女優の葵わかなと三吉彩花が9日、東京・TBS赤坂ACTシアターで行われたミュージカル『The PROM』の取材会&公開稽古に、共演の大黒摩季、草刈民代、保坂知寿、霧矢大夢、佐賀龍彦(LE VELVETS)、TAKE(Skoop On Somebody)、岸谷五朗、寺脇康文とともに出席した。『The PROM』は2018年にブロードウェイで開幕。19年にはトニー賞 7部門にノミネートされ大きな話題となり、20年12月には、メリル・ストリープ、ニコール・キッドマンという豪華な顔ぶれで映像化も実現した。物語の舞台は、アメリカの高校で、卒業生のために開かれるダンスパーティ"プロム"。レズビアンの主人公エマ(葵)が、様々な人たちとの触れ合いにより、"自分らしく生きる"ことを貫こうと奮闘する姿が描かれ、エマの元に現れる落ちぶれかけたブロードウェイスター4人の傍若無人な行動に、劇場は笑いの渦に巻き込まれ、ブロードウェイらしい華やかな音楽とダンスシーンに、誰もが手拍子をしたくなるようなハッピーミュージカルとなっている。翌日に初日を迎える心境を聞かれると、葵は「2カ月みんなで一生懸命、稽古をしてきて、今は早くお客さんに"こんな作品なんだよ"というのをお届けしたい気持ちでいっぱいで、緊張もあるんですけど、どちらかというとワクワクしたり楽しみが強いです」と声を弾ませ、「今回、この作品は映像化されないので、一期一会的な作品になるんだと控え室でも話していて、今このタイミングでしか見ることができないキャストやストーリーだったりするので、ここに来てくださるお客様とも一期一会だと思って、毎日頑張っていけたらなと思っています」と力を込めた。また、エマの同性の恋人アリッサを演じ、今回が初舞台となる三吉は「稽古をしてから長い道のりだなと思っていたんですけど、気付いたら初日が明日で、あっという間に今日という日が来てしまって不思議な感じです。こんなに月日が経つのが早いと感じるのは初めてです」と目を丸くしつつ、「この会場の大きさに負けないように、来ていただいたお客様にはたくさんの大きなパワーをお届けできるように頑張りたいと思います」と意気込んだ。さらに、レズビアンの高校生カップルを演じる上での役作りや、お互いに意識している点を尋ねられると、葵は「(三吉との関係性は)非常に良好です。稽古場で2ヶ月一緒に過ごす中で、彩花ちゃんとわかながいい関係性になっていって、人間としても一緒にこれから長い公演をともに戦っていけるいいパートナーになれていると思います。その私たちの本当の関係性が、エマとアリッサになったときにもすごく生かされていると思うので、今は何の心配もなく2人で虹をかけて行こうというやる気に満ち溢れています」と目を輝かせ、三吉は「(初共演の葵とは)初めてという感じがしなくて、気が付けばずっと一緒で、何をするにも付いて回って、くっつき虫のように過ごしていたら、2人がどんなときでも一緒にいることが当たり前になってきて、それがエマとアリッサにとっても、愛し合っている関係性が当たり前のことなんだとリアルに表現できる関係性になってきていると思うので、とても安心しています。ねっ!!」と葵と微笑み合った。そんな2人の魅力を聞かれた岸谷は「わかなちゃんは難しい役どころを見事に演じてくれています。その中で必死に歌う曲が何曲かあって、難しい曲ではありますが、とっても感動して心に響く歌で、それを今、我々に届けてくれています。必ずお客様に感動していただける曲になっていて、わかなちゃんの歌になっているなと思います」と絶賛すると、葵は「本当に!? ありがとうございます」と恐縮。これに三吉と大黒は「私、昨日泣いたんだよ。号泣した」「私も泣いた」と口を揃えた。一方、三吉について岸谷は「苦悩して成長して、そして愛を育みながら、お母さんと戦いながら、PTAと戦いながら、成長物語がたくさんある役で、それを三吉彩花が繊細に、ひとつひとつを大切にクリアにして演じ切ってくれています」と褒め、「最後のエマとの2人のシーンは、我々、客席いてもちょっとヤバいです。みんなが一瞬で感動できる2人のシーンになっていて、それだけ大事にこの役を演じてくれています。初舞台とは思えない感じになっておりますので、そちらも楽しんでください」とアピールした。同ミュージカルは3月10日(水)より4月13日(火)まで東京・TBS赤坂ACTシアターにて、5月9日(日)より16日(日)まで大阪・フェスティバルホールにて上演される。
2021年03月10日今年で俳優生活37年目の寺脇康文さん。22歳で俳優デビュー。以来、多くの作品に出演。また、周りを包み込むような温かい人柄で情報番組『王様のブランチ』の初代MCを務めるなど、常に第一線で幅広く活躍している。盟友・岸谷五朗さんとともに結成した演劇ユニット「地球ゴージャス」も昨年25周年を迎えた。その「地球ゴージャス」が話題のブロードウェイミュージカル『The PROM』で、初の海外作品に挑戦する。3月10日の開幕を前に、「舞台への熱い思い」「岸谷さんとの友情」「人生の転機となった3つの出会い」「来年還暦とは思えない若さの秘密」などなど……たっぷり語っていただきました。寺脇康文(撮影/齋藤周造)■盟友・岸谷五朗との関係2020年の「地球ゴージャス」結成25周年は、記念公演がコロナ禍のためわずか8公演で中止になり「非常に悔しかった」と語る。25年間を振り返って思うことは──。「僕たちの中では、本当につい最近始めた感覚があって。一作一作、自分たちの全力を込めて作ってきて、楽しんでいただきたくてやってきて、気づけば25周年という……。だから、長かったなも短かったなも、ないんですよね。周りから言われて、“あ!そんなにやっていたんだ”と思うくらいです」「“(地球)ゴージャスの最高傑作は何ですか?”と聞かれると、いつも“最新作です”と答えるんですが、過去の作品も大事にしつつ、常に今やっていること、これからやっていくことを考えているという状態ですかね」演劇ユニット「地球ゴージャス」は、俳優・寺脇康文と岸谷五朗にとって「生きざまそのもの」と言い切る。「この時代にこういうことが起こっているから、こういう作品をやりたいというのを、いつも2人で話し合っています。例えば、東日本大震災の翌年に、みんなが苦しんでいるときだからこそ“楽しいものを作ろう!”という思いで『海盗セブン』を作ってみたり。2016年の『The Love Bugs』では虫を登場人物にして、“もう、人間として世界平和を訴えてもダメだから、虫に言わせちゃえ”とか(笑)。そのときそのときの世相を必ず反映させているので、過去の作品を見て“あ!こんなことを考えていたね”という話を五朗ちゃんとよくするんですけど」岸谷さんは「人生に楽しむうえで欠かせないパートナー」だという。「彼とは出会って36年、ずっと一緒に芝居をしてきていますし、お酒も飲むし、遊びもするし……。ゴージャスの公演では普段、楽屋も一緒ですし。全然違うタイプの人間なんですけど、根本にある“これはいいね、面白いね、これは面白くないね”という感覚が同じなんですよ。だから、これだけ長くやっているのだと思うんですけどね。ケンカもしたことがないですし」「彼がいなかったら、ゴージャスもやっていなかったでしょうし。それだけ大変なことなので、2人だからできるというのはありますね。五朗ちゃんがいつも、“寺ちゃんはいるだけで、いいんだよ。おまえがそばにいると、なんかうまくいく気がするんだ”と言ってくれるんですけど、それはうれしいなと思いますし、僕も全幅の信頼を置いています。でも、僕のほうは“大丈夫、大丈夫”って言ってるだけなんですけど(笑)」■初の海外作品に挑戦する思い大人になってそんな友人がいるなんてうらやましいような、お互いにとってなくてはならない存在。その2人が思いを込めたオリジナル作品を上演し続けてきた「地球ゴージャス」が、初の海外作品に挑戦する。そのミュージカル『The PROM』は、2018年にブロードウェイで開幕し、2019年にトニー賞7部門にノミネート、昨年12月にはNetflixで映像化。今、世界的に注目されている作品を日本版として初上演する。今やるべき作品として今作を選んだ理由を尋ねると、「五朗ちゃんが毎年ブロードウェイに行って、いろいろな作品を見て勉強してくるんです。それで毎回、彼が見てきた舞台の話を聞くんですね。彼が日本版の演出に参加したミュージカル『キンキーブーツ』を初めて見たときも、“日本人のお客様が楽しんでくれると確信した”と言ってましたが、『The PROM』も日本人に絶対に受け入れられると感じたそうで。さらにブロードウェイミュージカルでは珍しく、大人たちがグイグイ引っ張っていく物語も面白くて、僕もすぐにやりたいと思いました」「もうひとつは、25年を過ぎたときにちょうどこの作品に出あって、“そういう挑戦をしてみてもいい時期なのかもな”と。新鮮な風が吹く予感がしたんですよね」物語の舞台は、アメリカの高校で卒業生のために開かれるダンスパーティー“プロム”。レズビアンの主人公エマ(葵わかな)が、さまざまな人たちとの触れ合いにより、“自分らしく生きる”ことを貫こうと奮闘する姿が描かれる。エマのもとに現れる、落ちぶれかけたブロードウェイスター4人の傍若無人な行動に、劇場は笑いに包まれ、ブロードウェイらしい華やかな音楽とダンスシーンに、誰もが拍手をしたくなるようなミュージカル。「この作品のテーマには、LGBTQのことや人種のことなど、世界的にセンシティブになりうる課題が入っているんですが、ゴージャスの作品にも戦争反対であったり常にさまざまな深いテーマがあります。でも、それを楽しい歌と踊り、ゴージャスの場合はアクションなどで包んで、お客様に楽しい時間を過ごしてもらいながら伝えたい。そして舞台を見た後は、元気になって“ああ~面白かった。明日からまた頑張ろう”と思ってもらいたい。そういうところが同じなんですよね」「僕も舞台の資料を見たときに、最後の歌で鳥肌が立って感動が止まらなかった。自分で稽古場で歌っていても鳥肌が立つんですよ。どん底の大人たちが、エマたち高校生に教えられて素直な部分を取り戻したり、高校生たちも大人たちによって、勇気をもらったり。あらゆる年代の成長物語でもあるので、あらゆる世代の方に楽しんでいただけると思います」寺脇さんが演じるのは、鳴かず飛ばずのミュージカル俳優、トレント・オリバー。「僕、トレントが大好きなんですよ。“とにかく人生を楽しんで生きたい”ということと、シンプル・イズ・ベストで何事も難しく考えないところ。トレントはこの作品のテーマをこんなふうにズバッと言うんですね。“外見から見るといろんなことがあるよ。肌の色も違うし、身長も鼻の形も違うよ。でも中身を見てごらんよ、肺があって、腸があって、心臓があって、同じじゃない”と。だから、それをわかれば、みんなが平和に暮らせるでしょ?って」「トレントは非常にスッキリした人間なんです。僕もそんな人生を送れたらいいなと思って。だから演じていてとても楽しいんですよ。今、心身ともに健康状態がすごくいいです(笑)」■人生の転機となった3つの出会い1984年に三宅裕司主催の劇団スーパー・エキセントリック・シアター(SET)に入団し、俳優人生をスタートしてから、今年で37年目を迎えた寺脇さん。人生の大きな転機となった3つの出会いがある。「最初は三宅裕司さんという、SETの座長との出会いです。そこで、今の自分がやっていることの土台の技術も笑いのセンスも、スタッフへの接し方や人としての考え方というのを教えてもらえたのは大きかったです」「そして、同じ劇団で五朗に出会えた。これが2つ目です。俳優人生のスタートで人生をともに歩んでいく男に出会えた。それも大きいです」「3つ目は、やっぱり水谷豊さんと出会えたことですね。29歳のときにドラマ『刑事貴族2』で初共演させていただいて。作品のメイン(キャスト)としてのあり方、撮影現場での居方(いかた)、人に対する考え方などを教えていただきました」俳優・寺脇康文の名を一躍メジャーにした作品とえいば、やはり『相棒』。演じた亀山薫は、今も語り継がれるハマリ役だ。「亀山という役に出会ったことは大きいです。もともと、豊さんが2人で一緒にやろうと言ってくださってできた作品なので、亀山はルパン三世みたいなイメージの刑事にしたい、という僕のアイデアをプロデューサーが受け入れてくれたんですね。豊さんのちょっと堅い杉下右京と亀山薫という静と動の刑事像ができていって。自分のやりたかった刑事像がうまくいったことは、豊さんにもプロデューサーと脚本家にも感謝しかないです」「その後、豊さんが“このままやっていると、一生、亀山になってしまうよ。そろそろお前がメインの作品をやっていけ”と送り出してくださって。『相棒』を卒業してから1~2年は、亀山を超えなきゃって気負いがありました。でも、非常に大事な僕の財産なのだから、そこを超える必要はないなと思うようになりましたね」■来年には還暦を迎える現在、59歳。年齢的に人生の折り返し地点を過ぎて、より大切に思うのは「人生を楽しむこと」と明かす。「なるべく楽しい時間を持ちたい。だから、細かいことをあまり考えなくなってきたかな。若いときは、悩むことがひとつのエネルギーですけど、50を越えてくると悩んでいるのがもったいないなと思って(笑)」「例えば若いころは、“この歌のメロディーがどうしてもつかめない。キーが出ない。悔しいから頑張ろう”と思いましたけど、今は“出るキーでやればいいや”っていう考えになって。もちろん努力はしますけど、できることのベストを尽くすというか。ないものねだりするんじゃなくて、自分が今できる能力があるものを生かそうと」普段の生活での楽しみは──。「今はできませんけど、やっぱり仲間たちとお酒を飲む時間が本当に楽しくて。それは、若い方たちに何かを伝える場でもあるし、こちらが何かを学ぶ場でもあるし。そういう幸せな時間っていうのをすごく大切にしたいなと思いますね。“どうしたら一日に楽しい時間がたくさん生まれるのか”というのは、いつも考えています」身長180cmのすらりとしたスタイルは、20代のころからほとんと変わっていないそう。体形維持のためにしていることを聞くと。「お酒を飲みたいし、好きなものを食べたいから、運動はします。でも、無理はしません。しんどいことを続けようとしても気持ちが続かないから、このくらいでいいかという毎日続けられるものをやる。朝起きて、半身浴をして、ストレッチをします。筋トレも腹筋はしますけど、腕立てとかしんどいものじゃなくて、バットの素振りとかで楽しみながらできることをやっています。あと何もない日は、ウォーキングで1時間半~2時間くらい歩きますね」「ジムは苦手なので行かないです。そのほうが自分のペースでできるし、その日の体調や気分で“歩くのも半分で終わろう”とか“筋トレは休もう”とか。楽ちんなところを作っておかないと、張り詰めちゃうので。でも毎朝、半身浴の後に必ず体重計に乗ります。それで食事の量を調節したりはします。身体が商売道具なので最低限のメンテナンスをするのは当たり前ですけど、僕は自分のおなかが出るのがいやなんですよね(笑)」来年には還暦を迎える寺脇さん。これからも演劇への情熱が衰えることはなさそうだ。「今回の舞台の稽古中も、五朗ちゃんと話しましたけど。悲しいかな、昔はできていたことが、できなくなるってことがあるわけですよね。だから60代は、できていた幻に惑わされず、危ないことはやらない勇気を持って(笑)。でも、今のところは、今いちばんしたい芝居を作ることを続けていくでしょうね。あと、地球ゴージャスの最後の目標としては、僕ら2人か、もしくは役者4人くらいの少人数で、全国都道府県を回る公演をするっていうのを決めているんですよ。いつになるかわからないですけど(笑)」(取材・文/井ノ口裕子)〈PROFILE〉てらわき・やすふみ1962年2月25日、大阪府出身。1984年に三宅裕司主宰の劇団スーパー・エキセントリック・シアターに入団し俳優ビュー。複数の公演出演を経て退団。1994年、岸谷五朗とともに演劇ユニット「地球ゴージャス」を結成。以降、舞台、映画、ドラマで幅広く活躍。映画『ブルーヘブンを君に』が6月11日(金)全国公開。現在、NHK Eテレの語学番組『ボキャブライダー on TV』にレギュラー出演中。●公演情報Daiwa House Special Broadway Musical『The PROM』Produced by 地球ゴージャス(東京公演:2021年3月10日~4月13日、TBS赤坂ACTシアター/大阪公演:5月9日~5月16日、フェスティバルホール)脚本:ボブ・マーティン、チャド・ベゲリン音楽:マシュー・スクラー作詞:チャド・ベリゲン日本版脚本・訳詞・演出:岸谷五朗出演:葵わかな、三吉彩花/大黒摩季・草刈民代・保坂知寿/霧矢大夢/佐賀龍彦(LE VELVETS)・TAKA(Skoop On Somebody)/岸谷五朗、寺脇康文ほか〈公式サイト〉
2021年03月08日「Daiwa House Special Broadway Musical『The PROM』Produced by 地球ゴージャス」の製作発表が行われ、主人公カップルを演じる葵わかな・三吉彩花らキャスト10人が登壇した。2018年に米ブロードウェイで上演され、翌年のトニー賞で7部門にノミネートされた本作。メリル・ストリープやニコール・キッドマンが出演した映像化作品がNetflixで配信され話題を集めたミュージカルの日本版を、地球ゴージャス主宰の岸谷五朗による脚本・訳詞・演出で届ける。同性の恋人アリッサ(三吉)と参加しようとしたダンスパーティー“プロム”が中止になり、その原因になったといじめを受けるエマ(葵)の存在を知ったブロードウェイの元スターたちは、自分たちの話題づくりのためにエマを助けようとして──。製作発表の冒頭で行われたパフォーマンスでは、葵とアンジー役の霧矢大夢が「ZAZZ」で、D.D.アレン役をトリプルキャストで務める大黒摩季、草刈民代、保坂知寿らが「目立ちたくないのよ!私」で歌声を披露。三吉のソロで始まった「It’s time to dance」ではホーキンス校長役をWキャストで務める佐賀龍彦(LE VELVETS)とTAKE(Skoop On Somebody)も加わり、ラストは全員で力強いハーモニーを響かせた。レズビアンの女子高生であるエマを、葵は「複雑な環境に身を置いている役」と表現。「自分にとっての当たり前を貫くためにどうしたらよいか葛藤し、成長していく彼女の“強さ”を表現したい」と覚悟を覗かせると同時に、「アリッサとの恋路に邁進する、10代のキラキラした要素も見せていけたら」と意気込む。これを受けた三吉も「わかなちゃんとは初共演ながら、波長が似ていると感じたんです。周りからもそう言われる機会が増え、カップルらしさが出てきたようで嬉しかった」と続く。そして「何といっても女子高生役。演じる私たちは20代前半ですが落ち着いて見られるので、もっとフレッシュさを出していけたら」と笑顔を見せた。バリー・グリックマン役としてキャストに名を連ねる岸谷は、2018年のトニー賞ノミネート作品を現地で10本近く鑑賞。その中に本作も含まれており、「帰り際の観客がいちばん幸せそうな顔をしていたから」という理由で日本版の上演を決意した経緯を語る。その提案を受けた岸谷の盟友で、トレント・オリバー役の寺脇康文も「地球ゴージャス25周年を終えたあとの展望に新しい風が吹く予感がした」と劇団名義で初となる海外作品への挑戦に向けた思いを述べた。公演は3月10日(水)〜4月13日(火)に、東京・TBS赤坂ACTシアターにて。その後、5月9日(日)〜16日(日)に大阪・フェスティバルホールと巡演する。チケット販売中。取材・文:岡山朋代
2021年02月17日女優の葵わかな、三吉彩花が16日、都内で行われたミュージカル『The PROM』製作発表会に出席。恋人役で初共演となったが、三吉は「わかなちゃんと本読みで初めて会った時からリアクションの感じとか、醸し出す感じがすごく似ている」といい、「周りの方も『2人は違うけど似ているよね』と言ってくれる。だんだんとカップルっぽさが出てきたと思ってうれしい」と笑顔で語った。女子高生カップルを演じるが実年齢は高校生より上とあって、三吉は「フレッシュさを2人で頑張って出していこうと思う。なんと言っても女子高生ですが(自分たちは)『落ち着いているよね』と言われてしまうことがあるので、キラキラ、にこにこ、元気はつらつに、今の私に失われていた部分がありますので頑張りたい」とフレッシュな演技を目指すと宣言した。葵は「演じるエマは物語中、複雑な関係に身を置いている役。エマが当たり前だと思うことを周囲が理解するのにすごく苦労する。田舎の女子高生が自分の当たり前を貫くために成長していくんです」と説明し、「エマの強さも表現したいけど、そういう状況でもアリッサとの恋路は進めていきたいキラキラとした気持ちもあって、役より実年齢は上ですがエマとアリッサらしいかわいい恋の感じを、プロムを目指してやっていけたら」と意気込んだ。『The PROM』は2018年にブロードウェイで開幕した作品で、翌19年にはトニー賞7部門にノミネート、20年12月にはメリル・ストリープ、ニコール・キッドマン出演でNetflixでも映像化された話題作。アメリカの高校で卒業生のために開かれるダンスパーティー「プロム」を舞台に、レズビアンの主人公・エマ(葵)が恋人であるアリッサ(三吉)とプロムに参加したいと主張したことをきっかけに“自分らしく生きること”を貫く姿を描く。「もし学生時代にプロムがあったら参加したいか?」と問われると、葵は「行かないと思う。華やかな場所や学校の行事が得意じゃない。誘われていたら行っていたかもしれないけど、行かなくていいなら行かないかな…。ちょっと地味なタイプの学生だったので」と苦笑。三吉は「プロムは気になる女の子を男の子が誘って行く印象があるけど、友達同士で行っても楽しそう。仲のいい友達4人くらいで集合して行くのがいいな」と話した。また、同作にはブロードウェイスター役として歌手の大黒摩季がミュージカルに初挑戦する。会見で「ミュージカルは観る専門なのによもや自分が誘われるとは。青天の霹靂」とまさかのオファーにびっくりで、「私は借りてきた猫。日本に連れてこられたE.T.です。すべてが未知との遭遇。記事に“大黒摩季はE.T.”って書いてください(笑)」と報道陣に懇願し、笑いを誘っていた。会見にはそのほか、草刈民代、保坂知寿、霧矢大夢、佐賀龍彦(LE VELVETS)、TAKE(Skoop On Somebody)、岸谷五朗、寺脇康文も参加。舞台は3月10日から4月13日まで東京・TBS赤坂ACTシアター、5月9日から16日まで大阪・フェスティバルホールにて上演される。
2021年02月16日地球ゴージャス初のブロードウェイミュージカル「The PROM」の特別番組が、2月27日(土)にWOWOWで放送されることが発表された。ブロードウェイミュージカル「The PROM」は、 2019年トニー賞で7部門にノミネートされ、 2020年12月にはメリル・ストリープやニコール・キッドマンなど豪華な顔合わせで映画化もされた世界的に注目されている作品。物語の舞台はアメリカで高校の卒業を祝うダンスパーティー“プロム”。 レズビアンの主人公エマ(葵わかな)が様々な人たちとの触れ合いを通して“自分らしく生きる”ことを貫き奮闘する姿が描かれる。特別番組では、葵わかな、 三吉彩花、 岸谷五朗、 寺脇康文など豪華キャスト陣が、作品の見どころのひとつである、 華やかなダンスシーンの稽古場の様子や地球ゴージャスとして初のブロードウェイミュージカルとなる本作にかける想いを語る予定だ。【番組情報】「待望の日本初演!ブロードウェイミュージカル「The PROM」の魅力」・放送日:2月27日(土)午後0:50(再放送2月28日(日)午前11:50)・出演:葵わかな、 三吉彩花、 岸谷五朗、 寺脇康文ほか【公演情報】Daiwa House Special Broadway Musical「The PROM」 Produced by 地球ゴージャス・公演期間 / 会場:3月10日(水)~4月13日(火) / TBS 赤坂ACTシアター・出演:葵わかな、 三吉彩花、 大黒摩季 / 草刈民代 / 保坂知寿<トリプルキャスト>、 霧矢大夢、 佐賀龍彦(LE VELVETS) / TAKE(Skoop On Somebody)<ダブルキャスト>、 岸谷五朗、寺脇康文ほか
2021年01月18日2019年のブロードウェイで話題となった新作ミュージカル『The PROM』が、2021年に東京と大阪の二拠点で日本初上演されることが決定した。本作は、2018年にブロードウェイで開幕し、2019年にトニー賞にノミネートされた新作ミュージカル。今年12月には、メリル・ストリープ、ニコール・キッドマンによってNetflixで映像化されることも決定している。日本初上演にあたり、演出を手がけるのは今年結成25周年を迎えた地球ゴージャス主宰の岸谷五朗。アメリカではブロードウェイキャスターたちの傍若無人が行動で劇場を大爆笑に巻き込んだ本作を、日本公演では作品のテーマを大切に、地球ゴージャスが得意とする華やかなエンタテイメントやコメディを盛り込んでいく。物語は、LGBTQの高校生エマが同性のパートナーとプロムに参加することを表明したことから、そのことに反対したPTAによりプロム自体が中止となる場面から始まる。インディアナの小さな町は大騒ぎとなり、メディアによって報道された結果エマはアメリカ中の注目を集めることに。そんなエマと彼女を応援するという名目で、イメージアップを図ろうと集まったのがブロードウェイで落ち目の俳優たち。彼らが乗り込んできたことで、さらに街は大混乱。一方エマも俳優たちに振り回されながら自分のアイデンティティを見つけていく。現代社会が抱える問題をテーマにしながら、LGBTQのティーンエイジャーが自分らしい生き方を貫く姿を描いた本作。ニューヨークの独りよがりなブロードウェイスタたちの物語でもあり、他人を受け入れることや、寛容であることの大切さハッピーな興奮とともに感じることができる。主人公エマを演じるのは、NHK連続テレビ小説『わろてんか』でヒロインを務め、近年はミュージカル『ロミオとジュリエット』や『アナスタシア』などで主演に抜擢されたミュージカル界期待の新人、葵わかな。その恋人アリッサを、モデルとして活躍する一方、ミュージカル映画での主演も記憶に新しい三吉彩花が演じる。さらに今回が初舞台であり演技初挑戦となるトップアーティスト大黒摩季、日本アカデミー賞最優秀主演女優賞をはじめ数々の受賞歴を持つ女優・草刈民代、元劇団四季看板女優で退団後もミュージカル界で活躍する保坂知寿がブロードウェイスターのD.Dアレンをトリプルキャストで務める。また、元宝塚劇団月組トップスター霧矢大夢、LE VELVETSの佐賀龍彦、Skoop On SomebodyのボーカリストTAKEなど、葵と三好を支える豪華キャストが集結した。2019年のブロードウェイで観劇した岸谷が惚れ込んだブロードウェイミュージカル『The PROM』の日本初上演に期待したい。【出演者コメント】<葵わかな>今回初めて地球ゴージャスに参加させていただけること、このお話に関われること、とても光栄に思います。演出の岸谷さんはじめとする共演者のみなさんとお稽古させていただく中で、どんなエネルギーが生まれるのか、今からとてもワクワクしています。私が演じるエマは、同性愛者の自分自身や恋人の幸せな時間を願って、行動を起こします。うまくいかずに傷つくこともあるけれど、それでも応援してくれる仲間と出会えたことで、希望を持つ事ができます。この作品を通してエマの中で一貫していると感じたのは、いつでも自分を誇りに思っているという事です。そんな風に、かっこいいくらいに優しいエマの思いに寄り添いながら、精一杯務めていきたいです。公演は来年になりますが、ぜひ観に来ていただけたら嬉しいです。<三吉彩花>お話を伺った時、口が開いたまま暫く瞬きが出来ないくらい嬉しかった事を覚えています。それも「The PROM」という性の多様性を題材にしたブロードウェイ作品。プレッシャーを感じておりますが、生き生きとした三吉彩花を皆様にお見せできるように。そして男女という壁にとらわれず、ありのままの自分でいることの素晴らしさを皆様に伝えられるように、チームの力をお借りしながら精進して参ります!是非、楽しみにして頂けたら嬉しいです。<岸谷五朗>今年、10万人のお客様に観劇いただけなかった25周年祝祭公演。あの無念を心に、地球ゴージャスが満身創痍の中お贈りする新作は初のBroadway Musical!しかも!2019年度のトニー賞候補作品。しかも!世界初の海外プロダクション公演。しかも!Netflix版が完成した直後に日本での舞台公演!2019年、実際にBroadwayで観劇してから日本で絶対に公演をしたいと思った作品です。コロナを吹き飛ばすには最高の演目、骨太なテーマに巧みな登場人物。Broadwayならではのコメディーセンスと最上級のダンス・ナンバー!ゴージャスがゴージャスにBroadwayを料理する、大ミュージカルになるでしょう!乞うご期待下さい。<寺脇康文>今回のキーワードは、「リベンジ&チャレンジ!」そう、リベンジ。悔しかった。25周年祝祭公演が8公演しか出来ず、皆さんとの貴重な共有時間が奪われてしまった!その想いを胸に、皆さんでリベンジしましょう!そして、チャレンジ。地球ゴージャス初のブロードウェイ作品への挑戦!ゴージャスパワーとの化学反応へチャレンジします!そして今回も、豪華キャストが集ってくれました。劇場でお待ちしております。皆さんと共に前へ!【公演概要】Broadway Musical『The PROM』(Produced by 地球ゴージャス)東京公演:2021年3~4月/TBS赤坂ACTシアター大阪公演:2021年5月/フェスティバルホール公式サイト:
2020年10月12日歌手のMay J.が3月29日に発売するデュエットベストアルバム『Best of Duets』の概要と、ジャケット写真を投票で決定するキャンペーンがこのほど発表され、May J.が男役に初挑戦することがわかった。今回のジャケットビジュアルは、デュエットアルバムということでMay J.が初めて男役に挑戦。そして概要発表とともに公開された特設ページにて、複数の男May J.と女May J.の写真の中からお気に入りのものをそれぞれ選んで投票すると、その結果がジャケット写真になるという、こちらもMay J.初となるキャンペーンが開始された。収録内容は、昨年デビュー10周年を迎えたMay J.がこれまでの数々のアーティストとコラボレーションした楽曲たちを集めたデュエットベスト盤。今回収録される曲の参加アーティストは、URATA NAOYA(AAA)、クリス・ハート、Zeebra、SHOW(ショウ・ルオ/ 羅志祥)、Skoop On Somebody、鈴木雅之、Daniel Powter、T.M.Revolution、TRICERATOPS、V.I(BIGBANG)、難波章浩、村上佳佑(50音順)だ。新録曲も2曲収録されるとのことで、1曲はNIVEAのCMソングに抜てきされた話題の新人・村上佳佑とのデュエット曲。もう1曲は、ジャケット写真の企画とも連動している、May J.本人による一人二役のデュエット曲で、May J.が男性パートの歌唱にも挑戦する。
2017年01月31日