2019年8月14日 11:00
運動習慣でアルツハイマー型認知症は40%もリスク減に
とはいえ、いまだ特効薬もなく、未解明な部分が多い認知症。そこで今回、久山町研究の研究責任者である二宮先生に、現在までの調査結果から得られた認知症の予防法を聞いた。
■持続できる軽い運動を
「久山町の研究では、運動習慣がない人よりも、ある人のほうが、認知症の発症リスクが20%低くなることもわかっています。とくにアルツハイマー型では、運動習慣がある人は40%もリスクが低下していました」
どんな運動が効果的なのか。
「ハードな運動をする必要はありません。日々の生活の中で階段を上り下りする、できるだけ歩く、スクワットを毎日数十回するなど、足腰を鍛えることです」
また、体幹を鍛えるような運動もいいという。
「弱くてもよいので持続的に負荷をかける運動が大事。無理なく、生活に取り入れてください」
■難聴にならないように気をつける
食事や運動のほかに、認知症のリスク要因になるのは、喫煙、高血圧、それに難聴だという。
「難聴になると、外部から入る情報量が少なくなり、脳の萎縮や神経細胞が弱まってくると考えられています。また、人とのコミュニケーションがおっくうになってひきこもりがちになることも、認知症のリスクにつながります」