々自適とはほど遠い老後を送っている人たちのことをいいます。下流老人と聞くと、現役時代もあまり高給取りではなかったのではないか、と思うかもしれませんが、実は下流老人の多くは年収800万円以上稼いでいた一流サラリーマンだったケースも多いのです。では、なぜそんな人まで下流老人になってしまうのでしょうか。[adsense_middle]下流老人の実例私が実際に聞いた実例についてお話ししたいと思います。現役時代は年収1,000万円という高給取りだったXさんが定年退職された後の話です。結論からいうと、この方は最終的に自己破産のスレスレまで行ったのですが、その原因がなんだったのかについて探ってみましょう。高額の退職金が出たのに一流企業に勤務していたXさんは、定年退職する際に2,000万円ほどの退職金が支給されました。これだけでもかなり高額ですが、そのほかにも現役時代の預金として500万円を蓄えていたそうです。一見すると老後の好スタートを切っているように見えるかもしれませんが、Xさんは退職金と預金の一部を使い、老後の住まいとして都心部のタワーマンションを購入したのです。そして、これがのちに大きな痛手となります。引越した当初は、年金と貯蓄で十分生活ができていて何不自由ない生活を送っていたのですが、あることをきっかけに少しずつ歯車が狂い始めます。妻の認知症が発覚老後生活を始めた間もなく、奥さんが認知症になってしまい、自宅での介護が難しいと考えたXさんは奥さんを介護施設へ入所させることを選択したのです。介護施設は費用が安いところはなかなか入所ができない状況で、契約したところは月額10万円以上するような施設しか見つかりませんでした。それでもXさんは年金でまかなえるだろうと見込んで、奥さんの介護施設への入所を決断したのです。増える医療費で生活が維持できない奥さんの介護施設への費用を支払うと、生活に当てられる金額はわずか数万円だったそうです。それでもなんとか人並みの生活はできていたそうですが、Xさんを次なる不幸が襲います。持病の腰痛が悪化し、病院への定期的な通院が必要になり、月額の医療費がかさみ始めたのです。若いうちは医療費といっても、大きな手術をしなければそこまで多くの金額がかかることがないため、真剣に向き合う機会が少ないかもしれません。老後の医療費というのは若いころとは違い、治療して終わりというものではなく、数年や一生涯治療を継続していかなければならない持病にかかってしまうことがよくあるのです。今は医療が進歩しているので、かなり多くの病気は治療によって助かるようになりましたが、その一方で助かるが故の継続的な医療費負担という問題が出てきています。例えば、がんでも手術で除去して終わればよいのですが、継続的に薬などで治療が必要になるケースでは、医療費がランニングコストとして重くのしかかるのです。医療費は健康や命に関わる部分なので、支出の中でもどうしても削ることができません。Xさんの事例のように、自身や家族が病気になったことで生活が維持できなくなったという人は少なくないのではないでしょうか。消費者金融からの借り入れは危険結局Xさんは年金だけでは生活が維持できなくなったせいで、ついに消費者金融から借金をすることになってしまいました。最初は数万円程度で軽い気持ちだったようですが、毎月のキャッシュフローが赤字だと、借金も毎月積み重ねていくことになってしまうので、気がついたときには数百万円の借金ができてしまったのです。子供に相談すればよかったのではと思う人もいるかもしれませんが、現役時代にそれなりの収入があった人ほど子供に頼りたくないと強く思う傾向があります。この方も子供に迷惑をかけたくないという理由から、相談はしなかったそうです。自宅を売却して賃貸にXさんは最終的には老後の住まいとして購入したタワーマンションを売却し、それで得たお金を使って借金を完済し、自身は家賃6万円程度のアパートに引越したそうです。しかも、売却価格は購入時の7割くらいにまで落ちてしまったため、実質的には退職金をほぼ失ったような形になってしまいました。幸い自己破産を免れたそうですが、人によってはこのような状況で自己破産に追い込まれてしまう人は少なくないのではないでしょうか。老後生活の困窮を回避する3つのポイントXさんの実例をもとに、老後安定した生活を送るためのポイントについて考えてみたいと思います。ポイント1:退職金を一気に使い切らない退職金が出る人は非常にラッキーですが、今回の事例のように一括でマンションを買うなど一気に消費してしてしまうと、その時はよくてもXさんのように奥さんの認知症など後発的な状況に対応できなくなる可能性があります。そのため、退職金はできるだけ全額を使うことはせず、ある程度の金額を手元に残しておくことをおすすめします。また、どうしても新居の購入やリフォームなどでまとまったお金を支出する際には、事前に人間ドックを受けるなどして自分や家族の健康状態を把握してから判断するほうがよいでしょう。ポイント2:医療費を甘く見ない老後生活を脅かす1つの原因が医療費負担です。若いころはそこまでかからなくても、定年後の医療費は非常に大きな負担となります。特に注意が必要なのが薬です。がん治療などで使用する薬は高額なものも多く、1粒数万円というものもよくあるので、たとえ命が助かったとしても生活が助からないということも十分ありえます。ポイント3:家族に相談するさまざまな対策をとったとしても、何らかの事情で生活が回らなくなることも十分考えられます。このような場合、Xさんのように1人で抱え込んでしまうとさらに傷口が広がってしまうので、できるだけ家族に早い段階で相談して解決させることが大切です。老後生活資金を準備する方法老後生活を豊かに安定的に過ごすためには、やはり準備が必要なことは間違いないでしょう。ただ、準備といってもただ貯蓄しておけばいいという単純な問題でもありません。老後のためにできることには、大きく分けて次の3つがあります。[adsense_middle]年収の3倍程度の貯蓄人によって個人差はありますが、できれば最低でも年収の3年分程度の貯金があると非常に安心です。実際はもっと必要になることのほうが多いですが、あまり多くの金額を貯蓄に回そうとすると、現役世代のときの生活レベルが落ちてしまうので、無理をしすぎない範囲で3年分を目安にしましょう。なお、退職金制度がある会社であれば、その分貯蓄に回さなければならない金額は減ります。ただ、途中で転職する可能性も含めて考えると、あまり退職金ありきの資産形成はお勧めではありません。医療保険に加入する30代後半くらいからは、高額な医療費リスクをヘッジするために医療保険への加入も検討しましょう。若くして手術をしたり入院したりすると、医療費はもちろんですが収入が途絶えることになるので老後どころではありません。特に40歳を過ぎると持病なども発覚し始めるころなので、できれば保険料が安くて加入できるうちに加入しておくと、将来の医療費に対してリスクヘッジできるでしょう。収入源を作る今の日本で老後を迎える場合、最も重要といえるのがこれです。老後の収入源が年金しかないと、生活レベルはどうしても落ち込みますし、医療費が賄えなくなる危険性もあります。人生100年時代をいわれる昨今、65歳の定年退職後も何らかの収入源を確保しておくことが、老後資金対策としてとても大切です。例えば、現役時代の収入があるときに賃貸物件を購入しておき、老後はその家賃収入を生活費にあてるやり方がよく用いられます。そのほかにも株式投資による配当金や個人年金など、老後も定収入を生み出す方法がいくつかありますので、ぜひ早めから実践してみるとよいでしょう。専門家に相談することが大切これらの対策を講じる際には、必ずファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談してから始めることが大切です。ベストな対策はご家庭によって変わってきますので、より効果的に老後資金対策をするには、まず専門家に自分自身の家計をベースに診断してもらうことから始めるとよいでしょう。対策のベースとなる情報が違っていたら的外れな対策になってしまうので、必ず何かを始める前に現状把握から始めることが大切です。老後資金にいくら必要かに関するまとめ今回は老後資金対策について解説してきました。年金だけで老後がやりくりできると考えていると、気がついたときには下流老人になっている可能性があります。早いうちから対策をとることで、老後も現役時代と同じくらいの水準で余生を送れる可能性がありますので、まずは早めに専門家に相談してみましょう。
2020年07月25日9月18日(金)の公開を予定していた天海祐希主演の『老後の資金がありません!』が、公開時期を来年に延期することが発表された。今回、昨今の新型コロナウイルスに関連する社会状況を鑑みて協議をした結果、公開時期を来年に延期することが決定。今後の公開予定については、決定次第、速やかに告知される。本作は、天海さんが老後資金問題をはじめ、あらゆる問題が立て続けに襲ってくる中、悩みもがき奮闘しながらも逆境に立ち向かう主婦を演じ、コメディエンヌぶりを発揮していることでも話題。浪費家の姑を名女優の草笛光子、定年間近で会社が倒産し失業に陥る夫役を名バイプレイヤー・松重豊が演じるほか、突然結婚相手を連れ、派手婚を報告する娘役を新川優愛、その結婚相手を加藤諒、大学生の息子役を瀬戸利樹が演じるなど、豪華キャストが集結している。『老後の資金がありません!』は2021年公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:老後の資金がありません! 2021年、全国にて公開©2020映画『老後の資金がありません!』製作委員会
2020年07月13日