いつかは止めるべき?【女医が解説】「低用量ピル」に関するQ&A
また、習慣的に喫煙している人は、喫煙が血栓症のリスクになる可能性があると考えられます。35歳以上も低用量ピルを続けたい場合には、禁煙を視野に入れたほうがいいでしょう。
月経痛やPMS(月経困難症)の改善、避妊といった目的の治療としては、低用量ピル以外の選択肢もあります。具体的には、黄体ホルモンのみの内服薬や子宮内避妊システム(ミレーナ)、漢方薬などといった方法です。自分にとってどの治療法がベストなのか、婦人科で相談してみてくださいね。
Q .年齢を重ねたら低用量ピルをやめたほうがいいでしょうか? 月経をコントロールし続ける方法はありますか?(35歳・専門職)
低用量ピルを飲んでいると旅行などのスケジュール管理が楽になるため、「年齢を重ねても低用量ピルを飲み続けたい」という人もいらっしゃいます。
先ほどお話したように、低用量ピルの服用は一人ひとりのリスクに合わせた判断が必要になります。特にリスクがない人の場合は、閉経もしくは50歳を迎えるまで飲んでも問題ないといわれていますが、年齢とともに血栓症リスクは上昇します。
40歳以上の人や何らかの血栓症リスクがある人は、継続的に低用量ピルを飲み続けるのではなく、旅行などのタイミングにかぶらないように、月経を移動したいときにだけ使用する方法がおすすめです。