新型コロナの影響で、「遠隔診療」という言葉が広く認知された。この遠隔診療を使って、新しい終末医療に挑む医師がいる。東京都葛飾区、金町駅前脳神経内科の内野勝行院長(37)だ。この試みによって、患者は残された時間を病院に縛り付けられることなく、”最後の望み”を叶えられるようになるのだという。内野医師の求める終末医療にはマンパワーがいる。そこでタッグを組むのが、「かなえるナース」という看護師の付き添いサービスを提供する、株式会社ハレの代表で看護師の前田和哉氏だ。前田氏は、依頼人のニーズや状態に応じてオーダーメイドな看護を実現する。しかし、一般的に入院患者の付き添いサービスには1つ障壁がある。「退院できない」ケースがあるのだ。責任を回避したい病院側が、リスクの高い患者の退院を認めないことがあるからだ。そこで内野医師が鍵となり、医療者の常識の枠を超えた挑戦をする。■末期がん患者が20年ぶりに故郷・沖縄へ60歳の山下幹雄さん(仮名)は、20年前に親と絶縁して沖縄を飛び出し、都内で職を転々としてきた。3月下旬に病院に運ばれた時には、ステージ4の末期がんに全身が侵されていた。余命は半月、もって1カ月と宣告された。姉の静江さん(仮名)が病院に駆けつけた。高齢の両親は共に足が悪く車椅子で、沖縄を出ることができなかった。幹雄さんは、「最後に沖縄に帰って、両親に会いたい」と告げた。静江さんは病院に退院の希望を伝えた。病院側は、一度は許可したものの、幹雄さんの容体が悪化。「移動中に何かあっても責任が取れない」と、許可を取り消した。そこで、静江さんはすがる思いで「かなえるナース」に依頼。前田氏は、すぐに内野医師に連絡し、「残された時間は少ない」と告げた。そこからはスピード勝負だった。内野医師は幹雄さんを遠隔で診療。幹雄さんはほとんど会話ができないほど衰弱していて、うなずくのが精一杯だった。代わりに静江さんが「本人の希望通り、沖縄に帰したい」と画面越しに家族の決意を伝えた。しかし、主治医でなければ退院の許可が出せない。それならばと、内野医師自らが幹雄さんの主治医になったのだ。これで退院の準備は整った。そのわずか2日後、3月30日の朝6時、幹雄さんと静江さんは沖縄に向けて出発した。24時間体制で前田氏が付き添い、内野医師も遠隔で診察を続けた。飛行機が那覇空港に到着すると、ゲートには幹雄さんの両親が迎えに来ていた。幹雄さんは最後の力を振り絞って父と抱き合った。20年ぶりに家族全員が集まった瞬間だった。幹雄さんはそのまま地元の病院に入院し、翌々日、息を引き取った。故郷の地で、家族に見守られながらの最後だった。■「最後にタッチした人が”負け”」内野医師は、男性を退院させるとき、元の主治医から「なぜこんなリスクの高いことをするのか?」と問われたと言う。「『医療の革命です』って答えたら、苦笑いされましたよ(笑)。リスクしかないことは承知しています。言葉は悪いですが、最後にタッチした人が”負け”なんですよ。病院の先生だって患者さんの望みを叶えたいという気持ちはあるんですが、リスクは冒せない。でも、僕が主治医になれば、病院は責任から逃れられるので退院させられます。僕のクビくらい、別にいいんです」実際、訴訟のリスクはある。幹雄さんのケースでも、事前に免責の同意書にサインはもらっているものの、「実際に効力はない」と内野医師は言う。ジュネーブ宣言によって、弱い立場である患者は、インフォームドコンセントによるいかなる同意も撤回できるという決まりがあるからだ。つまり何かあった場合、患者側が訴えれば、退院を許可した内野医師が”被告”になることは避けられないのだ。では、なぜそこまでするのか。「終末期や急性期医療をやっている人は絶対に”ある壁”にぶつかるんです。救命は全力でやります。それ自体は崇高なことです。でもそれは生命の維持が目的で、その人の人生や精神は見ません。ただ助ければいいのかという無力感が拭えない。綺麗事だけでは済まされないんです。1日でも長く心臓が動いていれば、それでいいのかって考えてしまうんです」そんな葛藤を抱える内野医師の転機となる出来事があった。■遺族からの訴訟を覚悟した「お花見外出」「いわゆる”看取り病院”で院長をしていたときに、気管にチューブを挿していて食べることも飲むこともできず、半年間『死にたい』と言い続けているおじいさんに出会いました。ご家族とも相談して管を抜いたら、少し喋れるようになり、今後は『ビールが飲みたい』と言う。だからビールを飲ませてあげると、少しずつ元気になって、食事もわずかながらできるようになりました。そしたら今度は『花見がしたい』って言うんで、外出してお花見もしたんです。その日の夜に、その患者さんは亡くなりました」内野医師は訴訟を覚悟した。しかし、翌日に驚いたことが起きた。「家族親族が20人くらいで病院に来て、『ありがとうございます。こんな素晴らしい最後を迎えられるとは思ってなかった』と感謝の言葉をくれたんです。『これだ』と思いました。この人の最後の1週間こそが、”生きた”ということなんだと思いました」責任を負う覚悟ひとつで、生かせる命がある。だから、内野医師は訴訟のリスクを恐れない。「むしろ訴訟になれば、社会問題として終末医療のあり方を問題提起できる」とさえ言う。内野医師は、遠隔診療で広がる終末期医療の可能性について次のように話す。「最後のときをどう過ごすかという選択肢が増えます。今は、病院か、施設か、自宅のどこかで死を待つしかない人がほとんどです。遠隔診療なら自由に旅行も行けます。また、距離の制限がなくなるので、全国どこに住んでいても、好きな医師に診療してもらうことも可能になります。オンラインが進めば、閉塞していた医療に風穴が開くでしょう」幹雄さんの家族から、内野医師のもとに感謝のビデオレターが届いた。「家族が一緒の時間を過ごすのは絶対に無理だと思っていたので、夢のようでした」内野医師は、「普段あんまり思わないんだけど、『医者をやっててよかったな』と思った」と素っ気なく言う。遠隔診療の浸透によって、終末医療の可能性が今後さらに拡がることになりそうだ。
2020年07月04日不倫関係にある男女も、自粛生活下では、いつものようなデートができず苦戦しているよう。なんとか遠隔デートを実現すべく、あの手この手で工夫をしているようです。複雑怪奇な人間模様分析を得意とする並木まきが、そんな身勝手なデートを3つご紹介します。文・並木まき1:寝室で…「不倫相手とは自宅が離れていることもあって、リモート勤務になってからは一切会っていません。けれど、やっぱり顔は見たいし、どうしているかお互い気になるので、オンラインデートをしています。ただ、コソコソすると妻にバレるので、あえて昼の時間を使って『大事な打ち合わせがある』という体裁にし、ひとりで寝室にこもりながら不倫相手と話していますよ。彼女からは『へぇ〜。その部屋で昔は奥さんとイチャイチャしてたんだ?』なんてイヤミを言われますが、しばらくは仕方ありませんね」(40歳男性/IT)このご時世なので、ビデオチャットを通じて遠隔デートをしているカップルも少なくないのかもしれません。しかもこの男は、夫婦の聖域とも言える寝室を不倫相手に堂々と見せているようです。にわかには信じられません……。2:不機嫌を装って…「不倫相手とは、週1くらいでオンラインデートをしています。だけど我が家はマンションだし、そこまで広くないので、ひとりになるのが結構大変。そこで僕は、不倫相手とオンラインデートをする予定がある日は、その1時間くらい前にわざと妻とケンカして、別の部屋にこもる理由を作っています。妻には申し訳ないな……って思いますが、気まずい雰囲気を作っておかないと、オンラインデート中に妻が部屋に入ってきてしまうかもしれませんから」(38歳男性/自営業)夫婦ゲンカをわざと引き起こし、ひとりになれる時間を作るとは、なんとも身勝手です。不倫男に誠実さを求めるのが間違いなのかもしれませんが、たまったものではありませんね。3:妻に外出させ…「アパート暮らしなので、オンラインでも、不倫相手とはなかなかデートができません。そこで最近は、妻に外でウォーキングをするように促して、30分ほどデート時間を捻出しています。妻は元々ぽっちゃりなのですが、自粛生活以降さらに太ってきたので、少し運動したほうがいいんじゃないかと思い、提案しました。妻の健康づくりにもなるし、俺は彼女と安心して会話ができるし、我ながらいいアイディアだと思っています」(45歳男性/サービス)不倫相手と会話したいがために、妻を言いくるめて外に追いやるとは……。いくらなんでも身勝手すぎます。妻がこのことを知ったらと思うと、やり切れません。以上、「不倫男の身勝手な遠隔デート」をご紹介しました。非常事態の下でも、身勝手な不倫男は、自分のことしか考えていないようです。あなたの周りにも、こんな裏切り行為を働く夫がいるかもしれません……。©vanko_Brnjakovic/gettyimages©PeopleImages/gettyimages
2020年05月09日「新型コロナウイルスに感染してしまうことを不安に感じ、体調が悪くても通院を躊躇している患者が多くいます。4月5日、厚労省はこのような現状を受け、オンライン診療を初診患者でも利用できるように許可しました。これにより、オンライン診療に対応している医療機関の診察を、誰でも自宅で受けられるようになるのです」そう語るのは、ナビタスクリニック理事長で内科医の久住英二さん。コロナ禍が収束するまでの特例措置とはいえ、規則の緩和を評価しているという。同クリニックでは、2月から「新型コロナウイルス感染症オンライン相談室」を始めている。これは、感染の疑いがある症状を訴えている人に向けたサービスだ。「軽い風邪症状でも安易な通院は許されず、発熱患者をむしろ敬遠する病院もあるので、患者はどうしていいのかわからない。そんな人たちのため、相談室では通常と同じ問診をしています。血圧や心拍数を測ることはできませんが、“様子を見ていても大丈夫”“近所のかかりつけ医に行ったほうがいいですよ”とアドバイスはできる。医師に話を聞いてもらうことは、患者さんの安心につながると思っています」今回の厚労省によるオンライン診療の利用可能者の拡大は、“病院に行きたくない”という人たちが、不調をうったえたときに手軽に利用できることを意味する。「専用のWEBサイトにアクセスしたり、スマホのオンライン診療アプリをダウンロードしたりすることから始めます。薬の処方に関しては、患者さんが希望する調剤薬局に医療機関から処方箋をFAXやメールなどで送付。患者さんは調剤薬局に薬を取りに行く、という流れが主流になるでしょう」薬の処方に関しては、かかりつけ医に電話で処方箋を出してもらう、という方法もある。厚労省は、慢性疾患などで処方薬が必要な場合、電話などを用いた診療で、医療機関が薬局に処方箋を送付し、患者が通院せずに薬を受け取れるようにする指針を出している。こうしたサービスを利用し、3カ月ほどのまとまった量を処方してもらい、病院に行く回数を減らすことも可能になっている。「オンライン診療の場合、急ぎでないときは薬を調剤薬局から郵送してもらうこともできます。スマホがあればできますから、使い方をマスターしておくことは大事でしょう」『Die革命医療完成時代の生き方』(大和書房)の著者で医師の奥真也さんは、オンライン診察が手軽に受けられるようになった現状を歓迎するいっぽうで「まだ課題も残されている」と語る。「その手軽さゆえ、患者は診断に納得するため、ドクターショッピング(解決しない症状に対し、病院や医師を次々と替えて受診すること)をすることも考えられます」信頼できる“オンラインかかりつけ医”に出会うことができるまで、患者側は二重、三重に受診することになり、医療制度全体の効率が悪くなる。オンライン診療に対応した医療機関リストが、厚労省から示される方向になるとされるが、結局のところ、かかる医療機関は自分の判断で選ばなくてはならない。「残念ながら、規制緩和をビジネスチャンスと捉え、エビデンスのない健康食品や必要のない点滴などをすすめる、“もうけ主義”の医師がいることも事実です。受診を検討する医師について『専門医』や『認定医』などの肩書を持っているか、ホームページを参考にしてみるのも手でしょう」規制の緩和を受けて間もないだけに、オンライン診療において十全な環境を整えている病院はまだ多くはない、と奥さん。そして最も大きな課題は、患者が抱えている“新型コロナウイルスに感染したかもしれない”という不安に対し、感染の有無を完全には判断できないことだ。「まだまだ知見のたまっていないウイルスであるし、オンラインでは検査ができないため、主として問診から得られる情報で判断するしかありません。しかしそれでも院内感染のリスクなく、医師と話すことで患者さんの安心につながるのですから、課題をクリアしながら、オンライン診療を進めることは重要です」(奥さん)「女性自身」2020年4月28日号 掲載
2020年04月15日突然ですが私は冬が苦手です。寒い、洗濯物が乾かない、日照時間が少ない、寒い、寒い…。まぁ寒さは私が着込めばなんとかなりますが、襲い来るさまざまな感染症については、私一人の問題ではありません。そこで今回は、娘の初めての休日診療の思い出と、その後の私なりの感染症予防について書きたいと思います。■休日診療での体験が母の意識改革に…休日に発熱し、謎の湿疹が出てしまった娘。週明けまで待ってかかりつけ医にかかるか、休日診療に行くか? 迷った末、休日診療に行くことにしました。きれいな待合室でおじいちゃん先生が丁寧に診てくれるかかりつけの小児科と比べると、利用した休日診療所は快適とは言いづらい…。家から遠いこともあり、願わくばなるべくお世話にならずに過ごしたい!そう思った私は、「連休、特に年末年始は子どもを感染症から守る!!!」という強い決意を抱きました。■ちょっぴり孤独な(?)我が家の感染症対策感染症対策として、基本中の基本であるうがい手洗いは家族全員で徹底。人ごみを避けるために、実家に相談し年末年始の帰省はせず気候の良い春秋にして、ショッピングモールでの買い物は人が少ないオープン直後に行くようにしました。子どもの遊びは、家に飽きたら晴れた日は公園へ。しかし私が住む関東平野のど真ん中、遮るもののないのどかな田園地帯には北風がビュンビュン吹きすさぶのです。そんな日は屋内の遊び場を利用することになりますが…新しくできた遊具が多い児童館はいつも利用者が多いのですが、小さくて年季の入った児童館はほぼガラガラ。ホールにポツンと私たち親子だけがいる図は寂しくはありますが、そこは私がしゃべり倒して盛り上げればOK!■しかし! 話はここで終わらない…こんなふうに、日ごろの習慣やお出かけ先に注意して過ごし、一家で元気に冬を乗り切るゾ~☆――と対策をしていましたが、昨年は5人家族で私だけインフルエンザにかかってしまいました…。息子を妊娠中で、免疫力が普段より弱っていたからかもしれません。というわけで、この経験から得られた人生訓は【自分も労わろう】です!!!わかっちゃいるけど、後回しになるんだよな~。ここまでお読みいただき、ありがとうございました!
2018年11月07日「4月から『診療報酬』が改定され、病院の窓口で支払う医療費が変わります。医療報酬とは、診察や検査、薬などの料金や、それに伴う手数料などを決めているもので、2年に1度見直されます」 こう語るのは、経済ジャーナリストの荻原博子さん。4月から改定される「診療報酬」。そのなかで家庭に影響が大きそうなポイントは、おもに2つだという。荻原さんが解説してくれた。 【1】「初診は大病院ではなく『かかりつけ医』で受ける」体制を、さらに推進 「2年前の改定で、500床以上の大病院では、紹介状なしの初診の患者に、5,000円以上の特別加算を行うことが義務化されました。これは、従来任意だったものが義務化されたことと、保険のきかない定額負担だったため、インパクトが大きかったと思います。今回は、この対策が500床以上の262病院から、400床以上の410病院へと拡大。背景には、大病院を重篤な患者の治療に専念させ、日々の診察は『かかりつけ医』へと役割分担を強化するねらいがあります」(荻原さん・以下同) かかりつけ医は必要に応じて、専門の病院を紹介する。また在宅患者の訪問診療や、病状の急変に24時間対応することなども求められる。 「ただ、町の病院単独でこの体制を維持するのはむずかしく、普及が進みませんでした。今回の見直しでは、地域の病院が連携して24時間対応を維持する体制を整えられれば、初診料が800円上乗せされます。これは保険がきくので、3割負担の方は240円プラス。多少の負担は、かかりつけ医制度を支えるための“応援料”だと私は思います」 【2】「看護・介護から看取りまでを在宅で行う」よう推進する見直し 「スマホやパソコンを利用した『遠隔診療』が認められ、『オンライン診療料』も新設されました。通常の訪問診療に加え、テレビ電話などを使って在宅で診療が受けられるようになると、患者も付き添う家族も助かるでしょう。いっぽう現在、死亡者の75%以上が病院で亡くなっています(’13年・厚生労働省)」 しかし今後、死亡者数は’40年にピークを迎え、’16年より約37万人増えて、約168万人になると予想されている(’17年・内閣府)。このままでは、病院はパンクしてしまう。 「そこで今回の改定では、介護福祉施設が病院と連携して看取りを行えば、介護福祉施設も病院も収益が得られるようになりました。とはいえ、医療と介護の連携は始まったばかり。今後、もっと密な連携を進めてほしいものです」
2018年02月23日4月から「診療報酬」が改定され、病院の窓口で支払う医療費が変わる。医療報酬とは、診察や検査、薬などの料金や、それに伴う手数料などを決めているもので、2年に1度見直される。 今回の改定のうち、家庭に影響が大きそうなポイントは、おもに2つ。1つ目は、「初診は大病院ではなく『かかりつけ医』で受ける」体制を、さらに推進している点。2つ目は、「看護・介護から看取りまでを在宅で行う」よう推進する見直しだ。 4月からの「診療報酬」改定を踏まえ、医療費をどう節約したらいいのかを荻原さんが教えてくれた。 【1】信頼できる「かかりつけ医」を見つける 「『有名な病院のほうが安心』などと、安易に大病院を受診すると、初診料の5,000円加算と合わせ、窓口で1万円近く請求されることもあります。重篤な病気が疑われる場合も、まず『かかりつけ医』に相談し、専門病院を紹介してもらいましょう。また、経済的にも体にも負担が重い“はしご受診”は避けましょう」 【2】薬は病院に近いほど安い 「薬そのものの値段は、どこでもらっても同じ。しかし、薬をそろえるなど施設を維持するための『調剤技術料』は、薬局により異なります。今回はこれも見直され、病院の敷地内にある“門内薬局”は院内処方と同程度の100円に、病院近くにある大手チェーンの“門前薬局”は150円に引き下げられました」 【3】薬の多い人は、薬剤師に相談して減薬してもらう 「複数の病院にかかり6種類以上の薬を飲む方は、薬剤師に減薬の相談をしてみましょう。2種類以上減薬できると『服用薬剤調整支援料』が加算されますが、薬が減る分、節約効果は長く続くはずです」 【4】病院受診は時間内に 「休日や夜間の診察は割高です。初診の場合、休日だと2,500円、深夜だと4,800円が加算されます。支払いは、3割負担の方なら休日750円、深夜1,440円の加算ですが、そもそも時間内に受診すれば払わなくてすむお金です」 【5】高額療養費制度を利用する 「高額療養費の利用を勧めてくれる病院も増えていますが、すべてというわけではありません。払戻し制度があることを覚えておきましょう」 高齢者がいる家庭では、訪問診療も行う「かかりつけ医」を持つと安心。また、看取りまで担う介護福祉施設の情報も集めておこう。
2018年02月23日厚生労働省が進める遠隔診療を開始大阪府にある医療法人一山十会では、厚生労働省が医療制度改正の一つの軸として押し進めようとしている、インターネットを介して遠隔診療を行うことが出来る「東京国際遠隔治療センター」を開院。先進的な治療を受けることが出来る病院は、東京や大阪など主要都市に集中することが多い。治療はもちろん、悪化する前に予防していくための受診なども、地方に暮らす人々にとっては非常に受けにくい状況だ。その状況を改善すべく国をあげて取り組もうとしているのが、遠隔診療となる。特に診察が受けにくい薄毛、脱毛症(AGA)近年、薄毛や脱毛症(以下、AGA)といった症状に悩まされる20代~60代の人が増えているが、仕事や家事に追われ病院に通うことが出来ず、なかなか治療が進まないのが現状だ。しかもAGAは外見の変調を伴うため、特に女性の場合には誰にも相談できないという悩みを抱える人も多い。ウィッグも当たり前となっている昨今なので、治療しなくても生活は出来るのだろうが、そうはいっても根本的な解決には至らないため、専門的な治療が望まれる。東京国際遠隔治療センターの特長患者は、自分のパソコンやスマートフォンを使ってビデオ通話を行うことにより、診察を受けることが出来る。あらかじめ予約が出来るので、待ち時間がいらないのは非常にありがたい。必要な薬は自宅まで送ってもらうことが出来る。もちろん、かかりつけの薬局で処方してもらいたいなら、処方箋だけ送ってもらうことも可能だ。症状によっては、実際に対面して診察してもらう必要があるため遠隔診療が不可能な場合もある。しかし、それをビデオ診療で教えてもらうことも出来るだけでも、全く病院に通えなかった人にとってはメリットといえるだろう。今後は、肥満症外来や禁煙外来の展開も予定しているという。インターネットという便利な道具が医療分野でも活用されるメリットを十分に感じていきたいものだ。(画像はプレスリリースより)【参考】※東京国際遠隔診療センター 公式サイト※医療法人一山十会 プレスリリース(@Press)
2017年12月29日こんにちは。ライターのyossyです。皆さんは、「無料低額診療」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?もし、私たちが何らかの理由で医療費が支払えなくなったら困ってしまいますね。病気でとても困っているのに、病院にかかることができないのは、死活問題です。今回は、無料低額診療事業について、内容や利用方法などをご紹介しましょう。●“無料低額診療”は、生活に困っている人のための救済事業厚生労働省によると、無料低額診療事業というのは、次のようなものであるとしています。**********『生活困難者が、経済的な理由によって必要な医療費を受ける機会を制限されることのないよう、無料又は低額な料金で診療を行う事業』**********・低所得者・要保護者(実際に保護を受けているかどうかに関わらず、生活保護を必要とする状態にある人)・ホームレス・DV被害者・人身取引被害者など、生活に困っている人が適切な医療を受けられずに困ることがないようにするための救済措置 です。あくまで「いざとなったとき」のためのものですが、「無料低額診療」という言葉は覚えておきたいですね。●“済生会”“民医連”などが有名無料低額診療を受けたいと思ったら、実施している病院に問い合わせるのが通常の流れです。どの病院で実施しているのかという情報は、自治体の窓口で問い合わせたり、住んでいる地域と“無料低額診療”という言葉をあわせて入れてインターネット検索したりするといいでしょう。例えば、東京都の場合だと、『東京都福祉保健局』のホームページから、無料低額診療事業実施施設の一覧を見ることができますよ。50以上の医療機関が紹介されています。とにかく、まずは問い合わせてみるといいでしょう。問い合わせをして条件に合致しているかの確認をしてみてください。どれくらい減免されるのかは、本人の状況や病院の基準によって異なります ので、詳しく状況を話してみましょう。なお、実際に赴くことになった場合は、申請書類 がありますので、持ち物の確認も忘れずに。----------重い病気・ケガにも関わらず、「お金がないから」という理由で受診ができないのはつらいことです。無料低額診療を実施している病院では、さまざまな状況の人に対応してきています。まずは一人で悩まずに状況をありのままに話し、相談してみるといいでしょう。【参考リンク】・無料低額診療事業について | 厚生労働省(PDF)()・無料低額診療事業・無料低額介護老人保健施設利用事業 | 東京都福祉保健局()・東京都内無料低額診療事業実施施設一覧 | 東京都福祉保健局(PDF)()●ライター/yossy(フリーライター)●モデル/沖まりね
2017年07月19日*画像はイメージです:医療従事者はそのほとんどが患者の症状を治癒するため、奮闘しているものと思われます。しかしごく一部に、自分の儲けを考え、あくどい診療をする医師もいるようです。例えば、本当は歯を抜く必要がないにもかかわらず、「虫歯」だと言って抜いた挙句、高額な義歯を埋め込んだり、さほど重大でもないのに「深刻である」と告げ、入院を促したりすることがあると聞きます。このような「嘘の診療」を行った場合、どのような罪に問われるのでしょうか?あすみ法律事務所の高野倉勇樹弁護士にお聞きしました。 ■どのような罪に問われる?「医師については、詐欺罪が成立します。傷害罪が成立する可能性も考えられます。まず、詐欺罪ですが、2つの詐欺罪が成立する可能性があります。第1に、患者に対する詐欺罪です。実際には行っていない診療について診療費が発生したかのように装い、支払を請求して受領することは、詐欺罪となります。第2に、社会保険診療報酬支払基金に対する詐欺罪です。医師は、診療報酬請求明細書を社会保険診療報酬支払基金に提出して、診療報酬を請求します。実際に行っていない診療内容を明細書に記載し、診療費が発生したかのように装い、請求して受領することは、詐欺罪になります。次に、患者に対する傷害罪です。医療行為は、患者の同意があって初めて正当化されます。例えば、手術は、形式的には傷害罪に該当します。ですが、患者の同意があるので、犯罪にはなりません。同意したとは異なる内容の治療が行われていた場合、同意がないまま治療行為が行われたときと同じように、傷害罪が成立する余地があります。なお、文書偽造罪は成立しません。文書偽造罪は、作成名義を偽ることで成立します。嘘の内容の文書を作成しても、刑法上の文書偽造ではないからです。診断書を発行した場合には、嘘の内容の診断書ということになります。診療報酬請求明細書も、嘘の内容です。ですが、どちらも作成した医師が、自分の名義で作成した文書なので、偽造ではありません」(高野倉弁護士) ■患者はどのような対応を取ればいい?悪徳医師がいるといわれても、患者はまったくわからないもの。仮に被害にあってしまった場合、どのような対応を取ればいいのでしょうか?同じく高野倉勇樹弁護士にお聞きすると…「被害に遭った患者としては、損害賠償請求を行うことが考えられます。騙し取られた治療の額を損害額として、損害賠償を請求できます。また、実際よりも悪い状態であるという嘘の診断をされたり、望まない治療を受けさせられていたのであれば、慰謝料を請求する余地があります。このほか、詐欺罪で刑事告訴することも可能です」(高野倉弁護士) 実際に被害にあった場合、損害賠償請求などを行うことができるようです。ただし、闇雲に「慰謝料」「損害賠償請求」と言っても、その主張が正当であるか疑問視されてしまうでしょう。「納得のいかない診療を受けた」という場合は、弁護士に相談し、医師が下した診断の正当性などを慎重に議論することをおすすめします。 *取材協力弁護士:高野倉勇樹(あすみ法律事務所。民事、刑事幅広く取り扱っているが、中でも高齢者・障害者関連、企業法務を得意分野とする)*取材・文:櫻井哲夫(フリーライター。期待に応えられるライターを目指し日々奮闘中【画像】イメージです*studiolaut / PIXTA(ピクスタ)
2017年06月30日一般社団法人国際統合治療協会提携のえみクリニック(東京都北区)は2017年1月より、女性医師による漢方外来診療を開始する。担当する女性医師は、日本医科大学付属病院東洋外来を担当する廣田薫医師。女性特有の肌荒れ・生理痛・便秘・月経不順などの症状に、保険適用の漢方薬による体に優しい治療を行うという。廣田医師の漢方外来の曜日は、毎月第2・第4火曜日の14:00~18:00。なお、2017年1月は、年末年始休暇の関係で変動しているため、1月17日・31日となる。
2016年12月20日遠隔診療でオンライン通院愛知県名古屋市の佐井泌尿器科・皮フ科クリニックでは、7月5日より、遠隔診療を導入した外来の受付を開始している。このシステムの導入にあたっては、株式会社メドレーが提供している「CLINICS(クリニクス)」というオンライン通院システムを採用している。愛知県の泌尿器科クリニックとしては初めての導入事例となる背景には、現在の多忙過ぎるサラリーマンなどに配慮した結果がある。というのは、今回のオンライン通院で提供する予定の診療メニューは、ED(勃起障害)、AGA(男性型脱毛症)、そして女性びまん性脱毛症であり、これらの治療には定期的な通院が不可欠だという。さらにこの病気の患者傾向をみてみると、30~50代に増加傾向だ。つまり、一番働盛りで忙しいために、最初は受診したとしてもそのうちに通院を諦めてしまったり、最初から諦めてしまう人が多いという状況を打破するためなのだ。厚生労働省も推奨実は、オンラインを活用した遠隔診療の分野の促進は、厚生労働省も推奨している。もとは、離島など遠隔地にいる患者と医師をつなぐための遠隔診療に対する解釈であり、遠隔地意外ではこのシステムを導入することを原則禁止していた。しかし2015年8月に解釈を変更し、遠隔地だけではなく、患者側の希望があり、かつ患者側の利点があれば、対面診療と組み合わせることで他の医療機関も導入しても良いという方針に変わったという。しかも、処方した薬についても、予約時に登録した住所に配送してくれるというから、大変便利なシステムではないだろうか。ストレス社会に救いの手今の社会は特にストレス社会と言われ、ただ生活をおくるだけでも過酷な精神環境、また紫外線の増加など過酷な自然環境下で生活している。女性の脱毛症が増加しているのは、そういったことも要因の一つとみられている。今回の愛知県での導入事例が全国に展開していく日も、そう遠くはないかもしれない。【参考】※株式会社メドレー※佐井泌尿器科・皮フ科クリニック※株式会社メドレー プレスリリース(Dream News)
2016年07月13日歌舞伎役者の市川染五郎が7日、アメリカ・ラスベガスから都内の会場に向けて、擬似3Dによる遠隔舞台あいさつを行った。松竹と日本電信電話(NTT)による技術実験で、4月29日~30日に行われたイベント・ニコニコ超会議内の「超歌舞伎」に続き、イマーシブテレプレゼンス技術「Kirari!」を使用している。現在ラスベガスで『KABUKI LION 獅子王』公演を行っている染五郎は、擬似3D虚像による立体表示で都内会場に登場。擬似3Dとは、平面映像を使いながら錯覚で立体的に見せることで、被写体抽出技術と組み合わせ、演者がその場にいるかのような映像をリアルタイムに届けた。「超歌舞伎」では「分身の術」として披露されている。染五郎は「この映像技術、伝送技術等々、歌舞伎の技術として一つのジャンルになるのではないかとも感じています」と新たな技術に期待を寄せた。また、映像技術と歌舞伎はは「色彩の豊かさ、美しさというものが、共通言語」と語り、「生という武器は、舞台には大事なものだとは思いますけども、あえて映像の中で画面を見ることによって初めて成立する歌舞伎もあるのではと思います」と今後の展望を示した。NTT代表取締役副社長 篠原弘道氏は、今回の取り組みを「共同実験のスタート」として「2020年、その先も含めて」視野に入れていると発言。ただし「主役は歌舞伎」であり、「ICT技術はあくまでも黒子です。どんどんチャレンジしてまいりたいと思います」と語った。また、舞台天井、花道なども含めて360度で映像を同期し、実際の舞台の感覚で中継を見ることができる4Kマルチ映像、ヘッドマウントディスプレイによる視聴など、様々な技術が紹介された。
2016年05月07日日本マイクロソフトとこだまリサーチは3月17日、大学教育におけるクラウド型eラーニングによる遠隔授業の活用促進において連携することを発表した。文教向けシステムの開発を手がけるこだまリサーチは、大学・教育機関向けに「Microsoft Azure」による初の文教向け動画配信ソリューションである「Streaming Player with AES encryption(for Azure Media Services and Moodle)」を4月1日より提供を開始する。日本マイクロソフトは技術面からこだまリサーチを支援し、協同販売活動を行う。Streaming Player with AES encryptionは、Azureの「Azure Media Services」を活用し、大学・教育機関が保有している動画コンテンツを「Moodle」上で再生するためのプラグインモジュール。同モジュールを利用することで、PC用、スマートフォン用に別々の動画コンテンツを用意する必要がなくなり、従来のソリューションに比べて低コストで、品質を向上したストリーミング動画を配信できるようになるという。今後、両社ではオープンソース学習管理ソフト「Moodle(ムードル)」を利用している大学・教育機関向けに、同モジュールを展開していく。これにより、教室での授業とオンライン学習を融合させるブレンデッドラーニングや、インターネット上で誰もが無料で受講可能な大規模で開かれたな講義であるMOOCといった最新のeラーニング方法を容易に実現できる。また、詳細な視聴履歴を取得することができ、学生が動画のどの範囲を見たか、何回見たかといった統計データを管理し、視聴データに基づいた自動採点も可能。両社は、協同販売活動として、同モジュールの導入展開をサポートするパートナー企業の誘致および、大学・教育機関の顧客に向けた協同マーケティングを展開し、1年間で20の教育機関への導入を目指す。
2016年03月18日富士通研究所は3月17日、作業者側のカメラで撮影した時系列画像から、作業現場の全景がわかる3次元パノラマ合成画面を生成し、AR技術と組み合わせることで、遠隔支援者が的確に指示可能な作業支援技術を開発したと発表した。近年、熟練作業者の不足に伴い、経験不足の現場作業者に対して熟練者が遠隔で作業支援を行う技術が注目されている。しかし、作業者側のカメラ画像を使った遠隔支援技術は、一般的に映る範囲が狭くブレもあるため、遠隔支援者が現場の状況を掴みづらいという課題があった。そこで同社は今回、作業者側のカメラ画像を使って立体的なパノラマ画像を生成する画像の3次元合成技術と、遠隔地から現場に直接指示可能なユーザーインターフェースと作業指示のAR提示技術を開発した。画像の3次元合成技術では、現場のカメラ画像から複数の画像特徴点を抽出することでカメラの位置と向きをリアルタイムに追跡し、作業員の位置と向きを継続的に推定。この結果からブレのない映像を選択し、3次元の位置および向きの情報と一緒に遠隔支援者へ送信する。遠隔支援者側では、カメラのパラメーターとなる焦点距離および画像の中心にあわせて3次元空間上に画像がリアルタイムに配置され、カメラと環境特徴点との距離も加味して画像のサイズが調整される。生成された3次元画像は、実際の作業現場の3次元空間構造が忠実に反映されており、複数のセンサー情報を加えて作業員の位置と向きを高精度に推定することで、作業員はパノラマ合成された画像の中に3次元モデルとして仮想的に描画される。これにより、遠隔支援者は自分の好きな視点から作業員の行動を把握できるうえ、3次元画像に対してポインターや注釈の形で指示を行うことが可能。この指示は、即座に作業員のスマートデバイスなどに伝達され、作業員の位置と向きにあわせたリアルタイムなAR情報として提示されるという。AR情報が作業員の視野外にある場合は、そこまで作業員を誘導することが可能となっている。同社は、これらの技術を実際の設備点検やメンテナンス現場で検証し、2016年度中の実用化を目指すとしている。
2016年03月17日サタケは3月10日、稲作農家・農業生産法人向けとして、穀物乾燥機遠隔監視サービスを6月1日より開始すると発表した。3月1日より、サービス利用のための「サタケフレンドリークラブ」会員の登録受付を開始している。近年、稲作農業における栽培・調製作業の中でも収穫後の乾燥調製作業については、大規模農家や農業生産法人など担い手への集約化が進んでおり、担い手には綿密な作業計画に基づいた、効率的な作業が求められている。しかし、乾燥調製作業では機械が停止した場合、翌日以降のスケジュールに支障を来す恐れがあるという。特に乾燥作業では、生活の場と作業場所が離れているケースも多く、トラブルの発生時に発見が遅れてしまうという問題があった。このような問題を解決するため、同社は稲作農家や農業生産法人向けに新たなシステムを開発し、穀物乾燥機遠隔監視サービスを開始。同サービスは、穀物乾燥機の「ソラーナネックスSMART(スマート)」シリーズのユーザーが運転状況などをインターネットを介してスマートフォンやタブレット、PCなどの情報端末から遠隔監視できるようにするもの。乾燥運転中の穀物水分、熱風温度、残時間などを常時閲覧できるほか、乾燥終了時とトラブル発生時はメールで通知を受け取ることが可能。さらに、トラブル発生時は、その内容と対処方法を確認でき、乾燥終了した作業はすべて履歴として記録され、作業改善などに活用できる。同サービスの利用料金は年会費が初年度3万円(2年目以降は2万円)と通信費が9600円から(いずれも税別)。
2016年03月11日三菱電機は3月7日、板金加工向けレーザー加工機の稼働状況などを遠隔地からリアルタイムで確認・診断する新サービス「iQ Care Remote4U」の提供を4月1日に開始すると発表した。同サービスはNECのIoT技術を活用し、レーザー加工機の生産性向上・ランニングコスト低減に貢献するとともに、遠隔診断による保守サービスの向上を実現する。具体的には、市販のPC、スマートフォン、タブレットで専用ソフトなしでレーザー加工機の稼働情報・加工予測時間などをリアルタイムで確認することが可能となる。また、加工・稼働実績や電力・ガス消費量などをNECのIoTプラットフォームで収集・蓄積し、複数の情報をまとめて表示すると同時に汎用の表計算ソフトに出力することで、生産プロセスの改善およびランニングコスト低減に貢献するとしている。さらに、NECのソフトウェアVPNサービスを活用し、三菱電機のサービスセンターに設置した端末から直接顧客のレーザー加工機の状況を遠隔診断することで予防保全情報を提供し、故障時の迅速な対応を実現する。サービスセンターからはソフトウェアのバージョンアップや加工条件変更なども実施可能となる。
2016年03月07日連載『保険なう』では、保険の世界における旬のトピックスをとりあげて、読者の皆さんに知っていただきたい保険の知識を提供します。○混合診療って知っていますか?初めてこの言葉を聞く人も多いのではないでしょうか? 「混合診療」とは、保険適用の治療と保険適用外の治療を組み合わせたものです。ちなみに、保険適用の治療を「保険診療」、保険適用外の治療を「自由診療」と呼びます。現在では、混合診療を行った場合、保険診療も全額自己負担となり、高額の医療費を支払うこととなっています。保険診療というのは、国が安全と認めているもので、逆に言うと自由診療における治療は日本においては安全が認められていないものです。例外として、先進医療を受けた場合は、保険適用内のものはそのまま保険適用となります。<現在の治療費>・保険診療+自由診療=どちらも全額自己負担・保険診療+先進医療=3割負担+先進医療分は自己負担○2016年4月から実質混合診療が解禁!先ほど「自由診療の治療は日本では安全が認められていない」と申しましたが、海外ではいくつもの症例があり効果が認められているものも多くあります。例えば、ご自身にとって大切な人がガンを患ってしまった場合、「アメリカではAという抗がん剤が効果があるとされています。無認可の抗がん剤のため保険適用外で費用は高額となりますが、どうされますか?」ともし医者から告げられたら、できることなら試したいと思いますよね。しかし、現在では自由診療を行った場合、入院費用も含めた保険適用分が全て全額自己負担に。1ヶ月に100万円以上の医療費がかかってしまう場合もあります。しかし、厚生労働省は2016年度から混合診療を解禁します。ここでキーワードになってくるのは「患者申出療養」というものです。<患者申出療養とは?>・混合診療を行った場合でも、保険診療分は3割負担のまま(保険診療+自由診療=3割負担+自由診療分は自己負担)・日本では無認可の治療も、患者の申し出により行えるようになるこれらが大きなポイントです。患者から申し出があった場合、国が定めた専門家による審議を6週間以内に行い、安全性などの承認を経て治療が開始されます。また、先進医療と違って、すでに実績のある治療であれば、近くの医療機関でも治療を受けることができます。※先進医療は受けられる病院が決められています。○混合診療解禁にともない、保険商品は変わる?このように、受けられる医療の変化によって、保険商品は変わるのでしょうか?現在の医療保険の多くには、保険診療、そして先進医療にのみ適用されるという側面があります。今後、混合診療の拡大を見越した保険商品が新たに登場することも可能性としてはあるでしょう。しかし、まだ実績がない現時点では、すぐに新たな保険商品が登場することはないとも考えられます。だからといって、保険加入や保険の見直しを怠ってはいけません。混合診療解禁になる今だからこそ、実は保険の見直しはとても大切なのです!○なぜ、混合診療解禁の今、保険の加入&見直しが大切なのか混合診療が解禁されることによって、保険診療は3割負担のままです。混合診療を行った場合、プラスαで自由診療の費用が加算されるため、保険診療の分はしっかり保険でカバーしたいところ。また、「混合診療特約などがついた保険商品が出るまで保険加入は待っておこう」なんて思っているうちに、ご自身が病気になってしまったら、そもそも保険に加入することすらできなくなるかもしれません。今後混合診療をカバーする保険商品ができた場合でも、現在の先進医療特約のように中途付加できる可能性も十分あります。○あまり知られていない、医療保険の付帯サービスも今後大活躍の予感現在販売されている医療保険の多くには「付帯サービス」がついています(実際に付帯されていない保険会社も多数ある)。保険は、病気になったとき、万が一のときの保障だけではないのです。そして、この付帯サービスこそ、混合診療が解禁されることによって重要になってきます。付帯サービスは様々ありますが、一番混合診療解禁で重要なのが「セカンドオピニオン」のサービスです。多くの保険商品には無料で優秀医のセカンドオピニオンが受けられるサービスが付帯されており、診断結果によっては優秀医がそのまま治療を引き受けてくれたり、専門医に紹介状を書いてくれることもあります。患者申出療養がスタートすることで、受けられる治療の幅が広がります。つまり選択肢が増えるということ。そのような状況になったときに、セカンドオピニオンの制度はぜひ利用したいですよね。○混合診療が解禁される今だからこそ、保険の見直しを!このように、現在の医療保険の機能だけでも、混合診療が解禁になった際に役立つ機能がたくさんあります。ご自身が加入している保険の内容やサービスをもう一度チェックしてみてください! もし付帯サービスがないようであれば、この機会に加入されている保険の保障内容確認と一緒に、実際にどのようなサービスが利用できるのか、確認されてみてはいかがでしょうか。「混合診療特約が付くまで待っておこう」と思っていた人も、現在の保険商品でも十分役立つということがわかっていただけたと思います。いつどんなことが自分の身にふりかかるかわからないからこそ、早く備えておくことに損はないはずです!<著者プロフィール>牧山真一保険見直し本舗 テレマ事業本部 対面事業部 関東・九州エリアマネージャー。1979年神奈川生まれ。2009年保険見直し本舗入社後、テレマーケティング事業部にてコールセンター運営に携わる。コンサルティングアドバイザーとしても関東を中心に活動。「最適な保険選びのパートナー」として、これまで個人の保険相談から法人に至るまで数多くの保険見直し、保険相談に対応。※画像は本文と関係ありません
2016年03月07日Microsoftは2月4日(現地時間)、Arduino(アルドゥイーノ)をUWP(ユニバーサルWindowsプラットフォーム)アプリケーションから遠隔制御するデモンストレーションを公開した。ライブラリはNuGetから「Windows Remote Arduino for Windows 10 and Windows 10 IoT core」からダウンロードできる。Windows Remote Arduinoライブラリは、ArduinoのGPIO(汎用入出力)ポートから、デジタルリード/ライトやアナログリード/ライト(PWM)、ピンモードの設定、ピン値が変更した際のイベント受信が可能。また、I2C経由でデータの送受信が行える。さらにMicrosoftは上級者向けとしてカスタムコマンドの使用を薦めている。公式ブログでは、サンプルコードや各種技術資料に関するリンクを用意。記事を執筆したWindows and Devices Connected Everyday ThingsチームのDevin Valenciano氏とJesse Frush氏はHackster.ioの「World’s Largest Arduino Maker Challenge」を引き合いに、「(同コンテストは)予備段階で3,000人以上の参加者と1,000以上のアイディアが集まっている。UWPアプリケーションを開発してほしい」とアピールした。ArduinoはArduino LLCおよびArduinoSRLが設計・製造しているが、ハードウェア設計および開発環境はオープンソース化しているため、昨今のIoTブームと相まって大きな注目を集めている。阿久津良和(Cactus)
2016年02月08日オプティムとMRTは2月4日、スマートフォン、タブレットを用いた遠隔診療サービス「ポケットドクター」を発表した。2016年4月のサービス提供開始を予定している。同サービスは、医療を必要としている人々と遠隔地にいる医療の専門家をつなぎ、スマートフォンやタブレットに搭載されているカメラやウェアラブル機器を利用することで、相談者の顔色や患部の状況、ウェアラブル機器から収集されるさまざまなバイタルデータをもとに、医師が具体的なアドバイスや診療を行うというもの。映像や画像の共有を行う際には、赤ペン機能や指差し機能を用いて、映してほしい箇所の指示や、症状の説明を的確に行うことができる。再診の遠隔診療患者は、スマートフォンやタブレットで「ポケットドクター」の「かかりつけ医診療」を利用することで、医療機関に行くことなく、保険適用しながら自身の体調を相談したり、怪我などの患部の状態を診察してもらうことができる。このサービスは、当面の間「ポケットドクター」に参画する医療機関へ無料で提供されるさらに医師は、医師の時間を予約できる「予約相談」、24時間365日健康相談できる「今すぐ相談」を診療の合間の空き時間に受け付けることが可能。「予約相談」は「かかりつけ医診療」サービスに続けて順次開始、「今すぐ相談」は2016年度内の開始を予定している。「ポケットドクター」は、iOS8.0以降のiPhoneやiPad、Android 4.0以降のスマートデバイスにアプリをインストールすることで利用可能となっている。
2016年02月05日ソフトバンクは21日、アニコム損害保険と提携し、愛犬・愛猫が病気や怪我により動物病院で診療を受けた際に、診療費の一部を補償する「ソフトバンクペット保険」の提供を開始した。「ソフトバンクペット保険」の料金プランは、診療費の70%を補償する「70%プラン」と50%を補償する「50%プラン」の2種類。保険料(非課税、年払い)は、愛犬・愛猫の種類や年齢によって異なる。1歳のチワワの場合では、「70%プラン」が32,920円、「50%プラン」が24,740円。加入するには、ソフトバンクのiPhoneやiPadなど指定の対象機種ユーザーであること、日本国内に在住する20歳以上であること、対象の愛犬・愛猫の年齢が7歳11カ月までで健康体であることが条件となる。申し込みは、「ソフトバンクペット保険」の専用サイトから24時間365日受け付けている。加入条件となる対象機種はソフトバンクホームページから確認できる。
2016年01月21日ソフトバンクは21日、アニコム損害保険と提携し、愛犬、愛猫が病気やけがにより動物病院で診療を受けた際、診療費の一部を補償する「ソフトバンクペット保険」(※1)を、ソフトバンクの顧客向けに提供開始すると発表した。※1 ソフトバンクペット保険は、アニコム損保を引受保険会社、ソフトバンクを保険契約者、顧客を被保険者とする包括契約として、ソフトバンクが提供するサービス。なお、保険金の支払いについては、引受保険会社であるアニコム損保が対応する今回のサービス開始を記念して、1月21日から4月20日までの期間に「ソフトバンクペット保険」に加入した顧客を対象に、顧客の愛犬、愛猫のオリジナル3Dフィギュアを作成できる無料申込券を抽選で9人にプレゼントする「ソフトバンクペット保険デビューキャンペーン」を実施する。「ソフトバンクペット保険」を提供する背景として、ソフトバンクは次のように説明。まず、愛犬、愛猫は自ら「体調不良である」ことを訴えることができず、気づいた時にはすでに重症化していることもある。また、人と違って公的な健康保険の制度がなく、全額が飼い主の自己負担となるため、診療費が高額になってしまうケースもある。ソフトバンクでは、同社の顧客がペット保険へ加入することにより、金銭的不安を感じることなく動物病院へ足を運んでもらい、病気を早期発見・治療してもらうことで、顧客の"大切な家族"を救いたいと考え、アニコム損保と提携して「ソフトバンクペット保険」を提供することにしたという。「ソフトバンクペット保険」は、アニコム損保の一般契約に比べて3%お得な保険料で契約できる。また、アニコム損保の対応病院であれば、「どうぶつ健康保険証」(発行:アニコム損保)を窓口に提示するだけで、保険が適用された金額で診療を受けることができるため、保険金請求の必要がない。加入条件は、加入者(被保険者)がソフトバンク指定の対象機種の利用者であること(※2)、加入者(被保険者)が日本国内に在住の20歳以上であること、対象となるペットが犬もしくは猫であること、加入時に、犬、猫の年齢が7歳11カ月(※3)までであること(継続は原則、終身可能です)、対象となるペットは原則として、健康体であること。※2 SoftBankの対象機種はこちらから閲覧可能。Y!mobileの一部機種でも利用できる。すでにアニコム損保に契約している顧客が、契約の継続時に切り替えて加入することはできない※3 保険契約の始期日時点での満年齢提供プランは、犬、猫が病気やけがで通院、入院、手術をした際、保険の対象となる診療費の70%を支払う「70%プラン」と、50%を支払う「50%プラン」の2種類から選べる(※1日または1回あたりの支払限度額、1年間に利用できる回数に制限がある)。
2016年01月21日村田機械は1月14日、VPNルーターの新製品「GriDRIVE GDR-1250」を1月18日に発売すると発表した。同製品は産業機械の遠隔保守サービス事業者や社内管理部門と対象の産業機械・機器との間にアクセスが必要な時だけテンポラリーに簡易VPNを構築し、セキュアな通信を担保する基本機能に加え、制御装置(MCプロトコル対応PLC)から稼働情報を収集してメモリに保存する機能を搭載。遠隔保守サービス事業者や社内管理部門が必要に応じてこの情報を取り出すことで、機器の稼働状況を容易に監視することが可能となった。また、収集する稼働情報にしきい値を設定することで、トラブル時にはアラートメールを自動送信する機能も搭載している。さらに、セキュアな双方向通信を通じたPLCの設定変更による機器の制御が可能で、産業機械・産業機器の「監視」と「制御」の双方を含む遠隔保守システムを容易に構築することができる。機器間通信はMVMO SIMの3G通信に対応。「GriDRIVE GDR」シリーズとしては、先行発売したLTE通信モジュール(KDDI回線対応)内蔵の「GDR-1150」に、SIMフリー・3G回線利用の「GDR-1250」が加わった形となる。今後同シリーズは、 海外各国の通信規格に対する機器認証に対応したモデルの販売や、 対応PLCの拡大を計画しているとしている。「GriDRIVE GDR-1250」の価格は24万8000円(税別、取付費用別)で、同社は年間300セットの販売を計画している。
2016年01月14日国立がん研究センター(国がん)は1月12日、同センターの中央病院にがん診療に網羅的な遺伝子診断に基づく診療の本格導入を目指し、「遺伝子診療部門」を開設したと発表した。これまでも同病院では、遺伝的にがんになりやすい人に向けたゲノム診療である「個別化予防」を遺伝相談外来で行ってきたが、もう一方のゲノム診療である個々のがん患者の遺伝子異常に基づいた「個別化治療」については、検査の品質管理、遺伝子解析情報の臨床的意義付け、患者への伝達方法、情報の取り扱いなどさまざまな課題が残されており、本格的な日常診療への導入には至っていなかった。そこで同病院は2013年より、個々の患者の治療選択における網羅的遺伝子検査の有用性を検証する目的の研究「TOP-GEARプロジェクト」を進めてきており、2015年末には十分な精度管理が担保された網羅的遺伝子検査室を院内に設置するに至り、個別化治療としてのゲノム診療を開始するための体制が整ったことから、今回の開設に至ったとする。同センター中央病院の荒井保明 院長は、「飛行機の進歩は1903年より始まったが、当初は冒険、挑戦という位置づけであった。しかし、数十年を経て、人々が自由に活用し、好きなようにどこでも行きたいところに行くために利用することができるようになった。遺伝子の研究も、長年にわたって進められてきたが、いまだに手軽に自由に診療の現場で活用できるまでには至っていない。今回の取り組みは、すぐに民間で活用できる段階に至ったというわけではないが、がん診断の際に、遺伝的な可能性が生じた場合、がんを専攻してきた医者であっても、現状はその内容を完全に理解できるのは極一部であり、その専門性を診療レベルに翻訳してくれるプロが間に入ることで、遺伝子に関する情報を整理して提供するという仕組みができるようになった。今回の部門開設によって、これからの日本のがん診療の新たな1ページが開かれたことを感じてもらいたい」と語り、ゲノム診療を日常診療に導入する第一歩が始まったことを強調した。具体的には、国がんが中心となって開発した約100遺伝子の異常を1回で網羅的に調べることが可能な検査キット「NCCオンコパネル」を用いて、2015年11月に中央病院内に開設した「SCI-Lab」にて検査を行うことで、実際の診療で活用可能なレベルの速度を実現する。とはいえ、リソースには限りがあるため、すぐに同病院のすべての患者に実施というわけにはいかないともするほか、遺伝子異常に効果がある阻害薬の多くが認証に至っておらず、保険適用ができないこともあり、対象はまずは、治験や臨床試験に参加する患者から、という形になるという。ただし、同センターでは、医師主導治験をセンター外の病院でも実施して、幅広い連携を進め、最終的には薬事承認まで持っていきたいとしており、ゲノム診療に基づく保険適用の実現を目指すとしている。なお同部門は、中央病院のほか、研究所などの各部門におけるゲノム診療や研究に関わるメンバーで構成されており、専門家チームによる最終診断、解析結果レポートの作成、診療コンサルテーション、遺伝相談外来併診など、中央病院の全診療科のサポートする形で運営されるという。
2016年01月13日ストレージクラフト テクノロジーは12月17日、同社の「StorageCraft ShadowProtect」シリーズの無償遠隔監視ツール「StorageCraft ShadowControl」の強化版、「StorageCraft ShadowControl v.3.5」を発表した。同バージョンでは、最新リモート管理機能で時間短縮する「プッシュ・インストール」「CSV形式の情報開示」「ライセンスの集中管理」などの機能が刷新されている。また、システムとデータのバックアップを遠隔設定・管理する機能が追加されており、ShadowControl アプライアンスのデータベースや設定を保護するために、定期的に自動でバックアップを行う「アプライアンスのバックアップ・スケジュール」や、証明書署名要求をShadowControlアプライアンスから直接作成可能とする「アプライアンスから証明書署名要求(CSR:Certificate Signing Request)の生成」、ローカルのShadowProtect SPXコンソールで、ユーザーがバックアップジョブを変更、削除、スケジュール外実行することを防ぐ「ShadowProtect SPX バックアップジョブのロック」といった強化が施されている。さらに、ITSM(ITサービスマネジメント)通知機能の拡張として、通知メールの受け取り条件に、エンドポイントのステータスが変化した時のみ、エンドポイントのアラートが発生した時はいつでも、または、エンドポイントのステータスが変化していない時でも、といった設定を可能としたほか、アプライアンス設定として、リマインダ機能が、ShadowControlのアプライアンス・ソフトウェアのベストプラクティス情報を提供し、更新の推奨を通知するといったアプライアンス更新のインストラクションの向上なども図られている。なお、すでに同バージョンについては同社Webサイトよりダウンロードが可能となっている。
2015年12月18日デンソーセールスは14日、スマートフォンを遠隔操作できるコントローラー「KKP(くるくるピ)」(Braveridge製)を発売した。価格は税込み5,400円。「KKP(くるくるピ)」は、専用のスマートフォンアプリ「スピン アンド クリック」を遠隔操作できる円形のコントローラー。Bluetoothによってスマートフォンと接続し、音楽や動画の再生、写真の閲覧などを端末に触れることなく行える。デンソーセールスは、自動車のハンドルなどに取り付けることで、車内でのスマートフォン操作をサポートできるとしている。サイズは直径49×高さ11.5mm。対応端末は、iOS 8.3以降のiPhone 5s/6/6 Plus、第3世代以降のiPad、iPad mini、Android 4.4以降を搭載した、Nexus 5/6、Galaxy S4、Xperia Z3/Z4。
2015年12月14日EIZOは12月9日、4K超高精細映像伝送による血管内治療・遠隔指導システムの共同研究契約を、金沢大学とPFUビジネスフォアランナーと締結したと発表した。CTなどの画像診断装置で体内を見ながら、細いカテーテルなどを用いて血管の中から病巣に到達して行う血管内治療は、患者の身体に負担が少なく大きな効果も期待できるが、高度な専門的知識と医療技術が必要とされる。そのため、高難度の治療においては熟練した専門医の確認のもとでの施術が望まれるが、常にそのような体制で実施できる施設は多くない。こうした課題に対し、今回の共同研究では、4K超高精細映像のリアルタイム伝送技術を用いることで、遠隔地からカテーテルによる血管内治療の手技指導を可能にするシステムを開発し、2017年に実用化することを目指す。同システムはEIZOの4Kタッチモニタを含む医療ソリューションと、PFUビジネスフォアランナーの超低遅延・4K高精細映像伝送技術を組み合わせ、治療に必要な複数の医用画像を4K映像に合成して遠隔地へ伝送し、遠隔地から指導医が音声と自身の手差し映像を伝送することで、映像伝送の遅延が極めて小さいリアルタイムな遠隔指導を実現するというもの。研究では金沢大学が医療現場からのアドバイスおよび実証実験を、EIZOが医療用4Kタッチモニタおよび4K映像合成装置を、PFUビジネスフォアランナーが4K映像伝送装置およびカメラ、音声機器とシステム全体のインテグレートを担当する。3者は、同システムを実用化することで、地域遠隔医療の発展や指導下での施術機会増加による手技技術、安定性、治療効果の向上、指導医の負荷軽減、施術スケジュール調整の容易化などの効果が期待できるとしている。
2015年12月09日意外と知らない社会的なテーマについて、ジャーナリストの堀潤さんが解説する連載「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは、「混合診療」です。* * *来年の春から、混合診療が解禁になります。混合診療とは、みなさんが通常病院で受けている「保険診療」と、保険外の自費でなされる「自由診療」を合わせた名称。今後、希望者は保険診療のほかに自由診療も受けられることになり、公式には「患者申出療養制度」と呼ばれています。これまで日本は、自由診療を禁じてきました。自由診療を認めてしまうと、お金持ちの人はいくらでも高い料金を払って医療を受けようとする。すると、病院側も儲かるほうにシフトして、お金のない人が十分な医療を受けられなくなってしまう。お金がないために助かる命が助からなくなる、そんな命の格差が生まれるのを避けようと、認めてこなかったのです。収入に関係なく、誰もが同じような医療サービスを受けられるようにしていました。唯一の例外は、歯科医療。歯医者さんで詰め物をするときに聞かれませんか?「保険なら◯○円ですが、保険外のインプラントなら◯万円です。どちらを選びますか?」と。自由診療では金額は基本、病院の言い値ですから、病院によっても値段は変わります。これまでは薬も、厚生労働省の厳しい基準をクリアしたものしか使えませんでした。ところが患者申出療養制度の導入によって、厚生労働省が承認していない薬も、今後は使えるようになります。難病の人やガン患者にとっては嬉しいニュース。混合診療に門戸が開かれるようになったのは、安倍政権の成長戦略の一環です。規制を緩和することによって、製薬メーカーは新しい薬を次々に売り出せるようになります。国立がんセンターの調べでは、来年に投入できる抗がん剤は42剤。大半は、1か月あたり100万円を超える薬剤費が自己負担になるだろうとのことです。従来の医療は国のお墨付きがありましたが、自由診療になれば患者は医師を信じるしかありません。万一、医師が製薬会社や医療機器会社と癒着して法外な医療費を請求しても、患者には判断できない。TPP協定が結ばれれば、海外の製薬会社の薬もさらに入ってくるでしょう。医療の選択肢は広がりますが、リスクも否めないんですね◇ほり・じゅんジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN※『anan』2015年12月2日号より。写真・中島慶子文・黒瀬朋子
2015年12月01日アプリックスIPホールディングスは11月25日、Bluetooh通信機能を小型センサーやスマートロックを遠隔地から操作するソリューションの提供を開始したと発表した。スマートロックや小型のセンサーは現状、設置場所に制約がなく、電源ケーブルなどの配線工事をしなくて済むように、消費電力が低くて電池駆動が可能なBluetooth方式の通信モジュールを採用しているものが大多数を占めている。ただ、これらの機器は、Bluetoothで近くにある端末と直接通信するものであり、遠隔地のデータセンターで情報を受信したり遠く離れた管理センターから操作したりといった利用は想定されていない。同社が提供するソリューションは、同梱する「BLE/Wi-Fiゲートウェイ」を活用する。Bluetoot搭載の小型センサーが送信した情報をWi-Fi端末が受信し、そこからインターネット上にあるクラウドサービスに転送する。これにより、小型センサーの情報をリアルタイムでクラウドに蓄積できるようになるほか、クラウドサービス経由で遠隔地から小型のセンサーを操作できる。同ソリューションはさまざまなシーンでの活用が想定されており、例えば、身の回りのスマート家電の利用状況や身に付けた活動量計から直接クラウドに情報を上げることで、利用者に負担の少ないながら精度の高い介護や見守りサービスを実現できるという。また、安価なセンサーを大量に設置して効率よく情報を収集できるようになるため、オフィスや店舗などの状態を大量にクラウドに収集してビッグデータとして活用できるほか、今後急速に拡大すると見込まれているペットビジネス市場におけるペットの健康管理や見守りなどのサービスにも活用が期待できる。同社は、ホテルやアパートなどの管理会社や家・オフィス・店舗などにセンサーを設置して遠隔監視などのサービスの供給企業にソリューションを提供していくとしている。
2015年11月26日厚生労働省は21日、社会保障審議会医療保険部会に対し、「次期診療報酬改定に向けた基本認識、視点、方向性等について」と題した資料を提示した。これによると、『考えられる具体的方向性の例』として、「後発医薬品の使用促進・価格適正化」や、「かかりつけ機能が発揮できていないいわゆる門前薬局の評価の見直し」、「残薬や多剤・重複投薬を減らすための取組の推進」などの方向性が示された。同資料では、「改定に当たっての基本認識」として3つの項目を提示。このうち、「経済・財政との調和」の項目では、「 医療政策においても、経済・財政との調和を図っていくことが重要との観点から、無駄の排除や医療資源の効率的な配分、医療分野におけるイノベーションの評価等を通じた経済成長への貢献にも留意することが必要ではないか」との問題認識を示した。その上で、「効率化・適正化を通じて制度の持続可能性を高める視点」として、「今後、医療費が増大していくことが見込まれる中で、国民皆保険を維持するためには、制度の持続可能性を高める不断の取り組みが必要」とし、「医療関係者が共同して、医療サービスの維持・向上と同時に、医療費の効率化・適正化を図るよう検討する必要があるのではないか」と問題提起。『考えられる具体的方向性の例』として、「後発医薬品の使用促進・価格適正化、長期収載品の評価の仕組みの検討」、「残薬や多剤・重複投薬を減らすための取組の推進など、医薬品の適正使用を推進するための方策」、「いわゆる門前薬局の評価の見直し」などを挙げた。「後発医薬品の使用促進・価格適正化、長期収載品の評価の仕組みの検討」では、新たな後発医薬品に係る目標を達成するための取組の推進や後発医薬品の価格算定ルールの見直し、長期収載品に係る前回改定の影響を踏まえた検討、などの検討課題を挙げた。また、「残薬や多剤・重複投薬を減らすための取組の推進など、医薬品の適正使用を推進するための方策」では、「医師・薬剤師の協力による取組の推進」、「いわゆる門前薬局の評価の見直し」では、「かかりつけ機能が発揮できていないいわゆる門前薬局の評価の見直し」などを具体的方向性の例として挙げている。
2015年10月22日情報技術開発の連結子会社であるTDIプロダクトソリューション(TDIPS)は10月5日、農業向け遠隔監視制御システムの販売を11月2日に開始すると発表した。価格はシステム構成(例:温度湿度1点、土壌水分1点、システム構成は顧客が測定したいセンサー、個数での構成で異なる)で16万円(税別)~。なお、センサー数は追加可能で温度湿度計測1点で1万3000円(同)、土壌水分計測1点で6万3000円(同)、カメラと動体検知カメラパトランプは別売。同システムは、農業用ハウス内に設置したカメラや温度・湿度・土壌水分センサーのデータをスマートデバイス・PCに送信することで、その場にいなくても農業用ハウス内の状態を把握することができるシステム。主な特徴として、複数ある機能のうち必要な機能のみを選択できるため小規模農業の従事者でも利用可能な価格で提供できるほか、小型軽量により大規模な工事なしでシステムの設置・センサーの配置などの変更が可能となっている。また、動体検知カメラによる侵入検知により、動画保存やパトランプ起動、メール配信を行うことができる。同社では、これまで培ってきたネットワーク制御技術を活用し、その課題を解決するため、遠隔監視制御システムを開発。将来的に農作物の育成プロセスのデータなどを蓄積・分析し、IT技術により農作物の自動育成の実現に取り組んでいく方針だ。
2015年10月05日