《ピンクリボンデー》妊娠中&授乳中ママ、乳がん検診ってどうしていますか? きちんと知りたい乳がん検診の話
毎日の生活に追われてしまって、セルフケアがなおざりになっていませんか?セルフケアといっても、美容に関することだけではありません。
自身の体の健康について、どれだけ目を向けているでしょうか。
女性特有の疾患で、忘れてはいけないのが「乳がん」。授乳中のママも必見、知っておきたい乳がん検診のアレコレをお伝えします。
乳がんについて、どれだけ知っていますか?
最近特に耳にする機会が多い「乳がん」。近年では、成人女性の実に14人に1人の割合で罹患するという調査結果が出ています。
乳がんとは、乳房の中にある乳腺にできるがんです。子宮から分泌される女性ホルモンの一種「エストロゲン」が影響して、乳腺に発生するといわれています。
しかもその罹患率は、平均初産年齢の30歳を期にぐっと上昇。「がんは更年期以降にかかる病気」ととらえられがちですが、働き盛り・子育て真っ最中の女性がまさに気をつけるべき疾患なのです。
「授乳中は乳がんにならないから大丈夫」はウソ
「授乳中は乳がんにならない」という話、聞いたことがありませんか?
その噂の根拠を探ると、「妊娠・授乳中はエストロゲンの分泌が低くなるため、乳がんが発生しにくい」といわれていることに起因しているようです。
ですが、それは「発生」の話。
妊娠前に乳がんが発生していた場合、妊娠・授乳中は母乳を作るために体内の血流やリンパの流れがよくなるため、がん細胞も活性化され、急激に進行してしまうおそれがあるのです。
妊娠前から、月に1回のセルフチェックと年に1回の定期健診を行って、その危険がないことを確認することが大切です。
「妊娠中・授乳中は乳がん検診を受けられない」は本当?
厚生省の検診率を上げる動きのおかげで、自治体から乳がん検診のチケットやクーポンが配布される地域が増えてきました。
ところが、『妊娠中または妊娠の可能性のある方、授乳中の方は受診できません』と記述されていることが大半のようです。
それは、妊娠・授乳中は、マンモグラフィーによる胎児の被ばくの可能性や、授乳のために乳腺が太く複雑に発達してがんが発見しづらいから。とはいえ、マンモグラフィーをエコーに切り替えたり、視触診だったりと、検査自体が受けられないわけではないのです。「母乳や乳首の分泌物に血が混ざっている」「しこりがあるような……」など、もし違和感を覚えたら、速やかに医療機関に受診しましょう。