ちょっとの工夫でこんなに違う 子どもの気持ちを切り変える言葉かけ
その頃の子どもの様子を振り返ってみると、適切な対応の仕方のきっかけが見つかるかもしれません。
そしてもう一つの要因が「学習」です。
これは、生まれた後の経験などから習得したもののこと。自分の気持ちを自分でなだめるということは、成長する上で必要なことですが、園児の場合、それができる子とできない子の差が顕著な時期でもあります。
そのため、「うちの子はできていない」ということが悪目立ちしてしまい、親は余計に気になってしまう…ということになるのです。
これら生まれ持った気質的な素因と、生まれた後の学習が掛け合わさることで切り替えの得手・不得手が決まっていきます。
例えば、気持ちが一点集中して意固地になってしまう気質を持った子が、さらに「自分が粘ればママ・パパは折れてくれる」と学習すれば、親にとっては一番大変な状況になってしまうのです。
わが子はナゼ早い?遅い?気持ちの切り替え、原因はコレ
「気のそれやすさ」という気質
気質とは、その子が持って生まれた素因のこと。
気がそれにくい子は一般的に集中力が高いとされ、反対に気がそれやすい子は、他のことに目が行きやすいです。それやすい=気が散りやすいことはあまり良いイメージを持たれませんが、「他のことを提案すると気がそれる=気持ちの切り替えがしやすい子」ともいえます。集中しやすい子はその逆の素質を持っているので、「切り替えは苦手」という子が多いようです。
生まれた後に「学習」したこと
0歳時の絶対的依存期(感情を他者によってなだめてもらう期間)を過ぎ、自分で感情コントロールできるようになっていく過程で、誰もがいろいろなことを学びます。切り替えが遅い子の場合、切り替えないことでメリットがあるから遅くなることがありますが、これは「10分泣けば、ママは折れてくる」と学習し、切り替えないことが自分の意思を通すツールになっているケースと言えます。
どうしたらいいの? 子どものこんなとき
あんふぁんママに子どもの「こんなとき困った!」をアンケート。みんなの切実な声を、一部紹介します。
● 夜、自分の見たいテレビやDVD、動画を見ていると、「あと1回だけ!」を繰り返してなかなか消そうとしません。
● 公園で遊んでいるとき、帰る時間だと声を掛けるとまだまだ遊ぶとだだをこねます。何度もあと10分あと10分と繰り返し、1時間帰れないことも…。
● 集中していると声掛けしても聞こえなくなるほど入り込んでしまいます。