2023年11月28日 00:00
寒い季節は特に注意!予兆なしに死に至る、乳幼児突然死症候群(SIDS)→睡眠環境の工夫で予防!?
毎年11月は「乳幼児突然死症候群(SIDS)」の対策強化月間です。こども家庭庁でも、乳幼児突然死症候群(SIDS)発症防止や、社会的関心を喚起するための普及啓発活動を実施しています。乳幼児突然死症候群(SIDS)は、これまで健康に育っていた乳幼児が、なんの予兆もなしに死に至る病気で、いまだに原因がわかっていないのです……。
乳幼児突然死症候群(SIDS)は、本格的に冬を迎える12月以降に発症しやすいと言われています。寒さも本格的になってきた今日このごろ。乳児突然死症候群(SIDS)の予防策について、小児科医の松井潔先生に教えていただきました。
乳児突然死症候群(SIDS)とは?
乳児突然死症候群(SIDS)は、何の予兆や既往歴もない、生後1カ月から1歳未満の乳児が突然死亡する病気のことを言います。
生後2カ月から4カ月に多いとされ、現場検証と病理学検査をおこなっても死亡の原因がわからない場合に、乳児突然死症候群(SIDS)と診断されるのです。
乳児突然死症候群(SIDS)が起こる原因は詳しくわかっていませんが、松井先生曰く、睡眠から目が覚めにくい、心臓や呼吸の機能が弱い、自律神経機能の弱さがあるなど、もともとの“弱さ”があることや、適切でない睡眠環境といった要因が重なって起こると考えられているそうです。
乳児突然死症候群(SIDS)を予防するために…
こども家庭庁によると、乳児突然死症候群(SIDS)の予防方法は確立していないそう。しかし、以下の3つのポイントを守ることにより、発症率が低くなるというデータがあるようです。
・1歳になるまでは、睡眠時は仰向けに寝かせる
・妊娠中の喫煙・赤ちゃんのそばでの喫煙はしない
・できるだけ母乳で育てる
松井先生曰く「こども家庭庁などでも、6カ月は母乳を与えることをおすすめしていますが、実際は母乳で育てていないからといってSIDSになるわけではない」とのこと。
母乳は乳児突然死症候群(SIDS)の予防に有効とされていますが、なぜかは未だわかっていないそうです。そのため、睡眠環境のちょっとした工夫が大切だと話していました。
赤ちゃんの睡眠環境
米国小児科学会は、毎年、予防のための推奨事項をアップデートしています。2022年版によると、乳児期に“弱さ”があっても、睡眠環境を整えると乳児突然死症候群(SIDS)