西島秀俊主演、濱口竜介監督が村上春樹の短編を映画化した『ドライブ・マイ・カー』が、1月9日(現地時間)に発表された第79回ゴールデン・グローブ賞にて非英語映画賞(旧外国語映画賞)を受賞したことが分かった。第74回カンヌ国際映画祭にて日本映画初の脚本賞を含む4冠を受賞したのち、第94回米国アカデミー賞国際長編映画賞部門ショートリストに選ばれている本作。先日発表された、第56回全米批評家協会賞では作品賞、監督賞(『ドライブ・マイ・カー』『偶然と想像』の2作品に対して)、脚本賞、主演男優賞(西島秀俊)の主要4部門を受賞。数々の賞を受賞し、世界で高い評価を得ている。濱口竜介監督今回のゴールデン・グローブ賞では、『Compartment No. 6』(フィンランド、ドイツ、ロシア)、『Hand of God -神の手が触れた日-』(イタリア)、『A Hero』(フランス、イラン)、『Parallel Mothers』(スペイン)、そして日本から『ドライブ・マイ・カー』がノミネートされていた。米アカデミー賞の前哨戦としての注目されるゴールデン・グローブ賞だが…アカデミー賞の前哨戦の1つである、ゴールデン・グローブ賞。賞の権限を司る「ハリウッド外国プレス協会」ことHFPA(=Hollywood Foreign Press Association)の会員の中に黒人が一人もいなかったことが公になり、また、元会長の人種差別的な発言も明るみとなった。これを受け、俳優のマーク・ラファロやスカーレット・ヨハンソンはHFPAを批判するほか、トム・クルーズは受賞したゴールデン・グローブ像を全て返還し、HFPAに対する抗議の意を示した。そのほかHFPAの会員が、授賞式チケットを外部の人間に違法売買しているというスキャンダルも出ている。1996年からゴールデングローブ賞授賞式を放送しているNBC局は事態を重く見て、2022年の授賞式の放送を取りやめることを発表。Amazon、Netflix、ワーナーメディアはHFPAとは「仕事をしない」と表明している。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ドライブ・マイ・カー 2021年8月20日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開(C)2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会
2022年01月10日2019年、第24回釜山国際映画祭のクロージングを飾り、2020年には青龍映画賞で最優秀監督賞と脚本賞をW受賞した話題の韓国映画『ユンヒへ』が、2022年についに日本公開。12月、東京都が2022年度からLGBTQ+カップルを夫婦と同様に公的に認知する<同性パートナーシップ制度>を導入する方針を示し、多方面への波及が期待される2022年1月、この日本でレズビアンが主人公となった映画が相次ぎ公開される。そこで、これまで韓国・日本そして台湾で製作された東アジアのクィア映画の中から、注目のレズビアン映画を一挙に紹介。■『ユンヒへ』シネマート新宿ほか全国公開中韓国の地方都市で暮らすシングルマザーのユンヒ(キム・ヒエ)が、長い間、連絡を絶っていた初恋の女性から1通の手紙を受け取ったことから始まるラブストーリー。母の手紙を盗み見てしまった高校生の娘セボム(キム・ソヘ)は、自分の知らない母の姿をそこに見つけ、手紙の差出人である日本人女性ジュン(中村優子)に会わせようと決心をする。セボムに強引に誘われるかたちで、ジュンが暮らす北海道・小樽へ旅立つユンヒ。それは、20年前の自分と向き合う、心の旅でもあった――。監督・脚本は、本作が長編2作目となる新鋭のイム・デヒョン。東アジアにおける中年女性たちの同性愛と、彼女たちが経験してきた抑圧を真摯に描き出す。これまで韓国ではほとんど描かれてこなかった中年女性同士の同性愛をテーマに取り上げ、主演に韓国を代表する俳優のひとりであるキム・ヒエを起用。イム・デヒョン監督は「誰でも見られるレズビアンのラブストーリーを作りたいという欲求がずっと前からありました」と語る。そんな本作に、同じくレズビアンが主人公になる『春原さんのうた』の公開を控える映画監督の杉田協士は、「雪の海沿いを走るあの列車の窓から見える景色は誰のものでもなくて、だから誰もがいつかと夢見ることができる」とコメントを寄せている。■『春原さんのうた』1月8日(土)よりポレポレ東中野ほかにて公開美術館での仕事を辞めてカフェでのアルバイトを始めた沙知(荒木知佳)は常連客から勧められたアパートの部屋に引越しをする。そこでの新しい生活を始めた沙知だったが、心にはもう会うことの叶わないパートナーの姿が残っている。そんな沙知の日々のささやかな暮らしを続ける姿をただ見つめていく。歌人の東直子による第一歌集「春原さんのリコーダー」の表題歌を杉田協士監督が映画化。前作『ひかりの歌』が口コミなどの評判により全国各地での公開へとつながった杉田監督の長編第3作。第32回マルセイユ国際映画祭インターナショナル・コンペティション部門に出品され、日本映画で初となるグランプリ・俳優賞・観客賞の3冠を獲得。■『日常対話』1月14日(金)、「KINOフライデー・シネマvol.142」にて特別上映娘のチェン(ホアン・フイチェン)がカメラを手に、レズビアンである母アヌの本音に迫る台湾発ドキュメンタリー。2019年にアジアで初めて同性婚が合法化された台湾。しかし、1950年代の農村に生まれた母アヌがすごしてきたのは、父親を中心とした「家」の制度が支配する、保守的な社会だった。暴力を振るう夫から身を守るために、アヌは娘チェンとその妹を連れて家を逃げ出した。やがて自らも一児の母となったチェンはレズビアンである母の、ありのままの姿を映像に収めはじめる。多くを語りたがらない母に、娘が口に出せずにいた想いをぶつけるとき、世代や価値観を越えてふたりが見つけ出した答えとは?第90回アカデミー賞外国語映画賞台湾代表作品。▼各配信サービスで視聴可能な必見作■『お嬢さん』Amazonプライム、Huluほか各社配信中支配的な叔父(チョ・ジヌン)と、膨大な蔵書に囲まれた豪邸から一歩も出ずに暮らす令嬢・秀子(キム・ミニ)のもとへ、新しいメイドの珠子こと少女スッキ(キム・テリ)がやってくる。秀子の財産を狙う藤原伯爵(ハ・ジョンウ)はスッキの力を借りて秀子を誘惑しようとしたが、スッキは美しく孤独な秀子に惹かれ、秀子もまた献身的なスッキに惹かれて、その計画は狂い始める。パク・チャヌク監督がサラ・ウォーターズの小説「荊の城」を原案に、舞台を日本統治下の韓国に変更。2016年・第69回カンヌ国際映画祭コンペティション部門ノミネート作品。■『私の少女』Amazonプライム、Huluほか各社配信中ソウルから海辺の村に所長として赴任してきた警官のヨンナム(ペ・ドゥナ)は、少女ドヒ(キム・セロン)と出会う。実はヨンナムは、彼女が同性愛者であることが問題視され、左遷されてきたのだ。愛することをあきらめていた彼女は、血のつながらない父から虐待を受けるドヒを守るために心を許していく。監督は、これが長編デビューとなるチョン・ジュリ。脚本を書き上げ、ヨンナム役として思い浮かべていたペ・ドゥナに監督が脚本をメールで送ったところ、海外で撮影中だったにも関わらず、3時間後にペ・ドゥナから「やります」と返事が来たという。2011年・第64回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門出品作。■『藍色夏恋』Amazonプライム、U-NEXTほか各社配信中17歳の夏。モン・クーロウ(グイ・ルンメイ)は、親友のリン・ユエチェン(リャン・シューホイ)に頼まれて、水泳部のチャン・シーハオ(チェン・ボーリン)にラブレターを渡すことになった。だが、チャンはユエチェンではなく、モンに恋をしてしまう。モンは、チャンから猛アタックを受けるが彼女の愛する人は別にいて…。2002年の第55回カンヌ国際映画祭や各国の映画祭で絶賛された、イー・ツーイェン監督・脚本によるピュアな想い出が詰まった、台湾青春映画の傑作。(text:cinemacafe.net)■関連作品:お嬢さん 2017年3月3日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開© 2016 CJ E&M CORPORATION, MOHO FILM, YONG FILM ALL RIGHTS RESERVED日常対話 2021年7月31日よりポレポレ東中野にて公開© Hui-Chen Huang春原さんのうた 2022年1月8日よりポレポレ東中野ほかにて公開© Genuine Light Picturesユンヒへ 2022年1月7日よりシネマート新宿ほか全国にて公開©2019 FILM RUN and LITTLE BIG PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED.
2022年01月07日ベルリン国際映画祭の金熊賞(『マグノリア』)、カンヌ、ヴェネチア、ベルリンの世界三大映画祭全てで監督賞を受賞した名匠ポール・トーマス・アンダーソンの最新作が『リコリス・ピザ』の邦題で2022年に日本公開されることが決定した。本作は、1970年代のアメリカ、サンフェルナンド・バレーを舞台に、アラナ(アラナ・ハイム)とゲイリー(クーパー・ホフマン)の恋模様を描くヒューマンコメディ。主演は三人姉妹バンド「HAIM」のメンバーであるアラナ・ハイムとポール・トーマス・アンダーソン監督の盟友フィリップ・シーモア・ホフマンの息子であるクーパー・ホフマン。ともに本作で鮮烈な映画デビューを飾っている。公開前から期待と前評判の高かった本作だが、11月26日の全米公開から年末にかけて全米の映画賞を席巻、オスカー最有力との呼び声も高い。ゴールデングローブ作品賞、脚本賞、主演女優賞、主演男優賞ノミネート(ミュージカル・コメディ部門)のほか、ナショナル・ボード・オブ・レビュー作品賞、監督賞、ブレイクスルー賞(アラナ・ハイム&クーパー・オフマン)など、注目の映画賞で高い評価を得ている。映画ファンが待ち望んだ天才監督の最新作。続報を待ちたい。『リコリス・ピザ』は2022年、日本公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:リコリス・ピザ 2022年、全国にて公開© 2021 Metro-Goldwyn-Mayer Pictures Inc. All Rights Reserved.
2022年01月06日来年2月10日から20日まで開催される第72回ベルリン国際映画祭で、フランスの女優イザベル・ユペールが、金熊名誉賞を受賞することが分かった。授与式は15日に行われる。「Variety」誌が伝えた。同映画祭のディレクターは、「イザベル・ユペールはすべてのメジャーな映画祭で高い評価を受けてきた数少ないアーティストであり、比類のないキャリアを築いてきたことから、金熊名誉賞の受賞は、自然な成り行きのように見えるかもしれません。しかし、イザベルは単なる有名な俳優にとどまらず、リスクを取ることをためらわないし、トレンドの主流にとらわれないという妥協しないアーティストなのです」とイザベルを称賛している。イザベルは14歳で演技の勉強を始め、パリのフランス国立高等演劇学校で学んだ。1971年の『夏の日のフォスティーヌ』で映画デビュー。フランスのアカデミー賞にあたるセザール賞で、『沈黙の女/ロウフィールド館の惨劇』と『エル ELLE』で2度の主演女優賞に輝き、同賞で14回ノミネートされている。『エル ELLE』のイザベルの演技は世界中で高く評価され、ゴールデングローブ賞の主演女優賞を受賞し、アカデミー主演女優賞にノミネートされた。第72回ベルリン国際映画祭では、イザベルの50年にわたる俳優人生を称え、過去の作品を上映するという。(Hiromi Kaku)
2021年12月17日第46回報知映画賞の表彰式が16日に都内で行われ、各賞の受賞者が登場した。映画『孤狼の血 LEVEL2』で助演男優賞に輝いた鈴木亮平は、「本当に嬉しいです。この場に立っているのが、ちょっと夢みたいだと思っています」と喜びを表す。「この映画を撮った時は今よりもかなり厳しい時期で、緊急事態宣言が開けて初めての現場でした。半年間仕事がキャンセルになって、自分の部屋の机の上に『孤狼の血 LEVEL2』という1冊の台本だけがあって、向きあって過ごすうちに、演技ができていないこの状況が非常にストレスフルになっていることに気付きまして」と振り返る。さらに「ファンの方々も新作映画が作られなくなると非常に困ると思うんですが、俳優も演技の場、大好きな映画の演技の場が奪われたということが本当にきついと感じたので、それを自分なりにすべてぶつけた結果、皆さんに評価していただいて、非常に嬉しい限りです」と心境を吐露した鈴木。「映画の初日に白石さん(白石和彌監督)と2人で、撮影の現場にいるということがなんとありがたいことなんだと半分泣きそうになっていたことを覚えています」と語った。また、鈴木は「自分が学生時代に演劇というものに出会って、ちょうど20年になります。その記念の年に、こうやって非常に大きな賞をいただけたことが嬉しいと思います」と明かす。「皆さんに感謝したいんですけれども、やっぱり僕は(『孤狼の血 LEVEL2』主演の)松坂桃李にこの場を借りて感謝したいと思います。本当に彼が僕の芝居を全部受け入れてくれたから、自分の演じた上林という男を生きることができました。ありがとう」と感謝。「最後にこの映画だけじゃなくて、映画館に足を運んで映画を観に行ってくださったお客様に感謝したいと思います。ありがとうございます」と頭を下げた。○第46回報知映画賞 受賞・登壇者一覧作品賞・邦画部門:『護られなかった者たちへ』アミューズ 筒井竜平、松竹 福島大輔作品賞・海外部門:『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』東宝東和 代表取締役社長 山崎敏 花束ゲスト:田中誠アニメ作品賞:『漁港の肉子ちゃん』渡辺歩監督、大竹しのぶ主演男優賞:木村拓哉(欠席)『マスカレード・ナイト』主演女優賞:永野芽郁『地獄の花園』『そして、バトンは渡された』 花束ゲスト:田中圭助演男優賞:鈴木亮平 『孤狼の血 LEVEL2』 花束ゲスト:東映 紀伊宗之プロデューサー助演女優賞:寺島しのぶ 『ヤクザと家族 The Family』『キネマの神様』『空白』 花束ゲスト:寺嶋眞秀監督賞:前田哲『そして、バトンは渡された』『老後の資金がありません!』花束ゲスト:市村正親新人賞:片山友希 『茜色に焼かれる』サプライズゲスト:立川志の輔新人賞:Fukase『キャラクター』サプライズゲスト:中村獅童新人賞:堀貴秀監督 『JUNK』 花束ゲスト:ギャガ 代表取締役 社長 CEO 依田巽特別賞:岡田裕介(代理受賞者 高木美也子)
2021年12月16日第46回報知映画賞の表彰式が16日に都内で行われ、各賞の受賞者が登場した。映画『マスカレード・ナイト』で主演男優賞に輝いた木村は、ビデオメッセージで登場。「本当に嬉しく思っております。こういう賞にあまり慣れてないので、どうしていいのか正直わからない部分ではあるんですけども。本当でしたらちゃんと授賞式の方にお邪魔して、その空間だったり、他にもたくさん素敵な出演者の方や監督さんも一堂に会している場に、自分もお伺い出来たら良かったと思っていますが、今ちょっと撮影のため地方に来ているので、こういった形で出演させていただきます。本当にありがとうございました」と感謝の気持ちを述べた。『マスカレード・ホテル』の続編である『マスカレード・ナイト』で受賞したことについて、木村は「前作を楽しんでくださった観客の方達に少しでも面白く刺激的でセクシーに感じていただけたらいいなと思って作ったのと、自分もですが皆さんもコロナ禍の生活で生活されてると思うので、映画を見ている間だけでも日頃の辛いこととか、ネガティブなマインドを忘れていただけるといいなと思っています」と語る。さらに俳優としての仕事について「どのような現場に自分が呼んでいただけるのか、そこに尽きると思いますので、作品が自分を必要としていただいてる時に、良い状態でその現場に赴くことができるように、コンディションを整えておくことが自分の普段の仕事なのかなと思っています」と表した木村。「どんな役というよりどんな現場に自分が召集されるか、求められるかということだと思うので、はい、招集お待ちしてます」と会場に語りかけた。○第46回報知映画賞 受賞・登壇者一覧作品賞・邦画部門:『護られなかった者たちへ』アミューズ 筒井竜平、松竹 福島大輔作品賞・海外部門:『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』東宝東和 代表取締役社長 山崎敏 花束ゲスト:田中誠アニメ作品賞:『漁港の肉子ちゃん』渡辺歩監督、大竹しのぶ主演男優賞:木村拓哉(欠席)『マスカレード・ナイト』主演女優賞:永野芽郁『地獄の花園』『そして、バトンは渡された』 花束ゲスト:田中圭助演男優賞:鈴木亮平 『孤狼の血 LEVEL2』 花束ゲスト:東映 紀伊宗之プロデューサー助演女優賞:寺島しのぶ 『ヤクザと家族 The Family』『キネマの神様』『空白』 花束ゲスト:寺嶋眞秀監督賞:前田哲『そして、バトンは渡された』『老後の資金がありません!』花束ゲスト:市村正親新人賞:片山友希 『茜色に焼かれる』サプライズゲスト:立川志の輔新人賞:Fukase『キャラクター』サプライズゲスト:中村獅童新人賞:堀貴秀監督 『JUNK』 花束ゲスト:ギャガ 代表取締役 社長 CEO 依田巽特別賞:岡田裕介(代理受賞者 高木美也子)
2021年12月16日国内で最も権威と実績、歴史のある映画賞「第76回毎日映画コンクール」の各賞のノミネート作品&ノミネート者が発表された。2021年1月1日から12月31日までに国内で14日間以上、有料で劇場公開された作品が対象となっている今回(アニメーションおよびドキュメンタリー部門は、同期間に完成もしくは上映された作品)。最多10ノミネートとなったのは、妻を失った男の喪失と希望を綴った村上春樹原作短編小説を、濱口竜介監督が主演に西島秀俊を迎えて映画化した『ドライブ・マイ・カー』。日本映画大賞・日本映画優秀賞をはじめ、西島秀俊が男優主演賞、岡田将生が男優助演賞、三浦透子が女優助演賞、濱口竜介が監督賞などに選出。次いで、西川美和監督×役所広司タッグで実在の男をモデルに人間と社会のいまをえぐる問題作『すばらしき世界』が8ノミネート。吉田恵輔監督が現代の罪と偽り、そして赦しを映し出したヒューマンサスペンス『空白』が7ノミネート。『ドライブ・マイ・カー』、『すばらしき世界』、『空白』のほかにも、日本映画大賞・日本映画優秀賞候補作には、『茜色に焼かれる』『由宇子の天秤』が決定。そして、男優主演賞には、佐藤健、西島秀俊、東出昌大、古田新太、松山ケンイチ、役所広司。女優主演賞には、有村架純、尾野真千子、加賀まりこ、門脇麦、瀧内公美。スポニチグランプリ新人賞には、『キャラクター』で演技初挑戦した「SEKAI NO OWARI」のFukaseや、『ライアー×ライアー』で本格ラブストーリー初挑戦した「SixTONES」の松村北斗、元「乃木坂46」で『サマーフィルムにのって』で主演を務めた伊藤万理華、短編集『偶然と想像』の第1話に出演した古川琴音ら。アニメーション映画賞・大藤信郎賞には、土屋太鳳が主人公の声を担当したハートフルストーリー『アイの歌声を聴かせて』、西加奈子の小説を明石家さんま企画・プロデュースによりアニメ化した『漁港の肉子ちゃん』、細田守監督作品『竜とそばかすの姫』など話題作が並んだ。なお発表は、2022年1月下旬の毎日新聞、スポーツニッポン新聞紙上にて行われ、表彰式は2月15日(火)に開催される予定だ。【第76回毎日映画コンクール主なノミネート作品・人物】「作品部門」▼日本映画大賞・日本映画優秀賞『茜色に焼かれる』『空白』『すばらしき世界』『ドライブ・マイ・カー』『由宇子の天秤』▼外国映画ベストワン賞『ONODA 一万夜を越えて』『春江水暖~しゅんこうすいだん』『ノマドランド』『ファーザー』『プロミシング・ヤング・ウーマン』「俳優部門」▼男優主演賞佐藤健西島秀俊東出昌大古田新太松山ケンイチ役所広司▼女優主演賞有村架純尾野真千子加賀まりこ門脇麦瀧内公美▼男優助演賞岡田将生鈴木亮平仲野太賀光石研村上虹郎▼女優助演賞清原果耶寺島しのぶ倍賞美津子三浦透子水原希子▼スポニチグランプリ新人賞(男性)青木柚金子大地Fukase松村北斗和田庵▼スポニチグランプリ新人賞(女性)伊藤万理華片山友希河合優実駒井蓮古川琴音「第76回毎日映画コンクール」は2022年2月15日(火)めぐろパーシモンホールにて表彰式開催予定。(cinemacafe.net)■関連作品:すばらしき世界 2021年2月11日より全国にて公開©佐木隆三/2021「すばらしき世界」製作委員会空白 2021年9月23日より全国にて公開(C)2021『空白』製作委員会ドライブ・マイ・カー 2021年8月20日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開(C)2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会由宇子の天秤 2021年9月17日より渋谷ユーロスペースほか全国にて順次公開©2020 映画工房春組茜色に焼かれる 2021年5月21日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開©2021『茜色に焼かれる』フィルムパートナーズ
2021年12月16日第46回報知映画賞の表彰式が16日に都内で行われ、各賞の受賞者が登場した。『地獄の花園』『そして、バトンは渡された』で主演女優賞を受賞した永野芽郁には、『そして、バトンは渡された』で血のつながらない父親役を演じた田中がお祝いに駆けつけた。田中は「芽郁ちゃんが主演女優賞をいただいたという話を聞いて、すごく嬉しかったです。やった! と思いましたし、やったな、とちょっと思いました。それはなぜかと言うか。僕が共演して撮影した時に、すごい人を見てるんじゃないか、すごい現場に立ち会えてるんじゃないかなという感覚がありまして、そんな彼女が主演女優賞を取ってくださったので、やっぱり特別だったんだな」と確信を深めた様子。永野は田中の言葉に涙を流し、田中は「今回芽郁ちゃんが主演女優賞をいただいたという話を聞いて嬉しかったし。やっぱりなんだと思いました。芽郁ちゃんを評価してくださってありがとうございます。僕も皆さんと同じで今後のいろんな芽郁ちゃんに期待しているので、これからもガシガシ働いてください」とメッセージを贈った。永野は「父親が来てくれて、感動して泣きました」と笑顔を見せ、「事務所に入った頃は、自分が映画で賞をいただけるような人間になると思わなくて。はたしていつまで私はこの仕事を続けられるのだろうと思ったんですけど、これから『職業何してるの?』と聞かれたら、『女優さんやってます』と言えるような、自分に自信をくれるような賞をいただけたことを本当に嬉しく思っています」と涙ながらにスピーチ。「これまで本当にたくさんの方にご迷惑をおかけしましたし、1人じゃ絶対ここまで来れなかったなって思います。これまで支えてくださった全ての方に感謝します。みなさん本当にありがとうございました」と頭を下げた。○第46回報知映画賞 受賞・登壇者一覧作品賞・邦画部門:『護られなかった者たちへ』アミューズ 筒井竜平、松竹 福島大輔作品賞・海外部門:『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』東宝東和 代表取締役社長 山崎敏 花束ゲスト:田中誠アニメ作品賞:『漁港の肉子ちゃん』渡辺歩監督、大竹しのぶ主演男優賞:木村拓哉(欠席)『マスカレード・ナイト』主演女優賞:永野芽郁『地獄の花園』『そして、バトンは渡された』 花束ゲスト:田中圭助演男優賞:鈴木亮平 『孤狼の血 LEVEL2』 花束ゲスト:東映 紀伊宗之プロデューサー助演女優賞:寺島しのぶ 『ヤクザと家族 The Family』『キネマの神様』『空白』 花束ゲスト:寺嶋眞秀監督賞:前田哲『そして、バトンは渡された』『老後の資金がありません!』花束ゲスト:市村正親新人賞:片山友希 『茜色に焼かれる』サプライズゲスト:立川志の輔新人賞:Fukase『キャラクター』サプライズゲスト:中村獅童新人賞:堀貴秀監督 『JUNK』 花束ゲスト:ギャガ 代表取締役 社長 CEO 依田巽特別賞:岡田裕介(代理受賞者 高木美也子)
2021年12月16日米女性映画批評家サークル賞が発表された。女性についてのベスト映画に輝いたのは、レベッカ・ホールの監督デビュー作『PASSING/白い黒人』。女性によるベスト映画は、ジェーン・カンピオン監督の『パワー・オブ・ザ・ドッグ』。今作は脚本賞も獲得している。主演女優賞は『スペンサー』のクリステン・スチュワート、主演男優賞は『ドリームプラン』のウィル・スミス。女性による外国語映画賞は『Titane』、女性アニメキャラクター賞は『ミラベルと魔法だらけの家』のミラベル。性の平等賞は『ドリームプラン』だった。文=猿渡由紀
2021年12月15日クリティックス・チョイス・アワード(旧・放送映画批評家賞)のノミネーションが発表された。最多ノミネートを果たしたのは、『ベルファスト』と『ウエスト・サイド・ストーリー』で、ともに11部門。作品部門には、この2本のほかに『コーダあいのうた』『ドント・ルック・アップ』『DUNE/デューン 砂の惑星』『ドリームプラン』『Licorice Pizza』『ナイトメア・アリー』『パワー・オブ・ザ・ドッグ』『Tick, Tick…BOOM!』が入った。主演男優部門の候補はニコラス・ケイジ(『Pig』)、ベネディクト・カンバーバッチ(『パワー・オブ・ザ・ドッグ』)、ピーター・ディンクレイジ(『シラノ』)、アンドリュー・ガーフィールド(『Tick, Tick…BOOM! 』)、ウィル・スミス(『ドリームプラン』)、デンゼル・ワシントン(『The Tragedy of Macbeth』)。主演女優部門の候補はジェシカ・チャステイン(『The Eyes of Tammy Faye』)、オリヴィア・コールマン(『ロスト・ドーター』)、レディ・ガガ(『ハウス・オブ・グッチ』)、アラナ・ハイム(『Licorice Pizza』)、ニコール・キッドマン(『愛すべき夫妻の秘密』)、クリステン・スチュワート(『Spencer』)。助演男優部門の候補はジェイミー・ドーナン(『ベルファスト』)、シアラン・ヒンズ(『ベルファスト』)、トロイ・コッツァー(『コーダ〜』)、ジャレド・レト(『ハウス・オブ・グッチ』、J・K・シモンズ(『愛すべき夫妻の秘密』)、コディ・スミット=マクフィー(『パワー・オブ・ザ・ドッグ』)。助演女優部門の候補はカトリーナ・バルフ(『ベルファスト』)、アリアナ・デボース(『ウエスト・サイド・ストーリー』)、アン・ダウド(『Mass』)、キルステン・ダンスト(『パワー・オブ・ザ・ドッグ』)、アーンジャニュー・エリス(『ドリームプラン』)、リタ・モレノ(『ウエスト・サイド・ストーリー』)。監督部門の候補はポール・トーマス・アンダーソン(『Licorice Pizza』)、ケネス・ブラナー(『ベルファスト』)、ジェーン・カンピオン(『パワー・オブ・ザ・ドッグ』)、ギレルモ・デル・トロ(『ナイトメア・アリー』)、スティーブン・スピルバーグ(『ウエスト・サイド・ストーリー』)、ドゥニ・ヴィルヌーヴ(『DUNE〜』)だった。授賞式は1月9日、ロサンゼルスのフェアモント・センチュリープラザホテルにて行われる。文=猿渡由紀『ウエスト・サイド・ストーリー』日本公開日:2022年2月11日(金)
2021年12月14日第79回ゴールデングローブ賞のノミネーションが発表された。日本からは外国語映画賞に『ドライブ・マイ・カー』(濱口竜介監督)が堂々ノミネート。同作はすでにボストン映画批評家協会賞の作品賞、監督賞、男優賞(西島秀俊)、脚本賞やニューヨーク映画批評家協会賞の作品賞など、数々の賞を受賞し、世界で高い評価を得ている。テレビ部門では、今年最も話題になったといっても過言ではないNetflix大ヒット作「イカゲーム」が作品賞の候補に選ばれた。受賞者・受賞作品は2022年1月9日に開催される授賞式で発表される。■映画部門作品賞(ドラマ部門)『ベルファスト』『Coda コーダ あいのうた』『DUNE/デューン 砂の惑星』『ドリームプラン』『パワー・オブ・ザ・ドッグ』作品賞(ミュージカル・ドラマ部門)『シラノ』『ドント・ルック・アップ』『Licorice Pizza』『tick, tick... Boom! チック、チック…ブーン!』『ウエスト・サイド・ストーリー』外国語映画賞『Compartment No. 6』(フィンランド、ドイツ、ロシア)『ドライブ・マイ・カー』(日本)『Hand of God -神の手が触れた日-』(イタリア)『A Hero』(フランス、イラン)『Parallel Mothers』(スペイン)監督賞ケネス・ブラナー『ベルファスト』ジェーン・カンピオン『パワー・オブ・ザ・ドッグ』マギー・ギレンホール『ロスト・ドーター』スティーヴン・スピルバーグ『ウエスト・サイド・ストーリー』ドゥニ・ヴィルヌーヴ『DUNE/デューン 砂の惑星』脚本賞『Licorice Pizza』『ベルファスト』『パワー・オブ・ザ・ドッグ』『ドント・ルック・アップ』『Being the Ricardos』主演女優賞(ドラマ部門)ジェシカ・チャステイン『タミー・フェイの瞳』オリヴィア・コールマン 『ロスト・ドーター』ニコール・キッドマン 『Being the Ricardos』レディー・ガガ 『ハウス・オブ・グッチ』クリステン・スチュワート 『スペンサー』主演男優賞(ドラマ部門)マハーシャラ・アリ 『スワン・ソング』ハビエル・バルデム 『Being the Ricardos』ベネディクト・カンバーバッチ 『パワー・オブ・ザ・ドッグ』ウィル・スミス 『ドリームプラン』デンゼル・ワシントン『マクベス』主演女優賞(ミュージカル・コメディ部門)マリオン・コティヤール 『アネット』アラナ・ハイム 『Licorice Pizza』ジェニファー・ローレンス 『ドント・ルック・アップ』エマ・ストーン『クルエラ』レイチェル・ゼグラー 『ウエスト・サイド・ストーリー』主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門)レオナルド・ディカプリオ 『ドント・ルック・アップ』ピーター・ディンクレイジ 『シラノ』アンドリュー・ガーフィールド 『tick, tick... Boom! チック、チック…ブーン!』クーパー・ホフマン 『Licorice Pizza』アンソニー・ラモス 『イン・ザ・ハイツ』助演女優賞カトリーナ・バルフ 『ベルファスト』アリアナ・デボーズ 『ウエスト・サイド・ストーリー』キルスティン・ダンスト 『パワー・オブ・ザ・ドッグ』アーンジャニュー・エリス 『ドリームプラン』ルース・ネッガ 『PASSING -白い黒人-』助演男優賞ベン・アフレック『The Tender Bar』ジェイミー・ドーナン『ベルファスト』キアラン・ハインズ『ベルファスト』トロイ・コッツァー『Coda コーダ あいのうた』コディ・スミット=マクフィー『パワー・オブ・ザ・ドッグ』アニメ映画賞『ミラベルと魔法だらけの家』『Flee』『あの夏のルカ』『My Sunny Maad』『ラーヤと龍の王国』■テレビ部門作品賞(ミュージカル・コメディ部門)「THE GREAT ~エカチェリーナの時々真実の物語~」「Hacks」「マーダーズ・イン・ビルディング」「Reservation Dogs」「テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく」作品賞(ドラマ部門)「ザ・モーニングショー」「POSE/ポーズ」「イカゲーム」「キング・オブ・メディア」「Lupin/ルパン」男優賞(ドラマ部門)ブライアン・コックス「キング・オブ・メディア」イ・ジョンジェ「イカゲーム」ビリー・ポーター「POSE/ポーズ」ジェレミー・ストロング「キング・オブ・メディア」オマール・シー 「Lupin/ルパン」女優賞(ドラマ部門)ウゾ・アデュバ「イン・トリートメント/セラピスト ブルック・テイラー」ジェニファー・アニストン「ザ・モーニングショー」クリスティーン・バランスキー「The Good Fight/ザ・グッド・ファイト」エリザベス・モス「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」ミカエラ・ハエ・ロドリゲス「POSE/ポーズ」男優賞(ミュージカル・コメディ部門)アンソニー・アンダーソン「ブラッキッシュ」ニコラス・ホルト「THE GREAT ~エカチェリーナの時々真実の物語~」スティーヴ・マーティン「マーダーズ・イン・ビルディング」マーティン・ショート「マーダーズ・イン・ビルディング」ジェイソン・サダイキス「テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく」女優賞(ミュージカル・コメディ部門)ハンナ・アインビンデル「Hacks」エル・ファニング「THE GREAT ~エカチェリーナの時々真実の物語~」イッサ・レイ「インセキュア」トレイシー・エリス・ロス「ブラッキッシュ」ジーン・スマート「Hacks」作品賞(ミニシリーズ・テレビ映画部門)「DOPESICK アメリカを蝕むオピオイド危機」「Impeachment」「メイドの手帖」「メア・オブ・イーストタウン~ある殺人事件の真実」「地下鉄道~自由への旅路」男優賞(ミニシリーズ・テレビ映画部門)ポール・ベタニー「ワンダヴィジョン」オスカー・アイザック「ある結婚の風景」マイケル・キートン「DOPESICK アメリカを蝕むオピオイド危機」ユアン・マクレガー「HALSTON/ホルストン」タハール・ラヒム「ザ・サーペント」女優賞(ミニシリーズ・テレビ映画部門)ジェシカ・チャステイン「ある結婚の風景」シンシア・エリヴォ「ジーニアス:アレサ」エリザベス・オルセン「ワンダヴィジョン」マーガレット・クアリー「メイドの手帖」ケイト・ウィンスレット「メア・オブ・イーストタウン~ある殺人事件の真実」(Hiromi Kaku)■関連作品:ドライブ・マイ・カー 2021年8月20日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開(C)2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会
2021年12月14日伝説のジャズシンガー、ビリー・ホリデイとFBIの対決を描き、2020年度の映画賞を席巻、アカデミー賞ノミネートも果たした映画『The United States vs. Billie Holiday』(原題)が邦題『ザ・ユナイテッド・ステイツvs.ビリー・ホリデイ』として日本劇場公開決定。予告映像&ポスタービジュアルが解禁された。地上にひとつしかないと称えられた歌声で、人種や身分の違いを超えて当時の人々を魅了し、没後60年以上経っても、その強烈なカリスマ性が現代のアーティストたちに影響を与え続けているビリー・ホリデイ。そんな彼女は、長きに渡り執拗にFBIに追い続けられた。ターゲットとなった理由は、彼女の大ヒット曲で人種差別を告発する楽曲「奇妙な果実」を歌い続けたから。ビリーは披露したら逮捕すると脅されながらも、「この歌だけは捨てない」と真っ向からはねのけてステージに立ち続けたーー。そんな彼女の短くも壮絶な人生をFBIとの対決に焦点を当てて描くのは、『大統領の執事の涙』のリー・ダニエルズ監督。長編2作目『プレシャス』でアカデミー賞2部門受賞4部門ノミネートを果たし、海外ドラマ「Empire 成功の代償」などを手がけ、社会派の深淵なテーマをエンターテイメントに昇華する手腕が称えられている。リー・ダニエルズ監督主演には、映画初出演ながら、そのズバ抜けた歌唱力で名曲の数々をビリーが憑依したかのように歌い上げ、彼女のパワフルな生き様を体現した演技で賞レースを席巻したグラミー賞ノミネート歌手のアンドラ・デイ。「プラダ(PRADA)」とコラボレーションして手掛けられた華やかな衣装も必見となっている。本国アメリカでは多くの観客から大絶賛され、11月24日(現地時間)に発表されたグラミー賞でも「最優秀映像作品コンピレーションサントラ部門」にノミネート。さらに先日公開された韓国では、「BTS」Vからの推薦も寄せられ、注目されている。アンドラ・デイ解禁となった予告映像では、1940年代のアメリカ、華やかな衣装を身に纏い、最高のステージパフォーマンスを披露し客席を魅了するビリー・ホリデイ(アンドラ・デイ)の姿を映し出す。しかし、FBI麻薬取締局のアンスリンガー(ギャレット・ヘドランド)は、ビリーの歌う「奇妙な果実」を「歌で黒人リンチを告発している」と危険視。ビリーの夫やマネージャーからは「奇妙な果実」は歌うなと忠告されるも、「絶対に歌う」と力強く言い放つビリー。やがてFBIはビリーを逮捕するため、黒人捜査官ジミー・フレッチャー(トレヴァンテ・ローズ)のおとり捜査を仕込む。だが、強い信念と圧巻のステージで人々を魅了し、逆境に立てばたつほど輝きを増すビリーにジミーも心酔し始めるように。何としてでもビリーを抑えたいFBIは、さらなる罠を仕掛けるのだがーー。公民権運動の音楽的出発点だったといわれる、「奇妙な果実」の圧巻のステージパフォーマンスにも注目。今回、そんなビリーの信念がステージマイクから伝わってくるかのように、まっすぐにこちらを見つめ、彼女のトレードマークだったくちなしの花を挿したアンドラ・デイのインパクトのある表情を全面に押し出したポスターも解禁された。『ザ・ユナイテッド・ステイツvs.ビリー・ホリデイ』は2022年2月11日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2021年12月08日2019年に公開され、第91回アカデミー賞長編アニメーション賞、第46回アニー賞最多7部門を受賞した映画『スパイダーマン:スパイダーバース』。この度、その続編が『SPIDER-MAN:ACROSS THE SPIDER-VERSE(PART ONE)』<スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース (パート1)>という原題で2022年に劇場公開することが決定。初映像と場面写真が世界一斉解禁された。『スパイダーマン:スパイダーバース』は、主人公のマイルス・モラレスのもとにマルチバースから様々なスパイダーマンが集結したアニメーション映画。『スパイダーマン』映画シリーズにおいて初の快挙となるアカデミー賞ほか、各映画賞を席巻。コミックスをそのままアニメーションにしたような革新的映像が好評価を受けた。今回、世界一斉解禁された初映像は、現地時間12月4日に開催されたブラジルコミコンでお披露目されたもの。タイトルにPART1(パート1)とあるように、PART2(パート2)が現在製作されていることも、脚本・製作を務めるフィル・ロード&クリストファー・ミラーから発表された。映像は「ユニバースは、数多く存在する…」の言葉に続いて、マイルス・モラレスのもとに別のユニバースからグウェンが登場し、『スパイダーマン:スパイダーバース』で活躍した2人が再会を果たすシーンから始まる。そして映像後半では、マイルスがユニバース間を移動しながら、謎のスパイダーマンと戦うアクロバティックなシーンが!彼は、前作のポストクレジットに登場したスパイダーマン2099なのか?早くも憶測を呼ぶ映像となっている。『SPIDER-MAN: ACROSS THE SPIDER-VERSE (PART ONE)』(原題)は2022年、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:スパイダーマン:スパイダーバース 2019年3月8日より全国にて公開
2021年12月05日ナショナル・ボード・オブ・レビューが、今年の最優秀映画に『Licorice Pizza』を選出した。今作では、ほかにポール・トーマス・アンダーソンが監督賞、主演のアラナ・ハイムとクーパー・ホフマンがブレイクスルー・パフォーマンス賞を受賞している。主演男優賞は『ドリームプラン』のウィル・スミス。この映画でスミスの妻役を演じたアーンジャニュー・エリスは助演女優賞を受賞。主演女優賞は『ウエスト・サイド・ストーリー』のレイチェル・ぜグラー、助演男優賞は『Belfast』のシアラン・ヒンズ。脚本賞は『A Hero』アスガー・ファルハディ、外国語映画賞も同作品。脚色賞は『The Tragedy of Macbeth』のジョエル・コーエン、アニメーション賞は『ミラベルと魔法だらけの家』だった。また、今年のトップ作品には、『Belfast』『ドント・ルック・アップ』『DUNE/デューン 砂の惑星』『ドリームプラン』『最後の決闘裁判』『ナイトメア・アリー』『Red Rocket』『The Tragedy of Macbeth』『ウエスト・サイド・ストーリー』が選ばれた。このアワードシーズンで有力とされる『パワー・オブ・ザ・ドッグ』や、先日ゴッサム賞を4部門で受賞したばかりの『The Last Daughter』は、まったく入らなかった。文=猿渡由紀
2021年12月03日11日にベルリンで開催される予定だったヨーロッパ映画賞授賞式が、急遽、ヴァーチャルに変更されることになった。ドイツでコロナの感染が再拡大していることを受けての対処。当初の予定では、候補者に絞った参加者を会場に集め、小規模に実施されることになっていたが、すべてデジタルとなる。この決定が、2月に予定されるベルリン映画祭にどのような影響を与えるのかも注目される。ヨーロッパ映画賞の今年の作品部門候補は、『ファーザー』(イギリス)、『The Hand of God』(イタリア)、『Titane』(フランス)、『Compartment No. 6』(フィンランド、ロシア、ドイツ、エストニア)、『Quo Vadis, Aida?』(ボスニア・ヘルツェゴビナ、オーストリア、オランダ、フランス、ノルウェー、トルコ、ポーランド、ドイツ、ルーマニア)。文=猿渡由紀
2021年12月02日国内映画賞レースの先陣を切る「第46回報知映画賞」の各賞が決定。作品賞・邦画部門は『護られなかった者たちへ』が受賞、主演男優賞は『マスカレード・ナイト』で破天荒な刑事を演じた木村拓哉が初受賞。また、『地獄の花園』『そして、バトンは渡された』と振り幅のある演技を見せた永野芽郁が主演女優賞に選ばれた。『護られなかった者たちへ』監督賞は、『そして、バトンは渡された』と『老後の資金がありません!』の前田哲監督が受賞。『老後の資金がありません!』新人賞には、菅田将暉主演『キャラクター』で連続殺人犯を演じ切った「SEKAI NO OWARI」のFukaseと、尾野真千子主演『茜色に焼かれる』で存在感を見せた片山友希。『キャラクター』また、独学で7年間かけてSFストップモーションアニメを完成させ、世界の映画賞で称賛された『JUNK HEADジャンク・ヘッド』の堀貴秀監督も選出。作品賞・洋画部門は、ダニエル・クレイグ最後のジェームズ・ボンド役となった『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』が受賞した。『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』◆第46回報知映画賞各賞作品賞・邦画『護られなかった者たちへ』監督賞前田哲『そして、バトンは渡された』『老後の資金がありません!』主演男優賞木村拓哉『マスカレード・ナイト』主演女優賞永野芽郁『地獄の花園』『そして、バトンは渡された』助演男優賞鈴木亮平『孤狼の血 LEVEL2』助演女優賞寺島しのぶ『ヤクザと家族 The Family』『キネマの神様』『空白』新人賞Fukase 『キャラクター』/片山友希『茜色に焼かれる』/堀貴秀監督『JUNK HEADジャンク・ヘッド』作品賞・海外部門『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』アニメ作品賞『漁港の肉子ちゃん』特別賞岡田裕介さん(元東映株式会社代表取締役グループ会長)(text:cinemacafe.net)■関連作品:老後の資金がありません! 2021年10月30日より全国にて公開©2020映画『老後の資金がありません!』製作委員会護られなかった者たちへ 2021年10月1日より全国にて公開©2021映画「護られなかった者たちへ」製作委員会ヤクザと家族 The Family 2021年1月29日より全国にて公開©2021『ヤクザと家族 The Family』製作委員会マスカレード・ナイト 2021年9月17日より全国東宝系にて公開©2021東野圭吾/集英社・映画「マスカレード・ナイト」製作委員会孤狼の血 LEVEL2 2021年8月20日より全国にて公開©2021「孤狼の血 LEVEL2」製作委員会キャラクター 2021年6月11日より公開©2021 映画「キャラクター」製作委員会地獄の花園 2021年5月21日より全国にて公開©2021『地獄の花園』製作委員会そして、バトンは渡された 2021年10月29日より全国にて公開©2021 映画「そして、バトンは渡された」製作委員会
2021年12月01日明石家さんまが企画・プロデュースした劇場アニメ映画『漁港の肉子ちゃん』が、第46回報知映画賞 アニメ作品賞を受賞したことが1日、発表された。さんまが直木賞作家・西加奈子氏の小説に惚れ込み企画・プロデュースした本作は、漁港の船に住む訳あり母娘・肉子ちゃんとキクコが紡ぐハートフルコメディ。『ドラえもんのび太の恐竜2006』(06)、『海獣の子供』(19)の渡辺歩氏が監督を務め、STUDIO4℃がアニメーション制作を手がけた。また、肉子ちゃんの声を大竹しのぶ、娘・キクコの声を声優初挑戦のCocomiが演じた。このたび、本作が第46回報知映画賞 アニメ作品賞を受賞。『えんとつ町のプペル』『シン・エヴァンゲリオン 劇場版』『竜とそばかすの姫』他、11作品がノミネートされた中での受賞となった。今回の受賞を受けて、明石家さんま、渡辺歩監督がコメントを寄せた。○■明石家さんまこの受賞は、完全にスタジオ4℃さん、渡辺監督の力です。アシストしただけで、もう俺の物じゃないんで。有難いことです。憧れていた報知映画賞、どうしても欲しかったので、頑張った甲斐がありました。今日から報知新聞取るようにします。○■渡辺歩監督この映画を作れてよかった。報知映画賞アニメ作品賞受賞の報を受け最初にそう思いました。数あるタイトルの中から本作を見つけて下さり、審査いただけた事に感動しております。思えば本作はとある親子のささやかな生活をささやかに描く本当にささやかな物語でして、ややもするとアニメ映画になりにくいものかもしれません。「ターゲットとかそう言うのはええねん。作る側が面白いと思う事が大切」そう言ったプロデューサーは実は誰よりも時代を見据え、それを大づかみにした上で自身のフィルターを通しプライドをかけて全力でお客さんを喜ばせる。シンプルに見えて、実は奥深い。奥深く見えて、実はシンプル。「アニメ化」のアイデアは流行への安易な迎合でなく、深く鋭い表現者の嗅覚なのだとプロジェクトが動き出してすぐに気付かされました。はたして完成した映画はその期待に応え得ているのだろうか…?はたまた観客にとって優しい映画となれたろうか?心温まると感じてもらえたろうか?心のおもむくままに笑ったり涙してもらえただろうか?私たち送り出す側ができるのは心を込めて作ることだけで、その答えを持ってはいないのです。この受賞は大切な答えのひとつです。私たちスタッフにとってこの上ない喜びです。このささやかな映画を作れて本当に本当に良かったです!ありがとうございました!(C)西加奈子/幻冬舎 (C)2021「漁港の肉子ちゃん」製作委員会
2021年12月01日西島秀俊を主演に迎え、三浦透子、霧島れいか、岡田将生らを迎えて村上春樹の短編を映画化した濱口竜介監督『ドライブ・マイ・カー』が、全米映画賞シーズンの皮切りとなる第31回ゴッサム・インディペンデント映画賞にて最優秀国際映画賞を受賞した。ゴッサム・インディペンデント映画賞(通称「ゴッサム賞」)は、米独立系映画の製作に携わる人々を支援するインディペンデント・フィルムメーカー・プロジェクト(IFP)主催の映画賞。日本時間11月30日、ジョナサン・レイモンド、ジミー・フェイルズ、カタリーナ・サンディノ・モレノ、エリザ・ヒットマン、オリオン・リーが審査員を務めるなか、アメリカ・ニューヨークで行われた授賞式へ濱口監督が参加し、「感動して、胸がいっぱいです」と喜びを語った。また本作は、既報通り第94回米国アカデミー賞国際長編映画賞部門日本代表となっており、世界中から大きな注目を集めている。11月24日より公開されたニューヨークで好スタートを切り、12月3日からはロサンゼルスでの公開も決定。今回のゴッサム・インディペンデント映画賞受賞でアカデミー賞への期待がさらに高まった。今年7月に第74回カンヌ国際映画祭で日本映画史上初となる脚本賞ほか全4冠を獲得した後も、トロント、サン・セバスチャン、ニューヨーク、ロンドン、釜山などの国際映画祭への出品が相次ぎ、ポン・ジュノ監督、アルノー・デプレシャン監督、アピチャッポン・ウィーラセクタン監督ら名匠たちからも絶賛を受けている本作。シカゴ国際映画祭(シルバー・ヒューゴ審査員賞、観客賞)、アジア太平洋映画賞(作品賞・脚本賞)、デンバー映画祭(最優秀作品賞[クシシュトフ・キエシロフスキ賞])と世界の映画祭での受賞を重ねている。日本でも公開されるや「大傑作!美しいラストシーンに涙がこぼれた」「今年No.1!」「時間を忘れて見入ってしまった」「観るたびに発見がある、3回見ても足りない!」など、SNSでは熱量のある口コミとリピーターたちの感想が溢れ、8月の劇場公開から約3か月、各地でロングラン上映が続いている。濱口竜介監督受賞コメント本当にありがとうございます。驚いています。この物語を与えてくれた村上春樹さんに感謝します。村上春樹さんの世界を表現するということが、自分にとって新たなチャレンジになりました。そして、今まで自分が描いたことがないような物語を描くことが出来たと思っています。今まさにニューヨークでもやっています。ぜひここにいる皆さんも見て頂けたら嬉しいです。その配給を可能にして私をここに呼んでくれたSideshowとJanus Filmsにも感謝します。そしてこの栄華を作らせてくれたプロデューサー達、素晴らしい演技を見せてくれた役者たち、役者たちの演技を最高の環境を作って助けてくれたスタッフ達にも感謝します。胸がいっぱいです。ありがとうございました。Thank you very much!!『ドライブ・マイ・カー』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ドライブ・マイ・カー 2021年8月20日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開(C)2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会
2021年11月30日映画『コーダ あいのうた』が公開。本作は第94回アカデミー賞にて、作品賞、脚色賞、助演男優賞の3部門で受賞を果たした。映画祭史上最⾼額で落札“爽快”な感動作映画『コーダ あいのうた』は、2021年に開催されたサンダンス映画祭で、アカデミー賞へつながるとの呼び声が⾼い観客賞をはじめ“史上最多”の4冠に輝いた作品。配給権の争奪戦が勃発し、映画祭史上最⾼額となる約26億円で落札された。第94回アカデミー賞で作品賞、脚色賞、助演男優賞を受賞また、その期待を裏切らず、世界の名立たる映画祭の賞レースを席巻。第94回アカデミー賞では、作品賞、脚色賞、助演男優賞(トロイ・コッツァー)の3部門にノミネートされ、全部門で受賞。耳の聞こえない父親を演じたトロイ・コッツァーは、実際に耳が不自由な俳優で、ろう者の男優が受賞するのはアカデミー賞史上初となる。また、第79回ゴールデン・グローブ賞では作品賞(ドラマ部門)、助演男優賞にノミネートされた。“⼀⼈だけ”健聴者の少⼥は「歌うこと」を夢見た物語の主人公は、家族の中で⼀⼈だけ“健聴者”である少⼥・ルビー。抱き合い⽀え合っていた家族の関係が、ルビーの「歌う」という夢をきっかけに動き始めるが...。それぞれの道を歩き始めることで、さらに⼼の絆を強くする家族の姿を描く。予告動画は、⽿が聞こえない漁師であるルビーの⽗が、漁業組合の横暴な決定に対し⼿話で⻭向い、彼⼥がそれを通訳で応戦する“家族のチームプレイ”シーンからスタート。その後に続くのは、4⼈家族の中で唯⼀の健聴者として⽣まれたルビーが、家族で助け合いながら漁業に励む⽇常⾵景だ。しかし、ある⽇、ルビーが学校の合唱部に⼊ったことをきっかけに、それまで家族が知る由もなかった歌の才能を⾒出され、名⾨“バークリー⾳楽⼤学”の受験を勧められるまでになる。だが、ルビーの歌声を聞くことのできない両親は娘の才能を信じる事が出来ず、家業の⽅が⼤事だと⼤反対。しかも、健聴者であるルビーが⼀緒にいなかったことが原因で海上でのトラブルに巻き込まれてしまうという事件も発⽣し、悩んだルビーは夢よりも家族の助けを続けることを選ぶと決めるがー。⽿の聞こえない家族に⾃分の歌を届けるため、ルビーが⼿話とともにジョニ・ミッチェルの名曲「⻘春の光と影(Both Sides Now)」を歌いあげるシーンにも注目だ。主人公にエミリア・ジョーンズ主人公・ルビーを演じるのは、TVシリーズ「ロック&キー」で“NEXT エマ・ワトソン”と話題を呼んだエミリア・ジョーンズ。共演は、『シング・ストリート 未来へのうた』のフェルディア・ウォルシュ=ピーロ。ルビーの家族を演じるのは、『愛は静けさの中に』のオスカー⼥優マーリー・マトリンなど、全員が実際に⽿の聞こえない俳優たちだ。監督は『タルーラ 〜彼⼥たちの事情〜』のシアン・ヘダーが務めた。"コーダ”の意味とは?タイトルの“コーダ(CODA)”は、Children of Deaf Adults=“⽿の聴こえない両親に育てられた⼦ども”という意味。⾳楽⽤語としては、楽曲や楽章の締めを表す=新たな章の始まりという意味も持つ。また、映画『コーダ あいのうた』は、⽇本でも2015年に公開されたフランス映画『エール!』のハリウッド版リメイクでもある。【詳細】映画『コーダ あいのうた』公開日:2022年1月21日(金)TOHO シネマズ日比谷ほか監督・脚本:シアン・ヘダー出演:エミリア・ジョーンズ、フェルディア・ウォルシュ=ピーロ、マーリー・マトリン原題:CODA|2021年|アメリカ|カラー|ビスタ|5.1chデジタル|112分|字幕翻訳:古⽥由紀⼦|PG12
2021年11月29日第13回TAMA映画賞 授賞式が21日に東京・府中の森芸術劇場 どりーむホールで行われ、受賞者である岨手由貴子監督、土井裕泰監督、横浜聡子監督、駒井蓮、役所広司、菅田将暉、尾野真千子、有村架純 、藤元明緒監督、松本壮史監督、藤原季節、金子大地、伊藤万理華が登場した。また『ドライブ・マイ・カー』濱口竜介監督、三浦透子は欠席し、山本晃久プロデューサーが代わりに登壇した。同映画賞は、多摩市及び、近郊の市民からなる実行委員が「明日への元気を与えてくれる・夢をみせてくれる活力溢れる"いきのいい"作品・監督・俳優を、映画ファンの立場から感謝をこめて表彰」するもの。最優秀新進男優賞に輝いた藤原季節は、「真面目に生きていきます。僕が真面目じゃないから言えることで、これまで沢山の人を傷つけて生きてきたので」と印象に残るスピーチ。また最優秀女優賞の尾野は「このような賞をいただけて本当に嬉しく思っております。少しずつですが、女優として皆様に認めていただいてるのかなと、これからも頑張らなければいけないなという気持ちにさせていただきました。これからももっともっと心に響く作品に出会っていけたらと思っています」と謙虚に挨拶する。映画『茜色に焼かれる』に主演した尾野は同作の印象的なシーンとして「これから頑張っていける、第2の人生を輝いていけると思ったときに彼氏から裏切られるんですよね。本当に腹が立って腹が立って、役としてではなく話自体に腹が立ってしまって、戻って来れなかったんですよ。大変でした」と振り返る。「どん底に落ちて泣き崩れてしまって、現場を止めてしまって監督にお時間くださいと久しぶりに言わせていただいて、なんとか3分くらいで戻って来れて」と話すと、その早さに会場からも笑いが起こる。尾野は「切り替え早いので」と微笑んでいた。最優秀男優賞の役所は主演映画『すばらしき世界』について「すばらしいスタッフ、キャスト、とてもいいチームでした。おかげでこんなすばらしい賞をいただきました」と感謝し、「細田監督のアニメーション(『竜とそばかすの姫』)と『バイプレイヤーズ』の役所広司役も後押ししてくれたんだと思います。映画を見てくれた方々のおかげでこんなにいい賞をいただけたことに感謝しています」と喜ぶ。コロナ禍でダメージを受けた映画界だが、役所は「今年の仕事は全部、去年中止になった作品の消化で、今も撮影中ですけど、それが終わると延期になったものが終了する。1年半も延びてくるとスタッフも変わりますし、映画を志したたくさんのスタッフ、俳優さんたちもコロナ禍で夢を諦めなければいけないという話を聞きました」と状況を語る。「やっと動き出したので、非常に不自由な撮影ですけど、皆が帰ってこれるように頑張りたいと思います」と今後への思いを表した。■最優秀作品賞『ドライブ・マイ・カー』(濱口竜介監督、及びスタッフ・キャスト一同)『あのこは貴族』(岨手由貴子監督、及びスタッフ・キャスト一同)■特別賞土井裕泰 監督・坂元裕二氏、及びスタッフ・キャスト一同 (『花束みたいな恋をした』)横浜聡子監督、及びスタッフ・キャスト一同 (『いとみち』)■最優秀男優賞役所広司 (『すばらしき世界』『バイプレイヤーズ~もしも 100 人の名脇役が映画を作ったら~』『竜とそばかすの姫』)菅田将暉 (『花束みたいな恋をした』『キャラクター』『キネマの神様』『浅田家!』)■最優秀女優賞尾野真千子 (『茜色に焼かれる』『明日の食卓』『ヤクザと家族 The Family』『心の傷を癒すということ 劇場版』)有村架純 (『花束みたいな恋をした』『映画 太陽の子』『るろうに剣心 最終章 The Beginning』ほか)■最優秀新進監督賞藤元明緒監督 (『海辺の彼女たち』)松本壮史監督 (『サマーフィルムにのって』『青葉家のテーブル』)■最優秀新進男優賞藤原季節 (『のさりの島』『佐々木、イン、マイマイン』『空白』『くれなずめ』『明日の食卓』)金子大地 (『サマーフィルムにのって』『猿楽町で会いましょう』『先生、私の隣に座っていただけませんか?』ほか)■最優秀新進女優賞三浦透子 (『ドライブ・マイ・カー』『椿の庭』『おらおらでひとりいぐも』『アイヌモシリ』)伊藤万理華 (『サマーフィルムにのって』『息をするように』)
2021年11月22日ベトナム人女性労働者たちの過酷な現実と闘う姿を描いた『海辺の彼女たち』。第13回TAMA映画賞・最優秀新進監督賞を受賞した藤元明緒監督が、日本インディペンデント映画の先駆者の名を冠した新藤兼人賞・金賞を受賞することが分かった。2021年5月1日よりポレポレ東中野にて公開後、3か月のロングラン上映。現在まで延べ全国60館にて順次上映が続いている本作。長編第2作目となる藤元監督は、在日外国人労働者や移民に目を向け作品を作り国際的な評価を得ている。「新藤兼人賞」は、日本映画の独立プロによって組織される日本映画製作者協会に所属するプロデューサーたちが「この監督と組んで仕事をしてみたい」「今後この監督に映画を作らせてみたい」という観点から、その年の最もすぐれた新人監督を選ぶ映画賞。第26回を迎えた2021年度は、160作品が選考対象となった。授賞式は12月3日(金)に行われる。藤元明緒監督コメント受賞の知らせを聞いた時、全く期待をしていなかったので頭が真っ白になりました。審査していただいた現役のプロデューサーが通常業務の傍ら膨大な数の作品を鑑賞することは、作品づくりだけでも手が回らない僕にとって想像を絶します。その映画愛に溢れた行為のもと、この度の賞を贈っていただいたことに心から感謝を申し上げます。「映画を作りたい」と上京してちょうど10年。これまでの作品づくりを通して痛感するのは「映画監督」とは僕一人がなりたいと言ってなれるものではなく、スタッフ・キャスト、スポンサー、協力者、映画館、観客のみなさんから監督として認識されて初めてなれるものだということです。監督としてのアイデンティティを形成させてくれた全ての方々とこの喜びを共有できることを嬉しく思います。同時に、新藤兼人監督が紡いでくれた大きな文脈からさらに、僕も次につなげなければと背筋が伸びる思いです。これからも藤元組をどうか宜しくお願いします。『海辺の彼女たち』は全国にて順次公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:海辺の彼女たち 2021年5月1日よりポレポレ東中野ほか全国にて順次公開©2020 E.x.N K.K. / ever rolling films
2021年11月22日女優の有村架純が21日、東京・府中の森芸術劇場 どりーむホールで行われた第13回TAMA映画賞 授賞式に登場した。同映画賞は、多摩市及び、近郊の市民からなる実行委員が「明日への元気を与えてくれる・夢をみせてくれる活力溢れる"いきのいい"作品・監督・俳優を、映画ファンの立場から感謝をこめて表彰」するもの。『花束みたいな恋をした』『映画 太陽の子』『るろうに剣心 最終章 The Beginning』などの作品で最優秀女優賞に輝いた有村。「この度はこのような素敵な賞をいただきまして、本当にありがとうございます。今日、この場に立てた喜びと『花束みたいな恋をした』がもたらしてくれた幸運を今、噛みしめています。キャスト、スタッフ、土井監督と皆がいてくれたから今日を迎えられているのだなと、心から感謝しております。そしてこの作品を観てくださった多くの皆さんへも感謝いたしております」とコメント。「これからも自分の好きなお芝居を続けていけるように、続けていける理由をしっかりと考えながら邁進していきたいと思います」と今後に対しても意気込んだ。同作で特別賞を受賞した土井裕泰監督、脚本の坂元裕二に対しては「おこがましいんですけど、心から信頼させていただいていて、その方々と共に時間を共有できるということがまず幸せでした。新しい出会いはもちろんなんですが、またいつかという期待と楽しみをもって自分は仕事をさせていただいているなと思うので、すっごく楽しかったです。また宝物の時間が増えたなと思います」と語る。今後の活動にもビジョンがあるそうだが、「具体的なビジョンというよりも漠然としたものなんですけど、演じる役の幅を増やしたいということだったり、自分の身近にいらっしゃる先輩方の背中を見続けているので、その方々に追いつけるようにしっかりと歩いて行きたいなと考えています」と明かす、「これからも自分ができるのはどういうことなのだろうかと考えながら、作品を愛して現場を愛して出会う方々を愛して、真心を持って誠実に向き合い続けていけたらと思います。現場がすごく大好きなので、その時間を大切に自分の中にしまいながら」と笑顔を見せた。■最優秀作品賞『ドライブ・マイ・カー』(濱口竜介監督、及びスタッフ・キャスト一同)『あのこは貴族』(岨手由貴子監督、及びスタッフ・キャスト一同)■特別賞土井裕泰 監督・坂元裕二氏、及びスタッフ・キャスト一同 (『花束みたいな恋をした』)横浜聡子監督、及びスタッフ・キャスト一同 (『いとみち』)■最優秀男優賞役所広司 (『すばらしき世界』『バイプレイヤーズ〜もしも 100 人の名脇役が映画を作ったら〜』『竜とそばかすの姫』)菅田将暉 (『花束みたいな恋をした』『キャラクター』『キネマの神様』『浅田家!』)■最優秀女優賞尾野真千子 (『茜色に焼かれる』『明日の食卓』『ヤクザと家族 The Family』『心の傷を癒すということ 劇場版』)有村架純 (『花束みたいな恋をした』『映画 太陽の子』『るろうに剣心 最終章 The Beginning』ほか)■最優秀新進監督賞藤元明緒監督 (『海辺の彼女たち』)松本壮史監督 (『サマーフィルムにのって』『青葉家のテーブル』)■最優秀新進男優賞藤原季節 (『のさりの島』『佐々木、イン、マイマイン』『空白』『くれなずめ』『明日の食卓』)金子大地 (『サマーフィルムにのって』『猿楽町で会いましょう』『先生、私の隣に座っていただけませんか?』ほか)■最優秀新進女優賞三浦透子 (『ドライブ・マイ・カー』『椿の庭』『おらおらでひとりいぐも』『アイヌモシリ』)伊藤万理華 (『サマーフィルムにのって』『息をするように』)
2021年11月21日俳優の伊藤万理華、金子大地らが21日、東京・府中の森芸術劇場 どりーむホールで行われた第13回TAMA映画賞 授賞式に登場した。同映画賞は、多摩市及び、近郊の市民からなる実行委員が「明日への元気を与えてくれる・夢をみせてくれる活力溢れる"いきのいい"作品・監督・俳優を、映画ファンの立場から感謝をこめて表彰」するもの。『サマーフィルムにのって』『息をするように』で最優秀新進女優賞を受賞した伊藤は「このような素晴らしい賞をいただいて、率直に感動しています」と感動を表す。「私が演じたハダシという役は、学生ですけど映画監督を目指していて、実際に『サマーフィルム』の中で『武士の青春』という作品を何とか撮り切ろうとしていて、コロナ禍もあって、ハダシにとっての『武士の青春』が、伊藤万理華にとっての『サマーフィルム』だったので、それを投影しながら、とにかく撮り切ろうと思って頑張っていました」と振り返った。さらに今後の抱負について、伊藤は「私は25歳なんですけど、それでも学生役をやったり、あんまり年齢や見た目にとらわれず色んな振り幅で、小学生からおばあちゃんまで演じられるようなことができたらいいなと思います」と意気込んだ。同じく同作に出演し最優秀新進男優賞に輝いた金子は「僕、映画賞をいただくのが初めてで、いつかこういう場に立ちたいと思ってたんですけど、まさかこんなに頭が真っ白になるとは思わなかったです」と苦笑。また最優秀新進監督賞に輝いた松本壮史監督は「ラストシーンの2人のカットを撮ったときに、僕はこのために生きていたんだと思いました」と2人の演技を絶賛する。「どうかスタッフ全員、俳優全員が健康でハラスメントもなく、楽しく刺激的な創作の現場に続けられることを祈っております。大事なのはここからと言われてるのだと思うので、これからも頑張って作っていきたいと思います」という松本監督のスピーチに、伊藤は「愛情に包まれていた現場だったと思います」と笑顔。松本監督は「ラストシーンが本当に2人のカットバックだけで30〜40秒続くんですけど、それぞれのワンカットの力強さだったり、そこに込めるいろんなものが僕の想像を遙かに超えるもので、すごい表現力だなと思います。こうなったらいいなとクランクイン前に思っていたものを遙かに超えるもので、2人の才能だと思っています」と惜しみない賛辞を贈った。■最優秀作品賞『ドライブ・マイ・カー』(濱口竜介監督、及びスタッフ・キャスト一同)『あのこは貴族』(岨手由貴子監督、及びスタッフ・キャスト一同)■特別賞土井裕泰 監督・坂元裕二氏、及びスタッフ・キャスト一同 (『花束みたいな恋をした』)横浜聡子監督、及びスタッフ・キャスト一同 (『いとみち』)■最優秀男優賞役所広司 (『すばらしき世界』『バイプレイヤーズ〜もしも 100 人の名脇役が映画を作ったら〜』『竜とそばかすの姫』)菅田将暉 (『花束みたいな恋をした』『キャラクター』『キネマの神様』『浅田家!』)■最優秀女優賞尾野真千子 (『茜色に焼かれる』『明日の食卓』『ヤクザと家族 The Family』『心の傷を癒すということ 劇場版』)有村架純 (『花束みたいな恋をした』『映画 太陽の子』『るろうに剣心 最終章 The Beginning』ほか)■最優秀新進監督賞藤元明緒監督 (『海辺の彼女たち』)松本壮史監督 (『サマーフィルムにのって』『青葉家のテーブル』)■最優秀新進男優賞藤原季節 (『のさりの島』『佐々木、イン、マイマイン』『空白』『くれなずめ』『明日の食卓』)金子大地 (『サマーフィルムにのって』『猿楽町で会いましょう』『先生、私の隣に座っていただけませんか?』ほか)■最優秀新進女優賞三浦透子 (『ドライブ・マイ・カー』『椿の庭』『おらおらでひとりいぐも』『アイヌモシリ』)伊藤万理華 (『サマーフィルムにのって』『息をするように』)
2021年11月21日映画ファンの祭典「第31回映画祭TAMA CINEMA FORUM」内にて「第13回TAMA映画賞授賞式」が11月21日(日)、府中の森芸術劇場 どりーむホールにて行われ、本年度、最も活力溢れる作品の監督及びスタッフ・キャストに対し表彰される「最優秀作品賞」に『ドライブ・マイ・カー』と『あのこは貴族』が選出され、監督とキャストが感激の声を寄せた。「TAMA映画賞」は2009年にスタートし、前年10月から当年9月に一般劇場で公開される作品及び監督・キャスト・スタッフを対象に、市民ボランティアの実行委員が選考。「明日への元気を与えてくれる・夢をみせてくれる活力溢れる<いきのいい>作品・監督・俳優」を、映画ファンの立場から感謝をこめて表彰する映画賞。『ドライブ・マイ・カー』は濱口竜介監督による1作。多言語の交錯する舞台劇と、喪失感を抱える人々の再生の物語。場内では、スケジュールの都合で出席できなかった濱口監督からのビデオメッセージが上映され、「スタッフ、キャスト一丸となって作った作品ですが、役者さんを見ていただきたいです。役者さん、それぞれ輝きを放っていると自信を持って言える作品になっています。本当にありがとうございます」と熱いコメントを寄せていた。同賞を受賞した『あのこは貴族』は、違う階層を生きるふたりの女性が、自らの手で人生を切り開いていくストーリーで、生きづらさを抱える人々の心を解放へと導いた。岨手由貴子監督は「ジェンダーの問題や東京と地方の格差の問題、いろいろなテーマが描かれてはいます。けど女性に向けた映画とは思っていなくて、ある世代の若者たちの青春譚と思って描いています。公開後に年齢問わず、男性にも響いたという声をたくさんいただけました」と明るい声で報告。そして、本年度最も飛躍した女優/俳優、もしくは顕著な活躍をした新人女優/俳優を表彰する最優秀新進女優賞ならびに最優秀新進男優賞は、三浦透子(『ドライブ・マイ・カー』『椿の庭』『おらおらでひとりいぐも』『アイヌモシリ』)、伊藤万理華(『サマーフィルムにのって』『息をするように』)、藤原季節(『のさりの島』『佐々木、イン、マイマイン』『空白』『くれなずめ』『明日の食卓』)、金子大地(『サマーフィルムにのって』『猿楽町で会いましょう』『先生、私の隣に座っていただけませんか?』ほか)の4名が受賞。『のさりの島』で犯罪に加担しながらも、やさしさをにじませる青年を演じた藤原さんは、「『のさり』とは幸運も不運も天からのめぐりである、と考える熊本地方の方言です。映画賞をいただけたことも、関わった人たちに出会えたことも『のさり』です」と、作品に並々ならぬ思いを寄せた。映画賞受賞自体が初めてと緊張気味な表情で登壇した金子さんは、「こんなに頭が真っ白になるとは思わなかったです…」と舞台上ではにかみながらも「素晴らしいキャスト、スタッフのおかげでこの賞をいただけたと思います。巡り合わせ、応援を大切に自分も貪欲に頑張りたいです」と今後の抱負を語っていた。『サマーフィルムにのって』で金子さんと共演した伊藤さんは、今後、取り組みたい役柄について「歳のふり幅が大きい役」と挙げた。「今25歳ですが、年齢や見た目に捉われず、小学生からおばあちゃんまで演じられるようなことができたら、と思います」と、伊藤さんは役者としてのさらなる成長を感じさせた。一方、三浦さんからは、「仕事を始めて約20年、関わることができた作品のひとつひとつが、今ここに私は導いてくれていると思っています。出会ってくださったすべての皆さんに感謝申し上げます」という真摯なビデオメッセージが届いた。そのほか、「最優秀新進監督賞」には藤元明緒監督、松本壮史監督、映画ファンを魅了した事象に対し表彰する「特別賞」には土井裕泰監督・坂元裕二、及びスタッフ・キャスト一同、横浜聡子監督、及びスタッフ・キャスト一同が受賞した。(cinamacafe.net)
2021年11月21日映画ファンの祭典「第31回映画祭TAMA CINEMA FORUM」内にて「第13回TAMA映画賞授賞式」が11月21日(日)、府中の森芸術劇場 どりーむホールにて行われ、映画『花束みたいな恋をした』で共演を果たした菅田将暉&有村架純が、揃って最優秀男優賞&最優秀女優賞を受賞し、喜びをかみしめた。「TAMA映画賞」は2009年にスタートし、前年10月から当年9月に一般劇場で公開される作品及び監督・キャスト・スタッフを対象に、市民ボランティアの実行委員が選考。「明日への元気を与えてくれる・夢をみせてくれる活力溢れる<いきのいい>作品・監督・俳優」を、映画ファンの立場から感謝をこめて表彰する映画賞。菅田さん&有村さんが受賞した最優秀男優賞&最優秀女優賞は、本年度最も心に残った男優・女優を表彰する賞。ふたりの受賞対象作『花束みたいな恋をした』では、菅田さんと有村さんは、好きな音楽や映画が一致しとんとん拍子に恋に落ちながらも、やがてすれ違ってしまうカップルの5年間をリアリティを持って演じた。菅田さんは「ずっとラブストーリーをやりたかった」という思いを抱えており、脚本を担当した坂元裕二に直談判していたと明かす。「ある授賞式の場でお会いしたとき、袖で坂本さんをつかまえて“ラブストーリーをやりたいです、書いてください”と。別の場所でも念押しして“どうなっています?”みたいな(笑)。それで書いてくださいました」と、うれしそうに微笑む。結果、仕上がった脚本については「あるあるの達人というか。共感を超えて俺だな、みたいな具体的なものがたくさん散りばめられていた。リアリティがあって、もはや演じなくてもいいくらい、目の前に情報を転がしてくれる脚本でした」と傑作だったと伝えた。共演した有村さんも、「おこがましいんですが、土井監督、坂本さんに対しては、本当に心から信頼していましたので、ともに時間を共有できて幸せでした。このお仕事をすると新しい出会いはもちろんですが、またいつか、という期待や楽しみも持ち仕事しています。すっごく楽しかったですし、また宝物の時間が増えました」と言い、菅田さん、登壇した土井監督と微笑み合っていた。そのほか菅田さんは『キャラクター』『キネマの神様』『浅田家!』、有村さんは『映画 太陽の子』『るろうに剣心 最終章 The Beginning』ほかも対象作となった。また、同賞には『すばらしき世界』『バイプレイヤーズ~もしも 100 人の名脇役が映画を作ったら~』『竜とそばかすの姫』で役所広司、『茜色に焼かれる』『明日の食卓』『ヤクザと家族 The Family』『心の傷を癒すということ 劇場版』で尾野真千子も受賞となった。(cinamacafe.net)■関連作品:花束みたいな恋をした 2021年1月29日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開©️2021『花束みたいな恋をした』製作委員会
2021年11月21日俳優の菅田将暉が21日、東京・府中の森芸術劇場で行われた第13回TAMA映画賞 授賞式に登場した。15日に女優の小松菜奈との結婚を報告した菅田は、結婚後初の公の場に。。『花束みたいな恋をした』『キネマの神様』の演技が評価され最優秀男優賞に輝き、長髪に個性派スーツで登場した。菅田は「『キネマの神様』で山田洋次監督のもと、自分も監督役を演じ、改めて映画に携わる人々へのリスペクトを感じ、自分がしている仕事を誇りに思いました」と振り返る。「その直後にコロナ禍になり、悲しいことがたくさんあって自分も外に出なくなり、できることを探して、それでも映画や音楽に癒やされて。皆さんが作品を作り続けけようと頑張ってくれて、いざ公開だとなっても8カ月くらい延期になったり、公開しても50%しか観客が入れられなくて。『花束みたいな恋をした』は緊急事態宣言のまっただ中だったので、『映画館に観に来てください』という言葉が1回も言えませんでした」と苦しい思いも。「自分の仕事と心底向き合った1年の末に、こんなに素晴らしい場所でみなさんに感謝を伝えられること、嬉しく思っています。本日はありがとうございました」と頭を下げた。また司会から「プライベートでもおめでたいニュースが……」と振られると、「ありがとうございます」と笑顔に。幅広い役を演じた1年について「本当に楽しかったですね。なんだかんだ映画の現場での悩みはすごく幸せな悩みごとで、演じた役も想像力をいっぱい使って体と頭が疲れて、充実した疲労感がありました」と満足げな様子。同映画賞では『花束みたいな恋をした』で共演した有村が最優秀女優賞、土井裕泰監督が特別賞を受賞しており、菅田は2人と微笑み合う。有村は同作について「5年間のお話でもあったので、それを1カ月半くらいで描いていく中で、菅田さんや土井監督、みんなでたいせつに紡いでいけたのかなと思います」と表し、土井監督も描かれていない時間を埋めるように2人が役を作っていたことを明かし「ずっと2人ででいたし、僕はそこに全く入らず、ただただそんな2人を見ていた」と語った。■最優秀作品賞『ドライブ・マイ・カー』(濱口竜介監督、及びスタッフ・キャスト一同)『あのこは貴族』(岨手由貴子監督、及びスタッフ・キャスト一同)■特別賞土井裕泰 監督・坂元裕二氏、及びスタッフ・キャスト一同 (『花束みたいな恋をした』)横浜聡子監督、及びスタッフ・キャスト一同 (『いとみち』)■最優秀男優賞役所広司 (『すばらしき世界』『バイプレイヤーズ〜もしも 100 人の名脇役が映画を作ったら〜』『竜とそばかすの姫』)菅田将暉 (『花束みたいな恋をした』『キャラクター』『キネマの神様』『浅田家!』)■最優秀女優賞尾野真千子 (『茜色に焼かれる』『明日の食卓』『ヤクザと家族 The Family』『心の傷を癒すということ 劇場版』)有村架純 (『花束みたいな恋をした』『映画 太陽の子』『るろうに剣心 最終章 The Beginning』ほか)■最優秀新進監督賞藤元明緒監督 (『海辺の彼女たち』)松本壮史監督 (『サマーフィルムにのって』『青葉家のテーブル』)■最優秀新進男優賞藤原季節 (『のさりの島』『佐々木、イン、マイマイン』『空白』『くれなずめ』『明日の食卓』)金子大地 (『サマーフィルムにのって』『猿楽町で会いましょう』『先生、私の隣に座っていただけませんか?』ほか)■最優秀新進女優賞三浦透子 (『ドライブ・マイ・カー』『椿の庭』『おらおらでひとりいぐも』『アイヌモシリ』)伊藤万理華 (『サマーフィルムにのって』『息をするように』)
2021年11月21日第93回アカデミー賞国際長編映画賞ノミネート、香港アカデミー賞8冠を獲得した『少年の君』がBlu-ray&DVD発売決定。同じくデレク・ツァン監督、主演チョウ・ドンユイコンビの『ソウルメイト/七月と安生』も同日リリースされる。壮絶ないじめ、苛烈な受験戦争、ストリートチルドレンなど過酷な社会問題を描いたサスペンスでありながら、主人公2人が魅せるピュアな魂の交錯が激しく胸を打つ『少年の君』は、本国ではほとんど宣伝が行われないまま公開されたにも関わらず、約250億円の興行収入を叩き出す大ヒット、青春映画ジャンルでは歴代1位の記録を樹立した。また、香港アカデミー賞ともいわれる香港電影金像奨では作品賞・監督賞・主演女優賞を含む8冠を達成したほか、これまで50以上の映画賞を獲得、さらに第93回アカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされるなど世界中から圧倒的称賛を浴びた。監督を務めたのは『インファナル・アフェア』シリーズへの出演で知られる俳優・監督のエリック・ツァンの息子で、デビュー作から高い評価を獲得してきた俊英デレク・ツァン。中国で「13億人の妹」の愛称で親しまれるチョウ・ドンユイと国民的アイドルにして本作で演技派俳優としての地位を確立したイー・ヤンチェンシーを主演に迎え、スリリングかつ繊細な美しき傑作を作り上げ、監督作として初めて日本での全国劇場公開もなされた。そして、デレク・ツァンの単独監督デビュー作にして、香港のアカデミー賞で12部門ノミネートほか圧倒的評価を受けた『ソウルメイト/七月と安生』Blu-ray&DVDも同時リリース。さらに、両作をセットにし、豪華特典も封入・収録される【豪華版Blu-ray BOX】もリリースされる。仕様・封入特典は三方背ケース&リーフレット、初回限定特典としてポストカード4枚セットが付属。映像特典には、メイキングや監督からのメッセージ映像、アートギャラリーなども収録される。『少年の君』『ソウルメイト/七月と安生』は2022年2月2日(水)よりBlu-ray&DVD発売。『少年の君』(C) 2019 Shooting Pictures Ltd., China (Shenzhen) Wit Media. Co., Ltd., Tianjin XIRON Entertainment Co., Ltd., We Pictures Ltd.,Kashi J.Q. Culture and Media Company Limited, The Alliance of Gods Pictures (Tianjin) Co., Ltd., Shanghai Alibaba Pictures Co.,Ltd., Tianjin Maoyan Weying Media Co., Ltd., Lianray Pictures, Local Entertainment, Yunyan Pictures, Beijing Jin Yi Jia Yi FilmDistribution Co., Ltd., Dadi Century (Beijing) Co., Ltd., Zhejiang Hengdian Films Co., Ltd., Fat Kids Production, Goodfellas PicturesLimited. ALL Rights reserved.(text:cinemacafe.net)■関連作品:少年の君 2021年7月16日より新宿武蔵野館、Bunkamuraル・シネマほか全国にて公開© 2019 Shooting Pictures Ltd., China (Shenzhen) Wit Media. Co., Ltd., Tianjin XIRON Entertainment Co., Ltd., We Pictures Ltd., Kashi J.Q. Culture and Media Company Limited, The Alliance of Gods Pictures (Tianjin) Co., Ltd., Shanghai Alibaba Pictures Co., Ltd., Tianjin Maoyan Weying Media Co., Ltd., Lianray Pictures, Local Entertainment, Yunyan Pictures, Beijing Jin Yi Jia Yi Film Distribution Co., Ltd., Dadi Century (Beijing) Co., Ltd., Zhejiang Hengdian Films Co., Ltd., Fat Kids Production, Goodfellas Pictures Limited. ALL Rights reserved.ソウルメイト/七月と安生 2021年6月25日より新宿武蔵野館ほか全国にて公開© 2016 JOYCORE Pictures(Shanghai) CO.,LTD. , J.Q. Pictures Limited,Alibaba Pictures Group Limited,We Pictures Ltd. ALL Rights reserved.
2021年11月19日「第46回報知映画賞」のノミネートが発表。尾野真千子主演『茜色に焼かれる』が最多6部門に選出された。スポーツ新聞が単独開催する初の映画賞として、1976年に誕生した「報知映画賞」。各賞は作品、主演男女優、助演男女優、新人、海外作品の7部門を選出。第10回(1985年度)からは監督賞、第42回(2017年度)からはアニメ作品賞も加わり、年によっては特別賞が選定される。今回、ファン投票上位から報知映画賞事務局が選出したノミネート作品&ノミネート者を発表。作品賞(邦画)には、『茜色に焼かれる』のほか、菅田将暉と有村架純が初のW主演を務めたラブストーリー『花束みたいな恋をした』、藤井道人監督の最新作『ヤクザと家族 The Family』、北村匠海、山田裕貴、今田美桜ら注目の若手が出演し、人気漫画を実写化した『東京リベンジャーズ』、佐藤健&阿部寛共演で贈る『護られなかった者たちへ』、岡田准一が土方歳三に扮する司馬遼太郎原作『燃えよ剣』、そして、ファン投票1位で『天外者』がノミネート。主演男優賞には、綾野剛、大泉洋、岡田准一、佐藤健、菅田将暉、西島秀俊らに加え、ファン投票1位で三浦春馬。主演女優賞には、有村架純、清原果耶、長澤まさみ、永野芽郁、ファン投票1位で森七菜などが選ばれた。新人賞には、池田エライザ監督、岡田健史、Fukase、松村北斗をはじめ11名。海外の作品賞では、「A24」と「PLAN B」がタッグを組んだ『ミナリ』やフランシス・マクドーマンド主演のロードムービー『ノマドランド』、大人気シリーズの25作目『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』ほか話題の作品が選出。アニメ作品賞には、細田守監督最新作『竜とそばかすの姫』をはじめ、『ジョゼと虎と魚たち』、『シン・エヴァンゲリオン 劇場版』、『アーヤと魔女』、『神在月のこども』含む11作品が揃った。そして今後、選考委員会で厳正な審査が行われ、今月下旬以降に各賞の結果が発表される。▼第46回報知映画賞主な各賞ノミネート【作品賞・邦画17作品】天外者花束みたいな恋をしたヤクザと家族 The Familyすばらしき世界いのちの停車場茜色に焼かれるザ・ファブル殺さない殺し屋東京リベンジャーズキネマの神様孤狼の血 LEVEL2ドライブ・マイ・カーマスカレード・ナイト由宇子の天秤空白護られなかった者たちへ燃えよ剣老後の資金がありません!【主演男優賞12名】綾野剛大泉洋岡田准一木村拓哉佐藤健菅田将暉西島秀俊林遣都古田新太松坂桃李三浦春馬役所広司【主演女優賞14名】天海祐希有村架純尾野真千子北川景子清原果耶沢口靖子篠原ゆき子瀧内公美長澤まさみ中谷美紀永野芽郁のん森七菜吉永小百合【新人賞11名】池田エライザ監督伊藤万理華岡田健史片山友希Fukase堀貴秀監督眞栄田郷敦松村北斗村本大輔森七菜和田庵【監督賞15名】石井裕也江口カン大友啓史白石和彌瀬々敬久田中光敏土井裕泰成島出西川美和濱口竜介原田眞人藤井道人前田哲山田洋次吉田恵輔(cinemacafe.net)■関連作品:燃えよ剣 2021年10月15日より公開©2020「燃えよ剣」製作委員会すばらしき世界 2021年2月11日より全国にて公開©佐木隆三/2021「すばらしき世界」製作委員会花束みたいな恋をした 2021年1月29日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開©️2021『花束みたいな恋をした』製作委員会老後の資金がありません! 2021年10月30日より全国にて公開©2020映画『老後の資金がありません!』製作委員会キネマの神様 2021年8月6日より全国にて公開©︎2021「キネマの神様」製作委員会東京リベンジャーズ 2021年7月9日より全国にて公開予定©和久井健/講談社 ©2020 映画「東京リベンジャーズ」製作委員会護られなかった者たちへ 2021年10月1日より全国にて公開©2021映画「護られなかった者たちへ」製作委員会ヤクザと家族 The Family 2021年1月29日より全国にて公開©2021『ヤクザと家族 The Family』製作委員会いのちの停車場 2021年5月21日より全国にて公開©2021「いのちの停車場」製作委員会ザ・ファブル殺さない殺し屋 2021年6月18日より全国にて公開©2021「ザ・ファブル殺さない殺し屋」製作委員会天外者 2020年12月11日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開Ⓒ2020 「五代友厚」製作委員会ドライブ・マイ・カー 2021年8月20日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開(C)2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会マスカレード・ナイト 2021年9月17日より全国東宝系にて公開©2021東野圭吾/集英社・映画「マスカレード・ナイト」製作委員会孤狼の血 LEVEL2 2021年8月20日より全国にて公開©2021「孤狼の血 LEVEL2」製作委員会由宇子の天秤 2021年9月17日より渋谷ユーロスペースほか全国にて順次公開©2020 映画工房春組茜色に焼かれる 2021年5月21日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開©2021『茜色に焼かれる』フィルムパートナーズ
2021年11月15日池松壮亮と伊藤沙莉が共演する、松居大悟監督のオリジナルラブストーリー『ちょっと思い出しただけ』が、「第34回東京国際映画祭」コンペティション部門の観客賞を受賞したことが分かった。併せて、公開日も来年2月11日(金・祝)に決定した。怪我でダンサーの道を諦めた照生(池松さん)と、タクシードライバーの葉(伊藤さん)。2人を中心に、関わる登場人物たちとの会話を通じて、都会の夜に無数に輝く人生たちの機微を、繊細かつユーモラスに映し出す本作。今回本作が出品されていた「東京国際映画祭」は、今年で34回目を迎えた、日本で唯一の国際映画製作者連盟(FIAPF)公認の国際映画祭。10月30日より10日間開催され、本日が最終日。本作は観客賞のほか、審査員からスペシャルメンションが授与された(特別表彰)。本作を手掛けた松居監督は、この度の受賞に「4回目の参加で、初めて両手に重さを感じているのがすごく嬉しいなと思います」と喜びのコメントを寄せる。また「『ちょっと思い出しただけ』という作品は、この2年くらいの世界中の苦しい時間だったり、悔しい時間だったりっていうものが“ただ悲しいってこと、嫌なことだったり”ではなく、“人と会える瞬間の嬉しさ、鮮やかさ”が愛しく思えるように、過去と今を等しく抱きしめられるように作りました」と作品への思いを明かし、「映画に関わった皆さん、ありがとうございます。東京映画祭スタッフの皆様、ボランティアの皆様にも敬意を評します。これからも映画を作ります。ありがとうございました」と感謝の言葉を述べた。『ちょっと思い出しただけ』は2022年2月11日(金・祝)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:ちょっと思い出しただけ 2022年2月11日より全国にて公開(C)2022『ちょっと思い出しただけ』製作委員会
2021年11月08日第34回東京国際映画祭のクロージング・セレモニーが11月8日、TOHOシネマズ日比谷で行われ、最高賞にあたる東京グランプリ / 東京都知事賞は、カルトリナ・クラスニチ監督による『ヴェラは海の夢を見る』(コソボ、北マケドニア、アルバニア)が受賞。昨年に引き続き、来日がかなわなかった受賞者たちからは、喜びのビデオメッセージが寄せられた。今年のコンペティション部門は2021年1月以降に完成した長編映画を対象に、113の国と地域から1533本の応募があり、全15作品がエントリー。審査員長のイザベル・ユペールをはじめ、青山真治(映画監督 / 脚本家)、クリス・フジワラ(映画評論家 / プログラマー)、ローナ・ティー(プロデューサー / キュレーター)、世武裕子(映画音楽作曲家)が審査にあたった。日本からは松居大悟監督の『ちょっと思い出しただけ』、野原位監督の『三度目の、正直』がエントリーしていた。コンペティション部門の審査及び映画祭を振り返り、ユペールは「最も印象に残ったのは多様性の豊かさだった」と語り、「現代文化における映画の位置づけを考えることが求められた。新進気鋭の監督たちの多様な作品と向き合い、社会の現状を見ることができた」と講評。東京グランプリに輝いた『ヴェラは海の夢を見る』をはじめ、「さまざまな困難に直面する彼女たちは決して被害者としては描かれていなかった。敵を見極め、戦い、勝敗は問わず、皆が未来に目を向けている」と話していた。『ヴェラは海の夢を見る』は男性優位の環境に抵抗する女性を力強く描いたコソボの女性監督、カルトリナ・クラスニチのデビュー作。夫の突然の自殺の後、ヴェラは家がギャンブルの借金の抵当になっていたことを知らされる。【『ヴェラは海の夢を見る』カルトリナ・クラスニチ監督のビデオメッセージ】私の初長編『ヴェラは海の夢を見る』が東京国際映画祭のコンペティション部門に出品されるとの連絡を受けたとき、大変光栄に感じました。東京と日本は私にとっては夢、そして夢のような映画の国です。また、この映画祭に初めて参加するコソボ映画だったということも大変光栄です。グランプリを受賞したことを知り、喜びのあまりに泣いてしまいました。本当にありがとうございます。審査員の方々、この物語を実現させるために一生懸命に働いてくれたチーム、キャスト、スタッフに感謝いたします。ありがとう東京、ありがとう日本。【『ちょっと思い出しただけ』松居大悟監督の挨拶】東京国際映画祭は4回目の参加で、両手に(トロフィーの)重さを感じているのがすごくうれしいなと思います。(涙ぐみながら)すみません。『ちょっと思い出しただけ』という作品は、この2年くらいの世界中の苦しい時間、悔しい時間をただ、悲しいこと、嫌なことではなく、人と会える瞬間のうれしさや鮮やかさを愛しく思えるように、過去と今を等しく抱きしめられるように作りました。前に進んでいってほしいという思いだったので、(受賞は)うれしいです。音楽を作ってくれた尾崎くん(クリープハイプの尾崎世界観)の主題歌によって、生まれた物語なんですけど、尾崎くんが明日誕生日なんですよ。明日、誕生日プレゼントとして伝えられるなと思います。◇東京グランプリ/東京都知事賞:『ヴェラは海の夢を見る』(カルトリナ・クラスニチ監督 / コソボ、北マケドニア、アルバニア)◇審査員特別賞:『市民』(テオドラ・アナ・ミハイ監督/ベルギー、ルーマニア、メキシコ)◇最優秀監督賞:ダルジャン・オミルバエフ監督(『ある詩人 / カザフスタン)◇最優秀女優賞:フリア・チャベス(『もうひとりのトム』 / メキシコ、アメリカ)◇最優秀男優賞:アミル・アガエイ、ファティヒ・アル、バルシュ・ユルドゥズ、オヌル・ブルドゥ(『四つの壁』 / トルコ)◇最優秀芸術貢献賞:『クレーン・ランタン』(ヒラル・バイダロフ監督 / アゼルバイジャン)◇観客賞:『ちょっと思い出しただけ』(松居大悟監督 / 日本)◇アジアの未来 作品賞:『世界、北半球』(ホセイン・テヘラニ監督 / イラン)(長編映画3本目までのアジアの新鋭監督作品を対象とし、3名の審査委員による審査によって決定)◇Amazon Prime Video テイクワン賞:『日曜日、凪』(キム・ユンス監督 / 日本)◇Amazon Prime Video テイクワン賞審査委員特別賞:『橋の下で』(瑚海みどり監督/日本)(商業長編映画経験のない日本在住の映画作家を対象にし、15分以下の短編の審査によって決定される新人監督賞。5名の審査委員による審査によって決定)取材・文・写真=内田涼■開催情報「第34回東京国際映画祭」期間:10月30日(土)~11月8日(月)会場:日比谷(東京ミッドタウン日比谷/TOHOシネマズ 日比谷、TOHOシネマズ シャンテ)、有楽町(東京国際フォーラム、有楽町よみうりホール、角川シネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ有楽町)、銀座(シネスイッチ銀座)地区で開催公式サイト: オープニング作品:『クライ・マッチョ』(クリント・イーストウッド監督)クロージング作品:『ディア・エヴァン・ハンセン』(スティーブン・チョボウスキー監督)『ヴェラは海の夢を見る』(C)Copyright 2020 PUNTORIA KREATIVE ISSTRA | ISSTRA CREATIVE FACTORY『ちょっと思い出しただけ』(C)2022『ちょっと思い出しただけ』製作委員会
2021年11月08日