えちごトキめき鉄道が運行する「えちごトキめきリゾート雪月花」。新潟県の南西部、糸魚川駅から妙高高原駅までを走る列車で、昨年4月に運行を開始して以来、地元だけでなく、首都圏や外国人観光客の人気も集めている。観光列車で行く夏の絶景旅、本誌記者が体験してみた! 雪月花の運行は午前と午後の1日2便。記者が今回乗車したのは、午後の糸魚川駅発便、和食の食事付き「月コース」だ。糸魚川駅のホームに入ってすぐに目を引いたのは、真っ赤な雪月花の車両。赤(正確には銀朱色)のボディに金色の「雪月花」の文字がひときわ目立ち、ゴージャス! 車体に使われている素材は、すべて金属加工で有名な新潟県の燕三条地域で作られたもの。そのほか、車内の床に敷かれた安田瓦や、家具に使われている天然木に至るまで、すべて新潟産というこだわりぶりだ。 そんな“メードイン・新潟”の車両に一歩足を踏み入れた記者の第一印象は、「明るい!」。そう、窓のガラス面が天井ぎりぎりまで広く取られ、太陽の光が車内に降り注いでいるのだ。窓ガラスは紫外線透過率0.01%以下のUVカットなので、日焼けの心配もなく景色を楽しめる。女性にとっては、重要なポイントだ。 窓に面した席に着くと、すでにランチのお重が配膳されており、アテンダントからウエルカムドリンクとしてスパークリングワインが供される。新潟市のワイナリーが特別に提供しているもので、まだ一般には販売されていないそう。昼間から飲む貴重なお酒、とってもおいしいです! 13時55分、定刻どおりに列車は出発。糸魚川の街中を抜け、数分で窓の外に日本海が現れ、旅気分が一気に高まる。しばらく海の景色を楽しんだら、ランチのお重を開けて、お楽しみの食事の時間。 月コースの食事を監修・調理しているのは、糸魚川市で江戸時代から続く日本料理店「鶴来家」。残念なことに、昨年12月に発生した糸魚川市の大規模火災で店舗は全焼してしまったが、別の場所に調理場を作り、現在も雪月花に料理を提供し続けているという。 3段のお重にぎゅっと詰まったメニューは、「ベニズワイガニのちらし寿し」に、新潟の郷土料理「こくしょ」「うどぶきとわらびの旨煮」「黒バイ貝の吹き寄せ」など、新潟の食材を使った料理がズラリ。記者がとくに気に入ったのは、「鯛の山椒焼」。山椒の辛味が鯛の味にマッチした上品な味で、いくらでも食べられそう。車内のキッチンから運ばれた香り高い「いわしのつみれ汁」との相性も抜群で、お重3段をペロリと平らげてしまった。 やがて列車は海岸線を離れ、新潟の山間部へ。標高510メートルの「妙高高原駅」へ向け、ぐんぐん坂道を上っていく。その途中で、妙高山麓にある「二本木駅」に停車。車掌さんの案内で、明治44年の開業当時から使われているというレトロな木造舎内を見学する。こんなふうに途中駅を見学できるミニツアーもあって、3時間の道中を飽きることなく過ごせるのは◎。 二本木駅を出発すると、米どころ新潟の田園風景が一面に広がる。ここからは、より眺望のいい先頭車両のハイデッキに移動し、景色を満喫。青々とした水田の向こうに、日本百名山の1つ、標高2,454メートルの妙高山の姿が現れると、乗客からは歓声が上がる。記者も夢中でスマホカメラのシャッターを切り、絶景を写真に収める。 スキーリゾートで有名な「妙高高原駅」には10分ほど停車。駅前のおみやげ屋さんで買い物をしたら、車内に戻って、デザートタイム。本日のデザートは「さるなしの寒天」「甘酒」「麩まんじゅう」、そして「雪室珈琲」。雪室珈琲とは、新潟の名物コーヒーで、雪室に貯蔵することでうま味の増した豆を使ったもの。 16時47分、終着の上越妙高駅に到着。下車の前に、おみやげに新潟産のコシヒカリと沿線の洋菓子店のカステラをいただき、3時間の列車の旅は大満足で終了した。絶景を眺めながら、地元で育まれた食材を味わえるのは、観光列車ならではの醍醐味。今年の夏は列車に乗って、目と舌で新潟の美しい海と山を楽しんでみては?
2017年07月19日JR九州のクルーズトレイン「ななつ星」の登場以来、観光列車が大ブームだ。7月21日には横浜と伊豆急下田間を走る「ザ・ロイヤルエクスプレス」が運行を開始。豪華な雰囲気にもかかわらず、1人2万5,000円からと手の届きやすい価格で、すでに申し込みが殺到している。旅行ジャーナリストの村田和子さんはこう話す。 「今年は『TRAIN SUITE 四季島』(JR東日本)や『TWILIGHT EXPRESS 瑞風』(JR西日本)など、豪華クルーズ列車の登場が注目されていますが、もっと手ごろな価格で楽しめる魅力的な列車も、たくさんあります。とくに最近は、女性をターゲットにした列車が増えています」 そこで今回、村田さんに紹介してもらった、料金も比較的手ごろで夏の絶景が満喫できる、女子旅にピッタリの列車をご案内! ■北海道・くしろ湿原ノロッコ号(JR北海道) 国立公園である釧路湿原の中を走り、大自然の景観を間近に眺められる。湿原の中を蛇行する釧路川と並走するポイントも。 「窓の広い展望車(指定席)がおススメ。窓を開けて爽快な風を感じながら雄大な景色を楽しめます」(村田さん・以下同) 釧路原駅で途中下車して、釧路湿原を見渡す細岡展望台へ行くこともできる。 運行区間:釧路〜塘路/料金例:540円(釧路〜塘路・片道)※指定席料金は別途520円/運行日:7〜8月は毎日運行。 ■関東・伊豆クレイル(JR東日本) 伊豆の東海岸の景色を眺めながら、お酒と食を楽しむリゾート列車。和モダンな落ち着いた内装の車内は、ゆっくりとくつろげる雰囲気。 「料理や器の監修も女性が手がけており、車内の雰囲気も女性好み。まさに女性同士の旅にぴったりの列車です」 デザート付きランチセットでは、ドリンクに伊豆のクラフトビールも選べ、お酒好きも満足できる。下り区間3号車限定で、ワイン飲み放題プランもあり。 運行区間:小田原〜伊豆急下田/料金例:1万1,600円(小田原→伊豆急下田・片道 ランチセット付き)/運行日:土・日曜、祝日中心に運行(詳細はHPなどを参照)。 ■北陸・のと里山里海号(のと鉄道) 通常は40分の能登半島沿岸の道のりを60分かけゆっくりと走る。沖合に能登島を望む七尾北湾は見どころの1つ。能登中島駅で一時停車し、全国的にも貴重な鉄道郵便車の見学ができる。 「車内には輪島塗や珠洲焼といった伝統工芸品が飾られ、シックな空間。居心地がいいです」 土日祝日に運行する「ゆったりコース」では有名パティシエのスイーツ、和倉温泉の名店が手がける寿司弁当、能登の地酒いずれかの飲食プランも選べる。 運行区間:穴水〜七尾/料金例:1,500円(穴水〜七尾・片道)※スイーツプランは3,000円(乗車運賃含む・予約は3日前の正午まで)/運行日:「ゆったりコース」は土・日曜、祝日および指定日運行。 ■近畿・天空(南海電鉄) 標高差443メートルの区間を走る山岳列車。終点の極楽橋駅まで急勾配の斜面を上っていく。 「移り変わる山の景色をワイドな車窓から満喫できます。ほとんどの座席が窓に向いているので、景色を楽しむには絶好の列車」 上古沢駅から紀伊細川駅の間は、山岳の険しいパノラマが広がる。終点に到着したらケーブルカーに乗り換え、世界遺産・高野山へ。 運行区間:橋本〜極楽橋/料金例:1,340円(橋本〜高野山・片道極楽橋〜高野山間のケーブルカー運賃含む)/運行日:水・木曜を除く毎日運行(ただし水・木曜が休日の場合は運行)。 ■九州・おれんじ食堂(肥薩おれんじ鉄道) 「ななつ星」のデザイナーで知られる水戸岡鋭治氏がデザインした豪華レストラン列車。変化に富む九州の西海岸を眺めながら、熊本、鹿児島の旬の食材を使ったフレンチや和洋折衷のコース料理などを味わえる。 「とにかく海の景色が素晴らしい。穏やかな不知火海とダイナミックな東シナ海の対照的な2つの海を満喫できます」 ディナーを提供する夕方の便では、地元出身のアーティストらによるピアノ演奏やジャズ演奏も。 運行区間:川内〜新八代/料金例:2万1,000円(川内→新八代・片道クルージングディナー付き)/運行日:金〜日曜、祝日。 この夏は、列車の中から優雅に絶景を堪能しよう!
2017年07月19日年間100万人が訪れる「嵯峨野トロッコ列車」嵯峨野トロッコ列車は、JR山陰線の廃線した線路を観光に利用する目的で、1990年に9名のスタッフによって発足されました。廃線後、腐敗し荒れ果てた線路の美化と桜や楓の植樹を行い、今では桜や紅葉の名所として知られています。少数のスタッフの努力とおもてなしの心が、人気観光列車の「嵯峨野トロッコ列車」を作り上げました。四季折々の自然をたっぷりと堪能できる列車の旅嵯峨野トロッコ列車の魅力は、何といっても列車から臨める圧倒的な渓谷美! 保津川沿いを走る列車からは保津峡の大パノラマをはじめ、大自然の中の鉄橋やトンネルなど、ここでしか見られない風景をたっぷり楽しむことができます。季節によって桜や新緑、紅葉などそれぞれの季節ならではの自然美を満喫でき、触れられそうなほど間近に迫る木々からは自然の迫力と美しさを感じることができるでしょう。風・光・音を直に感じられるオープンな車両嵯峨野トロッコ列車には、窓ガラスのないオープンな車両もあり、渓谷を走る風、木々から射し込む光、保津川を流れる水の音など、窓越しでは直接体感できないものを五感で感じることができます。桜の季節には花びらが舞い込み、新緑の季節には芽吹いたばかりの緑の匂いを感じる…そんな四季折々の楽しみ方もできます。車両の上部もガラス張りになっているのでより解放感があり、隅々まで自然を堪能できるでしょう。保津峡の大自然を肌で感じられる嵯峨野トロッコ列車は、四季によって違った風景を楽しむことができるので、何度訪れても新しい感動がある観光列車です。京都へ行く際にはぜひ嵐山まで足を伸ばして、「嵯峨野トロッコ列車」に乗ってみてください。スポット情報スポット名:嵯峨野トロッコ列車住所:京都府京都市右京区嵯峨天竜寺車道町電話番号:075-861-7444
2017年07月03日昔もいまも、映画のなかで列車や駅はとても重要な場所として描かれてきました。たとえば個人的に好きな映画でいうと、旅の途中で出会う男女の一夜のラブストーリー『ビフォア・サンライズ 恋人までの距離』、自分と家族の関係を見つめ直すヒューマンコメディ『ダージリン急行』、ジョニー・デップとアンジェリーナ・ジョリーが初共演したロマンチックミステリー『ツーリスト』も長距離列車で主人公たちが出会い、物語が進んでいきます。サスペンスやアクション映画の舞台としても数多く使われていますし、列車と映画をキーワードに調べていくとなかなかどうして奥深い。そんなふうに列車と映画について調べたくなったのは、今回ピックアップした『僕とカミンスキーの旅』で描かれる列車の旅が印象的だったからです。この映画は、31歳の青年ゼバスティアン(ダニエル・ブリュール)と85歳の老人カミンスキー(イェスパー・クリステンセン)が西ヨーロッパを旅するロードムービー。…と、その前にカミンスキーって誰?となると思いますが、彼はフランスの画家アンリ・マティスの最後の弟子であり、パブロ・ピカソの友人でもある──という設定の架空の画家です。しかも盲目の画家として脚光を浴びたアーティストでもある。物語は、隠遁生活を送り世間から忘れ去られつつあるカミンスキーの伝記を書いて一儲けしようとするゼバスティアンが、スイスの山奥に向かうところから始まります。彼の家には気難しい娘が居て思うようにカミンスキーから話を聞き出すことができないため、ゼバスティアンはカミンスキーを家から連れ出すことを企み、そこから2人の奇妙なロードムービーが始まるわけです。スイスからフランス、ベルギーへと旅する2人。その途中に長距離列車でのエピソードもあります。ちぐはぐな2人がわけあって一緒に旅をするなかで、いつしか友情が生まれる…というストーリーはありがちですが、この『僕とカミンスキーの旅』の面白いところは、盲目の85歳の画家を利用して一儲けしようとしていた31歳のインチキ美術評論家に主導権があると思いきや、実は逆、カミンスキーのほうが一枚上手だった?ちょっと意外な展開と結末が待っていることです。そして、観終わる頃にはすっかりこの映画の世界に魅了され、列車の旅を含めたスイス、フランス、ベルギーをまたぐ旅に出たくなりました。そのときには、もちろんこの映画の原作「僕とカミンスキー」(著ダニエル・ケールマン)も忘れずに持っていきたいと思います。(text:Rie Shintani)(text:Rie Shintani)
2017年05月14日西武鉄道は、5月26日(金)のプレミアムフライデーに「元町・中華街駅発の夜行列車で行く秩父絶景ツアー」を初開催します!グルメや絶景を体験できる夜行列車の旅に参加しませんか?ツアーのポイントや見どころをご紹介します。ツアーのポイント●列車乗車する列車は、西武鉄道新型通勤車両「40000 系」。ツアー参加者だけが乗れる、団体専用の臨時夜行列車です。座席はゆったりしたクロスシートで長時間の乗車でも快適。夜行列車とその後に乗車するバス内には女性専用エリアが設けられ、男性を含むグループと隣り合わないよう配慮してもらえます。女性だけで参加するなら、ぜひ利用しましょう。車内では星空解説や星座早見盤の使い方講座がおこなわれ、到着まで楽しく過ごせますよ。乗車駅はみなとみらい線「元町・中華街駅」のほか、東急東横線「多摩川駅」、西武池袋線「練馬駅」から選べます。●絶景スポット西武秩父駅で下車したら、貸し切りバスに乗り換えて絶景スポット巡りがスタート!朝一番の絶景を見られるのは、夜行列車の旅ならでは。清々しい朝の空気でリフレッシュしましょう。絶景スポットは次の3か所です。●三峯神社でスターパーティ(星空観賞会)まずは関東屈指のパワースポット、三峯神社へ。星空が主役のスターパーティ(星空観賞会)を満喫しましょう。埼玉県所沢市の望遠鏡メーカー「ビクセン」による星空解説を聞きながら、望遠鏡や双眼鏡で星空を観賞してください。“星”にちなみ、星のロゴでおなじみの「サッポロ生ビール 黒ラベル」が配られます。星空のもとで乾杯する、贅沢なひとときです。防寒対策も忘れずに。●三峯神社の雲海三峯神社は、“東京からもっとも近い雲海スポット”としても知られています。ツアーでは日の出前に雲海を観賞できるベストポイントへ。案内してくれるのは、三峯神社職員です。境内についての解説を聞きながら移動しましょう。条件がそろえば、日の出とともに雲海をご覧いただけます。神々しいまでの美しさに感動しますよ。ツアー参加者のために特別祈祷、アンティークカフェ「小教院」と天然温泉かけ流しの「三峯神の湯」の早朝営業もおこなわれます。●長瀞秩父を代表する観光地といえば長瀞です。「雲海鑑賞シンプルコース」では、当日に「西武秩父駅」と「長瀞駅」の 2か所から降車場所を選べます。寳登山神社、長瀞岩畳、ラインくだり、ラフティング、阿左美冷蔵のかき氷など見どころいっぱいの長瀞で朝から遊びましょう。水に恵まれた長瀞の穏やかな眺めに癒されますよ。●グルメ朝食は、ふるさと祭り東京 2017「全国ご当地どんぶり選手権」本選出場の「秩父わらじ味噌豚丼」。朝食にちょうどいいミニサイズで提供されます。ご飯の上には地元グルメの「みそぽてと」のほか、秩父伝統の「醤油仕立てトンカツ」、秩父名産の「豚肉の味噌漬け」が。秩父のグルメがギュっと詰まった1品を味わいましょう。仕事を早めに切り上げ、夜行列車で小さな旅へ。「元町・中華街駅発の夜行列車で行く秩父絶景ツアー」は、プレミアムフライデーの新しい楽しみ方ですね。申込みはすでにはじまっています。申込みサイトで早めに詳細をご確認ください!開催概要「元町・中華街駅発の夜行列車で行く秩父絶景ツアー」開催日:2017年5月26日(金)乗車駅と料金:みなとみらい線「元町・中華街駅」12,500円、東急東横線「多摩川駅」12,300円、西武池袋線「練馬駅」10,000円 ※乗車駅によって料金が異なります。問い合わせ(西武鉄道お客さまセンター):04-2996-2888URL(詳細・申込み):
2017年04月29日豪華寝台列車「北斗星」空間の再現性がスゴイ客室だけ見てみても、寝台はもちろん、ミラーや照明、パネルまで実際に「北斗星」で使われていたものを再利用。細かいところでは、半個室の客室は、当時「北斗星」の1人個室“A寝台ロイヤル”の内装になっているのですが、枕元には実際に使われていたオーディオパネルが設置されています。残念ながら、いまはもう音楽を聴くことができませんが、当時の「北斗星」と繋がっているような気分になれます。ちなみに、“A寝台ロイヤル”を再現した半個室でも、当時の「北斗星」の“A寝台ロイヤル”の寝台料金の4分の1以下の料金で泊まることができます。どこか懐かしい清潔感溢れる寝台寝台は、クリーニングもされて、驚くほど綺麗な状態で清潔感があります。よく見ると擦れている部分がある寝台がありましたが、それもまた味があって愛しさを感じます。寝台の真ん中に垂れているベルトは、転落防止用のベルト。寝台列車ならではですね。当時の「北斗星」では座席を上げて、そのまま寝ていましたが、同ホステルでは、特注サイズの敷布団が用意されており、寝心地も抜群。「北斗星」気分を味わいたい場合は、敷布団を敷かずに利用することもできます。食堂車を再現したラウンジでドリンクをラウンジでは、「北斗星」の食堂車“GRAND CHARIOT”を再現。テーブルや椅子、卓上の照明がレトロな雰囲気を出しています。ここのラウンジではお食事の提供はありませんが、東北限定のドリンクをいただくことができます。同ホステルの周辺には、美味しいとんかつ屋さんやハンバーグが美味しい洋食屋さんがあるので、お食事にも困りません。スタッフは女性が多く、アットホームな雰囲気。オープンして間もないにも関わらず、リピーターさんも続出。月曜日、火曜日、水曜日の宿泊がおすすめです。鉄道ファンの方も、そうでなくても楽しめる同ホステル。たまには気分転換に自宅以外で眠るのはいかがでしょうか?取材・文/中野さゆみスポット情報スポット名:Train Hostel 北斗星住所:東京都中央区日本橋馬喰町1-10-12電話番号:03-6661-1068
2017年02月11日ポケモンだらけ!プレイルームもあるポケモン列車レポートJRをはじめ、各社で昨今さまざまな特別列車がでているってご存知ですか?例えば、JRでは足湯ができる新幹線や、宮沢賢治の世界を楽しめるSLなど、鉄道旅がワクワク楽しめちゃう特別列車が走っているのです。その車内では、列車とカフェやパティシエなどがコラボして、限定スイーツやお弁当が楽しめるような企画もあります。また、アニメとコラボして車体に人気アニメの絵が描かれて、目的地のスポットで巡礼が楽しめる……なんていう旅の提案までついているようなものも。だから、ネットでそういう特別列車を探すのが最近楽しくて……。ちなみに、我が家の4歳児は、ちょっと新幹線の車体を見ただけで「あ、はやぶさ」「あ、こまち」などとテンションがアガってしまうタイプ。ネットで電車の動画を見ているだけでも楽しんでくれます。一緒にネットで電車を見る、という鉄ちゃんな時間を一家団欒のひとつとしております(笑)。ポケモンの電車に乗りたい!さて、そんな息子とJRの特別列車のホームページを見ていたときでした。なんと、ポケモンの電車を見つけてしまったのです!その名も、『POKÉMON with YOU トレイン』。岩手県『一ノ関駅』と宮城県『気仙沼駅』間を走る大船渡線で主に運行されている特別列車です。この列車の説明を読んでみると、このポケモン列車は、東日本大震災で被災した子どもたちを支援するポケモンの被災地支援活動『POKÉMON with YOU』の協力で作られたそう。ちなみに、気仙沼駅では復興応援ポケモンスタンプラリーなども行われていました♪その列車を見た瞬間、「なにこれー」「見たい!」「乗りたい!」と我が家の4歳児、叫ぶ、叫ぶ。被災地支援にもなるのなら、行ってみよう!と早速、旅の予定を組み始めました。ポケモンづくしの車内に大興奮!というわけで、まずはとにかく電車の予約。ボックス席に4人で座りたかったため、今回は子ども(幼児なので本来切符代は必要ありませんが)の分も、乗車券、指定券をともに取りました。さて、いよいよポケモン号に乗車。車両はわずか2両。車両の1つは全席指定になっている乗車用の車両で、もう1つはプレイルーム車両になっています。乗車するとすぐにスタンプラリーのシート、缶バッチ、記念乗車票が入った袋がプレゼントされます。ウチの子ども達は4歳、2歳とまだ小さいので、記念乗車票はイマイチ理解していませんでしたが、缶バッチに大喜びですぐに「つけて!つけて!」大人の分もつけてニコニコ笑顔です。座席周りを紹介すると…。シートにはすべて違うポケモン♪カーテンや電気までポケモンがついています。外装も中もポケモンだらけで、100体以上のポケモンがいるんだとか。でも、ポケモンGOを開いたら、車内にはポケモンはいませんでした(笑)。走り出してしばらくすると、プレイルームがオープン。と、同時に子どもたちはワーッとプレイルームへ。ここでは靴を脱いで座敷にあがるようになっています。ボール、ぬいぐるみ、お絵描きボードなどがあり、子ども達は思い思いに遊びます。電車のなかで遊ぶという非日常的な時間にテンションはあがりっぱなし。しばらく走って駅につくと、スタンプラリーに挑戦できます。スタンプのある駅には記念撮影ができるモニュメントがあり、5分ほどの停車時間も楽しめます。スタンプのない駅でも、植木がピカチュウにカットしてあったり、手すりにポケモンが描かれているなど、細かいところで子ども達を喜ばせてくれます。終着駅近くになると、お土産が配られました。それは塗り絵シート。これだけ色々なものがもらえるのに、料金は通常のまま。特別列車に乗ったからといって、特別料金がかかるわけではなく、通常の乗車券と指定券を購入すれば乗れるんです。電車に乗るだけで遊園地に遊びにきたくらいの気分を味わえるのでオトク感たっぷりです。気仙沼では海産物に舌鼓、子ども達はポケモンに大喜びさて、気仙沼に到着すると、気仙沼駅でもポケモンがお待ちかね。復興支援で、気仙沼市内でもポケモンスタンプラリーが行われているなど、様々なところでポケモンに遭遇しました。大人は、ポケモンよりもやっぱり食べ物! 復興牡蠣小屋での牡蠣焼き、気仙沼名産のフカヒレのほか、ちょうど旬であるイクラ、カジキの刺身などに舌鼓をうちました。まだ、復興の真っ最中で、市内のあちこちに工事車両が走り、建設中となっていました。この旅行にかかったお金の一部が復興支援になるのだなと実感。そんなわけで、震災後、最も早くお店を再開した「お魚いちば」ではイクラや穴子、いなだ、かつお……と1万5000円も買い物してしまいました。お店の人もびっくり(笑)。そして帰りもポケモン号で一ノ関駅まで。一泊二日と短い旅行でしたが、子ども達はだいぶ満足したようです。アニメコラボの電車はほかにも様々なところを走っているので、探してみるとおもしろいかも♪列車に乗ること自体が旅の目的となる列車旅、ぜひおすすめです!
2016年11月23日タナレン駅に停車中の列車。周辺には何もない 著者撮影タイのノーンカイ駅とラオスのタナレーン駅を結ぶ列車がある。わずか6.2km、2015年7月までは世界で二番目に短い国際列車だった。2両編成、3等座席車のみのディーゼル列車が1日、2往復している。 ノーンカイ発は7:30、14:45、タナレーン発は10:00、17:30、料金は20バーツ。ラオス国鉄唯一の営業路線だ。鉄道の旅は旅情があるが、この路線はちょっと国境越えには不便だ。タナレーン駅はタイラオス友好橋の少し先にあり、ビエンチャンの市街地から約20km離れている。ノーンカイ駅で出国手続きをする 著者撮影ノーンカイ14:45発のタナレーン行きに乗りラオスに行ってみることにした。出発の約20分前、ノーンカイ駅の橋にある簡素なイミグレーションで出国手続きをし列車に乗り込んだ。乗客の多くはノーンカイに買い出しに来ているラオス人のおばちゃんたちだった。外国人旅行者は自分ひとり。買い出し専用列車という感じだ。列車が橋を通過する時は車両通行止めになる 著者撮影14:45、定刻にノーンカイ駅を出発。ノーンカイを出るとすぐに列車はタイラオス友好橋を走行する。列車が走る時間は一般の車両は通行止めとなる。路面電車のようにゴトゴトと列車はメコン川にかかる橋を渡ってゆく。約10数分でタナレーン駅に到着した。ホームにイミグレーションがあり、入国スタンプを押してもらい無事にラオスに入国した。橋のほぼ真ん中が国境線になっている 著者撮影タナレーン駅に周辺には何もない。食堂はもちろん、売店すら無い。そしてトゥクトゥクや公共の交通機関は見当たらなかった。ガイドブックにはトゥクトゥクかバスでビエンチャン市内へ向かおうとの記載があったのだが。偶々、いなかったのだろうか?しかし、買い出しのおばちゃんたちは車で迎えが来ているようでトゥクトゥクに乗るような人たちは見当たらなかった。列車でノーンカイに戻るにも2時間半何も無い駅で待たなければいけない。大通りまで30分近く歩いただろうか?大通りに出ればビエンチャンのタラートサオ行きのバスはあるが、いつ来るかはわからない。そのまま、友好橋のイミグレまで歩いて行った。スマホのアプリで見たら約3キロ歩いた計算になる。タナレン駅の入国スタンプ 著者撮影列車に乗ることが目的であれば良いのだが、国境越えの手段として使うにはちょっと不便だ。ただ、ラオスの入国スタンプは「THA NA LENG」になり、友好橋とは異なるため出入国スタンプマニアならチャレンジしてみるのもいいだろう。 (text & photo : 中島貴義)
2016年08月28日京王電鉄は3月15日、2018年春に有料の座席指定列車の運行を開始すると発表した。座席指定列車は平日・土休日の夜間帰宅時間帯に、新宿発・京王八王子行き、新宿発・橋本行きで運行する。座席指定列車の運行開始に向けて、新型車両「5000系」を導入する。新型車量の外観はシャープな正面形状を採用し、既存車両との違いを明確にするとともに、正面のカラーリングに黒を用いることにより、スマートな列車を表現する。内装は沿線にある「高尾山」の木々の深いブラウンと、「繊維の街・八王子」の絹糸をモチーフに華やかな室内空間を表現し、上質さを演出するとしている。新型車両はクロスシートからロングシートへ転換できる座席を採用し、座席指定列車の時はクロスシート、その他の時はロングシートにして運行する。クロス/ロングシートのどちらの状態でも画面が見やすいよう、ドア上に加えて天井部にも液晶画面を用いた車内案内表示器を設置する。乗客が快適に過ごせるよう、空気清浄機や無料公衆無線LAN、電源コンセントなどの装備を搭載する。消費電力の削減を図るため、新型VVVFインバータ制御装置やLED照明、新技術の車上蓄電池システムを導入する。
2016年03月16日静岡県の大井川鐵道井川線は12月12日、年一回の特別企画として参加者貸し切りによる「鍋列車」を運転する。今回は鍋列車初参加を含む5店・団体が鍋などの料理を振るまい、列車内は"鍋パーティー会場"となる。運転区間は大井川鐡道井川線(南アルプスあぷとライン)千頭駅~接岨峡温泉駅の往復で、千頭駅10時55分発・接岨峡温泉駅12時45分着、接岨峡温泉14時05分発・千頭駅15時55分着となる。千頭駅では「千頭温泉 旬」が提供する「千頭鍋」(きりたんぽ鍋)と、映画『男はつらいよ』のロケが行われた「小沢食堂」が鍋列車に初参加し「麻婆豆腐」を振る舞う。奥泉駅では寸又峡温泉組合が寸又峡温泉名物「しし鍋」を、接岨峡温泉駅では初参加の「もりのいずみ」が「もりの鍋」(醤油ちゃんこ鍋)を、帰りの奥泉駅では「カフェうえまる」がスイーツを提供する。参加費は税込5,000円(運賃、鍋代、オードブル、保険代込み)で定員は60人(最少催行人数40人)。座席は申し込みグループごととなり、1テーブル6人席で10テーブルを用意する。なお、飲み物について350mlビール1本と350ml入りペット茶が用意されるが、飲み物類の持ち込みは自由となっている。申し込み締め切りは12月4日で、定員になり次第、締め切りとなる。申し込み方法は電話で受け付けている。電話番号など詳細はホームページを参照。
2015年11月25日11月2日~8日の間、東京メトロ丸ノ内線新宿駅メトロプロムナードに巨大列車「PAUL & JOE Make up Express」が出現する。○最新コスメをいち早くチェック!会場には、これまで人気だった猫柄コスメが全長約80メートルで展示される。「PAUL & JOE Make up Express」の車内では、最新&人気コスメを試すことが可能。美容のプロにも愛用されているメイクアイテムの他、仮面舞踏会をテーマにしたクリスマスの限定コフレ「メイクアップコレクション 2015」もいち早くチェックできる。また、車内で配布されるフライヤーを新宿駅周辺にある対象店舗へ持っていくと、パーフェクト メイクアップ プライマーのミニチュアサンプルとオリジナルメモパッドがプレゼントされる。なお、プレゼントは、各店舗なくなり次第終了となる。さらに、11月7日~8日は、今話題のSNS連動型プリンターサービス「FOTOfwd(フォトフォワード)」が登場し、本イベントでしか手に入らない「PAUL & JOE」ブランドロゴ入りの写真をプリントできる。
2015年11月02日JR西日本は9月16日、2017年春に運行開始を予定している寝台列車「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」の車両デザインを発表した。今年3月まで大阪・札幌間を運行したトワイライトエクスプレスの伝統を受け継ぎつつ、上質さを演出したデザインとしている。デザインコンセプトは、洗練された上質さと心休まる懐かしさを乗客が感じられる「ノスタルジック・モダン」。車体色は、トワイライトエクスプレスの伝統を受け継ぎつつさらに上質さを演出した「瑞風グリーン」の車体に金色のエンブレムとラインを配す一方、展望デッキと5本のラインからなる流線形の先頭車には、丸目のヘッドライトや往年のボンネット型を思い起こさせる運転室を配置し、懐かしさを演出している。内装は、昭和初期に人気を博したアールデコ調をベースに、沿線の魅力をちりばめた車内で、大きな窓を流れる美しい景色を楽しめるようになっている。客室には、中国5県の県産材を使ったドアや沿線の伝統工芸品をあつらえるほか、客室にいながら列車の左右両側を眺望できるレイアウトになっている。シングルとツインでは、収納式ベッドを採用して昼間のリビングスペースを確保しているほか、ユニバーサル対応の客室も用意されている。スイートルームは1両1室の広いスペースが確保されており、エントランスやプライベートバルコニー、リビング・ダイニング、寝室、バスタブ付バスルームを備えたスイートと呼ぶにふさわしいファシリティを備えている。
2015年09月17日第一メコン橋を走行する「ローカル国際列車」鉄道の趣味のひとつに「乗りつぶし」というのがある。ある国や地域の鉄道にすべて乗ることを目的としているもので、日本の鉄道の「乗りつぶし」をしている人はたくさんいる。では、アジアで最も「乗りつぶし」が簡単な国はどこか。答えは2009年に鉄道が開業したラオス。タイの国境からたった1駅がラオス唯一の鉄道である。列車は僅か1日2往復、ローカルムード満点の国際列車に乗って、ラオスの鉄道全線完乗を目指そう。ラオスへの国際列車の出発駅は、タイ東北地方の国境の街ノーンカーイ。ノーンカーイへはウドンタニまで飛行機を使いそこから車で移動する方法もあるが、できればバンコクから夜行列車を利用したい。列車で約11時間、朝にはノーンカーイ駅に到着する。ノーンカーイから対岸のラオスを眺めるノーンカーイは、メコン川を挟んでラオスと向き合っており、国境の街として発展してきた。1994年にそれまでの渡船に替わり第一メコン橋(タイ=ラオス友好橋)が開通、バスやトラックで移動できるようになったが、引き続き入国審査はノーンカーイで行われており、国境の雰囲気は変わらない。ノーンカーイ駅は、以前は街の中心にあったが、鉄道がラオスへ路線が延長されるにあたり街外れに移転した。国際列車の発車まで時間があれば、ノーンカーイ駅前からトゥクトゥクに乗り、国境市場で買い物をしたり、メコンの川辺でお茶をしながら川越しにラオスの村を眺めるのもよいだろう。国際列車とイミグレーション窓口さて、ローカル国際列車の旅を始めよう。国際列車はノーンカーイ駅の専用のホームから出発することになっており、出発時刻近くになるとイミグレーションの窓口が開く。ここで出国手続きが済んだ乗客から列車に乗り込む。列車は2両編成の日本製ディーゼルカーだ。列車には「国際列車」との表示が鐘の合図で走りだした列車は、暫くすると路面電車のように道路の真ん中を走行する。ここは第一メコン橋の有料道路の上で、普段は自動車が走行しているが、列車が走る間のみ車はストップされ鉄道専用橋となる。この橋は開通時からレールが敷設されていたものの、前後の鉄道区間が完成していなかったため列車が走っていなかった。橋の開通後15年を過ぎ、ようやく鉄道橋としての役割を果たすようになった。道路と合流、車は通行停止列車はメコン川の上を走行していく。中間点にタイ、ラオス両国の国旗が掲げてあり、ここからがラオス領になる。橋の上は、タイ、ラオス双方から中間地点近くまで徒歩で見学することが可能であるが、国境を通過することはできないようになっている。タイ、ラオス国境を通過橋を渡りいよいよラオスに上陸。再び道路と別れた普通の線路となり、ラオス唯一の踏切を通過すると、終点、ターナレーン駅。僅か15分ほどで国際列車の旅は終わり、これでラオスのすべての鉄道に乗車したこととなる。メデタシメデタシ。ターナレーン駅にも当然、イミグレーションがありラオス入国の手続きをすることになる。駅前にはビエンチャンへの乗合バンが待機しているが、鉄道利用者は今のところ観光客が大半なので、乗合バンも強気の値段設定だ。駅周辺は全く店もない寂しいところだが、少し離れたところには、神、仏の巨大な像が展示されている謎の名所「ブッダパーク」もある。いよいよラオス上陸ラオス唯一の踏切不思議なテーマパーク「ブッダパーク」今のターナレーン駅は、ビエンチャンからも離れており中途半端なところにある。当初は、ターナレーンからビエンチャンへの線路の延長が計画されていたが、その後、中国による雲南~ラオス~タイの高速鉄道が計画され、路線が重複するこの区間の延長は、一旦棚上げされている。一方、ターナレーン駅の貨物用設備の建設は継続されているようで、将来は貨物列車が走ることが期待されている。ラオスは内陸の国、モノを輸出するにはどうしても他の国を通過する必要がある。もしラオスとタイの間で保税の仕組みが整備され、ターナレーン駅からの貨物列車がタイの港、レムチャバン港まで直接走ることになれば、ラオスは世界と繋がることができる。その時、僅か1駅ではあるが、ラオス国内に鉄道の駅があることは重要な意味を持つことになり、この国境鉄道も改めて注目を集めることになるだろう。ターナレーン駅(text & photo : 井上毅)バンコクから見る、東南アジア鉄道の楽しみ方その他の記事はこちら>
2015年08月24日夏休み真っ只中の今月5日から24日の期間、“旅女子”や“列車”をテーマにしたプロモーション「旅女子&鉄道企画~列車に乗って、旅に出よう。~」が、伊勢丹新宿店本館2階ではじまった。同企画では、惜しまれつつも今月22日が最終走行となる寝台特急北斗星とのコラボレーションアイテムや、鉄道好きにはお馴染みのNゲージ(鉄道模型)のジオラマが用意されるなど、「過ごす」「切りとる」「嗜む」の3つのテーマでセレクトされた旅女子や鉄道にまつわるアイテムが揃う。「過ごす」をテーマにしたゾーンでは、旅をもっと楽しむためのアイテムとして、寝台特急や宿でも役立ちそうなバブーシュ、旅のお供にしたいカーディガン、クラッチバッグ、ポーチや車窓を眺めながら頂きたいスイーツなどを用意。女性には嬉しいトラベルサイズのヘアケア、ボディケアセットも取り扱う。「切りとる」には、旅先の思い出を写真や日記などで切りとり、思い出にするというメッセージが込められている。会場では写真家・丸田あつしが収めた旅写真も展示販売されており、旅情を誘う。また、旅の思い出を記録するために「トラベラーズファクトリー」とのコラボレーションで、マスキングテープやトートバックも展開。「嗜む」というテーマでは、巨大鉄道ジオラマを出現させるなど、子供も大人も楽しめる夏休みにぴったりの仕掛けも用意されている。会期中の8日には、鉄道女子としても有名なモデル・タレントの市川紗椰を迎え、鉄道の魅力を語るトークイベントを開催する他、8日と9日には親子でも参加可能なミニジオラマ作りのワークショップ、Nゲージの鉄道模型を滑走・操縦できる走行会も行う。列車や旅女子に注目した理由について「寝台特急をはじめ列車旅は、移動にかかる時間も含め、列車旅という体験そのものを楽しむ上質な嗜みとも言える。顧客のライフスタイルにおいて、列車旅のような贅沢な時間の過ごし方を新しい価値として伝えられたら」と同企画の担当バイヤーはコメントしている。ファッションフロアの真ん中にNゲージ用の巨大ジオラマや、北斗星を模したフォトスポットがあったりと、都内でも旅気分を感じられるイベントとなりそうだ。
2015年08月06日昭文社は7月16日に、全国の観光列車を紹介したガイドブック『にっぽん全国 観光列車に乗ろう』を全国の書店などで発売する。同誌ではレストラントレインをはじめ、人気キャラクターのアクティビティや様々な仕掛けが隠れているきっずトレイン、絶景をめぐるトロッコ列車、レトロ列車にSLなど全国86種類の列車を紹介する。さらに、乗車後に立ち寄れるスポットや本物の鉄道車両を自分の手で動かす運転体験、廃線跡を人力で走る鉄道体験スポットなど、鉄道旅が楽しめる情報も掲載。予約不要で乗車できる列車も紹介している。列車の運行スケジュールや予約方法も、列車ごとに異なる表記を統一して分かりやすく公開する。「もっと鉄たび」と題した番外編では、駅に焦点をあてた絶景が楽しめる全国の駅10選やクルーズトレイン「ななつ星in九州」のデザインで知られる水戸岡鋭治氏による観光列車も紹介。「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」といった、2015年春~2017年春に登場する7つの新車両も掲載する。価格は1,000円(税別)。また、同誌は発売を記念して、読者限定の無料旅行アプリ「まっぷるリンク」にてプレゼントキャンペーンを実施する。応募者の中から3人に「キヤノン コンパクトデジタルカメラ IXY640」が当たる。応募締切は9月30日まで。
2015年07月10日次の週末、あなたはどう過ごす予定ですか?「まだ決めてない」という方、九州で列車の旅はいかがでしょう。窓の外に広がる白い雲と青い空を眺めながら、のんびりと列車でくつろぐのもいいものですよ。日常から離れた空間で深呼吸してリフレッシュできれば、明日の元気も湧いてくるというもの。今回は、非日常の贅沢と魅力に満ちた、九州・観光列車の旅をご紹介します!シーサイドで美味しい料理を・・・Photo by 観光列車 おれんじ食堂まずは「おれんじ食堂」の紹介から。鹿児島・熊本の魅力を存分に楽しめる、西海岸を走る列車です。深いブルーの車体に白いカーテン、そして車内はホテルのロビーやカフェレストランをイメージしたデザイン。くつろげること間違いなしですね!窓の外を流れる絶景も見どころがいっぱい。田園やミカン畑をぬけると青い海が目前にひろがり、その素敵な光景に車内から歓声が聞こえてきます。おれんじ食堂はブレックファスト、スペシャルランチ、クルージングディナー、そしてバー列車と多彩な顔を持つ食のエンターテインメント列車。沿線農家から取り寄せた新鮮な野菜や果物、牧場直送の鹿児島の黒豚、そして地元の港からあがったばかりの地魚は、きっとあなたの心も満たしてくれますよ。旬のフルーツを使ったジュースも絶品です。森の別荘にいる気分になる列車Photo by JR九州博多から由布院までを走る「ゆふいんの森」はいかがでしょうか。車体は深い緑色で、ロンドンのバスを彷彿とさせるデザイン。ひと目見ただけで魅せられるものがあります。ヨーロッパ調のハイデッカー車両で、客室からの眺望はすばらしいですよ。木をふんだんに使ったナチュラルな車内は、自然あふれる森の別荘にいるような気分にさせてくれます。おかずが約20種類もある地元食材をつかったお弁当も見逃せません。スイーツも絶品!博多へ着いたら、緑豊かなコースを走る人気列車に乗って、由布院まで足を伸ばしてみませんか。息を飲むほどの美しい山並みをPhoto by JR九州阿蘇のカルデラを横切る「あそぼーい!」もお勧めです。熊本から宮地間を走る列車で、阿蘇外輪山の中を走るパノラマ列車です。犬のキャラクター「くろちゃん」をデザインしたパノラマ列車から眺める、美しく雄大な阿蘇の山並みは最高です。全国でも珍しいスイッチバック駅の立野駅からの眺めは、息を飲むほどの美しさ。絵本を集めた図書室もあり、遊びごころも満載です。内牧温泉につかってのんびりしたら、帰りたくなくなるかも!?セレブ列車で贅沢オトナ旅!Photo by クルーズトレイン 「ななつ星in九州」九州の旅で一度は乗りたいのが「ななつ星in九州」。1泊2日と3泊4日の2コースから選び、阿蘇や由布院などを周遊します。有名なセレブ列車で、落ち着いたデザインの車内は木の香りに包まれ、九州一の宮大工が作った名品が飾られています。洗面台はなんと、伊万里焼。そんな小さな発見もななつ星の魅力となっています。食の宝庫でもある九州の食材をふんだんに使った料理もまた、ななつ星の魅力のひとつ。季節や時間の流れとともに変わる景色を眺めながら、身も心も癒される。そんな贅沢な大人の時間はいかがでしょうか。ご参考までに、東京から博多までの移動にかかる料金ですが、新幹線(自由席)で21,810円~、また飛行機の先得割引を利用すればかなり安価で、今から9月の予約を取りたいなら9,700円~となっています。飛行機を利用すれば、福岡空港から博多駅まで地下鉄が通っているので便利ですよ。ぜひ今度の週末は、優雅な列車の旅を満喫してみてはいかがでしょうか。
2015年06月27日JR西日本は6月18日、2017年春に運行開始を予定している寝台列車「TWILIGHT EXPRESS 瑞風(みずかぜ)」の運行ルートを発表した。コースは1泊2日の山陽コース(上り・下り)、山陰コース(上り・下り)、2泊3日の山陽・山陰コース(周遊)となっている。「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」は今年3月に引退した「トワイライトエクスプレス」を引き継ぐ寝台列車。瑞風では、山陽・山陰エリアの世界遺産に登録されている景勝地や国立公園や世界ジオパークに認定されている自然など、国内外で高い評価を受けている日本の原風景や美しい自然を車窓と立ち寄り観光で楽しむことができる。WILIGHT EXPRESS 瑞風の旅では、1日1回、沿線の途中駅に立ち寄り、沿線の歴史・文化や美しい景色を楽しめる。例えば、岡山後楽園では、一般非公開である延養亭(えんようてい)から、藩主になった気分で庭園を眺めることが可能。山陽コース(下り)は、京都駅・大阪駅を出発し、途中、倉敷駅、岩国駅で立ち寄り観光を行い、終点の下関に向かう。山陽コース(上り)は、下関駅を出発し、途中、宮島口駅、尾道駅で立ち寄り観光を行い、大阪駅・京都駅に向かう。山陰コース(下りは)、京都駅・大阪駅を出発し、途中、城崎温泉駅、東萩駅で立ち寄り観光を行い、終点の下関に向かう。山陽コース(上り)は、下関駅を出発し、途中、出雲市駅、鳥取駅で立ち寄り観光を行い、大阪駅・京都駅に向かう。山陽・山陰コース(周遊)は、京都駅・大阪駅を出発し、途中、岡山駅、宍道駅・松江駅、東浜駅で立ち寄り観光を行い、京都駅に向かう。
2015年06月19日クオリタは5月8日、2015年夏にJR九州が運行を開始する「JRKYUSYU SWEET TRAIN『或る列車』」を使用したツアー「"或る列車"で巡る 湯の国 大分 ~由布院(ゆふいん)・日田(ひた)・天ヶ瀬(あまがせ)~ 3日間」の申し込み受付を開始した。「或る列車」は、クルーズトレイン「ななつ星in九州」を手がけた水戸岡鋭治氏がデザイン・設計を担当した豪華客車。1906年に当時の九州鉄道がアメリカのブリル社に発注したものの、「九州鉄道」が国有化されたため活躍する機会のなかった「九州鉄道ブリル客車」を復元したものとなる。「或る列車」という名前は、1935年に鉄道雑誌『鉄道趣味』にて"或る列車"と題した記事で「九州鉄道ブリル客車」が紹介されたことによる。同列車は2両編成で、テーブル席と2人用の個室を備える。車内では、東京・南青山のレストラン「NARISAWA」のオーナーシェフ・成澤由浩氏監修の「スイーツコース」を楽しめるとのこと。同ツアーの出発日は9月4日で、日程は2泊3日。8月8日~10月12日の一部日程で大分~日田間を1日1往復のみ運行される席の貸し切りとなる(大分→日田便のみ)。「或る列車」乗車前後の行程でも大分県の「温泉」「食事」「伝統工芸品」を体感できる"極上プラン"(17万5,000円~19万円)と、観光は自身で自由に行う"フリープラン"(13万円~14万円・いずれも税込)の2つのコースを用意している。コースの詳細は公式WEBサイトにて。なお、同ツアーの受付は、5月8日~5月14日15:00の期間中に同社公式WEBサイト内特集ページか、「クオリタCLASSONE事務局」での電話申し込み限定となる。抽選の上、当選した人には電話またはメールにて連絡するとのこと。
2015年05月08日近畿日本鉄道は、2015年6月13日~2016年3月26日までの期間に計6回、「ペンギン列車と志摩マリンランド『バックヤード探検』ツアー」を開催する。○「ケヅメリクガメ」とのふれあいタイムも同ツアーは、志摩線活性化の一環として、志摩マリンランドの協力のもと、2009年11月から実施されている。ツアーでは貸切列車を使用して、鳥羽駅~賢島駅間を移動するが、列車の中には志摩マリンランドのフンボルトペンギン数羽が参加者とともに乗車。列車内をペンギンたちがペタペタと歩き回る姿を、間近で見ることができるという。志摩マリンランドに到着後は、「ケヅメリクガメ」とのふれあいタイムを設けている。「ケヅメリクガメ」は、映画「小さき勇者たち~ガメラ」で"ガメラの赤ちゃん"として出演したカメ。実際に触れて、一緒に記念撮影もできる(カメラは各自で用意)。特設水槽では、ヒトデやウニ、サメやイセエビなど、普段触れない海の生物にタッチできるという。また、水族館の設備や豊富な種類のエサなど、普段見られない水族館の裏側を探検する「水族館のバックヤード探検」も実施。水槽の魚へのエサやりも体験できる。イベント後は館内の自由見学となる。実施日は、6月13日、10月24日、11月29日、12月12日、2016年2月21日、3月26日 。募集人員は、各出発日とも150名(最少催行人員50名)。料金は近鉄名古屋駅から参加する場合、大人7,850円、小児4,670円(運賃、特急料金、昼食代、志摩マリンランド入場料、イベント代など含む)。他駅や幼児(4歳以上)の設定もあり。
2015年04月21日JR東日本は、PCやスマートフォンで列車個別の運行状況を確認できる列車運行情報サービス「どこトレ」について、案内対象線区の拡大および機能の追加を、2015年3月21日に実施する。現在、案内している対象線区は12線区(東北本線、常磐線<浜吉田-岩沼<、仙山線、仙石線<あおば通-高城町<、釜石線、田沢湖線、八戸線、磐越東線、磐越西線<郡山-喜多方<、羽越本線<酒田-秋田<、奥羽本線、仙台空港アクセス線.)だが、39線区へ拡大される。仙石線高城町~陸前小野駅間の案内は、2015年5月30日から開始される。また、 各線区の遅れ事由の表示、遅延証明書の発行機能が追加される。
2015年02月26日JR西日本は2月19日、2017年春の運行開始を予定している新たな寝台列車の名称と食を監修する料理人について発表した。新列車の名称は、2015年3月に運行が終了する寝台列車「トワイライトエクスプレス」の伝統を受け継ぐとともに、美しい日本の素晴らしさを感じてもらえる列車として、「瑞風(みずかぜ)」と命名されたという。瑞風とはみずみずしい風のこと、また、吉兆を表すめでたい風という意味をあわせ持つ。日本は稲穂が豊かに実る国ということから瑞穂の国と呼ばれていたことから、新列車の車名は、その美しい瑞穂の国に、新しいトワイライトエクスプレスという風が幸せを運んでくるといった情景をイメージしたものとなっている。ロゴデザインは、瑞風のMを沿線の山並みに見立て、吹き抜ける風をトワイライトエクスプレスの象徴である天使を表現している。食事については、、フードコラムニストである門上武司氏のプロデュースの下、トワイライトエクスプレスの車内調理の伝統を引き継ぎつつ、朝昼夜の食事ごとに食の匠にメニューを監修する。また、料亭「菊乃井」の3代目主人を務める村田吉弘氏とレストラン「HAJIME」のオーナーシェフを務める米田肇氏が一部の食事を担当する。「瑞風」は、客室車6両とパブリックスペースである食堂車1両・ラウンジカー1両・展望スペース付き先頭車2両(編成の両端)から成る10両編成で、2クラスの客室(1両当たり1室と3室)を設け、定員は30名程度を予定している。
2015年02月20日スクウェア・エニックスは3月21日、「ロマンシング佐賀」ラッピング列車の運行を開始する。同列車の運行は、同社がこのほど開始したコンピューターRPG「サガ」シリーズと佐賀県とのコラボレーションプロジェクト第2弾「ロマンシング佐賀2」の一環として実施される。「ロマンシング佐賀2」では、コラボレーションのフィールドを佐賀県に移し、県とゲームのさまざまな魅力を伝えていく。ラッピング列車はJR九州(佐賀駅~西唐津駅、西唐津駅~伊万里駅)にて運行。2輌(りょう)運行する予定で、「サガ」シリーズのイラストやドット絵でデザインされている。「ロマンシング佐賀2」のコラボレーションは、3月に一部、東京都でも実施予定とのこと。また、同プロジェクトの特設ティザーサイトもこのほど公開を開始した。※画像は製作中のもので、実際のデザインとは異なる場合もある(C)SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.
2015年02月06日JR山手線は東京都心を周回する通勤路線だ。すべての列車が各駅停車。折返しもなく、次から次へと列車がやってくる。そんな路線のダイヤは趣味的に見て面白くなさそうだと思っていたけれど、実際に描いてみると興味深かった。ダイヤの線の密度から、都会の人々の生活が透けて見えそうだ。全国版の時刻表では、山手線の時刻表は省略されている。始発列車と終電の時間帯の列車が数本掲載され、その間は「3~6分間隔」と注記されるだけだ。運行頻度が高いから、乗り継ぐにしてもこれで十分というわけだ。しかし、こんな表記の山手線だって、列車の時刻はすべてきちんと決められている。「今日はお客さんが多いから列車を追加しよう」「今日はお客さんが少ないから間引こう」などと、気まぐれに列車を投入しているわけではない。交通新聞社の「MyLINE東京時刻表」では、山手線の全列車の時刻が掲載されている。今回はこの時刻表を「Oudia」に入力した。膨大な数だけど運行パターンは同じだから、1つの列車を入力したら、あとはコピー&ペーストで列車を増やせばいい。その後、始発駅の時刻を修正するとき、「時刻の繰上げ・繰下げ」にチェックを入れると、次の駅以降すべての駅時刻が自動的に修正される。時刻表の時刻と比較して微調整すれば、列車1本の入力完了となる。それでは平日のダイヤ全体を作ってみよう。山手線の正式な起点は品川駅で、渋谷駅・新宿駅・池袋駅を経由して終点は田端駅。品川駅と東京駅の間は東海道本線、東京駅と田端駅の間は東北本線だが、山手線は専用の線路で乗り入れている。これは鉄道ファンの基礎知識だ。実際には環状運転だから、時刻表も環状運転する全駅を掲載している。ただし、駅の始まりは起点の品川駅ではなく大崎駅となっている。その理由は、大崎駅が山手線の車庫へ出入りする駅になっているからだ。あまりにも列車本数が多いので、1日のダイヤ全体を1つの画像で表示すると、列車の線を判別しにくい。それでも色の濃さで、朝夕のラッシュ時間帯がはっきり現れている。朝のラッシュ時間帯は7時台から9時頃までの約2時間がピーク。一方、夕方のラッシュ時間帯は16時から21時までの5時間にわたる。出勤時刻や登校時刻は誰もが同じ時間帯だけど、退勤時刻や下校時刻は人それぞれによって事情が違う。すぐに帰宅する人もいれば残業を抱えた人もいる。同僚と飲んで帰る人もいるし、放課後の部活動に参加する学生もいるだろう。山手線のダイヤは、東京の中心で活動する人の事情に合わせている。入力してみると、全列車の所要時間が同じではないこともわかった。列車によって、池袋駅・上野駅・秋葉原駅で停車時間の長い列車がある。これはラッシュ時間帯とその他の時間帯の境目に多かった。運行間隔を変化させるため、乗降客の多そうな駅で時間を調整しているらしい。ダイヤを表示すると、通勤時間帯と日中時間帯の境目で平行ダイヤが乱れている。一部の列車の停車時間を長くして、運行間隔を変化させていた。早朝には池袋駅と田町駅からの始発列車がある。ラッシュ時間帯に列車を大量に投入するために、大崎駅からだけではなく、池袋駅・田町駅からも列車を投入している。池袋駅は付近に車両基地があり、山手線と埼京線の電車が待機する。田町駅はちょっと不思議な始発駅だ。ここには山手線の車庫はない。この駅で折り返す列車もない。もし田町駅で折り返す列車があるなら、田町行と表示された列車があるはずだけど、実際には設定されていない。では、田町駅始発列車の車両はどこから来るのだろう?答えは品川駅だ。ただし、品川駅のホームではなく、山手線ホームと京急線の高架線に挟まれた留置線からやってくる。あらかじめ留置線に列車を待機させておき、いったん田町駅方面へ回送列車として出発する。回送列車は田町駅を通り過ぎて、田町駅の北側、山手線内回り・外回りの線路の間にある引上げ線に入り、折り返して外回りの田町駅始発列車となる。田町駅始発の列車は回送したり折り返したりと手間がかかっている。しかしこの方法で、山手線は大崎駅、池袋駅、田町駅から同時に3本の列車を投入できる。大崎駅だけでは増発が間に合わない。それほど山手線の朝のラッシュアワーは混雑する。田町駅始発列車は、通勤ラッシュ対策の機動力を高める役割を持っている。山手線の通勤ラッシュ大増発の様子は、列車ダイヤの色の濃い部分が物語っている。ところで、山手線は品川~田町間に新駅を設置する予定だ。また、線路も東海道本線に寄り添うように東側へ移設される。さらに、品川駅では京急線ホームを地上に降ろし、線路を1本増やす構想がある。これらを実現するために、品川駅の留置線の数や、留置線から田町方面へ向かう線路にも変化があるかもしれない。もしかしたら、品川~田町間の新駅開業のタイミングで、山手線の田町駅始発列車に変化が起きるかもしれない。
2014年11月30日2015年3月のダイヤ改正で消える列車の中に、特急「はくたか」がある。愛称は北陸新幹線に引き継がれるけれど、北越急行「ほくほく線」を走る在来線特急列車としては終了。在来線規格で最速の160km/h運転も終わってしまう。栄光の特急「はくたか」が走るほくほく線のダイヤを讃えよう。ほくほく線は六日町駅(新潟県魚沼市)と犀潟駅(新潟県上越市)を結ぶ路線だ。国鉄時代に東京から北陸方面への短絡ルートとして建設されたけれど、国鉄の赤字問題によって建設が中断。その後、田中角栄氏の肝いりで第3セクター化され、建設を再開した。北陸新幹線の計画が進まなかったため、上越新幹線から乗り継ぐ特急列車用ルートとして、高速列車対応路線として整備された。こうした経緯から、特急「はくたか」はほくほく線を経由するけれど、多くの列車が起点の六日町駅と終点の犀潟駅を通過してしまう。全区間通過する列車は、時刻表から復元するダイヤに反映されない。そこで今回は、ほくほく線だけではなく前後の区間(上越線越後湯沢~六日町間、信越本線犀潟~直江津間)も組み込み、それぞれの区間を走る普通列車も入力した。列車ダイヤ描画ソフト「Oudia」は普通列車の運行時間をもとに駅間を決定するため、ほくほく線以外の普通列車も入力しないと駅間を正しく表示できない。赤い線が特急「はくたか」、青い線が快速列車だ。やはり赤い線が目立つ。北陸方面から上越新幹線へ接続するために建設された路線だと実感する。しかし、普通列車も日中はほぼ1時間ごとに走っているから、地元の人々にも便利な運行計画になっているようだ。ほくほく線は単線だが、前後の上越線と信越本線は複線だ。特急「はくたか」は上越線の区間内ですれ違い、運行頻度を高めている。ほくほく線内では駅間ですれ違う部分もあり、これは信号場が設置されているからだ。「はくたか」の運行本数を増やすために、魚沼丘陵~美佐島間に赤倉信号場、十日町~まつだい間に薬師峠信号場、まつだい~ほくほく大島間に儀明信号場が設置された。それぞれの区間ですれ違いが設定されたおかげで、「はくたか」の運行本数と普通列車の運行本数を確保している。普通列車のスピードも速い。「はくたか」の運行の邪魔にならないように、先行する場合は追い越される駅まで最速で逃げきり、すれ違う場合も先に到着して待たなくてはいけない。そのため、ほくほく線の普通列車に使用されるHK100形電車は最高速度110km/h、起動加速度は3.0km/h/sという高性能車両になっている。「はくたか」用の681系・683系電車の起動加速度は1.8km/h/sだから、同時に発車した場合、時速100kmに到達するまではHK100形のほうが先行できる。HK100形の加速力を考慮すると、ほくほく線の楽しさは一気に通過する特急「はくたか」より、ダイヤ上で「はくたか」に絡む普通列車のほうが上回るかもしれない。普通列車を乗り継ぎ、すべての信号場で停車体験をしたら楽しそう。そんなときはぜひ、列車ダイヤを作って参考にしよう。信号場ですれ違う列車がひと目でわかるだろう。
2014年11月23日JR北海道とJR東日本は11月20日、2015年度末に新青森-新函館北斗間の開業を予定している北海道新幹線の列車名が決定したことを発表した。運転区間ごとに列車名が異なり、東京・仙台-新函館北斗間を直通運転する列車は「はやぶさ」、盛岡-新函館北斗間を直通運転する列車および新青森-新函館北斗間を運転する列車は「はやて」となる。同社は、列車名の決定理由について、わかりやすさと親しみやすさを考慮し、すでに東京から北へ向かう列車として定着しており、東北新幹線の列車名でもある「はやぶさ」「はやて」としたと説明している。あわせて、北海道新幹線用車両H5系のシンボルマークの決定も発表された。コンセプトは、「北海道の雄大さ」と北海道へも飛来する「シロハヤブサ」をモチーフに、北の大地と本州が新幹線で結ばれることによる「速達性と利便性」「地域間交流の広がり」を表現したものだという。シンボルマークは、1・3・5・7・10号車の両側面(1編成10ヵ所)に配置される。
2014年11月21日JR北海道は20日、北海道新幹線開業にともない、函館~新函館北斗間で運行されるアクセス列車用の車両を製作すると発表した。アクセス列車の愛称名募集も実施する。車両形式は733系1000番台で、札幌圏で運行される733系をベースに4編成12両が製作される。エクステリアは「新幹線との連携・一体感」と「北海道らしさ」をイメージし、北海道新幹線用車両H5系の「彩香パープル」を踏襲したパープルをメインカラーに採用。車体側面はJR北海道のコーポレートカラーであるライトグリーンを加えた2色の帯となっている。車内はロングシートとされ、グリーン系のシートや乗降ドア付近の木目調のパーティションをはじめ、北海道の自然をイメージしたデザインに。ドア部分は函館のレンガ倉庫や修道院を連想させる赤レンガ色とした。3両合計の定員は441名(1号車139名、2号車156名、3号車146名)で、1号車には車いすスペースと車いす対応トイレを設置。客室床面を低くして乗降口のステップをなくし、バリアフリー化の促進を図る。客室内の照明をLED化することで、消費電力も抑制する。733系1000番台の落成時期は2015年秋の予定。2015年度末に予定される北海道新幹線新青森~新函館北斗間の開業に合わせ、新幹線と接続するアクセス列車として運行される。新函館北斗駅は新幹線ホームと在来線特急列車・アクセス列車のホームが同一平面となるため、スムーズな乗換えが可能だという。JR北海道は函館~新函館北斗間のアクセス列車に愛称を付けるとし、11月20日から12月22日まで愛称名を募集する。特設ページの応募フォーム(受付期間は12月22日14時まで)のほか、郵送はがき(12月22日必着)でも応募を受け付ける。列車名の発表時期は2015年1月中旬を予定し、採用された列車名の応募者の中から抽選で1名に金賞のオリジナルアクセス列車Nゲージ模型、40名に銀賞の733系オリジナルマグカップをプレゼント。応募者全員の中から40名に、銅賞としてH5系オリジナルグッズがプレゼントされる。
2014年11月20日近畿日本鉄道は12月31日から2015年1月12日まで、初詣などによる年末年始の旅客需要増加に対応するため、運転区間延長列車を含む臨時列車を13日間で計861本運行する。大阪地区では大みそかから元旦にかけて、臨時の特急列車を57本、急行などの臨時列車を259本運転するほか、生駒ケーブル、西信貴ケーブル、葛城山ロープウェイでも合計156往復の臨時便を運転。田原本線を除くすべての線区で終夜運転を行う。元日から1月12日までの12日間は、大阪から伊勢方面への臨時列車(運転区間延長列車含む)を180本運転するほか、特急列車の編成両数を増やして運転。南大阪線大阪阿部野橋~橿原神宮前間でも、元日から1月3日までの3日間で臨時列車66本を運転する。名古屋地区も大みそかから元旦にかけて、臨時の特急列車を29本、急行などの臨時列車を55本運転し、名古屋線・山田線・鳥羽線・志摩線・鈴鹿線の5線区で終夜運転を行う。元日から1月12日までの12日間は、名古屋から伊勢方面への臨時列車を215本運転するほか、特急列車の編成両数を増大する。なお、大阪地区・名古屋地区ともに、12月27日から1月4日までは土休日ダイヤでの運転となる。
2014年11月14日アウディ ジャパンはこのほど、「A4 / A4 アバント」「A5 / A5 スポーツバック」の特別仕様車「Sライン コンペティション」を発売すると発表した。内外装にスポーティイメージの装備を多数追加する。今回登場した限定車「Sライン コンペティション」は、「A4 / A4 アバント 2.0 TFSI クワトロ」「A5 スポーツバック / A5 クーペ 2.0 TFSI クワトロ」がベースモデル。追加装備されるのは、Sラインパッケージ、ブラックを基調としたアウディ エクスクルーシブ ブラックハイグロススタイリングパッケージ、ブラックエクステアリアミラーカバーなど。Sラインパッケージには専用バンパーやスポーツサスペンションなど、多数のオプションが含まれる。「A4 / A4 アバント」には5スポークチタンルックの19インチ、「A5 スポーツバック」には5アームローターデザインチタンルックの19インチ、「A5 クーペ」には5ツインスポークデザインの20インチのアルミホイールがそれぞれ装備される。ボディカラーはグレイシアホワイト、デイトナグレー、ミサノレッドの3種類。価格は、「A4 Sライン コンペティション」が621万円で15台の限定、「A4 アバント Sライン コンペティション」が649万円で40台の限定。「A5 クーペ Sライン コンペティション」が700万円で15台の限定、「A5 スポーツバック Sライン コンペティション」が713万円で5台の限定となっている(価格はすべて税込)。
2014年11月12日北越急行は15~30日、越後湯沢~直江津間(ほくほく線経由)で運行予定の「超快速列車」の愛称名を募集する。同列車は2015年3月ダイヤ改正からの運行が計画されている。ほくほく線では現在、おもに越後湯沢~金沢間を結ぶ特急「はくたか」が運転されているが、2015年3月14日の北陸新幹線長野~金沢間開業で廃止に。「はくたか」に代わりほくほく線のシンボルとなる列車が「超快速列車」(仮称の列車種別名)で、普通列車などに使用されるHK100形を使用し、越後湯沢~直江津間を1時間で結ぶ。具体的な所要時間や停車駅などについては未定とされている。ほくほく線ホームページでは11月15日からフォーム受付開始。その他、はがき、FAX、十日町駅に設置される応募箱からも応募できる。応募回数に制限はないが、1回の応募につき愛称名1点とし、1回で複数の作品を応募した場合は無効になる場合がある。選考基準に関しては、「親しみやすさ、覚えやすさ等の観点から選考を行い、優秀作品を列車の愛称名として使用させていただきます」とのこと。愛称名は12月頃、2015年3月ダイヤ改正の概要とともに発表される予定。優秀作品には賞品として、ほくほく線オリジナルグッズがプレゼントされる。
2014年11月11日冬のある日の夜、筆者は奥羽本線の大曲駅から秋田駅行の普通列車に乗った。ぼんやりと暗い車窓を眺めていると、列車の窓の明かりを反射して、白い雪が斜め後方へと流れていく。そのとき、後方から強い光が近づいてきた。やがて隣の線路に秋田新幹線「こまち」が現れた。E3系の白い車体が追い越していった。すれ違いなら一瞬だけど、同じ方向に走っていたから、「こまち」はゆっくりと現れてしばらく並び、やがて進行方向の闇に消えた。漆黒の闇の中で、2つの列車が作った光景はなんとなく幻想的。アニメ映画『さよなら銀河鉄道999』で、幽霊列車がスリーナイン号を追い越していく場面のようだった。どうしてこんな現象が起きたかというと、奥羽本線の大曲~秋田間は複線のように見えて、じつは単線が2つ並ぶ「単線並列」という珍しい区間だから。片方の線路は秋田新幹線専用、もう片方は在来線専用だ。それぞれの運行は独立しているから、2つの列車が同じ方向に並んで走るときもあるというわけだ。地図検索サービスの航空写真で線路配置を確認した。ここでは略図で説明しよう。黒が在来線の線路、赤が新幹線規格の線路だ。2つの線路は軌間が異なり、基本的には独立している。秋田新幹線「こまち」は、この区間をノンストップで駆け抜ける。ただし、運行本数が多いから、途中ですれ違いも必要だ。そこで、大曲駅から見て、神宮寺駅の手前から峰吉川駅の手前まで、在来線側の線路を新幹線の線路が共用している。レールが3本あって、在来線の軌間と新幹線の軌間の両方に対応している。さらに羽後境駅と和田駅に新幹線用線路のすれ違い設備がある。この線路配置のおかげで、走行中の「こまち」は在来線の列車を追い越せる。この場面はいつ見てもワクワクする。ぜひ皆さんにも体験してほしい。しかし、この現象は何時頃、どの区間で起きるだろう? そこで列車ダイヤが役に立つ。大曲~秋田間の列車ダイヤを作って予想してみよう。列車ダイヤ描画ソフト「Oudia」の出番だ。赤が秋田新幹線「こまち」、黒が奥羽本線普通列車。朝7時台に大曲駅を発車する青い線は、この区間唯一の快速列車だ。「こまち」の運行本数が目立つ一方で、普通列車も1時間に1本程度走っている。まずは赤い線の「こまち」を追ってみよう。和田駅と羽後境駅付近で赤い線同士がクロスしている。これが線路図に描かれた「すれ違い設備」を使っているところだ。上り列車も下り列車も直線だけど、走行中にぴったりここですれ違うなんて芸当は無理だから、たぶんどちらかが先に到着して対向列車を待つはずだ。いわゆる運転停車である。神宮寺駅と峰吉川駅の間も「こまち」同士のすれ違いがある。12時30分頃の神宮寺駅を見ると、普通列車が対向列車の「こまち」の通過を待っている。本来は独立した線路だけど、この区間だけは在来線・新幹線の双方が線路を譲り合っているとわかる。さて、第1の関心だった「走行中の追い越し」も、列車ダイヤで明らかになった。同じ向きで走っている列車が、速度、つまり傾きの違いでクロスする部分だ。秋田駅6時8分発の「こまち6号」は、和田駅と大張野駅の間で普通列車を追い越す。秋田駅8時10分発の「こまち12号」は、秋田駅を発車してすぐに、1分前に発車した普通列車を追い越している。もし普通列車がちょっとでも遅れたら、同時発車の場面を見られそうだ。下り列車では、「こまち9号」「こまち19号」「こまち21号」「こまち29号」などが、和田駅と四ツ小屋駅の間で普通列車を追い越す。筆者が目撃した追い越しシーンは「こまち29号」だったようだ。「こまち」の走行中追い越しは時刻表を見ても予想できる。しかし、列車ダイヤを作ると、区間まで絞り込んで予想できる。もっとも、これは時刻表から読み解いた列車の動き。実際は区間や時間がずれているかもしれない。追い越しを体験したい場合は、このダイヤで見当を付けて、あとは実際にどこでその場面になるか確かめてみよう。これで「こまち」に乗る楽しみが増えるに違いない。
2014年11月02日