中国の化粧品業界専門メディア「青眼」に掲載した日本製化粧品に関する分析記事を紹介!
だが、それは今に始まったことではありません。2008年9月15日に起きたリーマンショックを機に、日中それぞれの企業の結びつきは強くなり、それが今でも続いているのです。
米国発の世界的な金融危機は、日本の化粧品ブランドにも深刻な打撃を与えました。中国国営の新華通信社によると、2009年1月から10月にかけて、日本製化粧品の販売実績は前年比8%減。資生堂の11月の出荷台数は前年同月比9%減で、14ヶ月連続のマイナス成長に陥りました。
この厳しい状況に対して、日本の大手化粧品企業は中国市場に活路を求めました。2009年、資生堂は、百貨店やCSチャンネルで長年販売してきた「urara」「pure & mild」などのブランドをeコマースプラットフォームに展開。ブランド旗艦店が続々とオープンしました。
同年、カネボウ化粧品も中国市場への展開を加速し、ブランド導入、ブランドアンバサダーを矢継ぎ早に刷新しました。コーセーも中国への参入ペースを速め、金鷹と提携してオフラインのカウンターを増やしていきました。
特に、カネボウ化粧品は、中国市場への参入に出遅れていたものの、徐々に先行していた資生堂に追いつき、日本製化粧品を代表する企業になりました。