「駒崎弘樹」について知りたいことや今話題の「駒崎弘樹」についての記事をチェック!
フォーサムワン(FORSOMEONE)から日本人アーティスト・佃弘樹とのコラボレーションアイテムが、2021年9月25日(土)よりフォーサムワン フラッグシップストアなどで発売される。フォーサムワン×アーティスト・佃弘樹による全6型のコラボウェアフォーサムワン 2021-22年秋冬コレクションで初披露された本コラボレーション。展開する全6型のウェアには、都市的な風景や建造物と自然のモチーフを組み合わせた作品を手掛ける佃弘樹の作品が、繊細に落とし込まれている。中でも注目は、オーバーサイズシルエットのバルマカーンコート。ボディだけでなくスリーブにまで、佃弘樹の作品が大胆にあしらわれ、インパクトのあるビジュアルに仕上がっている。シルエットにもこだわっており、袖は変形のスプリットラグランを採用し、肘外側から袖口に絞り込むユニークなデザインとなっている。内側は、シームリングを施し防水仕様に。また、襟裏にラムレザー、各所に手塗りしたウッドボタンをあしらうなど、細かな部分にまでこだわりを散りばめた。ラペルを内側に折り返しノーカラーに仕立てたジャケット&パンツは、表地に佃弘樹の作品をプリント。それぞれ単体ではもちろん、セットアップとしても着用可能だ。その他、本コラボレーションのために描き下ろされたグラフィック入りのスウェットやフーディー、Tシャツも展開。いずれも、あえてダメージを入れるなど、ヴィンテージウェアの様な加工が施されている。【詳細】フォーサムワン×佃弘樹発売日:2021年9月25日(土)販売店舗:フォーサムワン フラッグシップストア、2G トウキョウ、フォーサムワン オンラインストア、2G オンラインストア※2G トウキョウでは9月25日(土)~10月3日(日)までの期間限定で発売。価格:・コート 198,000円・ジャケット 110,000円・トラウザー 74,800円・フーディ 38,300円・スウェットシャツ 49,500円・スウェットパンツ 49,500円 ※フォーサムワン フラッグシップストア、フォーサムワン オンラインストアのみ。・Tシャツ 22,000円
2021年09月27日「訪問先はまるでゴミ屋敷。その家の3歳の長男がしきりに耳を気にするので確認すると、なんと耳の中にゴキブリがいたというんです。私は役所の担当者にその話を聞いて、先進国の日本でそんな目にあっている子が本当にいるのかと衝撃を受けると同時に“子どもの貧困”をなくすために何かをしなくては、そう真剣に考えるようになりました」 こう話すのは認定NPO法人フローレンスの代表理事・駒崎弘樹さん。貧困世帯の子どもたちに直接食料を届けるという全国初の試み「こども宅食」。フローレンスのほか、東京都文京区などが協働して取り組む。ほかにも食品を提供する企業など多くの団体の協力を得るほか、運営資金はふるさと納税でまかなうという。今年10月、最初の食料が文京区内の150の貧困世帯に届けられる。 厚生労働省が6月に発表した日本の子どもの貧困率は13.9%。じつに7人に1人という深刻な数字で、文京区でも約1,000世帯が貧困状態にあるとされる。さらに深刻なのがひとり親家庭で、その貧困率は5割に及ぶ。 「そんな子どもたちを救おうと昨今、全国で子ども向け無料食堂が開設されています。じつはわれわれも2年前、同様に子ども食堂のプロジェクトを実施したんですが……」(駒崎さん・以下同) 駒崎さんは少し苦々しげな表情で振り返る。じつは同団体が3回行った子ども食堂。そこに参加した50世帯ほどの家庭のうち、明らかに支援が必要だったのはわずか1世帯だけだったというのだ。 「子ども食堂を実施する団体の多くが同じ課題を抱えています。『無料食堂です、困ってる家庭のお子さん、来てください』と呼びかけても、近所の目を気にするあまり、子どもを参加させられない、そういう親御さんが大勢いる。困窮した現状を他人に知られたくないという思いは強く、その結果、家庭の外に貧困の実態が見えてこない。何かもっとピンポイントでダイレクトに支援を届ける方法はないか、そう考えてたどり着いたのが、こども宅食でした」 事業に参加している文京区が、児童扶養手当と就学援助の受給世帯向けに配布する手紙のなかに、こども宅食を告知する書類を同封し周知を徹底した。 「それだけではありません。告知を目にした親御さんは窓口に来ることも不要で、書類にあるQRコードをスマホで読み取るだけでLINEのアプリから申請できるんです」 初年度の150世帯という枠に対し、もうすでに350を超す応募が殺到している。 「食料品を自宅で手渡すことで、見えにくかった各家庭の実情を玄関先から垣間見ることができるようになります。そして、子どもの様子にネグレクトなどの問題があると感じれば情報は配送スタッフから即座に事務局に伝えられ、状況によっては各支援団体や、福祉行政の担当部署に行き渡ります。また申請で使用したLINEというつながりも重要で、役所に行きたくても行けないお母さんが気軽に生活相談ができるようにも。将来、これまでバラバラだった各行政機関や多くの支援団体がつながって子どもを中心に輪となり、見守る目になる……。こども宅食は、そのきっかけになる取り組みだと、私は信じています」
2017年08月31日俳優の松方弘樹さんが21日、脳リンパ腫のために死去したことが23日、わかった。74歳だった。この訃報を受け、芸能界から追悼コメントが続々と上がっている。俳優の高橋克典は、「黙祷。」というタイトルでブログを更新。「松方弘樹さんが亡くなったと。たった6人での密葬を今日終えたと」と書き出し、「辰夫叔父の甥ということで、いつも身内のように接していただきました。寂しいです。どうか安らかに。。。ご冥福をお祈りします」とつづった。タレントのつるの剛士は、「とある海でマグロ釣りしていた時、船長さんに電話。僕に替わって欲しいと電話に出ると『つるのくん!松方です!そんな短期間で釣れたら苦労しないよ~。俺なんか年中全国追っかけてるんだからぁ!』と豪快な笑い声を交え優しくお話しして下さいました」と思い出を明かし、「松方弘樹さんの御冥福を心よりお祈り致します」としのんだ。また、女優の池上季実子はブログで、「ショック!大ショック!」と悲しみ、「先程、訃報を聞き身体が震えました…あの、お兄ちゃんが…照れ臭そうにニコッと笑う松方さんの顔ばかりが浮かんで…信じられない気持ちです」と心境を告白。「遠山の金さんや、映画、一昨年と昨年は地方も廻る舞台でもご一緒し、沢山の思い出が…頭の中をぐるぐる回ってます」と続け、エピソードも披露し、「もっと、もっと、沢山お話も、お仕事もご一緒したかった…懐の大きい、やさしく、厳しい、本当に素敵な大先輩であり、お兄ちゃんでした。本当に本当に残念ですっ!」と追悼した。
2017年01月23日子どもが急に熱を出した、でも仕事は休めないし、周りに頼れる人が誰もいない……。そんな時、親たちの味方になってくれるのが「病児保育」。しかし、国内ではまだまだサービスが充実しているとは言えないのが現状だ。なぜ、病児保育は広がらないのか。会員制の訪問型病児保育サービスを提供している、認定NPO法人フローレンス代表理事の駒崎弘樹さんに聞いた。○国は「施設型」の保育にこだわっている平成28年度の政府予算案で、国は病児保育の事業に27億円の補助金を計上。「病児保育の拠点となる施設の整備・改修」「施設での子どもたちの対応・送迎をする看護師の雇用」について、新たに補助金をつけた。――国が進めようとしている病児保育の政策をどう評価しますか。病児保育に力を入れようとしてくれていること自体はうれしいです。しかし、「施設型保育」への補助にこだわっている点で、病児保育の広がりを妨げていると思います。――というのはどういうことでしょうか。現在国が補助を行っているのは、施設に子どもたちを集めて保育する「施設型」の病児保育です。私たちが行っている事業のように、保育スタッフを家庭に派遣して子どもたちをみる「訪問型」の病児保育には、国による補助がありません。しかし、国がいくら「施設型」への補助を増やしても、施設の数は増えません。それは、現在「施設型」の84%が、小児科の病院に併設された「医院併設型」だからです。小児科の数が上限になるので、それ以上増えない。看護師の配置や施設の運営を考えると、制度設計上、そうならざるを得ない構造になっています。また、「施設型」では預かることのできる子どもの数も限られるし、インフルエンザの子については、ほかの子どもたちに感染する可能性も考えて、受け入れないことも多い。加えて、子どもが施設に来ない日も、看護師や保育士を施設に配置し続けなければならないので、人件費がかかります。経営上、投資対効果が低いのです。○自治体の事業では、病児保育は広がらない――ほかにもサービスが広がらない理由はありますか。病児保育が自治体の事業であることも、理由の1つとしてあげられると思います。補助金のある「施設型」の病児保育は、自治体が予算をつくり、事業者を公募しないとできない。しかし自治体に任せている限り、施設の数は増えないと思います。なぜなら、自治体は施設を造っても造らなくても自分たちの給料は変わらないし、何も困らない。一方で、施設を造って失敗した方が怖いわけです。だったらやらなくていい、となってしまう。――では、どうしたら病児保育のサービスが広がるのでしょうか。訪問型病児保育のサービスを増やす必要があると思います。このサービスを増やすのはすごく簡単で、利用料金の補助をする「病児保育バウチャー」を国でやればいいと思います。金額にもよりますが、施設型かそれよりちょっと高額な料金で訪問型病児保育のサービスを利用できるようになれば、参入してくる事業者はたくさんあると思いますよ。さらに、子どもたちがいつ来るかわからないのに人員を待機させる「施設型」の人件費に費用を出すより、保育スタッフを派遣するたびにバウチャーを補助した方が無駄うちがないですよね。――それではどうして国は、「施設型」の病児保育に力を入れているのでしょうか。国は今までずっと「施設型」の病児保育に補助を出してきたので、その方針を転換するのが難しいのではないでしょうか。これまでやってきたものをがんばりましょう、現状から少しよくしましょう、という方がやりやすいといえば、やりやすいでしょう。さらに時代背景も影響していると思います。今は待機児童問題がフィーチャーされているので、まずは保育所の整備をなんとかしなければいけない、となっている。病児保育にまで、理解が進んでいないのです。待機児童問題って日本全国の問題じゃないですか。一方で、病児保育は地方でそんなに問題にならない。地方では祖父母との同居率が高かったり、周りに頼れる人がいたりするからです。それから、女性の正社員率もそんなに高くないので。しかし都市部では、ある程度休みづらい仕事をしている親、特に母親が多い。働く女性が増えているのと、病児保育の認識も上がっているので、ニーズは高まっています。フローレンスでも利用を希望する方は増えていて、2015年の夏にはこちらのサービス供給が追いつかず、入会受付を停止しなければならない事態に陥りました。去年、今年と、一時的に受付を再開しているのですが、2月1日に再開した入会受付については2分で埋まってしまいました。助けを求めている人がいるのに、助けられていない。これはうれしい悲鳴じゃなくて、真摯に反省してキャパシティーを広げなければいけないと思っています。そしてもちろん事業は拡大していきますが、一団体がやるには限界がある。ですから、訪問型病児保育を行う事業者がもっと増えないといけないと思います。○「健康で健常な子ども」以外が除外されている――フローレンスでは、障害児保育の施設も開園されていますね。たまたま相談を受けて、世田谷区(東京都)で医療的ケアが必要な子を預かってくれるところを探したんです。そしたら東京中を探してもなかった。世界有数の都市で1人の障害児も預かれないなんて、そんなバカな話はあるかと思いました。病児保育についても、障害児保育についても、実は保育士養成課程の中ではほとんど習いません。病気のある子だって子どもだし、障害のある子だって子どもなのに、今の保育所は「健康で健常な子」のみを扱っている。だから、保育所でも子どもが熱を出したら「どうしよう、お母さん帰ってきてください」ってなるし、障害があれば「預かれません」となる。本当は全ての子どもたちを受け入れるべきなのに、保育所における保育は、そういう意味で選別しているという認識を私はもっています。みんな「保育所を増やそう」って一生懸命だし、それはそれで分かりますが、同時に病児保育も圧倒的に足りないし、障害児保育も圧倒的に足りません。ここも増やしていかないと、病気の子どもも障害を持った子どもも排除され続けてしまうので、何とかしてくださいと国には言いたいですね。
2016年02月15日育休取得を宣言していた宮崎謙介衆議院議員は2月12日、妻の出産数日前に、女性と不倫をしていたとする週刊誌の報道を認めた上で、議員辞職を表明した。男性議員、そして社会全体の男性の育休取得を推進できると期待を寄せていた人たちからは、Twitter上でさまざまな意見が発信されている。○「育休取得宣言」に寄せられていた期待マイナビニュースでは、宮崎議員をはじめ、国会議員や自治体の首長、そして経営者らが集まったフォーラム「どうなる? 議員の育休~永田町が変われば、日本の子育て・WLBが変わる~」(1月18日開催)を取材。その中で、宮崎議員は次のように述べていた。「少子化が進んで女性の社会進出も進める中で、男性の育児参加をやっていかなければならない。私が目指すものは、日本の風土を変えること、雰囲気を変えること、制度を充実させていくということだ」。「育休宣言をしたという中で、(育児について)知らないこともいっぱいあった。多くの方から意見をもらい、重たい議席を預かっているということを再確認しつつ、どんな仕事をしなければいけないのかっていうことはしっかり考えてやっていきたい。日本の未来につながることをやりたい」。フォーラムでは、宮崎議員の宣言を受けて参加者の多くが意見を述べている。2010年に育児休業を2週間取得した経験を持つ東京都の成澤廣修・文京区長は「宮崎さんの問題提起については大賛成で、子どもとママにしっかり向き合ってほしい」と発言。これまでに3度の育休を取得しているサイボウズの青野慶久・代表取締役社長も、「目立つ人が育休を取得すれば空気が変わる」と自らの経験をもとに、宮崎議員の育休取得宣言を評価した。さらに、病児保育サービスなどを運営しているNPO法人フローレンスの駒崎弘樹・代表理事は、「試されているのは宮崎議員だけじゃない。ここで、宮崎議員の苦闘を高みの見物をして面白いねと笑っているだけでは社会はアップデートされない」と訴えた。民主党の寺田学衆議院議員も、「国会議員はそれぞれが抱えた問題意識を解決することが求められていると思う。宮崎さんが育休をとって、育児のつらさや当事者意識を持って、制度を考えていこうと進めていくのが本質的な議員の役割だ」と同じ国会議員としてエールをおくっている。○育休は"不倫休暇"と言われそう「男性の育児参加をやっていく」「国会議員として、日本の風土・雰囲気を変えていく」。フォーラムの参加者のように、このような宮崎議員の決意を歓迎した人は多くいたであろう。しかし、今回の不倫騒動、そして議員辞職表明に伴い、Twitter上では落胆の声が広がっている。「育休をとって不倫しようなんて辞職は当然」「応援していたのに残念」「育休取得を訴えても説得力がない」「もう育休について語る資格はない」などの意見だ。また、「奥さんが命がけで出産に臨んでいるときに、何をしているのか」「子どもがかわいそう」「奥さんの精神状態が心配」といったように、家族を心配する声も目立つ。さらに、男性の育休取得に悪影響を及ぼすといった懸念を述べる人もいた。「育休を取りやすくするはずが、逆に取りにくくしてしまった」「旦那が会社に育休を申請しにくくなった」など、男性全般の育児環境が悪化したという声が寄せられている。「男性が育休をとったら不倫するっていうイメージがついてしまいそう」「育休は"不倫休暇"とちゃかされてしまいそう」など、イメージの悪化を残念に思う意見も多くあったのだ。○不倫と育休は切り分けて考えるべきしかし一方で、「不倫問題と男性育休をごっちゃにするのではなく、丁寧に切り分けて議論すべき」「意見・主張と人格は分けて考えることが大事」というように、冷静な議論を呼びかける人たちもいた。「個人の行為としては許せないが、男性の育休取得が進まなければ問題は解決されない」「男性の育児参加に対する建設的な議論は続けていくべき」というように、諦めずに男性の育休取得を推進すべきという思いがあふれたツイートもある。1月に開催されたフォーラムは、育休だけでなく、男女共に子育てしやすい働き方を考えていくべきだという議論で終結している。宮崎議員の罪は重いが、「男性議員による育休取得の宣言」にまつわる社会の反応や議論は、間違いなく日本の子育て環境の現状を表していたと思う。これらの議論が示唆していたことは、世の中から忘れ去られないよう願いたい。
2016年02月12日●男性議員の育休に批判が出る「窮屈な国」NPO法人ファザーリングジャパンは1月18日、「どうなる? 議員の育休~永田町が変われば、日本の子育て・WLBが変わる~」と題した緊急フォーラムを東京都・日本橋にて開催した。フォーラムには、育休の取得を宣言している自民党・宮崎謙介衆議院議員をはじめとして、過去に男性として育休を取得してきた成澤廣修・文京区長、青野慶久・サイボウズ代表取締役社長らが出席。国会議員の育休取得が社会にどのような変化をもたらすのかについて議論を交わした。○目立つ人が育休を取得すれば空気が変わる「少子化が進んで、女性の社会進出も進む中で、男性の育児参加をやっていかなくてはいけない。私が目指すものは、日本の風土を変えること、雰囲気を変えること、制度を充実させていきたいということ」。冒頭の宮崎議員のあいさつを皮切りに、この日開かれた緊急フォーラムは始まった。「国会議員の育休の是非を問う会ではない」という今回のフォーラムでは、参加者が、宮崎議員の育休取得宣言とその反響から読み取れる社会の現状や課題について語った。司会者からはじめに意見を求められたのは、2010年に育児休業を2週間取得した経験を持つ成澤廣修・文京区長だ。成澤氏は「育休の取得を宣言したとき、"男は外で仕事、女は家を守るべき"と批判されたことがあり、性別役割分担意識がまだこの国に根付いているのかと思った。宮崎さんの問題提起については大賛成で、子どもとママにしっかり向き合ってほしい」とエールをおくった。一方で、「大事なのは、男性議員の育休を制度化することが目的ではなくて、働き方の見直しをしっかりやって、どうしたら男性も女性も家事に取り組むことができるのか議論をすること」とも提言。子育てしやすい柔軟な働き方を考えることが大事だと訴えた。また、これまでに3度の育休を取得しているサイボウズの青野慶久・代表取締役社長は「目立つ人が育休を取得すれば空気が変わる」と自らの経験をもとに、宮崎議員の育休取得宣言を評価。「3人目の子どもがうまれた去年、半年間16時退社をしていた。社長が最初に帰宅するので、時短で働いている社員も元気良く退社できる。この会社では子育てをしてもいいんだという空気ができる」とその効果を語った。○女性はずっと直面してきた問題だ会場では、野党である民主党の議員も議論に加わった。選挙で落選し、浪人中に育児を経験したという民主党の寺田学衆議院議員は、「宮崎さんが育休を取りたいと言ったことに国会内や世の中から批判が来るのをみて、窮屈な国だなと思った。その根底に何があるのかと思うと、育児に対する社会的な地位がものすごく低くて、男性が取りたいなんていうと、そんなの女性にやらしとけばいいだろうっていう全体の空気があると思う」と分析。その上で「1カ月どっぷり育児に専念してほしいし、歳費は堂々ともらってほしいと思う。歳費をもらわなかったら、育休を取ることに対する後ろめたさの現れになってしまう」と主張した。これらの男性の意見を受けて、女性の立場から発言したのが経済ジャーナリストの治部れんげ氏だ。「日本はこれから人口を増やしたいんでしょ? 子どもを育てることが大事なことだと認められるべき。国会議員という大事な仕事より、自分の子どもの方が大事に決まっている。こんな簡単なことを議論しなければいけないということに腹が立った」と憤りをぶつけた。そして、「女性はずっと直面してきた問題だ。私より少し上の世代は、産むか仕事かの選択を迫られた。仕事を辞めるか、マタハラにあうか、子どもを産まない、家族を持たないという選択をしてきた。その立場に今、男性がさらされるようになってきた。だから男性にがんばっていただきたい。絶対に育休を取ってください」と訴えた。さらに、病児保育サービスなどを運営しているNPO法人フローレンスの駒崎弘樹・代表理事は、「試されているのは宮崎議員だけじゃない。ここで、宮崎議員の苦闘を高みの見物をして面白いねと笑っているだけでは社会はアップデートされない。男性も子育てに参加し、社会で子どもを育むことができる未来がほしいんだということを高らかに言っていきたい」と、この出来事を人ごととして捉えるのではなく、当事者意識を持ってほしいと語った。●議論を受けた宮崎議員の決意とは○育休取得は乗り越えられるリスク議論の中では、男性議員の育休取得に対するバッシングについて、登壇者から多くの意見が寄せられた。経営者としての目線でサイボウズの青野氏は、「今回の問題について批判している経営者がいるが、勘のいい経営者は(育休に理解を示す)方針転換をしている。子育て環境を整備することで人を採用しないと、事業を縮小しないといけないって気づいている。これからは頭の切り替えられなかった会社が沈没していくのをみていくことになると思う。だから今育休を取得することは、乗り越えられるリスクであると確信しています」と理解を示した。またNPO法人マタハラネットの小酒部さやか・代表理事は、「マタハラの被害者として顔や名前を出したときもすごいバッシングがあった。しかしそれ以上に応援メールも届いたし、無言の賛同がたくさんある。黙っているけれど心の中で賛同している人がたくさんいると思うので、バッシングをばねにがんばってほしい」と励ました。同じ衆議院議員である寺田氏は本質的な国会議員の仕事について意見を述べ、「国会議員はそれぞれが抱えた問題意識を解決することが求められていると思う。宮崎さんが育休をとって、育児のつらさや当事者意識を持って、制度を考えていこうと進めていくのが本質的な議員の役割だ」と訴えた。○育休取得は働き方改革の中の1つ最終的に、育休取得の議論は「子育てをしやすい働き方を考えるべき」という方向へと移っていった。少子化ジャーナリストの白河桃子氏は「日本は進撃の巨人の世界のように、3つの壁に囲まれている。性別役割分業、長時間労働、仕事こそが一番尊いという3つがあって、その中で窒息しそうになっている」と指摘。成澤文京区長は「東京都の認証保育所は13時間以上保育。そういう子育てを日本は引き続き求めていくのか。延長保育や早朝保育を使わなければ、結果的に可処分所得も増える。子育てにとって幸せな社会になるように、働き方の見直しが必要だ」と訴えた。これらの議論を受けて、駒崎氏は「男性の育休は、働き方改革のコンテクストの中の1つ。多様な働き方ができる社会を考える上で育休がある。時代時代に合わせた働き方をデザインしていくという発想がすごく必要だし、あるべき働き方は何なのかっていう議論につなげていきたい」と話をまとめた。最後に「育休を取得すると宣言したという中で、知らないこともいっぱいあった。多くの方からいろんな意見をもらい、重たい議席を預かっているということを再確認しつつ、どんな仕事をしなければいけないのかっていうことはしっかり考えてやっていきたい。皆さんと共に日本の未来につながることをやりたい」と話した宮崎議員。今回の問題が1つの騒動として終わるのではなく、子育てしやすい環境づくりにつながる機会になることを切に願う。
2016年01月20日認定NPO法人フローレンスなどは10月22日、「ひとり親を救え! プロジェクト」の共同記者会見を東京都・霞ヶ関で開き、児童扶養手当の増額を求める署名活動の開始を発表した。会見には同法人代表理事の駒崎弘樹氏らが出席し、ひとり親家庭における深刻な貧困状況について語った。○「児童扶養手当」の増額でひとり親家庭を救いたい今回のプロジェクトは一定の所得を下回ったひとり親の困窮家庭を支援するために、国が支給する「児童扶養手当」の増額を求めるもの。同手当ては第1子に対して月額最高4万1,300円が支払われるが、第2子は5,000円、第3子は3,000円と子どもが増えるにつれて支給額が減額される仕組みになっている。プロジェクトメンバーの1人、認定NPO法人フローレンス代表理事の駒崎弘樹氏は「明らかにおかしい制度」と主張した上で、「第2子以降の支給額をせめて1万円レベルに引き上げることが必要だ」と訴えた。会見では母子家庭を支援しているNPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむ理事長の赤石千衣子氏が、日本におけるひとり親家庭の困窮状況について説明した。赤石氏によれば、母子家庭の就労率は約81%と世界でもトップクラス。しかし、正職員の率は39%しかなく、非正規雇用が47%を占めている。その結果、子どものいる家庭の平均就労年収が658万円なのに対して、母子家庭では181万円と約3分の1にとどまっているというのだ(いずれのデータも「平成23年度全国母子世帯等調査」による)。また、NPO法人キッズドア理事長の渡辺由美子氏は、運営する無料学習支援の利用者のうち7~8割がひとり親家庭であることを報告。さらに、多子家庭については「出費に加えて家事や育児量も増えるため、経済的困窮に加え、時間的困窮にも陥る」と指摘した。「子どもの人数が増えるほど、家事や育児に時間がとられ、就労所得が減っていく現状がある」とした上で、「仕事も家事・育児もきちんとやろうとして、病気になってしまう保護者も見受けられる」と実情を語った。○先進国の中でも最悪の水準「貧困率54.6%」の改善をそのほか作家の乙武洋匡氏は、自らの教員経験から「経済的困窮によって、子どもたちが勉強やスポーツにチャレンジできない状況を前に、何もできない自分がもどかしかった。どんな境遇に生まれてもチャンスが平等にもらえる社会になってほしい」と主張。少子化ジャーナリストの白河桃子氏は、「フランスでは4人子どもを育てれば、行政から支給される手当だけで暮らしていける」と自ら取材した海外の事例を報告し、「どんな形でも子どもを産み育てられる社会であれば、誰もが安心して結婚・出産できる」と訴えた。会見の最後には4人の子どもを1人で育てている50代の女性が、「子どもたちに十分な量のごはんを食べさせてあげたい」と、当事者の立場から支給額の増額を訴えた。厚生労働省の調査によれば、ひとり親家庭の子どもの貧困率は54.6%(平成24年)。ひとり親家庭のうち半数以上が年所得122万円(等価可処分所得の中央値の半分)以下で暮らしていることになり、先進国の中でも最悪の水準だという。将来を担う子どもたちがおなかいっぱいごはんを食べられ、進学・就職に向かっていける環境づくりが求められている。なお「ひとり親を救え! プロジェクト」では、児童扶養手当のうち、第2子以降に付与される支給額の増額を国に求めるため、署名を募っている。希望する人は、change.orgのウェブサイトからオンライン署名が可能で、11月末日まで受け付けている。
2015年10月26日俳優の梅宮辰夫と松方弘樹が4月24日(水)、映画『L.A. ギャング ストーリー』のトーク・イベントに登場。劇中に登場する“伝説のギャング王”をイメージした自前の衣裳で登場し、若かりし頃の思い出話に花を咲かせた。1940年代後半のロサンゼルスを舞台に、実在した伝説のギャング、ミッキー・コーエンと彼の組織を壊滅させようと違法行為も厭わずに操作を行う警察の攻防をスリリングに描く本作。まさに劇中と同時期の終戦直後の広島を舞台にしたヤクザの抗争を描いた『仁義なき戦い』シリーズを始め、数々の任侠映画に出演してきた2人がゲストとして来場した。梅宮さんは「30年くらい前の自前のもの」という黒いスーツに白いストールを巻いて登場。示し合わせたわけでもなく、松方さんは正反対の真っ白いスーツ。ボルサリーノ帽はこの日のための特注で、松方さんが店に足を運び、2人分を注文したという。梅宮さんは「帽子は似合わないんですよ、顔がデカいせいか。家族には『カメラの前では被らないで』って言われてるので(苦笑)、今日だけです。もう死ぬまでないと思います」と照れくさそうに明かした。映画について、松方さんは「ロサンゼルスも平和な街だと思ってたけど、どこの国にもすごい時代があったんだなと思いました。向こうはガン(銃)が幅を利かせているけど、外国人が一番怖がるのは日本刀なんですよ。場所によって持つ道具が違うんですね」としみじみと語った。すでに芸能生活は半世紀を超える2人とあって、若い頃はさぞや人に言えないような危ないこともやってきたのでは?そんな問いに梅宮さんは「大きな声じゃ言えないけど…」と前置きしつつ、「芸能界に入った頃はヤクザになりたいと思ってた(笑)」と冗談交じりに仰天の告白。「55年も前のことなので勘弁してくださいね(笑)」と豪快に笑い飛ばしていた。一方、松方さんは、役者一家の生まれとあって任侠願望はなかったそうだが「外車に洋モク(外国製のタバコ)、洋酒にかわいい女の子を手に入れるには、芸人として何とか伸びなきゃという気持ちが強かった」と述懐。梅宮さんも松方さんの言葉に同意し、異性にも車にも興味のない現代の若者について「何が楽しみで生きてるんですかね?」と首をかしげる。松方さんにとっては梅宮さんは芸能界に入った頃から「辰ニイ」と呼んで慕う最も近しい先輩。揃って公の場に登場するのは久々となったが「年を取ったなという感じ(笑)。撮影所に入った頃はスリムだったけど、3人前食べて90キロになって、最近になってやっと少し戻ったかな?」と“兄貴”を評する。さらに松方さんは、俳優・梅宮辰夫について「体型を考えたりすることも全くなかったし、役作りもしなかった。丹波(哲郎)のボスもそうだったけど、台本の自分のとこだけ破って持っていって、物語は分かってなかったり、『真田幸村』で『オレとお前、どっちが兄貴だ?』と現場で聞いてきたこともあった」と暴露。梅宮さんは「自分を作り上げていこうとか、いい演技をしようなんて思ったこともなかった」と平然と言い切り、笑いを誘っていた。『L.A. ギャング ストーリー』は5月3日(金・祝)より公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:L.A. ギャング ストーリー 2013年5月3日より全国にて公開(C) 2012 VILLAGE ROADSHOW FILMS(BVI)LIMITED
2013年04月24日