帝王切開はどのぐらい痛い?術後の過ごし方や気を付けた方が良いことは?
硬膜外麻酔をおこなった場合、痛み止めを持続投与して痛みを和らげることもあります。痛みがどのくらいの期間続くのかというと、後陣痛は5日間ほど、傷の痛みはだいたい1~2週間ほどといわれており、さらに1週間から10日後に傷の抜糸をすると皮膚の引きつり感もなくなり、痛みが和らいできます。その後の傷の痛みは個人差がありますが、天気の具合でピリッと刺激を感じたり、傷口にかゆみなどがあることもあります。
帝王切開後の傷跡については、体質によりケロイドになりやすい方もいらっしゃるのでその場合には傷が赤くなったり、傷口が目立つこともあります。最近では傷口をテープやクリームなどでケアをすることも可能なことがあるので、医師に相談しましょう。傷跡がケロイド状になり大きく目立つ場合は、形成外科の手術を受けるのも一つの方法です。気になる場合は受診されてもいいかもしれません。
帝王切開後の過ごし方(日常生活に戻るまで)
手術がどのようにおこなわれるのかも気になるところですが、手術後に日常生活に戻るまではどうなのかということが心配です。
術後の生活について詳しく説明します。
1)手術当日
手術当日は、ベッド上での安静が必要になります。飲んだり食べたりできないので、点滴がおこなわれ、深部静脈血栓症予防のための弾性ストッキングを履いたり、完結的空気圧迫装置という、ポンプのようなもので下肢に圧をかけて血栓予防をする器械を装着します。排泄は、膀胱留置カテーテルを挿入したまま、悪露のパッド交換もベッドの上でおこないますが、自力では動けないので看護師さんなどの助けが必要となります。
2)術後1日目から術後1週間
手術後はベッドに長く寝ていることはよくありません。深部静脈血栓症の予防のためにも、術後1日目はできるだけ早く起き上がり、自分で歩けるようになることが目標になります。
食事も手術翌日から開始になり、同時に子宮収縮薬などの内服も開始になります。点滴は食事摂取の状況や検査データなどによって継続されます。
シャワー開始の時期も施設によって異なりますが、傷の状況を確認し、問題なければ入れるようになります。それまでは、温かいタオルなどで身体を拭くなどの対応がされます。
母子同室も施設により開始時期が異なりますが、無理のない範囲で赤ちゃんのお世話をするようにしましょう。