ネット動画とのつきあいかた 第5回 将来はユーチューバーになりたい
北米の幼稚園・小学校などで行なわれているShow & Tellという授業について聞いたことはありますか?自宅にある好きなおもちゃなどを教室に持ち込み、クラスメイトに「なぜ、どう好きなのか」などを説明し、質問に答えるという、プレゼンテーションの基礎訓練のようなものです。ユーチューバー動画は、その究極の形だと見ることもできます。
家庭ではどう対応したらよいか
ユーチューバーの番組を子どもといっしょにじっくり見たことがあるという保護者は少ないでしょう。最初からつまらないものと決めつけず、まずは子どもが好きなものをいっしょに楽しんでみてはいかがでしょうか。「好きな動画を2つ見たら終わりにしよう」などの約束をして、そのとおりに終わらせられたら、たくさんほめてあげましょう。
またユーチューバーの動画の表現や工夫のどこがスゴイのか、どういうしくみで収入を得ているのかについて、お子さんと話をする機会をもつのもいいでしょう。ユーチューバーとして大成功したければ、日本語だけでなく英語も使えると有利だと伝えると、英語の学習のはげみになるかもしれません。
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漫然とユーチューバーの番組を見ているだけでは、得られることは少ないので、家庭内でのShow & Tell実践として、スマホやタブレットを使い、ユーチューバー風の動画を自分たちで作ってみるのも楽しいでしょう。
収録だけでなく編集もスマホの無料アプリでかなりのことができます。「子どもユーチューバー」のように再生回数を増やすことが目的ではないので、子どもの自由なアイデアを親が撮影などで支えてあげましょう。
でき上がった作品は、YouTubeにアップする必要はなく、家族で楽しんだり、祖父母に送ったりするのが良いですね。
次回は、ネット動画とのつきあいかたで最大の悩み、長時間利用との向き合いかたについて考えます。
高橋大洋(たかはしたいよう)株式会社ミヤノモリ・ラボラトリー 代表取締役。2008年より、「子どもとインターネット」領域での保護者や学校支援に取り組んでいる。「ネットとのつきあい方をオトナにもわかりやすく」をモットーに研修講師、教材開発、執筆、自治体の会議委員など幅広く活動中。
子どもたちのインターネット利用について考える研究会(子どもネット研)