アイスダンス・小松原美里選手「私にとって卵子凍結は未来の自分のための投資」
「ただ、絶対に子供を産みたいという意志が固まっていたわけではなく、養子縁組という選択肢もあるし、引退後に自分の心身の状況が変化する可能性も考えられる。そのため、現時点での自分自身が納得できる形を選びました」
卵子凍結を行うに先立ち、AMH(アンチミューラリアンホルモン)検査の値をチェック。卵胞から分泌されるホルモンの数値によって残りの卵子の量に目安をつける検査で、小松原さんの数値は46歳並みだった。
「のんびりしている余裕はないと知り、こういった知識をもっと早くから知っておくべきでした」
採卵時には麻酔をかけた上で、卵巣に針を刺して卵子を取り出す。
「採卵前に竹内さんと対談する機会があり、採卵の痛みについて、『ケガと違って、自分の将来のための痛みだから怖くないよ』と聞き、すごく不安が払拭されました」
この先、実際に凍結卵子を受精させて妊娠にのぞむかどうかは、まだ分からないという小松原さん。
「でも、将来『あの時、卵子凍結しておけば…』と後悔はしたくない。その気持ちに素直になろうと思って。私にとって卵子凍結は未来の自分のための投資。
ずっと抱えていたモヤモヤが取り払われて、今は競技にもより集中できるようになりました!」