「どうでもいい人の話は、気にしなくていいんだよ」〜ブルボンヌの場合〜
って。
私、放送事故並にギャンギャン泣いちゃってね。あー全部バレてたんだって。ちゃんと伝わってたんだって。
「女装は武装」って私はよく言うんですけど。女装を始めてからずっと、なんだろう、自分の中の弱さを払拭したくて。メイクして頭に花とか乗せて「ここまでやってんだから、えらそうに真ん中いっちゃうよ!」ってパワーをもらってきたんですけど、でもそれを続けてきた先で私が結果できたことは、素直な気持ちを語るということだったんだと思います。……この話、思い出すとやっぱダメだわ(笑)。
新宿二丁目でひどいショーをやってた頃を知ってる他のドラァグ・クイーンの子が、今の私を見て「いい子ちゃんになったね」って言うこともあるし、そのことで切なくなることもありますけど、ひどい毒舌が笑いにはなりづらい時代で、私は今の自分が役に立てる一番いいフィールドに導いてもらったんだと思います。あとはもうババアの世代になりましたからね。語りの仕事を通じて、ほんの少しでも次の世代が今より生きやすくなるように貢献することが、今の自分のプライドなのかなって。
■女装、ワーママ、わかりやすいタグを前にすぐ妄想する人々
今女装してパフォーマンスをしたり、お店に立つ上で気にかけているのは、お客さんからジェンダーとかセクシュアリティにまつわる偏見を感じたときは、なるべく突っ込むってことかな。