性交渉の経験がある人は注意。“無症状の性感染症”が引き起こす「不妊症のリスク」
性器クラミジア感染症は、おりものに異常が出ることが多いですが、半数くらいの方は自覚症状がありません。重症化すると卵管や子宮頸管の炎症や骨盤内炎症性器炎を引き起こすことがあり、着床障害や卵管障害、子宮外妊娠など不妊の原因になることもあります。そのため、多くの不妊治療クリニックでは、初期検査でクラミジア抗体検査を行っています。
クラミジアは性感染症の中でも感染者数の報告が多く、女性の場合、20代前半が最も多く次に20代後半と、若い層での感染が多い状況です。
さらに「淋菌」という性感染症に感染していることが分かった場合、クラミジアにも感染していると思って対応したほうが良いくらい、他の感染症と一緒に感染していることが多いのも特徴の一つです。
クラミジアも淋菌も「遺伝子検査」により感染の有無を調べることができます。遺伝子検査とは、顕微鏡などで直接確認する方法とは異なり、微生物のDNAを増幅させ、微生物の遺伝情報からその存在を特定する方法です。新型コロナウイルスの検査でPCR法という言葉を知った方も多いと思いますが、PCRがまさに遺伝子検査です。
女性の場合、子宮頸管擦過物やうがい液などを用い、遺伝子検査を行います。