コミックエッセイ:コソダテフルな毎日
テレビは子どもにどう影響する? テレビ好きも個性のひとつ【コソダテフルな毎日 第57話】
長男はひとり遊びが苦手で、ずっと私にべったりのタイプだったので、テレビに釘付けの間だけがチャンスでした。
テレビを見ている隙に夕食の用意や掃除や洗濯、やっておきたいことが山ほどあります。
テレビを見ている間は1人でいてくれるので、最初は規律正しく時間を決めて見せていたテレビも、だんだんとズルズルと見せる時間が延びていったりなんかして…。
テレビを点けているのはほかでもない自分なのに、
テレビを見せていることに後ろめたいジレンマを抱えていました。
物心がついた頃には長男はテレビが大好きになっていて、そこからというもの、
「テレビをもっと見たい」「もうダメ!」という争いを何百回もしました。テレビに関する親子での言い合いは本当に多かったですねぇ…。
■長男のテレビ好きにストレスを抱える日々
押し問答は私のストレスのもとで、こんなにもテレビが大好きで大丈夫なんだろうか、って結構本気でため息ついていました。
長いこと、長男の「テレビが大好きな性格」に私は葛藤してきました。
「テレビばかり見てないで外で遊んでほしい」とか「テレビばかり見てるなんて子どもらしくない」とかテレビに執着する長男をなかなか受け入れることができませんでした。
「そんなことで?」と思うようなことでも母親からしたら嫌悪感を抱いてしまうものなんです。
しかし、長男だけでは分からなかったことなのですが、テレビに夢中になるのも
特技のひとつだと気がついたのです。
「テレビが大好き」という個性なのです。
次男、三男。長男の時とはうって変わって、生まれた頃からテレビにまみれて育ちましたが、テレビに全く興味がありません。
「テレビが見たい!」なんてもめたこと一度もありません。
もし私が長男だけを育てていたのなら「子どもはみんなテレビが大好き」だと思い込んでいたかもしれませんが、2人目3人目を産んでようやく「テレビに集中するのも個性のひとつ」と受け取れるようになったのです。