2019年6月29日 16:00
不眠を抱える女性に効果あり!「4-7-8呼吸法」やってみよう
(板村さん・以下同)
板村さんは、2014年から2年間、アリゾナ大学での統合医療フェローシップ・プログラムで、この呼吸法を生み出したハーバード大学出身のアメリカ人医師アンドルー・ワイル氏からじかにこの呼吸法を学んだ。その後、心療内科の外来でこの呼吸法を実際に取り入れている。
「現代人はストレスの多い生活を送っているため、過緊張状態が長く、呼吸が浅くなっています。そのため、体内が慢性的な酸素不足になっており、うつ病などの精神疾患や、糖尿病やがんといったさまざまな病気につながる慢性炎症の状態が続いているのです」
過緊張状態とは、交感神経が優位の状態が続くことだ。これにより、全身の血管が収縮して筋肉が硬くなる、血圧が上がる、肩こりが頭痛などが起こりやすくなるといった症状が現れる。肥満や不整脈も過緊張が一因だと考えられている。
体の緊張は心の緊張にもつながっているのだとか。
「体が硬くなると、心も硬くなりがちで、凝り固まった考え方をしたり、頑固になったり、怒りっぽくなったりします」
本来なら、睡眠が緊張を和らげ、傷ついた細胞を回復してくれるのだが、よい睡眠がとれないと、修復機能がうまく働かなくなる。