今年最も売れた漢方薬は? クラシエ薬品「KAMPO OF THE YEAR 2024」で漢方薬のトレンドとセルフケアの重要性を学んだ話
と題して、国際中医専門員・漢方薬膳コンサルタントの多田有紀さんとクラシエ薬品株式会社 ヘルスケア営業本部 ヘルスケア学術部 課長の山本政春さんによるトークセッションが行われました。

まず、東洋医学の視点で見るセルフケアとは何かという問いに、クラシエ薬品の山本さんは「セルフケアと近しい言葉として、東洋医学では『養生(ようじょう)』というものがあります。体に不調を感じ始めた状態である『未病(みびょう)』の段階でいかに早く気づいて食事や運動、睡眠といった生活習慣の見直しを行うなど、不調を改善していくことが大事になってきます」と語りました。
さらに、漢方薬の販売数でも1位となっていた「葛根湯(かっこんとう)」について、「7種類の生薬で構成されているのですが、意外と馴染みのあるものが含まれているんです。例えば『葛根(かっこん)』は葛湯などでも知られるくずの根のことですし、『桂皮』はシナモン、『生姜(しょうきょう)』はしょうが、『大棗(たいそう)』はなつめのことなんです。風邪の引きはじめに用いられることが多いですが、それ以外にも日常生活でからだをあたためることが養生、つまりセルフケアにつながってきます」