2021年8月25日 11:00
整形外科医が開発 ひざ痛から解放する「黒澤式ひざ体操」
黒澤先生が考案した運動療法「黒澤式ひざ体操」は、主に太ももを無理なく鍛える「足上げ体操」「横上げ体操」「ボール体操」の3つで、いずれも1分ほどの時間があれば可能だ。
「無理のない程度であっても、ひざを動かすと、それまで炎症を起こしていた部分にさまざまな作用が働きます。まずは、炎症の原因となる炎症性サイトカインが抑えられ、炎症を鎮める抗炎症性サイトカインが分泌されます。さらに、ひざ関節の軟骨成分であり、ひざ関節の組織の修復に必要なコラーゲンやプロテオグリカンが作り出されて、ひざの痛みが軽減されてきます。また、この体操は腫れや熱が治まるまで待たなくても、痛みなく行うことができるのも特徴です。ただし、あまり重い負荷をかけて行ったりすると、かえって症状が悪化して痛みが強まってしまうので注意が必要。痛みや症状の出方は人によって異なりますので、必ず事前に医師に確認してから行ってください」
■足上げ体操
ひざを支える筋肉の中で最も重要なのが、太ももの前面にある大腿四頭筋。ここを鍛えることで、ひざが安定して、動作の際にかかるひざへの衝撃を和らげてくれる。
【1】あおむけに寝て、右脚のひざをまっすぐ伸ばしたまま右足を床から10センチのところまでゆっくり上げ、5秒間停止する(反対側のひざは深く曲げておく)。