子育て情報『パパの育児参加は将来の熟年離婚と関係するって本当?パパの育児参加が必要な本当の理由』

2022年5月29日 12:00

パパの育児参加は将来の熟年離婚と関係するって本当?パパの育児参加が必要な本当の理由

2010年にイクメンブームが起こりましたが、それも今や違和感がある言葉となり使われなくなってきました。それほどまでに父親の育児参加が当たり前になったからです。しかし“イクママ”という言葉が流行ったことはありません。背景には「母親が育児をするのは当たり前」という社会の固定概念があるからです。これまで多くのパパに育児支援をしてきた大阪教育大学教育学部教授の小崎恭弘先生は、「父親の育児参加は社会的な意義につながる」とパパ育児が与える影響の奥深さを語ります。

パパの育児は5人の人を幸せにする!?

「父親の育児は、5人の人を幸せにします。5人とは、母親、子ども、父親である自分自身、企業、社会のことです」と小崎先生は語ります。一つずつして解説していただきました。


◆母親

児童虐待の加害者として一番多いのが実母です。その一因が孤独です。虐待までいかなくても、母親のワンオペ育児は孤立感と結び付きやすいもの。さまざまな負担を強いることになります。パパが子育ての同志として向き合ってくれる、話を聞いてくれる、一緒に悩んでくれる。それだけでも母親の幸福度は変わります。


◆子ども

今は核家族化、家族の孤立化、父親の長時間労働などの影響で、身近な大人はママしかいないという環境の子どもも少なくありません。でも子どもにとって幸せな環境は、多様な人と関われる環境です。父親が積極的に育児に関わることで、遊びも価値観も広がります。

◆父親(自分自身)

過労死や自殺は男性の方が多いことで知られています。男性社会の根底にある価値観が影響していると考えられます。序列、経済性、効率重視の世界で生きていると、失敗したときに大きくメンタルが傷付くことがあります。対する子どもという存在は、非経済であり、非効率であることが当たり前。それが子どもの素晴らしさです。
男性が育児に参加することで、その世界観を経験し、許容することでより豊かな人生になります。

◆企業

ワークライフバランスを重視した社員が自社で働くことにより、会社全体の雰囲気が良くなり、モチベーションや作業効率、メンタルヘルスが向上します。企業にとっても大きなプラスです。


◆社会

母親、子ども、父親、企業が幸せになっていくと、社会全体が豊かになります。

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