2023年6月5日 11:00
けいれん、幻聴など依存の可能性あり!長期・高容量服用がもたらす向精神薬の危険性
これらの薬は相当量服用しないと死に至りません」(宇多川さん・以下同)
そうはいっても、向精神薬は中枢神経に作用することから、多種多様な副作用や依存症のリスクがあるのだそう。
「薬が効いているということは、同時に副作用も働いています」
【向精神薬の処方箋に副作用として記されているもの】
・ふらつき、転倒
・頭痛、めまい
・排尿障害
・認知機能低下
・記憶障害、物忘れ
・せん妄
・肝、腎機能障害
・うつ
・倦怠感
ざっと見ただけでも、これだけの副作用があることを、一体どれだけの人が認識しているのだろうか。
「睡眠を目的として服用直後に眠ってしまえば、それでよいのですが、もうろうとした状態で家事をしてそれを覚えていなかったり、歩き回ろうとしてふらついて転倒したり、けがをしたり、ひどいと記憶障害になることも。さらに、向精神薬を服用することで、ふだんならまずしないような行動に走ることもありえます」
■向精神薬の需要は世界的に高まる
海外のある報告書では、世界の睡眠導入剤市場は’30年まで毎年7%以上の成長率が見込まれているという。日本も例外ではない。
特に近年、向精神薬の需要が高まっている背景には、新型コロナウイルスの流行による継続的なストレスや、急激な生活様式の変化によるものなどが考えられると宇多川さんは指摘する。