2022年3月24日 11:00
乳幼児期の早い段階(※1)からのお口のケアが大事!生後6か月~1歳半は大人の口腔細菌叢(※2)に大きく近づく重要な時期
1. 口腔細菌叢が大人に近づいていく時期を解明
大人が共通して保有する口腔細菌として、調査に参加した全ての父親、母親それぞれ8割以上から共通して検出される69種の細菌を抽出しました。この69種に関して、各月齢において検出された細菌の割合を調べた結果、生後6か月ごろから検出率が増加し、前歯が生え揃い始めた生後9か月で50%以上、奥歯が生え始めた生後1歳半で約75%の細菌が検出されました(図1)。
すなわち、乳歯が生え揃う前の時点で、大人が共通して保有している口腔細菌の約75%が子どものお口に存在していることがわかりました。
図1:大人が保有する口腔細菌の各月齢における検出率(%)
2. 乳幼児期の早い段階(※1)にお口から検出される菌種を解明
どのような菌種がいつごろ検出されるようになるのか調査しました。69種の各細菌が検出された乳幼児の割合(保有率)を月齢別に調べた結果、多くの細菌は生後6か月から1歳半にかけて保有率が増加しており、多様な菌種がこの時期に定着していることが示唆されました。その中には、Fusobacterium nucleatum(※4)に分類された細菌も含まれていました(図2)。