めまい、頭痛、更年期障害…“首こり”が引き起こす不調
■頭痛
「頭痛の大半を占める『緊張性頭痛』は、長時間うつむいていることで頭半棘筋が緊張し、それにより大後頭神経が圧迫されて起こります。ただし、頭痛には脳梗塞や脳出血によるものもあるので、自分で原因を判断しないよう気をつけましょう」(松井先生・以下同)
■めまい
「平衡機能は、内耳や視覚のほか、首の筋肉(筋センター)からの情報が脳幹や小脳に伝わることで保たれています。そのため、首がこると平衡がうまくとれず、めまいを起こすのです。耳鼻科で治らなかっためまいはこの『頸性めまい』である可能性が大」
■うつ症状
「うつには精神疾患としての『うつ病』のほかに、首の異常によって自律神経が不調をきたし引き起こされる『頸性うつ』があります。うつ病は精神科の領域になりますが、頸性うつは抗うつ剤をいくら飲んでも治りませんので、まずは『首こり』を疑ってみて」
■更年期障害
「更年期障害が原因とされる『のぼせ』や『イライラ』には、ホルモン補充療法が行われることが多いですが、そうした処置で症状が改善するのは4割程度ともいわれています。症状の改善が見られない残り6割の大半は『首こり』が原因だと考えられます」