2023年2月7日 13:15
上尾中央総合病院 手術支援ロボットを用いた中咽頭がん切除術を実施し経過良好であることを報告
を開始しました。
ロボット支援手術では、口にロボットアームを入れてがんを切除します。いままでの経口的切除術よりも、込み入った動作がスムーズにできることが最大の利点です。
狭い口腔内が拡大され立体的に見えること、360度自由に動くロボットアームが微細な動作を行えることから、がんの周囲に適切な安全域をつけて切除でき、今まで以上にのどの機能を温存できる可能性が高まります。
中咽頭がん以外には、下咽頭がん、喉頭がんもTORSの適応となります。しかし、「リンパ節節外浸潤がない※2」「放射線治療を受けていない」ものに限られ、すべての患者さんに提供できるものではありません。
TORSを一人でも多くの患者さんの選択肢にできるよう、早期発見・早期治療にむけて他の診療科や近隣医療機関との連携をより一層深めてまいります。
頭頸部と中咽頭
TORS術中写真
執刀医(奥)と助手(手前)
助手は患者側の安全管理も担う
※1. 化学放射線療法:化学療法(抗がん剤による治療)と放射線治療を組み合わせた治療法。
※2. リンパ節節外浸潤:リンパ節に転移しているがん細胞が、リンパ節被膜を越えて広がっている、または、リンパ節周囲の軟部組織(筋肉や血管、脂肪組織など)