子育て情報『パパの育児参加は将来の熟年離婚と関係するって本当?パパの育児参加が必要な本当の理由』

2022年5月29日 12:00

パパの育児参加は将来の熟年離婚と関係するって本当?パパの育児参加が必要な本当の理由

子どもと一緒に世界が大きく広がりますので、その世界を楽しんでほしいと思います」と小崎先生は話します。

理想を求め過ぎない「ええかげん」で楽しく子育て

ところが父親が子育てに関わったからといって、無条件にハッピーになれるわけではありません。ちゃんと寝ない、食べない、散らかす、大声を出すなどという子どもの非効率で非経済的な様子に、イライラを増幅させているケースもあるようです。

「最近では男性の産後うつに注目が集まっています。今年改正された男性育休についても、母親のため、子どものためという目的が語られがちですが、一番の目的は父親が幸せになること、その波及効果として母と子にも好影響がある、ということだと思います。父親への支援も必要なんです」

子育てにストレスを感じている親に、小崎先生は「ええかげん、が子育ての極意」とアドバイスします。

「子どもの人生は自分の人生じゃない。だから子どもに理想を求め過ぎないことです。
ちゃんとできてなくても『まあ、いっか』と思うようにすると、子育てが楽しくなります。一番大切なのは、子育てを通して親自身が楽しく生きること。自分の人生を楽しくごきげんに生きていけるよう、仕事とは違う世界の価値観で肩の力を抜く経験をしてほしいです」

誰かと比べない自分たちらしい子育てを探して

パパによる積極的な子育てが求められる時代ですが、何事にも多様性が求められる現代。関わり方に正解はなく、十人十色です。それぞれの家庭の在り方によって異なります。小崎先生は「幸せの青い鳥を探す必要はない」と表現します。

「幸せのモデルはありません。モデルなき時代をわたしたちは生きています。
だから誰かと比べるとしんどくなります。子育てに関していうと、『うちはどうする?』と自分たちらしさの意識を高めることが大事です。でも父親が変化することで、確実に社会は変わっていきます。父親の育児は大きな可能性を秘めていると思います」

取材・文/大楽眞衣子

監修者:保育士 大阪教育大学教育学部学校教育教員養成課程家政教育部門(保育学)教授 小崎恭弘
兵庫県西宮市初の男性保育士として施設・保育所に12年間勤務。3人の息子が生まれるたびに育児休暇を取得。市役所退職後、神戸常盤大学を経て現職。

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