2024年2月17日 13:30
「片付けできてエライね」よりも良い声かけとは!?親が簡単にできる【子どもの自己肯定感】の上げ方
3児のママ小児科医で、高円寺こどもクリニック院長の保田典子先生に、子どもの自己肯定感を上げる方法について、教えてもらいました。
こんにちは。小児科医の保田典子です。ちょっとした親の言動で子どもの脳が傷つけられるというデータが出てきています。子どもには前向きに、自分の能力や才能をいかんなく発揮してくれる子になってほしいですよね。
子どもたちを褒めることで、自己肯定感を育むことができます。今回はその方法についてお話したいと思います。
そもそも「叱る」と「怒る」は違う
「叱る」というのは、冷静に話して言い聞かせることを言います。
「怒鳴る」というのは、「自分は怒っている」という感情を子どもにぶつけている状態のことを指します。
その場の感情をぶつけてしまうと、子どもは怒られた内容(何が悪かったのか)よりも、「怒られた! ママが怖かった!」という気持ちが先にたってしまい、結局言い聞かせたいことがかえって伝わらなかったりします。
感情的になって子どもに怒鳴り続けると、子どもは次第に「何をやってもママは怒る」「自分は何もできない」と覚えてしまいます。何をしても過激に怒鳴られると、常に大人の顔色を見て動くようになり、子どもの自由さ、豊かな発想は潰されてしまいます。
すると自己肯定感は低くなり、子どもにとって悪影響を及ぼすのです。頻繁に怒鳴られると、子どもの脳が傷つくという研究結果もあります。
ポジティブな声掛けや褒めることで、自己肯定感を育てよう
ここ何十年かの研究で、「怒られるから〇〇をする」という、嫌なことを回避するための行動より、「うれしいから、やりたいから〇〇をする」という行動の方が長続きして効果的である、とわかってきています。
前向きに良い行動ができるようになるためのには、ポジティブな声かけがおすすめです。
ポジティブ声掛けのコツ1:スモールステップで褒める
まずは、褒める回数を増やして、たくさん褒めましょう!
親御さんたちは、ついつい「全部できたこと」を褒めがちなのですが、やってほしいことを細分化して、こまめに褒めるのがコツです。片づけが全部終わった後に「お片付けできてえらいね」ではなく、片付けをするそれまでの過程一つ一つを褒めてみてください。