ダイエット効果も期待できると話題の「MCTオイル」。どんな栄養素が含まれ、どうやって使うといいのでしょうか?今回は美宅玲子先生に、MCTオイルの栄養素や働きをはじめ、ダイエット方法や注意点について詳しく教えていただきました。
MCTオイルとは?栄養素とその働き

MCTオイルとは「中鎖脂肪酸」のことで、栄養素としては脂肪です。脂肪は、その構造がつながれている炭素の数によって「長鎖脂肪酸」「中鎖脂肪酸」「短鎖脂肪酸」の3つに分けられます。
一般的なサラダ油や肉の油などは長鎖脂肪酸。バターは短鎖脂肪酸。中鎖脂肪酸はココナッツオイルなどに多く含まれ、体内に入ると腸からではなく直接肝臓に運ばれてケトン体となり、エネルギー源として利用されます。
エネルギーを生産するミトコンドリアは脂質を原料にしていますが、長鎖脂肪酸を使うためにはカルニチンが必要です。中鎖脂肪酸を使うためにはカルニチンは必要なく、直接取り込むことができるため、エネルギーの生産がスムーズに行われます。
中鎖脂肪酸は、ケトン体として体のエネルギー源になりますが、ケトン体の中にあるβヒドロキシ酪酸という物質が体の酸化を抑制し、老化にも効果があることがわかってきています。