知りたい聞きたい! 幼稚園の先生のホンネを聞きました
花井先生「「子どものペースで、できるようになるのを信じて待ちましょう」とママと見守っていたことができるようになったとき、一緒に喜び合えるのは本当にうれしいですよね」
葉山先生「私の園では、卒園児のママたちが在園児ママに向けてその後の生活について話してくれる会があるのですが、なんと卒園児が高校生くらいのママも参加してくれるんです。だから在園児のママは、小学生~高校生の様子もイメージすることができる。本当に感謝しています」
トラブルは成長の好機、子どものペースでの解決を待って
逆に、これはちょっと困るな、と思うことはありますか?
葉山先生「子ども同士のトラブルへの対応でしょうか。ほとんどの保護者は協力的ですが、中には「うちの子は悪くないから、周りをどうにかしてほしい」というママも。そういったケースの場合、わが子の話だけをうのみにしていることが多いのですが、自分の子ども時代を振り返ってみてください。子どもは自分の悪いことを親には言いたがらないもの。それだけで判断するのは待ってほしいです」
実川先生「生まれて3~6年しかたっていないのだから、トラブルはあって当然。それを子ども同士で解決することが、成長へとつながります。
そして、成長には時間が必要です。最近の保護者はすぐに結果を出したがることが多いように感じます。子どもの力を信じて、ぜひ見守ってほしいです」
花井先生「トラブルがあったときに、わが子の悲しみや怒りを受け止めて「イヤだったね」と共感することは大切。でもその後に「もう〇〇くんとは遊んじゃダメ」など、親の価値観を伝えることはできれば避けてほしいです。ママの発言は子どもにとって大きな影響を与えます。子ども自身は思っていなかったことでもママに言われると従ってしまうので、子どもがどうしたいか、を大切にしてあげてほしいですね」
実川先生「子どもからイヤなことがあったと言われたら、園に伝えてもらいたいです。先生同士で共有して、きちんと対応します!」
ママとは違う立場で、でもママと同じように子どもたちを大切に思い、その成長に一喜一憂していてくれる先生達。〝子どもが生き生きできる〟ことを第一に考え、お互いにとってより良い関係を築いていきたいですね。
■座談会に参加してくれたのは
花井先生(仮名):300人規模の幼稚園に勤務。教諭歴13年目。学年主任
葉山先生(仮名):270人規模の幼稚園に勤務。