2023年6月5日 11:00
けいれん、幻聴など依存の可能性あり!長期・高容量服用がもたらす向精神薬の危険性
使用法には注意を
晩酌しながらの食事を好む人にとってアルコールと薬の併用は禁忌だが、守れない人も多いだろう。
「アルコールと同時にお薬を飲むことはなくても、薬を服用している間はアルコールを控えるべきです。アルコールの入った体に睡眠薬を入れると、アルコールの作用が強まったり、急激に薬が効いてしまうなどの“危険な作用”を起こすこともあります」
向精神薬を服用するにも、使用は1週間~10日程度の短期間が基本であることを知っておこう。
「向精神薬は取り扱いに関する規定が設けられていて、14日、30日、90日と投薬日数が制限されています。これは向精神薬の乱用や依存を防ぐためです。しかし、繰り返し処方してもらえば長期投与となり、依存のリスクも大きくなります」
依存状態になると、不安、けいれん、幻聴などの症状が起こり、薬をやめることが難しくなる。
薬の長期服用は、肝臓、腎臓の機能にもダメージを与える。
「そもそも肝臓には解毒作用、腎臓にはろ過作用がありますが、高齢になるほど多剤服用の傾向がありますから、肝・腎機能に相当な負担をかけているはずです。
そういう意味でも、向精神薬の長期服用は注意が必要です」