全身、下半身、末端…タイプ別「冷え症」の傾向と対策とは
住環境や食生活に変化、スマホやパソコンの普及によるライフスタイルの変化……。さまざまな冷えの原因が考えられますが、患者さんの声を聞くなかで感じるのは、さまざまな“複合型”の冷えが増えてきているということです」
「足元が冷えている」のはもはや現代を生きる女性の宿命。それを踏まえて、今津先生に「冷え症」を3種類に大別してもらった。
「『冷え症』で処方する漢方薬には大きく分けて3種類あるのですが、それらを使い分けるときの症状がまさに次の3タイプになります」
【体全体が冷えるタイプ】
〈特徴〉
□痩せていて全体的に筋肉が少ない
□体の芯から冷える
□食が細く、胃がもたれやすい
□すぐに呼吸が上がり、疲れやすい
□寝付きが悪い
□胃腸が弱く、軟便・兎糞状になりがち
〈所見〉
そもそもの筋肉量が少ないため熱を十分つくり出せていないのがこのタイプ。胃腸も冷えているので消化力も低下し、エネルギーが十分吸収できていないためさらに冷える悪循環に。心臓、肺などあらゆる臓器に不調をきたしているため、どこに不調が起こってもおかしくなく、本人も体調不良を自覚していることが多い。
【下半身が冷えるタイプ】
〈特徴〉
□ふくよかな体形をしている
□へそから太ももにかけて冷える
□食欲は旺盛
□エネルギッシュ
□便秘になりやすい
□頻尿の傾向がある
〈所見〉
50代ぐらいの女性に多いのがこのタイプ。