2019年10月16日 11:00
介護のストレスで人に会うのが嫌に 様々な主婦のひきこもり
木田さんはこれがきっかけで人間不信になり、ひきこもるように。
「それまで、地域の『認知症家族の会』に参加して、同じ悩みを持つ家族の方の相談にものっていたんですが、行けなくなりました。とにかく人に会うのがイヤで、だんだん入院していた夫の面会にも行けなくなってしまった」
そんな自分を責めてしまい、さらに状態は悪化。
「買い物にも行けず、食事を作るのも面倒。何か口に入れないと、と思ってやっとの思いで作っても、食べ物も喉を通らない。そういう状態が1年ほど続きました」
そんななか、昨年10月、木田さんを心配した「認知症家族の会」のメンバーから誘われて、ある講演会に出かけた木田さん。
「出かけるのはおっくうだったけど、年をとってもハツラツとしている方の話を聞いたら、私もまだまだやれる、という気になって」
その後、木田さんのひきこもり傾向は緩和されていったという。
「介護をきっかけにひきこもってしまう方は少なくありません。
介護を終えて燃え尽きたとか、介護離職をしたものの介護が終わっても再就職ができないとか。また、親を施設に預けた罪悪感から、ひきこもる方もいます」
そう指摘するのは、女性のうつやひきこもりに詳しいメンタルアップマネージャの大野萌子さん。